JP2014094172A - 超音波治療装置及び超音波治療支援システム - Google Patents

超音波治療装置及び超音波治療支援システム Download PDF

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Abstract

【課題】HIFU治療における治療超音波の制御法を改善して適切で効果的なHIFU治療を実現する。
【解決手段】治療用プローブ41aを駆動する治療超音波パルスを発生し、治療用プローブによって照射される治療超音波を治療対象領域に設定されるターゲットに治療超音波ビームとして照射するHIFUコントローラ45を備え、治療超音波パルスは、治療対象領域の生体組織に気泡を発生させるトリガパルス61と気泡を破壊する加熱パルス62とが連続するパルスパターンI〜IIIを有し、トリガパルス61は、強度が加熱パルス62よりも強く、照射時間が加熱パルス62よりも短く設定され、HIFUコントローラ45は、治療超音波パルスにより治療用プローブを繰り返し駆動して、HIFU治療における気泡の生成と破壊をうまく制御して、適切で効果的なHIFU治療を実現する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、超音波治療装置に係り、特に高密度焦点式超音波(HIFU:High Intensity Focused Ultrasound)治療を行う超音波治療装置及び超音波治療支援システムに関する。
HIFU治療は、焦点を高密度に集束した超音波により腫瘍などの病変部の生体組織を熱凝固させて治療する方法であり、侵襲性の低い治療を行うことができる。例えば、肝臓や腎臓治療を経皮的に治療可能である。一般に、HIFU治療においては、治療用プローブを駆動する超音波電気信号である超音波パルスの振幅、振幅の変化パターン、治療超音波の照射時間、等々の治療パラメータを単独又は組み合わせて調整して、病変部である治療対象領域に照射する治療超音波パワーを制御している(特許文献1等参照)。
一方、特許文献2に、HIFU治療とは異なるが、気泡を用いて栄養血管の血流を遮断させて腫瘍等を壊死させる塞栓治療法が記載されている。特に、気泡を生成させる気泡生成パルスと、生成した気泡の径を増大させる気泡成長パルスの超音波を、被検体の治療対象領域に送信することが提案されている。これにより、低侵襲かつ血流の遮断効果が高い塞栓治療を実現できるとしている。
特表2000−507857号公報 特開2011−115461号公報
Christakis Damianou, Kleanthis Ioannides,Venos Hadjisavvas,Nicos Mylonas,AndreasCouppis, and Demitris Iosif.In Vitro and In Vivo Brain AblationCreatedby High-Intensity Focused Ultrasound and Monitored by MRI.IEEEtransactions on ultrasonics,ferroelectrics, and frequency control. Vol.56, No.6,JUNE 2009
HIFU治療は、生体組織に集束超音波を照射すると組織内に気泡が生成され、その気泡が破壊するときに温度が上昇して組織が熱凝固され、腫瘍等の組織が壊死することを利用している。気泡は超音波によって生体組織内に非常に高い圧力と低い圧力が生じるキャビテーション現象により発生するが、気泡は超音波を散乱させるので、気泡の発生をうまく制御して温度上昇を促進させて、組織の熱凝固による治療効果を向上させる必要がある。
しかしながら、特許文献1等に記載の従来のHIFU治療は、空間的なHIFUの照射強度と照射時間により治療超音波パワーを制御しているが、治療超音波パワーの制御だけでは、必ずしも適切で効果的なHIFU治療を行うことができず、治療対象部位の治療が不十分となる可能性があり、再発のおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、HIFU治療における治療超音波の制御法を改善して適切で効果的なHIFU治療を実現できる超音波治療装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、治療対象領域に治療超音波を照射する治療用プローブと、前記治療用プローブを駆動する治療超音波パルスを発生するパルス発生部と、前記治療用プローブによって照射される治療超音波を前記治療対象領域に設定されるターゲットに治療超音波ビームとして照射する治療超音波制御部を備え、前記治療超音波パルスは、前記治療対象領域の生体組織に気泡を発生させる気泡生成パルスと前記気泡を破壊する気泡破壊パルスとが連続するパルスパターンを有し、前記気泡生成パルスは、強度が前記気泡破壊パルスよりも強く、照射時間が前記気泡破壊パルスよりも短く設定され、前記治療超音波制御部は、前記治療超音波パルスにより前記治療用プローブを繰り返し駆動することを特徴とする。
すなわち、本発明は、気泡の発生と破壊とに分けて治療超音波を制御することに着目したことを特徴とする。具体的には、治療用プローブを駆動する治療超音波パルスを、気泡生成パルスの部分と気泡破壊パルスの部分とに分け、それらのパルス強度と照射時間とを組み合わせてなるパルスパターンという概念を導入する。ここで、気泡生成パルスは強度が気泡破壊パルスよりも強く、照射時間が気泡破壊パルスよりも短く設定することが基本である。さらに、気泡生成パルスと気泡破壊パルスのパルス強度と照射時間を適宜組み合わせて、気泡生成を重視したパルスパターンI、治療を重視したパルスパターンII、治療領域の体積を拡大するのに適したパルスパターンIIIなど、異なる性質を有する複数種類のパルスパターンを形成することができる。そして、これらのパルスパターンにより治療用プローブを駆動して治療超音波を繰り返し照射することにより、HIFU治療における気泡の生成と破壊をうまく制御して、適切で効果的なHIFU治療を実現することができる。
