JP2012138448A - 太陽光発電の出力低下検出装置及び検出方法 - Google Patents

太陽光発電の出力低下検出装置及び検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外部気象データや日射計等を利用しないで、太陽光発電の劣化や故障等の不具合を検出することができる装置を実現する。
【解決手段】太陽光発電の、直流電流・電圧・電力等の発電特性データと、快晴日相当の理論日射量とに基づいて、太陽電池が日影の影響を受ける日影時間帯を算出し、該日影時間帯を除いた時間における、発電特性データの理論日射量に対する比の、最大値(統計的上位)を算出する。該最大値を評価指標とし、該評価指標と基準値とを比較することにより、太陽光発電の劣化又は故障を警告する。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部気象データおよび気象センサを利用しないで、太陽光発電の不具合や出力低下を検出することを可能とした出力低下検出装置及び検出方法に関する。
近年、エネルギー重要の増大や環境問題に対処するために、太陽光発電装置の研究開発が盛んに行われている。最近、太陽光発電はメンテナンスフリーと呼ばれるが、一部のシステムでは出力低下などの不具合が見られている。しかしながら、太陽光発電は住宅用を中心に普及してきたため、非常に多数のシステムが設置されており、今後も増加することが予想される。不特定多数のシステムのすべてを定期的にメンテナンスすることは難しいため、一定のアラームシステムが必要である。アラームシステムは、遠隔・スタンドアローンを問わず、実績の発電データを用いて分析する手法が必要となる。その際、太陽光発電は、天候に強く依存すること、また日影など設置環境によりばらつきのある要因が存在するため、単純な発電データの履歴を見るだけでは、出力低下を検出することは困難である。
ところで、本発明者らは、太陽電池モジュールなどの出力低下等の不具合の状態を診断する装置を提案している(特許文献1参照)。また、本発明者らは、太陽電池モジュール内部の断線や接触不良等の不具合箇所を外側から非接触に見出すことが可能な検出装置を提案している(特許文献2参照)。
従来、太陽電池モジュールに劣化又は故障が生じたか否かを判断するシステムでは、日影など設置環境を計測する日射計などのセンサを必要とした。図17に、従来の日射計を用いた太陽光発電の出力低下検出方法を模式的に示す。従来は、図17に示すように、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池1(太陽電池アレイや太陽電池モジュール・パネル等を総称して太陽電池と呼ぶ。)と、直流を交流に変換して出力を調整するパワーコンディショナ2と、電力系統3と、さらに日射計4を備える必要があった。例えば、特許文献3に記載された故障判定システムは、太陽電池モジュールに関する状態を測定するセンサ部からの状態値と閾値とを比較することにより、太陽電池モジュールの劣化又は故障を判定する技術であるが、該閾値を決定する際に、日射計による日射量に応じて閾値を決定している。
また、太陽光発電の発電データとの比較にシミュレーションを用いる従来例がある(非特許文献1〜3参照)。
特開2008−91807号公報 特開2010−171065号公報 特開2010−123880号公報
Yasuhiro Yagi他、Solar Energy Materials & Solar Cells、75(2003)655−663 大関他、"An Evaluation method of PV systems", Solar Energy Materials & Solar Cells、Vol.75、No.3−4、p.687(2003) Yuzuru Ueda他、Performance analysis of various system configurations on grid−connected residential PV systems、Solar Energy Materials & Solar Cells、Vol.93、Issues 6−7、p.945−949(2009)
従来のアラームシステムは、天候や、日影など設置環境によりばらつきのある要因が存在するため、単純な発電データの履歴を見るだけでは、太陽電池モジュールの劣化や故障に起因する出力低下を検出することは困難であった。そのため、効率的かつ安価な発電データの分析手法やデータ収集手法が必要である。
