JP2014094470A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】安価な電気料金の下で印刷ジョブを実行して、印刷にかかる電気料金を低く抑えつつ、確実な印刷実行を意図するユーザの印刷ジョブについては電気料金の単価が下がる時間までユーザを待たせることなく実行することで、ユーザの利便性を高めること。
【解決手段】画像形成装置10は、現在単価(現在の電気料金の単価)と、予め設定されている印刷ジョブの実行を許可する電気料金の単価の閾値(許容電気料金)とを比較し、現在単価が許容電気料金以下の場合は(時刻210以前)、印刷ジョブを実行し、現在単価が許容電気料金より高い場合は(時刻210以後で時刻211未満)、現在単価が許容電気料金以下になる(時刻210以降)まで印刷ジョブの実行を待機する。ただし、優先印刷ジョブ(優先印刷JobD)については、現在単価が許容電気料金より高い場合でも、現在単価が下がるまで待機することなく実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、変動する電気料金に対して、画像形成装置が実行する印刷ジョブの実行を制限する制御に関する。
電力会社による商用電源の電気料金には、電力消費の少ない深夜から朝にかけての電気料金が割安になるといったように、時間帯によって電気料金の単価が異なる契約、制度が従来から存在する。これは、電力を使用する顧客の電力需要をコントロールするための有用な仕組みである。
近年は、通信機能や機器の管理機能を備えた高機能な電力メータであるスマートメータの世界的な普及が見込まれている。電力を効率的に管理、供給する次世代の電力網であるスマートグリッドが実現される社会においては、電力会社から送られてくる電気料金の情報をスマートメータによって受け取ることが考えられる。
そこでは、より柔軟な電力需要のコントロールの方法として、商用電源の電気料金が30分や1時間単位で変わるといったリアルタイム料金の仕組みが考えられる。アメリカのいくつかの州では、実際にリアルタイム料金の実証事業が行われており、今後の本格導入も見込まれる。
このように、時間帯によって頻繁に変動する商用電源の電気料金に対して、安価な電気料金の時間帯に電子機器の電力を消費するタイミングを制御することができれば、掛かる電気料金を低くすることができるので、電子機器を使用するユーザにとっては望ましい。
特に、電子写真方式により形成されたトナー画像を用紙上に熱で定着する画像形成装置が電力を大きく消費するのは用紙に印刷を行うときであるため、安価な電気料金の時間帯に印刷ジョブを実行するようにタイミングを制御することが考えられる。
特許文献1には、頻繁に変動する電気料金に対して、所定の許容電気料金を設定しておき、実行しようとする印刷ジョブに掛かる電気料金を算出して比較することにより、当該印刷ジョブを実行するか待機するかを決定するという技術が開示されている。
特開2009−47760号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、ユーザ毎やグループ毎に異なる許容電気料金を設定することによって、ジョブの実行を制御することは考慮されているが、許容電気料金の設定の制限を受けずに印刷ジョブを実行する手段が考慮されていない。
このように、許容電気料金の設定に基づいたジョブの実行制限下においても印刷ジョブを実行できる手段を設けると、電子機器が電力を消費するタイミングを安価な電気料金の時間帯に制御することによって掛かる電気料金を低くするという目的に一見すると反する。
しかし、現実においては、電子写真方式の大型プリンタや複合機等の電子機器は、一般の家庭というよりはむしろオフィスのような場所に業務用途に設置されることが多く、その動作を制限すると、業務効率を落とすようなことや、業務上必要な書類の印刷も実行できなくなり業務に支障をきたすことが考えられる。
従って、電子機器の動作を制限することによって、一時の電気料金を重視するよりも業務における機会損失を生じる方が、結局のところユーザにとって望ましくない。さらに、前述の業務的な視点に加え、ユーザがプリンタや複合機等に印刷の指示をしたにもかかわらず、電子機器の自律的な動作制限によって、ユーザは意図せずに印刷が待たされることになり、ユーザにとっては煩わしい。とは言え、電気料金を気にしていないユーザがいる環境において、それほど重要ではない文書の印刷である場合も考えられるので、電子機器が自律的に印刷ジョブの実行を制限する仕組みを備えていることが重要であることも事実である。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、安価な電気料金の下で印刷ジョブを実行して、印刷にかかる電気料金を低く抑えつつ、確実な印刷実行を意図するユーザの印刷ジョブについては電気料金の単価が下がる時間までユーザを待たせることなく実行することで、ユーザの利便性を高める仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、印刷ジョブの実行を許可する電気料金の単価の閾値を設定する設定手段と、受け付けた印刷ジョブの処理を開始する場合に、その時点における電気料金の単価を示す現在単価を取得する取得手段と、前記現在単価と前記閾値とを比較する比較手段と、前記現在単価が前記閾値以下であると判定された場合には、当該印刷ジョブを実行し、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合には、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機する制御を行う制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記印刷ジョブが、通常の印刷ジョブよりも実行優先度の高い優先印刷設定が設定された優先印刷ジョブの場合には、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合であっても、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機することなく、当該印刷ジョブを実行することを特徴とする。
