JP2014092185A - 流体供給システム - Google Patents

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Hiroyasu Ozaki
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Abstract

【課題】タンクの無効残量を小さくしつつ、バックリングなどの異常を防止する流体供給システムを提供する。
【解決手段】水素が貯留される水素タンク2と、水素タンク2から配管a1,a2を介して流入する水素の圧力を所定圧力範囲に減圧して燃料電池1に供給する1次減圧弁5と、水素タンク2と1次減圧弁5との間に設けられる逆止弁4と、を備え、水素タンク2の機能保証圧力値は、1次弁圧弁5の前記所定圧力範囲よりも高く、逆止弁4は、上流側の圧力が前記機能保証圧力値未満である場合に閉止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンクから流体利用ユニットに流体を供給する流体供給システムに関する。
近年、燃料電池車の開発が急速に進められ、その航続距離を延ばす一手法として、燃料電池に水素(燃料ガス)を供給する水素タンクの高圧化が図られている。水素タンクは、例えば、殻状に形成されたライナと、当該ライナの外面を覆うシェルと、を備える二層構造となっている。
ところで、水素タンクの充填室に大量の水素が充填されている場合、高圧水素がライナを徐々に透過し、ライナとシェルとの間に残留する可能性がある。この場合において水素タンクの内圧が急激に低下すると、ライナとシェルとの間に残留していた高圧水素が膨張し、ライナが変形する(いわゆるバックリングが発生する)虞がある。
前記したバックリングを防止する技術として、例えば、以下に示すものが知られている。
すなわち、特許文献1には、内部に高圧水素が充填される樹脂製の容器本体を有し、この容器本体の内面に、水素非透過性の高い材料で構成した水素バリア層が積層された高圧水素タンクについて記載されている。
また、特許文献2には、口金部の外周面に、繊維層とライナとの境界にあるガスを繊維層の外部に排出するための焼結金属層が形成されたガスタンクについて記載されている。
特開2002−188794号公報 特開2009−185990号公報
特許文献1,2に記載の技術では水素タンクの積層構造を工夫することによって、高圧水素がライナを透過することを防止したり(特許文献1)、ライナを透過した高圧水素を外部に排出したりしている(特許文献2)。しかしながら、前記各技術では、水素タンクの製造工程において手間やコストがかかるという問題がある。
また、例えば、水素タンクと燃料電池とを接続する配管に圧力センサを設け、当該圧力センサの検出値に基づいて水素タンクの残圧が規定値(例えば、0.5MPa)以下になったときに水素の供給を停止する手法を用いた場合、次のような問題が生ずる。
すなわち、前記した圧力センサの検出値において、水素の供給を停止する際の閾値は、圧力センサの検出誤差を考慮して高めに設定することが必要になる。したがって、前記検出誤差が大きい場合、必然的に水素タンクの無効残量が大きくなり(例えば、3MPa)、燃料電池自動車の航続距離が低下してしまうという問題がある。
そこで本発明は、タンクの無効残量を小さくしつつ、バックリングなどの異常を防止する流体供給システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る流体供給システムは、圧力により体積が変化する流体が貯留されるタンクと、前記タンクから配管を介して流入する流体の圧力を所定圧力範囲に減圧して、前記流体を利用する流体利用ユニットに供給する減圧弁と、前記タンクと前記減圧弁との間に設けられる自動閉止弁と、を備え、前記タンクの機能保証圧力値は、前記減圧弁の前記所定圧力範囲よりも高く、前記自動閉止弁は、上流側の圧力が前記機能保証圧力値未満である場合に閉止することを特徴とする。
かかる構成によれば、上流側の圧力がタンクの機能保証圧力値未満となった場合に自動閉止弁が閉止し、流体利用ユニットへの流体の供給が停止される。したがって、タンクの内圧を機能保証圧力値以上に維持できる。なお、機能保証圧力値とは、タンクの貯留機能を損なわない(つまり、バックリングなどの異常を防止する)ために必要なタンクの内圧である。