太陽光発電の発電データとの比較にシミュレーションを用いる従来例では、シミュレーションに入力する日射量データが必要となる。日射量をオンサイト(現場)で計測するためには日射計などの気象センサが必要となるので一般に普及が進まないという問題がある。また、近隣の気象庁などの気象インフラを利用する方法もあるが、外部データを取り込む機構が必要となるため、煩雑になるという問題がある。更に、出力低下を検出するためには、個々の設置環境に依存する日影の影響を排除する必要がある。外部データの気象データおよび現地での気象センサを利用しない方法で、日影の影響を排除することができる出力低下検出装置は現在ない。
本発明は、これらの問題を解決しようとするものであり、外部気象データおよび気象センサを利用しないで、太陽光発電の不具合や出力低下を検出することを目的とするものである。また、本発明は、日影の影響を排除して、太陽光発電の直流電流・電圧、電力の測定値等の発電特性データに基づき、太陽光発電の不具合や出力低下を検出する装置及び方法を実現することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の特徴を有するものである。
本発明の装置は、太陽光発電の出力低下検出装置であって、複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データと、快晴日相当の理論日射量とに基づいて、太陽電池が日影の影響を受ける日影時間帯を算出し、該日影時間帯を除いた時間における、発電特性データの理論日射量に対する比の、統計的上位を評価指標とすることを特徴とする。前記日影時間帯の算出は、複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データに基づいて、各時刻の発電特性データの最大値から実測快晴パターンを得、快晴日相当の理論日射量を該実測快晴パターンにフィッティングすることにより、理論快晴パターンを作成し、実測快晴パターンと理論快晴パターンとの比較から、行うことが好ましい。前記評価指標を基準値と比較することにより、太陽光発電の劣化又は故障を警告することを特徴とする。また、本発明の方法は、太陽光発電の出力低下検出方法であって、複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データと、快晴日相当の理論日射量とに基づいて、太陽電池が日影の影響を受ける日影時間帯を算出し、該日影時間帯を除いた時間における、発電特性データの理論日射量に対する比の、統計的上位を算出して評価指標とすることを特徴とする。
本発明では、一定期間の太陽電池の発電特性データを利用するものであり、外部気象データを利用せず、個々のシステムに追加的なデータを必要としないので、スタンドアローンで稼働させることができる。本発明は、日射計のような気象センサを利用しないため、安価に装置が構築できる。また、本発明では、日影時間帯を算出することで、日影の影響を排除できるため、日影と出力低下との分離が可能となる。
本発明の第1の実施の形態の太陽光発電出力低下検出装置を示す図。 本発明の第1の実施の形態における検出処理を説明する図。 本発明の第1の実施の形態における日影時間帯算出処理を説明する図。 本発明の第1の実施の形態における評価指標算出処理を説明する図。 本発明の第1の実施の形態の装置の例を説明する図。 本発明の第1の実施の形態の装置の例を説明する図。 本発明の第1の実施の形態の装置の例を説明する図。 本発明の第1の実施の形態の装置の例を説明する図。 本発明の第1の実施の形態の計測方式の例を説明する図。 本発明の第1の実施の形態の計測方式の例を説明する図。 本発明の第1の実施の形態における発電特性データを時間毎にプロットした図。 本発明の第1の実施の形態における実測快晴パターンと理論快晴パターンを説明する図。 本発明の第1の実施の形態における電流と理論日射量との相関図。 本発明の第1の実施の形態における電流/理論日射量の度数分布を示す図。 本発明の実験例を説明する図。 本発明の実験例を説明する図。 従来技術を説明する図。