本発明によれば、安価な電気料金の下で印刷ジョブを実行して、印刷にかかる電気料金を低く抑えつつ、確実な印刷実行を意図するユーザの印刷ジョブについては電気料金の単価が下がる時間までユーザを待たせることなく実行することで、ユーザの利便性を高めることができる。
本発明の実施例1において画像形成を行う画像形成装置を含むシステムの構成の一例を示すブロック図である。 本実施例の画像形成装置のメインコントローラの構成の一例を示すブロック図である。 本実施例の画像形成装置が設置される環境における商用電源の電気料金の時間的推移の例を示す図である。 本実施例の画像形成装置のジョブキューの状態を示す模式図である。 本実施例の画像形成装置の優先印刷ジョブを含むジョブキューの状態を示す模式図である。 本実施例のPCに表示されるプリンタドライバの印刷設定画面の例を示す図である。 本実施例の画像形成装置の商用電源の電気料金に基づく印刷ジョブの実行と待機の判断処理フローチャートである。 実施例2の画像形成装置の優先印刷ジョブを含むジョブキューの状態を示す模式図である。 実施例3の画像形成装置の操作部の外観の一例を示す図である。 実施例3の画像形成装置の液晶操作パネルに表示されるジョブ状況確認画面の表示の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
<画像形成装置>
図1は、本発明の実施例1において画像形成を行う画像形成装置を含むシステムの構成の一例を示すブロック図である。
画像形成装置10は、画像の入出力と送受信および各種の画像処理を行う複合機である。画像形成装置10は、メインコントローラ11、ユーザインタフェースである操作部12、画像入力デバイスであるスキャナ13および画像出力デバイスであるプリンタ14を備える。
操作部12、スキャナ13およびプリンタ14は、それぞれメインコントローラ11に接続され、メインコントローラ11からの指示によって制御される。さらに、メインコントローラ11は、LAN(Local Area Network)16に接続され、LAN16を介して電気料金管理サーバ17、PC15等と接続される。
プリンタ14は、例えば、電子写真方式により形成されたトナー画像を用紙上に熱で定着するものである。
電気料金管理サーバ17は、例えば、図示しない電力会社などの外部サーバへの問い合わせ、あるいは、外部サーバからの通知によって、画像形成装置10が設置される環境における商用電源の電気料金の単価(以下、単に「電気料金」)を随時管理する。そして、電気料金管理サーバ17は、LAN16を介して接続する画像形成装置10からの問い合わせに対して、電気料金の情報を画像形成装置10に通知する。
PC15は、一般的なパーソナルコンピュータ(Personal Computer)であり、LAN16を介して接続する画像形成装置10と通信する。後述する印刷ジョブは、ユーザがPC15上で動作するアプリケーションから印刷の指示を行うことにより、PC15から画像形成装置10に対して送信される。
次に、図2を用いて、画像形成装置10のメインコントローラ11の構成を詳細に説明する。
図2は、画像形成装置10のメインコントローラ11の構成の一例を示すブロック図である。
メインコントローラ11は、装置全体を制御する。メインコントローラ11は、スキャナ13やプリンタ14を制御する一方で、LAN16や公衆回線と接続される。そして、メインコントローラ11は、LAN16や公衆回線を介して、外部機器との間で画像情報やデバイス情報、およびファイル等の入出力を行う。
メインコントローラ11は、主制御部であるCPU(Central Processing Unit)301を備える。CPU301は、システムバス307を介して、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、Flash304、イメージバスI/F305、操作部I/F306、LAN I/F308およびモデム部309と接続される。
RAM302は、CPU301の作業領域を提供するための随時読み書き可能なメモリであり、画像形成装置の一時的な設定値や実行するジョブの情報などを記憶する。RAM302は、画像データを一時記憶するための画像メモリとしても使用される。
ROM303は、ブートROMであり、システムのブートプログラム等の各種プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録される。Flash304は、不揮発性メモリであり、画像形成装置10の電源遮断後にも保持が必要なシステムソフトウェアや設定値データ等が格納される。
操作部I/F306は、操作部12との間で入出力を行うためのインタフェースである。操作部I/F306は、操作部12に対して表示すべき画像データを出力し、また、ユーザが操作部12を介して入力した情報を、CPU301に伝送するために使用される。
LAN I/F308は、LAN16と接続するためのインタフェースであり、LAN16に対して情報の入出力を行う。モデム部309は、公衆回線と接続するためのインタフェースであり、公衆回線に対して情報の入出力を行う。
イメージバスI/F305は、システムバス307と画像データを高速で転送する画像バス310とを接続するインタフェースであり、データ構造を変換するバスブリッジとして動作する。
画像バス310には、RIP(Raster Image Processor)311、デバイスI/F312、スキャナ画像処理部313、プリンタ画像処理部314、画像回転部315および画像圧縮部316が接続される。
RIP311は、例えばPC15が印刷ジョブとして送信したPDL(Page Description Language(ページ記述言語))データをLAN I/F308を介して受信し、ビットマップイメージ(ビットマップデータ)に展開する。デバイスI/F312は、スキャナ13およびプリンタ14とメインコントローラ11とを接続するインタフェースであり、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
スキャナ画像処理部313は、スキャナ13から読み込んだ入力画像データに対して、補正、加工、編集等の処理を行う。プリンタ画像処理部314は、プリンタ14へ出力するプリント出力画像データに対して、色変換、フィルタ処理、解像度変換等の処理を行う。画像回転部315は、画像データの回転を行う。画像圧縮部316は、多値画像データに対してはJPEG圧縮伸長処理を行い、2値画像データに対してはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸長処理を行う。
