JP2014082573A - 伝送端末、伝送方法、及びプログラム - Google Patents

伝送端末、伝送方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】テレビ会議システム等において、通信ネットワークの混雑等により伝送容量が低下するような環境下でも音声データが途切れないようにする。
【解決手段】相手側の伝送端末に音データ以外のコンテンツデータの送信を中断してもらうのではなく、自分側の伝送端末からの音データ以外のコンテンツデータの送信を中断する。これにより、通信ネットワークの混雑等が解消され、音データの送受信は確保することが可能になる。更に、相手側の伝送端末に音データ以外のコンテンツデータの送信を中断してもらうのではないため、わざわざ自分側から相手側に音データ以外のコンテンツデータの送信を中断して欲しい旨を伝える必要がない。
【選択図】図35

Description

本発明は、相手側の伝送端末との間で、音声データを含むコンテンツデータの送受信を行うことで、相手側の伝送端末との通話を実現させる発明に関する。
出張経費及び出張時間の削減要請に伴い、遠隔地とテレビ会議を行うためのテレビ会議システムが普及している。このようなテレビ会議システムでは、複数のテレビ会議端末間で、直接、画像データ及び音データの送受信を行うことで、会話(通話)を実現している。
また、近年は、複数のテレビ会議端末間に中継装置が介在し、この中継装置が画像データ及び音データを中継するテレビ会議システムも普及しつつある。このように中継装置が介在するテレビ会議システムでは、一時的な通信ネットワークの不具合や,テレビ会議端末の処理能力が不足していても、通信の不具合を最小限に抑えることができる映像符号化技術が採用されている。そして、この映像符号化技術には、H.264/SVC(Scalable Video Coding)と呼ばれる規格が使われている(特許文献1参照)。
しかしながら、通信ネットワークの混雑等により伝送容量が低下するような環境下では、テレビ会議端末で画像データの受信に遅延が生じることがある。また、遅延が更に進むと、画像データが途切れるだけでなく、画像データよりもデータ量が少ない音声データまでも途切れるようになってしまうという課題が生じる。
請求項1に係る発明は、相手側の伝送端末との間で、音データを含むコンテンツデータの送受信を行うことで、前記相手側の伝送端末との通話を実現させる伝送端末であって、前記コンテンツデータのうち、前記相手側の伝送端末から送られて来た第1のコンテンツデータを受信する受信手段と、前記コンテンツデータのうち、自分側の伝送端末から前記相手側の伝送端末に第2のコンテンツデータを送信する送信手段と、前記受信手段によって受信される際の前記第1のコンテンツデータの遅延時間を検出する遅延検出手段と、を有し、前記遅延検出手段によって検出された遅延時間が所定値を越える場合には、前記送信手段は、前記第2のコンテンツデータのうち音データ以外の送信を停止することを特徴とする伝送端末である。
以上説明したように本発明によれば、通信ネットワークの混雑等により伝送容量が低下するような環境下では、相手側の伝送端末に音データ以外のコンテンツデータの送信を中断してもらうのではなく、自分側の伝送端末からの音データ以外のコンテンツデータの送信を中断する。これにより、通信ネットワークの混雑等が解消され、音データの送受信は確保することが可能になるという効果を奏する。
更に、相手側の伝送端末に音データ以外のコンテンツデータの送信を中断してもらうのではないため、わざわざ自分側から相手側に音データ以外のコンテンツデータの送信を中断して欲しい旨を伝える必要がないという効果を奏する。
本発明の実施形態の前提となる伝送システムの概略図である。 伝送システムにおける画像データ、音データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。 画像データの画質を説明する概念図である。 端末の外観図である。 端末のハードウェア構成図である。 管理システム、中継装置、プログラム提供システム、又はメンテナンスシステムのハードウェア構成図である。 伝送システムを構成する各端末、装置及びシステムの機能ブロック図である。 画面管理テーブルを示す概念図である。 最終絞込部の機能構成図である。 一次絞込部の機能構成図である。 変更画像状態管理テーブルを示す概念図である。 中継装置管理テーブルを示す概念図である。 端末認証管理テーブルを示す概念図である。 端末管理テーブルを示す概念図である。 宛先リスト管理テーブルを示す概念図である。 セッション管理テーブルを示す概念図である。 アドレス優先度管理テーブルを示す概念図である。 伝送速度優先度管理テーブルを示す概念図である。 画像状態管理テーブルを示す概念図である。 各中継装置の稼動状態を示す状態情報を管理する処理を示したシーケンス図である。 端末間で遠隔通信を開始する準備段階の処理を示したシーケンス図である。 中継装置を絞り込む処理を示したシーケンス図である。 中継装置を絞り込む処理を示した処理フロー図である。 中継装置の絞り込み処理を行う際の優先度のポイントの計算状態を示した図である。 伝送端末が中継装置を選択する処理を示したシーケンス図である。 伝送端末で中継装置を選択する処理を示した処理フロー図である。 伝送端末間で画像データ及び音データを送受信する処理を示したシーケンス図である。 ディスプレイに表示された画面例を示す図である。 ディスプレイに表示された画面を変更する処理を示したフローチャートである。 内容が変更された後の画面管理テーブルを示す概念図である。 ディスプレイに表示された変更後の画面例を示す図である。 メッセージの作成、送信、及び表示の処理を示したシーケンス図である。 メッセージの作成の処理を示した処理フロー図である。 メッセージの表示を示したフローチャートである。 ディスプレイに表示された第1の表示パターンの画面例を示す図である。 ディスプレイに表示された第2の表示パターンの画面例を示す図である。 ディスプレイに表示された第3の表示パターンの画面例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る遅延を解消する処理を示したフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る遅延を解消する処理を示したフローチャートである。
まずは、以下、図1乃至図37を用いて、本発明の実施形態を案出するために前提となるに発明について説明する。なお、前提となるだけであって、公知であると自認している訳ではない。
〔実施形態の前提となる発明の内容〕
<<全体構成>>
図1は、本発明の実施形態の前提となる伝送システムの概略図である。図2は、伝送システムにおける画像データ、音データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図3は、画像データの画質を説明する概念図である。
ここでは、利用者がテレビ会議端末等の伝送端末を用いて相手側の利用者と通話することにより、テレビ会議を行う場合について説明する。なお、ここでは、「テレビ会議」として説明するが、一般に「ビデオ会議」と言われることもあり、両者は同じ内容である。
まず、図1に示されている伝送システム1は、複数の伝送端末(10aa,10ab,…)、各伝送端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、伝送管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。
複数の端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音データの送受信による伝送を行う。
なお、以下では、「伝送端末」は単に「端末」として表され、「伝送管理システム」は単に「管理システム」として表されている。また、複数の端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末は、「端末10」と表され、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表され、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表されている。更に、テレビ会議の開始を要求する要求元としての端末は「要求元端末」と表され、要求先である宛先(中継先)としての端末は「宛先端末」と表されている。
また、図2に示されているように、伝送システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。また、要求元端末と宛先端末との間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。ここでは、これら4つのセッションをまとめて、画像・音データ用セッションsedとして示している。
ここで、画像データの画像の解像度について説明する。図3(a)に示されているように、横が160画素、縦が120画素から成り、ベース画像となる低解像度の画像と、図3(b)に示されているように、横が320画素、縦が240画素から成る中解像度の画像と、図3(c)に示されているように、横が640画素、縦が480画素から成る高解像度の画像とがある。このうち、狭帯域経路を経由する場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみから成る低画質の画像データが中継される。帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ、及び中解像度の画像データから成る中画質の画像データが中継される。また、帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ、及び高解像度の画像データから成る高画質の画像データが中継される。なお、音データは、画像データに比べてデータ量が小さいため、通信ネットワーク2において、狭帯域経路を経由する場合、帯域が比較的広い場合、又は、帯域が非常に広い場合のいずれであっても中継される。
次に、図1に示されている中継装置30は、複数の端末10の間で、コンテンツデータの中継を行う。管理システム50は、端末10からのログイン認証、端末10の伝送(通話)状況の管理、宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音データの最適な経路の選択を行う。なお、以下では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは「ルータ70」と表されている。
プログラム提供システム90は、後述のHD(Hard Disk)204を備えており、端末10に各種機能を実現させる(又は、端末10を各種手段として機能させる)ための端末用プログラムが記憶され、端末10に端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させる(又は、中継装置30を各種手段として機能させる)ための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。更に、プログラム提供システム90のHD204には、管理システム50に各種機能を実現させる(又は、管理システム50を各種手段として機能させる)ための伝送管理用プログラムも記憶されており、管理システム50に、伝送管理用プログラムを送信することができる。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
また、端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されており、所定の地域A内で構築されている。例えば、地域Aは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、LAN2bは大阪の事業所内で構築されている。
一方、端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。端末10d(a,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されており、所定の地域B内で構築されている。例えば、地域Bはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内で構築されており、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内で構築されている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
また、管理システム50、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。管理システム50、及びプログラム提供システム90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、管理システム50、各ルータ70、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレス(宛先情報の一例)を簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
<<ハードウェア構成>>