本発明では、従来技術で必要とした日射計や気象データを用いることなく、太陽光発電の不具合や出力低下を検出する。図1は、本発明の装置の基本的構成を説明する図である。図1のように、本発明の装置は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池1と、直流を交流に変換して出力を調整するパワーコンディショナ2と、電力系統3とを備え、太陽光発電の発電特性データを利用する。太陽光発電の発電特性データは、太陽電池1の直流電流・電圧の測定により得る。測定は、太陽電池ストリングもしくは太陽電池アレイに設けた電流センサや電圧センサで測定を行う。太陽光発電装置は、複数枚の太陽電池モジュールを直列に接続して太陽電池ストリングとし、さらに複数のストリングを並列に接続して太陽電池アレイとした構造から構成される。本発明の検出装置の具体的構造は、図5〜図10に図示した構造が好ましく、後で詳しく説明する。
本発明では、太陽光発電の発電特性データ、特に過去の複数の日にわたる期間の発電特性データに基づいて、日影時間帯を算出する。その際、過去の複数の日にわたる期間の発電特性データに基づき、例えば各時刻の最大値を結ぶ線から、快晴日の1日の発電特性パターン(実測快晴パターンとも呼ぶ)を得る。一方、個々の設置環境に対応した、快晴日相当の理論日射量を時系列に推定して、理論日射量を得る。個々の設置環境とは、緯度経度、傾斜面、方位角、日時を指し、日影の影響は勘案されていない。理論日射量の算出には、Berlagerなどの水平面日射量モデルとPerezの合成モデルを用いるとよい。次に、算出された快晴日相当の理論日射量は相対値であるので、これを、実測快晴パターンと重ねて対比させる(フィッティングとも呼ぶ)ことにより、理論快晴パターンを得て、実測快晴パターンと理論快晴パターンとの比較から、日影時間帯を求める。具体的には、時間ごとの電流値および電力の値をプロットし、理論日射量のカーブのフィッティングにより日影のかかる時間帯を抽出することができる。
本発明では、日影時間帯のデータを除外した発電特性データに基づき、太陽光発電の出力低下を検出する。発電特性データの理論日射量に対する比(例えば[電流値/理論日射量])の最大値(統計的上位)を、評価指標とすることで、太陽光発電の不具合や出力低下を検出する。また、理論快晴パターンの理論日射量と実際の電流および電力の関係(相関図)から上位を通る直線を引き、該直線の傾きで判定することができる。以下、実施の形態について述べる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1〜図16を参照して説明する。図2に、太陽光発電の不具合・出力低下の検出処理を説明するフローチャート(ステップS1〜S10)を示す。図3に、日影時間帯算出処理を説明するフローチャート(ステップS51〜S59)を示す。図4に、評価指標算出処理を説明するフローチャート(ステップS61〜S68)を示す。以下図2〜4を参照して各ステップを説明する。
[ステップS1(指定間隔で処理)]
検出処理は、指定間隔を置いて行う。例えば指定間隔は、1、2週間から1か月程度が望ましい。検出処理を行う間隔(例えば1週間〜1か月)が経過するまで初期は診断しない。
[ステップS2(処理開始)]
[ステップS3(指定期間経過)]
次に、指定間隔の期間が経過したか否かを判断し、指定期間経過したら、検出処理を開始し実際の診断にはいる。診断は、日影時間帯の抽出と評価指標算出の二つから構成されている。
[ステップS4(指定期間過去データ取得)]
まず指定期間中の過去のデータを取得する。該データは、例えば、指定期間における、太陽電池ストリングもしくは太陽電池アレイの毎時の電流値や電力値等の発電特性データである。指定期間(1、2週間から1か月程度)の過去のデータを、毎日検出処理するようにしてもよい。
[ステップS5(日影時間帯抽出)]
日影時間帯を上記過去のデータから算出する。日影時間帯算出処理を、図3に示す各ステップで行う。
[ステップS51(日影時間帯算出処理開始)]
日影による影響を受けている日影時間帯を算出する処理を開始する。
[ステップS52(指定期間経過)]
指定期間(1、2週間から1か月程度)が経過したか否かを判断して、指定期間が経過していたら、次のステップに移る。
[ステップS53(指定期間過去データ取得)]
指定期間中の、過去のデータ(太陽電池ストリングもしくは太陽電池アレイの毎時の電流値や電力値等の発電特性データ)を取得する。
[ステップS54(指定期間のデータを時間毎にプロット)]