さらに、異なる複数種類のパルスパターン(例えば、I〜III)を組み合わせて治療超音波を連続照射するとともに、各パルスパターンの繰り返し回数を制御することにより、さらに適切で効果的なHIFU治療を実現することができる。この場合において、治療超音波が照射されている治療対象領域における生体組織の熱凝固の度合いを計測する治療効果計測部を設け、治療超音波制御部は、複数のパルスパターンの治療超音波パルスを予め定められた順番で集束位置に照射するものとし、一のパルスパターンの治療超音波を照射中に、治療効果計測部により計測された熱凝固の度合いが該一のパルスパターンに対応させて予め定められたしきい値に達したとき、予め定められた次のパルスパターンの治療超音波パルスに切り替えるようにすることができる。
このように、HIFU治療の効果に連動して、治療状況に応じてパルスパターンをリアルタイムに変更することにより、治療効果を向上させる効果がある。
本発明によれば、HIFU治療における治療超音波の制御法を改善して適切で効果的なHIFU治療を実現できる。
本発明の一実施形態の超音波治療装置を適用してなる超音波治療支援システムの構成図である。 一実施形態の超音波治療装置の特徴部であるHIFUコントローラの詳細構成図である。 HIFU法を説明する図である。 治療用プローブのナビゲーションガイド表示機能を説明する図である。 図1の超音波治療支援システムの治療手順を示すフローチャートである。 本発明の治療超音波パルスの実施例1を説明する図である。 本発明の治療超音波パルスの実施例2による超音波治療制御法と、超音波による治療モニタリングを説明する図である。 実施例2の治療超音波パルスによる超音波治療制御法において、MRIによる治療モニタリングを説明する図である。 本発明の治療超音波パルスの実施例3による超音波治療制御法のタイムチャート、及び超音波及びMRIによる治療モニタリングを示す図である。 一実施形態の超音波治療支援システムのGUI表示例を示す図である。
以下、本発明を実施形態及び実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施形態)
図1に、本発明の超音波治療装置を適用して構成した超音波治療支援システムの一実施形態の全体構成図である。磁気共鳴撮像(MRI)装置1は、例えば、垂直磁場方式永久磁石MRI装置であり、垂直な静磁場を発生させる上部磁石3と下部磁石5、これら磁石を連結するとともに上部磁石3を支持する支柱7、位置検出デバイス9、アーム11、モニタ13、14、モニタ支持部15、基準ツール17、パーソナルコンピュータ19、ベッド21、制御部23などを含んで構成されている。MRI装置1は、周知のように、領斜磁場をパルス的に発生させる図示していない傾斜磁場発生部を備えている。さらに、MRI装置1は、静磁場中の患者24に核磁気共鳴を生じさせるための図示しないRF送信器、患者24からの核磁気共鳴信号を受信する図示しないRF受信器を備えている。
位置検出デバイス9は、2台の赤外線カメラ25と、赤外線を発光する図示しない発光ダイオードを含んで構成され、断層面指示デバイスであるポインタ27の傾きを含む三次元位置を検出するようになっている。また、位置検出デバイス9は、アーム11により移動可能に上部磁石3に連結され、MRI装置1に対する三次元位置を適宜変更できるようになっている。モニタ13は、モニタ支持部15によって赤外線カメラ25と同様に上部磁石3に連結され、術者29が把持するポインタ27により指示された患者24の断層面の画像を表示するようになっている。基準ツール17は、赤外線カメラ25の三次元座標系とMRI装置1の三次元座標系をリンク(変換)させるもので、3つの反射球35を備え、上部磁石3の側面に設けられている。パーソナルコンピュータ19には、赤外線カメラ25が検出し算出したポインタ27の三次元位置情報が、術具位置データとして、例えば、RS232Cケーブル33を介して送信される。
制御部23は、ワークステーションで構成され、図示しないRF送信器、RF受信器などを制御するようになっている。また、制御部23は、パーソナルコンピュータ19と接続されている。パーソナルコンピュータ19では、赤外線カメラ25により検出して算出したポインタ27の三次元位置を、MRI装置1の撮像範囲の三次元位置データに変換して制御部23へ送信するようになっている。三次元位置データは、撮像シーケンスの撮像断面へ反映される。新たな撮像断面で取得されたMR画像はモニタ13に表示される。また、MR画像は映像記録装置34に同時記録される。例えば断層面指示デバイスであるポインタ27を術具である超音波プローブ41などに取り付け、超音波プローブ41の焦点位置を常に撮像断面に含むように構成した場合、モニタ13には超音波プローブ41の焦点位置を含む断面が表示されることになる。また、超音波治療装置40はMRI装置1を制御するパーソナルコンピュータ19と接続されており、位置を検出するためのポインタ27が取り付けられた超音波プローブ41で得られた超音波画像を専用の表示部42に映し出すだけでなく、パーソナルコンピュータ19に転送されることで、画像処理が行われ術者用モニタ13、14に映し出されるようになっている。超音波プローブ41はMRI装置1の磁場内でも作動可能なセラミックなどの非磁性体で形成されている。
