JP2014082198A - 発光素子および発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取り出し効率の向上を図ることができる発光素子を提供することである。
【解決手段】実施形態に係る発光素子は、第1電極と、前記第1電極と対峙して設けられた第2電極と、前記第1電極と、前記第2電極と、の間に設けられた発光層と、を備えている。そして、前記第2電極は、複数の層を有し、前記複数の層は、Al、Al合金、Ag、Ag合金、アルカリ金属、アルカリ土類金属からなる群より選ばれ、相互に異なる少なくとも1種をそれぞれ含む。
【選択図】図1

Description

後述する実施形態は、発光素子および発光装置に関する。
発光素子の一例に有機電界発光素子がある。
有機電界発光素子は、陰極側電極と、陽極側電極と、陰極側電極と陽極側電極との間に設けられた発光層と、を有している。
有機電界発光素子においては、陰極側電極と陽極側電極とに電圧を印加することで、陰極側電極から発光層に電子を注入し、陽極側電極から発光層に正孔を注入する。注入された電子と正孔とは、再結合し、再結合に伴い生成された励起子が放射失活する際に光が発生する。
有機電界発光素子などの発光素子においては、光取り出し効率の向上が望まれている。
米国特許第6660411号明細書
本発明が解決しようとする課題は、光取り出し効率の向上を図ることができる発光素子および発光装置を提供することである。
実施形態に係る発光素子は、第1電極と、前記第1電極と対峙して設けられた第2電極と、前記第1電極と、前記第2電極と、の間に設けられた発光層と、を備えている。そして、前記第2電極は、複数の層を有し、前記複数の層は、Al、Al合金、Ag、Ag合金、アルカリ金属、アルカリ土類金属からなる群より選ばれ、相互に異なる少なくとも1種をそれぞれ含む。
第1の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。 比較例に係る有機電界発光素子100に設けられた発光層30内の発光位置33で発生した光の損失を例示する模式図である。 第1層21に含まれる材料と光取り出し効率との関係を例示するグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 第2の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 二層構造の第2電極20を含む場合と、三層構造の第2電極20aを含む場合とにおけるプラズモン損失の低減を例示するためのグラフ図である。 二層構造の第2電極20を含む場合と、三層構造の第2電極20aを含む場合とにおけるプラズモン損失の低減を例示するためのグラフ図である。 三層構造の第2電極20aを含む場合におけるプラズモン損失の低減を例示するためのグラフ図である。 三層構造の第2電極20aを含む場合におけるプラズモン損失の低減を例示するためのグラフ図である。 第3の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。 第4の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。 (a)〜(i)は、第5の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。 (a)〜(e)は、図29(a)の断面を例示する模式図である。 (a)〜(e)は、図29(f)の断面を例示する模式図である。 (a)〜(g)は、第5の実施形態の変形例に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。 (a)〜(j)は、第6の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。 (a)〜(h)は、図33(a)の断面を例示する模式図である。 (a)〜(g)は、図33(h)の断面を例示する模式図である。 (a)〜(i)は、第7の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。 (a)〜(g)は、第7の実施形態の変形例に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。 (a)〜(d)は、第8の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 (a)〜(d)は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して述べたものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。また、以下においては、発光素子の一例として、ディスプレイ(表示装置)や照明装置などに用いることができる有機電界発光素子を例に挙げて説明する。ただし、発光素子は有機電界発光素子に限定されるわけではなく、1.6以上、2.2以下の屈折率を有する発光層を含む発光素子に適用することができる。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。
図1に示すように、発光素子の一例である有機電界発光素子1は、第1電極10と、第2電極20と、発光層30と、第1機能層40とを含む。
第1電極10は、発光層30から放出された光に対して透過性を有する。
第1電極10は、例えば、陽極として機能する。第1電極10の厚み寸法(積層方向に沿う長さ)は、例えば、50ナノメートル(nm)以上とすることができる。
第1電極10は、例えば、In、Sn、Zn及びTiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を含む酸化物を含む。第1電極10は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜である。
第2電極20は、第1電極10と対峙して設けられている。
第2電極20は、例えば、陰極として機能する。
以下に説明するように、第2電極20は、複数の層を有し、複数の層は、Al、Al合金、Ag、Ag合金、アルカリ金属、アルカリ土類金属からなる群より選ばれ、相互に異なる少なくとも1種を含む。
なお、第1電極10を陰極として第2電極を陽極としても良い。
第2電極20は、第1層21と、第2層22とを含む。
第1層21は、発光層30が設けられる側に設けられている。すなわち、第1層21は、第1機能層40と第2層22との間に設けられている。
第1層21は、導電性を有し、プラズモン損失の少ない材料を用いて形成することができる。
導電性を有し、プラズモン損失の少ない材料としては、例えば、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属の少なくとも1種を含むものを例示することができる。
第1層21の厚み寸法は、1ナノメートル(nm)以上、100ナノメートル(nm)以下とすることができる。
第1層21は、第2層22の表面に部分的に設けられていてもよいし、第2層22の表面を覆うように設けられていてもよい。ただし、第1層21が、第2層22の表面を覆っていれば、プラズモン損失をより少なくすることができる。
この場合、第1層21の厚み寸法を10ナノメートル(nm)以上とすれば、第2層22の表面を覆うように第1層21を設けることができる。そのため、第1層21の厚み寸法は、10ナノメートル(nm)以上、100ナノメートル(nm)以下とすることが好ましい。
なお、プラズモン損失の低減、第1層21の材料、第1層21の厚み寸法などに関する詳細は後述する。
第2層22は、第1層21の第1機能層40が設けられる側とは反対側に設けられている。
第2層22の材料は、導電性を有していれば特に限定はない。
ここで、第1層21をアルカリ金属などから形成すれば、第1層21の電気抵抗が高くなる場合がある。そのため、第2層22を電気抵抗の低い材料から形成すれば、駆動電圧の低減を図ることができる。例えば、第2層22の材料は、Al、Al合金、Ag、Ag合金(例えば、マグネシウム銀合金など)からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むものとすることができる。
