JP2014084066A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行性能の向上と回生電力の回収効率の向上とを図り、変速時の乗員の違和感を解消させる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】ステータ42と、ステータの径方向内側に配置されステータに対して相対回転可能な入力側ロータ44と、ステータと入力側ロータとの間に配置されステータとの間及び入力側ロータとの間で回転磁界に応じたトルクが作用する出力側ロータ46と、を備えた回転電機10と、入力軸32の回転を変速して駆動輪6に伝達する変速装置8と、出力側ロータの回転を、変速装置を介すことなく駆動輪に伝達する動力伝達機構14と、出力側ロータの回転を変速装置又は動力伝達機構に伝達する切替機構12と、車両の状態を検出する車両状態検出装置74と、切替機構がイン位置にあり、かつ走行車両状態制御装置からの減速制御信号が送出される場合に切替機構を、アウト位置に切り替える回生高効率化制御装置20とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン及びモータからの動力を伝達する動力伝達装置に関する。
従来の技術として特許文献1には、ハウジングに固定されたステータと、ステータの径方向内側に配置されステータに対し相対回転可能な第1ロータ(入力側ロータ)と、ステータと第1ロータとの間に配置されステータ及び第1ロータに対し相対回転可能な第2ロータ(出力側ロータ)とを有する二重ロータ型回転電機を備えた動力伝達装置が記載されている。第1ロータは回転電機の入力軸と機械的に連結され、該入力軸がエンジンと機械的に連結されていることで、第1ロータには、エンジンからの回転が伝達される。一方、第2ロータは、回転電機の出力軸と機械的に連結されており、出力軸は変速装置を介して駆動輪に機械的に連結されていることで、駆動輪には第2ロータからの回転が変速装置で変速されてから伝達されることが記載されている。
一方、特許文献2には、二重ロータ型回転電機を備えた動力伝達装置において、入力側ロータにはエンジンの回転が伝達され、出力側ロータからの回転が、変速装置の変速ギヤ機構を介さずに伝動機(動力伝達機構)を介して変速装置の出力軸に伝達されることが記載されている。
特開2009−274536号公報 特開2011−11736号公報
しかし、特許文献1に開示されている動力伝達装置は、常に変速装置の入力軸に出力側ロータが接続されているため、回生電力取得時に変速装置のフリクショントルクにより回生電力の損失が大きくなるという問題があった。また、常に出力側ロータが変速装置の入力軸に接続されていることから、変速装置のギヤチェンジの際に駆動輪に伝達されるトルクが遮断され、いわゆるトルク抜けを生じ、乗員に違和感を生じさせるおそれがあった。
また、特許文献2に開示されている動力伝達装置は、常に変速装置の出力軸に出力側ロータが接続されているため、車速の増加に伴って出力側ロータは高速で回転する必要がある。しかし、出力側ロータが所定の回転数より高速で回転すると、出力できるモータトルクが減少するという傾向があるため、出力側ロータが高速回転状態にある場合、要求されるモータトルクを出力できない回転数(以下、本願明細書において「モータ動作不可能な回転数」という。)になり易く、例えば、高速走行時でのモータアシストを有効に行うことができないという問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、走行性能の向上と回生電力の回収効率の向上とを図り、変速時の乗員の違和感を解消させる動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ステータと、エンジンの出力軸に連結されるとともに前記ステータの径方向内側に配置され前記ステータに対して相対回転可能な入力側ロータと、前記ステータと前記入力側ロータとの間に配置され前記ステータ及び前記入力側ロータに対して相対回転可能に設けられ前記ステータとの間及び前記入力側ロータとの間でそれぞれの回転磁界に応じたトルクが作用する出力側ロータと、を備えた回転電機と、入力軸の回転を変速して駆動輪に伝達する変速装置と、前記入力側ロータと前記変速装置の前記入力軸とを継脱可能に接続するロックアップクラッチと、前記出力側ロータの回転を、前記変速装置を介すことなく減速して前記駆動輪に伝達可能とする動力伝達機構と、前記出力側ロータの回転を前記変速装置又は前記動力伝達機構に選択的に伝達する切替機構と、走行する車両の状態を検出する車両状態検出装置と、前記車両状態検出装置で検出した車両走行状態に応じた走行車両制御状態を実現するための走行車両制御信号を送出する走行車両状態制御装置と、前記切替機構が前記出力側ロータの回転を前記変速装置に連結するイン位置にあり、かつ前記走行車両状態制御装置からの減速制御信号が送出される場合に、前記切替機構を、前記出力側ロータの回転を前記動力伝達機構に連結するアウト位置に切り替える回生高効率化制御装置と、を備えたことである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記切替機構が、前記アウト位置にあり、かつ前記出力側ロータの回転数がモータ動作不可能な回転数となり前記走行車両状態制御装置からモータ過回転防止信号が送出される場合には、前記切替機構を前記イン位置に切り替えるモータ過回転防止制御装置を備えることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記切替機構が前記イン位置にあり、かつ前記走行車両状態制御装置から変速中信号が送出された場合に、前記ロックアップクラッチを切断位置に切り替え、前記切替機構を前記アウト位置に切り替える変速対応制御装置を備えることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、前記切替機構が前記イン位置にあり、かつ前記走行車両状態制御装置から変速中信号が送出された場合に、前記ロックアップクラッチを切断位置に切り替え、前記切替機構を前記アウト位置に切り替える変速対応制御装置を備えることである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、前記出力側ロータの回転を出力する出力側ロータ出力軸と、前記変速装置に前記出力側ロータの回転を伝達する変速装置入力軸と、前記動力伝達機構に前記出力側ロータの回転を伝達する動力伝達機構入力軸とが同一回転軸線上で対向し、前記切替機構は、前記変速装置入力軸に連結され前記変速装置入力軸とともに回転する前記イン位置に対応するイン側クラッチリングと前記動力伝達機構入力軸に連結され前記動力伝達機構入力軸とともに回転する前記アウト位置に対応するアウト側クラッチリングとの間に、前記出力側ロータ出力軸に相対回転不能に周設されたクラッチハブと、前記クラッチハブに相対回転不能かつ回転軸線方向に相対移動可能に外嵌され、前記イン側クラッチリング及び前記アウト側クラッチリングのいずれか一方に係脱可能に噛合することで前記出力側ロータ出力軸の回転を伝達するスリーブと、を備えたドグクラッチ装置であることである。
