JP2014095636A - X線撮像システム、及びx線撮像装置の制御方法 - Google Patents

X線撮像システム、及びx線撮像装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 X線撮像装置における画像を生成する際の外来磁界の影響を、複雑な信号処理や大掛かりな構成を付加することなく実現できるようにする。
【解決手段】 X線を照射しない状態で撮像を行い、X線無照射画像データを生成する。そして、X線の照射を行わず、被写体が存在せず、且つ、磁界の影響がない状態でX線撮像装置101により撮像された基本画像データと、X線無照射画像データとに基づいて、磁界の影響のみが現れた磁界影響抽出画像データを生成する。そして、磁界影響抽出画像データに基づいて、磁界の影響を指標化した値である磁界の影響度合いを示す値を導出する。このような磁界の影響度合いを示す値を、磁界影響抑制部104の設定を異ならせて導出する。そして、導出した磁界の影響度合いを示す値として最も低い値が得られたときの磁界影響抑制部104の設定を採用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線撮像システム、及びX線撮像装置の制御方法に関し、特に、画像の生成に影響を与える外来磁界の影響を低減するために用いて好適なものである。
従来、X線発生源から発せられたX線を被写体へ照射し、当該被写体を透過したX線の強度分布を検出してデジタル画像データへ変換するX線撮像装置を含んだX線撮像システムが製品化されている。
X線撮像装置が画像データを生成する際に、画像データ生成処理あるいは生成した画像データそのもの等に影響を与えるものとして、X線撮像装置の使用環境内にある磁界がある。X線撮像装置の使用環境内に変動する磁界が存在する場合、X線撮像装置内の導体内を、当該変動する磁界が通過する事で電磁誘導の法則に従って、X線撮像装置に電流・電圧が発生する場合がある。このような場合、画像データ生成処理等に影響を与え、撮像した画像に被写体以外の意図しない写り込みが発生する虞がある。また、X線撮像装置の使用環境内に存在する磁界が変動していなくても、X線撮像装置が移動する事で同様の現象が発生する場合があった。
以上のようなX線撮像装置の使用環境内に存在する磁界の影響に対応するために、様々な手法が提案されている。
まず、X線撮像装置の使用環境内にある磁界を検出あるいは解析し、その結果を画像データ生成処理に反映する方法がある。
特許文献1には、この手法の具体的な実現例として、X線撮像装置に磁界検出機能を設け、この磁界検出機能を用いて磁界を観測し、その磁界の観測結果を用いて、画像から磁界の影響を減算する方法が開示されている。また、別の実現例として特許文献2には、磁界検出器によって磁界の位相を検出し、その磁界の位相の検出結果を用いて、画像をセンサから読み出す処理のタイミングを調整し、磁界の影響を低減する手法が開示されている。
次に、シールド効果のある材質をX線撮像装置に付加、あるいはシールド効果のある材質へX線撮像装置の構成部材を置き換えることでX線撮像装置を通過する磁界そのものを低減する手法がある。
特許文献3には、この手法の具体的な実現例として、X線撮像システム内に電磁シールドを設け、X線撮像装置が画像を生成する処理を行う際には当該電磁シールド内にX線撮像装置を移動させることで磁界の影響を低減する方法が開示されている。
特開2005−326414号公報 特開2005−177113号公報 特開2002−250772号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術では、複雑な信号処理が必要になる。また、特許文献3に記載の技術では、X線撮像システムに付加する構成が大掛かりなものとなる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、X線撮像装置における画像を生成する際の外来磁界の影響を、複雑な信号処理や大掛かりな構成を付加することなく実現できるようにすることを目的とする。
本発明のX線撮像システムは、2次元マトリックス状に配置された光電変換素子を有し、当該光電変換素子によりX線発生源から発生したX線の強度を電気信号に変換し、当該電気信号を画素データとして出力するセンサ部と、前記センサ部の駆動を含む処理を行うための電気回路と、前記センサ部と前記電気回路を相互に接続する配線と、ループ状の導体を有し、前記電気回路および前記配線の少なくとも何れか一方に接続される1つ以上のループ回路と、を有するX線撮像装置と、複数の前記ループ回路のうち前記接続が行われる前記ループ回路の選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行う選択手段と、を有し、前記選択手段は、複数の前記ループ回路のうちの少なくとも何れか1つの選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行って、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を行う設定手段と、前記設定手段により前記ループ回路の設定が行われるたびに、前記センサ部により得られた画像データにおける、外来磁界の影響を指標化した値を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、前記接続を行う前記ループ回路の設定として被写体の撮像を行う際の設定を決定する決定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、X線撮像装置における画像を生成する際の外来磁界の影響を、複雑な信号処理や大掛かりな構成を付加することなく実現することができる。
X線撮像装置の構成を示す図である。 センサ部及び電気回路の面方向の配置を示す図である。 磁界影響抑制部の第1の例を示す図である。 磁界影響抑制部の第2の例を示す図である。 磁界影響抑制部の設定を自動的に行う場合のX線撮像装置の構成を示す図である。 指令決定部の動作の第1の例を説明するフローチャートである。 磁界の影響度合いを示す値を導出する方法の変形例を説明する図である。 センサ部及び電気回路の高さ方向の配置を示す図である。 磁界影響抑制部の設定を手動で行う場合のX線撮像装置の構成を示す図である。 処理装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。 指令決定部の動作の第2の例を説明するフローチャートである。 処理装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。尚、以下の各図では、説明及び表記の都合上、説明に必要な部分を必要に応じて簡略化して示すと共に、説明に不要な部分を省略している。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、X線撮像装置の概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、X線撮像装置101は、センサ部102と、電気回路103と、磁界影響抑制部104とを有する。