第2層22の厚み寸法には特に限定はないが、余り薄くすると、第2電極20において、外部電源との接続部分から近い部分と遠い部分との間における電位差が大きくなるおそれがある。そして、外部電源との接続部分から近い部分と遠い部分との間における電位差が大きくなると、輝度ムラが生じるおそれがある。
そのため、第2層22の厚み寸法は、例えば、150ナノメートル(nm)程度とすることができる。
本実施の形態に係る有機電界発光素子1は、プラズモン損失の少ない材料を含む第1層21と、電気抵抗の低い材料を含む第2層22と、を含む第2電極20を有している。そのため、プラズモン損失を低減することができるので、光取り出し効率の向上を図ることができる。
発光層30は、第1電極10と、第1機能層40との間に設けられている。発光層30は、可視光の波長の成分を含む光を放出する。発光層30の厚み寸法は、例えば、50ナノメートル(nm)以上とすることができる。
発光層30は、例えば、有機材料を用いて形成することができる。発光層30は、例えば、Alq、F8BT及びPPVなどを含む。発光層30には、ホスト材料と、ホスト材料に添加されるドーパントと、の混合材料を用いることができる。ホスト材料としては、例えば、CBP、BCP、TPD、PVK及びPPTなどを用いることができる。ドーパント材料としては、例えば、Flrpic、Ir(ppy)及びFlr6、Flr、 Ir(MDQ)2(acac)、及びIr(piq)などを用いることができる。
なお、発光層30は、ドーパントを含まない材料から形成することもできる。
また、発光層30は、1つの層からなるものとすることもできるし、異なる材料から形成された複数の層が積層されたものとすることもできる。
第1機能層40は、発光層30と、第1層21と、の間に設けられている。
第1機能層40の厚み寸法には特に限定がない。第1機能層40の厚み寸法は、例えば、1ナノメートル(nm)程度とすることができる。
第1機能層40は、例えば、電子注入層として機能する。電子注入層として機能する第1機能層40は、例えば、LiF、CsFなどを含むものとすることができる。
第1機能層40は、例えば、電子輸送層として機能する。
また、第1機能層40は、電子注入層として機能する層と、電子輸送層として機能する層と、が積層されたものとすることもできる。電子輸送層として機能する層は、例えば、Alq、BAlq、POPy、Bphen及び3TPYMBなどを含む。
なお、第1機能層40は、必ずしも必要ではなく、必要に応じて設けることができる。
図1に例示をした有機電界発光素子1は、第1電極10の発光層30が設けられる側とは反対側に基板60を含む。すなわち、第1電極10は基板60と発光層30との間に設けられている。基板60は、発光層30から放出される光に対して透過性を有する。基板60は、例えば、ガラス基板である。
有機電界発光素子1は、ボトムエミッション型の有機電界発光素子である。発光層30から放出された光は、主に第1電極10の側(基板60の側)から取り出される。
また、第1電極10と、発光層30と、の間に図示しない第2機能層を設けることもできる。
第2機能層は、例えば、正孔注入層として機能する。第2機能層が正孔注入層として機能する場合には、例えば、PEDPOT:PPS、CuPc及びMoOなどを含む。
第2機能層は、例えば、正孔輸送層として機能する。第2機能層が正孔輸送層として機能する場合には、例えば、α−NPD、TAPC、m−MTDATA、TPD及びTCTAなどを含む。
なお、第2機能層は、正孔注入層として機能する層と、正孔輸送層として機能する層と、が積層されたものであってもよい。
第2機能層の厚み寸法には特に限定がない。第2機能層の厚み寸法は、例えば、1ナノメートル(nm)程度とすることができる。第2機能層は、必要に応じて設けられる。
また、基板60の第1電極10が設けられる側とは反対側の面に、図示しない複数のマイクロレンズを設けることもできる。マイクロレンズの形状には特に限定はないが、例えば、半球状などとすることができる。複数のマイクロレンズを基板60に設ける場合には、複数のマイクロレンズをマトリクス状に並べたマイクロレンズシートを予め形成し、マイクロレンズシートを基板60に貼り付けるようにすることができる。
次に、前述したプラズモン損失の低減についてさらに説明する。
図2(a)、(b)は、比較例に係る有機電界発光素子100に設けられた発光層30内の発光位置33で発生した光の損失を例示する模式図である。
なお、図2(a)は、発光層30内の発光位置33で発生した光の行方を例示する模式断面図である。図2(b)は、各光学モードにおける損失を例示するグラフ図である。図2(b)は、光取り出し効率のシミュレーション結果の例を表したものである。図2(b)の横軸は、発光位置33から第2電極120までの距離である。図2(b)の縦軸は、光取り出し効率である。シミュレーションの条件は、以下のようにした。第1電極10はITOからなるものとし、厚み寸法を110ナノメートル(nm)とした。発光層30は、屈折率を1.9とし、厚み寸法は発光位置33から第2電極120までのそれぞれの距離(図2(b)の横軸におけるそれぞれの距離)に80ナノメートル(nm)を加えたものとした。第2電極120はAlからなり、厚み寸法を150ナノメートル(nm)とした。基板60は屈折率を1.5とした。発光層30内の発光位置33で発生した光の波長は525ナノメートル(nm)とした。
図2(a)に示すように、比較例に係る有機電界発光素子100は、第1電極10と、金属(Al)からなる第2電極120と、発光層30と、基板60とを含む。すなわち、比較例に係る有機電界発光素子100は、一般的な有機電界発光素子の構成を有している。そのため、比較例に係る有機電界発光素子100は、前述した第1層21と第2層22とを含む第2電極20を有していない。
図2(a)に示すように、有機電界発光素子100において、発光層30内の発光位置33で発生した光の行方は、大きく分けて4つに分類される。発光位置33で発生した光は、外部モード成分L1と、基板モード成分L2と、薄膜層モード成分L3と、金属からなる第2電極120における損失成分L4と、を含む。以下においては、「金属からなる第2電極120における損失成分L4」を、単に「損失成分L4」と言う。
外部モード成分L1は、有機電界発光素子100の外部に取り出すことのできる成分である。基板モード成分L2は、基板60には到達するが、基板60と外気との界面で全反射する成分である。薄膜層モード成分L3は、第1電極10には到達するが、第1電極10と基板60との界面で全反射する成分である。この場合、基板モード成分L2は、基板60の外気と接する面60a、第1電極10と接する面60b以外の面、例えば、面60aまたは面60bに交差する面から外部に取り出すことができる。また、同様に、薄膜層モード成分L3も第1電極10から外部に取り出すことができる。すなわち、外部モード成分L1と、基板モード成分L2と、薄膜層モード成分L3とは、外部に取り出すことが可能な成分である。
これに対して、損失成分L4は、金属からなる第2電極120によって損失する成分である。
ここで、第2電極120に入射する光は、伝搬光と、非伝搬光と、を有する。
伝搬光および非伝搬光は、発光層30から放出される光の成分である。
伝搬光は、吸収のない媒質中であれば無限遠まで伝搬できる光である。
非伝搬光は、伝搬距離とともに指数関数的に強度が減衰する光である。
また、発光位置33から第2電極120の間に屈折率が異なる境界がある場合、全反射によって伝搬光の一部は非伝搬光となり、第2電極120に到達する場合がある。
損失成分L4は、伝搬光の損失と、非伝搬光の損失と、を含む。
伝搬光の損失(以下、伝搬光損失)は、第2電極120に吸収されることによる損失である。伝搬光損失は、発光位置33と第2電極120との間の距離に依存しない。
