JP2014089042A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒と共に流れる冷凍機油が、均等に分かれるべき流路分岐部で均等に分離されない事態に対応する。
【解決手段】超臨界状態に遷移する冷媒を流通させる冷凍サイクル用の冷媒回路を有し、亜臨界状態の高圧液冷媒を2つ以上の流路に分流する分流装置14を備え、分流装置14は、冷媒の液状態の時の流れ方向に対して、ほぼ水平方向またはほぼ鉛直上向き方向に設置されているように構成することにより、冷凍機油が均等に分流され、熱交換性能を損なうことなく、熱媒体の搬送動力も小さく抑えた省エネ性の高い冷凍サイクル装置。
【選択図】図2
【解決手段】超臨界状態に遷移する冷媒を流通させる冷凍サイクル用の冷媒回路を有し、亜臨界状態の高圧液冷媒を2つ以上の流路に分流する分流装置14を備え、分流装置14は、冷媒の液状態の時の流れ方向に対して、ほぼ水平方向またはほぼ鉛直上向き方向に設置されているように構成することにより、冷凍機油が均等に分流され、熱交換性能を損なうことなく、熱媒体の搬送動力も小さく抑えた省エネ性の高い冷凍サイクル装置。
【選択図】図2
Description
本発明は、たとえばビル用マルチエアコン等に適用される冷凍サイクル装置に係り、特に、高圧側が冷媒の臨界圧力を超える圧力となる冷凍サイクル装置に関するものである。
従来から、ビル用マルチエアコンなどの冷凍サイクル装置の一種である空気調和装置においては、たとえば室外に配置した熱源機である室外機と室内に配置した室内機との間に冷媒を循環させることによって冷房運転又は暖房運転を実行するようになっている。具体的には、冷媒が放熱して加熱された空気あるいは冷媒が吸熱して冷却された空気により空調対象空間の冷房または暖房を行なっていた。このような空気調和装置に使用される冷媒としては、従来はHFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒が多く使われており、これらの冷媒は圧力が臨界圧力よりも低い、亜臨界領域にて運転されていた。
しかし、近年は、二酸化炭素(CO2)等の自然冷媒を使うものも提案されており、二酸化炭素等においては、臨界温度が低いため、高圧側のガスクーラー内の冷媒圧力が臨界圧力を超える超臨界状態で冷凍サイクル運転が行われる。この場合には、冷媒と共に流れる冷凍機油が均等に分かれるべき流路分岐部で均等に分離されないおそれがあり、その場合に冷凍サイクルの熱交換性能を損なうおそれがあった。
また、チラーシステムに代表される空気調和装置では、室外に配置した熱源機において、冷熱または温熱を生成し、室外機内に配置した熱交換器で水や不凍液等の熱媒体を加熱または冷却し、これを空調対象域に配置した室内機であるファンコイルユニットやパネルヒーター等に搬送し、冷房あるいは暖房を実行するようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
また、熱源機と室内機の間に4本の水配管を接続し、冷却、加熱した水等を同時に供給し、室内機において冷房または暖房を自由に選択できる排熱回収型チラーと呼ばれる熱源側熱交換器も存在している(たとえば、特許文献2参照)。
また、熱源機と室内機の間に4本の水配管を接続し、冷却、加熱した水等を同時に供給し、室内機において冷房または暖房を自由に選択できる排熱回収型チラーと呼ばれる熱源側熱交換器も存在している(たとえば、特許文献2参照)。
1次冷媒及び2次冷媒の熱交換器を各室内機の近傍に配置し、室内機に2次冷媒を搬送するように構成されている空気調和装置も存在している(たとえば、特許文献3参照)。
また、室外機と熱交換器を持つ分岐ユニットとの間を2本の配管で接続し、室内機に2次冷媒を搬送するように構成されている空気調和装置も存在している(たとえば、特許文献4参照)。
また、室外機と熱交換器を持つ分岐ユニットとの間を2本の配管で接続し、室内機に2次冷媒を搬送するように構成されている空気調和装置も存在している(たとえば、特許文献4参照)。
二酸化炭素は地球温暖化係数が小さいため地球環境への影響も少なくできる。しかし、二酸化炭素等のように臨界温度が低い冷媒の場合には、高圧側のガスクーラー内の冷媒圧力が臨界圧力を超える超臨界状態で冷凍サイクル運転が行われる。この場合には、冷媒と共に流れる冷凍機油が、均等に分かれるべき流路分岐部で均等に分離されない事態が生じ、冷凍サイクルの熱交換性能を損なうおそれがあった。
また、従来のビル用マルチエアコンなどの空気調和装置では、室内機まで冷媒を循環させているため、冷媒が室内等に漏れる可能性があった。そこで、冷媒としては、不燃性の冷媒のみが使用されており、安全面より、地球温暖化係数の小さい可燃性の冷媒を使用することができなかった。一方、特許文献1および特許文献2に記載されているような空気調和装置では、冷媒は屋外に設置された熱源機内のみで循環されており、冷媒が室内機を通過することはなく、冷媒として可燃性の冷媒を用いたとしても、冷媒が室内に漏れることはない。しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載されているような空気調和装置では、建物外の熱源機において熱媒体を加熱または冷却し、室内機側に搬送する必要があるため、熱媒体の循環経路が長くなる。ここで、熱媒体により、所定の加熱あるいは冷却の仕事をする熱を搬送しようとすると、循環経路が長くなると、搬送動力によるエネルギーの消費量が、冷媒を室内機搬送する空気調和装置よりも、非常に大きくなる。このことから、空気調和装置において、熱媒体の循環をうまく制御することができれば省エネルギー化を図れることがわかる。
特許文献2に記載されているような空気調和装置においては、室内機毎に冷房または暖房を選択できるようにするためには室外側から室内まで4本の配管を接続しなければならず、工事性が悪いものとなっていた。特許文献3に記載されている空気調和装置においては、ポンプ等の2次媒体循環手段を室内機個別に持つ必要があるため、高価なシステムとなるだけでなく、騒音も大きいものとなり、実用的なものではなかった。加えて、熱交換器が室内機の近傍にあるため、冷媒が室内に近い場所で漏れるという危険性を排除することができず、可燃性の冷媒を使用することができなかった。
特許文献4に記載されているような空気調和装置においては、熱交換後の1次冷媒が熱交換前の1次冷媒と同じ流路に流入しているため、複数の室内機を接続した場合に、各室内機にて最大能力を発揮することができず、エネルギー的に無駄な構成となっていた。また、分岐ユニットと延長配管との接続が冷房2本、暖房2本の合計4本の配管でなされているため、結果的に室外機と分岐ユニットとが4本の配管で接続されているシステムと類似の構成となっており、工事性が悪いシステムとなっていた。
特許文献4に記載されているような空気調和装置においては、熱交換後の1次冷媒が熱交換前の1次冷媒と同じ流路に流入しているため、複数の室内機を接続した場合に、各室内機にて最大能力を発揮することができず、エネルギー的に無駄な構成となっていた。また、分岐ユニットと延長配管との接続が冷房2本、暖房2本の合計4本の配管でなされているため、結果的に室外機と分岐ユニットとが4本の配管で接続されているシステムと類似の構成となっており、工事性が悪いシステムとなっていた。
本発明は、上記課題に対応してなされたものであり、その主目的は、冷媒として超臨界状態に遷移する二酸化炭素等を用いた冷凍サイクル装置において、冷媒の分岐部で生じる上記の問題を解決して、省エネルギー化を図ることができる冷凍サイクル装置を提案することである。
これに加えて、上記に列挙された課題に対処することを補助的な目的としている。
これに加えて、上記に列挙された課題に対処することを補助的な目的としている。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、圧縮機と、第一の熱交換器と、絞り装置と、第二の熱交換器とが接続された冷媒回路を有し、前記冷媒回路内に超臨界状態に遷移する冷媒を流通させる冷凍サイクルを構成し、前記第一の熱交換器に超臨界状態の前記冷媒を流通させて前記第一の熱交換器をガスクーラーとして、または、亜臨界状態の前記冷媒を流通させて凝縮器として動作させ、前記第二の熱交換器に低圧二相状態の前記冷媒を流通させて蒸発器として動作させ、前記冷媒回路内に、前記冷媒がその臨界圧力より低い圧力の状態である前記亜臨界状態において、ある温度以下では相溶性を示しある温度よりも高い温度では非相溶性あるいは難相溶性を示す冷凍機油を封入し、前記第一の熱交換器の出口側から前記絞り装置の入口側に至る流路のいずれかの位置に前記冷媒を2つ以上の流路に分流する分流装置を備え、前記分流装置は、前記冷媒が亜臨界状態で運転されている時に液状態となっている位置に設置され、前記冷媒が前記分流装置に流入する方向がほぼ水平方向またはほぼ鉛直上向き方向とされており、空気とは異なる熱媒体が流通し前記熱媒体と周囲空気との間で熱交換する利用側熱交換器を収容し、空調対象空間を空調できる位置に設置された複数の室内機と、前記第一の熱交換器または前記第二の熱交換器の一方を、前記冷媒と周囲空気との間で熱交換するようにした熱源側熱交換器と、前記第一の熱交換器または前記第二の熱交換器の他方を、前記冷媒と前記熱媒体との間で熱交換するようにした少なくとも2台の熱媒体間熱交換器と、前記圧縮機の出口側流路を、前記熱源側熱交換器と前記熱媒体間熱交換器との間で切替える第一の冷媒流路切替装置と、前記熱媒体間熱交換器の冷媒側流路を、前記圧縮機の出口側又は前記熱源側熱交換器の出口側と接続される高温高圧の前記冷媒が流れる高圧側流路と、前記圧縮機の入口側又は前記熱源側熱交換器の入口側と接続される低温低圧の冷媒が流れる低圧側流路との間で切替える第二の冷媒流路切替装置と、前記熱媒体を前記熱媒体間熱交換器と前記利用側熱交換器との間で循環させる熱媒体送出装置と、複数の前記利用側熱交換器の熱媒体流路の入口側または出口側に設置され前記利用側熱交換器に対する前記熱媒体の循環量を調整する複数の利用側流量制御装置と、前記複数の利用側熱交換器の熱媒体側流路の入口側および出口側のそれぞれに設置された複数の熱媒体流路切替装置と、を備えたものである。
この発明の冷凍サイクル装置は、冷媒が亜臨界状態で運転されている時に液状態となっている位置において、冷媒の液状態の時の流れ方向に対して、ほぼ水平方向またはほぼ鉛直上向き方向に、分流装置を設置したことにより、亜臨界状態で運転されても、冷媒と共に流れる冷凍機油が均等に分配されるため、必要な熱交換量を維持しながらCOPを高く維持することができ、省エネルギー化を図ることができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について、図面に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置の設置例を示す概略図である。図1及び図2に基づいて、空気調和装置の設置例について説明する。この空気調和装置は、冷媒(熱源側冷媒、熱媒体)を循環させる冷凍サイクル(冷媒循環回路A、熱媒体循環回路B)を利用することで各室内機が運転モードとして冷房モードあるいは暖房モードを自由に選択できるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
この発明の実施の形態1について、図面に基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る空気調和装置の設置例を示す概略図である。図1及び図2に基づいて、空気調和装置の設置例について説明する。この空気調和装置は、冷媒(熱源側冷媒、熱媒体)を循環させる冷凍サイクル(冷媒循環回路A、熱媒体循環回路B)を利用することで各室内機が運転モードとして冷房モードあるいは暖房モードを自由に選択できるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