図2は、センサ部102及び電気回路103の面方向の配置の一例を示す図である。具体的に、図2では、センサ部102及び電気回路103を、その上方から見た図を示す。
センサ部102は、X線発生源から受けたX線の強度を電気信号に変換(光電変換)する。
センサ部102は、センサアレイ201と、アンプ部202と、ドライブ部203と、読み出し信号線204a〜204dと、ゲート線205a〜205dとを有する。
センサアレイ201は、2次元マトリックス状に配置された光電変換素子(センサ)を有する。4×4画素のセンサアレイ201を例に挙げて示しているが、センサアレイ201が備える画素数は、これに限定されるものではないということは勿論である。また、X線を電子に変える光電変換には光子そのものの量を数えた結果を電気信号に変換する方法や、放射線を光に変換するシンチレータを用いる方法等、何れの方法を用いても良く、特定の手法に限定されるものではない。
アンプ部202は、センサアレイ201から出力された画素データを受信して増幅する。画素データは、センサアレイ201とアンプ部202とを相互に接続する読み出し信号線204a〜204dを伝送してアンプ部202に出力される。
ドライブ部203は、画素データを読み出すセンサを選択するゲート信号をセンサアレイ201に送信する。ゲート信号は、センサアレイ201とドライブ部203とを相互に接続するゲート線205a〜205を伝送してセンサアレイ201に出力される。
電気回路103は、センサ部102を駆動させるために必要な電力・制御信号の生成や、画像データの読み出しや、それらの生成・読み出しに必要な電気部品同士を相互に接続するための電子部品・配線等を備える。図2に示すように、電気回路103は、配線206によってアンプ部202と相互に接続されている。また、電気回路103は、配線207によってドライブ部203と相互に接続されている。
このように、本実施形態では、センサアレイ201、アンプ部202、電気回路103、及びドライブ部203により閉ループが形成されている。
尚、アンプ部202、電気回路103、及びドライブ部203は、センサアレイ201よりも上方に配置されている。
また、読み出し信号線204a〜204d及びゲート線205a〜205dは、高さ方向において、センサアレイ201と、アンプ部202、電気回路103、及びドライブ部203の間の領域に配置されている。さらに、ゲート線205a〜205dの方が、読み出し信号線204a〜204dよりも上方に配置されている。ただし、読み出し信号線204a〜204dの方が、ゲート線205a〜205dよりも上方に配置されるようにしてもよい。
磁界影響抑制部104は、X線撮像装置101の使用環境内に存在する磁界により電磁誘導の法則に従ってX線撮像装置101に画像生成に影響を与える電流・電圧が発生した際に、それらとは逆方向の電流・電圧を発生させるためのものである。本実施形態では、磁界影響抑制部104は、X線撮像装置101の使用環境内に存在する磁界に応じて、当該逆方向の電流・電圧の値を調整することができる。
図1及び図2に示す構成はあくまでも例であり、いずれの構成物も、X線撮像装置101内に存在する数に上限はない。また、図1に示す構成物以外のものがX線撮像装置101に含まれていてもよい。例えば、図1では、アンプ部202とドライブ部203との間に電気回路103が1つ配置されているが、アンプ部202とドライブ部203との間に複数の電気回路が配置されていてもよい。また、X線撮像装置101が他の機器と通信を行うための電気回路や機構を含んでいても良い。
磁界影響抑制部104は、磁界によって電圧・電流を発生させる1つ又は複数のループ回路と、ループ回路の選択若しくは調整を行う部分とを有する。ループ回路とは、ループ状の導体(金属等)を有する回路である。
図3は、磁界影響抑制部104の第1の例を示す図である。
図3に示す磁界影響抑制部104の第1の例では、複数のループ回路301a、301bの1つ又は複数を同時に用いることで電磁誘導の法則によって発生する電流・電圧(誘導起電力)を変化させる。そのために、特性の違うループ回路301a、301bの1つ又は2つをループ回路選択部302によって選択する。ここで、ループ回路の特性の違いとは、ループ回路の面積、ループ回路の面の向き、ループ回路の抵抗値等の電磁誘導によって発生する電流・電圧に影響を与える特性値の違いをいう。このように、磁界影響抑制部104の第1の例は、複数のループ回路301a、301bと、ループ回路選択部302とを有する。
ここでは、ループ回路選択部302によって選択されたループ回路301の一端が電気回路103、他端がアンプ部202に接続されるようにする。ただし、ループ回路301の接続先は、このようなものに限定されない。例えば、ループ回路選択部302によって選択されたループ回路301の一端が電気回路103、他端がドライブ部203に接続されてもよい。この他、電気回路103及びアンプ部202の間と、電気回路103及びドライブ部203の双方に同時にループ回路301が接続されるようにしてもよい。また、電気回路103の一部として(すなわち、電気回路103の内部に)ループ回路301が接続されるようにしてもよい。このように、センサアレイ201、アンプ部202、電気回路103、及びドライブ部203により形成される閉ループに、ループ回路301を接続することができる。
また、ループ回路選択部302は、ループ回路301a、301bを流れる電流の方向を選択してループ回路301a、301bを接続することで、発生する電圧・電流を調整することもできる。例えば、ループ回路301aの端部Aを、電気回路103側の接続端部Eに接続し、ループ回路301aの端部Bを、アンプ部202側の接続端部Fに接続することも、端部Aを接続端部Fに、端部Bを接続端部Eに接続することもできる。同様に、ループ回路301bの端部Cを、電気回路103側の接続端部Eに接続し、ループ回路301bの端部Dを、アンプ部202側の接続端部Fに接続することも、端部Cを接続端部Fに、端部Dを接続端部Eに接続することもできる。
