JP2014093368A - 太陽光発電パネル異常検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電パネルの異常を高精度に検知することができる太陽光発電パネル異常検知装置を提供する。
【解決手段】太陽光発電パネル異常検知装置13は、複数のストリングと接続された複数のDDC(DC−DCコンバータ)と、各ストリングの出力電圧及び出力電流をそれぞれ計測する複数の電圧センサ8及び電流センサ9と、コントローラ10とを有している。コントローラ10は、各電圧センサ8及び各電流センサ9の計測値に基づいて、各ストリングの発電電力を取得する発電電力取得部14と、各ストリングの発電電力を履歴として記憶する記憶部15と、何れかのストリングの発電電力を他のストリングの発電電力と比較すると共に、異なる時期における各ストリングの発電電力を比較して、各ストリングが異常であるか否かを判定する異常判定部16とを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の太陽光発電パネルの異常を検知する太陽光発電パネル異常検知装置に関するものである。
従来の太陽光発電パネル異常検知装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の太陽光発電パネル異常検知装置は、複数のストリングアレイの中から出力電流が最大であるものを指標用アレイとし、指標用アレイ以外のストリングアレイの出力電流と指標用アレイの出力電流との差分を算出し、その差分を所定の基準値と比較することで、ストリングアレイの異常を判定するというものである。
特開2008−271693号公報
しかしながら、上記従来技術においては、以下の問題点が存在する。即ち、上記従来技術では、ストリングアレイの異常を判定することはできるが、ストリングアレイの中の何れの太陽電池ストリング(太陽光発電パネル)が異常であるかを判定することはできない。また、複数の太陽電池ストリングの設置方向、種類及び容量等の違いにより、各太陽電池ストリングの発電量が初期状態からずれることがあるが、上記従来技術では、そのような初期状態の発電量のずれについては何ら考慮されていない。このため、ストリングアレイが異常でないにもかかわらず、ストリングアレイが異常であると誤って判定されてしまうことがある。
本発明の目的は、太陽光発電パネルの異常を高精度に検知することができる太陽光発電パネル異常検知装置を提供することである。
本発明は、太陽電池モジュールが複数直列に配線されてなる複数の太陽光発電パネルの異常を検知する太陽光発電パネル異常検知装置において、複数の太陽光発電パネルとそれぞれ接続された複数の電力変換器と、複数の太陽光発電パネルの出力値を検出する出力検出手段と、出力検出手段により検出された複数の太陽光発電パネルの出力値を記憶する記憶手段と、太陽光発電パネルの出力値を比較して、太陽光発電パネルが異常であるかどうかを判定する異常判定手段とを備えることを特徴とするものである。
このように本発明の太陽光発電パネル異常検知装置においては、各太陽光発電パネルの出力値を検出して記憶する。そして、太陽光発電パネルの出力値を比較し、太陽光発電パネルの出力値が必要以上に低下したときに、太陽光発電パネルが異常であると判定する。このとき、例えば初期状態における各太陽光発電パネルの出力値を予め検出して記憶しておくことで、各太陽光発電パネルの設置方向、種類及び容量等の違いにより、各太陽光発電パネルの出力値が初期状態からずれている場合でも、その初期状態のずれを考慮して、太陽光発電パネルの異常判定を行うことが可能となる。これにより、太陽光発電パネルの異常を高精度に検知することができる。なお、ここでいう太陽光発電パネルの異常とは、太陽電池モジュール自体の故障による太陽光発電パネルの出力値の低下だけでなく、太陽光発電パネルに異物が付着したり、太陽光発電パネルが隣接する建物等の影に入ることにより、太陽光発電パネルの出力値が低下するといったことも含まれる。
好ましくは、太陽光発電パネルの出力値は、太陽光発電パネルの発電電力である。この場合には、太陽光発電パネルの発電量自体が検出されることとなる。
また、太陽光発電パネルの出力値は、太陽光発電パネルの開放電圧であっても良い。太陽光発電パネルの開放電圧は、日射量変化に対する影響が少ない。そこで、太陽光発電パネルの開放電圧を検出することにより、太陽光発電パネルの異常検知精度を向上させることができる。
また、好ましくは、異常判定手段により太陽光発電パネルが異常であると判定されたときに、太陽光発電パネルの異常情報を通知する異常通知手段を更に備える。この場合には、ユーザまたはサービス会社に対して、太陽光発電パネルの異常が発生したことを知らせることができる。従って、ユーザが、太陽光発電パネルに異物が付着していることや、太陽光発電パネルが隣接する建物の影に入っていることを直ちに確認したり、サービス会社の点検者が、太陽電池モジュールを直ちに点検するといったことが可能となる。
このとき、好ましくは、異常通知手段は、異常判定手段により太陽光発電パネルが異常であると判定されたときに、太陽光発電パネルの異常状況に応じて太陽光発電パネルの異常情報を段階的に通知する。この場合には、ユーザまたはサービス会社の点検者は、現在の太陽光発電パネルの異常状況を予想することができる。
さらに、好ましくは、異常判定手段は、複数の太陽光発電パネルのうち何れかの太陽光発電パネルの出力値を他の太陽光発電パネルの出力値と比較して、太陽光発電パネルが異常であるかどうかを判定する。この場合には、例えば複数の太陽光発電パネルのうち何れかの太陽光発電パネルの出力値の低下量が他の太陽光発電パネルの出力値の低下量に比べて極端に大きいときは、何れかの太陽光発電パネルが異常であると判定することができる。