また、自動閉止弁を減圧弁よりも上流側に設けることで、タンクの内圧を自動閉止弁の開閉に直接的に反映させることができる。
また、タンクの機能保証圧力値は、減圧弁による減圧後の所定圧力範囲よりも高い。この場合において、仮に、減圧弁よりも上流側に圧力センサを設け、タンクの内圧が機能保証圧力値未満となったか否かを前記圧力センサの検出値に基づいて検知する場合、圧力センサの検出誤差を考慮して閾値を高めに設定する必要がある。前記したように、この場合にはタンク内の無効残量が多くなってしまう可能性がある。
これに対して本発明では、上流側の圧力がタンクの機能保証圧力値未満となった場合、自動閉止弁が閉止するため、前記した検出誤差を考慮する必要がない。したがって、タンク内の無効残量を低減しつつ、バックリングなどの異常を防止できる。
また、前記流体供給システムにおいて、前記自動閉止弁は、前記タンクから前記流体利用ユニットに向かう流体の流れを許可し、当該向きとは逆向きの流れを禁止するとともに、クラッキング圧力が前記機能保証圧力値に設定される逆止弁又は、上流側の圧力を前記機能保証圧力値以上に保つ背圧弁であることが好ましい。
かかる構成によれば、前記した自動閉止弁として、クラッキング圧力が機能保証圧力値に設定される逆止弁、又は、上流側の圧力を前記機能保証圧力値以上に保つ背圧弁を用いることができる。したがって、タンクの内圧を機能保証圧力値以上に維持しつつ、タンクの無効残量を低減できる。
また、前記流体供給システムにおいて、前記減圧弁と前記流体利用ユニットとの間に設けられ、前記減圧弁によって減圧される流体の圧力を検出する圧力検出手段と、前記タンクに設置される遮断弁に開弁指令を出力した状態で、前記圧力検出手段によって検出される圧力が低下した場合、前記自動閉止弁が閉止したと判定する制御手段と、を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、制御手段は、遮断弁に開弁指令を出力した状態で、圧力検出手段の検出値が低下した場合、自動閉止弁が閉止したと判定する。したがって、自動閉止弁の閉止を適切に検知できる。
また、圧力検出手段は、減圧弁によって減圧される流体の圧力を検出するものであり、減圧弁の上流側の圧力を検出する場合と比較して検出誤差が小さくなる。したがって、自動閉止弁の閉止を正確に検知できる。
本発明によれば、タンクの無効残量を小さくしつつ、バックリングなどの異常を防止する流体供給システムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る流体供給システムの全体構成図である。 逆止弁が閉止したことを検知する際の、ECUの動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る流体供給システムの全体構成図である。 比較例において、高圧流体がタンクのシェルとライナとの間に残留している状態を示す説明図(断面模式図)である。
本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、一例として、流体供給システムS1を燃料電池車に適用する場合について説明するが、本発明の適用対象は燃料電池車に限定されるものではない。例えば、流体供給システムS1を搭載した船舶、航空機などの移動体に用いてもよいし、定置式のシステムに用いてもよい。
≪第1実施形態≫
<流体供給システムの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る流体供給システムの全体構成図である。流体供給システムS1は、燃料電池1、水素タンク2、遮断弁3、逆止弁4、1次減圧弁5、2次減圧弁6、第1圧力センサ8、第2圧力センサ9、ECU14(Electric Control Unit)などを備えている。
燃料電池1(流体利用ユニット)は、例えば、複数の固体高分子型の単セル(図示せず)が積層された燃料電池スタックであり、各単セルが電気的に直列接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly)と、このMEAを挟む導電性のアノードセパレータ(図示せず)及びカソードセパレータ(図示せず)と、を備えている。
燃料電池1が備えるそれぞれのMEAは、1価の陽イオン交換膜からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソードと、を備えている。アノード及びカソードは、主にカーボンペーパなどの導電性を有する多孔質体から構成され、電極反応を生じさせるための触媒(Ptなど)を含んでいる。