ループ回路301の面内を通る線であって、当該面に垂直な線(仮想線)の少なくとも何れか1つが、センサアレイ201、アンプ部202、及びドライブ部203の何れかと交わるようにしていれば、ループ回路301の形状は限定されない。本実施形態では、ループ回路301の面が、センサアレイ201と、アンプ部202と、ドライブ部203との少なくとも何れか1つと向き合うように、ループ回路301が配置されるようにしている。
尚、図3においては2つのループ回路301a、301bを選択する方法を例に挙げて示しているが、ループ回路301の数に上限はない。また、複数のループ回路301を直列に接続することも、並列に接続することもできる。また、複数のループ回路301の全て又は一部の特性が同じであってもよい。
ここまで図3を例にして、ループ回路選択部302が必ずループ回路を、アンプ部202、ドライブ部203、及び電気回路103の少なくとも何れか1つと接続する方法を例に挙げて説明した。しかしながら、一切ループ回路を用いない状態を選択可能にしても良い。具体的に図3を例にすると、接続端部E及び接続端部Fを、ループ回路を介さずに直接接続したり、あるいは両接続端部E、Fを何処にも接続しない状態を選択可能にしても良い。
図4は、磁界影響抑制部104の第2の例を示す図である。
図4に示す磁界影響抑制部104の第2の例では、ループ回路の特性としてインダクタンスを変えることで、電磁誘導の法則によって発生する電流・電圧を変化させる。磁界影響抑制部104の第2の例は、特性変化可能ループ回路401と、コア材位置変更機構402とを有する。
コア材位置変更機構402は、螺子を回すことによって内部のコアとなる部材を一軸方向に移動させるための機構である。このコアと、特性変化可能ループ回路401との位置関係によって、特性変化可能ループ回路401のループの中を通る磁界が変化し、それに合わせて電磁誘導の法則に従って発生する電流・電圧を調整する事が出来る。
図4では、特性変化可能ループ回路401が、巻数が複数のコイルである場合を例に挙げて示している。しかしながら、特性変化可能ループ回路401により構成するループの数(コイルの巻数)は1以上であればよい。また、当該コイルの巻数に上限はない。
尚、図3及び図4に示した磁界影響抑制部104の機能はあくまで例である。すなわち、磁界影響抑制部104の構成は、図3及び図4に示したものに限定されず、X線撮像装置101の内部で発生させる電流・電圧を変化させる事が出来る構成を有していればよい。
磁界影響抑制部104に対して操作または指令を与え、磁界影響抑制部104をX線撮像装置101の使用環境に適した状態にする必要がある。その操作または指令を与える方法は、人の手または自動のどちらによるものでも構わない。また、どのような操作または指令を磁界影響抑制部104に与えることができれば使用環境に適した形になるかという判断も、人の手または自動のどちらによるものでも構わない。
図5は、使用環境に適した磁界影響抑制部104の設定を自動的に決定する場合のX線撮像装置101の概略構成の一例を示す図である。
図5に示すように、使用環境に適した磁界影響抑制部104の設定を自動的に決定するために、指令決定部501を用いる。
図5では、指令決定部501がX線撮像装置101の内部に存在しているX線撮像システムを例に挙げて示している。しかしながら、指令決定部501を、X線撮像装置101の外部に設けてX線撮像システムを構成してもよい。このようにした場合には、例えば、指令決定部501は、通信手段を用いて、X線撮像装置101に対して、X線無照射画像データの撮像の指令、磁界影響抑制部104の設定の指令、及びX線撮像装置101からのX線無照射画像データの取得等を行うことになる。また、指令決定部501は、演算を行うため、記憶装置や処理装置が必要になる。X線撮像装置101の内部に指令決定部501を設ける場合には、X線撮像装置101の内部に存在するリソースを利用して指令決定部501を構成し、指令決定部501のリソースを専用に設けなくともよい。勿論、指令決定部501のリソースを専用に設けてもよい。
図6は、指令決定部501の動作の一例を説明するフローチャートである。
指令決定部501は、磁界影響抑制部104を、X線撮像装置101の使用環境に適した設定にするために、任意のタイミングで、磁界影響抑制部104に対する指定決定処理を開始する。磁界影響抑制部104に対する指定決定処理の開始のタイミングについては、X線撮像装置101の使用環境と使用形態に応じて決定することができ、特に限定されるものではない。例えば、被写体の撮像指示がなされた際や、X線撮像装置101の起動中にユーザの指示あるいはタイマー等によってトリガがかけられた際や、X線撮像装置101の起動時の際等に、磁界影響抑制部104に対する指定決定処理を開始することができる。磁界影響抑制部104に対する指定決定処理を開始すると、磁界影響抑制部104の設定を総当たり方法で変更し、それぞれの設定の状態で取得したデータに基づいて、磁界影響抑制部104に対するどの設定値が、現在の使用環境に適しているかを判断する。
具体的に説明すると、まず、ステップS601において、指令決定部501は、磁界影響抑制部104に対して、磁界影響抑制部104がとり得る設定のうち、未だ試していない設定を行うことの指令を磁界影響抑制部104に出力する。図3に示す磁界影響抑制部104の第1の例では、接続端部E、Fに接続するループ回路301を選択することと、選択したループ回路301の両端部のそれぞれを、接続端部E、Fのうちの何れに接続するかということが設定される。図4に示す磁界影響抑制部104の第2の例では、コア材位置変更機構402の動作量(コアの移動量)が設定される。
次に、ステップS602において、指令決定部501は、X線無照射画像データの撮像を行うことの指令をX線撮像装置101に出力する。この指令に基づいて、X線撮像装置101はX線を照射しない状態で撮像を行い、X線無照射画像データを生成し、指令決定部501に送信する。そして、指令決定部501は、X線無照射画像データを受信する。
次に、ステップS603において、指令決定部501は、予め記憶されている基本画像データを記憶媒体から読み出す。ここで、基本画像は、X線の照射を行わず、且つ、磁界の影響がない状態でX線撮像装置101により撮像された画像である。そして、指令決定部501は、ステップS602で受信したX線無照射画像データの画素値から、基本画像データの画素値を引くことを、相互に対応する画素のそれぞれについて行い、磁界影響抽出画像データを生成する。このステップS603の処理によって、磁界の影響のみが現れた画像が抽出される。