HDD(Hard Disk Drive)317は、不揮発なデータ記憶装置であり、画像データ、アドレス帳データ、ジョブログおよびユーザの個別データ等の各種データが保持される。なお、メインコントローラ11が、HDD317を接続しない構成をとる場合は、前述の各種データはFlash304に保持されるものとする。
<印刷ジョブの実行と待機の制御>
次に、画像形成装置10の商用電源の電気料金に基づく印刷ジョブの実行と待機の制御方法について説明する。
図3は、画像形成装置10が設置される環境における商用電源の電気料金の時間的推移の例を示す図である。
図3において、縦軸は電気料金の価格を示し、横軸は時刻を示す。
本実施例では、図3に示すように、電気料金200は、単位時間あたりで変化する電気料金体系である。
許容電気料金201は、画像形成装置10が印刷ジョブを実行することを許容(許可)する電気料金の単価の閾値である。画像形成装置10が印刷ジョブを開始する時点の電気料金200が、許容電気料金201以下であれば画像形成装置10は印刷ジョブを実行する。一方、図3の時刻210〜211間のように、電気料金200が許容電気料金201よりも高ければ、画像形成装置10は印刷ジョブを実行せず、電気料金200が許容電気料金201以下になるまで待機する。
そして、図3の時刻211直後のように、電気料金200が、許容電気料金201以下になると、画像形成装置10は待機しておいた印刷ジョブを実行する。
つまり、電気料金200が許容電気料金201よりも高い時間帯においては、画像形成装置10が電力を大きく消費する印刷ジョブの実行を抑制することができ、掛かる電気料金を低くすることができる。
ここで許容電気料金201は、画像形成装置10が保持する設定値であり、例えば、画像形成装置10の管理者が操作部12から予め設定しておくものである。この許容電気料金201の設定は、HDD317に格納されており、画像形成装置10の起動時に、CPU301によりHDD317からRAM302に読み出されるものとする。
画像形成装置10は、印刷ジョブを開始するときに、電気料金管理サーバ17に対して電気料金を問い合わせ、印刷ジョブを開始する時点の電気料金200を電気料金管理サーバ17から受信する。そして、画像形成装置10は、受信した印刷ジョブを開始する時点の電気料金200と画像形成装置10が保持する許容電気料金201とを比較して、印刷ジョブを実行するか、待機するかを判断する。
画像形成装置10が受信した印刷ジョブの実行は、基本的には画像形成装置10に先に投入されたジョブから順に実行される。画像形成装置10は、受信した印刷ジョブを先入れ先出しのキューとしてRAM302上で管理する。
図4は、画像形成装置10が受信した印刷ジョブを管理するキューの状態をジョブキューの状態400から404までの時間的な推移で模式的に示す図である。
なお、図4の時刻210と時刻211は、それぞれ図3の時刻210と時刻211に対応する。
ジョブキューの状態400では、画像形成装置10は、印刷ジョブJobAを実行し、印刷ジョブJobDを新規ジョブとして受信する。次に、ジョブキューの状態401では、画像形成装置10は印刷ジョブJobBを実行する。
そして、ジョブキューの状態402では、印刷ジョブJobCを実行する順番であるが、時刻210を過ぎており、電気料金200が許容電気料金201よりも高くなっているので、画像形成装置10は、印刷ジョブJobCを実行せずに待機する。
そして、ジョブキューの状態403では、時刻211を過ぎて、電気料金200が許容電気料金201以下になったので、画像形成装置10は、待機していた印刷ジョブJobCの実行を開始する。
ジョブキューの状態404では、画像形成装置10は印刷ジョブJobDを実行し、ジョブキュー内のジョブが無くなる。このように、画像形成装置10は電気料金200と許容電気料金201に基づいて、印刷ジョブの実行と待機を制御する。
また、電気料金200が許容電気料金201よりも高くなっているときには、RIP311によるPDLデータのビットマップイメージへの展開は消費する電力が小さいので、ビットマップイメージへの展開を行い、HDD317に記憶して待機する。そして、電気料金200が許容電気料金201以下になってから、前記HDD317に記憶してあるビットマップイメージを印刷するという構成であってもよい。
このようにPDLデータをビットマップイメージに予め展開しておくと、印刷を開始した際の用紙が出力されるまでの時間を短くすることができる。
<優先印刷ジョブの実行の制御>
次に、前述の画像形成装置10の印刷ジョブの実行と待機の制御方法に加えて、印刷ジョブの優先印刷設定に基づく優先印刷ジョブの実行の制御方法について説明する。
図5は、画像形成装置10が受信した印刷ジョブを管理するキューの状態をジョブキューの状態500から504までの時間的な推移で模式的に示す図である。
なお、図5の時刻210と時刻211は、それぞれ図3の時刻210と時刻211に対応する。また、図4のジョブキューに対して、図5のジョブキューでは、優先印刷設定(通常の印刷ジョブよりも実行優先度の高い印刷設定)が設定された優先印刷ジョブJobDがジョブキュー内にある点が異なる。
ジョブキューの状態500では、画像形成装置10は、印刷ジョブJobAを実行し、優先印刷ジョブJobDを新規ジョブとして受信する。次に,ジョブキューの状態501では、画像形成装置10は印刷ジョブJobBを実行する。
そして、ジョブキューの状態502では、印刷ジョブJobCを実行する順番であるが、時刻210を過ぎており、電気料金200が許容電気料金201よりも高くなっているので、画像形成装置10は印刷ジョブJobCを実行せずに待機する。一方、優先印刷設定がなされている優先印刷ジョブJobDがジョブキュー内にあるため、画像形成装置10は、本来実行する順にある印刷ジョブJobCを待機させたまま、先に優先印刷ジョブJobDを実行する。
ジョブキューの状態503では、電気料金200が許容電気料金201よりも高いままであり、優先印刷設定のジョブがジョブキュー内には無いので、画像形成装置10は通常の印刷ジョブである印刷ジョブJobCを実行せずに待機し続ける。