燃料電池1の各セパレータには、MEAの全面に水素又は酸素を供給するための溝及び貫通孔が形成され、これらの溝及び貫通孔がアノード流路1a、カソード流路1bとして機能する。なお、各セパレータには、燃料電池1を冷却するための冷媒(例えば、エチレングリコールを含む水)を通流させる冷媒流路(図示せず)が形成されている。
アノード流路1aに水素(圧力により体積が変化する流体)が供給され、カソード流路1bに酸素を含む空気が供給されると、燃料電池1において所定の電極反応が生じ、それぞれの単セルで電位差(OCV:Open Circuit Voltage)が発生する。次いで、燃料電池1と走行モータ17(外部負荷)とが電気的に接続されて電流が取り出されると、燃料電池1の電極反応が進むようになっている。
水素タンク2(タンク)は、例えば、高密度ポリエチレン樹脂といった気密性の大きい部材からなる殻状のライナ21(図4参照)を有している。また、ライナ21の周囲をCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)やGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics:ガラス繊維強化プラスチック)など、耐圧性の大きい部材からなるシェル22(図4参照)で覆う2層構造となっている。ちなみに、シェル22も所定の気密性を有しているため、仮に高圧水素がライナ21を透過した場合、ライナ21とシェル22との間の領域Q(図4参照)に高圧水素が残留する。
なお、前記した構成は一例であり、水素タンク2を3層以上の多層構造としてもよい。水素タンク2には高純度の水素が高圧で貯留され、遮断弁3が開弁すると、水素タンク2内の高圧水素が配管a1内に流出するようになっている。
水素タンク2のライナ21には、軸線方向の一端側に円筒状のトップボス23(図4参照)が形成され、他端側に円筒状のエンドボス24(図4参照)が形成されている。トップボス23の内周面には雌ネジ部(図示せず)が形成され、遮断弁3を含むバルブボディ25が螺合される。
図1に示す遮断弁3(主止弁)は、例えば、常閉型のインタンク電磁弁であり、前記したバルブボディ(図4参照)に組み込まれている。遮断弁3は、開閉弁本体(図示せず)、ソレノイド(図示せず)、コイルばね(図示せず)などを有している。
遮断弁3にECU14から開指令が入力されると、ソレノイドが励磁されて開閉弁本体が開弁し、水素タンク2から燃料電池1に向けて水素が供給される。また、ECU14から閉指令が入力されると、コイルばねの付勢力によって開閉弁本体が閉弁する。
逆止弁4(自動閉止弁)は、配管a1を介して遮断弁3に接続されている。逆止弁4は、弁体がスプリング(図示せず)によって閉弁方向に付勢されるように構成され、遮断弁3から1次減圧弁5に向かう水素の流れを許可し、その逆向きの流れを禁止するようになっている。ちなみに、開弁時の圧損を小さくするために、逆止弁4は充分な開口面積を有している。
また、本実施形態において逆止弁4のクラッキング圧力は、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値(例えば、2MPa)未満となった場合、自動的に(つまり、前記したスプリングの付勢力によって機械的に)閉止するようになっている。
ここで、水素タンク2の「機能保証圧力値」について説明する。機能保証圧力値とは、水素タンク2の貯留機能を損なわない(つまり、バックリングなどの異常を防止する)ために必要な水素タンク2の内圧である。
図4に示すように、水素タンク2の充填室Pに貯留される高圧水素がライナ21を透過すると、ライナ21とシェル22との間の領域Qに高圧水素が残留する。その後、水素タンク2の内圧が急激に低下すると、領域Qに残留する高圧水素が膨張してライナ21が変形する虞がある。
このような現象(いわゆるバックリング)が生じることを防止するため、水素タンク2の内圧を、所定の下限値P以上に維持することが望ましい。
また、通常、トップボス23の内周面と、バルブボディ25の外周面との間には、水素の漏洩を防止するためのOリング(図示せず)及びバックアップリング(図示せず)が設置されている。水素タンク2の充填室Pに高圧水素が貯留されている場合、水素圧によってOリング及びバックアップリングが一方側(水素タンク2の外部空間側)に押圧されることで高いシール機能が発揮される。
