JP2014084839A - 低速バランス法および低速バランス装置 - Google Patents

低速バランス法および低速バランス装置 Download PDF

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Abstract

【課題】精度を落とすことなく少ないステップでの低速バランスを可能とする。
【解決手段】実施形態によれば、積層ロータを有するタービンの低速バランス法は、タービン動翼を全部段取り外す動翼取外しステップS2と、動翼取り付けステップS5、S9、S13と、低速回転状態のアンバランスを計測する第1のバランス計測ステップS18と、分離評価ステップS30と、各修正面へのウェイト分配である第1の付加ステップS19と、低速回転状態のアンバランスを計測する第2のバランス計測ステップS21と、両端ウェイト分配である最終付加ステップS23とを有する。分離評価ステップS30は、第1のバランス計測ステップS18での計測結果から、アンバランスをロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスとに分離するアンバランス分離を行い各修正面に付加すべきバランスウェイト量および位置を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、低速バランス法および低速バランス装置に関する。
ガスタービンにおいては動翼の交換によって生ずるアンバランスを除去するために、機器にロータを組み込む前に低速バランス試験が実施される。
低速バランス試験は、ガスタービンの定格回転数に対して十分低い回転数にて実施されるバランス試験であり、高い回転数におけるロータの振動モードによる弾性変形を考慮しない、剛性ロータとしてのバランス試験である。
ロータの両端部近傍に設けられた2面のウェイト取り付け修正面に釣り合い重り(バランスウェイト)を取り付け、ロータに残留する残留アンバランスを除去する。
ガスタービンのような積層ロータを有するタービンにおいては、タービン動翼の交換を行った後のアンバランスには2種類がある。すなわち、タービン動翼交換により各ホイール部にて植め込まれたタービン動翼の周方向モーメントのバラツキにより発生するアンバランスと、前回低速バランスでのバランス状態から経時的なロータスタッキングの状態変化により発生したロータ曲がりによるアンバランスである。以降、前者を動翼交換アンバランス、後者をロータ曲がりアンバランスと称する。
特許第4772594号公報
図13は、ガスタービンのロータの形状および修正面の位置を示す正面図であり、3段のタービン動翼を有するガスタービンの例を示している。
ロータ1は、ロータ圧縮機側部分1a、ロータタービン側部分1bを有し、これらが軸方向中央のカップリング4で結合されている。また、ロータ1は、第1軸受搭載部2および第2軸受搭載部3においてそれぞれ第1軸受8および第2軸受9上に搭載されて回転する。ロータタービン側部分1bは、第1段タービン動翼5、第2段タービン動翼6および第3段タービン動翼7を有する。
ロータ1は、その中心軸からのアンバランスを修正するために付加するバランスウェイトを取り付ける6か所の修正面を有する。すなわち、カップリング4から圧縮機側には、
ロータ圧縮機側部分1aの入口部にある第1修正面11、ロータ圧縮機側部分1aの出口部にある第2修正面12、およびカップリング4近傍の第3修正面13が設けられている。
また、カップリング4よりタービン側には、第1段タービン動翼5近傍の第4修正面14、第2段タービン動翼6近傍の第5修正面15および第3段タービン動翼7近傍の第6修正面16が設けられている。
図14は、従来の方法による低速バランス法のステップを示すフロー図である。なお、第1段タービン動翼5、第2段タービン動翼6、第3段タービン動翼7の全てを更新する場合を例にとって示している。
まず、前準備として各段落の前回タービン動翼交換時のバランスウェイトを取り外す(S1)。ステップS1の後に第1段タービン動翼5、第2段タービン動翼6および第3段タービン動翼7を取り外す(S2)。
ステップS2の後に、ターニングを十分に行い(S3)、その上で、2面修正バランスを実施する(S4)。具体的には、低速回転状態でアンバランスを測定し、最も圧縮機側の端部にある修正面と、最もタービン側の端部にある修正面にバランスウェイトを付加する。
ステップS4の後に第2段タービン動翼6を取り付ける(S5)。ステップS5の後に、ターニングを行い(S6)、低速回転状態でアンバランスを測定し(S7)、第2段タービン動翼6にある修正面にバランスウェイトを付加する(S8)。
ステップS8の後に第1段タービン動翼5を取り付ける(S9)。ステップS9の後に、ターニングを行い(S10)、低速回転状態でアンバランスを測定し(S11)、第1段タービン動翼5にある修正面にバランスウェイトを付加する(S12)。
ステップS12の後に第3段タービン動翼7を取り付ける(S13)。ステップS13の後に、ターニングを行い(S14)、低速回転状態でアンバランスを測定し(S15)、第3段タービン動翼7にある修正面にバランスウェイトを付加する(S16)。