次に、ハードウェア構成を説明する。図4は、端末10の外観図である。以下、端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図4に示されているように、端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図4は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図4で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、伝送管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図5は、端末10のハードウェア構成図である。図5に示されているように、端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音を入力する内蔵型のマイク114、音を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する音入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119、及び上記各構成要素を図5に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、図4に示されている筐体1100の接続口1132に差し込まれたUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ電気的に接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
また、端末10には、カメラ112、マイク114、及びスピーカ115が設けられているが、これに限らず、カメラ112、マイク114、及びスピーカ115の少なくとも1つが設けられていなくてもよい。この場合には、設けられていないものの代わりに、外部機器接続I/F118に外付け用機器が設けられることで、カメラ112、マイク114、又はスピーカ115の代わりの役割を果たすことができる。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(記録メディア106等)に記録されて流通されるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
図6は、管理システムのハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、伝送管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図6に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記伝送管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記伝送管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、プログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記プログラム提供システム用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
<<機能構成>>
次に、機能構成について説明する。図7は、伝送システム1を構成する各端末、装置及びシステムの機能ブロック図である。図7では、端末10、中継装置30、及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。また、図1に示されているプログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、テレビ会議の通信において直接関係ないため、図7では省略されている。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音入力部15a、音出力部15b、最終絞込部16、表示制御部17、遅延検出部18、記憶・読出処理部19、抽出部20、音判断部21、及び変更部22を有している。これら各部は、図5に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能、又は機能する手段である。また、端末10は、図5に示されているRAM103、及び図5に示されているフラッシュメモリ104によって構築される記憶部1000を有している。
(画面管理テーブル)
記憶部1000には、図8に示されているような画面管理テーブルによって構成されている画面管理DB(Data Base)1001が構築される。画面管理テーブルでは、ディスプレイ120内に表示される複数の画面をそれぞれ特定するための画面番号(ディスプレイ120内に表示される画面を特定する画面特定情報の一例)、及び、これら複数の画面に表示される画像に係る画像データの送信元である伝送端末10を識別するための端末ID(端末10の識別情報の一例)を関連付けて管理されている。図8では、ディスプレイ120内に表示される画面を特定する画面番号として、「1」から「8」までが示されている。
また、画面管理テーブルでは、ディスプレイ120に表示されない仮想の画面を特定するための画面番号、及び、これらの表示されない画面に割り当てられる画像に係る画像データの送信元である伝送端末10を識別するための端末IDを関連付けて管理されている。図8では、ディスプレイ120内に表示されない画面を特定する画面番号として、「補1」から「補3」まで、及びこれ以降が示されている。
(伝送端末の各機能構成)
次に、図5及び図7を用いて、端末10の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末10の各機能構成を説明するにあたって、図5に示されている各構成要素のうち、端末10の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図7に示されている端末10の送受信部11は、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、管理システム50より、宛先候補としての各端末の状態を示す各状態情報の受信を開始する。なお、この状態情報は、各端末10の稼動状態(オンラインかオフラインかの状態)だけでなく、オンラインであっても更に通話可能であるか、通話中であるか、離席中であるか等の詳細な状態を示す。また、この状態情報は、各端末10の稼動状態だけでなく、端末10でケーブル120cが端末10から外れていたり、音を出力するが画像は出力させなかったり、音を出力さないようにする(MUTE)等、様々な状態を示す。以下では、一例として、状態情報が稼動状態を示す場合について説明する。
操作入力受付部12は、図5に示されているCPU101からの命令、並びに図5に示されている操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図5に示されている電源スイッチ109をONにすると、図7に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする。
ログイン要求部13は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現され、上記電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、図5に示されているCPU101からの命令、並びに図5に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音入力部15aは、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されている音入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音が音信号に変換された後、この音信号に係る音データを入力する。音出力部15bは、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されている音入出力I/F116によって実現され、音データに係る音信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音を出力させる。
最終絞込部16は、複数の中継装置30から最終的に1つの中継装置30に絞り込む最終絞り込み処理を行うため、図5に示されているCPU101からの命令によって、図9に示されるような計測部16a、算出部16b、及び最終選択部16cを実現する。
このうち、計測部16aは、送受信部11によって受信された後述の事前送信情報毎に、送受信部11によって事前送信情報が受信される際の受信日時を計測する。算出部16bは、計測部16aによって受信日時が計測された事前送信情報毎に、この計測された受信時間と、この事前送信情報に含まれている送信日時との差に基づいて、事前送信情報の送信から受信までの所要時間(T)を算出する。最終選択部16cは、算出部16bによって算出された所要時間のうち最短の所要時間を要した事前送信情報が中継された中継装置30を選択することで、最終的に1つの中継装置を選択する。
表示制御部17は、図5に示されているCPU101からの命令、及び図5に示されているディスプレイI/F117によって実現され、後述のように、受信された解像度の異なる画像データを組み合わせ、この組み合わされた画像データをディスプレイ120に送信するための制御を行う。
また、表示制御部17は、管理システム50から受信した宛先リストの情報及び各種メッセージをディスプレイ120に送信して、ディスプレイ120に宛先リスト及び各種メッセージを表示させることができる。
更に、表示制御部17は、複数の相手側の端末10から送られて来た画像データで示される画像をディスプレイ120内に表示される複数の画面にそれぞれ表示させることができる。また、表示制御部17が画像又はメッセージを表示させる場合、表示制御部17は、画面管理テーブル(図8参照)の画面番号で特定されているディスプレイ120上の画面に対し、画像データ又はメッセージデータと共に送られて来た端末IDに基づいて、画像又はメッセージを表示させる。なお、画面管理テーブル(図8参照)で、「補1」等のように、画面番号がディスプレイ120に表示されない画面を示す場合には、表示制御部17は、ディスプレイ120上の上記複数の画面とは別の画面にメッセージを表示させる。
遅延検出部18は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現され、他の端末10から中継装置30を介して送られて来る画像データの遅延時間(ms)を検出する。具体的には、遅延検出部18は、予め定められたフレームレート30fps(Frames Per Second)から、現時点で受信される画像データのフレームレートを差し引くことで、遅延時間を算出する。
記憶・読出処理部19は、図5に示されているCPU101からの命令及び図5に示すSSD105によって実行され、又はCPU101からの命令によって実現され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この記憶部1000には、端末10を識別するための端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。更に、記憶部1000には、宛先端末との通話を行う際に受信される画像データ及び音データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音データによってスピーカ115から音が出力される。
抽出部20は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現される。この抽出部20は、送受信部11によって、メッセージデータと共に、このメッセージデータの送信元である端末10の端末IDが受信された場合に、この受信された端末10の端末IDに基づいて画面管理テーブル(図8参照)を検索し、対応する画面番号を抽出する。
音判断部21は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現される。音判断部21は、受信された各音データに対して音声区間の検出を行い、有声区間がある音データが存在するか否かを判断する。この音声区間の検出は、公知の技術を用いて実現することができる(例えば、非特許文献 新美、「音声認識」、共立出版、pp.68−72、1979を参照)。
変更部22は、図5に示されているCPU101からの命令によって実現される。上記音声区間がある音データが存在すると判断された場合には、変更部22は、画面管理テーブル(図8参照)において、上記音声区間がある音データと共に送られて来た端末10の端末IDを、端末10の製造又は販売者によって予め定められた画面番号に関連付け直すことで、画面管理テーブルの内容を変更する。この場合、表示制御部17は、変更された後の画面管理テーブルの内容に基づいて、ディスプレイ120内に表示される複数の画面のそれぞれに、対応する画像を表示させる。
なお、端末ID及び後述の中継装置IDは、それぞれ端末10及び中継装置30を一意に識別するために使われる言語、文字、記号、又は各種のしるし等の識別情報を示す。また、端末ID及び中継装置IDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。
<中継装置の機能構成>
中継装置30は、送受信部31、状態検知部32、画像状態確認部33、変更品質管理部34、画像状態変更部35、及び記憶・読出処理部39を有している。これら各部は、図6に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された中継装置用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、中継装置30は、図6に示されているRAM203、及び/又は図6に示されているHD204によって構築される記憶部3000を有している。
(変更画像状態管理テーブル)