また、好ましくは、異常判定手段は、異なる時期における太陽光発電パネルの出力値を比較して、太陽光発電パネルが異常であるかどうかを判定する。この場合には、例えば太陽光発電パネルの最新の出力値が同一の太陽光発電パネルの過去の出力値に比べて大きく低下したときは、当該太陽光発電パネルが異常であると判定することができる。また、例えば何れかの太陽光発電パネルの出力値の低下量が他の太陽光発電パネルの出力値の低下量に比べて極端に大きかった場合に、当該太陽光発電パネルの最新の出力値と過去の出力値とを比較した結果、その太陽光発電パネルの出力値が他の太陽光発電パネルの出力値に比べて低い状態が所定期間継続するときは、太陽電池モジュール自体の故障の可能性が高いと判定することができる。
本発明によれば、太陽光発電パネルの異常を高精度に検知することができる。これにより、太陽光発電パネルのメンテナンスを適切なタイミングで受けることが可能となる。
本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の第1実施形態を備えた太陽光発電システムを示す概略構成図である。 図1に示したコントローラの機能ブロックを示す図である。 図2に示した発電電力取得部により実行される発電電力取得処理手順の詳細を示すフローチャートである。 図2に示した異常判定部により実行される異常判定処理手順の詳細を示すフローチャートである。 ストリングの一ヶ月毎の発電電力累計値推移特性の一例を示すグラフである。 本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の第1実施形態の変形例として、図2に示した異常判定部により実行される他の異常判定処理手順の詳細を示すフローチャートである。 太陽電池が正常である場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示すグラフである。 午前中に影の影響を受けた場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示すグラフである。 午後に影の影響を受けた場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示すグラフである。 ストリング異常がある場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示すグラフである。 本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の第2実施形態におけるコントローラの機能ブロックを示す図である。 太陽電池の電流−電圧特性の一例を示すグラフである。 図11に示した開放電圧取得部により実行される開放電圧取得処理手順の詳細を示すフローチャートである。 図11に示した異常判定部により実行される異常判定処理手順の詳細を示すフローチャートである。 一つのストリングの一ヶ月毎の最大開放電圧推移特性の一例を示すグラフである。 複数のストリングの一ヶ月毎の最大開放電圧推移特性の一例を示すグラフである。
以下、本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の第1実施形態を備えた太陽光発電システムを示す概略構成図である。同図において、太陽光発電システム1は、建物の屋根に設置された複数(ここでは4つ)の太陽光発電パネルであるストリング2と、これらのストリング2と接続されたマルチストリング形式のパワーコンディショナ3とを備えている。
各ストリング2は、複数の太陽電池モジュール4が直列に配線されてなるものである。太陽電池モジュール4は、特に図示はしないが、直列に接続された複数の太陽電池(セル)と、任意のセル同士を接続する複数のバイパスダイオードとから構成されている。何れかのセルが故障しても、バイパスダイオードに電流が流れるため、太陽電池モジュール4による発電は可能である。
パワーコンディショナ3は、各ストリング2とそれぞれ接続された複数(ここでは4つ)のDC−DCコンバータ(DDC)5と、各DDC5と接続されたインバータ6とを有している。DDC5は、ストリング2の直流出力電圧を所定の電圧(例えば400V)に変換する。インバータ6は、直流電圧を交流電圧に変換して、商用系統7に供給する。
また、パワーコンディショナ3は、各ストリング2の出力電圧つまり各DDC5の入力電圧をそれぞれ計測する複数(ここでは4つ)の電圧センサ8と、各ストリング2の出力電流つまり各DDC5の入力電流をそれぞれ計測する複数(ここでは4つ)の電流センサ9と、各電圧センサ8及び各電流センサ9と接続(図2参照)されたコントローラ10とを有している。コントローラ10については、後で詳述する。なお、コントローラ10は、パワーコンディショナ3の外部に設けられていても良い。
太陽光発電システム1は、入力器11と、表示器12とを更に備えている。入力器11は、施工業者やユーザ等が情報やデータの入力を行うための機器である。表示器12は、コントローラ10からの各種情報を表示するための機器である。入力器11及び表示器12としては、例えばリモコンやスマートフォン等が用いられる。
ここで、各DDC5、各電圧センサ8、各電流センサ9、コントローラ10、入力器11及び表示器12は、ストリング(太陽光発電パネル)2の異常を検知する太陽光発電パネル異常検知装置13を構成している。
コントローラ10は、図2に示すように、発電電力取得部14と、記憶部15と、異常判定部16とを有している。発電電力取得部14は、各電圧センサ8及び各電流センサ9の計測値に基づいて、各ストリング2の出力電力(発電電力)つまり各DDC5の入力電力を定期的に取得する。記憶部15は、発電電力取得部14により取得された各ストリング2の発電電力を記憶(保存)する。異常判定部16は、記憶部15に記憶された各ストリング2の発電電力を読み込み、所定の処理を行い、各ストリング2が異常であるか否かを判定する。