取得した過去の発電特性データ(電流や電力)を、時間毎にプロットする。図11は、指定期間中に得られたデータを、1昼夜の各時刻毎にプロットした図である。横軸は、1日の各時刻を表し、縦軸は電流[A]を表す。プロットされた点は、指定期間中の雨や快晴の日等を含むものであり、また、日影を含むものである。
[ステップS55(時間毎に最大値を抽出、実測快晴パターン)]
図11において、各時刻の電流の最大値は、快晴日に示す電流値であると考えられるので、プロットされた点の最大電流値を結ぶ線(包落線)は、快晴日に近いパターンとなっている。ただし、該パターンは、太陽電池の設置環境による日影の影響を受けたデータである。そこで、図11のプロットから、時間ごとの最大値を抽出し、これを実測快晴パターンとする。図12における「実測電流」と記載した白丸印を結ぶ実線が、実測快晴パターンである。
[ステップS56(理論日射量推定)]
個々の設置環境(緯度経度、傾斜面、方位角、日時)から快晴日相当の理論日射量を時系列に推定する。理論日射量には、Berlagerなどの水平面日射量推定モデルとPerezの合成モデルを用いる。具体的な方法は、最初にBerlagerなどの水平面日射量推定モデルを利用して、快晴日相当の水平面全天、直達、散乱日射を計算する。この時、設定する日はデータを蓄積する期間の中間もしくは、最大日射を示す日にちとする。これを傾斜面に変換するために、水平面直達および散乱日射量を利用してPerez等の合成モデルを用いる。
[ステップS57(理論日射量を実測快晴パターンにフィッティングして理論快晴パターン作成)]
理論日射量を実測快晴パターンにフィッティングすることで、日影のないパターン(理論快晴パターン)を作成する。先の合成モデルにより得られる理論日射量では、相対値であるが、フィッティングをすることにより、理論日射量を絶対値で得ることができる。図12に、実測電流による実測快晴パターン(図中では「実測電流」と記載した白丸印を結ぶ実線)と、理論快晴パターン(図中では「理論」と記載した黒四角印を結ぶ点線)とを図示する。実測電流による実測快晴パターンに、ステップS56で得られる理論日射量をフィッティングするには、実測快晴パターンに、前記理論日射量を一致するように、水平面日射量推定モデルの大気透過率のパラメータを変化させて、全体形状を上位から包絡するようにパターン変化させる。実測快晴パターンにフィッティングさせた理論日射量のカーブは、図12に図示されるように(図中で「理論」と記載した黒四角印を結ぶ点線)、部分的に実測快晴パターンと一致し、部分的に一致していない。ちょうど、このように、理論快晴パターンは、日影のないパターンを表している。
[ステップS58(実測快晴パターンと理論快晴パターンを比較し日影時間帯を算出)]
実測快晴パターンと理論快晴パターンの二つのカーブを比較して、日影の影響の時間帯を判別する。図12において、理論快晴パターン(図中では黒四角印を結ぶ点線)と実測快晴パターン(図中では白丸印を結ぶ実線)とを比較すると、15時から18時までの範囲で、実測快晴パターンが理論快晴パターンをかなり下回っていることがわかる。これはこの間、実測快晴パターンが日影の影響を受けているためであるので、例えば15時から18時を日影時間帯として算出する。
[ステップS59(日影時間帯算出処理終了)]
日影時間帯を算出して処理を終了する。
[ステップS6(評価指標算出)]
次に評価指標を算出する処理を行う。評価指標を算出するフローチャートを図4に示す。ここで、評価指標とは、太陽光発電装置の劣化や故障を判断するための太陽光発電装置の状態を示す指標である。
[ステップS61(評価指標算出処理開始)]
[ステップS62(指定期間経過)]
指定間隔(1、2週間から1か月程度)が経過したか否かを判断して、指定期間が経過したら、次のステップに移る、
[ステップS63(指定期間過去データ取得)]
指定期間の過去の発電特性データ(電流や電力)の取得を行う。このステップS63では、S5(日影時間帯抽出)において得られた日影時間帯の結果に基づき、日影の影響を受けている時間帯を除く発電特性データ(電流や電力)の取得を行うことが重要である。これにより発電特性データにおいて、日影影響の分離を行うことができる。
[ステップS64(理論日射量推定)]
先のステップS56(理論日射量推定)と同様に、理論日射量の推定を行う。ここでの大気透過率は、場所、季節、時間ごとに変化させたものを利用する。このステップでは、絶対量に近い方が良いからである。