請求項1に係る発明によると、回生高効率化制御装置は、切替機構がイン位置にあり、かつ走行車両制御状態制御装置の減速制御信号が送出された場合、切替機構を出力側ロータの回転を動力伝達機構に連結するアウト位置に切り替える。
これによって、減速時に駆動輪側からの回転で回生電力を得る場合に、変速装置の変速機構によるフリクショントルクによる動力損失を生じることなく、高い効率で回生電力を得ることができる。
請求項2に係る発明によると、モータ過回転防止制御装置は、切替機構がアウト位置にあり、かつ走行車両制御状態制御装置のモータ過回転防止信号が送出された場合、切替機構をイン位置に切り替える。回転電機の出力側ロータが高速回転すると、出力側ロータの回転が要求されるモータトルクを出力できない回転数となってしまうことがあるが、アウト位置にあった切替機構をイン位置に切り替えることで、変速装置の変速機構の高い変速比のギヤを介して出力することで、変速装置に入力する回転電機の出力軸(出力側ロータ)の回転数を低く抑えることができ、要求されるモータトルクを出力することができる。また、出力側ロータを高速回転させる必要がなくなるため、大型となる高速対応ベアリングを必要としないので、回転電機全体の小型化をはかることができる。
請求項3に係る発明によると、変速対応制御装置は、切替機構がイン位置にあり、かつ走行車両制御状態制御装置から変速中信号が送出された場合、ロックアップクラッチを切断位置に切り替え、切替機構をアウト位置に切り替える。このように、変速時において出力側ロータからのトルク伝達を、アウト位置に切替えて、変速装置を介さずに駆動輪に回転電機の出力側ロータによるトルクの伝達(変速アシスト)を行うことができる。これによって、変速時の「トルク抜け」を防止し、乗員に違和感を生じさせない走行状態を確保することができる。
請求項4に係る発明によると、切替機構がイン位置にあり、かつ走行車両制御状態制御装置の減速制御信号が送出された場合、回生高効率化制御装置により、切替機構をアウト位置に切り替えることで変速装置のフリクショントルクによって生じる損失を防止し、回生電力を効率よく得ることができる。
また、切替機構がアウト位置にあり、かつ走行車両制御状態制御装置のモータ過回転防止信号が送出された場合、モータ過回転防止制御装置により、切替機構をイン位置に切り替えることで、変速装置の高変速比を使用し、出力側ロータの回転数を下げることで、要求されるモータトルクを出力することができる。
また、切替機構がイン位置にあり、かつ走行車両制御状態制御装置から変速中信号が送出された場合、ロックアップクラッチを切断位置に切り替え、切替機構をアウト位置に切り替えることで、変速装置のシフトチェンジに伴うトルク抜けを防止することができる。
このように、車両の走行状態に応じて、切替機構をイン位置、アウト位置に切り替えることで、効率の良い回生電力の収得、乗り心地の快適化、高速時のモータアシストを可能とする。
請求項5に係る発明によると、切替機構はドグクラッチ装置であり、出力側ロータ出力軸に相対回転不能に周設されたクラッチハブとともに回転するスリーブが、変速装置入力軸とともに回転するイン側クラッチリングと動力伝達機構入力軸とともに回転するアウト側クラッチリングとのいずれかに噛合する。このような簡素な機構によって、変速装置を介して駆動輪側に出力するイン位置と変速装置を介さないで駆動輪側に出力するアウト位置とにおいて、確実かつ迅速に動力伝達の切替をおこなうことができる。
本発明に係る動力伝達装置を有するハイブリッド装置の概略図である。 回転電機の構造を示す概要図である。 切替機構を示す概要図である。 車両の走行時における各部の挙動を示すタイムチャートである。 2速から3速への変速時における各部の挙動を示すタイムチャートである。 本発明に使用される回転電機のエンジン始動時の電力の供給を示す概要図である。 回転電機のEV走行時の電力の供給を示す概要図である。 動力伝達装置の作動を示すフローチャートである。 ニュートラル位置にある切替機構を示す概要図である。 イン位置にある切替機構と動力伝達経路とを示す概要図である。 アウト位置にある切替機構と動力伝達経路とを示す概要図である。 出力側ロータの回転可能な回転数を表わしたマップである。 出力側ロータと入力側ロータの相対回転速度と作用するトルクの関係を示す図である。 スロットル開度と車速と変速線との関係を示す図である。
(実施例)
以下、本発明の実施形態を図面に従って以下に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置2を備えるハイブリッド駆動装置1の構成の概略を示す図である。本実施形態に係るハイブリッド駆動装置1は、図1に示すように、動力(機械的動力)を発生するエンジン4と、エンジン4と駆動輪6との間に設けられた変速装置8と、エンジン4と変速装置8との間に設けられた回転電機10と、回転電機10と変速装置8との間に設けられた切替機構としてのドグクラッチ装置12と、回転電機10に電力を供給するバッテリ13と、ドグクラッチ装置12と駆動輪6との間に設けられた動力伝達機構としての第1及び第2ヘリカルギヤ14,15と、回転電機10と変速装置8との間に設けられたロックアップクラッチ68とを備えている。
さらに、ハイブリッド駆動装置1は、車両全体の制御を掌り走行車両状態制御装置に対応するシステム制御装置18と、回転電機10に駆動又は回生を指令するとともに切替機構(ドグクラッチ装置12)の作動、及びロックアップクラッチ68の作動を制御する動力伝達機構制御装置20と、回転電機10に電流を変換して供給するインバータ22と、回転電機10にエンジン4の始動時に電力を供給するスタータ用インバータ24と、エンジン4の停止及び燃焼を制御するエンジン制御装置26と、変速装置8に組み込まれたいずれも図略のクラッチアクチュエータ、シフトアクチュエータ及びセレクトアクチュエータと接続され、各アクチュエータを制御して最適な変速を行う変速機制御装置28と、インバータ22に接続されバッテリ13の充電状態を管理する図略のバッテリ制御装置とを備えている。動力伝達機構制御装置20、エンジン制御装置26および変速機制御装置28は、システム制御装置18にCAN(Controller Area Network)接続され、それぞれシステム制御装置18によって管理・制御されている。例えば、システム制御装置18は、変速時における「変速開始信号」、「変速中信号」、「変速終了信号」などの変速動作信号や、回転電機10のロータが高回転になった場合における「モータ過回転防止信号」や、減速時における「減速制御信号」等を、動力伝達機構制御装置20に送出する。なお、変速動作信号、モータ過回転防止信号、減速制御信号、エンジン制御装置26へのエンジン回転数の増減等の指示信号、変速機制御装置28への変速タイミング等の指示信号等により走行車両制御信号が構成される。また、動力伝達機構制御装置20により、回生高効率化制御装置、モータ過回転防止制御装置、及び変速対応制御装置が構成される。
各制御装置18,20,26,28は、それぞれ制御部(図略)を備えており、演算を行なうCPU、ROM、RAM及びバックアップ電源なしでデータの保持が可能なEEPROM等を備えて構成される(いずれも図略)。制御部は、CPUよってROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。ROMは、各種制御プログラムや、これらのプログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリである。RAMは、制御部での演算結果や各種センサ等の外部から入力されるデータ等を一時的に記憶するメモリに相当し、EEPROMは、記憶されたデータ等を保存する不揮発性のメモリからなる。