図3は、発電電力取得部14により実行される発電電力取得処理手順の詳細を示すフローチャートである。ところで、複数のストリング2を建物の屋根に設置(施工)する際には、全てのストリング2に同程度の太陽光が当たり、全てのストリング2の発電電力(発電量)がほぼ同じになるように、各ストリング2がレイアウトされる。そして、ストリング2が設置された後は、ストリング2の初期設定が実施される。なお、ストリング2の設置及び初期設定は、施工業者によって晴天の日の昼間に行われる。
図3において、まず入力器11により初期設定の指示入力が行われたかどうかを判断する(手順S101)。初期設定の指示入力が行われたときは、各電圧センサ8により計測された各ストリング2の出力電圧と各電流センサ9により計測された各ストリング2の出力電流とに基づいて、各ストリング2の発電電力を算出する(手順S102)。
続いて、各ストリング2の発電電力の差分が閾値以下であるかどうかを判断する(手順S103)。各ストリング2のうち発電電力の差分が閾値以下でないものがあるときは、何れかのストリング2の電力レベルが低いために異常の可能性がある旨の初期電力レベル異常警告信号を表示器12に送出する(手順S104)。すると、表示器12は、初期異常メッセージを表示する。
電力レベルの低いストリング2は、太陽電池モジュール4のセルの故障の可能性がある。そこで、施工業者は、表示器12による初期異常メッセージ表示を見たら、ストリング2の表面の温度をIRカメラ等で測定し、ホットスポット等の異常が無いかどうかを確認する。異常があった場合は、太陽電池モジュール4のセルを交換する必要がある。一方、ホットスポット等の異常が見られない場合は、ストリング2の設置向き、太陽電池モジュール4の種類及び容量等の条件が他のストリング2と異なっているものと考えられる。施工業者は、太陽電池モジュール4の異常の有無を確認した後、入力器11により異常有無情報の入力を行う。
手順S104が実行された後、入力器11により異常有りの情報が入力されたかどうかを判断する(手順S105)。異常有りの情報が入力されたときは、本処理を終了する。
手順S103で各ストリング2の発電電力の差分が閾値以下であると判断されたとき、手順S105で異常有りではなく異常無しの情報が入力されたときは、各ストリング2の発電電力を初期値として記憶部15に記録する(手順S106)。以上により、ストリング2の初期設定が完了する。
その後、各電圧センサ8により計測された各ストリング2の出力電圧と各電流センサ9により計測された各ストリング2の出力電流とに基づいて、各ストリング2の発電電力を算出する(手順S107)。そして、各ストリング2の発電電力を記憶部15に記録し(手順S108)、手順S107に戻る。なお、手順S107,S108の処理は、コントローラ10に内蔵されたタイマにより、例えば毎日12時から15時の間に30分毎に行われる。
図4は、異常判定部16により実行される異常判定処理手順の詳細を示すフローチャートである。なお、本処理は、所定期間(例えば1日、数日、1週間)毎に実行される。図4において、まず記憶部15に保存された各ストリングの発電電力の履歴データに基づいて、各ストリング2の発電電力について一ヶ月の累積値を発電電力累積値として集計し、その集計データを記憶部15に記録する(手順S111)。
続いて、何れかのストリング2の発電電力累積値が数ヶ月(ここでは3ヶ月分)で大きく(所定値以上)低下していないかどうかを判断する(手順S112)。何れかのストリング2の発電電力累積値が数ヶ月で大きく低下していないときは、何れかのストリング2の発電電力累積値の低下量が他のストリング2の発電電力累積値の低下量に比べて極端に大きくないか、つまり何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて極端に(所定値以上)低下していないかどうかを判断する(手順S113)。何れかのストリング2の発電電力累積値の低下量が他のストリング2の発電電力累積値の低下量に比べて極端に大きくないときは、手順S111に戻る。
一方、手順S112で何れかのストリング2の発電電力累積値が数ヶ月で大きく低下している(図5参照)と判断されたとき、または手順S113で何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて極端に低下している(図5参照)と判断されたときは、当該ストリング2が異常である旨の最初の電力レベル異常警告信号を表示器12に送出する(手順S114)。すると、表示器12は、例えば「・木の枝や隣接する建物の影に入り、発電効率が低下している可能性があります ・ストリング上に汚れ、ゴミが堆積して、発電効率が低下している可能性があります」等といった異常メッセージを表示する。
その後、各ストリング2の一ヶ月毎の発電電力累積値推移を比較し、何れかのストリング2の発電電力累積値が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の発電電力累積値に比べて所定値以上低下している状態が所定期間(例えば数ヶ月間)継続しているかどうかを判断する(手順S115)。何れかのストリング2の発電電力累積値が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の発電電力累積値に比べて所定値以上低下している状態が所定期間継続していない、つまり各ストリング2の一ヶ月の発電電力累積値がほぼ同じレベルに戻ったときは、当該ストリング2の発電電力累積値が一時的に低下したものであるとみなし、異常警告解除信号を表示器12に送出し(手順S116)、手順S111に戻る。すると、表示器12による異常メッセージの表示が解除される。