非伝搬光の損失(以下、非伝搬光損失)は、エバネッセント光と第2電極120の金属中の電子との相互作用によって生じる。この非伝搬光損失はプラズモン損失と呼ばれる。プラズモン損失(非伝搬光損失)は、発光位置33と第2電極120との間の距離に依存し、発光位置33と第2電極120との間の距離が長くなるほど小さくなる。
図2(b)に示すように、外部モード成分L1、基板モード成分L2、薄膜層モード成分L3、及び損失成分L4は、例えば、発光位置33から第2電極20までの距離によって変化する。
有機電界発光素子100の光取り出し効率を向上させるためには、外部に取り出すことができない損失成分L4のうちプラズモン損失に係る分を低減させればよい。そして、プラズモン損失を低減させるためには、発光位置33と第2電極120との間の距離が長くなるようにすればよい。
この場合、図1に例示をした有機電界発光素子1のように、第2電極120と発光層30との間に、電子注入層もしくは電子輸送層として機能する第1機能層40を設けることができる。そして、第1機能層40の厚み寸法を大きくすれば、発光位置33と第2電極120との間の距離を長くすることができる。
しかしながら、プラズモン損失を低減させるためには、第1機能層40の厚み寸法を200ナノメートル(nm)程度とする必要がある。そのため、電圧降下が大きくなり、駆動電圧が上昇するおそれがある。
そこで、本実施の形態に係る有機電界発光素子1においては、プラズモン損失の少ない材料を含む第1層21と、電気抵抗の低い材料を含む第2層22と、を含む第2電極20を設けるようにしている。そのため、第1層21によりプラズモン損失を低減することができ、第2層22により駆動電圧の低減を図ることができる。
図3は、第1層21に含まれる材料と光取り出し効率との関係を例示するグラフ図である。
図3の横軸は、第1層21の複素屈折率の実数部である。図3の縦軸は、第1層21の複素屈折率の虚数部である。
図3中の記号は、各材料を表している。
また、図3中においては、光取り出し効率の高低をモノトーン色の濃淡で表している。この場合、光取り出し効率が高い程濃く、光取り出し効率が低いほど淡くなるように表している。
図3は、光取り出し効率のシミュレーション結果の例を表したものである。
シミュレーションの条件においては、第1電極10はITOからなるものとし、第2層22はAgからなるものとした。発光層30内の発光位置33で発生した光の波長は525ナノメートル(nm)とした。また、第1層21の厚み寸法は20ナノメートル(nm)、第2層22の厚み寸法は150ナノメートル(nm)とした。そして、第1層21に含まれる材料を変化させて、それぞれの場合における光取り出し効率を求めた。
図3から分かるように、第1層21に含まれる材料をLi、Na、K、Rb、Csなどのアルカリ金属とすれば、AlやAuなどとするよりも光取り出し効率を向上させることができる。
また、Mgなどのアルカリ土類金属としても、AlやAuなどとするよりも光取り出し効率を向上させることができる。
この場合、第1層21は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうち少なくとも1種を含んでいればよい。例えば、第1層21は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種(単体)からなるものであってもよい。また、例えば、第1層21は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうち少なくとも1種を含む合金であってもよい。
なお、第1層21は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の他に、他の元素を含むことができる。ただし、アルカリ金属およびアルカリ土類金属以外の元素を余り多く含めると、プラズモン損失が増加するおそれがある。そのため、アルカリ金属およびアルカリ土類金属以外の元素を第1層21に含める場合には、AlやAuなどの場合よりも光取り出し効率が低くならないように添加量を少なくすることが好ましい。
ここで、図3に例示をしたものは、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が525ナノメートル(nm)の場合である。
本発明者らの得た知見によれば、光取り出し効率は、第1層21に含まれる元素と、光の波長成分とにより異なるものとなる。すなわち、光取り出し効率には、波長依存性がある。
次に、光取り出し効率の波長依存性について説明する。
図4〜図10は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。 図4〜図10は、シミュレーション結果の例を表したものである。
図4〜図10中の横軸は、第1層21の厚み寸法である。図4〜図10中の縦軸は、光取り出し効率である。また、図4〜図10中のL11、L11’は外部モード成分L1を表し、L12、L12’は外部モード成分L1と基板モード成分L2との和を表している。また、L13、L13’は外部モード成分L1と基板モード成分L2と薄膜層モード成分L3との和を表している。L11、L12、L13は所定の材料からなる第1層21が設けられた場合である。L11’、L12’、L13’はAgからなる第2電極120が設けられた場合である。
ここで、プラズモン損失が少なくなると損失成分L4が減少する。損失成分L4が減少すると、外部モード成分L1、基板モード成分L2、薄膜層モード成分L3が増加することになる。
そのため、図4〜図10中において、L11、L12、L13がL11’、L12’、L13より増加すれば、光取り出し効率が向上したことになる。
また、図4〜図10における(a)は発光層30内の発光位置33で発生した光波長が450ナノメートル(nm)の場合、(b)は光の波長が500ナノメートル(nm)の場合、(c)は光の波長が550ナノメートル(nm)の場合、(d)は光の波長が600ナノメートル(nm)の場合である。
また、図4〜図10において、第1電極10はITOからなるものとし、第1電極10の厚み寸法は110ナノメートル(nm)とした。発光層30の屈折率は1.8とし、厚み寸法は140ナノメートル(nm)とした。第1層21の厚み寸法は20ナノメートル(nm)とした。第2層22はAgからなるものとし、第2層22の厚み寸法は150ナノメートル(nm)とした。発光位置33は、発光層30の第2電極20が設けられる側の面から、発光層30の内部に40ナノメートル(nm)入った位置とした。
図4(a)〜(d)は、第1層21がLiからなる場合である。
図4(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Liを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
図5(a)〜(d)は、第1層21がNaからなる場合である。
図5(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Naを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
図6(a)〜(d)は、第1層21がKからなる場合である。
図6(a)〜(d)から分かるように、Kを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Kを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図7(a)〜(d)は、第1層21がRbからなる場合である。
図7(a)〜(d)から分かるように、Rbを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Rbを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図8(a)〜(d)は、第1層21がCsからなる場合である。
図8(a)〜(d)から分かるように、Csを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Csを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図9(a)〜(d)は、第1層21がMgからなる場合である。