一方、水素タンク2の内圧が低下すると、前記したOリングなどのシール機能が低下し、トップボス23とバルブボディ25の極小隙間を介して水素が漏洩する虞がある。このようなシール機能の低下を防止するため、水素タンク2の内圧を、所定の下限値P以上に維持することが望ましい。
したがって、水素タンク2の「機能保証圧力値」は、水素タンク2においてバックリングが生じることを防止し、かつ、Oリング(図示せず)などのシール機能を低下させない値に設定することが好ましい。つまり、前記した下限値P(バックリングを防止できる値)、及び下限値P(シール機能を低下させない値)のうち、高いほうの圧力を水素タンク2の「機能保証圧力値」として設定することが好ましい。
逆止弁4は、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値未満となる場合に閉止して水素の流出を遮断する。したがって、水素タンク2の貯留機能が損なわれることを確実に防止できる。
1次減圧弁5(減圧弁)は、水素タンク2から供給される高圧の水素を所定の制御圧力範囲(例えば、0.5〜1.0MPa)まで減圧する機能を有し、配管a2を介して逆止弁4に接続されている。
なお、本実施形態では、水素タンク2の機能保証圧力値(例えば、2MPa)が、前記した1次減圧弁5の制御圧力範囲よりも高くなっている。したがって、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値まで低下した場合でも、1次減圧弁5による減圧後の水素圧(配管a3内の圧力)は、前記した制御圧力範囲内で維持される。
その後、さらに水素が所定量消費され、水素タンク2の内圧が1次減圧弁5の制御圧力範囲を下回ったときに、1次減圧弁5の下流側(配管a3内)の水素圧が低下する。したがって、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値まで降下する際のタイミングを、第2圧力センサ9の検出値を用いて正確に捉えることは困難となる。水素タンク2に貯留される水素の高圧化が進むにつれて、このような傾向が顕著になる。
2次減圧弁6は、1次減圧弁5によって減圧された水素の圧力を、さらに燃料電池1に供給可能な所定圧力まで減圧する機能を有し、配管a3を介して1次減圧弁5に接続されている。
リリーフ弁7は、配管a3に設けられ、1次減圧弁5と2次減圧弁6との間(中圧ライン)の常用圧力よりも高い圧力が印加されると開弁するようになっている。
第1圧力センサ8は、遮断弁3と1次減圧弁5との間の高圧ライン上に設けられるものである。図1に示す例において第1圧力センサ8は、遮断弁4と1次減圧弁5とを接続する配管a2に設けられ、配管a2内の水素圧を検出してECU14に出力する機能を有している。第1圧力センサ8は、例えば0〜100MPaの圧力を検出することが可能である。
また、第1圧力センサ8の検出誤差は、例えば3MPaである。
第2圧力センサ9(圧力検出手段)は、1次減圧弁5と2次減圧弁6とを接続する配管a3に設けられ、配管a3内の水素圧を検出してECU14に出力する機能を有している。なお、第2圧力センサ9は、例えば0〜1.5MPaの圧力を検出することができる。また、第2圧力センサ9の検出誤差は、例えば0.05MPaである。
つまり、高圧ラインに設けられる第1圧力センサ8の検出誤差は、中圧ラインに設けられる第2圧力センサ9の検出誤差(例えば、0.05MPa)と比較して、非常に大きい。
仮に、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値まで降下したか否かを第1圧力センサ8の検出値に基づいて検知する場合、第1圧力センサ8の検出誤差を考慮して、前記検知を行う際の閾値を高めに設定することが望ましい。
例えば、水素タンク2の機能保証圧力値が2MPaであり、第1圧力センサ8の検出誤差が3MPaである場合、前記した検知を行う際の閾値を5MPa(=2MPa+3MPa)に設定することが望ましい。そうすると、第1圧力センサ8の検出誤差に起因する水素の無効残量は3MPaであり、そのぶん利用可能な水素量が低減してしまう。
以上より、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値まで降下したか否かを検知する場合、次のことがいえる。