一方、何れかのストリング2の発電電力累積値が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の発電電力累積値に比べて所定値以上低下している状態が所定期間継続しているときは、当該ストリング2が異常である旨の2回目の電力レベル異常警告信号を表示器12に送出し(手順S117)、手順S111に戻る。すると、表示器12は、例えば「・太陽電池が故障している可能性がありますので、太陽電池点検サービスを受けてください」等といった異常メッセージを表示する。
このとき、2回目の電力レベル異常警告信号をストリング2の異常状況に応じて段階的に設定して表示器12に送出し、表示器12により電力レベル異常警告信号に応じた異常メッセージを表示しても良い。例えば、何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて10%程度低下した状況が1ヶ月間続く場合は、「異物等の付着により発電量が低下している可能性があります」等といった異常メッセージを表示する。何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて10%程度低下した状況が3ヶ月間続く場合は、「太陽電池の故障の可能性があります。発電量低下傾向が継続する場合はメンテナンスが必要となります」等といった異常メッセージを表示する。何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて10%程度低下した状況が半年間続く場合は、「太陽電池の故障の可能性が高いので、メンテナンスを受けてください」等といった異常メッセージを表示する。何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて30%程度低下した場合は、「太陽電池の故障です。メンテナンスを受けてください」等といった異常メッセージを表示する。
ストリング2が建物等の影に入ったためにストリング2の発電電力が低下した場合は、半年程度の期間が経過すれば、太陽の高度が変化して影の影響が少なくなるので、ストリング2の発電電力が回復する。また、ストリング2上にゴミ等が堆積したためにストリング2の発電電力が低下した場合は、雨による洗浄作用でゴミ等が無くなるので、ストリング2の発電電力が回復する。しかし、ストリング2の発電電力が一定レベル以上低い状態が継続している場合は、太陽電池モジュール4のセル故障の可能性が高くなる。そこで、この場合には、点検者が太陽電池モジュール4をチェックしてセル故障の有無を確認することとなる。なお、上記の異常判定処理手順において、手順S113については省略しても良い。
図5は、ストリングの一ヶ月毎の発電電力累積値推移特性の一例を示したものである。図5において、四角印はストリングAの特性を示し、三角印はストリングBの特性を示し、丸印はストリングCの特性を示し、×印はストリングDの特性を示している。
6ヶ月目には、ストリングAの発電電力はストリングB〜Dの発電電力に比べて大きく低くなっている。このため、ストリングAは、太陽電池モジュールのセル故障の可能性があると考えられる。その後、半年経過しても、ストリングAの発電電力がストリングB〜Dの発電電力に比べて大きく低下した状態が継続している。従って、ストリングAの太陽電池モジュールのセル故障が生じていると考えられるため、ストリングAの点検を受ける必要がある。
なお、上記の異常判定処理において、表示器12により最初の異常メッセージが表示された後、ストリング2上に付着した汚れやゴミ等の異物が除去された場合は、その旨を入力器11で入力し、異常メッセージをクリアするようにしても良い。このとき、一定時間(例えば一ヶ月)は表示器12に異常メッセージが表示されないようにしても良い。また、表示器12により最初の異常メッセージが表示された後、ストリング2が木の枝や隣接する建物の影に入っていること、ストリング2上に異物が付着していることを目視でチェックしたときは、その旨を入力器11で入力し、異常メッセージをクリアするようにしても良い。
以上において、電圧センサ8、電流センサ9及び発電電力取得部14は、複数の太陽光発電パネル2の出力値を検出する出力検出手段を構成する。このとき、図3の上記手順S102,S107が、出力検出手段の一部として機能する。発電電力取得部14及び記憶部15は、出力検出手段により検出された複数の太陽光発電パネル2の出力値を記憶する記憶手段を構成する。このとき、図3の上記手順S106,S108が、記憶手段の一部として機能する。異常判定部16は、太陽光発電パネル2の出力値を比較して、太陽光発電パネル2が異常であるかどうかを判定する異常判定手段を構成する。このとき、図4の上記手順S111〜S113,S115が、異常判定手段として機能する。異常判定部16及び表示器12は、異常判定手段により太陽光発電パネル2が異常であると判定されたときに、太陽光発電パネル2の異常情報を通知する異常通知手段を構成する。このとき、図4の上記手順S114,S117が、出力検出手段の一部として機能する。
以上のように本実施形態にあっては、各ストリング2の発電電力を検出して記憶部15に逐次記録し、各ストリング2の一ヶ月の発電電力累積値を比較し、何れかのストリング2の発電電力累積値が数ヶ月で大きく低下しているとき、何れかのストリング2の発電電力累積値が他のストリング2の発電電力累積値に比べて一定レベル以上低下しているときは、当該ストリング2が異常状態であることを表示器12に表示させる。そして、何れかのストリング2の発電電力累積値が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の発電電力累積値に比べて一定レベル以上低下している状態が一定期間継続しているときは、当該ストリング2の異常状態が続いていることを表示器12に表示させる。