図9(a)〜(d)から分かるように、Mgを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Mgを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図10(a)〜(d)は、第1層21がCaからなる場合である。
図10(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Caを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。この場合、光取り出し効率の波長依存性は、LiやNaの場合よりも小さい。
図11〜図17は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。
図11〜図17は、シミュレーション結果の例を表したものである。
図11〜図17においては、第2層22はAlからなるものとした。その他の条件や符号は、図4〜図10の場合と同じである。
図11(a)〜(d)は、第1層21がLiからなる場合である。
図11(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Liを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
図12(a)〜(d)は、第1層21がNaからなる場合である。
図12(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Naを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
図13(a)〜(d)は、第1層21がKからなる場合である。
図13(a)〜(d)から分かるように、Kを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Kを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図14(a)〜(d)は、第1層21がRbからなる場合である。
図14(a)〜(d)から分かるように、Rbを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Rbを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図15(a)〜(d)は、第1層21がCsからなる場合である。
図15(a)〜(d)から分かるように、Csを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Csを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図16(a)〜(d)は、第1層21がMgからなる場合である。
図16(a)〜(d)から分かるように、Mgを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Mgを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図17(a)〜(d)は、第1層21がCaからなる場合である。
図17(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Caを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。この場合、光取り出し効率の波長依存性は、LiやNaの場合よりも小さい。
図4〜図17から分かるように、第1層21が、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうち少なくとも1種を含んでいれば、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
この場合、第1層21が、K、Rb、Csからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むものとすれば、プラズモン損失を大幅に低下させることができるとともに、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
また、図4〜図17から分かるように、第1層21の厚み寸法を10ナノメートル(nm)以上とすれば、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
また、図4〜図17から分かるように、第2層22の材料が変化してもプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。また、第2層22の材料が変化しても光取り出し効率の波長依存性に変化はない。
そのため、第2層22の材料を選択する際の自由度を大きくすることができる。例えば、第2層22の材料は、駆動電圧の低減を目的に適宜選択することができる。
[第2の実施形態]
図18は、第2の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。
図18に示すように、発光素子の一例である有機電界発光素子1aは、第1電極10と、第2電極20aと、発光層30と、第1機能層40とを含む。
また、前述した有機電界発光素子1と同様に、第1電極10の発光層30が設けられる側とは反対側に基板60を含むことができる。
また、第1電極10と、発光層30と、の間に図示しない第2機能層を設けることもできる。
また、基板60の第1電極10が設けられる側とは反対側の面に、図示しない複数のマイクロレンズを設けることもできる。
第2電極20aは、第1電極10と対峙して設けられている。
第2電極20aは、例えば、陰極として機能する。
第2電極20aは、第1層21と、第2層22と、第3層23とを含む。
すなわち、第2電極20aは、前述した第2電極20の第1機能層40が設けられる側に第3層23をさらに含めるようにしたものである。
すなわち、第3層23は、第1層21の発光層30が設けられる側に設けられている。 第3層23の材料は、導電性を有していれば特に限定はない。第3層23は、例えば、第2層22と同じ材料から形成することができる。
例えば、第3層23は、Al、Al合金、Ag、Ag合金からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むものとすることができる。
第3層23の厚み寸法を余り大きくすると、第3層23においてプラズモン損失が大きくなるおそれがある。
そのため、第3層23の厚み寸法は、例えば、10ナノメートル(nm)以下とすることができる。
なお、第3層23の厚み寸法に関する詳細は後述する。
図19〜図22は、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。
図19〜図22は、シミュレーション結果の例を表したものである。
図19〜図22において、第3層23はAgからなるものとし、第3層23の厚み寸法は1ナノメートル(nm)とした。
なお、その他の条件や符号は、図4〜図10において例示をしたものと同様である。
図19(a)〜(d)は、第1層21がNaからなる場合である。
図19(a)から分かるように、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長が短い場合には、Naを含む第1層21とすることでプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
図20(a)〜(d)は、第1層21がKからなる場合である。
図20(a)〜(d)から分かるように、Kを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Kを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図21(a)〜(d)は、第1層21がRbからなる場合である。
