JP2014084407A - 変性共役ジエン系重合体の製造方法 - Google Patents

変性共役ジエン系重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014084407A
JP2014084407A JP2012234760A JP2012234760A JP2014084407A JP 2014084407 A JP2014084407 A JP 2014084407A JP 2012234760 A JP2012234760 A JP 2012234760A JP 2012234760 A JP2012234760 A JP 2012234760A JP 2014084407 A JP2014084407 A JP 2014084407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
alcohol
conjugated diene
diene polymer
modified conjugated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012234760A
Other languages
English (en)
Inventor
Ippei Kameda
一平 亀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2012234760A priority Critical patent/JP2014084407A/ja
Publication of JP2014084407A publication Critical patent/JP2014084407A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】溶媒からアルコールを十分に除去することができる、変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を有する変性剤を反応させ、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液を得る変性工程と、
前記アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液からアルコールを含む溶媒を回収して、変性共役ジエン系重合体を得るスチームストリッピング工程と、
下記(I)〜(IV)工程により前記アルコールを含む溶媒からアルコールを分離し、当該溶媒を精製して、回収する溶媒回収工程とを有し、
前記回収された溶媒を前記共役ジエン系重合体を重合する重合工程に再供給する、変性共役ジエン系重合体の製造方法。
(I)前記スチームストリッピング工程で回収された、アルコールを含む溶媒とスチームとの混合物をコンデンサにより凝縮する、凝縮工程
(II)前記凝縮工程により得られる、アルコールを含む溶媒と水との混合液を攪拌し、アルコールと水を充分接触させる、接触混合工程
(III)前記混合液を、静置槽でアルコールを含む水層と、溶媒層とに分離し、アルコールを前記溶媒層から抽出除去する、静置分離工程
(IV)前記静置分離工程により得られる溶媒を精製する、精製工程
【選択図】なし

Description

本発明は、変性共役ジエン系重合体の製造方法に関するものである。
近年、二酸化炭素排出量の抑制等、環境に対する配慮が社会的要請となっている。具体的には自動車に対する低燃費化要求が高まってきている。このような現状から、自動車用タイヤ、特に地面と接するタイヤトレッドの材料として、転がり抵抗が小さい材料の開発が求められてきている。
従来、タイヤトレッドの転がり抵抗(ヒステリシスロス)を低減する技術として、ゴム組成物のフィラーとしてシリカを用いる方法が知られている。ヒステリシスロスを低減化する技術として、例えば、共役ジエン系重合体(ゴム状重合体)の重合活性末端をアルコキシシラン化合物などで変性した変性共役ジエン系重合体を用いることでシリカの分散を改良し、さらにはゴム状重合体の分子末端部をフィラーとの結合で封じることによって、ヒステリシスロスを低減化する試みがなされている(例えば、特許文献1、2参照)。
この技術を用いて変性ゴムを製造すると、変性剤とゴム状重合体との反応により副生物としてアルコールが生じ、後に回収して再供給する溶媒に混入する。アルコールは共役ジエン系重合体のアニオン重合においては開始剤の失活剤として働くため、プロセス内で溶媒から除去する必要がある。
一般的に、ゴム状重合体の溶媒回収工程では、脱溶媒工程のスチームストリッピングによってゴム状重合体を粉粒体化させ、溶媒を回収する方法が採用されるケースが多い。具体的には、重合体溶液を分散剤を含む熱水中に注入し、揮発、回収する方法が用いられる(例えば、非特許文献1参照)。この方法を用いた場合、生成したアルコールは、水と溶媒との分配係数により多くが水側に移動する。そのため、後の、水と溶媒を分離する工程でアルコールは水と同時に除去されるが、水と溶媒との接触効率が悪いと、アルコールは十分に除去されず、溶媒側に残存することが考えられる。
その結果、上述したように、回収した溶媒を使用する重合工程において重合開始剤の失活反応が生じたり、回収した溶媒からアルコールを除去するために精製塔の運転コストが上がるといった課題がある。
例えば、特許文献3では、カチオン重合によるイソブチレン系ブロック共重合体の製造において、重合溶媒として用いるハロゲン化炭化水素からのアルコール生成及び回収溶媒への混入を抑えるため、ストリッピングタンク圧を溶媒の飽和水蒸気圧の1.1倍より小さくするという手法がとられている。
一方、特許文献4では、エチレン−ビニルアルコール系共重合体の製造工程において、けん化後の脱アルコール工程と押出し機の間にスタティックミキサーを導入し、ポリマー中のアルコールや残渣の除去効率を上げているが、溶媒中のアルコール除去に関しては述べられていない。