従って、初期状態における各ストリング2の発電電力がほぼ同じである場合は勿論のこと、ストリング2の設置方向、太陽電池モジュール3の種類及び容量等が異なるために、初期状態において各ストリング2の発電電力に差異(ずれ)がある場合であっても、太陽電池モジュール3自体の異常によりストリング2の発電電力が低下したのか、或いはストリング2が隣接する建物等の影に入ったり、ストリング2上にゴミ等の異物が付着したために、ストリング2の発電電力が一時的に低下したのかを判別することができる。これにより、ストリング2の異常を高精度に検知することができる。
その結果、ユーザは、適切なタイミングで太陽光発電システム1のメンテナンスを受けることができる。従って、不要な点検を行わなくて済み、メンテナンス費用を削減することが可能となる。また、ユーザにとって、売電電力量の低下を抑え、太陽光発電システム設置費用の回収期間を短くすることが可能となる。
また、適切なタイミングで太陽光発電システム1の点検が行われるので、太陽電池モジュール3のセル故障を比較的早く知ることができる。従って、故障したセルの周辺に存在するセルの劣化やパネルの変形等が抑制されるため、ストリング2全体の故障を防止し、発電量低下による損失を引き起こすことが防止可能である。
なお、本実施形態では、異常判定部16により異常判定処理を実行する際に、ストリング2の一ヶ月の発電電力累積値を使用したが、この発電電力累積値に代えて所定期間内の発電電力最大値を用いて異常判定を行っても良い。
図6は、上記第1実施形態の変形例として、異常判定部16により実行される他の異常判定処理手順の詳細を示すフローチャートである。なお、本処理は、1日毎に実行される。
図6において、まず一定時間おきに各ストリング2の発電電力を記憶部15に記録し、1日分の発電電力データ(図7〜図10参照)を集計する(手順S201)。続いて、1日分の各ストリング2間の発電電力のばらつき(発電電力差)が全体的に小さいかどうかを判断する(手順S202)。1日分の各ストリング2間の発電電力差が全体的に小さい(図7参照)ときは、各ストリング2が異常でない旨の異常無し信号を表示器12に送出し(手順S203)、手順S201に戻る。
1日分の各ストリング2間の発電電力差が小さくないものがあるときは、何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて全体的に低いかどうかを判断する(手順S204)。
何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて全体的に低いのではなく、何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて朝、夕など特定時間のみ低い(図8、図9参照)ときは、同様の傾向が一定期間以上続いているかどうかを判断する(手順S205)。
同様の傾向が一定期間以上続いていないときは、そのまま手順S201に戻る。同様の傾向が一定期間以上続いているときは、当該ストリング2が異常である旨の電力レベル異常警告信号を表示器12に送出し(手順S206)、手順S201に戻る。すると、表示器12は、例えば「日陰により発電量が低下している可能性があります」等といった異常メッセージを表示する。
手順S204で何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて全体的に低いと判断されたときは、何れかのストリング2の発電電力と他のストリング2の発電電力との差が一定閾値以上であるかどうかを判断する(手順S207)。何れかのストリング2の発電電力と他のストリング2の発電電力との差が一定閾値以上でないと判断されたときは、異常無し信号を表示器12に送出し(手順S203)、手順S201に戻る。
何れかのストリング2の発電電力と他のストリング2の発電電力との差が一定閾値以上である(図10参照)と判断されたときは、同様の傾向が一定期間以上続いているかどうかを判断する(手順S208)。同様の傾向が一定期間以上続いていないときは、そのまま手順S201に戻る。同様の傾向が一定期間以上続いているときは、当該ストリング2が異常である旨の電力レベル異常警告信号をストリング2の表示器12に送出し(手順S209)、手順S201に戻る。すると、表示器12は、異常メッセージを表示する。
このとき、電力レベル異常警告信号をストリング2の異常状況に応じて段階的に設定して表示器12に送出し、表示器12により電力レベル異常警告信号に応じた異常メッセージを表示するのが好ましい。例えば、何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて10%程度低下した状況が1週間続く場合は、「異物等の付着により発電量が低下している可能性があります」等といった異常メッセージを表示する。何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて10%程度低下した状況が2週間続く場合は、「太陽電池の故障の可能性があります。発電量低下傾向が継続する場合はメンテナンスが必要となります」等といった異常メッセージを表示する。何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて10%程度低下した状況が1ヶ月続く場合は、「太陽電池の故障の可能性が高いので、メンテナンスを受けてください」等といった異常メッセージを表示する。何れかのストリング2の発電電力が他のストリング2の発電電力に比べて30%程度低下した場合は、「太陽電池の故障です。メンテナンスを受けてください」等といった異常メッセージを表示する。
図7は、太陽電池が正常である場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示したものである。図7において、破線はストリングAのプロファイルを示し、実線はストリングBのプロファイルを示し、1点鎖線はストリングCのプロファイルを示し、2点鎖線はストリングDのプロファイルを示している。図7に示すものでは、各ストリングの太陽電池(セル)が正常であるため、1日分の各ストリング間の発電電力差が全体的に小さくなっている。