ジョブキューの状態504では、時刻211を過ぎて、電気料金200が許容電気料金201以下になったので、画像形成装置10は待機していた印刷ジョブJobCの実行を開始し、ジョブキュー内のジョブが無くなる。
このように、画像形成装置10は電気料金200と許容電気料金201に基づいた印刷ジョブの実行と待機の制御において、電気料金200が許容電気料金201より高い時間帯であっても、優先印刷設定の印刷ジョブであれば、待機せずに実行することができる。
<優先印刷ジョブの指定>
印刷ジョブの発行は、PC15に組み込まれている、画像形成装置10に対応したプリンタドライバが担う。ユーザは、PC15上で動作するアプリケーションから印刷を指示する際に、前記プリンタドライバが提供する印刷設定画面(図6)において印刷ジョブの設定と発行を指示する。
図6は、PC15のモニタに表示されるプリンタドライバの印刷設定画面の一例を示す図である。
図6の印刷設定画面において、出力サイズ指定部600では、画像形成装置10の印刷ジョブで出力する用紙のサイズを、例えばA4サイズ等で指定する。部数指定部601では、画像形成装置10の印刷ジョブで出力する印刷部数を指定する。
カラー/白黒指定部602では、カラーで出力するか、あるいは白黒で出力するかを選択する。倍率指定部603では、用紙上に出力する大きさを、アプリケーション上で管理される元の大きさに対して、用紙に出力する際の比率で指定する。
優先印刷指定部604では、当該印刷ジョブに対して、優先印刷設定を適用するか否かを指定する。優先印刷設定を適用した場合は、図5に示した「優先印刷ジョブJobD」のように、電気料金200が許容電気料金201より高い時間帯であっても実行可能な印刷ジョブとなる。一方、優先印刷設定を適用しない場合は、図5に示した「印刷ジョブJobC」のように、電気料金200が許容電気料金201より高い時間帯では実行不可能な印刷ジョブとなる。
OKボタン605では、600〜604までの各指定部で指定した設定に基づいた印刷ジョブを発行することを指示して、当該印刷設定画面を閉じる。一方、キャンセルボタン606では、印刷ジョブの発行を取りやめることを指示して、当該印刷設定画面を閉じる。
以上より、印刷ジョブは、ユーザがPC15上で動作するアプリケーションから印刷の指示を行うことによって、PC15から画像形成装置10に対して送信される。即ち、本実施例では、優先印刷設定は、印刷ジョブの発行時に設定される。
なお、優先印刷設定の適用に関しては、例えば画像形成装置10の管理者が操作部12から優先印刷設定の使用許可をユーザ単位、あるいはグループ単位で予め指定することができる(優先ユーザ設定)。もし、優先印刷設定の使用を許可されていないユーザが、優先印刷指定部604で優先印刷設定を適用しようとしても、優先印刷指定部604の設定がグレーアウトして選択できない、または、選択しても結果的に優先印刷設定が有効にはならない。これにより、優先印刷設定の許可をユーザ単位あるいはグループ単位で制御することができ、優先印刷を闇雲に使用されることを防止することができる。
<印刷ジョブの実行と待機の判断処理>
図7は、本実施例における画像形成装置10の商用電源の電気料金に基づく印刷ジョブの実行と待機の判断処理の一例を示すフローチャートである。
なお、本フローチャートのステップS701〜S709は、画像形成装置10がPC15からLAN I/F308を介して印刷ジョブを受信し、RAM302が記憶するジョブキューにおいて、これから印刷を開始する印刷ジョブの制御に関する。また、本フローチャートのステップS701〜S709は、ROM303に格納されたプログラムを、メインコントローラ11のCPU301が実行し、RAM302が記憶する許容電気料金201の設定値と電気料金管理サーバ17から受信する電気料金200に基づいて、RAM302が記憶するジョブキュー上の印刷ジョブの実行と待機を制御することによって実現される。
また、本フローチャートのステップS721〜S723は、電気料金管理サーバ17が画像形成装置10からLAN I/F308を介して電気料金の問い合わせを受信し、現在の電気料金を画像形成装置10に通知する処理に関する。また、本フローチャートのステップS721〜S723は、電気料金管理サーバ17の外部記憶装置にコンピュータ読み取り可能に記録されたプログラムを、電気料金管理サーバ17のCPU(不図示)が実行することによって実現される。
まず、電気料金管理サーバ17のCPUは、S721において、画像形成装置10が設置される環境における商用電源の電気料金を随時管理しており、LAN16を介して接続する機器からの電気料金の情報の問い合わせを待機する。
一方、画像形成装置10のCPU301は、RAM302が記憶するジョブキュー内に印刷ジョブが存在する場合、該ジョブキュー内の印刷ジョブの処理を受け付け順に開始し、印刷ジョブ毎に、S701〜S709の処理を実行する。
画像形成装置10のCPU301は、印刷ジョブを開始するにあたって、S701において、LAN I/F308を介して、電気料金管理サーバ17に対して、電気料金200の情報(その時点における電気料金の単価を示す現在単価)の問い合わせを送信する。
そして、電気料金管理サーバ17のCPUは、S722において、画像形成装置10からの電気料金200の問い合わせを受信し、S723に処理を進める。
S723では、電気料金管理サーバ17は、電気料金管理サーバ17で管理する商用電源の電気料金200の情報(その時点における電気料金の単価を示す現在単価)を、画像形成装置10に送信する。そして、電気料金管理サーバ17のCPUは、再び、S721に処理を戻し、LAN16を介して接続する機器からの電気料金の情報の問い合わせを待機する。
画像形成装置10のCPU301は、S702において、LAN I/F308を介して、電気料金管理サーバ17から現時点での電気料金200の情報を受信(取得)する。
次に、S703において、画像形成装置10のCPU301は、上記S702で電気料金管理サーバ17から受信した電気料金200とRAM302に予め設定されている許容電気料金201とを比較する。