図2に、超音波治療装置40の主要部の構成を示す。超音波治療装置40は、患者24内に超音波を送受信して得られた反射エコー信号を用いて、治療対象領域の2次元超音波画像あるいは三次元超音波画像を形成して表示するとともに、患者24に集束超音波を照射してHIFU治療を行うように構成されている。超音波プローブ41は治療用プローブ41aと診断用プローブ41bとを備えて構成されている。診断用プローブ41bは、患者24に超音波を照射するとともに、反射エコー信号を受信する振動子素子を備えて構成されている。超音波治療装置40は、診断用プローブ41bとの間で超音波信号を送受信する超音波送受信部43と、受信信号に基づいて2次元超音波画像(Bモード画像)あるいは三次元超音波画像を構成する超音波画像構成部44と、超音波画像構成部44で構成された超音波画像を表示する表示部42と、患者24に照射する治療超音波のパルスパターン及びシーケンスを切り替える治療超音波制御部であるHIFUコントローラ45、各構成要素を制御する制御部46と、制御部46に指示を与えるコントロールパネル47とから構成されている。HIFUコントローラ45には、治療用プローブ41aを駆動する治療超音波パルスを発生する図示していないパルス発生部が備えられている。そして、HIFUコントローラ45は、治療用プローブ41aによって照射される治療超音波を治療対象領域に設定されるターゲットに治療超音波ビームとして照射するようになっている。なお、本実施形態では、超音波診断装置を超音波治療装置に組み込んだが、これらを別々の装置として構成してもよい。
図3を参照して、集束超音波を用いた超音波治療の概要を説明する。同図(a)のように、治療用プローブ41aから照射される治療超音波の治療超音波ビーム404は、1点のターゲット403に集束するように照射される。同図(b)に示すように、集束超音波の1回の照射により焼灼される範囲は、直径Φが5〜10mmである。したがって、集束超音波による治療を行う際は、同図(c)に示すように、集束超音波の照射位置であるターゲット403の位置を順次移動させて、治療対象領域402の全域に集束超音波を照射する。この時に治療用プローブ41aの中心に取り付けられた診断用プローブ41bにより治療の様子をモニタリングする。治療とモニタリングを同時に行うと互いにノイズとして画像に現れてしまうが、治療用プローブ41aとを交互に駆動することによりノイズがない明瞭な画像を取得することができる。ここで、非特許文献2(Palmeri ML, Wang MH, Dahl JJ, Frinkley KD, et al. Quantifying hepatic shear modulus in vivo using acoustic radiation force.Ultrasound in Medicine & Biology 2008;34:546-58.)に示すようなARFI(Acoustic Radiation Force Impulse)による焦点可視化を行うことで理想的な焼灼領域に対して、生体組織内の実際の影響領域が算出され、三次元計測を行うことで立体的な治療予定領域を算出できる。
図4を参照して、ナビゲーション画面の表示機能を説明する。患者24に対して術者29は、超音波治療装置40に接続された超音波プローブ41を用いて治療対象領域のターゲット403に対して治療超音波ビーム404の焦点を合わせる。ここで、超音波プローブ41には位置を検出するためのポインタ27が取り付けられている。位置検出デバイス9は、赤外線カメラ25にてポインタ27の位置及び傾きから超音波プローブ41の三次元位置を検出し、ナビゲーション画面531〜534上に、超音波プローブ41の焦点を含むプローブ模擬画像535をそれぞれ表示する。ナビゲーション画面の構成は、3軸断面(Axial、 Sagittal、 Coronal)531〜533の他にボリュームレンダリング(Volume Rendering)画像534を自由にカスタマイズできる。術者29は、事前に治療対象領域402内のターゲット403及び警告領域・マージン等をそれぞれ設定しておく。ナビゲーション画像上には、プローブ模擬画像535の他に術前プラニング(手術シミュレーション)情報537も画像上に重畳表示することもできる。ボリュームレンダリング画像534では超音波プローブ41に応じたターゲット403を立体的に表示することができる。さらに、ナビゲーション画面531〜534上の治療対象領域402や警告領域内に、プローブ模擬画像535の焦点位置が入った場合に警告を発する機能も有している。その他、上記条件を手術環境に応じて変更することができる。例えば、焦点位置が警告領域内に入った場合にナビゲーション画面や治療パラメータを自動的に変更する機能を付加することができる。このようにして、本実施形態の入超音波治療支援システムによれば、術者はMR画像の二次元リアルタイム画像とナビゲーション画像による三次元画像を必要に応じて手術に利用することができる。MRI装置1の高速撮像シーケンスの応用のひとつとして、フルオロスコピー(透視撮像)と呼ばれるリアルタイム動態画像化法が臨床応用されつつある。フルオロスコピーでは、1秒以下程度の周期で撮像と画像再構成を繰り返すことにより、あたかもX線透視撮像のように体内組織の動態抽出や体内に外部から挿入した器具の位置把握に用いることができる動態画像508を生成して表示することができる。
図5に、超音波治療支援システムのHIFU治療領域の可視化の処理手順のフローチャートを示す。MRI装置1を用いて複数の三次元ボリューム撮像及び三次元画像の三次元再構成を行い(S101)、この三次元画像から画像処理にて治療対象領域を描出する(S102)。HIFU治療計画実施後(S103)、超音波治療に必要な治療超音波のパラメータを入力する(S104)。ナビゲーション等の治療支援誘導機能を起動し(S105)、手術を開始する(S106)。