特開2001−158834号公報 特開2003−171418号公報 WO2006/008902 特開2011−111473号公報
佐伯 康治(著), 尾見 信三(著)「新ポリマー製造プロセス」、工業調査会出版、1994年6月発行
しかしながら、上述したような方法では、溶媒中のアルコールを十分に除去できず、更なる改善が求められている。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、溶媒からアルコールを十分に除去することができる、変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は前記課題を解決するために鋭意検討した結果、変性共役ジエン系重合体の製造方法における溶媒回収工程において、スチームストリッピング工程から留出する蒸気を冷却凝縮するコンデンサ(凝縮機)と、静置槽の、間に回収溶媒と水との接触混合工程を設けることで、溶媒側に残存するアルコールを十分に水側に分配して、除去することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を有する変性剤を反応させ、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液を得る変性工程と、
前記アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液からアルコールを含む溶媒を回収して、変性共役ジエン系重合体を得るスチームストリッピング工程と、
下記(I)〜(IV)工程により前記アルコールを含む溶媒からアルコールを分離し、当該溶媒を精製して、回収する溶媒回収工程とを有し、
前記回収された溶媒を前記共役ジエン系重合体を重合する重合工程に再供給する、変性共役ジエン系重合体の製造方法。
(I)前記スチームストリッピング工程で回収された、アルコールを含む溶媒とスチームとの混合物をコンデンサにより凝縮する、凝縮工程
(II)前記凝縮工程により得られる、アルコールを含む溶媒と水との混合液を攪拌し、アルコールと水を充分接触させる、接触混合工程
(III)前記混合液を、静置槽でアルコールを含む水層と、溶媒層とに分離し、アルコールを前記溶媒層から抽出除去する、静置分離工程
(IV)前記静置分離工程により得られる溶媒を精製する、精製工程
〔2〕
前記接触混合工程(II)において、可動型混合器又は静止型混合器を用いる前項〔1〕に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
〔3〕
前記可動型混合器の攪拌動力が、1〜100kW/m3である前項〔2〕に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
〔4〕
前記静止型混合器内での流体の滞留時間が、1〜100sである前項〔2〕に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
本発明によると、変性共役ジエン系重合体の製造方法における溶媒回収工程において、回収される溶媒中のアルコールを十分に除去することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について具体的に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔変性共役ジエン系重合体の製造方法〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法は、共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を有する変性剤を反応させ、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液を得る変性工程と、
前記アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液からアルコールを含む溶媒を回収して、変性共役ジエン系重合体を得るスチームストリッピング工程と、
下記(I)〜(IV)工程により前記アルコールを含む溶媒からアルコールを分離し、当該溶媒を精製して、回収する溶媒回収工程とを有し、
前記回収された溶媒を前記共役ジエン系重合体を重合する重合工程に再供給する。
(I)前記スチームストリッピング工程で回収された、アルコールを含む溶媒とスチームとの混合物をコンデンサにより凝縮する、凝縮工程
(II)前記凝縮工程により得られる、アルコールを含む溶媒と水との混合液を攪拌し、アルコールと水を充分接触させる、接触混合工程
(III)前記混合液を、静置槽でアルコールを含む水層と、溶媒層とに分離し、アルコールを前記溶媒層から抽出除去する、静置分離工程
(IV)前記静置分離工程により得られる溶媒を精製する、精製工程
〔重合工程・変性工程〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、重合工程は、共役ジエン系重合体を重合する工程であり、変性工程は、共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を有する変性剤を反応させ、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液を得る工程である。本実施形態においては、共役ジエン系重合体は重合活性末端の失活前であり、重合活性末端を有する共役ジエン系重合体を意味する。
(変性共役ジエン系重合体)
まず、本実施形態で得られる変性共役ジエン系重合体について説明する。本実施形態で得られる変性共役ジエン系重合体は、重合工程で重合活性末端を有する共役ジエン系重合体を得た後、変性工程で、共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を有する変性剤を加えて変性反応させて、後述するスチームストリッピング等を行って重合溶媒を分離した後、乾燥することにより得ることができる。この変性反応の際に副生成物としてアルコールが生じ、変性共役ジエン系重合体溶液中に含まれることになる。