そして、上記S703において、電気料金200が許容電気料金201以下(閾値以下)であると判定した場合(S703でNoの場合)、画像形成装置10のCPU301は、S709に処理を進める。S709では、画像形成装置10のCPU301は、現在処理中の印刷ジョブを実行し、当該印刷ジョブに対する処理を終了する。そして、画像形成装置10のCPU301は、RAM302が記憶するジョブキュー内に印刷ジョブが存在する場合、次の印刷ジョブに対して、S701〜S709の処理を実行する。
一方、上記S703において、電気料金200の方が許容電気料金201よりも高いと判定した場合(S703でYesの場合)、画像形成装置10のCPU301は、S704に処理を進める。
S704では、画像形成装置10のCPU301は、当該印刷ジョブが優先印刷設定を設定されているジョブか否かを判定する。
そして、当該印刷ジョブが優先印刷設定を設定されているジョブであると判定した場合(S704でYesの場合)、画像形成装置10のCPU301は、S709に処理を進め、当該印刷ジョブを実行し、当該印刷ジョブに対する処理を終了する。そして、画像形成装置10のCPU301は、RAM302が記憶するジョブキュー内に印刷ジョブが存在する場合、次の印刷ジョブに対して、S701〜S709の処理を実行する。
一方、上記S704において、当該印刷ジョブが優先印刷設定が設定されてないジョブであると判定した場合(S704でNoの場合)、画像形成装置10のCPU301は、S705に処理を進める。
S705では、画像形成装置10のCPU301は、当該印刷ジョブの実行を待機する。この際、画像形成装置10のCPU301は、当該印刷ジョブについて、消費する電力が小さい、RIP311によるPDLデータのビットマップイメージへの展開を行い、HDD317に記憶して待機するようにしてもよい。
次に、S706において、画像形成装置10のCPU301は、LAN I/F308を介して、電気料金管理サーバ17に対して電気料金200の情報の問い合わせを行う(S701と同様)。そして、S707において、画像形成装置10のCPU301は、LAN I/F308を介して、電気料金管理サーバ17から現時点での電気料金200の情報を受信する(S702と同様)。
次に、S708において、画像形成装置10のCPU301は、電気料金管理サーバ17から受信した電気料金200とRAM302に予め設定してある許容電気料金201とを比較する(S703と同様)。
そして、上記S708において、電気料金200の方が許容電気料金201よりも高いと判定した場合(S708でYesの場合)、画像形成装置10のCPU301は、S706に処理を戻す。このS706〜S708のように、画像形成装置10から電気料金管理サーバ17への問い合わせのポーリング処理を繰り返すことによって、電気料金200が許容電気料金201以下となるまで、画像形成装置10のCPU301は、当該印刷ジョブを待機する。
なお、このS706〜S708の待機中に、優先印刷設定が設定されたジョブ(優先印刷ジョブ)が、RAM302が記憶するジョブキュー内に存在する場合、画像形成装置10のCPU301は、該ジョブキュー内の優先印刷ジョブに対して、S701〜S709の処理を実行する。これにより、電気料金200が許容電気料金201以下の状態で通常の印刷ジョブが待機中の間でも、優先印刷ジョブを実行することができる。
一方、上記S708において、電気料金200が許容電気料金201以下であると判定した場合(S708でNoの場合)、画像形成装置10のCPU301は、S709に処理を進める。S709では、画像形成装置10のCPU301は、当該印刷ジョブを実行し、当該印刷ジョブに対する処理を終了する。そして、画像形成装置10のCPU301は、RAM302が記憶するジョブキュー内に印刷ジョブが存在する場合、次の印刷ジョブに対して、S701〜S709の処理を実行する。
なお、本実施例では、許容電気料金201は、画像形成装置10の管理者により操作部12から予め設定され、画像形成装置10が保持する設定値とした。しかし、電気料金管理サーバ17が許容電気料金201を保持し、S723において、現在の電気料金の情報とともに、電気料金の問合わせ元の画像形成装置10に送信し、画像形成装置10が受信する構成であってもよい。その場合は、例えば、画像形成装置10の管理者が電気料金管理サーバ17に予め設定する。
以上のフローにより、許容電気料金201の設定に基づいて、安価な電気料金の下で印刷ジョブを実行して掛かる電気料金を低くしつつ、確実な実行を意図するユーザの印刷ジョブは、優先印刷設定に基づいて、ユーザを待たせずに実行することができる。
なお、本実施例においては単位時間あたりに電気料金が変化する電気料金体系について説明したが、本発明の適用はその限りではない。例えば、電気料金の変化が数分単位、あるいは1日単位でもよく、電気料金の変化の長短には、本発明は、影響されない。
また、本実施例では、本発明において、電気料金に応じて印刷の実行又は待機を制御する印刷ジョブを、ユーザがPC15上で動作するアプリケーションから印刷の指示を行うことにより、PC15から画像形成装置10に対して送信される印刷ジョブとして説明したが、どの種類の印刷ジョブが含まれていてもよい。例えば、操作部12からの指示に応じて、スキャナ13から読み込んだ画像情報をプリンタ14で印刷するコピージョブが、本発明の印刷ジョブに含まれていてもよい。
また、本実施例では、許容電気料金201は、画像形成装置10の管理者により予め設定されたものとしたが、ジョブ実行履歴から算出するようにしてもよい。例えば、ジョブ実行履歴として、印刷ジョブの処理を開始した際の電気料金、許容電気料金、印刷ジョブの電気料金に基づく実行制限による待機時間等の情報を画像形成装置10のHDD317に蓄積しておく。そして、画像形成装置10のCPU301が、上記ジョブ実行履歴内の印刷ジョブの電気料金に基づく実行制限による待機時間が、例えば3時間以内となるような許容電気料金を算出する。又は、画像形成装置10のCPU301は、上記ジョブ実行履歴内の印刷ジョブの電気料金に基づく実行制限による待機時間が「0」でないもの(待機させられたジョブ)の割合が、例えば25%以内となるような許容電気料金を算出するようにしてもよい。
<画像形成装置>
以下、本発明の実施例2について図面を用いて説明する。
実施例2では、画像形成装置が、優先印刷設定が設定された印刷ジョブを受信したときに、当該優先印刷ジョブの実行を制御する例を示す。
本実施例では、優先印刷設定が設定されたジョブを、ジョブキュー内にある通常の印刷ジョブよりも優先的に実行を開始する制御をすることによって、確実な実行を意図するユーザの印刷ジョブを、ユーザを待たせずに実行することができる。
さらに、電気料金が許容電気料金以下となる時間帯に優先印刷設定が設定されたジョブが実行される機会を増やし、画像形成装置の印刷ジョブの実行に掛かる電気料金をより低くすることができる。
実施例2における画像形成装置の構成は、実施例1における画像形成装置10と同様であるため、優先印刷設定が設定された印刷ジョブを受信したときのジョブキューの状態の差分についてのみ説明する。
<優先印刷ジョブの実行の制御>
図8は、本実施例における画像形成装置10が受信した印刷ジョブを管理するキューの状態をジョブキューの状態800から804までの時間的な推移で模式的に示した図である。
なお、図8の時刻210と時刻211は、それぞれ図3の時刻210と時刻211に対応する。
ジョブキューの状態800では、画像形成装置10は、印刷ジョブJobAを実行し、優先印刷ジョブJobDを新規ジョブとして受信する。
次に、ジョブキューの状態801では、通常の印刷ジョブJobB、JobCよりも先に、優先印刷設定が設定された優先印刷ジョブJobDを実行する。
そして、ジョブキューの状態802では、印刷ジョブJobBを実行する順番であるが、時刻210を過ぎており、電気料金200が許容電気料金201よりも高くなっているので、画像形成装置10は印刷ジョブJobBを実行せずに待機する。
そして、ジョブキューの状態803では、時刻211を過ぎて、電気料金200が許容電気料金201以下になったので、画像形成装置10は待機していた印刷ジョブJobBの実行を開始する。ジョブキューの状態804では、印刷ジョブJobCを実行して、ジョブキュー内のジョブが無くなる。
図8のジョブキューの状態では、図5のジョブキューの状態に対して、時刻210と時刻211の間の時間帯、つまり、電気料金200が許容電気料金201より高くなる時間帯に達する前に、優先印刷設定が設定された優先印刷ジョブJobDが実行される。
このように、画像形成装置10に投入される印刷ジョブが同様であっても、優先印刷設定が設定されている印刷ジョブの実行開始を早める制御を行うことによって、電気料金が許容電気料金以下の時間帯に印刷ジョブを実行する機会を増やせる。従って、画像形成装置10は、印刷ジョブの実行に掛かる総電気料金をより低く抑えることができる。
なお、実施例1の図7の説明では、電気料金200が許容電気料金201以下の場合は、ジョブキュー内の印刷ジョブを受信順に処理する構成であった。そして、電気料金200が許容電気料金201よりも高く、処理中の印刷ジョブの待機中(図7のS706〜S708)において、優先印刷設定が設定されたジョブ(優先印刷ジョブ)が、RAM302が記憶するジョブキュー内に存在する場合、画像形成装置10のCPU301は、該ジョブキュー内の優先印刷ジョブに対して、S701〜S709の処理を実行する構成であった。
しかし、実施例2においては、画像形成装置10のCPU301は、電気料金200が許容電気料金201以下の場合であっても、電気料金200が許容電気料金201よりも高い場合であっても、優先印刷設定が設定されたジョブ(優先印刷ジョブ)を受信した場合には、該受信した優先印刷ジョブに対して、すぐに図7のS701〜S709の処理を実行する。
<画像形成装置>
以下、本発明を実施するための実施例3について図面を用いて説明する。
実施例3では、電気料金が許容電気料金より高いために待機する通常の印刷ジョブに対して、画像形成装置の操作部がユーザからの指示を受けて、該画像形成装置のCPUが前記待機中の印刷ジョブの実行を制御する例を示す。
本実施例では、電気料金が許容電気料金より高いために待機する通常の印刷ジョブの実行を開始する制御を行うことによって、一度印刷ジョブを発行した後に、該発行済みの印刷ジョブを優先印刷ジョブに指定可能にし、確実な実行を意図するユーザを待たせずに印刷ジョブを実行することができるように構成する。
実施例3における画像形成装置の構成は、第1の実施例における画像形成装置10と同様であるため、差分についてのみ説明する。
<操作部によるユーザ認証>
図9は、画像形成装置10の操作部12の外観の一例を示す図である。
以下、図9を用いて、操作部12の構成と画像形成装置10を使用するユーザを認証する仕組みについて説明する。
操作部12は、スタートキー900、ストップキー901、ハードキー群902、液晶操作パネル903、カードリーダ904を備える。
液晶操作パネル903は、液晶とタッチパネルを組み合わせたものであり、操作画面を表示するとともに、表示キーがユーザにより押下されると、押下位置の表示キー情報を読み取る。
スタートキー900は、原稿のスキャンやコピーなどを開始するときや、その他の機能の開始指示に用いられる。ストップキー901は稼動中の動作の停止指示に用いられる。
ハードキー群902には、テンキー、クリアキー、リセットキー、メニューキー、ステータスキー905が設けられ、数字の入力、クリア、リセット、各種の情報表示の指示などに用いられる。
液晶操作パネル903の表示画面上には、画像形成装置10の操作メニューを表示してユーザの操作を促し、画像形成装置10の動作状態や、用紙、トナーといった消耗品の残量などの機器情報を表示する。
カードリーダ904は、ICカード内に記憶されている情報を読み取ることのできる読み取り装置である。なお、カードリーダ904は、例えば、カードリーダ904の上面にユーザがICカードをかざすことによって非接触式で読み取りを行う構成であってもよいし、ICカードをカードリーダ904に挿入することによって接触式で読み取りを行う構成であってもよい。また、ICカードに記憶されている情報としては、画像形成装置10を使用するユーザのアカウント情報などがある。
画像形成装置10では、CPU301が、カードリーダ904によって読み取られたアカウント情報とHDD317に予め記憶されているユーザのアカウント情報とを照合することにより、ユーザ認証を行う。また、画像形成装置10は、ユーザの使用を制限することが可能であり、照合されたアカウント情報が画像形成装置10の使用を許可されているユーザの場合にのみユーザが使用可能な状態となる。
