JP2014090830A - 手術器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】破砕と吸引とを行う手術用の器具であって、従来、破砕と吸引とを行う器具と破砕せずに吸引する器具とを別個に備える構成としていたものにおいて、両器具を兼用するようにした手術器具を提供する。
【解決手段】兼用ハンドピース1に対して、超音波振動による破砕処置時には、スリーブ3とUSチップ4とを取り付け、灌流/吸引時には、USチップ4の先端に、I/A用取付部材5を取り付ける。これにより、従来の白内障手術におけるUSハンドピースとI/Aハンドピースとが1本のハンドピースで兼用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は手術器具に関する。
眼の白内障に対する治療として、患者の白濁した水晶体の嚢内組織を摘出した後に、眼内レンズを嚢内に挿入する手術が広く行われている。白濁した水晶体の嚢内組織の除去のための代表的な手法として、超音波乳化吸引術と呼ばれる手法がある。
この手法では、超音波乳化吸引装置に接続されたハンドピースの先端部材が超音波により振動して、水晶体の嚢内を乳化(液化、ゲル化、破砕)し、乳化された組織をハンドピースから装置まで吸引する。例えば下記特許文献1には、超音波乳化吸引装置のハンドピースにおいて、吸引する物質でチューブが塞がれても作動可能なハンドピース用先端部材が提案されている。
特開2005−237961号公報
従来の超音波乳化吸引術用のハンドピースとしては、USハンドピース(UltraSonic Handpiece、超音波ハンドピース)とI/Aハンドピース(Irrigation/Aspiration Handpiece、灌流/吸引ハンドピース)との2つが用いられてきた。
従来における装置構成の例が図13に示されている。USハンドピース1’は、超音波の作用で振動する乳化用の先端部材を備えて、その先端部材によって水晶体核など水晶体の大部分を乳化(破砕)する装備(電力ケーブル10’など)とともに、乳化された部分を吸引する装備(吸引チューブ12’など)を備える。I/Aハンドピース1”は、超音波の作用で振動する装備は備えず、USハンドピース1’によって大部分が乳化された状態で、例えば水晶体の後嚢の皮質など、嚢内に残った組織を吸引する装備(吸引チューブ12’など)を備える。USハンドピース1’、I/Aハンドピース1”はともに、施術部位に灌流水を供給する機能(灌流チューブ11’、11”など)も有する。(手術装置100の構成は後述する。)
従来の超音波乳化吸引術において、施術者はまずUSハンドピース1’によって水晶体内の大部分を乳化、吸引した後に、I/Aハンドピース1”に交換して嚢内の残りの組織を吸引して嚢内の(ほぼ)全てを除去していた。したがって施術者はUSハンドピース1’とI/Aハンドピース1”の両方を用いる必要があった。
しかし本発明者はUSハンドピースとI/Aハンドピースとは兼用が可能であるとの着想を得た。これらを兼用すれば、手術システムの構成の簡素化などの効果が得られる。従来技術においてはUSハンドピースとI/Aハンドピースとを兼用して1つのハンドピースのみとすることに関して何ら提案はない。この課題は、白内障の乳化吸引術に限定されず、ハンドピースなどを用いて破砕と吸引とを行う手術一般における課題である。
そこで本発明が解決しようとする課題は、上記に鑑み、例えば白内障の超音波乳化吸引装置のハンドピースのように、破砕と吸引とを行う手術用の器具であって、従来、破砕と吸引とを行う器具と破砕せずに吸引する器具とを別個に備える構成としていたものにおいて、両器具を兼用するようにした手術器具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る手術器具は、施術部位を破砕して吸引する手術で用いられる手術器具であって、施術部位を破砕し吸引する第1処置と、施術部位の破砕は行わずに吸引を行う第2処置と、で兼用され、使用者が把持する兼用把持部と、その兼用把持部における施術部位に当接する端部に備えられて、前記第1処置において、施術部位の破砕と、施術部位に対する灌流水の供給と、破砕された施術部位の吸引と、を行い、前記第2処置において、前記灌流水の供給と施術部位の吸引とを行う先端部と、前記第2処置の際に前記先端部に取り付けられ、破砕された施術部位が吸引される入口である第1開口部が前記手術器具における施術部位に当接する位置とは異なる位置に形成された取付部と、を備えたことを特徴とする。こうした構成により、兼用把持部を備えることで従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。