図1においては、本実施の形態に係る空気調和装置は、熱源機である1台の室外機1と、複数台の室内機2と、室外機1と室内機2との間に介在する熱媒体変換機3と、を有している。熱媒体変換機3は、熱源側冷媒と熱媒体とで熱交換を行なうものである。室外機1と熱媒体変換機3とは、熱源側冷媒を導通する冷媒配管4で接続されている。熱媒体変換機3と室内機2とは、熱媒体を導通する熱媒体配管5で接続されている。そして、室外機1で生成された冷熱あるいは温熱は、熱媒体変換機3を介して室内機2に配送されるようになっている。
室外機1は、通常、ビル等の建物9の外の空間(たとえば、屋上等)である室外空間6に配置され、熱媒体変換機3を介して室内機2に冷熱又は温熱を供給するものである。室内機2は、建物9の内部の空間(たとえば、居室等)である室内空間7に冷房用空気あるいは暖房用空気を供給できる位置に配置され、空調対象空間となる室内空間7に冷房用空気あるいは暖房用空気を供給するものである。熱媒体変換機3は、室外機1及び室内機2とは別筐体として、室外空間6及び室内空間7とは別の位置に設置できるように構成されており、室外機1及び室内機2とは冷媒配管4及び熱媒体配管5でそれぞれ接続され、室外機1から供給される冷熱あるいは温熱を室内機2に伝達するものである。
図1に示すように、本実施の形態に係る空気調和装置においては、室外機1と熱媒体変換機3とが2本の冷媒配管4を用いて、熱媒体変換機3と各室内機2とが2本の熱媒体配管5を用いて、それぞれ接続されている。このように、本実施の形態に係る空気調和装置では、2本の配管4,5を用いて各ユニット(室外機1、室内機2及び熱媒体変換機3)を接続することにより、施工が容易となっている。
なお、図1においては、熱媒体変換機3が、建物9の内部ではあるが室内空間7とは別の空間である天井裏等の空間(以下、単に空間8と称する)に設置されている状態を例に示している。熱媒体変換機3は、その他、エレベーター等がある共用空間等に設置することも可能である。また、図1及び図2においては、室内機2が天井カセット型である場合を例に示してあるが、これに限定するものではなく、天井埋込型や天井吊下式等、室内空間7に直接またはダクト等により、暖房用空気あるいは冷房用空気を吹き出せるようになっていればどんな種類のものでもよい。
図1においては、室外機1が室外空間6に設置されている場合を例に示しているが、これに限定するものではない。たとえば、室外機1は、換気口付の機械室等の囲まれた空間に設置してもよく、排気ダクトで廃熱を建物9の外に排気することができるのであれば建物9の内部に設置してもよく、あるいは、水冷式の室外機1を用いる場合にも建物9の内部に設置するようにしてもよい。このような場所に室外機1を設置するとしても、特段の問題が発生することはない。
また、熱媒体変換機3は、室外機1の近傍に設置することもできる。ただし、熱媒体変換機3から室内機2までの距離が長すぎると、熱媒体の搬送動力がかなり大きくなるため、省エネの効果は薄れることに留意が必要である。さらに、室外機1、室内機2及び熱媒体変換機3の接続台数を図1及び図2に図示してある台数に限定するものではなく、本実施の形態に係る空気調和装置が設置される建物9に応じて台数を決定すればよい。
図2は、実施の形態に係る空気調和装置(以下、空気調和装置100と称する)の回路構成の一例を示す概略回路構成図である。図2に基づいて、空気調和装置100の詳しい構成について説明する。図2に示すように、室外機1と熱媒体変換機3とが、熱媒体変換機3に備えられている熱媒体間熱交換器15(15a,15b)を介して冷媒配管4で接続されている。また、熱媒体変換機3と室内機2とが、熱媒体間熱交換器15(15a,15b)を介して熱媒体配管5で接続されている。
[室外機1]
室外機1には、圧縮機10と、四方弁等の第一の冷媒流路切替装置11と、熱源側熱交換器12と、アキュムレーター19とが冷媒配管4で直列に接続されて搭載されている。また、室外機1には、第1接続配管4a、第2接続配管4b、逆止弁13(13a,13b,13c,13d)が設けられている。第1接続配管4a、第2接続配管4b、逆止弁13a〜13dを設けることで、室内機2の要求する運転に関わらず、熱媒体変換機3に流入させる熱源側冷媒の流れを一定方向にすることができる。
室外機1には、圧縮機10と、四方弁等の第一の冷媒流路切替装置11と、熱源側熱交換器12と、アキュムレーター19とが冷媒配管4で直列に接続されて搭載されている。また、室外機1には、第1接続配管4a、第2接続配管4b、逆止弁13(13a,13b,13c,13d)が設けられている。第1接続配管4a、第2接続配管4b、逆止弁13a〜13dを設けることで、室内機2の要求する運転に関わらず、熱媒体変換機3に流入させる熱源側冷媒の流れを一定方向にすることができる。
圧縮機10は、熱源側冷媒を吸入し、その熱源側冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にするものであり、たとえば容量制御可能なインバータ圧縮機等で構成するとよい。第一の冷媒流路切替装置11は、暖房運転時(全暖房運転モード時及び暖房主体運転モード時)における熱源側冷媒の流れと冷房運転時(全冷房運転モード時及び冷房主体運転モード時)における熱源側冷媒の流れとを切り替えるものである。熱源側熱交換器12は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時にはガスクーラーとして機能し、図示省略のファン等の送風機から供給される空気と熱源側冷媒との間で熱交換を行ない、その熱源側冷媒を蒸発ガス化又は冷却するものである。アキュムレーター19は、圧縮機10の吸入側に設けられており、過剰な冷媒を貯留するものである。
逆止弁13dは、熱媒体変換機3と第一の冷媒流路切替装置11との間における冷媒配管4に設けられ、所定の方向(熱媒体変換機3から室外機1への方向)のみに熱源側冷媒の流れを許容するものである。逆止弁13aは、熱源側熱交換器12と熱媒体変換機3との間における冷媒配管4に設けられ、所定の方向(室外機1から熱媒体変換機3への方向)のみに熱源側冷媒の流れを許容するものである。逆止弁13bは、第1接続配管4aに設けられ、暖房運転時において圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱媒体変換機3に流通させるものである。逆止弁13cは、第2接続配管4bに設けられ、暖房運転時において熱媒体変換機3から戻ってきた熱源側冷媒を圧縮機10の吸入側に流通させるものである。
第1接続配管4aは、室外機1内において、第一の冷媒流路切替装置11と逆止弁13dとの間における冷媒配管4と、逆止弁13aと熱媒体変換機3との間における冷媒配管4と、を接続するものである。第2接続配管4bは、室外機1内において、逆止弁13dと熱媒体変換機3との間における冷媒配管4と、熱源側熱交換器12と逆止弁13aとの間における冷媒配管4と、を接続するものである。なお、図2では、第1接続配管4a、第2接続配管4b、逆止弁13a〜13dを設けた場合を例に示しているが、循環方向が同じになる別の構成を採用しても良く、またこれらを用いない構成としても良い。
[室内機2]
室内機2には、それぞれ利用側熱交換器26が搭載されている。この利用側熱交換器26は、熱媒体配管5によって熱媒体変換機3の熱媒体流量調整装置25と第二の熱媒体流路切替装置23に接続するようになっている。この利用側熱交換器26は、図示省略のファン等の送風機から供給される空気と熱媒体との間で熱交換を行ない、室内空間7に供給するための暖房用空気あるいは冷房用空気を生成するものである。
室内機2には、それぞれ利用側熱交換器26が搭載されている。この利用側熱交換器26は、熱媒体配管5によって熱媒体変換機3の熱媒体流量調整装置25と第二の熱媒体流路切替装置23に接続するようになっている。この利用側熱交換器26は、図示省略のファン等の送風機から供給される空気と熱媒体との間で熱交換を行ない、室内空間7に供給するための暖房用空気あるいは冷房用空気を生成するものである。
この図2では、4台の室内機2が熱媒体変換機3に接続されている場合を例に示しており、紙面下から室内機2a、室内機2b、室内機2c、室内機2dとして図示している。また、室内機2a〜室内機2dに応じて、利用側熱交換器26も、紙面下側から利用側熱交換器26a、利用側熱交換器26b、利用側熱交換器26c、利用側熱交換器26dとして図示している。なお、図1と同様に、室内機2の接続台数を図2に示す4台に限定するものではない。
[熱媒体変換機3]
熱媒体変換機3には、2つの熱媒体間熱交換器15(15a,15b)と、2つの絞り装置16(16a,16b)と、2つの開閉装置17(17a,17b)と、2つの第二の冷媒流路切替装置18(18a,18b)と、流体送出装置である2つのポンプ21(21a,21b)と、4つの第一の熱媒体流路切替装置22(22a,22b,22c,22d)と、4つの第二の熱媒体流路切替装置23(23a,23b,23c,23d)と、4つの熱媒体流量調整装置25(25a,25b,25c,25d)と、が搭載されている。
熱媒体変換機3には、2つの熱媒体間熱交換器15(15a,15b)と、2つの絞り装置16(16a,16b)と、2つの開閉装置17(17a,17b)と、2つの第二の冷媒流路切替装置18(18a,18b)と、流体送出装置である2つのポンプ21(21a,21b)と、4つの第一の熱媒体流路切替装置22(22a,22b,22c,22d)と、4つの第二の熱媒体流路切替装置23(23a,23b,23c,23d)と、4つの熱媒体流量調整装置25(25a,25b,25c,25d)と、が搭載されている。
2つの熱媒体間熱交換器15(15a,15b)は、ガスクーラー又は蒸発器として機能し、熱源側冷媒と熱媒体とで熱交換を行ない、室外機1で生成され熱源側冷媒に貯えられた冷熱又は温熱を熱媒体に伝達するものである。熱媒体間熱交換器15aは、冷媒循環回路Aにおける絞り装置16aと第二の冷媒流路切替装置18aとの間に設けられており、冷房暖房混在運転モード時において熱媒体の加熱に供するものである。また、熱媒体間熱交換器15bは、冷媒循環回路Aにおける絞り装置16bと第二の冷媒流路切替装置18bとの間に設けられており、冷房暖房混在運転モード時において熱媒体の冷却に供するものである。
2つの絞り装置16(16,16b)は、減圧弁や膨張弁としての機能を有し、熱源側冷媒を減圧して膨張させるものである。絞り装置16aは、冷房運転時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器15aの上流側に設けられている。絞り装置16bは、冷房運転時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器15bの上流側に設けられている。2つの絞り装置16は、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁等で構成するとよい。
2つの開閉装置17(17a,17b)は、二方弁等で構成されており、冷媒配管4を開閉するものである。開閉装置17aは、熱源側冷媒の入口側における冷媒配管4に設けられている。開閉装置17bは、熱源側冷媒の入口側と出口側の冷媒配管4を接続した配管に設けられている。2つの第二の冷媒流路切替装置18(18a、18b)は、四方弁等で構成され、運転モードに応じて熱源側冷媒の流れを切り替えるものである。第二の冷媒流路切替装置18aは、冷房運転時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器15aの下流側に設けられており、第二の冷媒流路切替装置18bは、全冷房運転時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器15bの下流側に設けられている。
2つのポンプ21(21a,21b)は、熱媒体配管5を導通する熱媒体を循環させるものである。ポンプ21aは、熱媒体間熱交換器15aと第二の熱媒体流路切替装置23との間における熱媒体配管5に設けられている。ポンプ21bは、熱媒体間熱交換器15bと第二の熱媒体流路切替装置23との間における熱媒体配管5に設けられている。これらのポンプ21は、たとえば容量制御可能なポンプ等で構成するとよい。