図21(a)〜(d)から分かるように、Rbを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Rbを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
図22(a)〜(d)は、第1層21がCsからなる場合である。
図22(a)〜(d)から分かるように、Csを含む第1層21とすれば、広い波長範囲において、プラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。すなわち、Csを含む第1層21とすれば、光取り出し効率の波長依存性を小さくすることができる。
次に、第3層23の厚み寸法についてさらに説明する。
図23〜図26は、二層構造の第2電極20を含む場合と、三層構造の第2電極20aを含む場合とにおけるプラズモン損失の低減を例示するためのグラフ図である。
図23〜図26において、発光層30内の発光位置33で発生した光の波長は450ナノメートル(nm)とした。
図23(a)は、二層構造の第2電極20を含む場合である。
第1層21はKからなり、第1層21の厚み寸法は20ナノメートル(nm)とした。 第2層22はAgからなり、第2層22の厚み寸法は150ナノメートル(nm)とした。
図23(b)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAgからなり、第3層23の厚み寸法は1ナノメートル(nm)とした。 図23(c)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAlからなり、第3層23の厚み寸法は1ナノメートル(nm)とした。 その他の条件や符号は、図4〜図10において例示をしたものと同様である。
図23(a)に示す二層構造の第2電極20の場合と、図23(b)、(c)に示す三層構造の第2電極20aの場合とから分かるように、第3層23の厚み寸法が1ナノメートル(nm)程度であれば、第3層23を設けたとしてもプラズモン損失の低減に対する影響は少ない。
この場合、図3において例示をしたように、AgよりもAlの方がプラズモン損失が大きい材料である。そのため、Alからなる第3層23とした場合の方が、プラズモン損失の低減に対する影響が大きくなる。
図24(a)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAgからなり、第3層23の厚み寸法は2ナノメートル(nm)とした。 図24(b)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAlからなり、第3層23の厚み寸法は2ナノメートル(nm)とした。 その他の条件や符号は、図4〜図10において例示をしたものと同様である。
図23(a)に示す二層構造の第2電極20の場合と、図24(a)、(b)に示す三層構造の第2電極20aの場合とから分かるように、第3層23の厚み寸法が2ナノメートル(nm)程度であれば、第3層23を設けたとしてもプラズモン損失の低減に対する影響は少ない。
この場合、図3において例示をしたように、AgよりもAlの方がプラズモン損失が大きい材料である。そのため、Alからなる第3層23とした場合の方が、プラズモン損失の低減に対する影響が大きくなる。
図25(a)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAgからなり、第3層23の厚み寸法は5ナノメートル(nm)とした。 図25(b)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAlからなり、第3層23の厚み寸法は5ナノメートル(nm)とした。 その他の条件や符号は、図4〜図10において例示をしたものと同様である。
図23(a)に示す二層構造の第2電極20の場合と、図25(a)に示す三層構造の第2電極20aの場合とから分かるように、第3層23がAgからなり、第3層23の厚み寸法が5ナノメートル(nm)程度であれば、第3層23を設けたとしてもプラズモン損失の低減に対する影響は少ない。
しかしながら、図25(b)に示す三層構造の第2電極20aの場合から分かるように、第3層23がプラズモン損失が大きいAlからなり、第3層23の厚み寸法が5ナノメートル(nm)程度となれば、第3層23を設けたことにより、プラズモン損失の低減に対する影響が大きくなる。
図26(a)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAgからなり、第3層23の厚み寸法は10ナノメートル(nm)とした。 図26(b)は、三層構造の第2電極20aを含む場合である。
第1層21と第2層22は、図23(a)の場合と同様である。
第3層23はAlからなり、第3層23の厚み寸法は10ナノメートル(nm)とした。 その他の条件や符号は、図4〜図10において例示をしたものと同様である。
第1層の少なくとも一部が、第2電極20の発光層30と対向する面から30ナノメートル(nm)以内にあれば、プラズモン損失の低減に対する影響を抑制することができる。
例えば、図23(a)に示す二層構造の第2電極20の場合と、図26(a)に示す三層構造の第2電極20aの場合とから分かるように、第3層23がAgからなり、第3層23の厚み寸法が10ナノメートル(nm)程度となれば、第3層23を設けたことにより、プラズモン損失の低減に対する影響が生じる。
また、図26(b)に示す三層構造の第2電極20aの場合から分かるように、第3層23がプラズモン損失が大きいAlからなり、第3層23の厚み寸法が10ナノメートル(nm)程度となれば、第3層23を設けたことにより、プラズモン損失の低減に対する影響が大きくなる。
図23〜図26から分かるように、第3層23がプラズモン損失が少ない材料を含むものとし、第3層23の厚み寸法を30ナノメートル(nm)以下、好ましくは10ナノメートル(nm)以下とすれば、プラズモン損失の低減に対する影響を抑制することができる。すなわち、第1層の少なくとも一部が、第2電極20の発光層30と対向する面から10ナノメートル(nm)以内にあれば、プラズモン損失の低減に対する影響を抑制することができる。
なお、以上においては、二層構造の第2電極20、三層構造の第2電極20aを例示したが、第2電極の積層数は適宜変更することができる。この場合、第1層21が複数の層からなるものであってもよいし、第2層22や第3層23が複数の層からなるものであってもよい。
[第3の実施形態]
図27(a)、(b)は、第3の実施形態に係る発光素子を例示するための模式断面図である。
図27(a)は二層構造の第2電極20を含む場合である。
図27(a)に示すように、発光素子の一例である有機電界発光素子1bは、第1電極10と、第2電極20と、発光層30と、第1機能層40とを含む。
また、前述した有機電界発光素子1と同様に、第1電極10の発光層30が設けられる側とは反対側に基板60を含むことができる。
また、第1電極10と、発光層30と、の間に図示しない第2機能層を設けることもできる。
また、基板60の第1電極10が設けられる側とは反対側の面に、図示しない複数のマイクロレンズを設けることもできる。
また、有機電界発光素子1bには、Agなどの導電性材料を含む導電部24が設けられている。導電部24は、複数設けることができる。導電部24は、第1層21を厚み方向に貫通している。導電部24の一方の端部は第2層22と接している。導電部24の他方の端部は第1機能層40と接している。
プラズモン損失が小さい材料を含む第1層21は、電気抵抗を充分に低いものとすることができない場合がある。第1層21の電気抵抗が高くなると、外部電源との接続部分から近い部分と遠い部分との間における電位差が大きくなるおそれがある。外部電源との接続部分から近い部分と遠い部分との間における電位差が大きくなると、輝度ムラが生じるおそれがある。また、駆動電圧が高くなるおそれもある。
なお、導電部24が第1層21から露出する部分の面積(断面積)は小さいので、導電部24が第1層21から露出してもプラズモン損失が大きくなることを抑制することができる。