エンジン4は、ガソリンや軽油等の炭化水素系燃料を使用するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等である。エンジン4は、出力軸5、スロットルバルブ(図略)、及びエンジン回転センサ30を有し、エンジン制御装置26によって制御される。出力軸5はピストンにより回転駆動されるクランク軸と一体的に回転して回転駆動力を出力する(いずれも図略)。スロットルバルブはエンジン4の内部に空気を取り込む経路の途中に配設され、スロットルバルブの開度(スロットル開度)はエンジン制御装置26により制御される。エンジン回転センサ30は、出力軸の近傍に配設され、出力軸5の回転数であるエンジン回転数を検出し、その検出信号をシステム制御装置18に送出する。
エンジン制御装置26は、システム制御装置18から増速指令を受信すると、スロットル開度を増大させ吸気量を増加させる。これにより、燃料を含んだ混合気の供給量が増加し、エンジン回転数が増加する。また、エンジン制御装置26は、システム制御装置18から減速指令を受信すると、スロットル開度を減少させて、エンジン回転数を減少させる。
変速装置8は、既存のマニュアルトランスミッションに対し、クラッチアクチュエータ(図略)の作動によって係脱を制御されるクラッチ装置(図略)を取り付け、変速を自動化したいわゆるAMT(Automated Manual Transmission)である。変速装置8は、例えば前進6段、後進1段の平行軸歯車式変速機であって、入力軸(変速装置入力軸32)および出力軸(変速装置出力軸34)を備えるとともに、複数段の変速比の変速ギヤ列を備えている。
変速装置入力軸32は、エンジン4及び回転電機10側からの回転が伝達可能に連結され、変速装置出力軸34から車両の駆動輪6を駆動させる駆動軸7に差動装置(ディファレンシャル装置)36を介して回転が伝達可能に連結されている。
変速装置8には、変速機制御装置28と接続され、変速機制御装置28によって制御される変速段の切替を操作するための変速用アクチュエータ群(前述のクラッチアクチュエータ、シフトアクチュエータ及びセレクトアクチュエータ)が備えられている。この場合、クラッチアクチュエータは、クラッチアクチュエータの持つ機能を動力伝達機構で行なったり、回転電機10によるトルコン動作やロックアップクラッチ68が発信機能を担うようにすれば、省略することも可能である。変速機制御装置28には変速段毎に設定された変速線データを有している。変速機制御装置28は、エンジン回転数(或いは回転電機の出力軸の回転数)が、例えば変速線が示す回転数に達すると、クラッチアクチュエータを作動させてクラッチ装置を切断し、シフトアクチュエータ及びセレクトアクチュエータを適宜駆動して変速装置8の変速段の切替を実施する。
変速装置8には、変速装置入力軸32の回転数を検出する入力軸回転センサ38が設けられ、エンジン回転センサ30により検出されるエンジン回転数と入力軸回転センサ38で検出される変速装置入力軸32の回転数とが比較される。
回転電機10は、いわゆる二重ロータ型であり、図略のハウジングに固定されたステータ42と、ステータ42の径方向内側に配置されステータ42に対し相対回転可能な入力側ロータ44と、ステータ42と入力側ロータ44との間に配置されステータ42及び入力側ロータ44に対し相対回転可能な出力側ロータ46とを有している。入力側ロータ44は回転電機10の入力軸(入力側ロータ入力軸)48と機械的に連結され、入力側ロータ入力軸48はエンジン4の出力軸5に機械的に連結されることで、入力側ロータ44にはエンジン4からの回転が伝達される。
出力側ロータ46は回転電機10の出力軸(出力側ロータ出力軸)50と機械的に連結されており、出力側ロータ出力軸50が変速装置8を介して駆動軸7に機械的に連結されていることで、駆動輪6には出力側ロータ46からの回転が、動力伝達経路として変速装置8で変速されて伝達される。
次に、回転電機10について、以下に詳述する。ステータ42は、図2に示すように、ステータコア52と、ステータコア52にその周方向に沿って配設された複数相(例えば3相)のステータ巻線54と、を含んでいる。ステータ42のステータコア52には径方向内側へ突出した複数のティース(図略)が周方向に沿って間隔をおいて配列されており、各ステータ巻線54はこれらのティースに巻回されることで、磁極が構成される。複数相のステータ巻線54に3相の交流電流が流れることで、ステータ巻線54はステータ42周方向に回転する回転磁界を発生する。
入力側ロータ44は、ロータコア56と、ロータコア56にその周方向に沿って配設された例えば3相のロータ巻線58と、を含んでいる。入力側ロータ44のロータコア56には、径方向外側へ突出した複数のティース(図略)が入力側ロータ44の周方向に沿って間隔をおいて配列されており、各ロータ巻線58がこれらのティースに巻回されることで磁極が構成される。複数相のロータ巻線58に例えば3相の交流電流が流れることで、ロータ巻線58は入力側ロータ44の周方向に回転する回転磁界を発生する。
出力側ロータ46は、ロータコア60と、ロータコア60にその周方向に沿って配設された界磁束を発生させる第1永久磁石62及び第2永久磁石64と、を含んでいる。第1永久磁石62は、ロータコア60の外周部にステータ42と対向して配設されており、第2永久磁石64は、ロータコア60の内周部に入力側ロータ44と対向して配設されている。ステータ42のティースと出力側ロータ46の第1永久磁石62とが出力側ロータ46の回転軸線CL(入力側ロータの回転軸線CLと一致する)に直交する径方向に対向配置されており、入力側ロータ44のティースと出力側ロータ46の第2永久磁石64とが径方向に対向配置されている。第1及び第2永久磁石62,64は出力側ロータ46の周方向に間隔をおいて配列されており、第1永久磁石62はロータコア60内にV字状に埋設されている。
前記入力側ロータ44は、図1に示すように、変速装置8側に入力側ロータ入力軸48と同じ回転軸のロックアップ出力軸66を有し、ロックアップ出力軸66は回転電機10と変速装置8との間で断続するロックアップクラッチ68の一方の接合板に連結している。ロックアップクラッチ68の他方の接合板は変速装置入力軸32に連結している。ロックアップクラッチ68は接続することで、エンジン4の回転を変速装置8に直接伝達する。ロックアップクラッチ68を切断することで、エンジン4の回転が、電磁的に結合された入力側ロータ44及び出力側ロータ46を介して出力されることで、入力側ロータ44と出力側ロータ46との間の回転速度差を許容可能とする電磁カップリングとして機能させることができる。
次に、回転電機10に電力を供給し作動制御を行うバッテリ13、インバータ22、スタータ用インバータ24等について説明する。