(1)仮に、第1圧力センサ8の検出値を用いて前記検知を行う場合、第1圧力センサ8の検出誤差を考慮して閾値を高めに設定する必要がある。したがって、そのぶん無効残量が多くなる。
(2)仮に、第2圧力センサ9の検出値を用いて前記検知を行う場合、水素タンク2の機能保証圧力値が1次減圧弁5の制御圧力範囲よりも高いため、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値まで降下するタイミングを正確に知ることは困難である。
本実施形態では、前記した(1),(2)の問題を解決し、かつ、水素タンク2の貯留機能を正常に維持するために、上流側の圧力が水素タンク2の機能保証圧力値未満である場合に閉止する逆止弁4を、水素タンク2と1次減圧弁5との間に設ける構成とした。
図1に示すエゼクタ10は、水素タンク2から供給される水素をノズル(図示せず)から噴射することによってノズルの周囲に負圧を発生させるものである。エゼクタ10の上流側は配管a4を介して2次減圧弁6に接続され、下流側は配管a5を介してアノード流路1aの流入口に接続されている。
パージ弁11は、ECU14からの指令に従って開弁することで、配管a5、アノード流路1a、配管a6,a7を含む循環流路に蓄積した不純物を、配管a8を介して希釈器(図示せず)に排出する機能を有している。
カソード流路1bの上流側に接続される配管b1には、上流側から順に、空気を取り込むコンプレッサ12、加湿器(図示せず)などが設けられている。また、カソード流路1bの下流側に接続される配管b2には、上流側から順に、カソード流路1b内の圧力を制御するバタフライ弁13、希釈器(図示せず)などが設けられている。
VCU15(Voltage Control Unit)は、燃料電池1の発電電力やバッテリ(図示せず)の充放電を制御するものであり、DC/DCチョッパ(図示せず)、DC/DCコンバータ(図示せず)などの電子回路が内蔵されている。
PDU16(Power Drive Unit)は、インバータ回路(図示せず)などで構成され、燃料電池1やバッテリ(図示せず)から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、走行モータ17を含む負荷に供給する。
走行モータ17は、例えば、永久磁石同期式の三相交流モータであり、PDU16によって変換された3相交流電力で燃料電池車の駆動輪を回転駆動させる。
ECU14(制御手段)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路を備えて構成され、その内部に記憶したプログラムに従って各種機能を発揮する。
<流体供給システムの動作>
(1.水素圧が機能保証圧力値以上である場合)
水素タンク2に貯留される水素の圧力が機能保証圧力値以上である場合、遮断弁3が開弁する際の配管a1内(つまり、逆止弁4の上流側)の圧力は、機能保証圧力値よりも高くなる。また、前記したように、逆止弁4のクラッキング圧力は機能保証圧力値と略等しくなるように設定されている。したがって、上流側にクラッキング圧力以上の水素圧が印加されて、逆止弁4が開弁する。
逆止弁4を介して配管a2に流出した水素は、1次減圧弁5によって所定圧力範囲まで減圧される。1次減圧弁5を介して配管a3に流出した水素は、2次減圧弁6によってさらに減圧され、配管a4、エゼクタ10、及び配管a5を介して燃料電池1のアノード流路1aに供給される。
(2.水素圧が機能保証圧力値未満となった場合)
水素タンク2に貯留された水素が所定量だけ消費され、水素圧がバックリングを生じさせない機能保証圧力値未満まで降下した場合、遮断弁3が開弁した際の配管a1内の圧力も機能保証圧力値未満となる。したがって、逆止弁4の上流側に印加される圧力はクラッキング圧力未満となり、逆止弁4は自動的に閉弁して、アノード流路1aへの水素供給が遮断される。
その結果、水素タンク2内の水素圧が機能保証圧力を下回ることが防止され、前記したバックリングの発生やシール機能の低下を回避できる。
図2は、逆止弁が閉止したことを検知する際の、ECUの動作の流れを示すフローチャートである。
図2のステップS101においてECU14は、遮断弁3に開指令を出力中であるか否かを判定する。遮断弁3に開指令を出力中である場合(S101→Yes)、ECU14の処理はステップS102に進む。一方、遮断弁3に開指令を出力中でない場合(S101→No)、ECU14の処理はステップS101に戻る。