本実施の形態においては、導電部24を介して電子を第1機能層40に供給することができるので、第1層21の電気抵抗が高くなった場合であっても、輝度ムラの発生や駆動電圧の上昇を抑制することができる。
図27(b)は三層構造の第2電極20aを含む場合である。
図27(b)に示すように、発光素子の一例である有機電界発光素子1cは、第1電極10と、第2電極20aと、発光層30と、第1機能層40とを含む。
また、前述した有機電界発光素子1と同様に、第1電極10の発光層30が設けられる側とは反対側に基板60を含むことができる。
また、第1電極10と、発光層30と、の間に図示しない第2機能層を設けることもできる。
また、基板60の第1電極10が設けられる側とは反対側の面に、図示しない複数のマイクロレンズを設けることもできる。
有機電界発光素子1cにも、導電部24を設けるようにすることができる。導電部24は、複数設けることができる。導電部24は、第1層21を厚み方向に貫通している。導電部24の一方の端部は第2層22と接している。導電部24の他方の端部は第3層23と接している。
本実施の形態においては、導電部24と第3層23とを介して電子を第1機能層40に供給することができるので、第1層21の電気抵抗が高くなった場合であっても、輝度ムラの発生や駆動電圧の上昇を抑制することができる。
[第4の実施形態]
図28は、第4の実施形態に係る発光装置を例示するための模式断面図である。
発光装置は、複数の有機電界発光素子を有し、複数の有機電界発光素子のうちの少なくとも2つは、発光層が異なる発光波長領域を有する。本実施形態においては、発光装置は3つの有機電界発光素子11a、11b、11cを有する。
図28に示すように、有機電界発光素子11aは、第1電極10と、第2電極20bと、発光層30aと、第1機能層40とを含む。第2電極20bは、第1層21aと、第2層22とを含む。
有機電界発光素子11bは、第1電極10と、第2電極20cと、発光層30bと、第1機能層40とを含む。第2電極20cは、第1層21bと、第2層22とを含む。
有機電界発光素子11cは、第1電極10と、第2電極20dと、発光層30cと、第1機能層40とを含む。第2電極20dは、第1層21cと、第2層22とを含む。
前述したように、発光層30a、30b、30cには、ホスト材料と、ドーパントとが含まれている。この場合、ドーパントの種類が変わると、発光層30a、30b、30cから放出される光に含まれる波長成分が変わる。
また、前述したように、第1層21a、21b、21cに含まれる元素の種類によって、光取り出し効率に波長依存性が生じる。
例えば、発光層30aから波長の長い成分が多い光が放出される場合には、第1層21aに含まれる元素をK、Rb、Csなどとすることで、光取り出し効率を向上させることができる。
発光層30cから波長の短い成分が多い光が放出される場合には、第1層21cに含まれる元素をLi、Na、K、Rb、Cs、Caなどとすることで、光取り出し効率を向上させることができる。
発光層30bから波長の長い成分と波長の短い成分とを含む光が放出される場合には、第1層21bに含まれる元素をK、Rb、Csなどとすることで、光取り出し効率を向上させることができる。
すなわち、発光層30a、30b、30cから放出される光の波長成分、および発光層30a、30b、30cに含まれるドーパントの種類の少なくともいずれかに応じて、第1層21a、21b、21cに含まれる元素の種類を適宜選択することができる。 つまり、第1層21a、21b、21cは、発光層30a、30b、30cから放出される光の波長成分、および発光層30a、30b、30cに含まれるドーパントの種類の少なくともいずれかに応じて、含まれるアルカリ金属と、アルカリ土類金属と、の種類が選択されてなるものとすることができる。
[第7の実施形態]
図29(a)〜(i)は、第5の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。図30(a)〜(e)は、図29(a)の一断面を例示する模式図である。図31(a)〜(e)は、図29(f)の一断面を例示する模式図である。
本実施形態においては、有機電界発光素子は、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換する光取り出し構造を有する。光取り出し構造は、例えば第一電極10あるいは有機発光層30以下の屈折率を有する基板により形成される。この基板は、例えば屈折率をn=1.5とすることができる。
図29(a)に表すように、有機電界発光素子はマイクロレンズ612を有する基板601を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板601と有機発光層30との間に設けられている。基板601のマイクロレンズ612は、第1電極10と対向する面と反対側の面に設けられている。
基板601、第1電極10および有機発光層30の積層方向と垂直な一平面において、マイクロレンズ612は図30(a)〜(e)に示すように配列させることができる。図30(a)のように、この一平面において同程度の大きさのマイクロレンズ612を四方格子状に配列させることができる。図30(b)のように、この一平面において同程度の大きさのマイクロレンズ612を六方格子状に配列させることができる。図30(c)のように、この一平面において同程度の大きさのマイクロレンズ612をランダムに配列させることができる。図30(d)のように、この一平面において大きさが異なるマイクロレンズ612をランダムに配列させることができる。図30(e)のように、この一平面において大きさが異なるマイクロレンズ612を規則的に、例えば大きいマイクロレンズ612同士を四方格子状に配列させ、小さいマイクロレンズ612同士をその間隙に四方格子状に配列させることができる。
図29(b)に表すように、有機電界発光素子は、錐体部分613を有する基板602を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板602有機発光層30との間に設けられている。基板602の錐体部分613は、第1電極10と対向する面と反対側の面に設けられている。錐体部分613は、例えば三角錐や四角錐などの角錐や、円錐とすることができる。
図29(c)に表すように、有機電界発光素子は、錐台部分614を有する基板603を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板603と有機発光層30との間に設けられている。基板603の錐台部分614は、第1電極10と対向する面と反対側の面に設けられている。錐台部分614は、例えば三角錐台や四角錐台などの角錐台や、円錐とすることができる。
図29(b)および(c)に表わす錐体部分613や錐台部分614は、図29(a)に示したマイクロレンズ612のように規則的に配列させても良いしランダムに配列しても良い。また、錐体部分613や錐台部分614は、同程度の大きさであっても良いし大きさが異なるものを配列させても良い。
図29(d)に表すように、有機電界発光素子は、不規則な凹凸部分615を有する基板604を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板604と有機発光層30との間に設けられている。基板604の凹凸部分615は、第1電極10と対向する面と反対側の面に設けられている。凹凸部分615は、例えば錐体や角錐や曲面等を、規則的あるいはランダムに組み合わせた形状とすることができる。
図29(a)〜(d)に表すマイクロレンズ612、錐体部分613、錐台部分614、及び凹凸部分615のような凹凸構造は、基板と外部との間で光の進行方向を変化させることにより全反射するのを防止する。すなわち、マイクロレンズ612、錐体部分613、錐台部分614、及び凹凸部分615は、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換する。
図29(e)に表わすように、有機電界発光素子は、回折格子部分616を有する基板605を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板605と有機発光層30との間に設けられている。基板605の回折格子部分616は、第1電極10と対向する面と反対側の面に設けられている。回折格子部分616に光が入射すると、光の干渉による回折現象が生じて、光の進行方向が変更される。すなわち、回折格子部分616は、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換する。
図29(f)に表わすように、有機電界発光素子は、微小球607を有する基板606を光取り出し構造として有することができる。微小球607の径は、例えば可視光の波長よりも大きく、例えば1マイクロメートル(μm)以上とすることができる。第1電極10は、基板606と有機発光層30との間に設けられている。微小球607は、基板606の第1電極10と対向する面側にあっても良いし、第1電極10と対向する面と反対側にあっても良い。基板606は、例えば、基体とこれに張り合わせられた樹脂層とを含むことができる。微小球607は、例えば樹脂層に内包される空気とすることができる。微小球607に光が入射すると、屈折により光の進行方向が変更される。すなわち、微小球607は、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換する。
基板601、第1電極10および有機発光層30の積層方向と垂直な一平面において、微小球607は図31(a)〜(e)に示すように配列させることができる。すなわち、微小球607は四方格子状や六方格子状など規則的に配列させても良いしランダムに配列させても良い。また、微小球607は、同程度の大きさであっても良いし大きさが異なるものを配列させても良い。
図29(g)に表わすように、有機電界発光素子は、支持層608と光散乱性を有する散乱層609とを含む基板617を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板608と有機発光層30との間に設けられている。支持層608は、第1電極10と散乱層609との間に設けられている。あるいは、第1電極10は散乱層609と有機発光層30との間に設けられ、散乱層609は第1電極10と支持層608との間に設けられていても良い。
図29(h)に表わすように、有機電界発光素子は、光散乱性を有する基板610を光取り出し構造として有することができる。第1電極10は、基板610と有機発光層30との間に設けられている。
図29(g)および(h)において、散乱層609または基板610に入射した光は、散乱によって様々な方向へと光の進行方向を変化される。すなわち、散乱層609または基板610は基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換する。
図29(i)に表すように、第1電極10、有機発光層30、および第2電極20の積層構造の断面積よりも大きな径を有する半球レンズ611を光取り出し構造として有することができる。半球レンズ611と外部との界面に光がほぼ垂直に入射するため、この界面において全反射が起こらない。従って、半球レンズ611はこのため、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換する。
なお、図32(a)〜(g)それぞれは、第5の実施形態の変形例に係る有機電界発光素子を例示する模式図であり、図29(a)〜(g)に対応する。これら変形例に示すように、マイクロレンズ612、錐体部分613、錐台部分614、凹凸部分615、回折格子部分616を有するフィルム等で形成された層を支持層600に設けたものを基板とすることも可能である。また微小球607を有する基板606をフィルム等で形成することも可能である。また、散乱層609を有するフィルム等で形成された層608を支持層608に設けて基板とすることも可能である。
[第6の実施形態]
図33(a)〜(j)は、第6の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。図34(a)〜(h)は、図33(a)の一断面を例示する模式図である。図35(a)〜(g)は、図33(h)の一断面を例示する模式図である。
本実施形態においては、有機電界発光素子は、薄膜モード成分L3を基板モード成分L2および外部モード成分L1に変換する光取り出し構造を有する。光取り出し構造は、基板と高屈折率層を含む。基板は第1電極10と対向し、高屈折率層は基板と第1電極10との間に設けられる。高屈折率層は、第一電極10あるいは有機発光層30と同等あるいはそれ以上の屈折率を有する高屈折率材料により形成される。
高屈折率層の基板と対向する面は、例えばマイクロレンズ、錐体部分、錐台部分、およぶ凹凸部分などの凹凸構造を有することができる。
図33(a)に表わすように、高屈折率層701の基板621と対向する面は、第1電極10と対向する面に対して凸状のマイクロレンズを有していても良い。
図34(a)に表すように、基板601、第1電極10および有機発光層30の積層方向と垂直な一平面であるAA面において、凸状部分は図34(b)〜(h)に示すように配列させることができる。すなわち、図34(b)〜(d)に示すように、凸状部分は四方格子状や六方格子状など規則的に配列させても良いしランダムに配列させても良い。また、図34(e)〜(f)に示すように、凸状部分は同程度の大きさであっても良いし大きさが異なるものを配列させても良い。さらに、図34(g)に示すように、このAA面に平行な一方向に延在する凸状部分を、互いに平行に配列させても良い。さらに、図34(h)に示すように、このAA面に平行な一方向に延在する凸状部分を、格子状に形成しても良い。
図33(b)に表わすように、高屈折率層702の基板622と対向する面は、第1電極10と対向する面に対して凹状のマイクロレンズを有していても良い。
図33(c)に表わすように、高屈折率層703の基板623と対向する面は、第1電極10と対向する面に対して凸状の錐体部分を有していても良い。
図33(d)に表わすように、高屈折率層704の基板624と対向する面は、第1電極10と対向する面に対して凸状あるいは凹状の錐台部分を有していても良い。
図33(e)に表わすように、高屈折率層705の基板625と対向する面は、不規則な凹凸形状を有する凹凸部分を有していても良い。
高屈折率層は凹凸構造を有する以外に以下の構成とすることができる。
図33(f)に表わすように、高屈折率層706の基板626と対向する面は、回折格子を有していても良い。
図33(g)に表わすように、高屈折率層707は、微小球717を有していても良い。微小球は、例えば可視光の波長以上の径を有する。
図33(h)に表わすように、高屈折率層708は、基板628と対向する面において高屈折率層708よりも屈折率が低い低屈折率部分718を有していても良い。図35(a)に表すような基板601、第1電極10および有機発光層30の積層方向と垂直な一平面であるAA面において、凸状部分は図35(b)〜(g)に示すように配列させることができる。すなわち、図35(b)〜(e)に示すように、低屈折率部分は四角柱、三角柱、六角柱、円柱とすることができる。また、低屈折率部分を四方格子状や六方格子状に配置することができる。また、図35(f)、(g)に示すように低屈折率部分をストライプ状にしたり格子状としたりすることもできる。
さらに、図33(i)に表わすように、高屈折率層と基板との間に散乱層を設けても良い。
あるいは、図33(j)に表わすように、高屈折率層を設けないで、第1電極と基板との間に散乱層を設けた光取り出し構造としても良い。
図33(a)〜(j)においては、光取り出し構造により薄膜モード成分L3を基板モード成分L2または外部モード成分L1に変換することができる。
[第7の実施形態]