4つの第一の熱媒体流路切替装置22(22a〜22d)は、三方弁等で構成されており、熱媒体の流路を切り替えるものである。第一の熱媒体流路切替装置22は、室内機2の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。第一の熱媒体流路切替装置22は、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器15aに、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器15bに、三方のうちの一つが熱媒体流量調整装置25に、それぞれ接続され、利用側熱交換器26の熱媒体流路の出口側に設けられている。なお、室内機2に対応させて、紙面下側から22a、22b、22c、22dとして図示している。
4つの第二の熱媒体流路切替装置23(23a〜23d)は、三方弁等で構成されており、熱媒体の流路を切り替えるものである。第二の熱媒体流路切替装置23は、室内機2の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。第二の熱媒体流路切替装置23は、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器15aに、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器15bに、三方のうちの一つが利用側熱交換器26に、それぞれ接続され、利用側熱交換器26の熱媒体流路の入口側に設けられている。なお、室内機2に対応させて、紙面下側から23a、23b、23c、23dとして図示している。
4つの熱媒体流量調整装置25(25a〜25d)は、開口面積を制御できる二方弁等で構成されており、熱媒体配管5に流れる流量を制御するものである。熱媒体流量調整装置25は、室内機2の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。熱媒体流量調整装置25は、一方が利用側熱交換器26に、他方が第一の熱媒体流路切替装置22に、それぞれ接続され、利用側熱交換器26の熱媒体流路の出口側に設けられている。なお、室内機2に対応させて、紙面下側から25a、25b、25c、25dとして図示している。熱媒体流量調整装置25は、利用側熱交換器26の熱媒体流路の入口側に設けてもよい。
また、熱媒体変換機3には、各種検出装置(2つの第1温度センサー31(31a,31b)、4つの第2温度センサー34(34a〜34d)、4つの第3温度センサー35(35a〜35d)、及び、圧力センサー36)が設けられている。これらの検出装置で検出された情報(温度情報、圧力情報)は、空気調和装置100の動作を統括制御する制御装置(図示省略)に送られ、圧縮機10の駆動周波数、図示省略の送風機の回転数、第一の冷媒流路切替装置11の切り替え、ポンプ21の駆動周波数、第二の冷媒流路切替装置18の切り替え、熱媒体の流路の切替等の制御に利用されることになる。
2つの第1温度センサー31(31a,31b)は、熱媒体間熱交換器15から流出した熱媒体、つまり熱媒体間熱交換器15の出口における熱媒体の温度を検出するものであり、たとえばサーミスター等で構成するとよい。第1温度センサー31aは、ポンプ21aの入口側における熱媒体配管5に設けられている。第1温度センサー31bは、ポンプ21bの入口側における熱媒体配管5に設けられている。
4つの第2温度センサー34(34a〜34d)は、第一の熱媒体流路切替装置22と熱媒体流量調整装置25との間に設けられ、利用側熱交換器26から流出した熱媒体の温度を検出するものであり、サーミスター等で構成するとよい。第2温度センサー34は、室内機2の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。なお、室内機2に対応させて、紙面下側から34a、34b、34c、34dとして図示している。
4つの第3温度センサー35(35a〜35d)は、熱媒体間熱交換器15の熱源側冷媒の入口側または出口側に設けられ、熱媒体間熱交換器15に流入する熱源側冷媒の温度または熱媒体間熱交換器15から流出した熱源側冷媒の温度を検出するものであり、サーミスター等で構成するとよい。第3温度センサー35aは、熱媒体間熱交換器15aと第二の冷媒流路切替装置18aとの間に設けられている。第3温度センサー35bは、熱媒体間熱交換器15aと絞り装置16aとの間に設けられている。第3温度センサー35cは、熱媒体間熱交換器15bと第二の冷媒流路切替装置18bとの間に設けられている。第3温度センサー35dは、熱媒体間熱交換器15bと絞り装置16bとの間に設けられている。
圧力センサー36は、第3温度センサー35dの設置位置と同様に、熱媒体間熱交換器15bと絞り装置16bとの間に設けられ、熱媒体間熱交換器15bと絞り装置16bとの間を流れる熱源側冷媒の圧力を検出するものである。
また、図示省略の制御装置は、マイコン等で構成されており、各種検出装置での検出情報及びリモコンからの指示に基づいて、圧縮機10の駆動周波数、送風機の回転数(ON/OFF含む)、第一の冷媒流路切替装置11の切り替え、ポンプ21の駆動、絞り装置16の開度、開閉装置17の開閉、第二の冷媒流路切替装置18の切り替え、第一の熱媒体流路切替装置22の切り替え、第二の熱媒体流路切替装置23の切り替え、及び、熱媒体流量調整装置25の開度等を制御し、後述する各運転モードを実行するようになっている。なお、制御装置は、ユニット毎に設けてもよく、室外機1または熱媒体変換機3に設けてもよい。
熱媒体を導通する熱媒体配管5は、熱媒体間熱交換器15aに接続されるものと、熱媒体間熱交換器15bに接続されるものと、で構成されている。熱媒体配管5は、熱媒体変換機3に接続される室内機2の台数に応じて分岐(ここでは、各4分岐)されている。そして、熱媒体配管5は、第一の熱媒体流路切替装置22、及び、第二の熱媒体流路切替装置23で接続されている。第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23を制御することで、熱媒体間熱交換器15aからの熱媒体を利用側熱交換器26に流入させるか、熱媒体間熱交換器15bからの熱媒体を利用側熱交換器26に流入させるかが決定されるようになっている。
そして、空気調和装置100では、圧縮機10、第一の冷媒流路切替装置11、熱源側熱交換器12、開閉装置17、第二の冷媒流路切替装置18、熱媒体間熱交換器15の冷媒流路、絞り装置16、及び、アキュムレーター19を、冷媒配管4で接続して冷媒循環回路Aを構成している。また、熱媒体間熱交換器15の熱媒体流路、ポンプ21、第一の熱媒体流路切替装置22、熱媒体流量調整装置25、利用側熱交換器26、及び、第二の熱媒体流路切替装置23を、熱媒体配管5で接続して熱媒体循環回路Bを構成している。つまり、熱媒体間熱交換器15のそれぞれに複数台の利用側熱交換器26が並列に接続され、熱媒体循環回路Bを複数系統としているのである。
よって、空気調和装置100では、室外機1と熱媒体変換機3とが、熱媒体変換機3に設けられている熱媒体間熱交換器15a,15bを介して接続され、熱媒体変換機3と室内機2とも、熱媒体間熱交換器15a,15bを介して接続されている。すなわち、空気調和装置100では、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bで冷媒循環回路Aを循環する熱源側冷媒と熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体とが熱交換するようになっている。
次に、空気調和装置100が実行する各運転モードについて説明する。この空気調和装置100は、各室内機2からの指示に基づいて、その室内機2で冷房運転あるいは暖房運転が可能になっている。つまり、空気調和装置100は、室内機2の全部で同一運転をすることができるとともに、室内機2のそれぞれで異なる運転をすることができるようになっている。
空気調和装置100が実行する運転モードには、駆動している室内機2の全てが冷房運転を実行する全冷房運転モード、駆動している室内機2の全てが暖房運転を実行する全暖房運転モード、冷房負荷の方が大きい冷房主体運転モード、及び、暖房負荷の方が大きい暖房主体運転モードがある。以下に、各運転モードについて、熱源側冷媒及び熱媒体の流れとともに説明する。
[全冷房運転モード]
図3は、空気調和装置100の全冷房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図3では、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bでのみ冷熱負荷が発生している場合を例に全冷房運転モードについて説明する。なお、図3では、太線で表された配管が熱源側冷媒と熱媒体の流れる配管を示し、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
また、図7は、高圧側が超臨界状態に遷移する冷凍サイクルの動作を示すP−h線図、図8は、高圧側が亜臨界状態にて動作する冷凍サイクルの動作を示すP−h線図である。通常の環境条件では、図7に示す高圧側が超臨界状態となる冷凍サイクルになり、低温外気冷房運転(外気温が低い状態での冷房運転)時等においては、高圧が低い状態で運転されることになり、図8に示す亜臨界状態の冷凍サイクルになる。
図3は、空気調和装置100の全冷房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図3では、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bでのみ冷熱負荷が発生している場合を例に全冷房運転モードについて説明する。なお、図3では、太線で表された配管が熱源側冷媒と熱媒体の流れる配管を示し、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
また、図7は、高圧側が超臨界状態に遷移する冷凍サイクルの動作を示すP−h線図、図8は、高圧側が亜臨界状態にて動作する冷凍サイクルの動作を示すP−h線図である。通常の環境条件では、図7に示す高圧側が超臨界状態となる冷凍サイクルになり、低温外気冷房運転(外気温が低い状態での冷房運転)時等においては、高圧が低い状態で運転されることになり、図8に示す亜臨界状態の冷凍サイクルになる。
図3に示す全冷房運転モードの場合、室外機1では、第一の冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱源側熱交換器12へ流入させるように切り替える。熱媒体変換機3では、ポンプ21a及びポンプ21bを駆動させ、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bを開放し、熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉とし、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bのそれぞれと利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bとの間を熱媒体が循環するようにしている。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒となって吐出される(図7または図8の点B)。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を介して熱源側熱交換器12に流入する。そして、熱源側熱交換器12がガスクーラーまたは凝縮器として動作して室外空気に放熱しながら冷却され、中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点C)となる。この点の冷媒が臨界点よりも上の超臨界状態である場合は、冷媒はガスでも液でもない超臨界状態の冷媒のまま、温度が変化し、亜臨界状態の冷媒の場合は、二相状態を経て液冷媒となる。熱源側熱交換器12から流出した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、逆止弁13aを通って室外機1から流出し、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、開閉装置17aを経由した後に分流装置14で分岐されて絞り装置16a及び絞り装置16bに入り、そこで膨張させられて、低温・低圧の二相冷媒(図7または図8の点D)となる。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒となって吐出される(図7または図8の点B)。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を介して熱源側熱交換器12に流入する。そして、熱源側熱交換器12がガスクーラーまたは凝縮器として動作して室外空気に放熱しながら冷却され、中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点C)となる。この点の冷媒が臨界点よりも上の超臨界状態である場合は、冷媒はガスでも液でもない超臨界状態の冷媒のまま、温度が変化し、亜臨界状態の冷媒の場合は、二相状態を経て液冷媒となる。熱源側熱交換器12から流出した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、逆止弁13aを通って室外機1から流出し、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、開閉装置17aを経由した後に分流装置14で分岐されて絞り装置16a及び絞り装置16bに入り、そこで膨張させられて、低温・低圧の二相冷媒(図7または図8の点D)となる。