次に、ステップS604において、指令決定部501は、ステップS603にて得た磁界影響抽出画像データの中から、基準となる画素値から最も離れた画素値を有する画素を探索する。そして、指令決定部501は、探索した画素の画素値から基準となる画素値を引き、その値を磁界の影響度合いを示す値として、現在の磁界影響抑制部104の設定と組みにして保存する。以下の説明では、この組みを、必要に応じて、磁界の影響度合いを示す値と磁界影響抑制部104の設定との組みと称する。
尚、ここでふれた前記基準となる画素値は、ステップS602において受信したX線無照射画像データに磁界の影響が入っていなかった場合の磁界影響抽出画像データの画素値である。ステップSS602にて受信したX線無照射画像データを撮影した際のX線撮像装置101の状態が、基本画像データ取得時と同等であれば、磁界の影響等を受けていない限りX線無照射画像データと基本画像データは等しくなるはずである。この場合、基準となる画素値は0となる。
一方、X線無照射画像データを撮影した際のX線撮像装置101の状態が設定変更などによって基本画像データ取得時と異なる場合には、X線無照射画像データと基本画像データが等しくならない可能性がある。例として、X線撮像装置101の設定変更によって取得画像に対して一様にオフセット値が追加された場合、X線無照射画像データを取得した際に磁界影響を受けていなくても、磁界影響抽出画像データは0にはならず、オフセット値が現れる。このようにあらかじめオフセット値などが磁界影響抽出画像データに入る事が予見出来る場合には、オフセット値を加味して基準となる画素値を設定することが可能である。
次に、ステップS605において、指令決定部501は、磁界影響抑制部104の全ての設定を試し終わったか否かを判定する。この判定の結果、磁界影響抑制部104の全ての設定を試し終わっていない場合には、ステップS601に戻る。
一方、磁界影響抑制部104の全ての設定を試し終わっている場合には、ステップS606に進む。ステップS606に進むと、指令決定部501は、ステップS604で保存した、磁界の影響度合いを示す値と磁界影響抑制部104の設定との組みに基づいて、磁界の影響度合いを示す値が最も低い磁界影響抑制部104の設定を抽出する。そして、指令決定部501は、抽出した設定を行うことの指令を、磁界影響抑制部104に対して行う。これにより、磁界影響抑制部104の設定は、磁界の影響が最も小さい設定になる。
ここでは、ステップS604において、ステップS603にて得た磁界影響抽出画像データのうち、基準となる画素値から最も離れた画素値から基準となる画素値を引き、その値を磁界の影響度合いを示す値とした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。図7は、磁界影響抽出画像データから磁界の影響度合いを示す値を導出する方法の変形例を説明する図である。図7に示すx−y−z軸は、図2に示すx−y−z軸と対応する。
図7において、まず、指令決定部501は、磁界影響抽出画像データのうち、基準となる画素値から最も離れた画素値を有する画素701を抽出する。次に、指令決定部501は、抽出した画素701から左へ49画素分の各列と、右へ50画素分の各列とを切り出す。尚、切り出す範囲は、画素701を含んでいる範囲であれば、この範囲に限定されるものではない。次に、指令決定部501は、短冊状の(100列の)切り出し範囲702の画像について、画素値の平均値を行ごとに計算する(x軸方向が行方向であり、y軸方向が列方向である)。次に、指令決定部501は、横軸を行番号、縦軸を計算した平均値とするグラフ波形であるライングラフを導出する。次に、指令決定部501は、ライングラフの最高値から最低値を引いた値を、磁界の影響度合いを示す値として導出する。以上のようにして磁界の影響度合いを示す値を導出してもよい。
また、ここでは、磁界影響抑制部104の設定を総当たり方法で変更したが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、磁界影響抽出画像データの特徴から、効果のある磁界影響抑制部104の設定を絞り込むようにしてもよい。
図8は、センサ部102及び電気回路103の高さ方向の配置の一例を示す図である。具体的に図8は、アンプ部202の長手方向を水平方向として、アンプ部202のセンサアレイ201側の面を見た図である。図8に示すx−y−z軸は、図2に示すx−y−z軸に対応する。
図8に示す例では、4つの開口1〜4を持っているとみなす事が出来る。このとき、各開口1〜4に対して、均一に磁界が入るとすると、センサアレイ201からの画素データを受け取るアンプ部202にかかる誘導電流または電圧は、読み出し信号線204a〜204d毎に異なる。読み出し信号線204a〜204dは、センサアレイ201の出力を通すための配線なので、撮像時に前述のような磁界の影響が発生すると、画像上に、磁界の影響度合いに応じた分布が発生する場合がある。
このような現象を利用し、磁界の入射方向と画像に現れる磁界の影響の特徴を予め取得しておき、磁界の入射方向と、当該磁界による画像の特徴との間に関係性が認められる場合があるならば、その関係性を予め記憶させておく。以下の説明では、この関連性を必要に応じて磁界の入射方向と画像の特徴との関係と称する。そして、図6に示した自動指令決定処理において例えば次のような処理を行うことで、磁界影響抑制部104の設定を絞り込める。
指令決定部501は、磁界の入射方向と画像の特徴との関係のそれぞれにおいて示される、画像の特徴の中に、磁界影響抽出画像データの特徴と一致する又は近似する特徴があるか否かを判定する。この判定の結果、磁界影響抽出画像データの特徴と一致する又は近似する画像の特徴がある場合、指令決定部501は、当該画像の特徴に対応する磁界の入射方向を、磁界の入射方向と画像の特徴との関係に基づいて特定する。そして、指令決定部501は、磁界影響抑制部104に関する設定のうち、ループ回路の面方向が、特定した磁界の入射方向に同じ方向となる設定のみをステップS601で設定する。さらに、ステップS606では、磁界影響抑制部104に関する設定のうち、ループ回路の面に垂直な方向が、特定した磁界の入射方向に同じ方向となる設定の全てを試したか否かを判定する。このようにすれば、磁界影響抑制部104の設定を総当たりで実施した場合よりも処理時間が短くなる場合がある。