ステップS16の後に、ターニングを行い(S17)、その上で、2面修正バランスとして、低速回転状態でアンバランスを測定する(S18)。ステップS18の後に、最も圧縮機側の端部にある修正面と、最もタービン側の端部にある修正面の間に設けられた修正面にバランスウェイトを分配し、それぞれに付加する(S19)。
ステップS19の後に、ターニングを行い(S20)、その上で、2面最終バランスとして、低速回転状態でアンバランスを測定する(S21)。ステップS21の後に、最も圧縮機側の端部にある修正面と、最もタービン側の端部にある修正面にバランスウェイトを付加する。また、最終的にロータ振れ計測を行う(S22)。
このように、ステップS4、ステップS7、ステップS11、ステップS15、ステップS18およびステップS21と、従来は6回の低速回転数によるバランス確認すなわちアンバランスの測定を実施している。
そこで、本発明の実施形態は、精度を落とすことなく少ないステップでの低速バランスを可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、円板を軸方向に積層したロータを有するタービンにおいてロータの回転軸まわりのアンバランスを更生するために低速回転で行う低速バランス法であって、タービン動翼を全段取り外す動翼取外しステップと、各段の新しいタービン動翼を取り付ける動翼取り付けステップと、低速回転状態のアンバランスを計測する第1のバランス計測ステップと、前記第1のバランス計測ステップでの計測結果から、アンバランスをロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスとに分離するアンバランス分離を行い各修正面に付加すべきバランスウェイト量および位置を設定するアンバランス分離評価ステップと、前記アンバランス分離評価ステップの結果に基づき各修正面にバランスウェイトを付加する第1の付加ステップと、前記第1の付加ステップの後に、低速回転状態のアンバランスを計測する第2のバランス計測ステップと、前記第2のバランス計測ステップの後に、両端部の修正面にバランスウェイトを付加する最終付加ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態は、円板を軸方向に積層したロータを有するタービンにおいてロータの回転軸まわりのアンバランスを更生するために低速回転で行う低速バランス装置であって、少なくとも2つの軸受と、前記2つの軸受のそれぞれに設けられた振動センサと、前記軸受に搭載される回転機器のロータと結合されて前記ロータを低速で回転させる低速バランサーと、前記振動センサからの信号を入力としアンバランス評価を行う評価装置と、を備え、前記評価装置は、タービン排気側の計測点である第1の計測点と、反タービン側の計測点である第2の計測点とにおけるアンバランス計測結果に関する実機のデータを集積したデータベースと、第2の計測点におけるロータ曲がりアンバランス第2ベクトルと、前記データベースに基づき得られる所定の倍率を前記ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルに乗じたロータ曲がりアンバランス第1ベクトルと、前記第1の計測点のアンバランス計測結果から前記ロータ曲がりアンバランス第1ベクトルを減じた動翼交換アンバランスベクトルと、前記ロータ曲がりアンバランス第1ベクトルと前記ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルとを加え併せたロータ曲がりアンバランス合計ベクトルとを算出し、このアンバランス評価結果に基づき各アンバランスを各修正面に分配する中間修正面用ウェイト演算部と、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、精度を落とすことなく少ないステップでの低速バランスが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法の手順を示すフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法を説明するための正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法を説明するためのロータ曲がりアンバランスの各ユニットにおける圧縮機側端の修正面とタービン側端の修正面のアンバランス特性の例を示す表である。 本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法において両端ウェイト状態からロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスを分離する方法を説明するためのベクトル図である。 本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法における分離評価ステップの手順を示すフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法における動翼交換アンバランスの分配方法を示す領域図である。 