治療時は、超音波プローブ41の三次元位置(位置と姿勢)の変化に追随して、治療支援誘導画像であるナビゲーション画像上に超音波プローブ41のプローブ模擬画像535を重畳表示する(S107)。これにより、GUIや数値情報を参照して超音波プローブ41の焦点位置をターゲット403へ誘導する(S108)。誘導後は、超音波画像やMR画像にてターゲット403の位置を確認後(S109)、HIFU治療を開始する(S110)。ここで、MR画像や超音波画像の例えばBモード画像にて治療時の様子をモニタリングする(S111)。モニタリングでは、治療中のターゲット403における生体組織の熱凝固の度合いを治療効果として計測する。例えば、後述するように、超音波画像上の治療中のターゲット403の輝度値が規定値以上になっているか否か、又はエコーシャドーが発生しているか否かを監視し、あるいは、MR画像上の治療領域のMRI測定温度値が規定値以上になるまで、同じ治療シーケンスを繰り返し(S112)、規定値以上になった場合にはHIFU治療シーケンスを即座に変更する(S113)。これらの治療シーケンスは予め登録しておくことができるが、治療状況を見ながら修正することもできる。このようにして、HIFU治療は治療対象領域402の治療が終わるまで繰り返す(S114、S115)。残治療領域の有無を判断した後に治療効果確認(S116)を行って終了となる。
以下、本発明の特徴である超音波治療制御を適切に行うことができる治療超音波パルスを、実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
図6に、本発明の治療超音波パルスの実施例1のパルスパターンを示す。まず、本発明は、気泡の発生と破壊とに分けて治療超音波を制御することを特徴とする。すなわち、治療用プローブ41aを駆動する治療超音波パルスを、例えば、図6(a)又は同図(b)に示すように、気泡の生成に適した気泡生成パルス(以下、トリガパルスという。)61(a,b)と、気泡を破壊して組織を加熱して熱凝固させるのに適した気泡破壊パルス(以下、加熱パルスという。)62(a、b)とに分ける。トリガパルス61(a,b)は、加熱パルス62(a、b)よりも強度を高くして気泡を生成し易くし、照射時間は加熱パルス62(a、b)よりも短く設定する。逆に、加熱パルス62(a、b)は、トリガパルス61(a,b)よりも強度を弱くし、照射時間を長くして、熱凝固を促進させるようにする。このようなトリガパルス61(a,b)と加熱パルス62(a、b)を組み合わせたパルス列を、本明細書では、パルスパターンと称する。なお、トリガパルス61は強度が加熱パルス62よりも強く、照射時間が加熱パルス62よりも短く設定することが基本である。
本発明の実施例1のパルスパターンの例として、同図(a)にパルスパターンIを示し、同図(b)にパルスパターンIIを示すが、これらに限られるものではなく、以下に述べるように種々のパルスパターンを用いることができる。つまり、トリガパルス61と加熱パルス62のパルス強度と照射時間を適宜組み合わせて、気泡生成を重視したパルスパターンI、治療を重視したパルスパターンII、治療領域の体積を拡大するのに適したパルスパターンIIIなど、異なる性質を有する複数種類のパルスパターンを設定する。これらのパルスパターンにより治療用プローブ41aを駆動して治療超音波を繰り返しターゲット403に照射することにより、HIFU治療における気泡の生成と破壊をうまく制御して、適切で効果的なHIFU治療を実現する。例えば、パルスパターンIは、トリガパルス61aの照射時間は数msに設定され、その後に連続して設定時間の加熱パルス62aが治療用プローブ41aに供給される。そして、パルスパターンIの超音波パルスを複数回繰り返し照射してターゲット403を治療する。具体的には、パルスパターンIを1秒間に繰り返す回数であるPRF(Pulse Repetition Frequency)と、合計の照射時間で設定される。
パルスパターンIIは、トリガパルス61bのパルス強度をパルスパターンIのパルス強度よりも低く設定し、照射時間をパルスパターンIよりも長く設定し、加熱パルス62bのパルス強度をパルスパターンIのパルス強度よりも低強度に設定している。ここで、パルスパターンIとパルスパターンIIの超音波のトータルエネルギーを同じとしても、照射の効果が大きく異なることを知見した。例えば、パルスパターンIIのようにトリガパルスの照射時間を長く、PRFを低く設定すると、気泡生成が容易に発生しやすくなるが、体表等に超音波エネルギーが集中して治療に悪影響を及ぼす傾向がある。しかし、パルスパターンIIによれば、ターゲット403における熱凝固の範囲が広がり、治療効果を向上させることができるという利点がある。
ここで、実施例1のパルスパターンの選択基準を説明する。例えば、熱凝固領域を治療対象領域の焦点位置であるターゲットに集中させたい場合は、パルスパターンIを選択し、トリガパルスは強度が強く、照射時間が短いパルスとし、加熱パルスはトリガパルスよりも強度が弱く、照射時間が長いパルスとする。このパルスパターン1に従った治療超音波よれば、焦点位置に少しずつ気泡が生成され、その気泡が破壊されて組織が熱凝固されるが、熱凝固領域が集中して形成されるから広がりが小さい。したがって、パルスパターン1の繰り返し返し回数を多く、つまり繰り返し周波数(PRF)を高くして、適切で効果的なHIFU治療を実現する必要がある。
また、熱凝固領域の広がりを大きくして治療効果にウエイトをおく場合は、パルスパターンIIを選択し、トリガパルスは強度をパルスパターンIのトリガパルスよりも弱くして、照射時間が長いパルスとし、加熱パルスはパルスパターンIのトリガパルスよりも強度が十分に弱く、照射時間が比較的長いパルスとする。このパルスパターンIIに従った治療超音波よれば、トリガパルスは強度が少し弱いが照射時間が長いので、焦点位置に生成される気泡の広がりが大きくなり、その気泡が破壊されて組織が熱凝固されるから、熱凝固領域の広がりが大きくなり、治療効果にウエイトをおく場合に適している。パルスパターンIIの場合も、繰り返し回数を制御して適切で効果的なHIFU治療を実現することは言うまでもない。このように、パルスパターンのトリガパルスと加熱パルスの強度、それらの照射時間と、繰り返し周波数を種々変えることにより、適切で効果的なHIFU治療を実現できる。
[実施例2]