また、前記第1処置において前記先端部に前記取付部が取り付けられていない状態で、前記先端部は、施術部位を破砕する刃先部と、施術部位に当接する位置に備えられ、前記刃先部によって破砕された施術部位が吸引される入口である第2開口部と、を備えるとしてもよい。これにより、取付部が取り付けられていない場合の第2開口部と、取り付けられた場合の第1開口部の形成場所の相違により、第1処置と第2処置とに適切に対処でき、例えば第2処置の際に、第2開口部からの吸引が水晶体嚢を傷つけることが抑制され、施術部位が開口部を塞ぐといった不具合が抑制できる。
また、前記先端部は、前記刃先部と前記第2孔部とを備えるように一体で形成されて前記兼用把持部の端部に固定された破砕部を備え、前記取付部は、前記第2処置において、前記破砕部における少なくとも前記刃先部と当接するようにして前記破砕部に取り付けられるとしてもよい。これにより、第2処置の際に破砕部に取り付けられる取付部を、兼用把持部とともに用いることによって、従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。
また、前記刃先部と前記第2孔部とを備えるように一体で形成されて、前記兼用把持部の端部に前記第1処置において着脱可能に装着される破砕部を備え、前記取付部は、前記第2処置において、前記破砕部が前記兼用把持部から離脱した状態で前記兼用把持部の端部に取り付けられるとしてもよい。これにより、第2処置の際に破砕部を離脱して取り付けられる取付部を、兼用把持部とともに用いることによって、従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。
また、前記取付部は、前記第2処置において、前記兼用把持部に固定された前記破砕部における前記刃先部に取り付けられる第1取付部であるとしてもよい。これにより、第2処置の際に刃先部に取り付けられる第1取付部を、兼用把持部とともに用いることによって、従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。
また、前記破砕部の少なくとも一部を包むように着脱可能に配置されて、前記灌流水の流出口が形成された袖部をさらに備え、前記取付部は、前記第2処置において、前記袖部が離脱した状態で、前記兼用把持部に固定された前記破砕部における前記刃先部を含む先端を覆うように取り付けられる第2取付部であるとしてもよい。これにより、第2処置の際に袖部を離脱して取り付けられる第2取付部を、兼用把持部とともに用いることによって、従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。
また、前記破砕部の少なくとも一部を包むように配置されて、前記灌流水の流出口が形成された袖部をさらに備え、前記取付部は、前記第2処置において、前記兼用把持部に固定された前記破砕部における前記刃先部と、前記袖部と、を覆うように取り付けられる第3取付部であるとしてもよい。これにより、第2処置の際に刃先部や袖部を覆うように取り付けられる第3取付部を、兼用把持部とともに用いることによって、従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。
本発明の実施例1における兼用ハンドピースの要部斜視図。 実施例1におけるI/A用取付部材の詳細を示す図。 実施例1における兼用ハンドピースの内部構造を示す図。 実施例1における装置構成の例を示す図。 I/A用取付部材の取り付け用具の例を示す側面図。 図5のA−A断面図。 実施例2における兼用ハンドピースの要部斜視図。 実施例2における兼用ハンドピースの内部構造を示す図。 実施例3における兼用ハンドピースの要部斜視図。 実施例3における兼用ハンドピースの内部構造を示す図。 実施例4における兼用ハンドピースの要部斜視図。 実施例4における兼用ハンドピースの内部構造を示す図。 従来技術における装置構成の例を示す図。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。図1から図6は実施例1を示した図である。実施例1においては、従来技術におけるUSハンドピースとI/Aハンドピースとを兼用する兼用ハンドピース1の先端部(破砕する部位(刃先)、灌流水の出口、破砕された組織の吸引の入口を備えた部分)に対して、I/A用取付部材材5を取り付けないか取り付けるかで、USハンドピースの機能とI/Aハンドピースの機能とを切り替える。図1は実施例1の主要部を、図2はI/A用取付部材5の詳細を、図3はハンドピースの内部構成を、図4は全体構成を示す。