本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法の効果を説明するための従来手法による実績から求めた実施形態による振動リスク算出結果を示す図であり、(a)はプラントA、(b)はプラントBの例である。 本発明の第1の実施形態の変形例としての動翼交換アンバランスの簡易的な分配方法を示す領域図である。 本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法を実施するための低速バランス実施装置を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法のバランサー上でのロータ振れ状態計測時のダイヤルゲージの取付位置を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法におけるロータ振れ計測からロータ曲がりアンバランスの算出過程を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法における解析のみによるロータ曲がりアンバランスの算出過程を示す説明図である。 ガスタービンのロータの形状および修正面の位置を示す正面図である。 従来の方法による低速バランス法のステップを示すフロー図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る低速バランス法および低速バランス装置について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法の手順を示すフロー図である。
まず、温度分布の不均一等による曲がりを除去するために、十分に時間をかけてターニングを実施する。ターニングは、通常、毎分数回転の回転数で実施する(S3)。ステップS3の後に、ロータ1の軸方向各部において、周方向に沿って半径方向への振れを計測する(S24)。
ステップS24の後に、前回ウェイトを取り外す(S1)。また、タービン動翼を全段すなわち、第1段タービン動翼5、第2段タービン動翼6および第3段タービン動翼7を取り外す(S2)。
ステップ2の後に、新しい第2段タービン動翼6の取り付け(S5)、新しい第1段タービン動翼5の取り付け(S9)、新しい第3段タービン動翼7の取り付け(S13)を行う。
ステップS13の後に、すなわちタービン動翼を一通り新しいものに交換し(S13)、ターニングを十分に実施(S17)した後に、第1のバランス計測を行う(S18)。ここで、第1のバランス計測は、低速回転状態において、ロータ1の両端の計測点におけるアンバランスを計測するステップである。
ステップS18におけるアンバランス計測の結果に基づき、タービン動翼交換時において生じている2種類のアンバランスであるアンバランスをロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスとに分離して、各部に付加すべきウェイトを算出する(S30)。
ステップS30の後に内部ウェイト分配を行う(S19)。ここで、内部ウェイト分配は、第1修正面11と第6修正面16にはさまれた第1修正面11以外の修正面へのバランスウェイトの取り付けである。
具体的には、第2修正面12、第3修正面13、第4修正面14、第5修正面15、第6修正面16にそれぞれ第2修正面取り付けバランスウェイト22、第3修正面取り付けバランスウェイト23、第4修正面取り付けバランスウェイト24、第5修正面取り付けバランスウェイト25、第6修正面取り付けバランスウェイト26を取り付ける調整である。なお、バランスウェイトの取り付けは、修正面によっては、重量ゼロすなわち取り付けない場合を含む。
ステップS19の後に、ターニングを十分に実施(S20)した後に、第2のバランス計測を行う(S21)。第2のバランス計測において、ロータ1の両端の計測点におけるアンバランスを計測する。
第2のバランス計測ステップS21の後に、両端ウェイト分配を行う(S23)。ここで、両端ウェイト分配は、第1修正面11および第6修正面16にそれぞれ第1修正面取り付けバランスウェイト21および第6修正面取り付けバランスウェイト26を取り付ける調整であり、バランスウェイトの最終付加ステップである。
本実施形態においては、当初のステップS24において、ロータ振れ計測を行っており、記録は残っているので、従来の方法とは異なり、両端ウェイト分配後のロータ振れ計測は実施しなくともよい。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法を説明するための正面図である。ロータ1は、図示しないケーシングから取り出されて、第1軸受搭載部2、第2軸受搭載部3は、低速バランス試験装置の第1軸受架台31aおよび第2軸受架台31bにそれぞれ搭載されている。図では、低速バランス試験装置のうち、計測部分のみを図示している。
ロータ1は、ターニング状態で駆動されることができる。ターニング速度は通常たとえば毎分数回転程度である。また、ロータ1は、ターニング速度よりは十分高いが定格速度よりは小さい速度である低速回転数で駆動されることができる。低速回転数は通常たとえば毎分数百回転程度である。