[ステップS65(電流−日射量の相関図を作成)]
日影の影響を受けている時間帯を除く指定期間中の発電特性データ(電流や電力)と、理論日射量との、相関図を作成する。図13に、相関図の例を示す。図13は、指定期間中の発電特性の各データ(例えば電流[A])を、各時刻の理論日射量に対応させてプロットしたものである。2009年8月(Aug−09)(丸印で表示)と2010年1月(Jan−10)(×印で表示)の発電特性データを図示した。
[ステップS66(電流/理論日射量の統計的上位を算出)]
発電特性/理論日射量の統計的上位を算出する。統計的上位を説明するために、図14に、発電特性(例、電流)/理論日射量の度数分布を示した。発電特性/理論日射量の統計的上位は、太線で示したように、例では、6.4である。図13における各プロットは、曇りの日等のデータが混在しているため、各理論日射量に対して様々な電流値がプロットされているが、各理論日射量に対する最大値を結ぶ直線(点線(2009年8月(Aug−09))と実線(2010年1月(Jan−10))の傾きが、図14で説明する統計的上位に相当している。例えば、電流/理論日射量の値を評価期間の蓄積し、昇順で並び変えることで、データの個数の99.74%番(正規分布の3σ相当;標準偏差の3倍)の値を基準とした傾きである。
[ステップS67(評価指標を決定)]
算出した発電特性/理論日射量の統計的上位を、評価指標として決定する。例えば、発電特性データとして、直流電流の他に、直流電圧、直流電力のいずれか1つ以上のデータを用いることができる。また、他に交流電流、交流電力を評価指標とすることができる。
[ステップS68(評価指標算出処理終了)]
評価指標算出処理を終了する。
[ステップS7(評価指標>基準値)]
ステップS6で算出した評価指標と基準値とを比較する。基準値は、正常状態のものと比較することが考えられる。例えば、基準値は、過去に実測した正常時の発電特性データに基づき作成した発電特性(例、電流)/理論日射量を用いることができる。また、あらかじめシミュレーションなどを想定して基準値を決めることもできる。また、システムのうちストリング数が複数ある場合は、相互の比較により平均値からのずれ等により基準値を決める方法もある。さらに、システムごとに学習機能(ニューラルネットワークやパターン認識などヒューリスティックな手法)により初期からの変化幅で基準値を決定する方法もある。
[ステップS8(アラーム表示)]
評価指標が基準値を下回る場合にアラームを発生する構成とした。即ち、評価指標>基準値を満たさない場合は、太陽発電装置の劣化や故障による出力低下が生じていると判断して、アラーム表示をする。アラーム表示に替えて、警報等、その他のアラーム手段を実行してもよい。
[ステップS9(処理終了)]
一方、評価指標>基準値の場合は、太陽発電装置の劣化や故障による出力低下がないものと判断して検出処理を終了する。
[ステップS10(次の処理へ)]
ステップS9の処理終了後、必要に応じて次の処理を行う。
指定間隔として1、2週間から1ヶ月程度を例にとり説明したが、出力低下検出処理は、毎日行い、指定期間の過去データ取得の対象となる指定期間を、1週間〜1ヶ月程度とすることが望ましい。実際に故障を同日に発生させて実験した例を図15〜16を参照して説明する。図15は、指定期間を1週間とし、1か月の途中に模擬的に電流を10%、20%低下させた場合の評価指標を示す図である。故障発生させない場合を実線(正常)として表示し、10%低下させた場合を点線(10%低下)として表示し、20%低下させた場合を点線(20%低下)として表示した。故障発生後1週間後に評価指標が低下していることが分かる。図16は、指定期間を2週間とし、1か月の途中に模擬的に電流を10%低下させた場合の評価指標を示す図である。故障発生させない場合を実線(正常)として表示し、10%低下させた場合を点線(10%低下)として表示した。故障発生後2週間後に評価指標が低下していることが分かる。
発電特性(直流側電流・電圧・電力)を計測するための太陽光発電装置の構成及び計測方法を以下に説明する。図1に示した基本構造では、パワーコンディショナに、センサ(電流、電圧、電力)等が一体の例を模式的に図示したが、次のような構造とすることもできる。