記憶部3000には、図11に示されているような変更画像状態管理テーブルによって構成されている変更品質管理DB3001が構築される。変更画像状態管理テーブルでは、画像データの中継先(宛先)としての端末10のIPアドレス、及び画像状態情報が関連付けて管理されている。この画像状態情報には、中継先に中継装置30が中継する画像データの画質又は画像データの中継を中断する旨が示されている。
(中継装置の各機能構成)
次に、中継装置30の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、中継装置30の各機能構成を説明するにあたって、図6に示されている各構成要素のうち、中継装置30の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図7に示されている中継装置30の送受信部31は、図6に示されているCPU201からの命令、及び図6に示されているネットワークI/F209によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
状態検知部32は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、この状態検知部32を有する中継装置30の稼動状態を検知する。稼動状態としては、「オンライン」、「オフライン」、「通話中」又は「一時中断」の状態がある。
画像状態確認部33は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、宛先端末のIPアドレスを検索キーとして、変更画像状態管理テーブル(図11参照)を検索し、対応した画像状態情報を抽出することで、中継される画像データの画質を確認するか又は画像データの中継を中断することを確認する。
変更品質管理部34は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、管理システム50から送られて来る、後述の品質情報に基づいて、変更画像状態管理DB3001の内容を変更する。例えば、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)と、端末IDが「01db」である宛先端末(端末10db)との間で高画質の画像データを送受信することによってテレビ会議を行っている最中に、他のテレビ会議を行う要求元端末(端末10bb)と宛先端末(端末10ca)が通信ネットワーク2を介してテレビ会議を開始すること等によって、宛先端末(端末10db)で画像データの受信の遅延が生じた場合には、中継装置30は今まで中継していた画像データの画質を、高画質から中画質に下げる。このような場合に、中画質を示す品質情報に基づいて、中継装置30が中継する画像データの画質を高画質から中画質に下げるように、変更画像状態管理DB3001の内容が変更される。
画像状態変更部35は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、送信元端末から送られて来た画像データの画質を、上記変更された変更画像状態管理DB3001の内容に基づいて変更するか、又は画像データの中継を中断する。
記憶・読出処理部39は、図6に示されているCPU201からの命令、及び図6に示されているHDD205によって実現され、記憶部3000に各種データを記憶したり、記憶部3000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、端末抽出部54、端末状態取得部55、一次絞込部56、セッション管理部57、画像状態決定部58、記憶・読出処理部59、遅延時間管理部60、及びメッセージ作成部61を有している。これら各部は、図6に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された管理システム用プログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は機能する手段である。また、管理システム50は、図6に示されているHD204により構築される記憶部5000を有している。
(中継装置管理テーブル)
記憶部5000には、図12に示されているような中継装置管理テーブルによって構成されている中継装置管理DB5001が構築されている。この中継装置管理テーブルでは、各中継装置30の中継装置ID毎に、各中継装置30の稼動状態、稼動状態が示される状態情報が管理システム50で受信された受信日時、中継装置30のIPアドレス、及び中継装置30における最大データ伝送速度(Mbps)が関連付けられて管理される。例えば、図12に示されている中継装置管理テーブルにおいて、中継装置IDが「111a」の中継装置30aは、稼動状態が「オンライン」で、管理システム50で状態情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時00分」で、この中継装置30aのIPアドレスが「1.2.1.2」で、この中継装置30aにおける最大データ伝送速度が100Mbpsであることが示されている。
(端末認証管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図13に示されているような端末認証管理テーブルによって構成されている端末認証管理DB5002が構築されている。この端末認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図13に示されている端末認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(端末管理テーブル)
また、記憶部5000には、図14に示されているような端末管理テーブルによって構成されている端末管理DB5003が構築されている。この端末管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各宛先としての端末10の名称を示す端末名、各端末10の稼動状態、後述のログイン要求情報が管理システム50で受信された受信日時、及び端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図14に示されている端末管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」の端末10aaは、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「オンライン(通話可能)」で、管理システム50でログイン要求情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時40分」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図15に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5004が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、テレビ会議における通話の開始を要求する要求元端末の端末IDに対して、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図15に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)からテレビ会議における通話の開始を要求することができる宛先端末の候補は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ba」の端末10ba、及び端末IDが「01bb」の端末10bb等であることが示されている。この宛先端末の候補は、任意の要求元端末から管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。
(セッション管理テーブル)
また、この記憶部5000には、図16に示されているようなセッション管理テーブルによって構成されているセッション管理DB5005が構築されている。このセッション管理テーブルでは、中継装置30を選択するためのセッションの実行に用いられる選択用セッションID毎に、画像データ及び音データの中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の端末ID、宛先端末の端末ID、宛先端末において画像データが受信される際の受信の遅延時間(ms)、及びこの遅延時間が示されている遅延情報を宛先端末から送られて来て管理システム50で受信された受信日時が関連付けられて管理される。例えば、図16に示されているセッション管理テーブルにおいて、選択用セッションID「se1」を用いて実行されたセッションで選択された中継装置30a(中継装置ID「111a」)は、端末IDが「01aa」の要求元端末(端末10aa)と、端末IDが「01db」の宛先端末(端末10db)との間で、画像データ及び音データを中継しており、宛先端末(端末10db)において「2009年11月10日の14時00分」時点における画像データの遅延時間が200(ms)であることが示されている。なお、2つの端末10の間でテレビ会議を行う場合には、上記宛先端末ではなく要求元端末から送信されてきた遅延情報に基づいて、遅延情報の受信日時を管理してもよい。但し、3つ以上の端末10の間でテレビ会議を行う場合には、画像データ及び音データの受信側の端末10から送信されてきた遅延情報に基づいて、遅延情報の受信日時を管理する。
(アドレス優先度管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図17に示されているようなアドレス優先度管理テーブルによって構成されている優先度管理DB5006が構築されている。このアドレス優先度管理テーブルでは、任意の端末10と任意の中継装置30において、一般的なIPv4におけるIPアドレスのうちの4組のドットアドレス(Dot Address)部分の「同」が多い程、アドレス優先度のポイントが高くなるように、ドットアドレスの同異とアドレス優先度とが関連付けられて管理される。この「同」は、ドットアドレス部分が同じであることを意味し、「異」は、ドットアドレス部分が異なることを意味する。例えば、図17に示されているアドレス優先度管理テーブルにおいて、ドットアドレスの上位から下位にかけて3つの値が同じIPアドレスの場合には、アドレス優先度のポイントが「5」である。ドットアドレスの上位から下位にかけて2つの値が同じIPアドレスの場合には、アドレス優先度のポイントが「3」である。この場合、最下位のドットアドレスの値が同じであるか否かは優先度に関係ない。ドットアドレスの最上位の値が同じで、上位から2番目の値が異なるIPアドレスの場合には、アドレス優先度のポイントが「1」である。この場合、上位から3番目及び最下位のドットアドレスの値が同じであるか否かは優先度には関係ない。ドットアドレスの最上位の値が異なるIPアドレスの場合には、アドレス優先度のポイントが「0」である。この場合、上位から2番目、3番目、及び最下位のドットアドレスの値が同じであるか否かは優先度には関係ない。
(伝送速度優先度管理テーブル)
また、記憶部5000に構築されている優先度管理DB5006には、図18に示されているような伝送速度優先度管理テーブルも含まれている。この伝送速度優先度管理テーブルでは、中継装置30における最大データ伝送速度(Mbps)の値が大きくなる程、伝送速度優先度のポイントが高くなるように、最大テータ伝送速度と伝送速度優先度とが関連付けられて管理される。例えば、図18に示されている伝送速度優先度管理テーブルにおいて、中継装置30における最大データ伝送速度が1000Mbps以上の場合には、伝送速度優先度のポイントが「5」である。中継装置30における最大データ伝送速度が100Mbps以上1000Mbps未満の場合には、伝送速度優先度のポイントが「3」である。中継装置30における最大データ伝送速度が10Mbps以上100Mbps未満の場合には、伝送速度優先度のポイントが「1」である。中継装置30における最大データ伝送速度が10Mbps未満の場合には、伝送速度優先度のポイントが「0」である。
(画像状態管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図19に示されているような画像状態管理テーブルによって構成されている画像状態管理DB5007が構築されている。この画像状態管理テーブルでは、端末10における画像データの受信の遅延時間(ms)、及び画像状態情報が関連付けられて管理される。具体的には、要求元端末又は宛先端末における画像データの受信の遅延時間(ms)が長い程、中継装置30で中継させる画像データの画質を下げるように、画像データの受信の遅延時間と画像データの画質(画像の品質)とが関連付けられて管理される。また、遅延時間が非常に長い場合には(例えば、500(ms)以上)、中継装置30に画像データの中継を中断させるように、画像データの受信の遅延時間と画像データの中継を中断する旨とが関連付けられて管理される。
(管理システムの各機能構成)
次に、管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各機能構成を説明するにあたって、図6に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
送受信部51は、図6に示されているCPU201からの命令、及び図6に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
端末認証部52は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の端末認証管理DB5002を検索し、端末認証管理DB5002に同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