変性反応は重合活性末端と変性剤が反応することで行われる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法においては、変性反応を行った後、共重合体溶液に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。失活剤としては、特に限定されず、例えば水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。中和剤としては、特に限定されず、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9〜11個で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸;無機酸の水溶液、炭酸ガス等が挙げられる。
(共役ジエン系重合体)
上記共役ジエン系重合体は、重合工程で、炭化水素溶系媒等の重合溶媒中で有機アルカリ金属及び/又は有機アルカリ土類金属等のアニオン重合開始剤を開始剤として用いて、共役ジエンモノマーを重合させて、又は共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノマーを共重合させることにより得ることができる。
共役ジエン系重合体の重合は、回分式、又は1個の反応器若しくは2個以上の連結された反応器での連続式等の重合様式により行うことが好ましい。
共役ジエン系重合体の重合温度は、リビングアニオン重合が進行する温度であれば特に限定されるものではないが、生産性の観点から0℃以上が好ましく、重合終了後の活性末端へ変性反応量を充分に確保する観点から120℃以下で行うことが好ましい。より好ましくは、20℃〜100℃の範囲であり、さらに好ましくは30℃〜90℃の範囲である。重合温度は、重合が発熱反応であることを考慮に入れ、さらにはモノマー及び溶媒のフィード温度を調節し、モノマー濃度を制御し、反応器外部からの冷却や加熱を行うことによって制御できる。
(アニオン重合開始剤)
上記アニオン重合開始剤としては、特に限定されないが、具体的には、有機アルカリ金属及び/又は有機アルカリ土類金属などが挙げられる。有機アルカリ金属としては、特に限定されないが、具体的には、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、ベンジルリチウム等のモノ有機リチウム化合物;1,4−ジリチオブタン、1,5−ジリチオペンタン、1,6−ジリチオヘキサン、1,10−ジリチオデカン、1,1−ジリチオジフェニレン、ジリチオポリブタジエン、ジリチオポリイソプレン、1,4−ジリチオベンゼン、1,2−ジリチオ−1,2−ジフェニルエタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン、1,3,5−トリリチオ−2,4,6−トリエチルベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物;リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジヘプチルアミド、リチウムジヘキシルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチウムジ−2−エチルヘキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピペラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムメチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミドなどのリチウムアミド化合物が挙げられる。それらの中でも、n−ブチルリチウム、リチウムヘキサメチレンイミドが好ましい。
有機アルカリ土類金属としては、特に限定されないが、例えば、有機マグネシウム化合物、有機アルミニウム化合物等があり、具体的には、ジブチルマグネシウム、トリエチルアルミニウム等が挙げられる。
(共役ジエンモノマー)
上記共役ジエンモノマーとしては、特に限定されないが、具体的には、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。この中でも、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。即ち、共役ジエン系重合体は単独重合体でもよいし、共重合体であってもよい。
(芳香族ビニルモノマー)
また、上記芳香族ビニルモノマーとしては、特に限定されないが、具体的には、上記共役ジエンモノマーと共重合可能なものであることが好ましく、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。この中でも、スチレンが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(極性化合物)
共役ジエン系重合体を製造する際、重合体中の共役ジエン部のミクロ構造を制御するためのビニル化剤として、また重合速度の改善等の目的で、下記の極性化合物を添加することが好ましい。
極性化合物としては、特に限定されないが、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第3級アミン化合物;カリウム−tert−アミラート、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等が挙げられる。これらの極性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
極性化合物の使用量は、得られる共役ジエン系重合体、その変性共役ジエン系重合体、及び/又はその変性共役ジエン系重合体を含む組成物の目的等と効果の程度に応じて選択されるが、通常、アニオン重合開始剤中のリチウム1モルに対して0.005〜100モルである。