図7を参照して、複数のパルスパターンを組み合わせて連続させたパルスシーケンスにより治療超音波パルスを形成した実施例2について説明する。図7(a)は、治療時にモニタ13に表示される治療プローブ41aの治療超音波ビーム404の経路と、体表405と、ターゲット403の画像を示す。図7(b)、(c)は、本実施例2のパルスシーケンスを示し、(b)のパルスパターンIで繰り返し治療超音波を照射し、これに連続して(c)のパルスパターンIIで治療超音波を繰り返し照射するタイムチャートを示す。本実施例2は、実施例1に示したパルスパターンIにより治療超音波を照射した後、引き続きパルスパターンIIにより治療超音波を照射するパルスシーケンスで治療用プローブ41aを駆動させて治療する例である。特に、本実施例は、リアルタイムでターゲット403の治療効果(熱凝固)を計測し、治療効果の計測結果に基づいてパルスパターンの切替、及び停止を制御している。
パルスパターンIは、瞬間的なトリガパルス61のパルス強度を高く、PRFを高く設定している。パルスパターンIの特徴は、気泡生成には繰り返し印加が必要な反面、体表405へ超音波エネルギーが集中して治療に害を及ぼすことを回避できる。このパルスパターンIによる超音波照射を超音波治療装置40のBモード画像で撮像し、ターゲット403の画像の輝度信号強度を計測して、同図(b)の下図に示すように、輝度信号強度410の時間変化をリアルタイムでモニタリングする。すなわち、超音波画像の輝度信号に基づいて治療効果を計測する治療効果計測部が構成されている。HIFUコントローラ45は、輝度信号強度410が予め設定した第1のしきい値411を越えたときに、HIFUコントローラ45を介して、同図(c)のようにパルスパターンIIに切り替える。パルスパターンIIは、上述したように、治療を重視したパルスパターンであるから、熱凝固の領域が拡大されることになる。パルスパターンIIに切り替えることにより、同図(c)に示すように、輝度信号強度410が上昇する。そして、輝度信号強度410が治療の完了を判定する第2のしきい値412を越えたときに、治療超音波照射中のターゲット403が十分に熱凝固されたと判断して、治療超音波パルスのシーケンスを停止する。ここで、しきい値411,412の輝度信号強度は、治療対象領域402の治療直前の輝度信号強度を基準とし、治療中のターゲット403の相対的な輝度信号強度として設定する。
図8に、図7の変形例を示す。図7では、治療効果のモニタリングを超音波のBモード画像の輝度を計測して行う例を説明したが、輝度信号強度に代えて、図8に示すように、リアルタイムで撮像されるMR画像によりターゲット403の温度を計測してモニタリングを行うことができる。図8(a)は、治療プローブ41aと診断プローブ41bを用いてターゲット403に治療超音波ビームを照射しているMR画像である。治療プローブ41aは、位置検出デバイス9により検出した位置にプローブ模擬画像535として重畳表示されている。図7と同様に、パルスパターンIで瞬間的なトリガパルス61のパルス強度を高く、PRFを高く設定している。ここで、同一時にMRI撮像を行い、図8(b)の上段に示すように、温度のMR画像を取得してモニタに表示する。空間的なMR計測温度分布814だけでなく、同図の下段に示すように、時系列なMR計測温度816が表示される。なお、時系列なMR計測温度816は相対変化を表している。一般的に、ターゲット403が約45℃以上の温度になると熱による細胞壊死が始まることが分かっている。このことから、45℃に第3のしきい値818を設定しておくことで、治療の目安とすることができる。第3のしきい値818を越えた場合には、ターゲット403の測定ポイントにおける細胞壊死が始まったと仮定することができ、パルスパターンを治療重視の例えばパルスパターンIIに切り替える。その後、MR計測温度816が上昇し続け、第4のしきい値である約60℃以上に達すれば、細胞が壊死したと判断して、治療を停止することができる。
治療効果計測部は、HIFUコントローラ45により治療対象領域402に設定されるターゲット403に治療超音波が照射されている治療時に、MRI装置1により計測されたターゲット403のMR計測温度をモニタリングする。そして、HIFUコントローラ45は、治療効果計測部から出力されるMR計測温度が予め設定されたしきい値に達したときに、次のパルスパターンによる治療超音波パルスに切り替える。ここで、治療効果計測部は、ターゲット403のMR計測温度のモニタリング画像をグラフィックユーザーインタフェースのモニタに表示させることができる。また、MR計測温度のしきい値は、治療対象領域402の治療直前のMR計測温度を基準として相対的な値として設定される。
本実施例2に示したように、本発明の治療超音波パルスは、異なる複数のパルスパターンを含んでなり、各パルスパターンは、気泡生成パルス(トリガパルス)の強度と照射時間との組合せ、及び気泡破壊パルス(加熱パルス)の強度と照射時間との組合せが異なるものとする。例えば、1つの集束位置の治療部位に、初期は強度が強く、照射時間の短い気泡生成パルスと弱い強度の気泡破壊パルスからなる第1のパルスパターンにより治療超音波を照射する。続いて、少し強度が弱く、照射時間の長い低い気泡生成パルスと比較的強い気泡破壊パルスからなる第2のパルスパターンにより治療超音波を照射することができる。これにより、適切で効果的なHIFU治療を実現できる。
また、実施例2によれば、治療超音波が照射されている間、集束位置における生体組織の熱凝固の度合いを計測する治療効果計測部を有し、治療超音波制御部は、複数のパルスパターンの治療超音波を予め定められた順番で集束位置に照射するものとし、一のパルスパターン(例えば、第1のパルスパターン)の治療超音波を照射中に、治療効果計測部により計測された熱凝固の度合いが該一のパルスパターンに対応させて予め定められたしきい値に達したとき、予め定められた次のパルスパターン(例えば、第2のパルスパターン)の治療超音波に切り替えるようにしている。これにより、治療効果に連動して、治療状況に応じたパルスパターンにリアルタイムで変更しているから、一層適切で効果的なHIFU治療を実現できる。
[実施例3]