図1に示すとおり、兼用ハンドピース1は、把持部2、USスリーブ3(スリーブ)、USチップ4を備える。これらの内部構造は図3に示されている。同図のとおり、兼用ハンドピース1は、把持部2に、スリーブ3、USチップ4を取り付けた構造を有する。把持部2は、施術者が手で把持することができるように例えば円筒形状を有し、内筒部20、駆動部21、外筒部22、電力供給部10(電力ケーブル)、灌流部11(灌流チューブ、灌流水通路)、吸引部12(吸引チューブ、吸引通路)を備える。
内筒部20はUSチップ4が取り付けられてUSチップ4に振動を伝える部位である。内筒部20は円筒形状を有し、その内壁にネジ溝が形成され、このネジ溝がUSチップ4のネジ溝と螺合することによりUSチップ4が把持部2に取り付けられる。駆動部21は、電力ケーブル10から電力が供給されて、超音波振動の原理で内筒部20を図示上下に振動させる。外筒部22は、内筒部20の外側に形成された例えば円筒形状の部位であり、その外壁側にスリーブ3が取り付けられる。兼用ハンドピース1の先端において、内筒部20と外筒部22とが2重筒構造を形成する。
電力ケーブル10は、手術装置100(後述)から供給された電力を駆動部21に伝達するケーブルである。灌流部11は、手術装置100(後述)から供給された灌流水を施術部位に向けて供給する通路である。吸引部12は、手術装置100(後述)から吸引されることにより、施術部位からUSチップにより破砕された水晶体内組織を灌流水とともに吸引して手術装置100(後述)まで運ぶ通路である。図3(および後述の図8、図10、図12)において、灌流水の流れが上向きの矢印で、吸引される破砕組織や灌流水の流れが下向きの矢印で示されている。
スリーブ3は、USチップ4が把持部2の内筒部20に取り付けられた状態で、USチップ4の大部分を覆うように外筒部22に取り付けられる。スリーブ3は例えば弾性や柔軟性を有するシリコンや樹脂などで形成すればよい。スリーブ3は、USチップ4を包み込む袖状の形状を有し、そのUSチップ4先端側(図示上側)近傍に、周方向に間隔を置いて複数個の貫通孔部30が形成されている。
灌流部11によって供給されてきた灌流水が貫通孔部30から流出して施術部位に供給される。貫通孔部30は周方向に等間隔で(図3の場合、例えば3個、一般には2個、3個、4個など任意の数。あるいは1個でもよい。)形成されているとすればよい。これにより図3の例では、I/A用取付部材5における開口部54とスリーブ3の貫通孔部30との周方向の位置がずれることとなる。このように灌流水の流出のための貫通孔部と乳化された組織の吸引のための貫通孔部とは離して(周方向の位置をずらして)形成することが、灌流と吸引を適切に実行する際に好適である。後述の図8、図10、12も基本的な考え方は同様とし、灌流水流出のための貫通孔部と乳化された組織の吸引のための貫通孔部とは、それぞれの周方向の位置がずらして配置してあるとすればよい。
USチップ4は、超音波振動の原理で振動して施術部位である水晶体内部の組織を破砕する部位である。USチップ4は円筒形状の円筒部41を有し、円筒部41の先端(図示上側の端部)が図示上下方向に振動して、先端の刃先部43が施術部位を破砕する。USチップ4は例えば金属など破砕のための十分な剛性を有する材質で形成する。
USチップ4の根元部分にはねじ溝42が形成されており、これが把持部2の内筒部20のねじ溝と螺合して、USチップ4が把持部2に取り付けられるとともに、内筒部20の振動がUSチップ4に伝達される。USチップ4の先端、あるいは先端を含む施術部位に当接する位置に開口部44が形成され、そこから円筒部41の内部に円筒形状の中心軸線に沿って通路が形成されている。手術装置100からの吸引により、施術部位においてUSチップ4の先端で破砕された水晶体内組織や灌流水が、開口部44から吸引され、上記通路を通って把持部2の吸引部12へ、さらに手術装置100へ送られる。