(重合溶媒)
共役ジエン系重合体は所定の重合溶媒中で重合することができる。重合溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が用いられる。より具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素系溶媒が挙げられる。
上記した共役ジエンモノマー及び重合溶媒は、それぞれ単独であるいはこれらの混合液を、有機金属化合物を用いて処理しておくことが好ましい。これにより、共役ジエンモノマーや重合溶媒に含まれているアレン類やアセチレン類を処理できる。その結果、高濃度の活性末端を有する共役ジエン系重合体が得られるようになり、高い変性率を達成できるようになる。
(変性剤)
次に、変性剤について説明する。変性剤は、アルコキシシリル基を有するものであれば特に制限されないが、シリカとの相互作用による転がり抵抗低減の観点から、変性により、共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を少なくとも1個有する原子団を与えるものが好ましい。また、変性剤は他の官能基、例えばアミノ基やエポキシ基などを同一分子内に有してもよい。さらに、これら変性剤は一種単独又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
上記変性剤としては、特に限定されないが、具体的には、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(5−トリメトキシシリルペンチル)−1−アザ−2−シラシクロヘプタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−エチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−エチル−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、1,4−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ピペラジン、1,4−ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ピペラジン、1,4−ビス[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]ピペラジン、1,3−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イミダゾリジン、1,3−ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]イミダゾリジン、1,3−ビス[3−(ジエメトキシエチルシリル)プロピル]イミダゾリジン、1,3−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサヒドロピリミジン、1,3−ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサヒドロピリミジン、1,3−ビス[3−(トリブトキシシリル)プロピル]−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)メチルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)エチルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)プロピルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ブチルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)フェニルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ベンジルアミン、ビス(トリエトキシシリルメチル)メチルアミン、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)メチルアミン、ビス(トリエトキシシリルメチル)プロピルアミン、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)プロピルアミン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)N−トリメチルシリルアミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)N−トリメチルシリルアミン、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)N−トリメチルシリルアミン化合物、トリス(トリエトキシシリルメチル)アミン、トリス(2−トリエトキシシリルエチル)アミン、トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン及びこれらのトリエトキシシリル化合物に対応するトリメトキシシリル化合物;1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−メチルピペラジン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)プロピル]−4−メチルピペラジン、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−3−メチルイミダゾリジン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)プロピル]−3−エチルイミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−3−メチルヘキサヒドロピリミジン、3−[3−(トリブトキシシリル)プロピル]−1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、3−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−1−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン、1−(2−エトキシエチル)−3−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イミダゾリジン、(2−{3−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]テトラヒドロピリミジン−1−イル}エチル)ジメチルアミン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(トリブトキシシリル)プロピル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン、1−[3−(ジエトキシエチルシリル)プロピル]−3−(トリエチルシリル)イミダゾリジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)イミダゾリジン、1−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)ヘキサヒドロピリミジン、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−3−(トリメチルシリル)ヘキサヒドロピリミジン、1−[4−(トリエトキシシリル)ブチル]−4−(トリメチルシリル)ピペラジン等が挙げられる。
この中でも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が更なる転がり抵抗の低減の観点から、好ましい。
上述する変性剤と重合活性末端を有する共役ジエン系重合体(リビングポリマー)との反応により、変性共役ジエン系重合体溶液中にアルコールが副生する。
〔スチームストリッピング工程〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、スチームストリッピング工程は、変性工程後に水や酸等を添加して活性種を失活した後、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液からアルコールを含む溶媒を回収して、変性共役ジエン系重合体を得る工程である。
具体的には、上記のようにして得られた変性共役ジエン系重合体溶液は、界面活性剤、及びスチームを加え、攪拌により、液−液分散させながら、加熱により溶媒を除去するスチームストリッピング工程によりクラム(粉粒体)化される。スチームの添加量は、特に制限はないが、液−液分散のしやすさ等から変性共役ジエン系重合体溶液に対し、0.1〜4倍の容量として加えるのが好ましい。
(界面活性剤)
上記界面活性剤としては、特に限定されないが、スチーム存在下で変性共役ジエン系重合体溶液を安定して液−液分散させ、かつ溶媒揮発による泡立ちを低減させることが好ましいため、溶媒除去温度以上の曇点を有する非イオン界面活性剤を使用することが好ましい。このような非イオン界面活性剤としては、特に限定されないが、具体的には、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、クエン酸モノ(ジ又はトリ)ステアリンエステル、ペンタエリストール脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチレン)脂肪アミン、脂肪酸とジエタノールとの縮合生成物、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、あるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。加える非イオン界面活性剤の量は、特に制限はないが、変性共役ジエン系重合体に対し0.05質量部から5質量部が好ましい。0.05質量部以上であれば界面活性剤としての特性が十分発揮され、粒子が形成される。また、5質量部以下であれば変性共役ジエン系重量体の物性低下、粉粒体化における泡立ちの問題が制され好ましい。
〔溶媒回収工程〕
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、溶媒回収工程は、下記(I)〜(IV)工程によりアルコールを含む溶媒からアルコールを分離し、当該溶媒を精製して、回収する工程である。
(I)前記スチームストリッピング工程で回収された、アルコールを含む溶媒とスチームとの混合物をコンデンサにより凝縮する、凝縮工程
(II)前記凝縮工程により得られる、アルコールを含む溶媒と水との混合液を攪拌し、アルコールと水を充分接触させる、接触混合工程
(III)前記混合液を、静置槽でアルコールを含む水層と、溶媒層とに分離し、アルコールを前記溶媒層から抽出除去する、静置分離工程
(IV)前記静置分離工程により得られる溶媒を精製する、精製工程
以下、各工程について説明する。
((I)凝縮工程)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、(I)凝縮工程は、スチームストリッピング工程で回収された、アルコールを含む溶媒とスチームとの混合物をコンデンサにより凝縮する工程である。このようにしてスチームストリッピング工程において回収された高温のスチームとアルコールを含む溶媒との混合物は、コンデンサにより凝縮され混合液となり、接触混合工程に移る。コンデンサの形態、能力は特に限定されるものではなく、スチームとアルコールを含む溶媒とを充分凝縮させるものであればよい。