図9は、使用環境に適した磁界影響抑制部104の設定をユーザによる操作に基づいて(手動で)決定する場合のX線撮像装置101の概略構成の一例を示す図である。この構成では、ユーザに情報を通知するための機能と、磁界影響抑制部104に対してユーザが指示を与える事が可能とする機構とが必要となる。
図9に示す例では、X線撮像装置101の外部に処理装置901を設ける。処理装置901は、X線無照射画像データの撮像の指令、磁界影響抑制部104の設定の指令、X線撮像装置101からのX線無照射画像データの取得、及び磁界の影響の度合いの算出等を行う。更に、処理装置901は、表示部902への情報の表示や、入力部903に対するユーザ904の入力操作の解析等も行う。図9では、処理装置901をX線撮像装置101の外部に設けた場合を例に挙げて示した。しかしながら、処理装置901をX線撮像装置101の内部に設けてもよい。
図10は、処理装置901の動作の一例を説明するフローチャートである。
ユーザ904は、必要と認識したタイミングで、磁界影響抑制部104の設定を、X線撮像装置101の使用環境に適した状態にするために、磁界影響抑制部104に対する指定決定処理を開始する。磁界影響抑制部104に対する指定決定処理の開始のタイミングについては、図6を参照して説明した自動指令決定処理と同様に、X線撮像装置101の使用環境と使用形態に応じて決定することができ、特に限定されるものではない。すなわち、ユーザ904が必要と認識したタイミングで図10の処理を開始することができる。
磁界影響抑制部104に対する指定決定処理が開始すると、磁界影響抑制部104の設定のうち、ユーザ904が確認の必要性があると考える磁界影響抑制部104の設定で、磁界影響抽出画像データを取得する。そして、その結果を踏まえてユーザ904が最適と考える設定を磁界影響抑制部104に与える。
ステップS1001において、ユーザ904は、自身が確認の必要が有ると考える磁界影響抑制部104の設定を、入力部903を用いて指定する。処理装置901は、この指定の内容を取り込む。
次に、ステップS1002において、処理装置901は、X線無照射画像データの撮像を行うことの指令をX線撮像装置101に出力する。この指令に基づいて、X線撮像装置101は、X線を照射しない状態で撮像を行い、X線無照射画像データを生成し、処理装置901に送信する。そして、処理装置901は、X線無照射画像データを受信する。
次に、ステップS1003において、処理装置901は、磁界の影響度合いを示す値と磁界影響抑制部104の設定との組みを導出して保存する。このステップS1003の処理は、図6のステップS603及びS604の処理と同じであるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
次に、ステップS1004において、処理装置901は、ステップS1003で得た、磁界の影響度合いを示す値と磁界影響抑制部104の設定との組みを表示部902に出力(表示)する。ユーザ904は、このステップS1004で出力(表示)された、磁界の影響度合いを示す値と磁界影響抑制部104の設定との組みを確認する。
次に、ステップS1005において、処理装置901は、ユーザ904の入力部903の操作に基づいて、ユーザ904が必要とする磁界影響抑制部104の設定を全て試し終わったか否かを判定する。この判定の結果、ユーザ904が必要とする磁界影響抑制部104の設定を全て試し終わっていない場合には、ステップS1001に戻る。
一方、ユーザ904が必要とする磁界影響抑制部104の設定を全て試し終わっている場合には、ステップS1006に進む。ステップS1006に進むと、処理装置901は、ユーザ904の入力部903の操作に基づいて、ユーザ904が最適と判断した磁界影響抑制部104の設定を特定する。
次に、ステップS1007において、処理装置901は、ステップS1006で特定した設定を行うことの指令を、磁界影響抑制部104に対して行う。これにより、磁界影響抑制部104の設定は、磁界の影響が最も小さい設定になる。
以上のように本実施形態ではX線を照射しない状態で撮像を行い、X線無照射画像データを生成する。そして、X線の照射を行わず、被写体が存在せず、且つ、磁界の影響がない状態でX線撮像装置101により撮像された基本画像データと、X線無照射画像データとに基づいて、磁界の影響のみが現れた磁界影響抽出画像データを生成する。そして、磁界影響抽出画像データに基づいて、磁界の影響を指標化した値である磁界の影響度合いを示す値を導出する。このような磁界の影響度合いを示す値の導出を、磁界影響抑制部104の複数通りの設定(ループ回路301の数や接続方法、特性変化可能ループ回路401におけるインダクタンス等の磁気特性や直流抵抗等の電気特性)で順次行う。そして、導出した磁界の影響度合いを示す値として最も低い値が得られたときの磁界影響抑制部104の設定を採用する。
したがって、X線撮像装置101の使用環境内に磁界が存在するために、画像の生成に影響を与える電流・電圧がX線撮像装置101内に発生する場合でも、画像の生成に影響を与える電流・電圧を打ち消す方向に電流・電圧を生じさせることができる。さらに、その画像の生成に影響を与える電流・電圧を打ち消す方向の電流・電圧の大きさ・向きを調整することが可能となる。このため、使用環境内の磁界によりX線撮像装置101が受ける影響を、画像処理のようなリソースと時間とを要する手段を用いなくても、その場の状況に合わせて簡単な構成で低減する事ができる。このように、本実施形態では、X線撮像装置101における画像を生成する際の外来磁界の影響を、複雑な信号処理や大掛かりな構成を付加することなく実現できる。
ここで、使用環境内の磁界によってX線撮像装置101に発生する電圧・電流を抑える方法として、逆方向の電圧・電流を発生させるループ状の回路を別途作る方法が考えられる。しかし、使用環境内の磁界の向きや分布は環境ごとに違うため、全ての環境において適したループ回路をX線撮像装置101内に作り込んでおく事は容易ではない。また、各使用環境に合わせてループ回路を作り込むとしても、使用環境に存在する磁界とX線撮像装置101の相対関係を確認して解析を行ってからループ回路の作成に取り掛かる必要がある。これに対し、本実施形態では、ループ回路の数や接続方法の選択を行うようにしたので、使用環境に合わせてループ回路を作り込む必要がなくなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態で説明した磁界影響抑制部104に対する指令決定処理(図6、図10)に対し、瞬時的に発生する磁界の影響を検知する処理を追加する。このように、本実施形態では、第1の実施形態に対し、瞬時的に発生する磁界の影響を検知する処理を追加したものである。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図10に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図11は、指令決定部501の動作の一例を説明するフローチャートである。