バッテリ13は、図1に示すように、充放電可能な直流電源として設けられ、二次電池として電気エネルギーを蓄える。バッテリ13の電力は、インバータ22又はスタータ用インバータ24に供給される。インバータ22はスイッチング素子(図略)を備えており、スイッチング素子のスイッチング動作によりバッテリ13からの直流電力を交流(例えば3相交流)に変換して、ステータ42のステータ巻線54の各相に供給する。このとき、アクセル開度センサ74から車両のアクセルペダル(図略)の踏み込み量を示すアクセル開度を表わす検出信号がシステム制御装置18に送出され、車速センサ76から車速を表わす検出信号がシステム制御装置18に送出される。また、エンジントルクセンサ(図略)によりエンジントルクを表わす検出信号がシステム制御装置18に出力される。システム制御装置18では、アクセル開度から演算される要求トルクとエンジントルクとの差を要求モータトルクとして演算し、演算されたモータトルクに応じてインバータ22で制御されたバッテリ13の電力をステータ巻線54の各相に供給する。
ブレーキペダル(図略)に設けられたブレーキスイッチセンサ78によりブレーキスイッチのオンオフが検出され、検出されたブレーキスイッチのオンオフはシステム制御装置18に送出される。
入力側ロータ入力軸48にはスリップリング80が機械的に連結され、スリップリング80はロータ巻線58の各相及びブラシ82とそれぞれ電気的に接続されている。スリップリング80は、回転が固定されたブラシ82に対して摺動しながら、入力側ロータ44とともに回転する。
スタータ用インバータ24は、バッテリ13からの直流電力を交流(例えば3相交流)に変換して、ブラシ82及びスリップリング80を介してロータ巻線58の各相に供給する。エンジン4を始動する場合、バッテリ13からスリップリング80を介してロータ巻線58への供給電力を用いてエンジン4のクランキングを行なうことができる。
その際、入力側ロータ44に回転磁界を形成し、この回転磁界と出力側ロータ46の第2永久磁石64の界磁束との電磁気的作用によりエンジン4に繋がる入力側ロータ44にトルクを作用させるが、出力側ロータ46もその反力を受けることとなる。そのため、EV走行時にエンジン4を始動する場合は、バッテリ13よりステータ巻線54に電力供給して出力側ロータ46にこの反力トルクを打ち消すトルクを作用させるようにインバータ22のスイッチング動作を制御することで、ステータ巻線54への供給電力を用いて出力側ロータ46を回転駆動させる。インバータ22及びスタータ用インバータ24は動力伝達機構制御装置20に通信可能に接続され、動力伝達機構制御装置20はシステム制御装置18に通信可能に接続されている。
次に、切替機構について以下に説明する。
前記出力側ロータ出力軸50の駆動輪6側の端部には、図1及び図3に示すように、切替機構としてのドグクラッチ装置12が設けられている。ドグクラッチ装置12は、出力側ロータ出力軸50の外周にスプライン嵌合されたクラッチハブ86と、出力側ロータ出力軸50に相対回転自在に支承され動力伝達機構を構成する第1ヘリカルギヤ14を備えたアウト側クラッチリング88と、クラッチハブ86を挟んでアウト側クラッチリング88と対向し変速装置入力軸32に相対回転不能に固定されたイン側クラッチリング90と、クラッチハブ86に相対回転不能かつ出力側ロータ出力軸50の回転軸線方向に相対移動可能に外嵌するとともに、イン側クラッチリング90及びアウト側クラッチリング88のいずれか一方に係脱可能に噛合するスリーブ92と、を備えている。出力側ロータ出力軸50は中空軸で形成され、ハウジング(図略)に設けられた図略のベアリングに回転自在に支承されている。出力側ロータ出力軸50には同一の回転軸線CLを有する変速装置入力軸32が貫通され、ハウジングに設けられた図略のベアリングに回転自在に支承されるとともに出力側ロータ出力軸50に対して図略のベアリングを介して相対回転自在かつ回転軸線CL方向に相対移動不能に設けられている。
アウト側クラッチリング88に一体に設けられた第1ヘリカルギヤ14は、変速装置出力軸34に設けられた第2ヘリカルギヤ15と噛合している。第2ヘリカルギヤ15は第1ヘリカルギヤ14よりも大径であり、第1ヘリカルギヤ14の回転は、第2ヘリカルギヤ15に伝達される際に減速される。第1ヘリカルギヤ14及び第2ヘリカルギヤ15が動力伝達機構に対応し、第1ヘリカルギヤ14は、動力伝達機構入力軸に対応する。スリーブ92は略円環状に形成され、スリーブ92の外周には図略の軸動装置のフォーク94が摺動可能に係合する外周溝96が円周方向に形成されている。軸動装置は、スリーブ92を回転軸線CL方向に沿って往復動させるものであり、スリーブ92をアウト側クラッチリング88またはイン側クラッチリング90に押圧させている際に、アウト側クラッチリング88またはイン側クラッチリング90から反力が加わった場合に、スリーブ92がその反力によって移動することを許容するように構成されている。
スリーブ92の内周面には内歯(図略)が形成され、クラッチハブ86の外歯(図略)と相対回転不能かつ回転軸線CL方向に相対移動可能に噛合する。スリーブ92の内歯のイン側クラッチリング90及びアウト側クラッチリング88に対向する端面には面取面(図略)が形成されている。イン側クラッチリング90のスリーブ92の対向する面にはイン側ドグクラッチ部102が形成され、イン側ドグクラッチ部102はスリーブ92の内歯と一方向から係脱可能に噛み合うようになっている。アウト側クラッチリング88のスリーブ92に対向する面にはアウト側ドグクラッチ部104が形成され、アウト側ドグクラッチ部104はスリーブ92の内歯と他方向から係脱可能に噛み合うようになっている。
クラッチハブ86及びスリーブ92は出力側ロータ出力軸50とともに一体に回転するので、出力側ロータ46の回転は、スリーブ92の内歯がイン位置(複合モータ接続位置のイン位置に相当)であるイン側ドグクラッチ部102にかみ合うときに変速装置入力軸32に伝達される。なお、スリーブ92の内歯がイン側ドグクラッチ部102に噛み合う際には、変速装置8内に設けられた図略のクラッチ装置により変速装置入力軸32と変速装置8内の動力伝達ギヤ等との接続が遮断され、変速装置入力軸32が遊転可能な状態となる。
スリーブ92の内歯がアウト位置(複合モータ接続位置のアウト位置に相当)であるアウト側ドグクラッチ部104に噛み合うとき、出力側ロータ46の回転は第1ヘリカルギヤ14及び第2ヘリカルギヤ15を介して変速装置出力軸34に(変速装置8の変速機構を経ることなく)伝達される。変速装置出力軸34には第2ヘリカルギヤ15より小径の第3ヘリカルギヤ106が一体に設けられ、第3ヘリカルギヤ106は差動装置36に入力する入力軸に一体に設けられた第4ヘリカルギヤ108に噛合されている。第4ヘリカルギヤ108は第3ヘリカルギヤ106よりも大径であり、第3ヘリカルギヤ106の回転が、第4ヘリカルギヤ108に伝達される際に減速される。差動装置36の出力軸は駆動軸7を介して各駆動輪6に連結されている。
出力側ロータ46の出力が、変速装置入力軸32に入力されるイン位置と、変速装置8の変速機構を介さないで駆動輪6側に伝達されるアウト位置との接続状態は、複合モータ接続位置センサ110によって検出され、検出信号はシステム制御装置18に出力される。スリーブ92をイン位置及びアウト位置に移動させる軸動装置(図略)は、システム制御装置18からの指令を受けた動力伝達機構制御装置20により作動が制御される。