I/A用取付部材5は実施例1における主要部であり、兼用ハンドピース1におけるUSハンドピースとI/Aハンドピースの機能を切り替えるための部材である。具体的には、I/A用取付部材5がUSチップ4の先端に取り付けられると兼用ハンドピース1が従来技術におけるI/Aハンドピースと同様の機能を備えるようにし、I/A用取付部材5が取り付けられない状態では兼用ハンドピース1が従来技術におけるUSハンドピースと同様の機能を備えるようにする部材である。
I/A用取付部材5の具体的構造は、図2に示すとおり、当接部50、フランジ部51、連結部52、ねじ溝53、開口部54を備える。当接部50はI/A用取付部材5の先端を中心として施術部位に当接する部位である。フランジ部51はフランジ(鍔)形状で側方に張り出すように形成されている。フランジ部51の一方の面(図示下方の面)がUSチップ4の刃先部43に当接することで、I/A用取付部材5の図示上下方向の位置を安定化する。ねじ溝53は、連結部52の外壁に形成されて、これとUSチップ4の先端側の内壁に形成されたねじ溝40とが螺合することで、I/A用取付部材5がUSチップ4の先端に固定される。
開口部54は、I/A用取付部材5の先端(図示上側端)における施術部位と当接する領域ではない側方位置に形成されている。I/A取付部材5内には、I/A取付部材5がUSチップ4に上記のように取り付けられた状態で、開口部54からUSチップ4の開口部44までを連結するように通路(貫通孔)が形成されている。開口部54を通じて、施術部位から乳化された組織などが吸引され、さらに上記通路を通って送られる。I/A用取付部材5は例えば金属など十分な剛性を有する材質で形成すればよい。
図4は全体的な装置構成であり、兼用ハンドピース1に加えて、白内障手術装置100(手術装置)を備える。白内障手術装置100は、接続部101、102、103、表示部104、入力部105を備える。接続部101は、兼用ハンドピース1の電力ケーブル10が接続されて、兼用ハンドピース1の駆動部21に電力を供給する部位である。接続部102は、兼用ハンドピース1の灌流チューブ11が接続されて、兼用ハンドピース1に灌流水(例えば生理食塩水など)を供給する部位である。
接続部103は、兼用ハンドピース1の吸引チューブ12が接続されて、吸引チューブ12を通じて、破砕された組織や灌流水を吸引する部位である。表示部104は、例えば液晶ディスプレイなどからなり、施術者(操作者)が操作する際に必要な情報を表示する部位である。入力部105は、各種ボタンやテンキーなどの公知の入力手段からなり、施術者による白内障手術における乳化吸引処置のための各種入力操作を受け付ける部位である。入力部105は、本発明に関係して、例えば接続部101からの電力供給のオンオフの切替入力を受け付ける。
以上の構成により、施術者は、従来のようにUSハンドピースとI/Aハンドピースとの2本のハンドピースを用いるのではなく、本発明による1本の兼用ハンドピース1のみを用いて、白内障に対する乳化吸引手術を行う。
具体的に施術者は、まずI/A用取付部材5をUSチップ4の先端に取り付けない状態で、灌流チューブ11を通じて施術部位に灌流水を送りながら、兼用ハンドピース1に電力を供給してUSチップ4を振動させて、水晶体内部の大部分を破砕、乳化する。破砕、乳化された水晶体内組織などは灌流水とともに、吸引部12を通じて吸引し、手術装置100に回収する。以上の処置によって水晶体内部の大部分が空となった後に、施術者はI/A用取付部材5をUSチップ4の先端に取り付ける。
そして、入力部105によって電力供給部10への電力供給をオフにして、水晶体内部の施術部位に対して、灌流部11による灌流水の供給と、吸引部12による吸引のみを行う。この処置では、水晶体嚢の皮質などの残る組織を吸引して手術装置100に回収する。これにより嚢内を例えば完全に空の状態にする。以上のように、本発明の実施例1によれば、1本の兼用ハンドピース1のみで水晶体乳化吸引処置が全て行える。施術者はその後に、空になった水晶体の後嚢のなかに眼内レンズを挿入する手術を行えばよい。
I/A用取付部材5は微小な部材なので、取り付け作業を容易にするために、図5、図6に示した取り付け作業用部材を用いてもよい。図5に示した取り付け作業用部材55は、凹部56が形成された例えば略直方体形状で、凹部56のなかにI/A用取付部材5をセットする。具体的には、図6に示された断面図のとおり、凹部56の底部に当接部50が当接し、凹部56の開口部の方に連結部52が向く姿勢で、I/A用取付部材5がセットされる。