この二相冷媒は、蒸発器として作用する熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bのそれぞれに流入し、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体から吸熱することで、熱媒体を冷却しながら、低温・低圧のガス冷媒(図7または図8の点A)となる。熱媒体間熱交換器15a,15bから流出したガス冷媒は、第二の冷媒流路切替装置18a,18bを介して熱媒体変換機3から流出し、冷媒配管4を通って再び室外機1へ流入する。室外機1に流入した冷媒は、逆止弁13dを通って、第一の冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して、圧縮機10へ再度吸入される。
このとき、絞り装置16aは、第3温度センサー35aで検出された温度と第3温度センサー35bで検出された温度との差として得られるスーパーヒート(過熱度)が一定になるように開度が制御される。同様に、絞り装置16bは、第3温度センサー35cで検出された温度と第3温度センサー35dで検出された温度との差として得られるスーパーヒートが一定になるように開度が制御される。なお、開閉装置17aは開、開閉装置17bは閉となっている。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
全冷房運転モードでは、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方で熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ21a及びポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。そして、熱媒体が利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bで室内空気から吸熱することで、室内空間7の冷房を行なう。
全冷房運転モードでは、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方で熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ21a及びポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。そして、熱媒体が利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bで室内空気から吸熱することで、室内空間7の冷房を行なう。
それから、熱媒体は、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bから流出して熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bに流入する。このとき、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bの作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入するようになっている。熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bから流出した熱媒体は、第一の熱媒体流路切替装置22a及び第一の熱媒体流路切替装置22bを通って、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bへ流入し、再びポンプ21a及びポンプ21bへ吸い込まれる。
なお、利用側熱交換器26の熱媒体配管5内では、第二の熱媒体流路切替装置23から熱媒体流量調整装置25を経由して第一の熱媒体流路切替装置22へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、第1温度センサー31aで検出された温度、あるいは、第1温度センサー31bで検出された温度と第2温度センサー34で検出された温度との差を目標値に保つように制御することにより、賄うことができる。熱媒体間熱交換器15の出口温度は、第1温度センサー31aまたは第1温度センサー31bのどちらの温度を使用してもよいし、これらの平均温度を使用してもよい。このとき、第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23は、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方へ流れる流路が確保されるように、中間的な開度にしている。
全冷房運転モードを実行する際、熱負荷のない利用側熱交換器26(サーモオフを含む)へは熱媒体を流す必要がないため、熱媒体流量調整装置25により流路を閉じて、利用側熱交換器26へ熱媒体が流れないようにする。図3においては、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bにおいては熱負荷があるため熱媒体を流しているが、利用側熱交換器26c及び利用側熱交換器26dにおいては熱負荷がなく、対応する熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉としている。そして、利用側熱交換器26cや利用側熱交換器26dから熱負荷の発生があった場合には、熱媒体流量調整装置25cや熱媒体流量調整装置25dを開放し、熱媒体を循環させればよい。
[全暖房運転モード]
図4は、空気調和装置100の全暖房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図4では、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bでのみ温熱負荷が発生している場合を例に全暖房運転モードについて説明する。なお、図4では、太線で表された配管が熱源側冷媒と熱媒体の流れる配管を示し、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
図4は、空気調和装置100の全暖房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図4では、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bでのみ温熱負荷が発生している場合を例に全暖房運転モードについて説明する。なお、図4では、太線で表された配管が熱源側冷媒と熱媒体の流れる配管を示し、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
図4に示す全暖房運転モードの場合、室外機1では、第一の冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱源側熱交換器12を経由させずに熱媒体変換機3へ流入させるように切り替える。熱媒体変換機3では、ポンプ21a及びポンプ21bを駆動させ、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bを開放し、熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉とし、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bのそれぞれと利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bとの間を熱媒体が循環するようにしている。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点B)となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を通り、第1接続配管4aを導通し、逆止弁13bを通過し、室外機1から流出する。室外機1から流出した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器バイパス配管4dを通った後、分岐されて第二の冷媒流路切替装置18a及び第二の冷媒流路切替装置18bを通って、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bのそれぞれに流入する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点B)となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を通り、第1接続配管4aを導通し、逆止弁13bを通過し、室外機1から流出する。室外機1から流出した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器バイパス配管4dを通った後、分岐されて第二の冷媒流路切替装置18a及び第二の冷媒流路切替装置18bを通って、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bのそれぞれに流入する。
熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bに流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bがガスクーラーまたは凝縮器として動作して、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体に放熱しながら冷却され、中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点C)となる。ガスクーラー内の冷媒が臨界点よりも上の超臨界状態である場合は、冷媒はガスでも液でもない超臨界状態の冷媒のまま、温度が変化し、凝縮器内の冷媒が亜臨界状態の冷媒の場合は、二相状態を経て液冷媒となる。熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bから流出した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、絞り装置16a及び絞り装置16bで膨張させられて、低温・低圧の二相冷媒(図7または図8の点D)となる。この二相冷媒は、開閉装置17bを通って、熱媒体変換機3から流出し、冷媒配管4を通って再び室外機1へ流入する。室外機1に流入した冷媒は、第2接続配管4bを導通し、逆止弁13cを通過して、蒸発器として作用する熱源側熱交換器12に流入する。