図8は、午前中に影の影響を受けた場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示したものである。ストリングA〜Dについては、図7に示すものと同様である。図8に示すものでは、ストリングCが午前中に太陽の影の影響を受けているため、ストリングCの午前中の発電量がストリングA,B,Dよりも少なくなっているが、他の時間帯での発電量はストリングA,B,Dとほぼ同程度となっている。従って、ストリングCの発電電力の低下は、太陽の影の影響によるものと考えられる。
この場合には、ユーザは、表示器12の異常メッセージを見て、発電量が低下する時間帯にストリング(パネル)に影がかかっているかどうかを確認する。そして、ストリングに影がかかっているときは、影の影響が出にくい箇所にストリングを移動させるか、或いは影の影響となっている木の剪定等を行って影が当たらないようにする、といった対策をとる。
図9は、午後に影の影響を受けた場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示したものである。ストリングA〜Dについては、図7に示すものと同様である。図9に示すものでは、ストリングDが午後に太陽の影の影響を受けているため、ストリングDの午後の発電量がストリングA〜Cよりも少なくなっているが、他の時間帯での発電量はストリングA〜Cとほぼ同程度となっている。従って、ストリングDの発電電力の低下は、太陽の影の影響によるものと考えられる。この場合にも、ユーザは上記と同様の対策をとる。
図10は、ストリング異常がある場合における各ストリングの1日の発電電力プロファイルの一例を示したものである。ストリングA〜Dについては、図7に示すものと同様である。図10に示すものでは、ストリングBにホットスポットが出来たり、ストリングB上にゴミや鳥の糞等の異物が堆積したために、ストリングBの発電量がストリングA,C,Dに比べて全体的に低下している。
この場合には、ユーザは、表示器12の異常メッセージを見て、ストリング上に異物が付着しているかどうか、もしくはセル異常があるかどうかを確認する。そして、ストリング上の異物が目視できる場合は、メンテナンス会社に清掃を依頼するか、雨による洗浄効果を待つ。ストリング上に異物が見られない場合は、異常のあるストリングの点検をメンテナンス会社に依頼し、セルの破損や配線の不具合等をチェックしてもらう。
図11は、本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の第2実施形態を示す機能ブロック図である。図中、上述した実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態の太陽光発電パネル異常検知装置1のコントローラ10は、開放電圧取得部21と、記憶部22と、異常判定部23とを有している。
開放電圧取得部21は、各電圧センサ8の計測値に基づいて、各ストリング2の開放電圧を取得する。ストリング2の開放電圧は、DDC5を瞬間的にOFFにしてストリング2の出力電流をほぼゼロとしたときのストリング2の出力電圧(DDC5の入力電力)である。図12は、太陽電池の電流−電圧特性の一例を示したものである。図12から分かるように、晴天、薄曇、曇といった日射量変化に対し、開放電圧はあまり変化しない。
記憶部22は、開放電圧取得部21により取得された各ストリング2の開放電圧を記憶(保存)する。異常判定部23は、記憶部22に保存された各ストリング2の開放電圧を入力し、所定の処理を行い、各ストリング2が異常か否かを判定する。
図13は、開放電圧取得部21により実行される開放電圧取得処理手順の詳細を示すフローチャートである。なお、ストリング2が設置された後は、上記の実施形態と同様に、晴天の日の昼間にストリング2の初期設定が実施される。
図13において、まず入力器11により初期設定の指示入力が行われたかどうかを判断する(手順S121)。初期設定の指示入力が行われたときは、各DDC5の動作を停止させるように各DDC5を制御する(手順S122)。続いて、各電圧センサ8により計測された各ストリング2の出力電圧を開放電圧として入力し(手順S123)、各DDC5を動作させるように制御する(手順S124)。
続いて、図12に示す太陽電池の電流−電圧特性を用いて、各ストリング2の開放電圧が晴天条件で得られる電圧値であるかどうかを判断する(手順S125)。各ストリング2のうち開放電圧が晴天条件で得られる電圧値でないものがあるときは、何れかのストリング2の電圧レベルが低いために異常の可能性がある旨の初期電力レベル異常警告信号を表示器12に送出する(手順S126)。すると、表示器12は、初期異常メッセージを表示する。
電圧レベルの低いストリング2は、太陽電池モジュール4のセルの故障の可能性がある。そこで、施工業者は、上述したように、表示器12による初期異常メッセージ表示を見たら、ストリング2にホットスポット等の異常が無いかどうかを確認し、入力器11により異常有無情報の入力を行う。
手順S126が実行された後、入力器11により異常有りの情報が入力されたかどうかを判断する(手順S127)。異常有りの情報が入力されたときは、本処理を終了する。
手順S125で各ストリング2の開放電圧が晴天条件で得られる電圧値であると判断されたとき、手順S127で異常有りではなく異常無しの情報が入力されたときは、各ストリング2の開放電圧を初期値として記憶部22に記録する(手順S128)。以上により、ストリング2の初期設定が完了する。