この状態でUSチップ4およびスリーブ3が取り付けられた把持部2が、凹部56内に挿入される。凹部56の壁面は、USチップ4およびスリーブ3が取り付けられた把持部2の外面形状と(略)同形状に形成すればよい。把持部2を回転しながら凹部56内に挿入する(あるいは取り付け作業用部材55を回転させながら把持部2に被せる)ことにより、I/A用取付部材5のねじ溝53がUSチップ4のねじ溝40と螺合して、I/A用取付部材5がUSチップ4の先端に取り付けられる。なお、ねじ溝40、53は形成せず、I/A用取付部材5をUSチップ4に押し込む形態でもよい。
以上のとおり、実施例1では、スリーブ3、USチップ4をハンドピースの先端部と呼称する場合、US時(第1処置)にはこれらの先端部をハンドピースに取り付け、I/A時(第2処置)には、これらに対しさらにI/A用取付部材5を取り付ける。この構成によって、1本の兼用ハンドピース1のみで、従来のUSハンドピース、I/Aハンドピース両方の機能が実現できる。
次に実施例2を説明する。図7に示すとおり、実施例2では、USチップ4とI/Aチップ6とを備えて、このうちどちらを兼用ハンドピース1に取り付けるかで、USハンドピースとI/Aハンドピースの機能の切替を行う。実施例2におけるハンドピースの内部構造は図8に示されている。
I/Aチップ6は、施術部位に当接する当接部61側が例えば半球状に封鎖された略円筒形状の円筒部62を有する。I/Aチップ6の連結部63の外壁側にねじ溝が形成されて、これが内筒部20のねじ溝と螺合することで、I/Aチップ6が把持部2に固定される。I/Aチップ6の当接部61の近傍の側面側で、当接部61が施術部位と当接した状態で施術部位に当接しない位置に、開口部60が形成されている。
この開口部60を通じて、破砕された施術部位(や水晶体皮質)が吸引される。開口部60が上述の位置に形成されていることにより、開口部60からの吸引処理により水晶体嚢が傷つけられることがなく、また水晶体嚢が吸引されて開口部60を塞いで吸引に支障をきたすこと等が回避できる。実施例2におけるUSチップ4は、図3に示された構造と同様でよく、ただしねじ溝40は備えなくともよい。I/Aチップ6は(USチップ4と同様に)例えば金属などの十分な剛性を有する材料で形成すればよい。
以上のとおり、実施例2では、スリーブ3、USチップ4をハンドピースの先端部と呼称する場合、US時にはこれらの先端部をハンドピースに取り付け、I/A時には、このうちUSチップ4を取り外して、I/Aチップ6を取り付ける。この構成によって、1本の兼用ハンドピース1のみで、従来のUSハンドピース、I/Aハンドピース両方の機能が実現できる。
次に実施例3を説明する。図9に示すとおり、実施例3では、USスリーブ3とI/Aスリーブ7とを備えて、このうちどちらを兼用ハンドピース1に取り付けるかで、USハンドピースとI/Aハンドピースの機能の切替を行う。実施例3におけるハンドピースの内部構造は図10に示されている。
I/Aスリーブ7は、施術部位に当接する当接部73側が例えば半球状に封鎖された略円筒形状の第1円筒部74を有し、この第1円筒部74がUSチップ4の先端近傍の外壁を全周に渡って包み込む。第1円筒部74から、径方向外方に少し膨出してUSチップ4の外壁と略平行に基端側へ向けて第2円筒部75が延設され、そこからさらに大きく径方向外方に膨出して径が大きい第3円筒部76が形成されている。
第3円筒部76の内壁にはねじ溝72が形成されて、これが把持部2の外筒部に形成されたねじ溝と螺合することで、I/Aスリーブ7が把持部2に固定される。第2円筒部75における第1円筒部74に近い側に複数の貫通孔部71が周方向に間隔を置いて形成され、この貫通孔部71から施術部位へ灌流水が供給される。I/Aスリーブ7の当接部73の近傍の側面側で、当接部73が施術部位と当接した状態で施術部位に当接しない位置に、開口部70が形成されている。