そして、熱源側熱交換器12に流入した冷媒は、熱源側熱交換器12で室外空気から吸熱して、低温・低圧のガス冷媒(図7または図8の点A)となる。熱源側熱交換器12から流出した低温・低圧のガス冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して圧縮機10へ再度吸入される。
このとき、絞り装置16aは、高圧側が超臨界状態で動作している場合は、圧力センサー36で検出された圧力を擬似飽和温度に換算した値(図7のTcc)と第3温度センサー35bで検出された温度(図7のTco)との差として得られるサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。ガスクーラー内においては、冷媒が超臨界状態のため、冷媒は二相状態にはならないため、飽和温度は存在せず、それに変わって、擬似飽和温度を使用する。同様に、絞り装置16bは、圧力センサー36で検出された圧力を擬似飽和温度に換算した値と第3温度センサー35dで検出された温度との差として得られるサブクールが一定になるように開度が制御される。また、高圧側が亜臨界状態で動作している場合は、圧力センサー36で検出された圧力を飽和温度(凝縮温度)に換算した値(図8のTc)と第3温度センサー35bで検出された温度(図8のTco)との差として得られるサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。同様に、絞り装置16bは、圧力センサー36で検出された圧力を飽和温度(凝縮温度)に換算した値と第3温度センサー35dで検出された温度との差として得られるサブクールが一定になるように開度が制御される。なお、開閉装置17aは閉、開閉装置17bは開となっている。また、熱媒体間熱交換器15の中間位置の温度が測定できる場合は、その中間位置での温度を圧力センサー36の代わりに用いてもよく、安価にシステムを構成できる。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
全暖房運転モードでは、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方で熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ21a及びポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。そして、熱媒体が利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bで室内空気に放熱することで、室内空間7の暖房を行なう。
全暖房運転モードでは、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方で熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ21a及びポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。そして、熱媒体が利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bで室内空気に放熱することで、室内空間7の暖房を行なう。
それから、熱媒体は、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bから流出して熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bに流入する。このとき、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bの作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入するようになっている。熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bから流出した熱媒体は、第一の熱媒体流路切替装置22a及び第一の熱媒体流路切替装置22bを通って、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bへ流入し、再びポンプ21a及びポンプ21bへ吸い込まれる。
なお、利用側熱交換器26の熱媒体配管5内では、第二の熱媒体流路切替装置23から熱媒体流量調整装置25を経由して第一の熱媒体流路切替装置22へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、第1温度センサー31aで検出された温度、あるいは、第1温度センサー31bで検出された温度と第2温度センサー34で検出された温度との差を目標値に保つように制御することにより、賄うことができる。熱媒体間熱交換器15の出口温度は、第1温度センサー31aまたは第1温度センサー31bのどちらの温度を使用してもよいし、これらの平均温度を使用してもよい。
このとき、第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23は、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方へ流れる流路が確保されるように、中間的な開度にしている。また、本来、利用側熱交換器26aは、その入口と出口の温度差で制御すべきであるが、利用側熱交換器26の入口側の熱媒体温度は、第1温度センサー31bで検出された温度とほとんど同じ温度であり、第1温度センサー31bを使用することにより温度センサーの数を減らすことができ、安価にシステムを構成できる。
全暖房運転モードを実行する際、熱負荷のない利用側熱交換器26(サーモオフを含む)へは熱媒体を流す必要がないため、熱媒体流量調整装置25により流路を閉じて、利用側熱交換器26へ熱媒体が流れないようにする。図4においては、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bにおいては熱負荷があるため熱媒体を流しているが、利用側熱交換器26c及び利用側熱交換器26dにおいては熱負荷がなく、対応する熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉としている。そして、利用側熱交換器26cや利用側熱交換器26dから熱負荷の発生があった場合には、熱媒体流量調整装置25cや熱媒体流量調整装置25dを開放し、熱媒体を循環させればよい。
[冷房主体運転モード]
図5は、空気調和装置100の冷房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図5では、利用側熱交換器26aで冷熱負荷が発生し、利用側熱交換器26bで温熱負荷が発生している場合を例に冷房主体運転モードについて説明する。なお、図5では、太線で表された配管が冷媒(熱源側冷媒及び熱媒体)の循環する配管を示している。また、図5では、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
図5は、空気調和装置100の冷房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図5では、利用側熱交換器26aで冷熱負荷が発生し、利用側熱交換器26bで温熱負荷が発生している場合を例に冷房主体運転モードについて説明する。なお、図5では、太線で表された配管が冷媒(熱源側冷媒及び熱媒体)の循環する配管を示している。また、図5では、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
図5に示す冷房主体運転モードの場合、室外機1では、第一の冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱源側熱交換器12へ流入させるように切り替える。熱媒体変換機3では、ポンプ21a及びポンプ21bを駆動させ、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bを開放し、熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉とし、熱媒体間熱交換器15aと利用側熱交換器26aとの間を、熱媒体間熱交換器15bと利用側熱交換器26bとの間を、それぞれ熱媒体が循環するようにしている。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点B)となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を介して熱源側熱交換器12に流入する。そして、熱源側熱交換器12がガスクーラーまたは凝縮器として動作して、室外空気に放熱しながら冷却されて、熱源側熱交換器12から流出し、逆止弁13aを通って室外機1から流出し、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器バイパス配管4dを介し、第二の冷媒流路切替装置18bを通ってガスクーラーまたは凝縮器として動作する熱媒体間熱交換器15bに流入する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点B)となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を介して熱源側熱交換器12に流入する。そして、熱源側熱交換器12がガスクーラーまたは凝縮器として動作して、室外空気に放熱しながら冷却されて、熱源側熱交換器12から流出し、逆止弁13aを通って室外機1から流出し、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器バイパス配管4dを介し、第二の冷媒流路切替装置18bを通ってガスクーラーまたは凝縮器として動作する熱媒体間熱交換器15bに流入する。
熱媒体間熱交換器15bに流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体に放熱しながら冷却され、中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点C)となる。熱媒体間熱交換器15bから流出した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、絞り装置16bで膨張させられて低圧二相冷媒(図7または図8の点D)となる。この低圧二相冷媒は、絞り装置16aを介して蒸発器として作用する熱媒体間熱交換器15aに流入する。熱媒体間熱交換器15aに流入した低圧二相冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体から吸熱することで、熱媒体を冷却しながら、低圧のガス冷媒(図7または図8の点A)となる。このガス冷媒は、熱媒体間熱交換器15aから流出し、第二の冷媒流路切替装置18aを介して熱媒体変換機3から流出し、冷媒配管4を通って再び室外機1へ流入する。室外機1に流入した冷媒は、逆止弁13dを通って、第一の冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して、圧縮機10へ再度吸入される。
このとき、絞り装置16bは、第3温度センサー35aで検出された温度と第3温度センサー35bで検出された温度との差として得られるスーパーヒートが一定になるように開度が制御される。また、絞り装置16aは全開、開閉装置17aは閉、開閉装置17bは閉となっている。なお、絞り装置16bは、高圧側が超臨界状態で動作している場合は、圧力センサー36で検出された圧力を擬似飽和温度に換算した値(図7のTcc)と第3温度センサー35dで検出された温度(図7のTco)との差として得られるサブクールが一定になるように開度を制御してもよく、高圧側が亜臨界状態で動作している場合は、圧力センサー36で検出された圧力を飽和温度(凝縮温度)に換算した値(図8のTc)と第3温度センサー35dで検出された温度(図8のTco)との差として得られるサブクールが一定になるように開度を制御してもよい。また、絞り装置16bを全開とし、絞り装置16aでスーパーヒートまたはサブクールを制御するようにしてもよい。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