また、図略のブレーキペダルの近傍には、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキスイッチ112が設けられ、ブレーキスイッチ112のオンオフ信号はシステム制御装置18に送出される。
次に、動力伝達装置2の作動について、図4A、図4Bに示すタイムチャート及び図7のフローチャートに基づいて以下に説明する。
アクセルペダル(図略)の踏み込み等に基づき、システム制御装置18は、「発進要求信号」を動力伝達機構制御装置20に送出する。「発進要求信号」を受信した場合、動力伝達機構制御装置20は、図6に示すように、バッテリ13の直流電流を、インバータ22を制御することによって3相交流の電流に変換し、変換された3相交流をステータ42のステータ巻線54の各相に供給する。ステータ巻線54の各相に供給された3相交流電流により回転磁界が作られ、この回転磁界が出力側ロータ46の第1永久磁石62に作用することで、出力側ロータ46に回転トルク(図4AにおけるMG2トルク)が生じ、出力側ロータ46を回転する(図4AのT1・EV発進(A)・図6)。このとき、複合モータ接続位置はアウト位置に位置決めされ、出力側ロータ46の回転が変速装置8のフリクショントルクで欠損せずに駆動輪6に伝達される。そして、出力側ロータ46の回転数(MG2回転数)が増加し、徐々に車速が増加する。なお、変速装置8の変速ギヤは1速ギヤに連結され、ロックアップクラッチ68は切断された状態にある。
システム制御装置18は、複合モータ接続位置についての制御を実行するため、車両状態取得を車両状態検出装置としての各センサに基づいて行う。センサとしては、エンジン回転センサ30、入力軸回転センサ38、アクセル開度センサ74、車速センサ76、ブレーキスイッチセンサ78及び複合モータ接続位置センサ110などがあり、これらのセンサはシステム制御装置18と通信可能に接続されている。
次に、出力側ロータ46の回転数が所定の回転数まで上昇した時、システム制御装置18は「エンジン始動要求信号」を動力伝達機構制御装置20に送出する。「エンジン始動要求信号」を受信した場合、動力伝達機構制御装置20は、図5に示すように、スタータ用インバータ24で制御して、バッテリ13の直流電流を3相交流電流に変換し、スリップリング80を介して入力側ロータ44のロータ巻線58の各相に供給する。ロータ巻線58の各相に供給された3相交流電流により回転磁界が作られ、この回転磁界が出力側ロータ46の第2永久磁石64に作用することで、反作用として入力側ロータ44に回転トルク(図4AにおけるMG1トルク)を生じ、エンジン4のクランキングを行なう(図4AのT2・図5)。その際、前述のように、出力側ロータ46もその反力を受けることとなるため、EV走行時にエンジン4を始動する場合は、バッテリ13よりステータ巻線54に電力供給し、出力側ロータ46にこの反力トルクを打ち消すMG2トルクを作用させるようにインバータ22のスイッチング動作を制御することで、ステータ巻線54への供給電力を用いて出力側ロータ46を回転駆動させる。
次に、エンジン4の始動によりスタータ用インバータ24による入力側ロータ44への電力の供給は停止される。出力側ロータ46へはインバータ22による電力の供給が継続されるが、エンジントルクの増加に伴って、出力側ロータ46で負担するモータトルクは、徐々に減少する(図4AのT3〜T4)。この場合、出力側ロータ46と入力側ロータ44とは差回転(相対回転速度)によって、例えば図12に示すように、カップリングトルクを互いに作用させる。
出力側ロータ46の出力側ロータ出力軸50と変速装置入力軸32との回転数が、(トルコン動作(C))によってほぼ一致した段階で、システム制御装置18は、ロックアップクラッチ68を接合する(図4AのT4)。これによって、エンジン4の回転を、回転電機10を介することなく駆動輪6に直接伝達することができ、動力伝達の効率を向上させる。
(変速対応制御その1)
複合モータ接続位置がアウト位置にある場合において、1速から2速に変速する際の変速対応制御装置(動力伝達機構制御装置20)の作動について、図4A及び図7に基づいて以下に説明する。
まず、システム制御装置18は、図13に示すスロットルバルブ開度、車速及び変速線の関係を表わすマップより(図7のS101)、1速から2速に切替わる変速線を超えたと判断する場合に、システム制御装置18は、「変速開始信号」を変速動作信号として動力伝達機構制御装置20に送出する。続いて、システム制御装置18は、変速動作信号を「変速中信号」として、動力伝達機構制御装置20に送出する。そして、システム制御装置18は、動力伝達機構制御装置20にロックアップクラッチ68を切断させる(図4AのT5)。これによって、エンジン4から変速装置入力軸32への回転トルクの伝達を遮断する。そして、システム制御装置18は、エンジン制御装置26によりスロットル開度を小さく絞る。
次に、システム制御装置18は、変速動作信号が「変速中信号」であることを確認し、かつ変速装置入力軸32の回転数とエンジン回転数とが、エンジン回転センサ30及び入力軸回転センサ38の検出値(図7のS101)に基づき一致していないことを確認すると、「変速対応信号」を変速動作信号として動力伝達機構制御装置20に送出する(図4AのT5〜T6・図7のS102)。
続いて、システム制御装置18は、ドグクラッチ装置12の複合モータ接続位置がイン位置(図9参照)にある(イン位置に接続している)か否かを判定する(図4AのT5〜T6・図7のS103)。
この場合、複合モータ接続位置センサ110により複合モータ接続位置が、既にアウト位置にある(アウト位置に接続している)ことを検出するので、システム制御装置18は、「変速対応信号」を送出していても、動力伝達機構制御装置20に複合モータ接続位置のアウト位置への切替を行わせない。
このように、「変速対応制御その1」では、複合モータ接続位置のアウト位置への切替えは行われないが、以下のように「変速アシスト」が行なわれる。
動力伝達機構制御装置20は、インバータ22のスイッチング動作を制御することで、ステータ巻線54への供給電力を用いて出力側ロータ46を回転駆動させ、MG2トルクを生じさせて変速アシストを行なう(図4AのT5〜T6)。これによって、エンジン4からのトルクが遮断されることによる減速感(トルク抜け)を防止する(変速アシスト(D))。 この際、システム制御装置18はエンジン制御装置26によりスロットル開度を小さく絞ることによってエンジン回転数を減少させる。変速装置入力軸32は、変速装置8内の図略のクラッチを切断することでフリー状態となって回転数が減少する。
続いて、スロットル開度の増加を開始することでエンジン回転数を漸増させ、ロックアップクラッチ68を連結する(図4AのT6)。ロックアップクラッチ68を連結する前の過程において、エンジン回転数と変速装置入力軸32の回転数とが一致した段階で、システム制御装置18は、変速機制御装置28により変速ギヤを1速ギヤから2速ギヤに切り替える(図4AのT5〜T6)。
その際、システム制御装置18は、入力側ロータ44と出力側ロータ46との間には、回転差が生じているが、入力側ロータ44と出力側ロータ46の間で、カップリングトルクの作用を防止するため、入力側ロータ44のロータ巻線58に誘導電流が流れないようにスタータ用インバータ24を制御する(図4AのT5〜T6)。