((II)接触混合工程)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、(II)接触混合工程は、凝縮工程により得られる、アルコールを含む溶媒と水との混合液を攪拌し、アルコールと水を充分接触させる工程である。接触混合工程により、溶媒側に残存するアルコールを十分に水側に分配して、除去することが可能となる。接触混合工程の形態は特に制限はなく、水と溶媒が十分混合し、接触混合工程出口において、水層と溶媒層におけるアルコールの存在比が、該アルコールの分配係数と同等となることが好ましい。接触混合工程で用いられる混合器としては、特に限定されないが、具体的には、可動型混合器又は静止型混合器を用いることができる。より具体的には、可動型混合器であれば、攪拌槽や、インラインミキサー等が挙げられ、静止型混合器であれば、スタティックミキサー等が挙げられる。
さらに、上記可動型混合器であれば、撹拌動力(単位体積当りの消費電力。以下、「P/V値」という。)が1〜100kW/m3の範囲にあるものが好ましく、5〜50kW/m3がより好ましく、10〜30kW/m3がさらに好ましい。P/V値が1kW/m3以上であれば十分な接触効率が得られ、アルコールの除去効率が良い。100kW/m3以下であれば消費電力が小さく、経済的である。ここで、P/V値(kW/m3)は撹拌効果の指標となる単位体積当りの消費電力である。P(kW)とは撹拌に要する動力であり、混合時の消費電力を測定することで容易に求めることができる。また、V(m3)は混合部の空間容積であり、溶液にせん断力を与える部分の空間容積である。
また、上記静止型混合器であれば、槽内の流体の滞留時間が1〜100sの範囲にあるものが好ましく、5〜50sがより好ましく、10〜30sがさらに好ましい。滞留時間が1s以上であれば十分な接触効率が得られ、アルコールの除去効率が良い。100s以下であればスタテッィクミキサーの容量が小さくてすみ、経済的である。
((III)静置分離工程)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、(III)静置分離工程は、混合液を、静置槽でアルコールを含む水層と、溶媒層とに分離し、アルコールを前記溶媒層から抽出除去する工程である。静置槽の形状は特に制限はなく、水と溶媒がその比重差により分離され、溶媒のみを回収できる構造であればよい。例えば、自然沈降型デカンターや、遠心分離型デカンター、ディスク型セパレーターなどが挙げられる。
接触混合工程で十分混合された後、静置分離工程の静置槽で水と溶媒との比重差によりアルコールを含む水と溶媒が分離され、アルコールを実質的に含まない溶媒は精製工程へと送られる。
((IV)精製工程)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、(IV)精製工程は、静置分離工程により得られる溶媒を精製する工程である。静置槽で分離回収された溶媒は精製工程にて例えば蒸留操作などにより、精製される。以上により溶媒中のアルコールをさらに十分に除去することが可能である。
(再供給)
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法において、上記のようにして回収された溶媒を前記共役ジエン系重合体を重合する重合工程に再供給する。回収された溶媒はアルコールが十分に除去されたものとなるため、回収溶媒を重合工程に再供給して、使用しても、重合開始剤の失活を抑制することができる。
以下、具体的な実施例と比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
(変性共役ジエン系重合体の製造:重合工程及び変性工程)
内容積20Lで、攪拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去したブタジエン897g、スチレン315g、ノルマルヘキサン6346g、極性化合物として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン0.017gを反応器へ入れ、反応器内の温度を55℃に保持した。重合開始剤としてn−ブチルリチウム10.5mmolを反応器に供給した。反応開始後、重合による発熱で、反応器内の温度は上昇を始め、最終的な反応器内の温度は84℃に達した。重合反応終了後、反応器に2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン3.5mmolを添加して、84℃の温度条件で5分間の変性反応を実施した。その後、水10.5mmolを添加し、残存のリビングリチウムアニオンを完全に失活させた。
(スチームストリッピング工程)
得られた、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液を内容量250Lのスチームストリッピングタンクに移し、120℃、0.29MPaの条件でスチームストリッピングを行った。スチームストリッピングに使用したスチーム量は、12692gであった。
(溶媒回収工程)
((I)凝縮工程)
スチームストリッピングタンク上部からアルコールを含む溶媒及びスチームからなる混合物を得て、これを冷却することで完全に液化させて混合液とした。
((II)接触混合工程)
混合液を内容積30Lの攪拌槽に移し、P/V値10で、常温で、7分間攪拌した。ここで、P/V値(kW/m3)は撹拌効果の指標となる撹拌強度である。P(kw)とは撹拌に要する動力であり、混合時の消費電力を測定することで容易に求めることができる。また、V(m3)は混合部の空間容積であり、溶液にせん断力を与える部分の空間容積である。
((III)静置分離工程)
接触混合工程を経て得られた混合液を内容積50mlのバイアル瓶に採取、3時間常温静置し、溶媒層と水層が十分分離したところで、溶媒層のみを回収した。
((IV)精製工程)
静置分離工程で得られた溶媒を蒸留し、溶媒中の水を除去することで精製溶媒(A)を回収した。
〔実施例2〕
接触混合工程をスタティックミキサーを用いて行ったこと以外は実施例1と同様にして、溶媒(B)を回収した。なお、スタティックミキサーは内径6.35mm、エレメント数24個、全長555mmのものを用い、溶媒は流量2.51×10-63/sでスタティックミキサーを通過させ、滞留時間は7sとした。