冷房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15bで熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。また、冷房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15aで熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ21aによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。
冷房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15bで熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。また、冷房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15aで熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ21aによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。
利用側熱交換器26bでは熱媒体が室内空気に放熱することで、室内空間7の暖房を行なう。また、利用側熱交換器26aでは熱媒体が室内空気から吸熱することで、室内空間7の冷房を行なう。このとき、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bの作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入するようになっている。利用側熱交換器26bを通過し若干温度が低下した熱媒体は、熱媒体流量調整装置25bおよび第一の熱媒体流路切替装置22bを通って、熱媒体間熱交換器15bへ流入し、再びポンプ21bへ吸い込まれる。利用側熱交換器26aを通過し若干温度が上昇した熱媒体は、熱媒体流量調整装置25aおよび第一の熱媒体流路切替装置22aを通って、熱媒体間熱交換器15aへ流入し、再びポンプ21aへ吸い込まれる。
この間、暖かい熱媒体と冷たい熱媒体とは、第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23の作用により、混合することなく、それぞれ温熱負荷、冷熱負荷がある利用側熱交換器26へ導入される。なお、利用側熱交換器26の熱媒体配管5内では、暖房側、冷房側ともに、第二の熱媒体流路切替装置23から熱媒体流量調整装置25を経由して第一の熱媒体流路切替装置22へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、暖房側においては第1温度センサー31bで検出された温度と第2温度センサー34で検出された温度との差を、冷房側においては第2温度センサー34で検出された温度と第1温度センサー31aで検出された温度との差を目標値に保つように制御することにより、賄うことができる。
冷房主体運転モードを実行する際、熱負荷のない利用側熱交換器26(サーモオフを含む)へは熱媒体を流す必要がないため、熱媒体流量調整装置25により流路を閉じて、利用側熱交換器26へ熱媒体が流れないようにする。図5においては、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bにおいては熱負荷があるため熱媒体を流しているが、利用側熱交換器26c及び利用側熱交換器26dにおいては熱負荷がなく、対応する熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉としている。そして、利用側熱交換器26cや利用側熱交換器26dから熱負荷の発生があった場合には、熱媒体流量調整装置25cや熱媒体流量調整装置25dを開放し、熱媒体を循環させればよい。
[暖房主体運転モード]
図6は、空気調和装置100の暖房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図6では、利用側熱交換器26aで温熱負荷が発生し、利用側熱交換器26bで冷熱負荷が発生している場合を例に暖房主体運転モードについて説明する。なお、図6では、太線で表された配管が熱源側冷媒と熱媒体の循環する配管を示し、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
図6は、空気調和装置100の暖房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図6では、利用側熱交換器26aで温熱負荷が発生し、利用側熱交換器26bで冷熱負荷が発生している場合を例に暖房主体運転モードについて説明する。なお、図6では、太線で表された配管が熱源側冷媒と熱媒体の循環する配管を示し、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。
図6に示す暖房主体運転モードの場合、室外機1では、第一の冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱源側熱交換器12を経由させずに熱媒体変換機3へ流入させるように切り替える。熱媒体変換機3では、ポンプ21a及びポンプ21bを駆動させ、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bを開放し、熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉とし、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bのそれぞれと利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bとの間を熱媒体が循環するようにしている。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点B)となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を通り、第1接続配管4aを導通し、逆止弁13bを通過し、室外機1から流出する。室外機1から流出した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器バイパス配管4dを介し、第二の冷媒流路切替装置18bを通ってガスクーラーまたは凝縮器として動作する熱媒体間熱交換器15bに流入する。
低温・低圧の冷媒(図7または図8の点A)が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点B)となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11を通り、第1接続配管4aを導通し、逆止弁13bを通過し、室外機1から流出する。室外機1から流出した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、冷媒配管4を通って熱媒体変換機3に流入する。熱媒体変換機3に流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体間熱交換器バイパス配管4dを介し、第二の冷媒流路切替装置18bを通ってガスクーラーまたは凝縮器として動作する熱媒体間熱交換器15bに流入する。
熱媒体間熱交換器15bに流入した高温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体に放熱しながら冷却されて、中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒(図7または図8の点C)となる。熱媒体間熱交換器15bから流出した中温・高圧の超臨界状態または亜臨界状態の冷媒は、絞り装置16bで膨張させられて低圧二相冷媒(図7または図8の点D)となる。この低圧二相冷媒は、絞り装置16aを介して蒸発器として作用する熱媒体間熱交換器15aに流入する。熱媒体間熱交換器15aに流入した低圧二相冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体から吸熱することで蒸発し、熱媒体を冷却する。この低圧二相冷媒は、熱媒体間熱交換器15aから流出し、第二の冷媒流路切替装置18aを介して熱媒体変換機3から流出し、冷媒配管4を通って再び室外機1へ流入する。
室外機1に流入した冷媒は、逆止弁13cを通って、蒸発器として作用する熱源側熱交換器12に流入する。そして、熱源側熱交換器12に流入した冷媒は、熱源側熱交換器12で室外空気から吸熱して、低温・低圧のガス冷媒(図7または図8の点A)となる。熱源側熱交換器12から流出した低温・低圧のガス冷媒は、第一の冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して圧縮機10へ再度吸入される。
このとき、絞り装置16bは、高圧側が超臨界状態で動作している場合は、圧力センサー36で検出された圧力を擬似飽和温度に換算した値(図7のTcc)と第3温度センサー35bで検出された温度(図7のTco)との差として得られるサブクールが一定になるように開度が制御される。ガスクーラー内においては、冷媒が超臨界状態のため、冷媒は二相状態にはならないため、飽和温度は存在せず、それに変わって、擬似飽和温度を使用する。また、高圧側が亜臨界状態で動作している場合は、圧力センサー36で検出された圧力を飽和温度(凝縮温度)に換算した値(図8のTc)と第3温度センサー35bで検出された温度(図8のTco)との差として得られるサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。また、絞り装置16aは全開、開閉装置17aは閉、開閉装置17bは閉となっている。なお、絞り装置16bを全開とし、絞り装置16aでサブクールを制御するようにしてもよい。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
暖房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15bで熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。また、暖房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15aで熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ21aによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。
暖房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15bで熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ21bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。また、暖房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器15aで熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ21aによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ21a及びポンプ21bで加圧されて流出した熱媒体は、第二の熱媒体流路切替装置23a及び第二の熱媒体流路切替装置23bを介して、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入する。