次に、ステップS102においてECU14は、第2圧力センサ9によって検出される圧力の低下幅|ΔP|が、所定の閾値ΔP1(>0)以上であるか否かを判定する。ここで、前記した閾値ΔP1は、逆止弁4の閉弁を適切に検知できる値として予め設定され、記憶手段(図示せず)に格納されている。
なお、低下幅|ΔP|は、現在時刻よりも所定時間前の第2圧力センサ9の検出値を基準としてもよいし、遮断弁3の前回開弁時における第2圧力センサ9の検出値を基準としてもよい。
第2圧力センサ9によって検出される圧力の低下幅|ΔP|が閾値ΔP1以上である場合(S102→Yes)、ECU14の処理はステップS103に進む。この場合、逆止弁4の上流側の圧力がクラッキング圧力未満である可能性が高い。ステップS103においてECU14は、表示ランプ(図示せず)を点灯させることなどによって、燃料切れ(水素不足)であることをユーザに通知する。
一方、第2圧力センサ9によって検出される圧力の低下幅|ΔP|が、閾値ΔP1未満である場合(S102→No)、ECU14の処理はステップS101に戻る。
ちなみに、第2圧力センサ9の検出誤差(例えば、0.05MPa)は、第1圧力センサ8の検出誤差(例えば、3MPa)よりも小さい。したがって、第2圧力センサ9の検出誤差に起因して、水素タンク2の燃料切れを誤検知する虞はない。
<効果>
本実施形態に係る流体供給システムS1によれば、逆止弁4のクラッキング圧力が水素タンク2の機能保証圧力値に設定されているため、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値未満まで降下した場合、逆止弁4が閉止する。その結果、水素タンク2からの水素供給が遮断され、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値未満となることを防止できる。また、ライナ21(図4参照)とシェル22(図4参照)との間に残留する高圧水素によって水素タンク2が変形することを防止し、かつ、Oリング(図示せず)などのシール機能の低下を防止できる。
また、本実施形態では、上流側が水素タンク2の機能保証圧力未満となった場合、逆止弁4は、スプリング(図示せず)の付勢力によって自動的に閉止する。したがって、第1圧力センサ8や第2圧力センサ9の検出値を用いることなく、実際に水素タンク2の内圧が機能保証圧力値まで降下したタイミングで水素供給を遮断できる。その結果、前記した(1),(2)の問題を解決し、かつ、水素タンク2の貯留機能を損なわずに無効残量を低減できる。
なお、逆止弁4が開弁する際の上流側の圧力ばらつき(例えば、0.5MPa)は、前記した第1圧力センサ8の検出誤差(例えば、3MPa)よりも小さい。したがって、第1圧力センサ8などの検出値を用いる場合と比較して、水素タンク2の無効残量を大幅に低減できる。
また、本実施形態では、水素ガスを供給する流路に逆止弁4を設ければよく、特許文献1,2に記載の技術のように特殊な構造の水素タンクを用意する必要はない。したがって、本実施形態によれば、低コストかつ簡単な構成で、水素の利用可能量を従来よりも多く確保できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態に係る流体供給システムS2は、第1実施形態で説明した逆止弁4に代えて背圧弁4Aを用いる点が異なるが、その他の点は第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る流体供給システムの全体構成図である。図3に示すように、水素タンク2と1次減圧弁5との間に背圧弁4A(自動閉止弁)が設けられている。すなわち、背圧弁4Aの上流側が配管a1を介して遮断弁3に接続され、下流側が配管a2を介して1次減圧弁5に接続されている。
背圧弁4A(自動閉止弁)は、例えば、加圧式の背圧弁であり、上流側(つまり、配管a1内)の圧力が機能保証圧力値以上になった場合に開弁して水素を下流側に流出させ、上流側の圧力が機能保証圧力値未満になった場合に閉弁して水素の流出を遮断するようになっている。つまり、背圧弁4Aは、上流側の圧力を水素タンク2の機能保証圧力値以上に保つ機能を有している。