第1軸受相当部材および第2軸受相当部材には、それぞれアンバランス計測部33aおよびアンバランス計測部33bが設けられている。アンバランス計測部33aおよびアンバランス計測部33bはたとえば振動検出器である。
アンバランス計測部33aおよびアンバランス計測部33bからの信号はそれぞれアンバランス算出部34aおよびアンバランス算出部34bに入力される。アンバランス算出部34aおよびアンバランス算出部34bでは、振動波形からアンバランス角度と大きさを評価する。
アンバランス角度と大きさの算出は、たとえば、計測された振動波形(大きさ/時間)をフーリエ変換して低速回転数成分を抽出して、低速回転数入力(駆動入力)との比較から、周方向角度、モーメント値を算出することで良い。
アンバランス計測部33aおよびアンバランス計測部33bで測定されアンバランス算出部34aおよびアンバランス算出部34bで算出されたアンバランスは、各動翼から修正面への距離の比に応じて分配される。
ここで、あるプラントの実績例では、動翼交換アンバランスのアンバランス計測部33aとアンバランス計測部33bとでの検出割合は、アンバランス計測部33aにおいて、第1段タービン動翼5については18.5%、第2段タービン動翼6については8.3%、第3段タービン動翼7については0%であり、アンバランス計測部33aでの検出割合は小さく、動翼交換アンバランスについては殆どがロータタービン側部分1bであるアンバランス計測部33bにて検出されている。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法を説明するためのロータ曲がりアンバランスの各ユニットにおける圧縮機側端の修正面とタービン側端の修正面のアンバランス特性の例を示す表である。
表中の「偏心モーメント比」は、圧縮機側端に設けられた修正面におけるロータ曲がりアンバランスによる偏心モーメントに対するタービン側端に設けられた修正面におけるロータ曲がりアンバランスによる偏心モーメントの比を示す。また、「偏心角度差」は、圧縮機側端に設けられた修正面におけるロータ曲がりアンバランスによる偏心角度と、タービン側端に設けられた修正面におけるロータ曲がりアンバランスによる偏心角度の差を示す。
AないしGの7つのプラントにおける実績では、「偏心モーメント比」の平均値は1.4である。また、「偏心角度差」の平均値は0°である。すなわち、平均的には、タービン側端に設けられた修正面のロータ曲がりアンバランスによる偏心は、圧縮機側端に設けられた修正面のロータ曲がりアンバランスと方向が同じで、偏心モーメントの大きさはタービン側端に設けられた修正面における値が、圧縮機側端に設けられた修正面における値の1.4倍であることがわかる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法において両端ウェイト状態からロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスを分離する方法を説明するためのベクトル図である。また、図5は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法における分離評価ステップの手順を示すフロー図である。
図4および図5を参照しながら、ロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスを分離する方法、手順を以下に詳しく説明する。
2面修正バランスを実施した場合、アンバランス計測部33aで計測されたアンバランスベクトルを<Bal−a>とし、アンバランス計測部33bで計測されたアンバランスベクトルを<Bal−b>とする。また、これらの合成ベクトルを<Unb>とする。
実績を踏まえれば、アンバランス計測部33aで計測されたアンバランスベクトル<Bal−a>は、ほぼロータ曲がりアンバランスに起因するアンバランスであるとみなすことができる。
したがって、アンバランスベクトル<Bal−a>をロータ曲がりアンバランス第1ベクトルとして設定する(S31)。
また、実績によれば、動翼交換アンバランスのほとんどはロータタービン側部分1bであるアンバランス計測部33bにおいて検出される。また、実績を踏まえれば、アンバランス計測部33bで計測されたアンバランスベクトル<Bal−b>は、ロータ曲がりアンバランスによるアンバランス成分として<Bal−a>の1.4倍の大きさの偏心ベクトル成分を有するとみなすことができる。
すなわち、アンバランス計測部33bにおける偏心モーメントのうちロータ曲がりアンバランスによるアンバランスの大きさは、アンバランス計測部33aにおける偏心モーメントの大きさの1.4倍、アンバランス計測部33bにおける偏心角度とアンバランス計測部33aにおける偏心角度は0°とみなすことができる。
したがって、図4に示すように、<Bal−a>と同一方向で、大きさが1.4倍のベクトルを、ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルとして設定する(S32)。その上で、<Bal−a>に加えて、ロータ曲がりアンバランス合計ベクトルを求める(S33)。