なお、本実施例では、HDD317に記憶されているユーザのアカウント情報を用いて認証を行うとしたが、本発明はこれに限らず、LAN16を介して接続する図示しないサーバがユーザのアカウント情報を記憶しておき、当該サーバが認証処理を行ってもよい。
<ジョブ状況確認画面>
ユーザは、カードリーダ904によるユーザ認証の後に、画像形成装置10の操作部12のハードキー群902のステータスキー905の押下によって、画像形成装置10に投入されている印刷ジョブのジョブキューの状況を確認することができる。即ち、画像形成装置10は、カードリーダ904によるユーザ認証の後に、ステータスキー905が押下されたことを検知すると、RAM302が記憶するジョブキュー内に存在する印刷ジョブの状態(図10)を、操作部12の液晶操作パネル903の表示画面上に表示するよう制御する。
図10は、画像形成装置10の液晶操作パネル903に表示されるジョブ状況確認画面の表示の一例を示す図である。
図10の表示例では、画像形成装置10に投入された印刷ジョブとして、3つの印刷ジョブ(ジョブ1001、1002、1003)が表示される。
各印刷ジョブにはそれぞれ、画像形成装置10にジョブが投入された時刻、ジョブ名(例えば、PC15で印刷を指示した文書名など)、ジョブを実行したユーザ名、ジョブの状況、ジョブが投入された時刻からの経過時間などが表示される。
また、図10の表示例は、ジョブ1001は実行が完了しており、ジョブ1002と1003は、電気料金200が許容電気料金201よりも高いため実行を待機していることを示す料金待機の状況に対応する。
また、カードリーダ904によるユーザ認証で認証されるユーザのアカウント情報と各印刷ジョブの情報は関連付いている。
図10では、例えば、カードリーダ904によるユーザ認証で認証されたユーザの印刷ジョブが、ジョブ1002である場合について説明する。即ち、「UserB」が認証された場合について説明する。
ジョブ1002が、画像形成装置10の管理者によって優先印刷設定の使用許可を予め与えられているユーザの印刷ジョブである場合は、液晶操作パネル903上で実行開始1004、キャンセル1005の表示キーが選択可能になる。
実行開始1004の表示キーは、電気料金が高いため待機中の印刷ジョブの実行指示を受け付けるものである。キャンセル1005の表示キーは、電気料金が高いため待機中の印刷ジョブのキャンセル指示を受け付けるものである。
一方、認証されたユーザ(UserB)と関連付いてないジョブ、あるいは、画像形成装置10の管理者によって優先印刷設定の使用許可を与えられていないユーザの印刷ジョブの場合は、表示キーは、実行開始1006、キャンセル1007のようにグレーアウトして選択できない状態で表示されている。なお、画像形成装置10の管理者によって優先印刷設定の使用許可を与えられていないユーザの印刷ジョブについては、実行開始1006は選択不可能であるため、キャンセル1005は選択可能にしてもよい。
液晶操作パネル903上の実行開始1004や1006の表示キーが、ユーザの押下により選択されると、画像形成装置10のCPU301は、選択された表示キーと関連する待機中のジョブの実行を開始する。
また、液晶操作パネル903上のキャンセル1005や1007の表示キーが、ユーザの押下により選択されると、画像形成装置10のCPU301は、選択された表示キーと関連する待機中のジョブの実行を中止して、画像形成装置10のジョブキューから削除する。
表示キーOK1008がユーザの押下により選択されると、画像形成装置10のCPU301は、ジョブ状況確認画面を閉じる。
このように、本実施例では、ユーザは、電気料金200が許容電気料金201より高いため待機する通常の印刷ジョブを、印刷ジョブを発行した後であっても、画像形成装置10の操作部12からの指示により直ちに実行を開始することができる。
また、画像形成装置10のCPU301は、画像形成装置10の操作部12から待機中の印刷ジョブの実行を指示できるユーザを、画像形成装置10の管理者によって優先印刷設定の使用許可を予め与えられているユーザのみに制限する制御を行う。
従って、画像形成装置10では、優先印刷設定の許可をユーザ単位あるいはグループ単位に制御することによって、確実な実行を意図するユーザを待たせずに、該ユーザの印刷ジョブを実行することができるとともに、優先印刷を闇雲に使用されることを防止することができる。
以上、本発明の各実施例によれば、安価な電気料金の下で印刷ジョブを実行して、印刷にかかる電気料金を低く抑えつつ、確実な印刷実行を意図するユーザの印刷ジョブについては電気料金の単価が下がる時間までユーザを待たせることなく実行することで、ユーザの利便性を高めることができる。このように、本発明によれば、電気料金の節約とユーザ利便性の双方を実現することができる。
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
10 画像形成装置
12 操作部
17 電気料金管理サーバ
200 電気料金
201 許容電気料金

Claims (13)

  1. 印刷ジョブの実行を許可する電気料金の単価の閾値を設定する設定手段と、
    受け付けた印刷ジョブの処理を開始する場合に、その時点における電気料金の単価を示す現在単価を取得する取得手段と、
    前記現在単価と前記閾値とを比較する比較手段と、
    前記現在単価が前記閾値以下であると判定された場合には、当該印刷ジョブを実行し、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合には、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機する制御を行う制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記印刷ジョブが、通常の印刷ジョブよりも実行優先度の高い優先印刷設定が設定された優先印刷ジョブの場合には、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合であっても、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機することなく、当該印刷ジョブを実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記優先印刷ジョブを、前記優先印刷ジョブよりも前に受け付けた通常の印刷ジョブよりも先に実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記優先印刷設定を許可するユーザを設定するユーザ設定手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記優先印刷設定は、印刷ジョブの発行時に設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記待機中の印刷ジョブを実行する指示を受け付ける実行指示手段を有し、