この開口部70を通じて、破砕された施術部位(や水晶体皮質)が吸引される。開口部70が上述の位置に形成されていることにより、開口部70からの吸引処理により水晶体嚢が傷つけられることがなく、また水晶体の後嚢が吸引されて開口部70を塞いで吸引に支障をきたすこと等が回避できる。なお第1円筒部74がUSチップ4の先端近傍の外壁を全周に渡って包み込む際に、隙間なく包み込むとする。これにより、I/Aスリーブ7の位置の固定がさらに安定化するとともに、灌流水がI/Aスリーブ7の内壁側を伝ってUSチップ4の先端側へ浸入することが回避される。
I/Aスリーブ7は(USスリーブ3と同様に)例えばシリコンなどのように柔軟性を有する材料で形成すればよい。このうち当接部73は、他の部分よりも相対的に厚く形成するようにして、施術部位に当接する際に必要な強度を有するようにすればよい。
以上のとおり、実施例3では、(US)スリーブ3、USチップ4をハンドピースの先端部と呼称する場合、US時にはこれらの先端部をハンドピースに取り付け、I/A時には、このうち(US)スリーブ3を取り外して、I/Aスリーブ7を取り付ける。この構成によって、1本の兼用ハンドピース1のみで、従来のUSハンドピース、I/Aハンドピース両方の機能が実現できる。
次に実施例4を説明する。図11に示すとおり、実施例4では、US時のスリーブおよびチップの上から被せてI/A用のハンドピースにするキャップ部材(I/Aキャップ8)を備えて、これを被せるか否かで、I/Aハンドピースの機能とUSハンドピースの機能とを切り替える。実施例4におけるハンドピースの内部構造は図12に示されている。
I/Aキャップ8は、施術部位に当接する当接部82側が例えば半球状に封鎖された略円筒形状の第1円筒部83を有し、この第1円筒部83がUSチップ4の先端近傍の外壁を全周に渡って包み込む。第1円筒部83から、径方向外方に少し膨出して(US)スリーブ3の外壁と接しつつ基端側へ向けて第2円筒部84が延設され、そこからさらに大きく径方向外方に膨出して径が大きい第3円筒部85が形成されている。
第2円筒部83および第3円筒部85の内壁は(US)スリーブ3またはUSチップ4の外周面と接するように配置すればよい。I/Aキャップ8は、例えば従来からあるテストチェンバーなどと同様に、ラバーなどの材質で形成し、その表面の吸着性によって(US)スリーブ3またはUSチップ4に密着することで、I/Aキャップ8は固定すればよい。当接部82は、他の部分よりも相対的に厚く形成するようにして、施術部位に当接する際に必要な強度を有するようにすればよい。
第2円筒部84における第1円筒部83に近い側に複数の貫通孔部81が、周方向に間隔を置いて、かつ(US)スリーブ3に形成された貫通孔部30と重なる位置に形成されている。この貫通孔部81から施術部位へ灌流水が供給される。I/Aキャップ8の当接部82の近傍の側面側で、当接部82が施術部位と当接した状態で施術部位に当接しない位置に、開口部80が形成されている。この開口部80を通じて、破砕された施術部位(や水晶体の皮質など)が吸引される。
開口部80が上述の位置に形成されていることにより、開口部80からの吸引処理により水晶体嚢が傷つけられることがなく、また水晶体の後嚢が吸引されて開口部80を塞いで吸引に支障をきたすこと等が回避できる。なお第1円筒部83がUSチップ4の先端近傍の外壁を全周に渡って包み込む際に、隙間なく包み込むとする。これにより、I/Aキャップ8の位置の固定がさらに安定化するとともに、灌流水がI/Aキャップ8の内壁側を伝ってUSチップ4の先端側へ浸入することが回避される。
以上のとおり、実施例4では、スリーブ3、USチップ4をハンドピースの先端部と呼称する場合、US時にはこれらの先端部をハンドピースに取り付け、I/A時には、これらを覆うようにさらにI/Aキャップ8を取り付ける。この構成によって、1本の兼用ハンドピース1のみで、従来のUSハンドピース、I/Aハンドピース両方の機能が実現できる。
以上説明した本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。例えば上記実施例では、白内障の患者に対する水晶体乳化吸引手術におけるUSハンドピースとI/Aハンドピースとの兼用が示されたが、本発明はこれに限定されず、ハンドピースのように施術者が把持する手術器具であり、破砕と吸引とを行う手術用の器具であって、従来、破砕と吸引とを行う器具と破砕せずに吸引する器具とを別個に備える構成としていたものにおいて、破砕せずに吸引する際に把持部の先端部に取付部材を取り付けることによって、破砕せずに吸引する機能を実現するようにするものであればよい。
1 兼用ハンドピース
2 把持部