〔実施例3〕
変性剤を3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシランに変え、添加量を7.0mmolに変えた以外は実施例1と同様にして、溶媒(C)を回収した。
〔実施例4〕
接触混合工程をスタティックミキサーを用いて行ったこと以外は実施例3と同様にして、溶媒(D)を回収した。なお、スタティックミキサーは内径6.35mm、エレメント数24個、全長555mmのものを用い、溶媒は流量2.51×10-63/sでスタティックミキサーを通過させ、滞留時間は7sとした。
〔実施例5〕
接触混合工程における攪拌翼の回転数を下げ、P/V値を0.5にした以外は実施例1と同様にして、溶媒(E)を回収した。
〔実施例6〕
接触混合工程におけるスタティックミキサーのエレメント数を3個、全長69mmとし、滞留時間を0.88sにした以外は実施例2と同様にして、溶媒(F)を回収した。
〔実施例7〕
接触混合工程における攪拌翼の回転数を上げP/V値を90にした以外は実施例1と同様にして、溶媒(G)を回収した。
〔実施例8〕
接触混合工程におけるスタティックミキサーのエレメント数を340個、全長7820mmとし、滞留時間を99sにした以外は実施例2と同様にして、溶媒(H)を回収した。
〔比較例1〕
接触混合工程を省略した以外は実施例1と同様にして、溶媒(I)を回収した。
〔溶媒中のアルコールの定量〕
回収された溶媒(A)〜(I)中のアルコール濃度はガスクロマトグラフによって定量した。評価結果を表1内に示す。
〔注〕
変性剤(1):2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン
変性剤(2):3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン
上記表1に示すように、実施例1〜8では、接触混合工程を含むことで水中にアルコールが移動し、溶媒中のアルコール濃度が低くなることが分かる。また、実施例1,3,5,7から、可動型攪拌混合器では、P/V値が高いほどアルコールは溶媒中に残りにくくなることが分かる。また、実施例2,4,6,8から、静置型混合器の場合はエレメント数が多く十分な滞留時間が得られるほどアルコールが溶媒中に残りにくくなることが分かる。
〔実施例9〕
(共役ジエン系重合体の製造:重合工程)
内容積20Lで、攪拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去したブタジエン897g、スチレン315g、実施例1で回収した溶媒(A)6346g、極性化合物として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン0.017gを反応器へ入れ、反応器内の温度を55℃に保持した。重合開始剤としてn−ブチルリチウム10.5mmolを反応器に供給した。重合反応終了後、エタノール10.5mmolを添加し、リビングリチウムアニオンを完全に失活させた。得られた重合体溶液から溶媒をドラムドライヤーで充分に除去し、得られた共役ジエン系重合体10mgをTHF20mlに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて数平均分子量を測定した。測定結果を表2内に示す。
〔実施例10〜16、比較例2〕
それぞれ、用いる溶媒を実施例2〜8で回収した溶媒(B)〜(H)、比較例1で回収した溶媒(I)に変更した以外は実施例9と同様にして、共役ジエン系重合体を得て、その数平均分子量を測定した。測定結果を表2に示す。
上記表2に示すように、実施例9〜16では、比較例2と比べ、数平均分子量が減少しており、重合時のアルコールによる開始剤の失活が抑制されたことが分かる。
本発明の変性共役ジエン系重合体重合体の製造方法によれば、回収溶媒中のアルコールを十分に除去することができるため、次の重合工程における重合開始剤の失活の抑制が可能となり、精製塔の運転コストの抑制も可能となる。

Claims (4)

  1. 共役ジエン系重合体にアルコキシシリル基を有する変性剤を反応させ、アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液を得る変性工程と、
    前記アルコールを含む変性共役ジエン系重合体溶液からアルコールを含む溶媒を回収して、変性共役ジエン系重合体を得るスチームストリッピング工程と、
    下記(I)〜(IV)工程により前記アルコールを含む溶媒からアルコールを分離し、当該溶媒を精製して、回収する溶媒回収工程とを有し、
    前記回収された溶媒を前記共役ジエン系重合体を重合する重合工程に再供給する、変性共役ジエン系重合体の製造方法。
    (I)前記スチームストリッピング工程で回収された、アルコールを含む溶媒とスチームとの混合物をコンデンサにより凝縮する、凝縮工程
    (II)前記凝縮工程により得られる、アルコールを含む溶媒と水との混合液を攪拌し、アルコールと水を充分接触させる、接触混合工程
    (III)前記混合液を、静置槽でアルコールを含む水層と、溶媒層とに分離し、アルコールを前記溶媒層から抽出除去する、静置分離工程
    (IV)前記静置分離工程により得られる溶媒を精製する、精製工程
  2. 前記接触混合工程(II)において、可動型混合器又は静止型混合器を用いる請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  3. 前記可動型混合器の攪拌動力が、1〜100kW/m3である請求項2に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  4. 前記静止型混合器内での流体の滞留時間が、1〜100sである請求項2に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