なお、本実施形態のように、少なくとも変速中及びイン位置接続のいずれかではない場合には、ステップ104に移行する。
(変速対応制御その2)
次に、複合モータ接続位置がイン位置にある場合において、2速から3速に変速する際の変速対応制御装置(動力伝達機構制御装置20)の作動について、図4B及び図7に基づいて以下に説明する。
まず、複合モータ接続位置がイン位置にあるので、出力側ロータ46と入力側ロータ44とは、一体となって同じ回転数で回転するとともに出力側ロータ46によりアシスト駆動が実行されている状態にある。ロックアップクラッチ68は接続されており、エンジン4と変速装置入力軸32とは、同じ回転数で回転している(図4B・T21〜T22)。
そして、システム制御装置18は、図13に示すスロットルバルブ開度、車速及び変速線の関係を表わすマップより、2速から3速に切り替える変速線を超えたと判断する場合に、動力伝達機構制御装置20に、変速動作信号として「変速開始信号」を送出する。そして、システム制御装置18は、変速中であることを示す「変速中信号」を変速動作信号として動力伝達機構制御装置20に送出する。そして、システム制御装置18は、動力伝達機構制御装置20にロックアップクラッチ68を切断させる(図4BのT22)。
これによって、エンジン4から変速装置入力軸32への回転トルクの伝達を遮断する。システム制御装置18はエンジン制御装置26によりスロットル開度を小さく絞ることによってエンジン回転数を減少させる。変速装置入力軸32は、複合モータ接続位置がイン位置にあるので、出力側ロータ46と同じ回転数で回転する(図4BのT22〜T23)。
次に、システム制御装置18は、変速動作信号が「変速中信号」であることを確認し、かつ変速装置入力軸32の回転数とエンジン回転数とが、エンジン回転センサ30及び入力軸回転センサ38の検出値に基づき一致していないことを確認する。システム制御装置18は、「変速中信号」であり、かつ変速装置入力軸32の回転数とエンジン回転数とが、一致していない場合には、「変速対応信号」を変速動作信号として動力伝達機構制御装置20に送出する(図4BのT22〜T23・図7のS102)。
続いて、ドグクラッチ装置12の複合モータ接続位置がイン位置(図9参照)にあるか否かを確認する(図4BのT22〜T23・図7のS103)。システム制御装置18は、複合モータ接続位置センサ110により複合モータ接続位置がイン位置にあると検出した場合、「イン位置検出信号」を、動力伝達機構制御装置20に送出する。
動力伝達機構制御装置20は、「変速対応信号」と「イン位置検出信号」とを受信した場合に、複合モータ接続位置をアウト位置(図10参照)に切り替える(図4BのT23、アウト位置へ接続移行制御・図7のS108)。
複合モータ接続位置は、ニュートラル位置を経てアウト位置に切り替えられる(図4BのT23〜T24)。出力側ロータ46は、それまで連結されていた2速よりも、ギヤ比の低い動力伝達機構(第1ヘリカルギヤ14、第2ヘリカルギヤ15等)に連結するアウト位置に接続されるために回転数が増加される。変速装置入力軸32は、変速装置8内の図略のクラッチを切断することでフリー状態となって回転数が減少する。エンジン回転数は減少状態が維持される。
動力伝達機構制御装置20は、インバータ22のスイッチング動作を制御することで、ステータ巻線54への供給電力を用いて出力側ロータ46を回転駆動させ、MG2トルクを生じさせて変速アシストを行なう(図4BのT24〜T26)。これによって、エンジン4からのトルクが遮断されることによる減速感(トルク抜け)を防止する。
そして、T25において、システム制御装置18は、エンジン制御装置26によりスロットル開度の増加を開始してエンジン回転数を増加させる。
続いて、システム制御装置18は、スロットル開度を漸増させながら、動力伝達機構制御装置20によりロックアップクラッチ68を接続する(図4BのT26)。ロックアップクラッチ68を連結する前の過程で、エンジン回転数と変速装置入力軸32の回転数とが一致し、システム制御装置18は変速機制御装置28により変速ギヤを2速ギヤから3速ギヤに切り替える(図4BのT25〜T26)。
なお、ステップ108において、複合モータ接続位置について、アウト位置への移行制御が終了すると、ステップ110に移行して、最初に戻って車両状態取得をおこなう(S101)。
(モータ過回転防止制御)
次に、複合モータ接続位置がアウト位置にある場合において、出力側ロータ46の回転数がモータ動作不可能な回転数となった場合のモータ過回転防止制御装置(動力伝達機構制御装置20)の作動について、図4A及び図7に基づいて以下に説明する。
まず、システム制御装置18は、出力側ロータ46の回転数がモータ動作不可能な回転数か否かを各センサに基づいて判定する(図4AのT6〜T7・図7のS104)。図4AのT6〜T7においては、複合モータ接続位置がアウト位置であるため、駆動輪6からの回転が第1〜第4ヘリカルギヤ14,15,106,108を経由して伝達されるため、出力側ロータ46は高回転で回転する。
システム制御装置18は、例えば、車速センサ76により車速を求め、車速に基づいて変速装置8の変速機構における接続ギヤ比、差動装置36におけるデフ比より出力側ロータ46の回転数を演算する。そして、演算された「出力側ロータの回転数」の値と、システム制御装置18でアクセル開度、エンジントルク等から演算される「要求されるモータトルク」の値とを、例えば図11のマップに当て嵌めて、モータ動作不可能な回転数か否かを判定する。
システム制御装置18は、複合モータ接続位置センサ110によりドグクラッチ装置12の複合モータ接続位置がアウト位置(図10参照)にある(アウト位置に接続している)か否かを判定する(図7のS105)。
システム制御装置18は、出力側ロータ46の回転数が、モータ動作不可能な回転数まで増加しており、かつアウト位置にあると判定したとき、システム制御装置18は、「モータ過回転防止信号」と「アウト位置検出信号」とを動力伝達機構制御装置20に送出する。
動力伝達機構制御装置20は、「モータ過回転防止信号」及び「アウト位置検出信号」を受信した場合に、複合モータ接続位置をイン位置(図9参照)に切り替える(図4AのT7〜T8、イン位置へ接続移行制御・図7のS109)。
このとき、ドグクラッチ装置12において、出力側ロータ出力軸50とともに回転するアウト側クラッチリング88の回転数よりも、変速装置入力軸32とともに回転するイン側クラッチリング90の回転数が、変速装置8の2速に連結して回転しているため遅く回転している。そのため、システム制御装置18は、動力伝達機構制御装置20によって複合モータ接続位置を一旦ニュートラル位置(図8参照)に位置決めし、出力側ロータ46の回転数を下げるため、スタータ用インバータ24のスイッチング動作を制御することで入力側ロータ44に制動トルクを付与するとともに、インバータ22のスイッチング動作を制御することで出力側ロータ46に制動トルクを付与する。出力側ロータ46の回転数を下げることで、スリーブ92をイン側クラッチリング90の回転数に合わせる(図4AのT7〜T8・回生制動(E))。