その後、各DDC5の動作を停止させるように各DDC5を制御する(手順S129)。続いて、各電圧センサ8により計測された各ストリング2の出力電圧(開放電圧)を入力し(手順S130)、各DDC5を動作させるように制御する(手順S131)。そして、各ストリング2の開放電圧を記憶部22に記録し(手順S132)、手順S129に戻る。なお、手順S129〜S132の処理は、上記の実施形態と同様に、例えば毎日12時から15時の間に30分毎に行われる。
図14は、異常判定部23により実行される異常判定処理手順の詳細を示すフローチャートである。なお、本処理は、所定期間(例えば数日、1週間、数週間)毎に実行される。図14において、まず記憶部22に記録された各ストリング2の開放電圧のデータを読み出し、一定期間(例えば1ヶ月)毎の各ストリング2の開放電圧の最大値(最大開放電圧)を取得する(手順S141)。そして、各ストリング2の最大開放電圧の推移(図15参照)をプロットする(手順S142)。
続いて、何れかのストリング2の数ヶ月分(ここでは3ヶ月分)の最大開放電圧のプロットが下方に大きく傾いていないか、つまり何れかのストリング2の最大開放電圧が数ヶ月で大きく(所定値以上)低下していないかどうかを判断する(手順S143)。
何れかのストリング2の数ヶ月分の最大開放電圧のプロットが下方に大きく傾いていないときは、何れかのストリング2の最大開放電圧の低下量が他のストリング2の最大開放電圧の低下量に比べて極端に大きくないか、つまり何れかのストリング2の最大開放電圧が他のストリング2の最大開放電圧に比べて極端に(所定値以上)低下していないかどうかを判断する(手順S144)。何れかのストリング2の最大開放電圧の低下量が他のストリング2の最大開放電圧の低下量に比べて極端に大きくないときは、手順S141に戻る。
一方、手順S143で何れかのストリング2の数ヶ月分の最大開放電圧のプロットが下方に大きく傾いている(図15参照)と判断されたとき、または手順S144で何れかのストリング2の最大開放電圧の低下量が他のストリングの最大開放電圧の低下量に比べて極端に大きい(図16参照)と判断されたときは、当該ストリング2が異常である旨の最初の電圧レベル異常警告信号を表示器12に送出する(手順S145)。すると、表示器12は、上記と同様に、例えば「・木の枝や隣接する建物の影に入り、発電効率が低下している可能性があります ・ストリング上に汚れ、ゴミが堆積して、発電効率が低下している可能性があります」等といった異常メッセージを表示する。
その後、何れかのストリング2の最大開放電圧が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の最大開放電圧に比べて所定値以上低下している状態が所定期間(例えば半年間)継続しているかどうかを判断する(手順S146)。何れかのストリング2の最大開放電圧が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の最大開放電圧に比べて所定値以上低下している状態が所定期間継続していない、つまり各ストリング2の一ヶ月の最大開放電圧がほぼ同じレベルに戻ったときは、当該ストリング2の最大開放電圧が一時的に低下したものであるとみなし、異常警告解除信号を表示器12に送出し(手順S147)、手順S141に戻る。すると、表示器12による異常メッセージの表示が解除される。
一方、何れかのストリング2の最大開放電圧が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の最大開放電圧に比べて所定値以上低下している状態が所定期間継続しているときは、当該ストリング2が異常である旨の2回目の電圧レベル異常警告信号を表示器12に送出し(手順S148)、手順S141に戻る。すると、表示器12は、例えば「・太陽電池が故障している可能性がありますので、太陽電池点検サービスを受けてください」等といった異常メッセージを表示する。このとき、上記の第1実施形態と同様に、ストリング2の異常状況に応じて表示器12に異常メッセージを段階的に表示させるのが望ましい。なお、本異常判定処理手順において、手順S144については省略しても良い。
図15は、一つのストリングの最大開放電圧の推移の一例を示したものである。図15において、菱形印Pは、ストリングに異常が無い場合の最大開放電圧の推移を示し、四角印Qは、ストリングに異常がある場合の最大開放電圧の推移を示している。四角印Qのものは、9ヶ月目に過去数ヶ月分のストリングの最大開放電圧のプロットが下方に大きく傾いている。つまり、ストリングの最大開放電圧が9ヶ月目に大きく低下している。その後、ストリングの最大開放電圧が回復せずに使用開始直後に比べて一定レベル以上低下している状態が一定期間継続している。従って、ストリングに異常が生じていると考えられるため、ストリングの点検を受ける必要がある。
図16は、複数(ここでは4つ)のストリングの最大開放電圧の推移の一例を示したものである。図16において、四角印はストリングAの最大開放電圧の推移を示し、三角印はストリングBの最大開放電圧の推移を示し、丸印はストリングCの最大開放電圧の推移を示し、×印はストリングDの最大開放電圧の推移を示している。
9ヶ月には、ストリングAの最大開放電圧の低下量がストリングB〜Dの最大開放電圧の低下量に比べて極端に大きくなっている。その後、数ヶ月経過しても、ストリングAの最大開放電圧がストリングB〜Dの最大開放電圧に比べて極端に低下した状態が継続している。従って、ストリングAに異常が生じていると考えられるため、ストリングAの点検を受ける必要がある。