状態管理部53は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理テーブル(図14参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の稼動状態、管理システム50でログイン要求情報が受信された受信日時、及び要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、状態管理部53は、利用者が端末10の電源スイッチ109の状態をONからOFFにすることで、端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末管理テーブル(図14参照)のオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
端末抽出部54は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求した要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理テーブル(図15参照)を検索し、要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことで、端末IDを抽出する。また、端末抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理テーブル(図15参照)を検索し、上記要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出する。
端末状態取得部55は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル(図14参照)を検索し、上記端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態を読み出す。これにより、端末状態取得部55は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。また、端末状態取得部55は、上記端末抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も取得する。
一次絞込部56は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、複数の中継装置30から最終的に1つの中継装置30に絞り込む最終絞り込み処理を支援するため、この最終絞り込み処理前の一次絞り込み処理を行う。そのために、一次絞込部56は、図5に示されているCPU201からの命令によって、図10に示されているように、選択用セッションID生成部56a、端末IPアドレス抽出部56b、一次選択部56c、及び優先度決定部56dを実現する。
このうち、選択用セッションID生成部56aは、中継装置30を選択するためのセッションの実行に用いられる選択用セッションIDを生成する。端末IPアドレス抽出部56bは、要求元端末から送られてきた開始要求情報に含まれている要求元端末の端末ID、及宛先端末の端末IDに基づいて、端末管理テーブル(図14参照)を検索することにより、対応するそれぞれの端末10のIPアドレスを抽出する。一次選択部56cは、中継装置管理テーブル(図12参照)で管理されている中継装置30のうち、稼動状態が「オンライン」となっている中継装置30の中継装置IDを選択することにより、中継装置30の選択を行う。
また、一次選択部56cは、上記端末IPアドレス抽出部56bによって抽出された、要求元端末のIPアドレス、及び宛先端末のIPアドレスに基づいて、中継装置管理テーブル(図12参照)を検索することにより、上記選択された中継装置30のIPアドレスのドットアドレス毎に、上記要求元端末及び宛先端末の各IPアドレスにおける各ドットアドレスと同じであるか異なるかを調査する。更に、一次選択部56cは、中継装置毎に、アドレス優先度のポイントにおいて端末10に対する高い方のポイントと、伝送速度優先度のポイントを統合した統合ポイントのうち、ポイントが高い上位2つの中継装置30を選択することにより、中継装置30の更なる選択を行う。なお、ここでは、ポイントが高い上位2つの中継装置30を選択することにしているが、これに限られるものではなく、中継装置30を1つでも多く絞り込むことができれば、ポイントが高い上位3つ以上の中継装置30を選択するようにしてもよい。
優先度決定部56dは、優先度管理テーブル(図17参照)を参照して、上記一次選択部56cによって調査された中継装置30毎に、アドレス優先度のポイントを決定する。また、優先度決定部56dは、中継装置管理テーブル(図12参照)で管理されている各中継装置30の最大データ伝送速度に基づいて、優先度管理テーブル(図18参照)を検索することにより、上記一次選択部56cによる第1次の絞り込み処理によって絞り込まれた中継装置30毎に伝送速度優先度のポイントを決定する。
続いて、セッション管理部57は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、記憶部5000のセッション管理テーブル(図16参照)に、選択用セッションID生成部56aで生成された選択用セッションID、要求元端末の端末ID、及び宛先端末の端末IDを関連付けて記憶して管理する。また、セッション管理部57は、セッション管理テーブル(図16参照)に対して、選択用セッションID毎に、端末10の最終選択部16cで最終的に1つに選択された中継装置30の中継装置IDを記憶して管理する。
画像状態決定部58は、上記遅延時間を検索キーとして、画像状態管理テーブル(図19参照)を検索し、対応する画像データの画像状態を抽出することで、中継装置30に中継させる画像データの画質を決定、又は、中継装置に画像データの中継を中断させる決定を行う。
記憶・読出処理部59は、図6に示されているCPU201からの命令、及び図6に示されているHDD205によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
遅延時間管理部60は、図6に示されているCPU201からの命令によって実現され、上記宛先端末のIPアドレスを検索キーとして、端末管理テーブル(図14参照)を検索することで、対応する端末IDを抽出し、更に、セッション管理テーブル(図16参照において、上記抽出した端末IDが含まれるレコードにおける遅延時間のフィールド部分に、上記遅延情報で示されている遅延時間を記憶して管理する。
メッセージ作成部61は、送受信部51によって受信された遅延情報を検索キーとして画像状態管理テーブル(図19参照)を検索することにより、対応する画像状態情報を抽出し、この画像状態情報で示される変更の内容が画像データの中継を中断する旨を示している場合には、画像データを受信しない旨又は前記音データのみを受信する旨のメッセージを作成する。具体的には、メッセージ作成部61は、送受信部51によって遅延情報を受信する際に受信した宛先情報を検索キーとして端末管理テーブル(図14参照)を検索することにより、対応する端末10の端末ID(第2の識別情報の一例)を抽出する。また、メッセージ作成部61は、端末ID(第2の識別情報の一例)を検索キーとしてセッション管理テーブル(図16参照)を検索することにより、同じセッションで対応する端末ID(第1の識別情報の一例)を抽出する。更に、メッセージ作成部61は、端末ID(第1の識別情報の一例)を検索キーとして端末管理テーブル(図14参照)を検索することにより、対応する端末10の端末名情報を抽出する。更にまた、メッセージ作成部61は、この端末名情報で示された端末の名称を上記メッセージに含める。
<<処理または動作>>
次に、図20乃至図27を用いて、伝送システム1における処理方法を説明する。なお、図20は、各中継装置30から管理システム50に送信された各中継装置30の状態を示す状態情報を管理する処理を示したシーケンス図である。図21は、複数の端末10の間で通話を開始する準備段階の処理を示したシーケンス図である。図22は、中継装置30を絞り込む処理を示したシーケンス図である。図23は、中継装置30を絞り込む処理を示した処理フロー図である。図24は、中継装置30の絞り込み処理を行う際の優先度のポイントの計算状態を示した図である。図25は、端末10が中継装置30を選択する処理を示したシーケンス図である。図26は、端末で中継装置30を選択する処理を示した処理フロー図である。図27は、端末間で画像データ及び音データを送受信する処理を示したシーケンス図である。
まず、図20を用いて、各中継装置30から管理システム50に送信された各中継装置30の状態を示す状態情報を管理する処理を説明する。まず、各中継装置30では、図7に示されている状態検知部32が、自装置である中継装置30の稼動状態を定期的に検知している(ステップS1−1〜4)。そして、管理システム50側で各中継装置30の稼動状態をリアルタイムで管理させるべく、各中継装置30の送受信部31は、定期的に通信ネットワーク2を介して管理システム50へ各状態情報を送信する(ステップS2−1〜4)。これら各状態情報には、中継装置30毎の中継装置IDと、これら各中継装置IDに係る中継装置30の状態検知部32で検知された稼動状態とが含まれている。なお、ここでは、中継装置(30a,30b,30d)は、正常に稼動して「オンライン」となっている一方で、中継装置30cは稼働中ではあるが、中継装置30cの中継動作を実行するためのプログラムに何らかの不具合が生じて、「オフライン」となっている場合が示されている。
次に、管理システム50では、各中継装置30から送られて来た各状態情報を送受信部51が受信し、記憶・読出処理部59を介して記憶部5000の中継装置管理テーブル(図12参照)に、中継装置ID毎に状態情報を記憶して管理する(ステップS3−1〜4)。これにより、図12に示されるような中継装置管理テーブルに対して、中継装置ID毎に「オンライン」、「オフライン」、又は「故障中」のいずれかの稼動状態が記憶されて管理される。またこの際に、中継装置ID毎に、管理システム50で状態情報が受信された受信日時も記憶されて管理される。なお、中継装置30から状態情報が送られない場合には、図12に示されている中継装置管理テーブルの各レコードにおける稼動状態のフィールド部分及び受信日時のフィールド部分が空白になるか、又は、前回の受信時の稼動状態及び受信日時をそれぞれ示す。
次に、図21を用いて、端末10aaと端末10dbとの間で、通話を開始する前の準備段階における各管理情報の送受信処理について説明する。なお、図21では、全て図2に示されている管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される。
まず、利用者が、図5に示されている電源スイッチ109をONにすると、図7に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源ONの受け付けを契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元としての自端末である端末10aaを識別するための端末ID及びパスワードが含まれている。これら端末ID及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して記憶部1000から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、端末10aaから管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10abのIPアドレスを把握することができる。
次に、管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の端末認証管理テーブル(図13参照)を検索し、この端末認証管理テーブルに同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。この端末認証部52によって、同一の端末ID及びパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する端末10からのログイン要求であると判断された場合には、状態管理部53は、端末管理テーブル(図14参照)に、端末10aaの端末ID、稼動状態、上記ログイン要求情報が受信された受信日時、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、図14に示されている端末管理テーブルには、端末ID「01aa」に、稼動状態「オンライン」、受信日時「2009.11.10.13:40」及び端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS25)。ここでは、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
管理システム50の端末抽出部54は、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図15参照)を検索し、要求元端末(端末10aa)と通信することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことによって抽出する(ステップS26)。ここでは、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に対応する宛先端末(端末10ab,10ba,10db)のそれぞれの端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)が抽出されることになる。