JP2012234760A 2012-10-24 2012-10-24 変性共役ジエン系重合体の製造方法 Pending JP2014084407A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012234760A JP2014084407A (ja) 2012-10-24 2012-10-24 変性共役ジエン系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012234760A JP2014084407A (ja) 2012-10-24 2012-10-24 変性共役ジエン系重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014084407A true JP2014084407A (ja) 2014-05-12

Family

ID=50787797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012234760A Pending JP2014084407A (ja) 2012-10-24 2012-10-24 変性共役ジエン系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014084407A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210123536A (ko) 2020-04-03 2021-10-14 주식회사 엘지화학 변성 공액디엔계 중합체의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210123536A (ko) 2020-04-03 2021-10-14 주식회사 엘지화학 변성 공액디엔계 중합체의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005290355A (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びその製造方法
JP6105336B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体組成物、トレッド、サイドウォール及びタイヤ
JP6166066B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体組成物、トレッド、サイドウォール及びタイヤ
JP5971916B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体、その製造方法、変性共役ジエン系重合体組成物、及びタイヤ
EP3103817B1 (en) Aminosilane terminal modifier to which functional group has been introduced, method for producing terminal-modified conjugated diene polymer using the aminosilane terminal modifier, and terminal-modified conjugated diene polymer produced according to the method
US9745393B2 (en) Method for preparing novel anionic polymerization initiator and conjugate diene system copolymer using same
EP3023439B1 (en) Method for producing polymer
US9593192B2 (en) Method for producing modified polymer and hydrogenated product thereof
EP4052925A1 (en) Method for producing modified conjugated-diene-based polymer, polymer composition, crosslinked object, and tire
JP2015218284A (ja) 重合体の製造方法
JP7403613B2 (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP3797247B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴムの製造方法
JP2014084407A (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法
JP4523410B2 (ja) 共役ジエン及びビニル芳香族化合物を用いたポリメリセートの生成方法、それによって生成されるポリメリセート、及びその使用
US20020022704A1 (en) Process for producing di-or trifunctional initiator systems based on lithium and their use
EP2604631B1 (en) Modified conjugated diene rubber, method and composition thereof
JP2016056364A (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JP6430854B2 (ja) 共役ジエン重合体の製造方法
JP2019143080A (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JP2017210524A (ja) 共役ジエン重合体組成物の製造方法
JP2016128543A (ja) 共役ジエン重合体の製造方法