また、背圧弁4Aは、開弁時の圧損を小さくするために充分な開口面積を有している。なお、その他の構成及びECU14による制御(図2参照)は、第1実施形態で説明した場合と同様であるから説明を省略する。
<効果>
本実施形態に係る流体供給システムS2によれば、背圧弁4Aは、水素タンク2の内圧が機能保証圧力値未満になった場合には自動的に閉弁し、上流側が機能保証圧力値以上である場合に開弁する。これによって、水素タンク2の内圧を機能保証圧力値以上に維持し、水素タンク2の貯留機能を損なうことなく、水素の無効残量を低減できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る流体供給システムS1,S2について前記各実施形態により説明したが、本発明の実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記各実施形態では、上流側の圧力が水素タンク2の機能保証圧力値未満になった場合に逆止弁4(又は背圧弁4A)が閉弁する例について説明したが、これに限らない。すなわち、逆止弁4が閉弁する際の上流側の圧力値は、水素タンク2の機能保証圧力値以上の所定値であってもよい。
また、前記各実施形態では、第2圧力センサ9によって検出される水素圧の低下幅|ΔP|が閾値ΔP1以上である場合、ECU14は逆止弁4(又は背圧弁4A)が閉弁したと判定する場合について説明したが、これに限らない。
例えば、遮断弁3が開弁した状態で、第2圧力センサ9によって検出される水素圧が所定値以下である場合、ECU14は逆止弁4が閉弁したと判定してもよい。この場合、第2圧力センサ9による過去の検出値を用いる必要はない。
また、前記各実施形態では、「流体利用ユニット」が、水素(燃料ガス)と酸素(酸化剤ガス)が供給されることによって発電する燃料電池1である場合について説明したが、これに限らない。例えば、「流体利用ユニット」として、タンクから供給される高圧流体を用いてワークの加工を行う工作機械など、高圧流体を用いた様々な機器に適用できる。
また、前記各実施形態では、燃料ガスとして水素を用いる場合について説明したが、燃料ガスとして天然ガスなどを用いてもよい。また、前記各実施形態に係る流体供給システムS1,S2を、水素タンク2から供給される水素を利用した水素エンジンシステムに適用してもよい。
S1,S2 流体供給システム
1 燃料電池(流体利用ユニット)
2 水素タンク(タンク)
3 遮断弁
4 逆止弁(自動閉止弁)
4A 背圧弁(自動閉止弁)
5 1次減圧弁
6 2次減圧弁
7 リリーフ弁
8 第1圧力センサ
9 第2圧力センサ(圧力検出手段)
10 エゼクタ
11 パージ弁
12 コンプレッサ
13 バタフライ弁
14 ECU(制御手段)
15 VCU
16 PDU
17 走行モータ

Claims (3)

  1. 圧力により体積が変化する流体が貯留されるタンクと、
    前記タンクから配管を介して流入する流体の圧力を所定圧力範囲に減圧して、前記流体を利用する流体利用ユニットに供給する減圧弁と、
    前記タンクと前記減圧弁との間に設けられる自動閉止弁と、を備え、
    前記タンクの機能保証圧力値は、前記減圧弁の前記所定圧力範囲よりも高く、
    前記自動閉止弁は、上流側の圧力が前記機能保証圧力値未満である場合に閉止すること
    を特徴とする流体供給システム。
  2. 前記自動閉止弁は、
    前記タンクから前記流体利用ユニットに向かう流体の流れを許可し、当該向きとは逆向きの流れを禁止するとともに、クラッキング圧力が前記機能保証圧力値に設定される逆止弁、
    又は、
    上流側の圧力を前記機能保証圧力値以上に保つ背圧弁であること
    を特徴とする請求項1に記載の流体供給システム。
  3. 前記減圧弁と前記流体利用ユニットとの間に設けられ、前記減圧弁によって減圧される流体の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記タンクに設置される遮断弁に開弁指令を出力した状態で、前記圧力検出手段によって検出される圧力が低下した場合、前記自動閉止弁が閉止したと判定する制御手段と、を備えること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体供給システム。
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