次に、端末状態取得部55は、上記端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)を検索キーとして、端末管理テーブル(図14参照)を検索し、上記端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態(「オフライン」、「オンライン」、「オンライン」)を読み出すことにより、端末(10ab,10ba,10db)の各稼動状態を取得する(ステップS27)。
次に、送受信部51は、上記ステップS27で使用された検索キーとしての端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)と、それぞれに対応する宛先端末(端末10ab,10ba,10db)のそれぞれの稼動状態(「オフライン」、「オンライン」、「オンライン」)とが含まれた宛先状態情報を、通信ネットワーク2を介して要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS28)。これにより、要求元端末(端末10aa)は、この要求元端末(端末10aa)と通信することができる宛先端末の候補である端末(10ab,10ba,10db)の現時点のそれぞれの稼動状態(「オフライン」、「オンライン」、「オンライン」)を把握することができる。
更に、管理システム50の端末抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図15参照)を検索し、上記要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDを抽出する(ステップS29)。図15に示されている宛先リスト管理テーブルでは、抽出される他の要求元端末の端末IDは、「01ab」、「01ba」、及び「01db」である。
次に、管理システム50の端末状態取得部55は、上記ログイン要求して来た要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、端末状態管理テーブル(図14参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の稼動状態を取得する(ステップS30)。
そして、送受信部51は、上記ステップS29で抽出された端末ID(「01ab」、「01ba」、「01db」)に係るそれぞれの端末(10ab,10ba,10db)のうち、端末管理テーブル(図14参照)で稼動状態が「オンライン」となっている端末(10ba,10db)に、上記ステップS30で取得された要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」と稼動状態「オンライン」が含まれる宛先状態情報を送信する(ステップS31−1,2)。なお、送受信部51が端末(10ba,10db)に宛先状態情報を送信する際に、各端末ID(「01ba」、「01db」)に基づいて、図14に示されている端末管理テーブルで管理されている端末のIPアドレスを参照する。これにより、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)を宛先として通信することができる他の宛先端末(端末10db,10ba)のぞれぞれに、上記ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び稼動状態「オンライン」を伝えることができる。
一方、他の端末10でも、上記ステップS21と同様に、利用者が図6に示されている電源スイッチ109をONにすると、図7に示されている操作入力受付部12が電源ONを受け付け、上記ステップS22〜S31−1,2の処理と同様の処理を行うため、その説明を省略する。
続いて、図22を用いて、中継装置30を絞り込む処理を説明する。なお、図22では、全て図22に示されている管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される。また、要求元端末(端末10aa)は、宛先の候補としての端末10のうち、上記ステップS32によって受信した端末の状態情報により、稼動状態がオンラインである端末(10ba,10db)の少なくとも一方と通話を行うことができる。そこで、以下では、要求元端末(端末10aa)の利用者が、宛先端末(端末10db)と通話を開始することを選択した場合について説明する。
まず、利用者が図5に示されている操作ボタン108を押下して端末10dbを選択すると、図7に示されている操作入力受付部12は、宛先端末(端末10db)との通話を開始する要求を受け付ける(ステップS41)。そして、要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、端末10aaの端末ID「01aa」、及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」が含まれ、通話を開始したい旨を示す開始要求情報を、管理システム50へ送信する(ステップS42)。これにより、管理システム50の送受信部51は、上記開始要求情報を受信すると共に、送信元である要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」を把握することができる。
そして、状態管理部53は、開始要求情報に含まれる要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」に基づき、端末管理テーブル(図14参照)において、上記端末ID「01aa」及び端末ID「01db」がそれぞれ含まれるレコードの稼動状態のフィールド部分を、ともに「通話中」に変更する(ステップS43)。なお、この状態では、要求元端末(端末10aa)と宛先端末(端末10db)は、通話を開始していないが、通話中状態となり、他の端末10が要求元端末(端末10aa)又は宛先端末(端末10db)と通話しようとすると、いわゆる通話中状態を示す旨の通知音又は表示が出力される。
次に、中継装置30を選択するためのセッションを実行する処理を説明する。まず、図10に示されている選択用セッションID生成部56aは、中継装置30を選択するためのセッションの実行に用いられる選択用セッションIDを生成する(ステップS44)。そして、セッション管理部57は、記憶部5000のセッション管理テーブル(図16参照)に、上記ステップS44で生成された選択用セッションID「se1」、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」を関連付けて記憶して管理する(ステップS45)。
次に、図7に示されている管理システム50の一次絞込部56は、中継装置管理DB5001、端末管理DB5003、及び優先度管理DB5006に基づいて、要求元端末(端末10aa)と、宛先端末(端末10db)との通話を中継するための中継装置30の一次絞り込みを行う(ステップS46)。
ここで、図10及び図23を用いて、ステップS46における処理を更に詳細に説明する。まず、図10に示されている端末IPアドレス抽出部56bは、要求元端末(端末10aa)から送られてきた開始通信情報に含まれている要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及宛先端末(端末10db)の端末ID「01db」に基づいて、端末管理テーブル(図14参照)を検索することにより、それぞれに対応する端末(10aa,10db)のIPアドレス(「1.2.1.3」,「1.3.2.4」)を抽出する(ステップS46−1)。
次に、一次選択部56cは、中継装置管理テーブル(図12参照)で管理されている中継装置30の稼動状態のうち、「オンライン」になっている中継装置(30a,30b,30d)の各中継装置ID(111a,111b,111d)を選択する(ステップS46−2)。また、一次選択部56cは、上記ステップS46−1で抽出された、要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」、及び宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」に基づいて、中継装置管理テーブル(図12参照)を検索することにより、上記ステップS46−2によって選択された中継装置(30a,30b,30d)の各IPアドレス(「1.2.1.2.」,「1.2.2.2」,「1.3.2.2」)のドットアドレス毎に、上記要求元端末(端末10aa)及び宛先端末(端末10db)の各IPアドレス(「1.2.1.3」,「1.3.2.4」)における各ドットアドレスと同じであるか異なるかを調査する(ステップS46−3)。
次に、優先度決定部56dは、優先度管理テーブル(図17参照)を参照して、上記ステップ46−3によって調査された中継装置(30a,30b,30d)毎に、アドレス優先度のポイントを決定する(ステップS46−4)。この決定処理の結果を表に表すと、図24に示されているような状態になる。なお、図24は、中継装置30の絞り込み処理を行う際の優先度のポイントの計算状態を示した図である。この図24では、中継装置ID毎に、アドレス優先度のポイント、伝送速度優先度のポイント、及び統合ポイントが示されている。また、アドレス優先度のポイントは、更に、各中継装置30の要求元端末(端末10aa)に対するポイント及び宛先端末(端末10db)に対するポイントが示されている。統合ポイントは、アドレス優先度の2つのポイントのうちの高い方のポイントと、伝送速度優先度のポイントの合計である。
ここでは、中継装置30aのIPアドレス「1.2.1.2」は要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」に対して、「同.同.同.異」であるため、図24に示されているように、アドレス優先度のポイントは「5」になる。また、図1に示されているように、中継装置30aのIPアドレス「1.2.1.2」は宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」に対して、図17に示されているように、「同.異.異.異」であるため、図24に示されているように、アドレス優先度のポイントは「1」になる。また、中継装置30bのIPアドレス「1.2.2.2」は要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」に対して、「同.同.異.異」であるため、アドレス優先度のポイントは「3」になる。また、中継装置30bのIPアドレス「1.2.2.2」は宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」に対して、「同.異.同.異」であるため、アドレス優先度のポイントは「1」になる。更に、中継装置30dのIPアドレス「1.3.2.2」は要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」に対して、「同.異.異.異」であるため、アドレス優先度のポイントは「1」になる。また、中継装置30dのIPアドレス「1.3.2.2」は宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」に対して、「同.同.同.異」であるため、アドレス優先度のポイントは「5」になる。
次に、図23に戻って、優先度決定部56dは、中継装置管理テーブル(図12参照)で管理されている各中継装置30の最大データ伝送速度に基づいて、優先度管理テーブル(図18参照)を検索することにより、上記ステップS46−2によって第1次絞り込み処理によって絞り込まれた中継装置(30a,30b,30d)毎に伝送速度優先度のポイントを決定する(ステップS46−5)。ここでは、図12に示されているように、中継装置30aの最大データ伝送速度が100(Mbps)であるため、図18に示されている伝送速度優先度を参照すると、伝送速度優先度が3ポイントになる。また、同様に、中継装置30bの最大データ伝送速度について計算すると1000(Mbps)であるため、伝送速度優先度が5ポイントになる。また同様に、中継装置30dの最大データ伝送速度について計算すると10(Mbps)であるため、伝送速度優先度が1ポイントになる。
次に、一次選択部56cは、中継装置(30a,30b,30d)毎に、アドレス優先度のポイントにおいて端末(10aa,10db)のうち高い方のポイントと、伝送速度優先度のポイントを統合した統合ポイントのうち、ポイントが高い上位2つの中継装置30を選択する(ステップ46−6)。ここでは、図24に示されているように、中継装置ID(111a,111b,111d)は、それぞれ統合ポイントが「8」、「8」、「6」であるため、中継装置ID「111a」に係る中継装置30a、及び中継装置ID「111b」に係る中継装置30bが選択されることになる。
以上のステップS46における絞り込み処理が終了すると、図7に示されている送受信部51は、通信ネットワーク2を介して、宛先端末(端末10db)へ、上記絞り込まれた中継装置30の数を伝達するための中継装置絞込情報を送信する(ステップS47)。この中継装置絞込情報には、上記ステップ46によって絞り込まれた中継装置30の数「2」、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」、及び上記選択用セッションID「se1」が含まれている。これにより、端末10dbは、選択用セッションID「se1」におけるセッションの実行において、中継装置30の数がいくつで、どの端末10から通話を開始したいとの要求があったのかを把握することができると共に、中継装置絞込情報の送信元である管理システム50のIPアドレス「1.1.1.2」を把握することができる。