図11のフローチャートでは、図6のフローチャートのS602、S604に代わってS1101〜S1104が追加される。
ステップS1101において、指令決定部501は、X線無照射画像データの撮像を行うことの指令をX線撮像装置101に出力する。この指令に基づいて、X線撮像装置101は、X線を照射しない状態で撮像を行うことにより、X線無照射画像データを生成し、指令決定部501に送信する。そして、指令決定部501は、X線無照射画像データを受信する。このステップS1101の実行時には、得られた画像が瞬時的に発生する磁界の影響を受けているかは分からない。
ステップS1102において、指令決定部501は、ステップS603にて得た磁界影響抽出画像データの中から、基準となる画素値から最も離れた画素値を有する画素を探索する。そして、指令決定部501は、探索した画素の画素値から基準となる画素値を引き、その値を磁界の影響度合いを示す値とし、その磁界の影響度合いを示す値と磁界影響抑制部104の設定との組みを記憶する。
次に、ステップS1103において、指令決定部501は、ステップS1102で導出した、磁界の影響度合いを示す値に基づいて、ステップS1101で得たX線無照射画像データが磁界の影響を受けているか否かを判定する。
この判定の結果、ステップS1101で得たX線無照射画像データが磁界の影響を受けている場合には、ステップS605に進む。
一方、ステップS1101で得たX線無照射画像データが磁界の影響を受けていない場合には、ステップS1104に進む。ステップS1104に進むと、指令決定部501は、X線無照射画像データを設定回数取得したか否かを判定する。この判定の結果、X線無照射画像データを設定回数取得している場合には、ステップS605に進む。一方、X線無照射画像データを設定回数取得していない場合には、ステップS1101に戻る。
図12は、処理装置901の動作の一例を説明するフローチャートである。図12のフローチャートでは、図10のフローチャートのステップS1002に代わってステップS1201、S1202が追加されている。
ステップS1201において、処理装置901は、X線無照射画像データの撮像を行うことの指令をX線撮像装置101に出力する。この指令に基づいて、X線撮像装置101は、X線を照射しない状態で撮像を行い、X線無照射画像データを生成し、処理装置901に送信する。そして、処理装置901は、X線無照射画像データを受信する。
ステップS1202において、処理装置901は、ステップS1003で導出した、磁界の影響度合いを示す値に基づいて、ステップS1201で得たX線無照射画像データが磁界の影響を受けているか否かを判定する。
この判定の結果、ステップS1201で得たX線無照射画像データが磁界の影響を受けている場合には、ステップS1005に進む。
一方、ステップS1201で得たX線無照射画像データが磁界の影響を受けていない場合には、ステップS1201に戻る。
上記の説明ではステップS1202の判定において、X線無照射画像データが磁界の影響を受けていない場合にステップS1201へと移動する例を示した。しかしながら、直接ステップS1201へと移るのではなく設定された回数だけX線無照射画像を取得したか否かの判定を挿入し、この判定の結果、設定された回数だけX線無照射画像を取得した場合にステップS1005へ移動するようにしても良い。一方、この判定の結果、設定された回数だけX線無照射画像を取得していない場合には、ステップS1201に戻ることになる。以上のようにする場合、X線無照射画像の取得回数指定方法には特に制限が無く、あらかじめ処理装置901に記憶された数値を用いても良いし、ステップS1001でユーザ904が入力した数値を用いても良い。
使用環境内に定常的には磁界が存在しない条件下、若しくは、使用環境内に定常的には磁界が存在しても変化が無くX線撮像装置101が移動しない条件下では、X線の照射無しにX線撮像装置101の撮影を行っても画像の生成に磁界の影響は現れない。本実施形態では、このことを利用している。すなわち、撮影した画像内に瞬時的な磁界による影響が有るか否かを判断する方法として、撮影した画像の画素値と基準値との差が一定の値以上あるか否かを確認し、差があれば、撮影した画像は磁界の影響を受けていると判断する。
この処理を追加する事によって、X線撮像装置101の使用環境内に瞬時的に発生する磁界が存在した場合にも対応し、画像の生成に影響を与える電流・電圧を、それを打ち消す磁界によって抑える事が可能である。
尚、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、X線撮像装置101の移動(の有無)を検知する機構、若しくは、X線撮像装置101の移動(の有無)・移動方向・移動距離を検知する機構をX線撮像装置101に追加する。このように、本実施形態は、第1、第2の実施形態のX線撮像装置101に対し、このような機構を付加したものである。したがって、本実施形態の説明において、第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図12に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
ここでは、X線撮像装置101に追加する機構を移動検知部と呼称する。
移動検知部は、X線撮像装置101の移動を検知すると、その旨を示す移動通知信号を、磁界影響抑制部104の設定を変更する部分(指令決定部501・処理装置901)に通知する。磁界影響抑制部104の設定を変更する部分は、移動検知部の出力する移動通知信号を受信すると、磁界影響抑制部104の設定を、移動後の使用環境に適した設定に変更する。すなわち、図6、図10〜図12のフローチャートを、前述したタイミングに代えて、移動検知部の出力する移動通知信号を受信したタイミングに実行することができる。