以上において、電圧センサ8及び開放電圧取得部21は、複数の太陽光発電パネル2の出力値を検出する出力検出手段を構成する。このとき、図13の上記手順S122,S123,S129,S130が、出力検出手段の一部として機能する。開放電圧取得部21及び記憶部22は、出力検出手段により検出された複数の太陽光発電パネル2の出力値を記憶する記憶手段を構成する。このとき、図13の上記手順S128,S132が、記憶手段の一部として機能する。異常判定部23は、太陽光発電パネル2の出力値を比較して、太陽光発電パネル2が異常であるかどうかを判定する異常判定手段を構成する。このとき、図14の上記手順S141〜S144,S146が、異常判定手段として機能する。異常判定部23及び表示器12は、異常判定手段により太陽光発電パネル2が異常であると判定されたときに、太陽光発電パネル2の異常情報を通知する異常通知手段を構成する。このとき、図14の上記手順S145,S148が、出力検出手段の一部として機能する。
以上のように本実施形態にあっては、各ストリング2の開放電圧を検出して記憶部22に逐次記録し、各ストリング2の一ヶ月毎の最大開放電圧推移を比較し、何れかのストリング2の最大開放電圧が数ヶ月で大きく低下しているとき、何れかのストリング2の最大開放電圧の低下量が他のストリング2の最大開放電圧の低下量に比べて極端に大きいときは、当該ストリング2が異常状態であることを表示器12に表示させる。そして、何れかのストリング2の最大開放電圧が使用開始後の一定期間に比べて且つ他のストリング2の最大開放電圧に比べて一定レベル以上低下している状態が一定期間継続しているときは、当該ストリング2の異常状態が続いていることを表示器12に表示させる。
従って、初期状態における各ストリング2の最大開放電圧がほぼ同じである場合は勿論のこと、ストリング2の設置方向、太陽電池モジュール3の種類及び容量等が異なるために、初期状態において各ストリング2の最大開放電圧に差異(ずれ)がある場合であっても、太陽電池モジュール3自体の異常によりストリング2の最大開放電圧が低下したのか、或いはストリング2が隣接する建物の影に入ったり、ストリング2上にゴミ等の異物が付着したために、ストリング2の最大開放電圧が一時的に低下したのかを判別することができる。これにより、ストリング2の異常を高精度に検知することができる。
なお、本実施形態のようにストリング2の最大開放電圧を用いて異常判定を行う場合でも、特に説明は省略するが、図6に示すような異常判定処理手順を実行することが可能である。
以上、本発明に係る太陽光発電パネル異常検知装置の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば上記実施形態では、各ストリング2の発電電力または開放電圧の履歴を保存し、各ストリング2の発電電力累計値または最大開放電圧の過去数ヶ月や毎日のデータとの比較を行い、ストリング2の異常判定を行うようにしたが、各ストリング2の発電電力または開放電圧に関する初期値、前月データ、前年度データ等との比較を行っても良い。
また、上記実施形態では、電圧センサ8によりDDC5の入力電圧を計測したが、DDC5の入力電圧だけでなく、DDC5の出力電圧も計測しても良い。この場合には、DDC5の異常判定を行うこともできる。
2…ストリング(太陽光発電パネル)、4…太陽電池モジュール、5…DC−DCコンバータ(DDC、電力変換器)、8…電圧センサ(出力検出手段)、9…電流センサ(出力検出手段)、10…コントローラ、12…表示器(異常通知手段)、13…太陽光発電パネル異常検知装置、14…発電電力取得部(出力検出手段、記憶手段)、15…記憶部(記憶手段)、16…異常判定部(異常判定手段、異常通知手段)、21…開放電圧取得部(出力検出手段、記憶手段)、22…記憶部(記憶手段)、23…異常判定部(異常判定手段、異常通知手段)。

Claims (7)

  1. 太陽電池モジュールが複数直列に配線されてなる複数の太陽光発電パネルの異常を検知する太陽光発電パネル異常検知装置において、
    前記複数の太陽光発電パネルとそれぞれ接続された複数の電力変換器と、
    前記複数の太陽光発電パネルの出力値を検出する出力検出手段と、
    前記出力検出手段により検出された前記複数の太陽光発電パネルの出力値を記憶する記憶手段と、
    前記太陽光発電パネルの出力値を比較して、前記太陽光発電パネルが異常であるかどうかを判定する異常判定手段とを備えることを特徴とする太陽光発電パネル異常検知装置。
  2. 前記太陽光発電パネルの出力値は、前記太陽光発電パネルの発電電力であることを特徴とする請求項1記載の太陽光発電パネル異常検知装置。
  3. 前記太陽光発電パネルの出力値は、前記太陽光発電パネルの開放電圧であることを特徴とする請求項1記載の太陽光発電パネル異常検知装置。
  4. 前記異常判定手段により前記太陽光発電パネルが異常であると判定されたときに、前記太陽光発電パネルの異常情報を通知する異常通知手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の太陽光発電パネル異常検知装置。
  5. 前記異常通知手段は、前記異常判定手段により前記太陽光発電パネルが異常であると判定されたときに、前記太陽光発電パネルの異常状況に応じて前記太陽光発電パネルの異常情報を段階的に通知することを特徴とする請求項4記載の太陽光発電パネル異常検知装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記複数の太陽光発電パネルのうち何れかの太陽光発電パネルの出力値を他の太陽光発電パネルの出力値と比較して、前記太陽光発電パネルが異常であるかどうかを判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の太陽光発電パネル異常検知装置。
  7. 前記異常判定手段は、異なる時期における前記太陽光発電パネルの出力値を比較して、前記太陽光発電パネルが異常であるかどうかを判定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の太陽光発電パネル異常検知装置。
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