そして、端末10dbは、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、上記中継装置絞込情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を送信する(ステップS48)。この受信完了情報には、セッションID「se1」が含まれている。これにより、管理システム50は、セッションID「se1」で実行されている中継装置数の伝達が完了した旨と共に、送信元である宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」を把握することができる。
次に、図25及び図26を用いて、宛先端末(端末10db)が中継装置30を選択する処理を説明する。なお、図25では、全て図2に示されている管理情報用セッションseiによって、各種管理情報が送受信される。
まず、管理システム50は、テレビ会議の通話を開始する前に、上記ステップS46によって絞り込まれた中継装置(30a,30b)のそれぞれに対して、事前に中継を要求する旨の事前中継要求情報を送信する(ステップS61−1,2)。この事前中継要求情報には、セッションID「se1」、要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」、及び宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」が含まれている。これにより、各中継装置(30a,30b)は、どの選択用セッションのものであるか、要求元端末が何であるか、及び宛先端末が何であるかを把握することができると共に、事前中継要求情報の送信元である管理システム50のIPアドレス「1.1.1.2」を把握することができる。
次に、各中継装置(30a,30b)のそれぞれは、送受信部31から通信ネットワーク2を介して、上記ステップS61−1,2によって把握した要求元端末(端末10aa)へ、通話の開始前に自装置としての各中継装置(30a,30b)へ、後述のping(Packet Internet Groper)が含まれた事前送信情報を送信させる旨を示す事前送信要求情報を送信する(ステップS62−1,2)。この事前送信情報には、セッションID「se1」が含まれている。これにより、要求元端末(端末10aa)は、セッションID「se1」で実行されている中継装置30の選択処理において、各中継装置(30a,30b)に事前送信情報を送信することを把握すると共に、事前送信要求情報の送信元である中継装置(30a,30b)のそれぞれのIPアドレス(「1.2.1.2」,「1.2.2.2」)を把握することができる。
なお、管理システム50から直接、要求元端末に対して、宛先端末のIPアドレスを通知せずに、上記ステップS61−1のように中継装置30aに対して宛先端末のIPアドレスを通知し、上記ステップS61−2のように中継装置30aが要求元端末に対し、自装置(中継装置30a)に対して事前送信要求情報を送信するように要求するのは、各端末10には、他の端末10のIPアドレスを知らせないようにして、セキュリティーを確保するためである。
次に、要求元端末(端末10aa)は、送受信部11から通信ネットワーク2を介して各中継装置(30a,30b)へ事前送信情報を送信する(ステップS63−1,2)。この事前送信情報は、画像データ及び音データの送信に先立って、これら画像データ及び音データの代わりに各中継装置(30a,30b)を介して宛先端末(端末10db)へ送信されることで、要求元端末(端末10aa)の送信から宛先端末(端末10db)の受信までの所要時間を計測するために用いられる情報である。また、この事前送信情報には、要求元端末(端末10aa)、中継装置(30a,30b)、及び宛先端末(端末10db)が通信可能に接続されていることを確認するためのping、要求元端末(端末10aa)から事前送信情報が送信された送信日時、及びセッションID「se1」が含まれている。これにより、各中継装置(30a,30b)は、選択用セッションID「se1」におけるセッションの実行において、事前送信情報が送られて来たことを把握できると共に、この事前送信情報の送信元である要求元端末(端末10aa)のIPアドレス「1.2.1.3」を把握することができる。
次に、各中継装置(30a,30b)は、上記ステップS61−1,2によって受信された事前中継要求情報に含まれている宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」に対して、上記事前送信情報を中継する(ステップS64−1,2)。これにより、宛先端末(端末10db)は、セッションID「se1」におけるセッションの実行において、事前送信情報が送られて来たことを把握できると共に、この事前送信情報の送信元(中継元)である中継装置(30a,30b)のIPアドレス(「1.2.1.2」,「1.2.2.2」)を把握することができる。
次に、宛先端末(端末10db)の最終絞込部16は、事前送信情報に基づいて、最終的にテレビ会議の通話で画像データ及び音データを中継する1つの中継装置30に絞り込む(ステップS65)。
ここで、図9及び図26を用いて、ステップS65における処理を更に詳細に説明する。まず、図9に示されている最終絞込部16の計測部16aは、各中継装置(30a,30b)によって中継された事前送信情報毎に、端末10dbの送受信部11で受信した際の受信日時を計測する(ステップS65−1)。次に、算出部16bは、上記受信時間が計測された事前送信情報毎に、上記受信日時と上記事前送信情報に含まれている送信日時との差に基づいて、各事前送信情報の送信から受信までの所要時間を算出する(ステップS65−2)。次に、最終選択部16cは、セッションID「se1」におけるセッションの実行において、中継予定の中継装置30の数「2」に相当する数の事前送信情報を全て受信したかを判断する(ステップS65−3)。そして、全て受信していない場合には(NO)、最終選択部16cは、端末10dbで事前送信情報を受信してから所定時間(ここでは1分間)経過したかを判断する(ステップS65−4)。更に、所定時間経過していない場合には(NO)、上記ステップS65−1に戻る。一方、上記ステップ65−3において、全て受信した場合(YES)、又は上記ステップS65−4において、所定時間経過した場合(YES)には、最終選択部16cは、これまでに算出部16bで算出された所要時間のうち最短の所要時間を要した事前送信情報を中継した中継装置30を1つ選択する(ステップS65−5)。ここでは、中継装置30aによって中継された事前送信情報が、中継装置30bによって中継された事前送信情報よりも送信から受信までの所要時間が短かったものとして、中継装置30aが選択される例を示している。
次に、宛先端末(端末10db)は、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、中継装置30aを選択した旨を示す選択情報を送信する(ステップS66)。この選択情報には、セッションID「se1」、及び、選択された中継装置30aの中継装置ID「111a」が含まれている。これにより、管理システム50は、セッションID「se1」におけるセッションの実行において、中継装置30aが選択されたことを把握できると共に、選択情報の送信元である宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」を把握することができる。
次に、管理システム50のセッション管理部57は、セッション管理テーブル(図16参照)のセッション管理テーブルにおいて、セッションID「se1」が含まれるレコードの中継装置IDのフィールド部分に、上記最終的に1つに選択された中継装置30aの中継装置ID「111a」を記憶して管理する(ステップS67)。そして、管理システム50の送受信部51は、通信ネットワーク2を介して中継装置30aへ、中継を開始する旨の要求が示された中継開始要求情報を送信する(ステップS68)。この中継開始要求情報には、中継される要求元端末(端末10aa)及び宛先端末(端末10db)の各IPアドレス(「1.2.1.3」,「1.3.2.4」)が含まれている。これにより、中継装置30aは、自装置である中継装置30aが選択されたことを把握できるため、端末(10aa,10db)の間で、低解像度、中解像度、及び高解像度の3つ画像データ、並びに、音データを通話するためのセッションを確立する(ステップS69)。よって、端末(10aa,10db)は、テレビ会議の通話を開始することができる。
なお、上記ステップS47において、管理システム50が宛先端末(端末10db)に中継装置絞込情報を送信することに伴い、ステップS48〜S64−1,2を経て、宛先端末(端末10db)側で中継装置の選択処理(ステップS65)を行ったが、これに限るものではなく、上記ステップS47において、管理システム50が要求元端末(端末10aa)に中継装置絞込情報を送信することで、その後ステップS64−1,2までは、各情報の送信元と受信元が、要求元端末(端末10aa)と宛先端末(端末10db)とで入れ替わるようにしてもよい。これにより、要求元端末(端末10aa)が上記ステップS65に替わって中継装置の選択処理を行うことができ、また、上記ステップS66に替わって選択情報の送信も行うことができる。
続いて、図7及び図27を用いて、要求元端末と宛先端末との間で、テレビ会議の通話を行うために、画像データ及び音データを送受信する処理を説明する。なお、端末10aaから端末10dbに画像データ及び音データを送信する一方向の処理と、端末10dbから端末10aaに画像データ及び音データを送信する逆方向の処理とで、画像データ及び音データの送受信や後述の遅延時間の検出等は同じ処理であるため、上記一方向の通信について説明し、上記逆方向の通信は省略する。
まず、要求元端末(端末10aa)は、図2に示されている画像・音データ用セッションsedによって、撮像部14で撮像された被写体の画像データ、及び音入力部15aで入力された音の音データ、並びに、端末10aaの端末ID「01aa」を、送受信部11から通信ネットワーク2を介して中継装置30aへ送信する(ステップS81)。なお、ここでは、図3に示されている低解像度、中解像度、及び高解像度の3つから成る高画質の画像データ、並びに、音データを送信している。これにより、中継装置30aでは、送受信部31で上記3つの解像度の画像データ及び音データを受信する。そして、画像状態確認部33が、宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」を検索キーとして、変更画像状態管理テーブル(図11参照)を検索し、対応した画像状態情報を抽出することで、中継する画像データの画像の品質を確認するか又は画像データの中継を中断することを確認する(ステップS82)。ここでは、確認された画像データの画質が「高画質」であり、送受信部31で受信した画像データの画質と同じであるため、中継装置30aは、画像・音データ用セッションsedによって、そのままの画質の画像データ、及びそのままの音質の音データで、宛先端末(端末10db)に送信する(ステップS83)。また、この際、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」も送信される。これにより、宛先端末(端末10db)は、送受信部11で、低解像度、中解像度、高解像度の3つから成る高画質の画像データ、及び音データを受信する。そして、表示制御部17が、3つの画質の画像データを組み合わせて、ディスプレイ120に画像を表示させると共に、音出力部15bが音データに基づく音を出力させることができる。
次に、端末10dbの遅延検出部18は、送受信部11で受信された画像データの受信の遅延時間を一定時間毎(例えば、1秒毎)に検出する(ステップS84)。なお、遅延時間が200(ms)である場合について、以下説明を続ける。
宛先端末(端末10db)の送受信部11は、図2に示されている管理情報用セッションseiによって、通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、遅延時間「200(ms)」を示す遅延情報を送信する(ステップS85)。これにより、管理システム50は、遅延時間を把握すると共に、遅延情報の送信元である端末10dbのIPアドレス「1.3.2.4」を把握することができる。
次に、管理システム50の遅延時間管理部60は、上記宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」を検索キーとして、端末管理テーブル(図14参照)を検索することで、対応する端末ID「01db」を抽出し、更に、セッション管理テーブル(図16参照)において、上記端末ID「01db」のレコードにおける遅延時間のフィールド部分に、上記遅延情報で示されている遅延時間「200(ms)」を記憶して管理する(ステップS86)。
次に、画像状態決定部58は、上記遅延時間「200(ms)」を検索キーとして、画像状態管理テーブル(図19参照)を検索し、対応する画像状態情報を抽出することで、中継装置30aが変更すべき画像データの画像状態を決定する(ステップS87)。ここでは、画像状態決定部58は、画像状態情報「中画質」を抽出することで、中継装置30aで中継される画像データの画質を「中画質」に決定する。
次に、送受信部51は、セッション管理テーブル(図16参照)において、上記端末ID「01db」に関連付けられている中継装置ID「111a」を検索キーとして、中継装置管理テーブル(図12参照)を検索し、対応する中継装置30aのIPアドレス「1.2.1.2」を抽出する(ステップS88)。そして、送受信部51は、図2に示されている管理情報用セッションseiによって、通信ネットワーク2を介して中継装置30aへ、上記ステップ87によって決定された画像データの画質「中画質」を示す品質情報を送信する(ステップS89)。この品質情報には、上記ステップS86において検索キーとして用いた宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」が含まれている。これにより、中継装置30aでは、変更品質管理部34が、変更画像状態管理テーブル(図11参照)に、送信先の端末10(ここでは、端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」、及び中継される画像データの画質「中画質」を関連付けて記憶して管理する(ステップS90)。