図9を参照して、本発明の超音波治療制御の実施例3について説明する。本実施例は、同図(a)に示すように、3つのパルスパターンI、II、IIIを連続させたパルスシーケンスにより治療用プローブ41aを駆動して治療する例である。また、同図(b)〜(d)に示すように、治療中に、超音波のBモード像とMR画像による治療効果のモニタリングを実施する例である。パルスパターンI、IIは、図6で示した実施例1のパルスパターンと同じである。図9では、パルスパターンIIIを新たに加えたパルスシーケンスにしている。
まず、パルスパターンIで小さい気泡を発生させ、それらの気泡を破裂させる。これにより、Bモード画像の輝度信号強度410及びMR計測温度816が上昇し始め、輝度信号強度410が第1のしきい値411を越えたところで2番目に治療を重視するパルスパターンIIに切り替える。そして、パルスパターンIIで、気泡を大きく生成して治療効果を高める。この過程で、MR計測温度816は第3のしきい値818を越えているので、これ以上モニタリングする必要はない。しかし、輝度信号強度410は気泡生成が活発化するので、信号強度値が更に上昇している。そこで、輝度信号強度410が治療完了と判定する第2のしきい値412を越えたところで、3番目の治療領域を拡大するパルスパターンIIIに切り替える。これにより、治療効果を保った状態で熱凝固の体積を大きくすることができる。その後、パルスパターンIIIによる治療超音波パルスによる照射を設定時間継続した後、治療終了とする。一般に、ターゲット403の領域には水分が蒸発しているため、超音波信号が透過することはないから、その後側は無信号として影やシャドー915が現れる。そこで、最終的に超音波画像及びCT/MR画像919にてターゲット403を確認するとともに、温度が元に戻ったことを確認して治療終了とする。治療効果計測部は、超音波画像上の治療領域のエコーシャドーが発生しているかどうか判断するにあたり、ターゲット403の超音波照射方向の深部(裏側)に黒帯や影が発生して輝度信号強度が低下することを計測して判断することができる。
本実施例では、2種類の典型的なパルスパターンI、IIの考え方の中間に位置する複数のパルスパターンIIIを組み合わせてパルスシーケンスを設定した。本発明は、これらの実施例に限らず、要は、トリガパルス(気泡生成パルス)と加熱パルス(気泡破壊パルス)からなる一連のパルスパターンに従った治療超音波を照射すること、及び、気泡破壊パルスの強度は気泡生成パルスの強度よりも弱いこと、気泡生成パルスの照射時間は気泡破壊パルスの照射時間よりも短いことを基本条件とする。そして、パルスパターンのパルスパターン、すなわち気泡生成パルスと気泡破壊パルスの強度、それらの照射時間を種々変え、さらにパルスパターンの繰り返し周波数を変えることにより、適切で効果的なHIFU治療を実現することができる。
図10に、超音波治療支援システムの治療時の一実施形態のGUI表示例を示す。図において左側の超音波情報画面内の超音波画面1011にリアルタイムの映像が表示される。さらに、治療超音波ビーム404の経路、体表405、焦点406、ターゲット403が重畳表示される。治療開始指示に合わせて、治療ボタン1001を押下することで、HIFU照射が実施される。また、治療ボタン1001に連動して患者情報、手術情報、治療経過・ログが記録される。この機能により、治療前情報と治療中及びその差分情報(治療経過情報、残治療領域等)が画像情報として表示される。また、ログ情報1006は、過去に行った治療経過内容を見直すために使用されることとなる。生体情報は、患者情報や術具(治療装置)等の情報詳細が表示され、深度や周波数等の各種パラメータが表示される。
一方、ナビゲーション画像は、3軸断面1041〜1043及びボリュームレンダリング画像1044が表示される。ナビゲーション画像には、超音波プローブ41のプローブ模擬画像535を重畳表示することができ、さらに超音波プローブ41のターゲット1046を表示することができる。また、治療対象領域1047及び警告領域(マージン)をそれぞれ設定しておくことで、3軸断面1041〜1043に重畳表示することができ、画像情報を用いて手術をすることができる。ここで、残治療領域描出ボタン1007を押下することで、治療前の治療対象領域402から治療済のターゲット403との三次元的差分情報(残治療領域)が明瞭に分かるようになっている。さらに、追加治療/治療終了ボタン1008を押下することで、超音波プローブ41の再設置位置をシミュレーションすることができ、例えば再経路を3軸断面1041〜1043及びボリュームレンダリング画像1044内に表示することもできる。
一方、治療ボタン1001に合わせて、モニタリングボタン1002を連動させることで、治療中のターゲット1017上のリアルタイムのMR計測温度分布画像1018との関係が表示される。また、ターゲット1046における時系列の輝度信号強度1025及びMR計測温度1026がグラフ表示される。ここで、予め事前に設定されたHIFU照射強度および安全設定情報等のパラメータ1021が表示されているが、パラメータ変更ボタン1005にて変更することができる。なお、治療超音波パルスを形成する複数のパルスシーケンス1022,1023が表示されており、設定に間違いないか可視化して確認することができる。輝度信号強度1025及びMR計測温度1026のグラフ1024には、しきい値1027が設定されており、輝度信号強度1025がしきい値1027を越えた場合に、パルスシーケンスを自動的に変更するようになっている。また、自動警告1003をONにしておくことで、特別異常があれば術者に対して音や色による警告表示されるようになっている。また、US/MR画像情報は治療中においても選択表示または更新することができ、画像情報更新ボタン1004を押下して対応する。最終的に治療結果がGUI上に表示され、問題なければ追加治療/治療終了ボタン1008を押下して治療終了となる。