また、<Bal−b>から<Bal−a>×1.4を除いた成分である<Unb_blade>は、動翼アンバランスに起因した偏心ベクトルということになる。したがって、<Unb_blade>を動翼交換アンバランスベクトルとして設定する(S34)。
この結果、合成ベクトル<Unb>は、ロータ曲がりアンバランスに起因する偏心ベクトル(すなわち、<Bal−a>+<Bal−a>×1.4)と動翼アンバランスに起因した偏心ベクトル(<Unb_blade>)とに分離することができる。
ロータ曲がりアンバランスに起因する偏心ベクトルと動翼アンバランスに起因する偏心ベクトルとの分離された結果にもとづいて、それぞれのアンバランスの種類に応じて、修正ウェイトの各修正面への分配を算出する(S35)。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法における動翼交換アンバランスの分配方法を示す領域図である。
ロータ曲がりアンバランスの修正に関しては、修正用のバランスウェイトを各中間修正面に分配するが、分配比率に関しては、ロータ1の曲がりがロータ1の両端から直線的に変化して、中央のカップリング4において最大となる分布をしていると仮定する。従来の実績からは、このように仮定してもおかしくはない。
一方、動翼交換アンバランスの修正に関しては、第4修正面14、第5修正面15、第6修正面16(図13参照)のばらつきが予想できないため、各修正面に均等に割り振ることが望ましい。ただし、バランスウェイトは切削により重量を低減できるが限度があるため経験上の現実的な最小値がある。このバランスウェイトの最小値をWminとする。
最小値の存在を考慮して、動翼交換アンバランスの修正に必要なウェイトの全量Wの値により、第4修正面14、第5修正面15、第6修正面16のそれぞれへの割り振り方は図6のように設定されている。
すなわち、WがWminの3倍より大きい場合は、第4修正面14、第5修正面15、第6修正面16のそれぞれに均等に割り振る。WがWminの2倍より大きくWminの3倍以下の場合は、第4修正面14と第6修正面16に均等に割り振る。WがWminより大きくWminの2倍以下の場合は、第5修正面15のみに割り振る。WがWminより小さい場合は、いずれにも取り付けない。このように区分を明確にすることにより、分配の算出を自動的に行うことができる。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る低速バランス法の効果を説明するための従来手法による実績から求めた実施形態による振動リスク算出結果を示す図であり、(a)はプラントA、(b)はプラントBの例である。
動翼交換およびバランス実施後において検出されたアンバランスの実績、すなわちロータ曲がりアンバランスの実績値に、各動翼交換によるバランス実績、すなわち動翼交換アンバランスを付加し、トータルアンバランスを解析した。
図7は、この結果を用いて、本実施形態における手法を用いた場合の第1軸受架台31aおよび第2軸受架台31b(図2参照)における振動値を算出して、実際のプラントにおいて実施した際の従来の実績と比較し、その差を示したものである。
図7(a)、(b)いずれの場合においても、振幅の差は、最大でも、5μmp−p以内であり、たとえば、1/100mmp−pを基準にとると、0.5×1/100mmp−p以内である。これは、必要な精度が確保されていることを示している。
以上のように、従来はタービン動翼交換の1段ずつのステップでアンバランス計測を実施していたものを、本実施形態は、タービン動翼の交換を一挙に行い、2面修正バランス結果から動翼アンバランスとロータ曲がりアンバランスを分離することによって、修正ウェイトを適切に分配する手法である。
この結果、精度を落とすことなく少ないステップでの低速バランスが可能となり、従来よりも短工程でバランス作業を遂行することができる。
なお、本実施形態では、動翼交換アンバランスの修正に関して修正に必要なウェイトの全量Wの値により割り振り方を区分したが、これに限定されるものではなく、より簡略な方法で行ってもよい。
図8は、第1の実施形態の変形例としての動翼交換アンバランスの簡易的な分配方法を示す領域図である。
本変形例は、WがWminより大きい場合には、全量を第2段タービン動翼6に対応する第5修正面15に割り振る。WがWminより小さい場合には、いずれの修正面にもバランスウェイトを割り振らないという、2つに区分する方法である。これは、以下の根拠に基づく。
まず、定格速度での第2軸受振動での応答感度は、第1段タービン動翼5、第2段タービン動翼6、第3段タービン動翼7について、それぞれ、1:2:3の関係にある。
ここで、たとえば、第3段タービン動翼7を交換する場合において振動に与える影響を考える。図6のような均等取り付けの場合は、第1段タービン動翼5での振動増分を1とすると、第2段タービン動翼6の場合は2、第3段タービン動翼7の場合は3の振動増加となり、合計で6の増加となる。
一方、本変形例の場合は、第2段タービン動翼6に対応する第5修正面15に3個分あるので、2の感度を乗ずれば同様に6となる。この結果、タービン動翼の交換時には、第1の実施形態と本変形例とでは、振動増加リスクに対する有意な差はないことになる。