次に、端末10aaは、引き続き上記ステップS81と同様に、画像・音データ用セッションsedによって、中継装置30aへ、低解像度、中解像度、高解像度の3つから成る高画質の画像データ、及び、音データ、並びに、端末10aaの端末ID「01aa」を送信する(ステップS91)。これにより、中継装置30aでは、上記ステップS82と同様に、画像状態確認部33が、宛先端末(端末10db)のIPアドレス「1.3.2.4」を検索キーとして、変更画像状態管理テーブル(図11参照)を検索し、対応した中継する画像データの画質「中画質」を抽出することで、中継される画像データの画像の品質を確認するか又は画像データの中継を中断することを確認する(ステップS92)。ここでは、確認された画像データの画質が「中画質」であり、送受信部31で受信された画像データの画質「高画質」よりも低くなるため、画像状態変更部35は、画像データの画質を「高画質」から「中画質」に抑制することで、画像データの画像の品質を変更する(ステップS93)。
そして、送受信部31は、画像・音データ用セッションsedによって、通信ネットワーク2を介して端末10dbへ、上記画像データの画質が「中画質」に変更された画像データ、及び音の音質が変更されていない音データを送信する(ステップS94)。また、この際、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」も送信される。これにより、宛先端末(端末10db)は、送受信部11で、低解像度、中解像度の2つから成る中画質の画像データ、及び音データを受信する。そして、表示制御部17が、2つの解像度の画像データを組み合わせて、ディスプレイ120に画像を表示させると共に、音出力部15bが音データに基づく音を出力させることができる。
このように、画像データを受信する宛先端末(端末10db)で、受信の遅延が生じた場合には、中継装置30aは画像の品質を変更し、テレビ会議に参加している人に違和感を与えないようにすることができる。
なお、一旦、画像の品質が下がった場合であっても、その後に、通信ネットワーク2の混雑が解消することで、遅延検出部18による遅延時間が100(ms)よりも短縮すると、上記ステップS85〜S92を介して、上記ステップS93により、元の画質「高画質」に変更される。
次に、図28乃至図37を用い、宛先端末(端末10db)のディスプレイ120dbで表示される画面について説明する。なお、以下では、端末10aa、端末10ca、及び端末10dbの3拠点(3者)でテレビ会議をする場合について説明する。
図28は、ディスプレイに表示された画面例を示す図である。これは、端末10dbのディスプレイ120dbに示された画面例である。図28に示されているように、ディスプレイ120dbに表示されたテレビ会議用画面P0には、会議のメインの相手側の画像を表示するメイン画面P1、自端末側の画像を表示するサブ画面P2、及び、会話のサブとなる相手側の画像を表示させるサブ画面P3〜P8が含まれている。なお、メイン画面P1は、ディスプレイ120に表示される複数の画面の中で最大面積を有する。
また、テレビ会議用画面P0の最下部の左側には、各種メッセージを表示させるメッセージ表示画面P10が表示されている。更に、テレビ会議用画面P0の最下部の中央部には、上記メイン画面とサブ画面で表示されている画像を切り換える際にマウスのポインタ等で押下される「画面切り換え」ボタンP11が表示されている。
また、テレビ会議用画面P0の最下部の右側には、自端末(端末10db)のカメラ112の電源がオンされて自端末側から画像通信を行っているか又は自端末のカメラ112の電源がオフされて自端末側から画像通信を行っていないかを示すカメラアイコンP12が表示されている。なお、カメラアイコンP12に「×」が表示されている場合には、自端末のカメラ112の電源がオンになっている状態であり、利用者がこれから電源をオフにできることが表示されている。一方、カメラアイコンP12に「×」が表示されていない場合には、自端末のカメラ112の電源がオフになっている状態であり、利用者がこれから電源をオンにできることが「×」の表示の代わりに表示されている。
次に、図29乃至図31を用い、第1の表示パターンにおいて、会話をしている相手側の画像をメイン画面P1に表示させる場合について説明する。なお、図29は、ディスプレイに表示された画面を変更する処理を示したフローチャートである。図30は、内容が変更された後の画面管理テーブルを示す概念図である。図31は、ディスプレイに表示された変更後の画面例を示す図である。
図29に示されているように、端末10(ここでは、宛先端末(端末10db))の音判断部21は、自端末の送受信部11によって受信された複数の音データのうち、常時、所定値以上の音信号レベルが含まれている音データがあるか否かを判断している(ステップS101,NO)。
次に、ステップS101によって、所定値以上の音信号レベルが含まれている音データがあると判断された場合には(YES)、変更部22は、図30に示されているように、画面管理テーブルにおいて、所定値以上の音信号レベルが含まれている音データと共に送られて来た端末10caの端末ID「01ca」を、予め定められた画面番号「1」に関連付け直すことで、画面管理テーブルの内容を変更する(ステップS102)。この場合、表示制御部17は、変更された後の画面管理テーブルの内容に基づき、図31に示されているように、ディスプレイ120dbにおける複数の画面(P1,P2,P3)のそれぞれに、対応する画像を表示させる。図31では、図28に対して、端末10ca側の画像と端末10aa側の画像が入れ替わって表示されている。
これにより、話し始めた相手の画像がメイン画面P1に表示されることになり、テレビ会議を行い易くなるという効果を奏する。
ところで、上記では、ステップS85において、遅延時間が200(ms)である場合について説明したが、以下では、図32乃至図35を用い、遅延時間が600(ms)である場合について説明する。
遅延時間が600(ms)の場合、遅延時間管理部60は、上記ステップS86において、セッション管理テーブル(図16参照)に対し、端末ID「01db」のレコードにおける遅延時間のフィールド部分に、上記遅延情報で示されている遅延時間「600(ms)」を記憶して管理する。次に、画像状態決定部58は、上記ステップS87において、遅延時間「600(ms)」を検索キーとして、画像状態管理テーブル(図19参照)を検索し、対応する画像状態情報「中断」を抽出することで、中継装置30aにおける画像データの中継を「中断」に決定する。これにより、ステップS94では、送受信部31が、画像・音データ用セッションsedによって、通信ネットワーク2を介して端末10dbへ、上記画像データが中継されず、音データのみが中継されることになる。
一方、上記ステップS87によって決定された画像状態が「中断」の場合には、更に、管理システム50は、上記ステップS88,S89の処理に平行して、図32に示されているように、「画像データの送信先である端末10dbでは、実際には画像データを受信しない」旨を示すメッセージデータの作成処理を行う(ステップS121)。なお、図32は、メッセージの作成、送信、及び表示の処理を示したシーケンス図である。
ここで、図33を用いて、ステップS121における処理を更に詳細に説明する。なお、図33は、メッセージの作成の処理を示した処理フロー図である。
まず、メッセージ作成部61は、上記ステップS85によって受信された端末10dbのIPアドレスを検索キーとして端末管理DB5003を検索することにより、対応する端末ID(第2の識別情報の一例)を抽出する(ステップS121−1)。
次に、メッセージ作成部61は、端末10dbの端末ID「01db」を検索キーとしてセッション管理DB5005を検索することにより、同じセッション(ここではセッションID「se1」)で対応する端末10aaの端末ID「01aa」(第1の識別情報の一例)を抽出する(ステップS121−2)。
次に、メッセージ作成部61は、端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして端末管理DB5003を検索することにより、対応する端末名情報(ここでは、「AA端末」を示す端末の名称)を抽出する(ステップS121−3)。なお、「AA端末」ではなく、「日本東京事業所AA端末」、「東京事業所AA端末」等のように、端末名情報の全部又は一部を抽出してもよい。
次に、メッセージ作成部61は、画像データを受信しない旨の一例として「画像を受信していません。」を示す文章に、上記ステップS121−3で抽出された端末名情報「AA端末」を含めて、「AA端末の画像を受信していません。」を示す内容のメッセージ(テキストデータ)を作成する(ステップS121−4)。
なお、メッセージの内容は、「画像を受信していません。」を示す文章ではなく、「音声のみを受信しています。」という文章であってもよい。
また、メッセージの内容は、必ずしも文章である必要はなく、アイコン等の画像であってもよい。この場合、アイコン等の画像のデータは、記憶部5000に予め記憶されており、メッセージ作成部61がメッセージを作成する際に、記憶部5000からアイコン等の画像のデータを読み出す。また、端末10の記憶部1000にアイコン等の画像のデータを予め記憶しておき、管理システムからの命令で、端末10が記憶部1000からアイコン等の画像のデータを読み出してもよい。
続いて、図32に示されているように、管理システム50の送受信部51は、通信ネットワーク2を介して端末10dbへ、上記ステップS101で作成されたメッセージと、遅延が発生した画像データの送信元である端末10aaの端末ID「01aa」とを送信する(ステップS122)。これにより、端末10dbの送受信部11は、メッセージデータ及び端末IDを受信することになる。そして、端末10dbは、ディスプレイ120dbにメッセージを表示させる(ステップS123)。なお、メッセージデータは、Textデータであり、画像データ及び音データに比べてデータ量が非常に小さいため、通信ネットワーク2の帯域幅が非常に狭い場合であっても中継される。
ここで、図34及び図35を用いて、ステップS123における処理を更に詳細に説明する。なお、図34は、メッセージの表示を示したフローチャートである。図35は、ディスプレイに表示された第1の表示パターンの画面例を示す図である。
まず、端末10dbの送受信部11は、常に、メッセージデータ及び端末IDの受信を待ち受けている(ステップS123−1,NO)。そして、送受信部11が、メッセージデータ及び端末IDを受信すると(ステップS123−1,YES)、抽出部20は、この受信された端末IDに基づいて画面管理テーブル(図8参照)を検索し、対応する画面番号を抽出する(ステップS123−2)。
そして、表示制御部17は、メイン画面P1に対して、図28で示されている画像に替えて、図35で示されているメッセージを表示させる。即ち、端末10aa側の画像が、端末10db側のメイン画面P1に表示される際に、端末10db側で画像データの受信が600(ms)ほど遅延した場合、中継装置30aの画像状態変更部35は画像データの中継を中断する。一方、端末10dbは、上記ステップS83,S94による画像データの受信ができなくなる替わりに、図35で示されているように、上記ステップS122によって受信されたメッセージデータで示されるメッセージをメイン画面P1に表示する。
続いて、図36乃至図37を用い、ディスプレイ120dbに表示する第2及び第3の表示パターンの画面例を説明する。なお、図36は、ディスプレイに表示された第2の表示パターンの画面例を示す図である。また、図37は、ディスプレイに表示された第3の表示パターンの画面例を示す図である。
図36に示されている第2の表示パターンでは、第1の表示パターンと同じく3拠点によるテレビ会議が行われている場合が示されている。図36では、図31で示される画面の状態において、端末10db側で、端末10aaからの画像データの受信が600(ms)ほど遅延した場合、画像データの受信ができなくなる替わりに、受信されたメッセージを表示することが示されている。
更に、図37に示されている第3の表示パターンでは、9拠点以上によるテレビ会議が行われている場合が示されている。なお、これらの拠点の中に、端末10ccが含まれている場合について説明する。
図37では、図28で示される画面の状態において、端末10aaからの画像データの受信の遅延により、端末10db側で画像データが受信できなくなった替わりに、画像データを受信できているが、これまで表示されていなかった画像がメイン画面P1に表示されている。また、その代わりに、メッセージ表示画面P10には、端末10aa側の画像を受信できない旨のメッセージが表示されている。
この場合、画像データの受信が遅延する前は、画像管理テーブル(図8参照)において、画面番号「1」に端末10aaの端末IDが関連づけられており、更に、画像番号「補1」には、端末10ccの端末IDが関連付けられている。そして、端末10aaからの画像データの受信が中断された後は、画像管理テーブル(図8参照)において、画面番号「1」と「補1」にそれぞれ関連付けられていた端末IDが入れ替わることになる。なお、ここでは、メイン画面の画像と、これまで表示されていなかった画像とを入れ替えたが、これに限るものではなく、サブ画面の画像と、これまで表示されていなかった画像とを入れ替えてもよい。
<<主な効果>>