次に、動力伝達機構制御装置20が、複合モータ接続位置をニュートラル位置(図8参照)からイン位置(図9参照)に切り替えることで、変速装置8の変速機構を介して出力側ロータ46の回転を、高い変速比の2速ギヤを介して駆動輪6に出力可能とする(図4AのT8・図7のS109)。これによって、出力側ロータ46の回転数を、モータ動作可能な回転数まで下げることができる。
なお、複合モータ接続位置について、イン位置への移行制御(S109)が終了すると、ステップ110に移行して、最初に戻って車両状態取得をおこなう(S101)。
また、ステップ105において、少なくともモータ動作不可回転数及びアウト位置接続のいずれかにない場合には、ステップ106に移行する(モータ過回転防止制御終了)。
次に、システム制御装置18が、アクセル開度センサ74等により「加速要求」があると判定した場合、動力伝達機構制御装置20に「加速要求信号」を送出する。
「加速要求信号」を受信した場合、動力伝達機構制御装置20は、ロックアップクラッチ68を切断し、出力側ロータ46の回転数増加に伴いエンジン回転数が増加するのを防止する。
動力伝達機構制御装置20は、インバータ22のスイッチング動作を制御することで出力側ロータ46の回転数を増加させる(図4AのT9〜T10・モータアシスト加速(F))。この場合、T7〜T8で行なわれた「モータ過回転防止制御」によって、ドグクラッチ装置12は、イン位置に切り替えられており、変速装置8の高変速比を使用し、出力側ロータの回転数をモータ動作可能な回転数まで下げることができる状態となっている。これによって、高速走行時における回転電機10による走行アシストを行うことができる。
このとき、出力側ロータ46は増速に伴うアシスト反力を入力側ロータ44より受けるので、反力トルクを打ち消すトルクを作用させるようにインバータ22のスイッチング動作を制御する。入力側ロータ44にも同様に反力トルクを打ち消すトルクを生じさせる。
次に、システム制御装置18は、車速が加速による要求速度に達していると判断したとき、ロックアップクラッチ68を接合する(図4のT10)。
(回生高効率化制御)
次に、複合モータ接続位置がイン位置にある場合において、減速時の回生高効率化制御装置(動力伝達機構制御装置20)の作動について、図4A及び図7に基づいて以下に説明する。
まず、システム制御装置18は、各センサより減速意思の有無を判定する(図7のS106)。例えば、アクセル開度センサ74によりアクセル開度が0%以下であるか、またはブレーキスイッチセンサ78によりブレーキスイッチがオンである場合は、減速意思があると判定する。続いて、システム制御装置18は、複合モータ接続位置センサ110により、ドグクラッチ装置12の複合モータ接続位置がイン位置にあるか否かを判定する(図7のS107)。
システム制御装置18は、減速意思があると判定し、かつ複合モータ接続位置がイン位置にあると判定した場合は、「減速制御信号」と「イン位置検出信号」とを動力伝達機構制御装置20に送出する。
動力伝達機構制御装置20は、システム制御装置18から「減速制御信号」と「イン位置検出信号」とを受信したとき、駆動輪6の回転トルクを、出力側ロータ46を介してバッテリ13に充電する回生減速を行う準備動作をおこなう(図4のT11)とともに、本実施形態においてはイン位置にあるので、イン位置からアウト位置への切替をおこなう(図7のS108)。このとき、アウト位置のアウト側クラッチリング88は、変速装置8を介さないで回転しているため、変速装置入力軸32とともに回転するイン位置のイン側クラッチリング90よりも高速回転している。そのため、複合モータ接続位置をイン位置(図9参照)からニュートラル位置に切り替え(図8参照)、スリーブ92(出力側ロータ出力軸50)の回転数を上げることで、アウト側クラッチリング88の回転数に合わせる。出力側ロータ46の回転数を増加させるため、動力伝達機構制御装置20は、インバータ22のスイッチング動作を制御して出力側ロータ46に回転トルクを付与する。なお、入力側ロータ44には、より速い回転数で回転する出力側ロータ46の差回転より減速させる方向の回生を生じるトルクが生じる(図4AのT11〜T12)。
次に、動力伝達機構制御装置20は、複合モータ接続位置をニュ−トラル位置からアウト位置に切り替え(図4のT12・S108)、続いてロックアップクラッチ68を切断する。
車両が減速する場合には、車両の走行により回転する駆動輪6の回転トルクを回生電力として取得することができるが、ドグクラッチ装置12の複合モータ接続位置をアウト位置に切り替えることで、変速装置8の変速機構を経ることなく、出力側ロータ46を回転させることで、変速装置8のフリクショントルクによる回生電力の損失を生じることなく、回生電力を得ることができる。また、ロックアップクラッチ68を切断することで、エンジン4のイナーシャによる回生電力の損失を生じることなく、バッテリ13に充電することができる(回生減速(H))。そして、エンジン4を停止させることで、さらに効率的な回生電力の取得をおこなう(図4AのT13)。
そして、システム制御装置18は、アウト位置への移行制御が終了すると、ステップ110へ移行し、最初に戻って車両状態取得をおこなう(S101)。
なお、ステップ107において、少なくとも減速意思及びイン位置接続のいずれかにない場合にはステップ110に移行し、最初に戻って車両状態取得をおこなう(S101)。
上述の説明から明らかなように、本実施形態に係る動力伝達装置2は、駆動軸側に回転を出力する場合に、エンジン4又は回転電機10からの回転を、変速装置8を介して出力するイン位置(ドグクラッチ装置12のスリーブ92がイン側クラッチリング90に噛合する位置)、と、エンジン4又は回転電機10からの回転を、第1及び第2ヘリカルギヤによって変速装置8を介さずに出力するアウト位置(ドグクラッチ装置12のスリーブ92をアウト側クラッチリング88に噛合する位置)とを有するドグクラッチ装置12を備えている。
そして、ドグクラッチ装置12がイン位置にあり、かつアクセル開度センサ74やブレーキスイッチセンサ78からの検出信号に基づきシステム制御装置18が減速制御信号を送出した場合に、動力伝達機構制御装置20は、ドグクラッチ装置12を出力側ロータ46の回転を第1ヘリカルギヤ14に連結するアウト位置に切り替える。
これによって、減速時に駆動輪6側からの回転で回生電力を得る場合に、変速装置8の変速機構によるフリクショントルクによる動力損失を生じることなく、高い効率で回生電力を得ることができる。
また、ドグクラッチ装置12がアウト位置にあり、かつ車速センサ76の車速に基づいて演算された出力側ロータ46の回転数の値と、要求されるモータトルクの値とを、マップに当て嵌めて、出力側ロータ46の回転数が、モータ動作不可能な回転数であると判断する場合に基づいて、システム制御装置18がモータ過回転防止信号を送出した場合は、動力伝達機構制御装置20は、ドグクラッチ装置12をイン位置に切り替える。回転電機10の出力側ロータ46が高速回転すると、逆起電力の発生により出力側ロータ46の回転が抑制されモータ動作が不可能な回転数となってしまうが、アウト位置にあったドグクラッチ装置12をイン位置に切り替えることで、変速装置8の変速機構の高い変速比のギヤを介して出力することで、変速装置8に入力する出力側ロータ46の回転数を低く抑えることができる。これによって、例えば、高速走行時に回転電機10による加速アシストを可能とする。