したがって、本変形例も、作業工程の更なる短縮の意味で有効である。
[第2の実施形態]
図9は、本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法を実施するための低速バランス実施装置を示す構成図である。
低速バランス実施装置は、第1軸受架台31aおよび第2軸受架台31b、アンバランス計測部33a、33b、アンバランス算出部34a、34b、バランス評価装置100を備える。
ロータ1は、第1軸受架台31aおよび第2軸受架台31b上に搭載されている。また、ロータ1は低速バランサー32に結合されており、低速バランサー32により駆動されて低速回転数で回転できるように構成されている。
第1軸受架台31aおよび第2軸受架台31bにはそれぞれ、アンバランス計測部33a、33bが設けられており、低速回転数でのロータ1の回転中の振動等の状態が計測できる。アンバランス計測部33a、33bからの計測結果は、それぞれアンバランス算出部34a、34bに入力され、アンバランスによる偏心ベクトルが算出される。アンバランス算出部34a、34bで算出された結果は、バランス評価装置100に入力される。
バランス評価装置100は、アンバランス分離・ウェイト算出部51、各修正面ウェイト算出部52、出力表示部53、データベース54、入力部55を有する。
アンバランス分離・ウェイト算出部51において、アンバランス算出部34a、34bで算出された偏心ベクトルは、ロータ曲がりアンバランスに起因する偏心ベクトルと動翼交換アンバランスに起因した偏心ベクトルとに分離される。
また、アンバランス分離・ウェイト算出部51は、アンバランスを分離した結果に基づき、ロータ曲がりアンバランス修正のためのバランスウェイトおよび動翼交換アンバランス修正のためのバランスウェイトを算出する。
各修正面ウェイト算出部52において、アンバランス分離・ウェイト算出部51で算出されたロータ曲がりアンバランス修正のためのバランスウェイトおよび動翼交換アンバランス修正のためのバランスウェイトが、各修正面へ割り付けられる。
この結果は、出力表示部53によって表示される。
入力部55は、必要なデータを受け付ける。データベース54は、ロータ形式、重量、危険速度データ等のバランシングを行う上で必要なデータを蓄積し、各修正面のウェイトの算出等の際に利用する。
また、ロータ1の軸方向に移動可能なダイヤルゲージ41が設けられており、各部の振れ計測ができるように構成されている。振れ計測は、ターニングした後、タービン動翼を植え込む前のタイミングで低速バランス実施装置上で行う。
従来のようにロータ振れをケーシング内で計測した場合ではロータ上下半温度差によりロータ曲がりが発生しロータ振れ精度が確保できないが、ガスタービンロータ低速バランサー上にて十分ターニングを行い、一時曲がりを除去した状態で実施することにより、より外乱を排除し、精度の高い計測を実現するものである。
ロータ振れ計測は、ロータ1の軸方向のたとえば10数箇所のロータ振れ計測点において、ロータ1の真下にダイヤルゲージ41を取り付け、周方向にたとえば45°毎に行う。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法のバランサー上でのロータ振れ状態計測時のダイヤルゲージの取付位置を示す正面図である。ロータ1の周方向の振れの分布を計測するにあたってキーフェーザー(基準点)42を決める必要がある。基準点42はたとえばロータ1の構造上の特定の方向とすることで良い。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法におけるロータ振れ計測からロータ曲がりアンバランスの算出過程を示す説明図である。
まず、ガスタービン振れ計測結果から各計測点ごとの周方向計測におけるベクトルを加算することで、計測点毎の偏心量および角度、すなわち偏心ベクトルが算出される。
次に各ベクトルは、10数箇所の計測点において極座標上でプロットされ、さらに極座標のうち振れの多い点をロータ軸方向にプロットすることにより曲がり線図が完成する。
その後、ロータ曲がりアンバランス計算を行う。以下にロータ曲がり計算手法について具体的に示す。
まず、ロータ1のロータ圧縮機側部分1aの端部からロータタービン側部分1bの端部の間を軸方向に微小区間でセクション分割し、各セクションの軸方向の長さ(ロータ圧縮機側部分1aはdWx、ロータタービン側部分1bはdWy)と重量(Wx)を算出する。
次に、計測されたロータ1の振れ計測結果から作製されたロータ曲がり線図に基づき、前段の微小区間の偏心量(εx)を算出し、その偏心量にセクション重量を乗じて偏心により生ずる微小区間セクションのアンバランスモーメント(Mx)を算出する。
次に、微小区間セクションのアンバランスモーメント(Mx)を微小区間の前後にある直近の修正面にスパン比で次式のように割り振る。
=ΣdWx・εx・(L−x)/L (1)
2R=ΣdWy・εy・(L−y)/L (2)
2L=ΣdWx・εx・x/L (3)
=ΣdWy・εy・y/L (4)