このようにすることによって、X線撮像装置101が移動したことでX線撮像装置101に対する磁界の影響が変化しても、ユーザが適したタイミングで磁界影響抑制部104を再設定するように指示を与える必要が無くなり、ユーザの作業の負担を削減できる。また、自動判断によって磁界影響抑制部104を設定している形態においても、再設定を一定時間ごとに行うといった処理が必要なくなり、不要な処理を削減できる。ただし、本実施形態で説明したタイミングに加えて、第1、第2の実施形態で説明したタイミングで、図6、図10〜図12のフローチャートを実行してもよい。
尚、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
尚、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、まず、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)が当該コンピュータプログラムを読み出して実行する。
101 X線撮像装置、102 センサ部、103 電気回路、104 磁界影響抑制部

Claims (20)

  1. 2次元マトリックス状に配置された光電変換素子を有し、当該光電変換素子によりX線発生源から発生したX線の強度を電気信号に変換し、当該電気信号を画素データとして出力するセンサ部と、
    前記センサ部の駆動を含む処理を行うための電気回路と、
    前記センサ部と前記電気回路を相互に接続する配線と、
    ループ状の導体を有し、前記電気回路の内部および前記配線の少なくとも何れか一方に接続される1つ以上のループ回路と、
    を有するX線撮像装置と、
    複数の前記ループ回路のうち前記接続が行われる前記ループ回路の選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行う選択手段と、を有し、
    前記選択手段は、
    複数の前記ループ回路のうちの少なくとも何れか1つの選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行って、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を行う設定手段と、
    前記設定手段により前記ループ回路の設定が行われるたびに、前記センサ部により得られた画像データにおける、外来磁界の影響を指標化した値を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、前記接続を行う前記ループ回路の設定として被写体の撮像を行う際の設定を決定する決定手段と、を有することを特徴とするX線撮像システム。
  2. 前記ループ回路の状態は、前記ループ状の導体の大きさ、前記ループ状の導体の向き、および前記ループ回路の特性値との少なくとも何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載のX線撮像システム。
  3. 前記センサ部は、
    前記光電変換素子が2次元マトリックス状に配置されたセンサアレイと、
    前記光電変換素子で得られた画素データを受信して増幅するアンプ部と、
    前記画素データの読み出しを行う前記光電変換素子の選択を行うためのドライブ部と、を更に有し、
    前記電気回路は、前記アンプ部および前記ドライブ部のそれぞれと前記配線により相互に接続され、
    前記ループ回路は、前記アンプ部と前記電気回路との間に配置されている前記配線と、前記ドライブ部と前記電気回路との間に配置されている前記配線と、前記電気回路の内部と、のうち少なくとも何れか1つに接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線撮像システム。
  4. 前記接続が行われる前記ループ回路は、1つ又は複数であり、
    前記複数のループ回路は、直列または並列に接続されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  5. 前記決定手段は、前記導出手段により導出された外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、外来磁界の影響が最も小さい画像データに対応する前記ループ回路を、前記接続を行う前記ループ回路の設定として自動的に決定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  6. 前記X線撮像装置が、前記選択手段を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  7. 前記導出手段は、前記設定手段により前記ループ回路の設定が行われるたびに、X線を照射しない状態で前記センサ部により得られた画像データと、X線を照射しない状態であって外来磁界がないとみなせる状態で前記センサ部により予め得られている画像データである基本画像データとの差である磁界影響抽出画像データから、前記外来磁界の影響を指標化した値を導出することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  8. 前記導出手段により導出された外来磁界の影響を指標化した値を示す情報を表示する表示手段を有し、
    前記設定手段は、ユーザの操作に基づいて、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を順次行い、
    前記決定手段は、前記表示手段により表示された、前記外来磁界の影響を指標化した値を示す情報に基づくユーザの操作に基づいて、前記接続を行う前記ループ回路の設定として被写体の撮像を行う際の設定を決定することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  9. 前記導出手段により導出された前記外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、前記センサ部により得られた画像データが外来磁界の影響を受けているか否かを判定する判定手段を有し、
    前記設定手段は、前記判定手段により、前記センサ部により得られた画像データが外来磁界の影響を受けていると判定されるまで、または、前記ループ回路の設定として予め設定された回数の設定を行うまで、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  10. 前記X線撮像装置の移動を検知する検知手段を有し、