また、ドグクラッチ装置12がイン位置にあり、かつ変速動作信号、及びエンジン回転センサ30及び入力軸回転センサ38の検出値により、システム制御装置18が変速中であることを示す変速中信号を送出した場合、動力伝達機構制御装置20は、ドグクラッチ装置12をアウト位置に切り替える。これによって、変速時におけるトルク伝達を、変速装置8を介さずに、回転電機10の出力側ロータ46より駆動輪6に行うことができる(変速アシスト)。これによって、変速時にエンジンからのトルクが遮断されることにもとづく「トルク抜け」を防止し、乗員に違和感を生じさせない走行状態を確保することができる。
このように、車両の走行状態に応じて、ドグクラッチ装置12をイン位置とアウト位置との間で切り替えることで、効率の良い回生電力の収得、乗り心地の快適化、高速時のモータアシストを可能にする。
なお、本実施形態では、切替機構を、ドグクラッチ装置12を利用したものとしたが、これに限定されず、例えば電磁クラッチや各種湿式・乾式クラッチを利用したものでもよい。
また、アウト位置に位置決めした時、動力伝達機構から変速装置の変速機構を経ずに変速装置出力軸に伝達し、変速装置出力軸から、差動装置等を介して駆動輪に伝達するものとしたが、これに限定されず、例えば、動力伝達機構から変速装置出力軸以外の回転軸を介して駆動輪に回転を伝達するものでもよい。
また、変速装置をAMTとしたが、これに限定されず、例えばトルコンと遊星歯車機構とを組み合わせたオートマティックトランスミッションでもよい。
また、二重ロータ型の回転電機を、ステータの内周にステータ巻線が配置され、入力側ロータの外周にロータ巻線が配置され、出力側ロータの外周にステータ巻線に対向する第1永久磁石が配置されるとともに出力側ロータの内周にロータ巻線に対向する第2永久磁石が配置されたものとしたが、これに限定されず、例えばステータの内周に第1永久磁石が配置され、入力側ロータの外周に第2永久磁石が配置され、出力側ロータの外周に第1永久磁石に対向する第1ロータ巻線が配置されるとともに、出力側ロータの内周に第2永久磁石に対向する第2ロータ巻線が配置されるものでもよい。この場合、第1ロータ巻線に回転磁界を生じさせる3相交流電流を供給することで、ステータと出力側ロータとの間で回転トルクを生じさせ、入力側ロータと出力側ロータとの回転差により、第2永久磁石により第2巻線に誘導起電力を生じさせることで回転磁界を生じさせ、入力側ロータと出力側ロータとの間で、回転トルクを生じさせる。
本発明は、上記しかつ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
2・・・動力伝達装置、4・・・エンジン、6・・・駆動輪、8・・・変速装置、10・・・回転電機、12・・・切替機構(ドグクラッチ装置)、14・・・動力伝達機構・動力伝達機構入力軸(第1ヘリカルギヤ)、15・・・動力伝達機構(第2ヘリカルギヤ)、18・・・走行車両状態制御装置(システム制御装置)、20・・・・回生高効率化制御装置・モータ過回転防止制御装置・変速対応制御装置(動力伝達機構制御装置)、30・・・車両状態検出装置(エンジン回転センサ)、32・・・変速装置入力軸、38・・・車両状態検出装置(入力軸回転センサ)、40・・・車両状態検出装置(変速動作センサ)、42・・・ステータ、44・・・入力側ロータ、46・・・出力側ロータ、50・・・出力側ロータ出力軸、74・・・車両状態検出装置(アクセル開度センサ)、76・・・車両状態検出装置(車速センサ)、78・・・車両状態検出装置(ブレーキスイッチセンサ)、86・・・クラッチハブ、88・・・アウト位置(アウト側クラッチリング)、90・・・イン位置(イン側クラッチリング)、92・・・スリーブ、110・・・車両状態検出装置(複合モータ接続位置センサ)、CL・・・回転軸線。

Claims (5)

  1. ステータと、エンジンの出力軸に連結されるとともに前記ステータの径方向内側に配置され前記ステータに対して相対回転可能な入力側ロータと、前記ステータと前記入力側ロータとの間に配置され前記ステータ及び前記入力側ロータに対して相対回転可能に設けられ前記ステータとの間及び前記入力側ロータとの間でそれぞれの回転磁界に応じたトルクが作用する出力側ロータと、を備えた回転電機と、
    入力軸の回転を変速して駆動輪に伝達する変速装置と、
    前記入力側ロータと前記変速装置の前記入力軸とを継脱可能に接続するロックアップクラッチと、
    前記出力側ロータの回転を、前記変速装置を介すことなく減速して前記駆動輪に伝達可能とする動力伝達機構と、
    前記出力側ロータの回転を前記変速装置又は前記動力伝達機構に選択的に伝達する切替機構と、
    走行する車両の状態を検出する車両状態検出装置と、
    前記車両状態検出装置で検出した車両走行状態に応じた走行車両制御状態を実現するための走行車両制御信号を送出する走行車両状態制御装置と、
    前記切替機構が前記出力側ロータの回転を前記変速装置に連結するイン位置にあり、かつ前記走行車両状態制御装置からの減速制御信号が送出される場合に前記切替機構を、前記出力側ロータの回転を前記動力伝達機構に連結するアウト位置に切り替える回生高効率化制御装置と、
    を備えた動力伝達装置。
  2. 請求項1において、前記切替機構が、前記アウト位置にあり、かつ前記出力側ロータの回転数がモータ動作不可能な回転数となり前記走行車両状態制御装置からモータ過回転防止信号が送出される場合には、前記切替機構を前記イン位置に切り替えるモータ過回転防止制御装置を備える動力伝達装置。
  3. 請求項1において、前記切替機構が前記イン位置にあり、かつ前記走行車両状態制御装置から変速中信号が送出された場合に、前記ロックアップクラッチを切断位置に切り替え、前記切替機構を前記アウト位置に切り替える変速対応制御装置を備える動力伝達装置。
  4. 請求項2において、前記切替機構が前記イン位置にあり、かつ前記走行車両状態制御装置から変速中信号が送出された場合に、前記ロックアップクラッチを切断位置に切り替え、前記切替機構を前記アウト位置に切り替える変速対応制御装置を備える動力伝達装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、前記出力側ロータの回転を出力する出力側ロータ出力軸と、前記変速装置に前記出力側ロータの回転を伝達する変速装置入力軸と、前記動力伝達機構に前記出力側ロータの回転を伝達する動力伝達機構入力軸とが同一回転軸線上で対向し、
    前記切替機構は、
    前記変速装置入力軸に連結され前記変速装置入力軸とともに回転する前記イン位置に対応するイン側クラッチリングと前記動力伝達機構入力軸に連結され前記動力伝達機構入力軸とともに回転する前記アウト位置に対応するアウト側クラッチリングとの間に、前記出力側ロータ出力軸に相対回転不能に周設されたクラッチハブと、
    前記クラッチハブに相対回転不能かつ回転軸線方向に相対移動可能に外嵌され、前記イン側クラッチリング及び前記アウト側クラッチリングのいずれか一方に係脱可能に噛合することで前記出力側ロータ出力軸の回転を伝達するスリーブと、を備えたドグクラッチ装置である動力伝達装置。
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