次の微小区間のアンバランスモーメントを一方の軸端から他方の軸端まで算出して、各修正面におけるアンバランスモーメントを算出する。このようにして、修正面ごとのアンバランスを算出し、修正面ごとの傾向を比較・検討することも可能となる。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る低速バランス法における解析のみによるロータ曲がりアンバランスの算出過程を示す説明図である。
これまでに述べた結果から、ロータ1の曲がりに関しては、次のことが分かっている。まず、各振れ計測点の偏心方向はほぼ一致している。次に、偏心量分布は各軸受を原点とし、カップリング4付近を頂点としてほぼ直線的に変化している傾向がある。
この事実から、各修正面における偏心方向は一致しており、かつ偏心量の分布はカップリング4を極大点とした直線的分布形状を想定し、計測結果などの実績値を排除した解析を行った。
まず図12において、第1軸受搭載部2とアンバランス計測部33a間のアンバランスモーメントは全て第1修正面11に割り振り、第2軸受搭載部3と第6修正面16間のアンバランスモーメントは全て第6修正面16に割振る。第1修正面11と第6修正面16間の偏心に関しては、図11と同様の手法により算出する(式(1)ないし式(4)参照)。
すなわち、第1修正面11からの距離をxと置き、xからx+dxまでの微小区間での偏心εと距離dxの積を第1修正面11および第6修正面16までの距離の逆比で割振り、それを第1修正面11から第6修正面16間の距離に対して積分する。
Figure 2014084839
Figure 2014084839
最後に、算出された第6修正面16への割振りモーメントを第1修正面11の割振りモーメントで除することにより、モーメント比が算出される。各距離パラメータを実際のプラントを例に入力すると、1.4となり、図4に示される実績値を裏付ける結果となった。
ただし、この数値は各距離パラメータによって異なる。ロータ1の曲がり形態がカップリング4以外の部位において最大振れとなる場合を想定し、本実施形態では、第1修正面11と第6修正面16のモーメント比を1.4で一定にするのではなく、プラントごとに式(5)、式(6)を用いた計算によりプラント固有のモーメント比を算出し、解析により得られたモーメント比に基づきロータ1の曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスを分離する方法としている。
以上のように、本実施形態は、第1の実施形態と同様にタービン動翼の交換を一挙に行い、2面修正バランス結果から動翼交換アンバランスとロータ曲がりアンバランスを分離することによって、修正ウェイトを適切に分配することができる。
さらに、ロータ曲がりアンバランスを算出することにより、偏心の軸方向のピーク位置がカップリング4にない場合においても、アンバランスの分離が可能となる。
この結果、精度を落とすことなく少ないステップでの低速バランスが可能となり、従来よりも短工程でバランス作業を遂行することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…ロータ、1a…ロータ圧縮機側部分、1b…ロータタービン側部分、2…第1軸受搭載部、3…第2軸受搭載部、4…カップリング、5…第1段タービン動翼、6…第2段タービン動翼、7…第3段タービン動翼、8…第1軸受、9…第2軸受、11…第1修正面、12…第2修正面、13…第3修正面、14…第4修正面、15…第5修正面、16…第6修正面、21…第1修正面取り付けバランスウェイト、22…第2修正面取り付けバランスウェイト、23…第3修正面取り付けバランスウェイト、24…第4修正面取り付けバランスウェイト、25…第5修正面取り付けバランスウェイト、26…第6修正面取り付けバランスウェイト、31a…第1軸受架台、31b…第2軸受架台、32…低速バランサー、33a、33b…アンバランス計測部、34a、34b…アンバランス算出部、41…ダイヤルゲージ、42…キーフェーザー(基準点)、51…アンバランス分離・ウェイト算出部、52…各修正面ウェイト算出部、53…出力表示部、54…データベース、55…入力部、100…バランス評価装置

Claims (9)

  1. 円板を軸方向に積層したロータを有するタービンにおいてロータの回転軸まわりのアンバランスを更生するために低速回転で行う低速バランス法であって、
    タービン動翼を全段取り外す動翼取外しステップと、
    各段の新しいタービン動翼を取り付ける動翼取り付けステップと、
    低速回転状態のアンバランスを計測する第1のバランス計測ステップと、
    前記第1のバランス計測ステップでの計測結果から、アンバランスをロータ曲がりアンバランスと動翼交換アンバランスとに分離するアンバランス分離を行い各修正面に付加すべきバランスウェイト量および位置を設定するアンバランス分離評価ステップと、
    前記アンバランス分離評価ステップの結果に基づき各修正面にバランスウェイトを付加する第1の付加ステップと、
    前記第1の付加ステップの後に、低速回転状態のアンバランスを計測する第2のバランス計測ステップと、