図36(a)〜(i)は、第7の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。図36(a)〜(i)は、それぞれ図29(a)〜(i)と同様の形状であるが、光取り出し構造となる基板が第一電極10あるいは有機発光層30と同等あるいはそれ以上の屈折率を有する高屈折率材料で形成されている点で図29(a)〜(i)と異なる。なお、図36(a)〜(i)の中の符号801〜817は、それぞれ図29(a)〜(i)の符号601〜617と対応する。
なお、図37(a)〜(g)それぞれは、第7の実施形態の変形例に係る有機電界発光素子を例示する模式図であり、図36(a)〜(g)に対応する。これら変形例に示すように、マイクロレンズ812、錐体部分813、錐台部分814、凹凸部分815、回折格子部分816、を有するフィルム等で形成された層を支持層800に設けたものを基板とすることも可能である。また、微小球807を有する基板606をフィルム等で形成することも可能である。また、散乱層809を有するフィルム等で形成された層を支持層808に設けて基板とすることも可能である。
このような光取り出し構造により、第一電極と基板界面での全反射が消失するので、薄膜モード成分L3を基板モード成分L2に変換することができ、かつ、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換することができる。
[第8の実施形態]
図38(a)〜(d)は、第8の実施形態に係る有機電界発光素子を例示する模式図である。本実施形態においては、光取り出し構造として第1電極10と対向する基板と、第1電極と基板の間に設けられた高屈折率層とを有する。基板としては、第5の実施形態およびこの変形例、第6の実施形態で用いた基板の形状を採用することができる。高屈折率層としては第7の実施形態およびこの変形例で用いた基板の形状を採用することができる。基板の形状と高屈折率層の形状の組み合わせは任意である。例えば図29(a)〜(i)、図32(a)〜(g)、図36(a)〜(i)、図37(a)〜(g)に表わした基板のうちの一つと図33(a)〜(j)に表わした高屈折率層のうちの一つとを任意に組み合わせることができる。
一例として、図38(a)に表わすように、基板と対向する面にマイクロレンズを有する高屈折率層と、基板と対向する面と反対側の面にマイクロレンズを有する基板と、を有する光取り出し構造を用いることができる。
また、微小球を有する高屈折率層と、マイクロレンズを有する基板とを有する光取り出し構造を用いることができる。
また、回折格子を有する高屈折率層と、錐体部分を有する基板とを有する光取り出し構造を用いることができる。
さらに、凹状のマイクロレンズを有する高屈折率層と、散乱層と、高屈折率層および散乱層との間に設けられた基板と、を有する光取り出し構造を用いることができる。
このような光取り出し構造により、薄膜モード成分L3を基板モード成分L2に変換することができ、かつ、基板モード成分L2を外部モード成分L1に変換することができる。
[第9の実施形態]
第1の実施形態において、特に、第1層21はアルカリ金属とAgの合金あるいはアルカリ土類金属とAgの合金からなり、第2層22はAgからなるものとすることができる。また、特に、第1層21はアルカリ金属とAlの合金あるいはアルカリ土類金属とAlの合金からなり、第2層22はAlからなるものとすることができる。
図39〜図42は、第1層21はMgとAgの合金からなり、第2層22はAgからなる場合の、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。図43〜図46は、第1層21はMgとAlの合金からなり、第2層22はAlからなる場合の、光取り出し効率の波長依存性について例示するためのグラフ図である。
図39〜図46中の横軸は、第1層21の厚み寸法である。図39〜図46中の縦軸は、光取り出し効率である。L11、L12、L13およびL11’、L12’、L13’についての説明は第1の実施形態と同じである。
また、図39〜図46における(a)は発光層30内の発光位置33で発生した光波長が450ナノメートル(nm)の場合、(b)は光の波長が500ナノメートル(nm)の場合、(c)は光の波長が550ナノメートル(nm)の場合、(d)は光の波長が600ナノメートル(nm)の場合である。また、図39〜図46のシミュレーションに用いた有機電界発光素子の設定値は第1の実施形態と同じである。
図39は第1層においてMg:Agの体積比が0.8:0.2の場合、図40はこの比が0.6:0.4の場合、図41はこの比が0.4:0.6の場合、図42はこの比が0.2:0.8の場合を示す。図43は第1層においてMg:Alの体積比が0.8:0.2の場合、図44はこの比が0.6:0.4の場合、図45はこの比が0.4:0.6の場合、図46はこの比が0.2:0.8の場合を示す。
図39〜図42から分かるように、いずれの波長においてもAgのみからなる第2電極と比べてプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。図43〜図46から分かるように、発光位置33で発生した光の波長が長い場合(特に550nm以上)にはAlのみからなる第2電極と比べてプラズモン損失を少なくすることができ、ひいては光取り出し効率を向上させることができる。
このように、本実施形態に置いても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 有機電界発光素子、1a〜1c 有機電界発光素子、10 第1電極、11a〜11c 有機電界発光素子、20 第2電極、20a〜20d 第2電極、21 第1層、21a〜21c 第1層、22 第2層、23 第3層、24 導電部、30 発光層、40 第1機能層、60 基板

Claims (9)

  1. 第1電極と、
    前記第1電極と対峙して設けられた第2電極と、
    前記第1電極と、前記第2電極と、の間に設けられた発光層と、
    を備え、
    前記第2電極は、複数の層を有し、前記複数の層は、Al、Al合金、Ag、Ag合金、アルカリ金属、アルカリ土類金属からなる群より選ばれ、相互に異なる少なくとも1種をそれぞれ含む発光素子。
  2. 前記第2電極は、前記発光層が設けられる側に設けられた第1層と、前記第1層の前記発光層が設けられる側とは反対側に設けられた第2層と、を有し、
    前記第1層は、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属の少なくとも1種を含み、
    前記第2層は、Al、Al合金、Ag、Ag合金からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む請求項1記載の発光素子。
  3. 前記第1層の厚み寸法は、1ナノメートル(nm)以上、100ナノメートル(nm)以下である請求項2記載の発光素子。
  4. 前記第2電極は、前記第1層の前記発光層が設けられる側に第3層をさらに有し、
    前記第3層は、Al、Al合金、Ag、Ag合金からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む請求項2または3に記載の発光素子。
  5. 前記第3層の厚み寸法は、10ナノメートル(nm)以下である請求項4記載の発光素子。
  6. 前記第1層を厚み方向に貫通し、導電性材料を含む導電部をさらに備えた請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光素子。
  7. 前記発光層と、前記第2電極と、の間に設けられた第1機能層をさらに備えた請求項1〜6のいずれか1つに記載の発光素子。
  8. 前記第1電極と対向する光取り出し構造をさらに備え、前記第1電極は前記光取り出し構造と前記有機発光層との間に設けられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の発光素子を複数有し、
    複数の前記発光素子のうちの少なくとも2つは、前記発光層が異なる発光波長領域を有する発光装置。
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