利用側熱交換器26bでは熱媒体が室内空気から吸熱することで、室内空間7の冷房を行なう。また、利用側熱交換器26aでは熱媒体が室内空気に放熱することで、室内空間7の暖房を行なう。このとき、熱媒体流量調整装置25a及び熱媒体流量調整装置25bの作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bに流入するようになっている。利用側熱交換器26bを通過し若干温度が上昇した熱媒体は、熱媒体流量調整装置25bおよび第一の熱媒体流路切替装置22bを通って、熱媒体間熱交換器15aに流入し、再びポンプ21aへ吸い込まれる。利用側熱交換器26aを通過し若干温度が低下した熱媒体は、熱媒体流量調整装置25aおよび第一の熱媒体流路切替装置22aを通って、熱媒体間熱交換器15bへ流入し、再びポンプ21bへ吸い込まれる。
この間、暖かい熱媒体と冷たい熱媒体とは、第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23の作用により、混合することなく、それぞれ温熱負荷、冷熱負荷がある利用側熱交換器26へ導入される。なお、利用側熱交換器26の熱媒体配管5内では、暖房側、冷房側ともに、第二の熱媒体流路切替装置23から熱媒体流量調整装置25を経由して第一の熱媒体流路切替装置22へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、暖房側においては第1温度センサー31bで検出された温度と第2温度センサー34で検出された温度との差を、冷房側においては第2温度センサー34で検出された温度と第1温度センサー31aで検出された温度との差を目標値に保つように制御することにより、賄うことができる。
暖房主体運転モードを実行する際、熱負荷のない利用側熱交換器26(サーモオフを含む)へは熱媒体を流す必要がないため、熱媒体流量調整装置25により流路を閉じて、利用側熱交換器26へ熱媒体が流れないようにする。図6においては、利用側熱交換器26a及び利用側熱交換器26bにおいては熱負荷があるため熱媒体を流しているが、利用側熱交換器26c及び利用側熱交換器26dにおいては熱負荷がなく、対応する熱媒体流量調整装置25c及び熱媒体流量調整装置25dを全閉としている。そして、利用側熱交換器26cや利用側熱交換器26dから熱負荷の発生があった場合には、熱媒体流量調整装置25cや熱媒体流量調整装置25dを開放し、熱媒体を循環させればよい。
[冷凍機油]
冷凍サイクルの冷媒回路内には、圧縮機10等の潤滑のために、冷凍機油が封入されている。冷凍機油は、圧縮機10から冷媒と一緒に吐出され、大部分は、圧縮機10の吐出側に設けられている油分離器(図示せず)によって、ガス冷媒と分離され、油分離器と圧縮機10の吸入側とを接続している油戻し配管(図示せず)によって、圧縮機10の吸入側に戻される。しかし、油分離器で分離されなかった冷凍機油は、冷媒と一緒に冷凍サイクル内を循環し、熱交換器12および15、絞り装置16を通って、圧縮機10へ戻される。
冷凍サイクルの冷媒回路内には、圧縮機10等の潤滑のために、冷凍機油が封入されている。冷凍機油は、圧縮機10から冷媒と一緒に吐出され、大部分は、圧縮機10の吐出側に設けられている油分離器(図示せず)によって、ガス冷媒と分離され、油分離器と圧縮機10の吸入側とを接続している油戻し配管(図示せず)によって、圧縮機10の吸入側に戻される。しかし、油分離器で分離されなかった冷凍機油は、冷媒と一緒に冷凍サイクル内を循環し、熱交換器12および15、絞り装置16を通って、圧縮機10へ戻される。
冷凍機油としては、例えば、PAG(ポリアルキレングリコール)やPOE(ポリオールエステル)等が使用される。図9に、PAGと二酸化炭素の溶解度線図を示すが、PAGは、二酸化炭素とは使用温度範囲内の全領域で難相溶性(非相溶性)で、ほとんど溶け合わない。図10は、PAGと二酸化炭素の密度の関係を示したものであるが、温度Tgよりも高い温度では、冷凍機油PAGの方が密度が大きく(重量が重く)、温度Tgよりも低い温度では、冷凍機油PAGは冷媒よりも密度が小さく(重量が軽く)なる。ここでTgは、例えば−15℃〜−20℃くらいである。
また、図11は、POEと二酸化炭素の溶解度線図を示すが、POEは、使用温度範囲内において、二酸化炭素とは温度Tb’よりも高い温度では難相溶性を示し溶け合う量が少ないが、温度がTb’よりも低い領域では相溶性を示し、POEと二酸化炭素は互いに溶け合う。図12は、POEと二酸化炭素の密度の関係を示したものであるが、温度Tg’よりも高い温度では、冷凍機油POEの方が密度が大きく(重量が重く)、温度Tg’よりも低い温度では、冷凍機油POEは冷媒よりも密度が小さく(重量が軽く)なる。なお、Tg’はTb’よりも低い温度であり、POEが難相溶性を示している領域では、POEの密度は冷媒の密度よりも大きく(重く)、POEの密度が冷媒の密度よりも小さくなる(軽くなる)のは相溶性の領域に入ってからである。ここで、Tb’は、例えば0℃〜10℃くらいであり、Tg’は、例えば−15℃〜−20℃くらいである。また、POEの相溶性と難相溶性の境目の温度Tb’は、ここでは、0℃〜10℃である場合について説明を行ったが、実際は、POEの種類によって多少異なり、おおよそ−10〜15℃の間の数値を取る。なお、POEは、更に低い温度、例えば−45℃以下等にて、再び、非相溶性または難相溶性を示すものがあるが、実際の冷凍サイクル装置の使用範囲外の温度のため、図示していない。
従って、冷凍機油としてPAGを使っている場合は、冷媒が高圧側の亜臨界液状態および低圧側のTgよりも温度が高い状態では、PAGと二酸化炭素の液冷媒は分離して、PAGは液冷媒の下に沈んでおり、低圧側のTgよりも温度が低い状態では、PAGと液冷媒は分離して、PAGは液冷媒の上に浮いている状態となる。一方、凍機油としてPOEを使っている場合は、冷媒が高圧側の亜臨界液状態または低圧側で温度がTb’よりも高い場合、例えば0℃以上の場合、では、POEと液冷媒は油リッチな層と冷媒リッチな層に分離して、POEは液冷媒の下に沈んでおり、冷媒が低圧でTb’よりも低い場合は、POEと冷媒は溶け合うため、お互いの密度は関係なく、分離することなく一緒に冷凍サイクル内を循環する。
[亜臨界状態での液冷媒の分流]
二酸化炭素冷媒が、低温外気冷房運転の場合等、高圧側が亜臨界状態となり、凝縮器出口側では、液冷媒になっている運転状態が想定される。先に述べた通り、亜臨界液冷媒においては、冷凍機油がPAGであってもPOEであっても、冷凍機油と液冷媒は分離し、凝縮器出口の温度では、冷凍機油の密度が液冷媒の密度よりも大きいため、冷凍機油は液冷媒の下に沈みながら、冷媒と共に冷凍サイクルの冷媒回路内を循環している。なお、冷凍機油がPAGの場合、PAG内には微量の冷媒しか溶けず、POEの場合はPOE内にはPAGの場合よりは少し多く冷媒が溶けているが、油リッチの層と液冷媒リッチな層に分離していることには変わりなく、どちらの油であっても、冷凍機油が液冷媒の下に沈みながら冷媒と共に冷凍サイクル内を循環していると言って問題ない。
二酸化炭素冷媒が、低温外気冷房運転の場合等、高圧側が亜臨界状態となり、凝縮器出口側では、液冷媒になっている運転状態が想定される。先に述べた通り、亜臨界液冷媒においては、冷凍機油がPAGであってもPOEであっても、冷凍機油と液冷媒は分離し、凝縮器出口の温度では、冷凍機油の密度が液冷媒の密度よりも大きいため、冷凍機油は液冷媒の下に沈みながら、冷媒と共に冷凍サイクルの冷媒回路内を循環している。なお、冷凍機油がPAGの場合、PAG内には微量の冷媒しか溶けず、POEの場合はPOE内にはPAGの場合よりは少し多く冷媒が溶けているが、油リッチの層と液冷媒リッチな層に分離していることには変わりなく、どちらの油であっても、冷凍機油が液冷媒の下に沈みながら冷媒と共に冷凍サイクル内を循環していると言って問題ない。
亜臨界状態の液冷媒が流れる冷媒配管において、冷媒を分流するために、配管を分岐しなければならない場合がある。例えば、図3の冷房運転においては、熱媒体変換機3には、亜臨界状態の場合、冷媒は液冷媒で流れ込む。そして、この液冷媒は、開閉装置17aを通過した後、絞り装置16aを経由して熱媒体間熱交換器15aに流れる冷媒と、絞り装置16bを経由して熱媒体間熱交換器15bに流れる冷媒とに分流される。この時、液冷媒は、分流装置14によって、絞り装置16aと16bとに分流される。この分岐部は、例えば、図13のようになっている。図13は、冷媒の分岐部を上面方向から見た図である。ここでは分流装置14としてT型の分配器等が用いられ、液冷媒が分流装置14に水平方向から流入し、それを水平方向の2つの液冷媒に分流する。分流装置14には液冷媒と冷凍機油が共に流入するが、熱媒体間熱交換器内に冷凍機油が多く混入すると、熱交換性能が悪くなってしまうため、液冷媒と冷凍機油を双方の熱媒体間熱交換器に均等に分配する必要がある。冷凍機油は液冷媒の下部に分離されて流れているため、分岐部を流れがほぼ水平方向に分かれるように配置すれば、液冷媒と冷凍機油とが、双方の絞り装置および熱媒体間熱交換器に均等に分配でき、熱媒体間熱交換器での熱交換性能を維持することができ、省エネにできる。
分流装置14は、なるべく圧力損失が小さく安価なものを用いる方がよいため、図13に示すT型の分流装置が使用される。T型分流装置では、分流装置14への冷媒の流入方向がほぼ水平方向であり、かつ、冷媒が分流装置から流出する方向がほぼ水平方向かつ分流装置への流入方向に対してほぼ直角な方向になっている。なお、分流装置14はこれに限れるものではない。例えば、図14のように、冷媒が分流装置に流入する方向がほぼ水平方向であり、かつ、冷媒が分流装置から流出する方向がほぼ水平方向かつ分流装置への流入方向に対してほぼ平行な方向であるような分流装置を使用してもよい。
また、図15および図16に示すように、分流装置14に、液冷媒が下から鉛直上向きに流れ込むように配置してもよく、液冷媒と冷凍機油とを双方の絞り装置および熱媒体間熱交換器に均等に分配できる。なお、図15の冷媒分流装置においては、冷媒が分流装置に流入する方向がほぼ鉛直上向きであり、かつ、冷媒が分岐流装置から流出する方向がほぼ水平方向かつ分流装置への流入方向に対してほぼ直角な方向となっており、図16に示す冷媒分流装置においては、冷媒が分流装置に流入する方向がほぼ鉛直上向きであり、かつ、冷媒が分流装置から流出する方向がほぼ鉛直上向きかつ分流装置への流入方向に対してほぼ平行な方向となっている。
なおここでは、冷媒分流装置14によって、冷媒を2つに分流する場合を例に説明を行ったが、分流の数はこれに限るものではなく、3つ以上に分流してもよい。
また、ここでは、分流装置14が、開閉装置17aと絞り装置16との間の流路に設置されている場合を例に説明を行ったが、分流装置14の設置位置は、ここに限るものではない。例えば、価格面等から、絞り装置16aまたは/および絞り装置16bが、開口面積の小さい2つの絞り装置を2つ並列に並べて構成しようとした場合、図4に示す暖房運転では、液冷媒が絞り装置16aおよび16bに流入する。従って、熱媒体間熱交換器15aと絞り装置16aとの間の流路、または/および、熱媒体間熱交換器15bと絞り装置16bとの間の流路に、冷媒分流装置14を設置し、同様の方向に分流させる必要がある。
[冷媒配管4]
以上説明したように、本実施の形態に係る空気調和装置100は、幾つかの運転モードを具備している。これらの運転モードにおいては、室外機1と熱媒体変換機3とを接続する冷媒配管4には熱源側冷媒が流れる。
以上説明したように、本実施の形態に係る空気調和装置100は、幾つかの運転モードを具備している。これらの運転モードにおいては、室外機1と熱媒体変換機3とを接続する冷媒配管4には熱源側冷媒が流れる。
[熱媒体配管5]
本実施の形態に係る空気調和装置100が実行する幾つかの運転モードにおいては、熱媒体変換機3と室内機2を接続する熱媒体配管5には水や不凍液等の熱媒体が流れる。
本実施の形態に係る空気調和装置100が実行する幾つかの運転モードにおいては、熱媒体変換機3と室内機2を接続する熱媒体配管5には水や不凍液等の熱媒体が流れる。