    前記第2のバランス計測ステップの後に、両端部の修正面にバランスウェイトを付加する最終付加ステップと、
    を有することを特徴とする低速バランス法。
  2. 前記第1のバランス計測ステップは、タービン排気側の計測点である第1の計測点と、圧縮機吸気側の計測点である第2の計測点とにおけるアンバランス計測を含み、
    前記アンバランス分離評価ステップは、
    前記第2の計測点のアンバランス計測結果はすべてロータの曲がりによるアンバランス分であると仮定して前記第1の計測点におけるロータ曲がりアンバランス第1ベクトルを設定するロータ曲がりアンバランス第1ベクトル設定ステップと、
    前記第1の計測点と前記第2の計測点でのロータ曲がりアンバランスのモーメント比率および角度差に基づき得られる所定の倍率を前記ロータ曲がりアンバランス第1ベクトルに乗じてロータ曲がりアンバランス第2ベクトルを設定するロータ曲がりアンバランス第2ベクトル設定ステップと、
    前記ロータ曲がりアンバランス第1ベクトルと前記ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルとを加え併せてロータ曲がりアンバランス合計ベクトルを設定するロータ曲がりアンバランス合計ベクトル設定ステップと、
    前記第2の計測点のアンバランス計測結果から前記ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルを減ずることにより動翼交換アンバランスベクトルを得る動翼交換アンバランスベクトル分離ステップと、
    前記動翼交換アンバランスベクトルおよび前記ロータ曲がりアンバランス合計ベクトルから各アンバランスを各修正面に分配する分配ステップと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の低速バランス法。
  3. 前記モーメント比率および前記角度差は、ロータ曲がりアンバランス解析に基づき算出することを特徴とする請求項2に記載の低速バランス法。
  4. 前記ロータ曲がりアンバランス解析は、前回付加したバランスウェイトを基準とし、今回付加したバランスウェイトへの変化分により算出することを特徴とする請求項3に記載の低速バランス法。
  5. 前記ロータを低速で回転させる第3の低速回転ステップと、
    前記第3の低速回転ステップの後に、ロータの軸方向の各部について各方位の偏心量を測定するロータ振れ計測ステップと、
    を有し、
    前記ロータ曲がりアンバランスの算出は、前記ロータ振れ計測ステップの結果から偏心量および角度を算出して、各軸方向セクションの偏心によるモーメントを積分することにより算出することを特徴とする請求項3に記載の低速バランス法。
  6. 前記ロータ振れ計測ステップは、前記動翼取外しステップの前に実施することを特徴とする請求項5に記載の低速バランス法。
  7. 前記動翼交換アンバランスに対応する修正モーメントは、各タービン動翼に均等に割り振った値が規定値以上であれば、各タービン動翼に均等に取り付け、規定値未満の場合は、優先順位に応じて取り付けることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載の低速バランス法。
  8. 前記動翼取外しステップの前に、バランスウェイトを取り外す前回ウェイト取外しステップをさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の低速バランス法。
  9. 円板を軸方向に積層したロータを有するタービンにおいてロータの回転軸まわりのアンバランスを更生するために低速回転で行う低速バランス装置であって、
    少なくとも2つの軸受と、
    前記2つの軸受のそれぞれに設けられた振動センサと、
    前記軸受に搭載される回転機器のロータと結合されて前記ロータを低速で回転させる低速バランサーと、
    前記振動センサからの信号を入力としアンバランス評価を行う評価装置と、
    を備え、
    前記評価装置は、
    タービン排気側の計測点である第1の計測点と、反タービン側の計測点である第2の計測点とにおけるアンバランス計測結果に関する実機のデータを集積したデータベースと、
    第2の計測点におけるロータ曲がりアンバランス第2ベクトルと、前記データベースに基づき得られる所定の倍率を前記ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルに乗じたロータ曲がりアンバランス第1ベクトルと、前記第1の計測点のアンバランス計測結果から前記ロータ曲がりアンバランス第1ベクトルを減じた動翼交換アンバランスベクトルと、前記ロータ曲がりアンバランス第1ベクトルと前記ロータ曲がりアンバランス第2ベクトルとを加え併せたロータ曲がりアンバランス合計ベクトルとを算出し、このアンバランス評価結果に基づき各アンバランスを各修正面に分配する中間修正面用ウェイト演算部と、
    を有することを特徴とする低速バランス装置。
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