1…MRI装置、3…上部磁石、5…下部磁石、7…支柱、9…位置検出デバイス、11…アーム、13、14…モニタ、15…モニタ支持部、17…基準ツール、19…パーソナルコンピュータ、21…ベッド、23…制御部、24…患者、25…赤外線カメラ、27…ポインタ、29…術者、33…RS232Cケーブル、34…映像記録装置、35…反射球、40…超音波治療装置、41…超音波プローブ、41a…治療用プローブ、41b…診断用プローブ、42…表示部、45…HIFUコントローラ、61…トリガパルス、62…加熱パルス

Claims (13)

  1. 治療対象領域に治療超音波を照射する治療用プローブと、前記治療用プローブを駆動する治療超音波パルスを発生するパルス発生部と、前記治療用プローブによって照射される治療超音波を前記治療対象領域に設定されるターゲットに治療超音波ビームとして照射する治療超音波制御部を備え、
    前記治療超音波パルスは、前記治療対象領域の生体組織に気泡を発生させる気泡生成パルスと前記気泡を破壊する気泡破壊パルスとが連続するパルスパターンを有し、前記気泡生成パルスは、強度が前記気泡破壊パルスよりも強く、照射時間が前記気泡破壊パルスよりも短く設定され、
    前記治療超音波制御部は、前記治療超音波パルスにより前記治療用プローブを繰り返し駆動することを特徴とする超音波治療装置。
  2. 前記治療超音波パルスは、異なる複数種類の前記パルスパターンが連続するパルスシーケンスを含んでなり、各パルスパターンは、前記気泡生成パルスの強度と照射時間との組合せ、及び前記気泡破壊パルスの強度と照射時間との組合せが異なることを特徴とする請求項1に記載の超音波治療装置。
  3. さらに、前記治療超音波が照射されている前記ターゲットにおける前記生体組織の熱凝固の度合いを計測する治療効果計測部を有し、
    前記治療超音波制御部は、前記パルスシーケンスに従って前記治療超音波パルスを前記ターゲットに照射し、一の前記パルスパターンによる前記治療超音波パルスの照射中に、前記治療効果計測部により計測された熱凝固の度合いが該一の前記パルスパターンに対応させて予め定められたしきい値に達したとき、予め定められた次の前記パルスパターンによる前記治療超音波パルスに切り替えることを特徴とする請求項2に記載の超音波治療装置。
  4. 前記パルスシーケンスは、第1のパルスパターンとこれに連続する第2のパルスパターンを含み、第1のパルスパターンの繰り返し周波数が高く設定され、第2のパルスパターンの繰り返し周波数が低く設定されてなり、
    第1のパルスパターンは、前記気泡生成パルスの強度が強く、照射時間が短く設定され、前記気泡破壊パルスの強度が当該気泡生成パルスの強度よりも弱く、かつ照射時間が長く設定され、
    第2のパルスパターンは、前記気泡生成パルスの強度が第1のパルスパターンの前記気泡生成パルスよりも弱く、かつ照射時間が長く設定され、前記気泡破壊パルスの強度が第1のパルスパターンの前記気泡破壊パルスよりも強く、かつ照射時間が長く設定されてなることを特徴とする請求項2に記載の超音波治療装置。
  5. さらに、前記治療超音波が照射されている前記ターゲットにおける前記生体組織の熱凝固の度合いを計測する治療効果計測部を有し、
    前記治療超音波制御部は、前記パルスシーケンスに従って前記治療超音波パルスを前記ターゲットに照射するものとし、前記第1のパルスパターンによる前記治療超音波の照射中に、前記治療効果計測部により計測された熱凝固の度合いが前記第1のパルスパターンに対応させて予め定められたしきい値に達したとき、予め定められた前記第2のパルスパターンによる前記治療超音波に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の超音波治療装置。
  6. 治療用プローブを備えてなる超音波プローブから治療超音波を被検体の治療対象領域に照射して治療を行う超音波治療装置と、前記超音波プローブに備えられた診断用プローブにより前記被検体との間で超音波を送受して前記治療対象領域の断層像を撮像する超音波診断装置と、撮像空間に配置された前記被検体の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴撮像装置と、前記超音波プローブの三次元位置を検出する三次元位置検出装置を備えてなる超音波治療支援システムにおいて、
    前記超音波治療装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載された超音波治療装置であることを特徴とする超音波治療支援システム。
  7. 治療用プローブを備えてなる超音波プローブから治療超音波を被検体の治療対象領域に照射して治療を行う超音波治療装置と、前記超音波プローブに備えられた診断用プローブにより前記被検体との間で超音波を送受して前記治療対象領域の断層像を撮像する超音波診断装置と、撮像空間に配置された前記被検体の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴撮像装置と、前記超音波プローブの三次元位置を検出する三次元位置検出装置を備えてなる超音波治療支援システムにおいて、
    前記超音波治療装置は、前記治療対象領域に治療超音波を照射する治療用プローブと、前記治療用プローブを駆動する治療超音波パルスを発生するパルス発生部と、前記治療用プローブによって照射される治療超音波を前記治療対象領域に設定されるターゲットに治療超音波ビームとして照射する治療超音波制御部と、前記治療超音波が照射されている前記ターゲットにおける生体組織の熱凝固の度合いを計測する治療効果計測部を備えてなり、
    前記治療超音波パルスは、前記治療対象領域の生体組織に気泡を発生させる気泡生成パルスと前記気泡を破壊する気泡破壊パルスとが連続するパルスパターンを有し、前記気泡生成パルスは、強度が前記気泡破壊パルスよりも強く、照射時間が前記気泡破壊パルスよりも短く設定され、かつ、異なる複数種類の前記パルスパターンが連続するパルスシーケンスを含んでなり、各パルスパターンは、前記気泡生成パルスの強度と照射時間との組合せ、及び前記気泡破壊パルスの強度と照射時間との組合せを異ならせて形成され、