    前記選択手段は、前記検知手段により、前記X線撮像装置の移動が検知されると、複数の前記ループ回路のうち前記接続が行われる前記ループ回路の選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のX線撮像システム。
  11. 2次元マトリックス状に配置された光電変換素子を有し、当該光電変換素子によりX線発生源から発生したX線の強度を電気信号に変換し、当該電気信号を画素データとして出力するセンサ部と、
    前記センサ部の駆動を含む処理を行うための電気回路と、
    前記センサ部と前記電気回路を相互に接続する配線と、
    ループ状の導体を有し、前記電気回路の内部および前記配線の少なくとも何れか一方に接続される1つ以上のループ回路と、
    を有するX線撮像装置の制御方法であって、
    複数の前記ループ回路のうち前記接続が行われる前記ループ回路の選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行う選択工程を有し、
    前記選択工程は、
    複数の前記ループ回路のうちの少なくとも何れか1つの選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行って、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を行う設定工程と、
    前記設定工程により前記ループ回路の設定が行われるたびに、前記センサ部により得られた画像データにおける、外来磁界の影響を指標化した値を導出する導出工程と、
    前記導出工程により導出された外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、前記接続を行う前記ループ回路の設定として被写体の撮像を行う際の設定を決定する決定工程と、を有することを特徴とするX線撮像装置の制御方法。
  12. 前記ループ回路の状態は、前記ループ状の導体の大きさ、前記ループ状の導体の向き、および前記ループ回路の特性値との少なくとも何れか1つであることを特徴とする請求項11に記載のX線撮像装置の制御方法。
  13. 前記センサ部は、
    前記光電変換素子が2次元マトリックス状に配置されたセンサアレイと、
    前記光電変換素子で得られた画素データを受信して増幅するアンプ部と、
    前記画素データの読み出しを行う前記光電変換素子の選択を行うためのドライブ部と、を更に有し、
    前記電気回路は、前記アンプ部および前記ドライブ部のそれぞれと前記配線により相互に接続され、
    前記ループ回路は、前記アンプ部と前記電気回路との間に配置されている前記配線と、前記ドライブ部と前記電気回路との間に配置されている前記配線と、前記電気回路の内部と、のうち少なくとも何れか1つに接続されることを特徴とする請求項11又は12に記載のX線撮像装置の制御方法。
  14. 前記接続が行われる前記ループ回路は、1つ又は複数であり、
    前記複数のループ回路は、直列または並列に接続されることを特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
  15. 前記決定工程は、前記導出工程により導出された外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、外来磁界の影響が最も小さい画像データに対応する前記ループ回路を、前記接続を行う前記ループ回路の設定として自動的に決定することを特徴とする請求項11〜14の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
  16. 前記X線撮像装置により、前記選択工程を行うことを特徴とする請求項11〜15の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
  17. 前記導出工程は、前記設定工程により前記ループ回路の設定が行われるたびに、X線を照射しない状態で前記センサ部により得られた画像データと、X線を照射しない状態であって外来磁界がないとみなせる状態で前記センサ部により予め得られている画像データである基本画像データとの差である磁界影響抽出画像データから、前記外来磁界の影響を指標化した値を導出することを特徴とする請求項11〜16の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
  18. 前記導出工程により導出された外来磁界の影響を指標化した値を示す情報を表示する表示工程を有し、
    前記設定工程は、ユーザの操作に基づいて、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を順次行い、
    前記決定工程は、前記表示工程により表示された、前記外来磁界の影響を指標化した値を示す情報に基づくユーザの操作に基づいて、前記接続を行う前記ループ回路の設定として被写体の撮像を行う際の設定を決定することを特徴とする請求項11〜16の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
  19. 前記導出工程により導出された前記外来磁界の影響を指標化した値に基づいて、前記センサ部により得られた画像データが外来磁界の影響を受けているか否かを判定する判定工程を有し、
    前記設定工程は、前記判定工程により、前記センサ部により得られた画像データが外来磁界の影響を受けていると判定されるまで、または、前記ループ回路の設定として予め設定された回数の設定を行うまで、前記ループ回路の設定として複数通りの設定を行うことを特徴とする請求項11〜17の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
  20. 前記X線撮像装置の移動を検知する検知工程を有し、
    前記選択工程は、前記検知工程により、前記X線撮像装置の移動が検知されると、複数の前記ループ回路のうち前記接続が行われる前記ループ回路の選択、および、前記接続が行われる前記ループ回路の状態の選択の少なくとも何れか一方を行うことを特徴とする請求項11〜17の何れか1項に記載のX線撮像装置の制御方法。
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