空気調和装置100では、利用側熱交換器26にて暖房負荷または冷房負荷のみが発生している場合は、対応する第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23を中間の開度にし、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方に熱媒体が流れるようにしている。これにより、熱媒体間熱交換器15a及び熱媒体間熱交換器15bの双方を暖房運転または冷房運転に使用することができるため、伝熱面積が大きくなり、効率のよい暖房運転または冷房運転を行なうことができる。
また、利用側熱交換器26にて暖房負荷と冷房負荷とが混在して発生している場合は、暖房運転を行なっている利用側熱交換器26に対応する第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23を加熱用の熱媒体間熱交換器15bに接続される流路へ切り替え、冷房運転を行なっている利用側熱交換器26に対応する第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23を冷却用の熱媒体間熱交換器15aに接続される流路へ切り替えることにより、各室内機2にて、暖房運転、冷房運転を自由に行なうことができる。
なお、実施の形態で説明した第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23は、三方弁等の三方流路を切り替えられるもの、開閉弁等の二方流路の開閉を行なうものを2つ組み合わせる等、流路を切り替えられるものであればよい。また、ステッピングモーター駆動式の混合弁等の三方流路の流量を変化させられるもの、電子式膨張弁等の2方流路の流量を変化させられるものを2つ組み合わせる等して第一の熱媒体流路切替装置22及び第二の熱媒体流路切替装置23として用いてもよい。この場合は、流路の突然の開閉によるウォーターハンマーを防ぐこともできる。さらに、実施の形態では、熱媒体流量調整装置25が二方弁である場合を例に説明を行なったが、三方流路を持つ制御弁とし利用側熱交換器26をバイパスするバイパス管と共に設置するようにしてもよい。
また、熱媒体流量調整装置25は、ステッピングモーター駆動式で流路を流れる流量を制御できるものを使用するとよく、二方弁でも三方弁の一端を閉止したものでもよい。また、熱媒体流量調整装置25として、開閉弁等の二法流路の開閉を行うものを用い、ON/OFFを繰り返して平均的な流量を制御するようにしてもよい。
また、第二の冷媒流路切替装置18を四方弁として示したが、これに限るものではなく、二方流路切替弁や三方流路切替弁を複数個用い、同じように冷媒が流れるように構成してもよい。
本実施の形態に係る空気調和装置100は、冷房暖房混在運転ができるものとして説明をしてきたが、これに限定するものではない。熱媒体間熱交換器15及び絞り装置16がそれぞれ1つで、それらに複数の利用側熱交換器26と熱媒体流量調整装置25が並列に接続され、冷房運転か暖房運転のいずれかしか行なえない構成であっても同様の効果を奏する。
また、利用側熱交換器26と熱媒体流量調整装置25とが1つしか接続されていない場合でも同様のことが成り立つのは言うまでもなく、更に熱媒体間熱交換器15及び絞り装置16として、同じ動きをするものが複数個設置されていても問題ない。さらに、熱媒体流量調整装置25は、熱媒体変換機3に内蔵されている場合を例に説明したが、これに限るものではなく、室内機2に内蔵されていてもよく、熱媒体変換機3と室内機2とは別体に構成されていてもよい。
熱源側冷媒としては、二酸化炭素、二酸化炭素とジエチルエーテルとの混合冷媒等の超臨界状態に遷移する冷媒が使用できるが、その他の超臨界状態に遷移する冷媒を用いても、同様の効果を奏する。
熱媒体としては、たとえばブライン(不凍液)や水、ブラインと水の混合液、水と防食効果が高い添加剤の混合液等を用いることができる。したがって、空気調和装置100においては、熱媒体が室内機2を介して室内空間7に漏洩したとしても、熱媒体に安全性の高いものを使用しているため安全性の向上に寄与することになる。
また、一般的に、熱源側熱交換器12および利用側熱交換器26a〜26dには、送風機が取り付けられており、送風により凝縮あるいは蒸発を促進させる場合が多いが、これに限るものではなく、例えば利用側熱交換器26a〜26dとしては放射を利用したパネルヒーターのようなものも用いることができるし、熱源側熱交換器12としては、水や不凍液により熱を移動させる水冷式のタイプのものも用いることができ、放熱あるいは吸熱をできる構造のものであればどんなものでも用いることができる。
また、ここでは、利用側熱交換器26a〜26dが4つである場合を例に説明を行ったが、利用側熱交換器26の個数は適宜に決定して良い。
また、熱媒体間熱交換器15が2つである場合を例に説明を行ったが、これに限るものではなく、熱媒体を冷却または/および加熱できるように構成すれば、幾つ設置してもよい。
また、ポンプ21は各熱媒体間熱交換器にそれぞれ一つとは限られず、複数の小容量のポンプを並列に並べてもよい。
また、本発明は、熱源側熱交換器12と利用側熱交換器26とを配管接続し、熱源側熱交換器12から利用側熱交換器26の間に冷媒を循環させる図17のような完全直膨タイプの空気調和装置101に分流装置を採用する場合にも適用でき、同様の効果を奏する。
また、空気調和装置に限らず、ショーケースやユニットクーラーと接続し、食品等を冷却する冷凍装置においても、同様のことが言え、同様の効果を奏する。
1 熱源機(室外機)、2 室内機、2a 室内機、2b 室内機、2c 室内機、2d 室内機、3 熱媒体変換機、4(4a、4b) 冷媒配管、4d 熱媒体間熱交換器バイパス配管、5 熱媒体配管、6 室外空間、7 室内空間、8 天井裏等の室外空間および室内空間とは別の空間、9 ビル等の建物、10 圧縮機、11 四方弁(第一の冷媒流路切替装置)、12 熱源側熱交換器、13(13a、13b、13c、13d) 逆止弁、14 分流装置、15(15a、15b) 熱媒体間熱交換器、16(16a、16b) 絞り装置、17(17a、17b) 開閉装置、18(18a、18b) 第二の冷媒流路切替装置、19 アキュムレーター、21(21a、21b) ポンプ、22(22a、22b、22c、22d) 第一の熱媒体流路切替弁、23(23a、23b、23c、23d) 第二の熱媒体流路切替弁、25(25a、25b、25c、25d) 熱媒体流量調整装置、26(26a、26b、26c、26d) 利用側熱交換器、31(31a、31b) 熱媒体間熱交換器出口温度検出装置、34(34a、34b、34c、34d) 利用側熱交換器出口温度検出装置、35(35a、35b、35c、35d) 熱媒体間熱交換器冷媒温度検出装置、36 熱媒体間熱交換器冷媒圧力検出装置、100 空気調和装置、A 冷媒循環回路、B 熱媒体循環回路。
Claims (10)
- 圧縮機と、第一の熱交換器と、絞り装置と、第二の熱交換器とが接続された冷媒回路を有し、前記冷媒回路内に超臨界状態に遷移する冷媒を流通させる冷凍サイクルを構成し、
前記第一の熱交換器に超臨界状態の前記冷媒を流通させて前記第一の熱交換器をガスクーラーとして、または、亜臨界状態の前記冷媒を流通させて凝縮器として動作させ、
前記第二の熱交換器に低圧二相状態の前記冷媒を流通させて蒸発器として動作させ、
前記冷媒回路内に、前記冷媒がその臨界圧力より低い圧力の状態である前記亜臨界状態において、ある温度以下では相溶性を示しある温度よりも高い温度では非相溶性あるいは難相溶性を示す冷凍機油を封入し、
前記第一の熱交換器の出口側から前記絞り装置の入口側に至る流路のいずれかの位置に前記冷媒を2つ以上の流路に分流する分流装置を備え、
前記分流装置は、前記冷媒が亜臨界状態で運転されている時に液状態となっている位置に設置され、前記冷媒が前記分流装置に流入する方向がほぼ水平方向またはほぼ鉛直上向き方向とされており、
空気とは異なる熱媒体が流通し前記熱媒体と周囲空気との間で熱交換する利用側熱交換器を収容し、空調対象空間を空調できる位置に設置された複数の室内機と、
前記第一の熱交換器または前記第二の熱交換器の一方を、前記冷媒と周囲空気との間で熱交換するようにした熱源側熱交換器と、
前記第一の熱交換器または前記第二の熱交換器の他方を、前記冷媒と前記熱媒体との間で熱交換するようにした少なくとも2台の熱媒体間熱交換器と、
前記圧縮機の出口側流路を、前記熱源側熱交換器と前記熱媒体間熱交換器との間で切替える第一の冷媒流路切替装置と、
前記熱媒体間熱交換器の冷媒側流路を、前記圧縮機の出口側又は前記熱源側熱交換器の出口側と接続される高温高圧の前記冷媒が流れる高圧側流路と、前記圧縮機の入口側又は前記熱源側熱交換器の入口側と接続される低温低圧の冷媒が流れる低圧側流路との間で切替える第二の冷媒流路切替装置と、
前記熱媒体を前記熱媒体間熱交換器と前記利用側熱交換器との間で循環させる熱媒体送出装置と、
複数の前記利用側熱交換器の熱媒体流路の入口側または出口側に設置され前記利用側熱交換器に対する前記熱媒体の循環量を調整する複数の利用側流量制御装置と、
前記複数の利用側熱交換器の熱媒体側流路の入口側および出口側のそれぞれに設置された複数の熱媒体流路切替装置と、
を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 前記冷媒が前記分流装置に流入する方向がほぼ水平方向であり、かつ、前記冷媒が前記分流装置から流出する方向がほぼ水平方向かつ前記分流装置への流入方向に対してほぼ直角な方向であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒が前記分流装置に流入する方向がほぼ水平方向であり、かつ、前記冷媒が前記分流装置から流出する方向がほぼ水平方向かつ前記分流装置への流入方向に対してほぼ平行な方向であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒が前記分流装置に流入する方向がほぼ鉛直上向きであり、かつ、前記冷媒が前記分流装置から流出する方向がほぼ水平方向かつ前記分流装置への流入方向に対してほぼ直角な方向であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒が前記分流装置に流入する方向がほぼ鉛直上向きであり、かつ、前記冷媒が前記分流装置から流出する方向がほぼ鉛直上向きかつ前記分流装置への流入方向に対してほぼ平行な方向であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷凍機油の、非相溶性あるいは難相溶性と相溶性との境界の温度は、−10度から15度の間の温度であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
- 少なくとも前記圧縮機、複数の前記第一の冷媒流路切替装置および前記熱源側熱交換器を室外機に収容し、
少なくとも前記絞り装置、前記複数の熱媒体間熱交換器および複数の前記第二の冷媒流路切替装置を熱媒体変換機に収容し、
前記室外機と前記熱媒体変換機と前記室内機とは、それぞれ別体に形成されて互いに離れた場所に設置できるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記複数の熱媒体間熱交換器のすべてに高温高圧の前記冷媒を流して前記熱媒体を加熱する全暖房運転モードと、前記複数の熱媒体間熱交換器のすべてに低温低圧の前記冷媒を流して前記熱媒体を冷却する全冷房運転モードと、前記複数の熱媒体間熱交換器の一部に高温高圧の冷媒を流して前記熱媒体を加熱しかつ前記複数の熱媒体間熱交換器の一部に低温低圧の冷媒を流して前記熱媒体を冷却する冷房暖房混在運転モードと、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記室外機と前記熱媒体変換機とを2本の配管で接続したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
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