図5に、パワーコンディショナ2の外部に、センサ(電流および電圧センサ)および計算機能であるCPU5を設けた構造を示す。また、アラーム表示6(図1では図示を省略した)は、太陽発電装置の劣化や故障による出力低下が生じていると判断した場合、アラーム表示を行う機器である。
図6に、センサ(電流および電圧センサ)をパワーコンディショナ2の外部に設け、さらにデータ通信7の機能を付属させた構造を示す。データ通信機能により、外部に設けた計算機能CPU5と汎用通信網8を介してデータ通信を行う。
図7に、パワーコンディショナ2の内部にセンサ(電流および電圧センサ)と計算機能CPU5を設けた構造を示す。
図8に、パワーコンディショナ2の内部にセンサ(電流および電圧センサ)及びデータ通信7の機能を設けた構造を示す。外部にCPU5を設けて、データ通信機能により汎用通信網8を介してデータ通信を行い外部で計算する構造である。
図9に、太陽電池ストリング毎の電流を計測する方式の模式図を示す。太陽電池モジュール13を直列接続した太陽電池ストリング12毎の電流を、電流センサ21により計測する。また、太陽電池ストリング12の電圧を電圧センサ22により計測する。
図10に、太陽電池アレイの電流を一括して計測する方式の模式図を示す。複数の太陽電池ストリング12が並列接続された太陽電池アレイ11の電流を、電流センサ21により計測する。また、太陽電池アレイの電圧を電圧センサ22により計測する。
上記実施の形態等で示した例は、発明を理解しやすくするために記載したものであり、この形態に限定されるものではない。
本発明は、太陽光発電に直接利用するだけでなく、将来のエネルギーマネージメントやスマートグリッドにおけるデータ収集と組み合わせることで、システム全体の信頼性を向上することができ、有用である。
1 太陽電池
2 パワーコンディショナ
3 電力系統
4 日射計
5 CPU
6 アラーム表示
7 データ通信
8 汎用通信網
11 太陽電池アレイ
12 太陽電池ストリング
13 太陽電池モジュール
21 電流センサ
22 電圧センサ

Claims (6)

  1. 太陽光発電の出力低下検出装置であって、
    複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データと、快晴日相当の理論日射量とに基づいて、太陽電池が日影の影響を受ける日影時間帯を算出し、
    該日影時間帯を除いた時間における、発電特性データの理論日射量に対する比の、統計的上位を評価指標とすることを特徴とする太陽光発電の出力低下検出装置。
  2. 前記日影時間帯の算出は、
    複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データに基づいて、各時刻の発電特性データの最大値から実測快晴パターンを得、快晴日相当の理論日射量を該実測快晴パターンにフィッティングすることにより、理論快晴パターンを作成し、
    実測快晴パターンと理論快晴パターンとの比較から、日影時間帯を算出することを特徴とする請求項1記載の太陽光発電の出力低下検出装置。
  3. 前記評価指標を基準値と比較することにより、太陽光発電の劣化又は故障を警告することを特徴とする請求項1又は2記載の太陽光発電の出力低下検出装置。
  4. 太陽光発電の出力低下検出方法であって、
    複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データと、快晴日相当の理論日射量とに基づいて、太陽電池が日影の影響を受ける日影時間帯を算出し、
    該日影時間帯を除いた時間における、発電特性データの理論日射量に対する比の、統計的上位を算出して評価指標とすることを特徴とする太陽光発電の出力低下検出方法。
  5. 前記日影時間帯の算出は、
    複数日にわたる一定期間の太陽電池の発電特性データに基づいて、各時刻の発電特性データの最大値から実測快晴パターンを得、快晴日相当の理論日射量を該実測快晴パターンにフィッティングすることにより、理論快晴パターンを作成し、
    実測快晴パターンと理論快晴パターンとの比較から、日影時間帯を算出することを特徴とする請求項4記載の太陽光発電の出力低下検出方法。
  6. 前記評価指標を基準値と比較することにより、太陽光発電の劣化又は故障を警告することを特徴とする請求項4又は5記載の太陽光発電の出力低下検出方法。
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