3 スリーブ(USスリーブ、先端部、袖部)
4 USチップ(先端部、破砕部)
5 I/A用取付部材(取付部、第1取付部)
6 I/Aチップ(取付部)
7 I/Aスリーブ(取付部、第2取付部)
8 I/Aキャップ(取付部、第3取付部)
44 開口部(第2開口部)
54 開口部(第1開口部)
60 開口部(第1開口部)
70 開口部(第1開口部)
80 開口部(第1開口部)
上記課題を解決するために、本発明に係る手術器具は、施術部位を破砕して吸引する手術で用いられる手術器具であって、施術部位を破砕し吸引する第1処置と、施術部位の破砕は行わずに吸引を行う第2処置と、で兼用され、使用者が把持する兼用把持部と、その兼用把持部における施術部位に当接する端部に備えられて、前記第1処置において、施術部位の破砕と、施術部位に対する灌流水の供給と、破砕された施術部位の吸引と、を行い、前記第2処置において、前記灌流水の供給と施術部位の吸引とを行う先端部と、前記第2処置の際に前記先端部に取り付けられ、破砕された施術部位が吸引される入口である第1開口部が前記手術器具における施術部位に当接する位置とは異なる位置に形成された取付部と、を備え、前記第1処置において前記先端部に前記取付部が取り付けられていない状態で、前記先端部は、施術部位を破砕する刃先部と、施術部位に当接する位置に備えられ、前記刃先部によって破砕された施術部位が吸引される入口である第2開口部と、を備えることを特徴とする。こうした構成により、兼用把持部を備えることで従来のように把持部を2本用いていた構成よりも簡素化できる。

Claims (7)

  1. 施術部位を破砕して吸引する手術で用いられる手術器具であって、
    施術部位を破砕し吸引する第1処置と、施術部位の破砕は行わずに吸引を行う第2処置と、で兼用され、使用者が把持する兼用把持部と、
    その兼用把持部における施術部位に当接する端部に備えられて、前記第1処置において、施術部位の破砕と、施術部位に対する灌流水の供給と、破砕された施術部位の吸引と、を行い、前記第2処置において、前記灌流水の供給と施術部位の吸引とを行う先端部と、
    前記第2処置の際に前記先端部に取り付けられ、破砕された施術部位が吸引される入口である第1開口部が前記手術器具における施術部位に当接する位置とは異なる位置に形成された取付部と、
    を備えたことを特徴とする手術器具。
  2. 前記第1処置において前記先端部に前記取付部が取り付けられていない状態で、前記先端部は、
    施術部位を破砕する刃先部と、
    施術部位に当接する位置に備えられ、前記刃先部によって破砕された施術部位が吸引される入口である第2開口部と、
    を備える請求項1に記載の手術器具。
  3. 前記先端部は、前記刃先部と前記第2孔部とを備えるように一体で形成されて前記兼用把持部の端部に固定された破砕部を備え、
    前記取付部は、前記第2処置において、前記破砕部における少なくとも前記刃先部と当接するようにして前記破砕部に取り付けられる請求項2に記載の手術器具。
  4. 前記刃先部と前記第2孔部とを備えるように一体で形成されて、前記兼用把持部の端部に前記第1処置において着脱可能に装着される破砕部を備え、
    前記取付部は、前記第2処置において、前記破砕部が前記兼用把持部から離脱した状態で前記兼用把持部の端部に取り付けられる請求項2に記載の手術器具。
  5. 前記取付部は、前記第2処置において、前記兼用把持部に固定された前記破砕部における前記刃先部に取り付けられる第1取付部である請求項3に記載の手術器具。
  6. 前記破砕部の少なくとも一部を包むように着脱可能に配置されて、前記灌流水の流出口が形成された袖部をさらに備え、
    前記取付部は、前記第2処置において、前記袖部が離脱した状態で、前記兼用把持部に固定された前記破砕部における前記刃先部を含む先端を覆うように取り付けられる第2取付部である請求項3に記載の手術器具。
  7. 前記破砕部の少なくとも一部を包むように配置されて、前記灌流水の流出口が形成された袖部をさらに備え、
    前記取付部は、前記第2処置において、前記兼用把持部に固定された前記破砕部における前記刃先部と、前記袖部と、を覆うように取り付けられる第3取付部である請求項3に記載の手術器具。
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