    前記制御手段は、前記実行指示手段により実行指示された前記待機中の印刷ジョブについては、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機することなく、当該印刷ジョブを実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記待機中の印刷ジョブをキャンセルする指示を受け付けるキャンセル指示手段を有し、
    前記制御手段は、前記キャンセル指示手段によりキャンセル指示された前記待機中の印刷ジョブを削除することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 印刷ジョブの実行を許可する電気料金の単価の閾値を設定する設定手段と、
    受け付けた印刷ジョブの処理を開始する場合に、その時点における電気料金の単価を示す現在単価を取得する取得手段と、
    前記現在単価と前記閾値とを比較する比較手段と、
    前記現在単価が前記閾値以下であると判定された場合には、当該印刷ジョブを実行し、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合には、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機する制御を行う制御手段と、
    前記待機中の印刷ジョブを実行する指示を受け付ける実行指示手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記実行指示手段により実行指示された前記待機中の印刷ジョブについては、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合であっても、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機することなく、当該印刷ジョブを実行することを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記実行指示手段による実行指示を許可するユーザを設定するユーザ設定手段を有することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記印刷ジョブの実行を待機する場合、該印刷ジョブに含まれるページ記述言語で記載されたデータをビットマップデータに展開した後に、前記待機を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記取得手段は、ネットワークを介して接続される外部装置から前記現在単価を取得することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 取得手段が、受け付けた印刷ジョブの処理を開始する場合に、その時点における電気料金の単価を示す現在単価を取得する取得ステップと、
    比較手段が、前記現在単価と、予め設定されている印刷ジョブの実行を許可する電気料金の単価の閾値とを、比較する比較ステップと、
    制御手段が、前記現在単価が前記閾値以下であると判定された場合には、当該印刷ジョブを実行し、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合には、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機する制御を行う制御ステップと、を有し、
    前記制御ステップでは、前記印刷ジョブが、通常の印刷ジョブよりも実行優先度の高い優先印刷設定が設定された優先印刷ジョブの場合には、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合であっても、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機することなく、当該印刷ジョブを実行することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  12. 取得手段が、受け付けた印刷ジョブの処理を開始する場合に、その時点における電気料金の単価を示す現在単価を取得する取得ステップと、
    比較手段が、前記現在単価と、予め設定されている印刷ジョブの実行を許可する電気料金の単価の閾値とを、比較する比較ステップと、
    制御手段が、前記現在単価が前記閾値以下であると判定された場合には、当該印刷ジョブを実行し、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合には、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機する制御を行う制御ステップと、
    実行指示手段が、前記待機中の印刷ジョブを実行する指示を受け付ける実行指示ステップと、
    前記制御手段が、前記実行指示ステップで実行指示された前記待機中の印刷ジョブについては、前記現在単価が前記閾値より高いと判定された場合であっても、前記現在単価が前記閾値以下になるまで当該印刷ジョブの実行を待機することなく、当該印刷ジョブを実行する実行ステップと、
    を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  13. コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載された手段として機能させるためのプログラム。
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