以上説明したように、管理システム50は、画像データの受信に遅延が生じて中継装置30に画像データの中継を中断された受信側の端末10に対して、画像データを受信しない旨又は音データのみを受信する旨のメッセージを送信する。これにより、受信側の端末10では、ディスプレイ120に上記メッセージを表示することで、受信側の端末10の利用者は、送信側の端末10がテレビ会議を中断したのではなく、遅延により画像データが中継されていないということが分かる。よって、受信側の端末10の利用者は、送信側の端末10の利用者に対し、テレビ会議を通じて、安心して話し掛けたり応答することができる。
また、管理システム50は、上記メッセージに送信側の端末10の名称を含めることで、3拠点以上でテレビ会議を行っている場合であっても、どの端末10からの画像データを受信することができなくなったのかが分かる。
〔第1の実施形態〕
続いて、以下、図38を用いて、本発明の第1の実施形態について説明する。なお、図38は、本発明の第1の実施形態に係る遅延を解消する処理を示したフローチャートである。
<<本実施形態の全体構成>>
本実施形態では、上記前提となる発明で示された各構成が更に以下に示す機能を有する。
本実施形態において、図7に示されている端末10の遅延検出部18は、遅延時間が所定値(例えば、500ms)を超えた場合には、送受信部11に対して、画像データの送信の中断を要求する。
また、端末10の送受信部11は、遅延検出部18から画像データの送信を中断する要求を受けた場合には、たとえ、撮像部14で被写体を撮像していても、通信ネットワーク2への画像データの送信を中断し、音データのみを送信する。
<<本実施形態の処理または動作>>
次に、図38を用いて、本発明の第1の実施形態に係る遅延を解消する処理を説明する。
まず、本実施形態においても、図27に示されたステップS81〜84の処理は実行される。そして、本実施形態では、上記ステップS84の後、上記ステップS85〜S94の処理に代わって、端末10dbが、図38に示されている処理を実行する。
即ち、図27のステップS84によって、遅延検出部18が画像データの受信の遅延時間を検出する。そして、この検出された遅延時間が所定値(例えば、500ms)を越えた場合には(ステップS201,YES)、遅延検出部18は、送受信部11に対して、画像データの送信の中断を要求する(ステップS202)。次に、送受信部11は、通信ネットワーク2への画像データの送信を中断し、音データのみを送信する(ステップS203)。一方、上記ステップS201において、遅延時間が上記所定値を越えていない場合には(ステップS201,NO)、遅延を解消する必要がないため、ステップS212,213の処理が実行されずに、図38に示されている処理が終了する。
<<本実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態によれば、通信ネットワークの混雑等により伝送容量が低下するような環境下では、相手側の端末10aaに画像データの送信を中断してもらうのではなく、自分側の端末10dbからの画像データの送信を中断する。これにより、通信ネットワークの混雑等が解消され、音データの送受信は確保することが可能になるという効果を奏する。
更に、相手側の端末10aaに画像データの送信を中断してもらうのではないため、わざわざ自分側から相手側に画像データの送信を中断して欲しい旨を伝える必要がないという効果を奏する。
〔第2の実施形態〕
続いて、以下、図38を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、図39は、本発明の第2の実施形態に係る遅延を解消する処理を示したフローチャートである。
<<本実施形態の全体構成>>
本実施形態では、上記前提となる発明で示された各構成が更に以下に示す機能を有する。
本実施形態において、図7に示されている端末10の遅延検出部18は、遅延時間が所定値(例えば、500ms)を超えた場合には、撮像部14に対して、被写体の撮像の中断を要求する。
また、端末10の撮像部14は、遅延検出部18から被写体の撮像を中断する要求を受けた場合には、撮像の処理を中断する。
<<本実施形態の処理または動作>>
次に、図39を用いて、本発明の第2の実施形態に係る遅延を解消する処理を説明する。
まず、本実施形態においても、図27に示されたステップS81〜84の処理は実行される。そして、本実施形態では、上記ステップS84の後、上記ステップS85〜S94の処理に代わって、端末10dbが、図39に示されている処理を実行する。
即ち、図27のステップS84によって、遅延検出部18が画像データの受信の遅延時間を検出する。そして、この検出された遅延時間が所定値(例えば、500ms)を越えた場合には(ステップS211,YES)、遅延検出部18は、撮像部14に対して、被写体の撮像の中断を要求する(ステップS212)。次に、撮像部14は、撮像の処理を中断する(ステップS213)。これにより、撮像部14から送受信部11に画像データが送信されなくなるため、結果的に、送受信部11は、通信ネットワーク2に対して画像データの送信を中断することになる。
一方、上記ステップS211において、遅延時間が上記所定値を越えていない場合には(ステップS211,NO)、遅延を解消する必要がないため、ステップS212,213の処理が実行されずに、図39に示されている処理が終了する。
<<本実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態によれば、上記第1の実施形態の主な効果に加え、撮像部14の撮像の処理を中断させるため、省エネルギー化を実現することができるという効果を奏する。
通信ネットワークの混雑等により伝送容量が低下するような環境下では、相手側の端末10aaに画像データの送信を中断してもらうのではなく、自分側の端末10dbから送信する画像データを中断する。これにより、通信ネットワークの混雑等が解消され、音データの送受信は確保することが可能になるという効果を奏する。
更に、相手側の端末10aaに画像データの送信を中断してもらうのではないため、わざわざ自分側から相手側に画像データの送信を中断して欲しい旨を伝える必要がないという効果を奏する。
〔実施形態の補足〕
上記実施形態における中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。また、プログラム提供システム90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供システム90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。更に、プログラム提供システム90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態の端末用プログラム、中継装置用プログラム、又は伝送管理用プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204、及びこのHD204を備えたプログラム提供システム90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記端末用プログラム、中継装置用プログラム、及び伝送管理用プログラムが利用者等に提供される場合に用いられる。
更に、上記実施形態では、図11に示されている変更画像状態管理テーブル、及び図19に示されている品質管理テーブルによって、中継装置30で中継される画像データの画像の品質の一例として、画像データの画像の解像度に着目して管理したが、これに限られるものではなく、品質の他の例として、画像データの画質の深度、音データの音声におけるサンプリング周波数、音データの音声におけるビット長などに着目して管理してもよい。また、音データが3種類の解像度(高解像度、中解像度、低解像度)のデータに分かれて送受信されるようにしてもよい。
また、図12、図14、及び図16では、受信日時について管理しているが、これに限るものではなく、受信日時のうち少なくとも受信時間を管理すればよい。
更に、上記実施形態では、図12で中継装置のIPアドレス、図14で端末のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、通信ネットワーク2上で中継装置30を特定するための中継装置特定情報、又は通信ネットワーク2上で端末10を特定するための端末特定情報であれば、上記宛先情報の別例として、それぞれのFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。なお、「通信ネットワーク2で中継装置30を特定するための中継装置特定情報」だけでなく、「通信ネットワーク2上における中継装置30への接続先を示した中継装置接続先情報」、又は「通信ネットワーク2上における中継装置30への宛先を示した中継装置宛先情報」と表現してもよい。同じく、「通信ネットワーク2で端末10を特定するための端末特定情報」だけでなく、「通信ネットワーク2上における端末10への接続先を示した端末接続先情報」、又は「通信ネットワーク2上における端末10への宛先を示した端末宛先情報」と表現してもよい。
また、上記実施形態では、伝送システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。また、伝送システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。また、伝送システム1は、携帯電話機の通信システムであってもよい。この場合、例えば、端末10は携帯電話機に相当する。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、画像データ及び音データについて説明したが、これに限るものではなく、触覚(touch)データであってもよい。この場合、一方の端末側でユーザが接触した感覚が、他方の端末側に伝達される。更に、コンテンツデータは、嗅覚(smell)データであってもよい。この場合、一方の端末側の匂い(臭い)が、他の端末側に伝達される。また、コンテンツデータは、画像データ、音データ、触覚データ、及び嗅覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、伝送システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。
1 伝送システム
10 伝送端末
11 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
14 撮像部(撮像手段の一例)
18 遅延検出部(遅延検出手段の一例)
30 中継装置
50 伝送管理システム
60 遅延時間管理部
70 ルータ
90 プログラム提供システム
100 メンテナンスシステム
120 ディスプレイ
1000 記憶部
1001 画面管理DB
3000 記憶部
3001 変更画像状態管理DB
5000 記憶部
5001 中継装置管理DB
5002 端末認証管理DB
5003 端末管理DB
5004 宛先リスト管理DB
5005 セッション管理DB
5006 優先度管理DB
5007 画像状態管理DB
特表2010−506461号公報

Claims (6)

  1. 相手側の伝送端末との間で、音声データを含むコンテンツデータの送受信を行うことで、前記相手側の伝送端末との通話を実現させる伝送端末であって、
    前記コンテンツデータのうち、前記相手側の伝送端末から送られて来た第1のコンテンツデータを受信する受信手段と、
    前記コンテンツデータのうち、自分側の伝送端末から前記相手側の伝送端末に第2のコンテンツデータを送信する送信手段と、
    前記受信手段によって受信される際の前記第1のコンテンツデータの遅延時間を検出する遅延検出手段と、
    を有し、
    前記遅延検出手段によって検出された遅延時間が所定値を越える場合には、前記送信手段は、前記第2のコンテンツデータのうち音声データ以外の送信を中断することを特徴とする伝送端末。
  2. 前記第2のコンテンツデータには画像データが含まれ、
    前記送信手段は、前記第2のコンテンツデータのうち前記画像データの送信を中断することを特徴とする請求項1に記載の伝送端末。
  3. 請求項2に記載の伝送端末であって、更に、
    前記自分側の被写体を撮像する撮像手段を有し、
    前記送信手段が送信を中断する前記画像データは、前記撮像手段によって撮像されることによって得られる画像データであることを特徴とする伝送端末。
  4. 前記遅延検出手段によって検出された遅延時間が前記所定値を越える場合には、前記撮像手段は、前記被写体の撮像を中断することを特徴とする請求項3に記載の伝送端末。
  5. 相手側の伝送端末との間で、音声データを含むコンテンツデータの送受信を行うことで、前記相手側の伝送端末との通話を実現させる伝送端末が実行する伝送方法であって、
    前記伝送端末は、
    前記コンテンツデータのうち、前記相手側の伝送端末から送られて来た第1のコンテンツデータを受信する受信ステップと、
    前記コンテンツデータのうち、自分側の伝送端末から前記相手側の伝送端末に第2のコンテンツデータを送信する送信ステップと、
    前記受信ステップによって受信される際の前記第1のコンテンツデータの遅延時間を検出する遅延検出ステップと、
    を実行し、
    前記遅延検出ステップによって検出された遅延時間が所定値を越える場合には、前記送信ステップは、前記第2のコンテンツデータのうち音声データ以外の送信を中断することを含むことを特徴とする伝送方法。
  6. コンピュータに、請求項5に記載の各ステップを実行させることを特徴とするプログラム。
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