    前記治療効果計測部は、前記治療超音波制御部により前記治療対象領域に設定されるターゲットに前記治療超音波が照射されている治療時に、前記超音波診断装置により撮像された超音波画像の前記ターゲットの輝度信号強度又は前記ターゲットのエコーシャドーの発生をモニタリングするように形成され、
    前記治療超音波制御部は、前記パルスシーケンスに従って前記治療超音波を前記ターゲットに照射し、一の前記パルスパターンによる前記治療超音波の照射中に、前記治療効果計測部から出力される前記輝度信号強度が該一の前記パルスパターンに対応させて予め設定されたしきい値に達したときに、次の前記パルスパターンに切り替えることを特徴とする超音波治療支援システム。
  8. 治療用プローブを備えてなる超音波プローブから治療超音波を被検体の治療対象領域に照射して治療を行う超音波治療装置と、前記超音波プローブに備えられた診断用プローブにより前記被検体との間で超音波を送受して前記治療対象領域の断層像を撮像する超音波診断装置と、撮像空間に配置された前記被検体の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴撮像装置と、前記超音波プローブの三次元位置を検出する三次元位置検出装置を備えてなる超音波治療支援システムにおいて、
    前記超音波治療装置は、前記治療対象領域に治療超音波を照射する治療用プローブと、前記治療用プローブを駆動する治療超音波パルスを発生するパルス発生部と、前記治療用プローブによって照射される治療超音波を前記治療対象領域に設定されるターゲットに治療超音波ビームとして照射する治療超音波制御部と、前記治療超音波が照射されている前記ターゲットにおける生体組織の熱凝固の度合いを計測する治療効果計測部を備えてなり、
    前記治療超音波パルスは、前記治療対象領域の生体組織に気泡を発生させる気泡生成パルスと前記気泡を破壊する気泡破壊パルスとが連続するパルスパターンを有し、前記気泡生成パルスは、強度が前記気泡破壊パルスよりも強く、照射時間が前記気泡破壊パルスよりも短く設定され、かつ、異なる複数種類の前記パルスパターンが連続するパルスシーケンスとして形成され、
    前記パルスシーケンスは、第1のパルスパターンとこれに連続する第2のパルスパターンを含み、第1のパルスパターンの繰り返し周波数が高く設定され、第2のパルスパターンの繰り返し周波数が低く設定されてなり、第1のパルスパターンは、前記気泡生成パルスの強度が強く、照射時間が短く設定され、前記気泡破壊パルスの強度が当該気泡生成パルスの強度よりも弱く、かつ照射時間が長く設定され、第2のパルスパターンは、前記気泡生成パルスの強度が第1のパルスパターンの前記気泡生成パルスよりも弱く、かつ照射時間が長く設定され、前記気泡破壊パルスの強度が第1のパルスパターンの前記気泡破壊パルスよりも強く、かつ照射時間が長く設定されてなり、
    前記治療効果計測部は、前記治療超音波制御部により前記治療対象領域に設定されるターゲットに前記治療超音波が照射されている治療時に、前記超音波診断装置により撮像された超音波画像の前記ターゲットの輝度信号強度又は前記ターゲットのエコーシャドーの発生をモニタリングするように形成され、
    前記治療超音波制御部は、前記パルスシーケンスに従って前記治療超音波パルスを前記ターゲットに照射するものとし、前記第1のパルスパターンによる前記治療超音波の照射中に、前記治療効果計測部から出力される前記輝度信号強度が前記第1のパルスパターンに対応させて予め定められたしきい値に達したとき、前記第2のパルスパターンによる前記治療超音波パルスに切り替えることを特徴とする超音波治療支援システム。
  9. 前記治療効果計測部は、前記ターゲットの輝度信号強度又はエコーシャドーのモニタリング画像をグラフィックユーザーインタフェースのモニタに表示させることを特徴とする請求項7又は8に記載の超音波治療支援システム。
  10. 前記しきい値は、前記治療対象領域の治療直前の輝度信号強度を基準として設定されることを特徴とする請求項7又は8に記載の超音波治療支援システム。
  11. 治療用プローブを備えてなる超音波プローブから治療超音波を被検体の治療対象領域に照射して治療を行う超音波治療装置と、前記超音波プローブに備えられた診断用プローブにより前記被検体との間で超音波を送受して前記治療対象領域の断層像を撮像する超音波診断装置と、撮像空間に配置された前記被検体の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴撮像装置と、前記超音波プローブの三次元位置を検出する三次元位置検出装置を備えてなる超音波治療支援システムにおいて、
    前記超音波治療装置は、請求項3又は5に記載された超音波治療装置であり、
    前記治療効果計測部は、前記治療超音波制御部により前記治療対象領域に設定されるターゲットに前記治療超音波が照射されている治療時に、前記磁気共鳴撮像装置により計測された前記ターゲットのMR計測温度をモニタリングするものであり、
    前記治療超音波制御部は、前記治療効果計測部から出力される前記MR計測温度が予め設定されたしきい値に達したときに、次の前記パルスパターンによる前記治療超音波パルスに切り替えることを特徴とする超音波治療支援システム。
  12. 前記治療効果計測部は、前記ターゲットの前記MR計測温度のモニタリング画像をグラフィックユーザーインタフェースのモニタに表示させることを特徴とする請求項11に記載の超音波治療支援システム。
  13. 前記しきい値は、前記治療対象領域の治療直前の前記MR計測温度を基準として設定されることを特徴とする請求項12に記載の超音波治療支援システム。
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