JP2014081362A - 電極の評価方法および評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極内の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができる技術を提供する。
【解決手段】活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価方法であって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電極の評価方法および評価装置に関する。
近年、自動車、または、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器の電源として、リチウムイオン電池の利用が急速に広がっている。
リチウムイオン電池に使用される電極は、例えば、活物質、バインダーおよび導電助剤を分散媒に分散させたペーストまたはスラリーを、導電性を有する集電体に塗布し、乾燥することにより製造される。
かかるリチウムイオン電池の理論容量は電極内の活物質の量によって決まる。しかし、電極内に電気的に孤立した活物質が存在すると、そのような活物質は活物質としての機能を果たさないため、電池の実際の容量は理論容量よりも低下する。電極内に活物質がどれだけ無駄なく存在しているかは、電池容量を向上させる上で非常に重要であるが、その評価方法は、従来は専らバルクとしての評価、すなわち、全体としての電池容量の変化による評価であった。
ところで、電池構成材料中の特定物質の評価方法としては、電極内のバインダーの分散状態を評価する方法が報告されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、バインダーの分散状態の良い極板を用いることにより電池特性の優れた電池を得るために、臭素やルテニウムで特定有機材料を染色して元素分析測定を行うことにより極板中のバインダーの分散状態を評価することが記載されている。
特開2003−279508号公報(2003年10月2日公開)
しかしながら、従来、電極内に活物質がどれだけ無駄なく存在しているかを示す評価方法としては、全体としての容量の変化による評価しか行われておらず、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価するという発想はなかった。電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができれば、従来の電池特性評価では解析できなかった、構造に起因する電極の良否の判断材料を提供することができる。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極内の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができる技術を提供することにある。
本発明に係る電極の評価方法は、前記課題を解決するために、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価方法であって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定することを特徴としている。
前記の構成によれば、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができる。
本発明に係る電極の評価方法では、前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価を、走査プローブ顕微鏡を用いて行うことが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法では、前記断面の観察像を、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を用いて取得することが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法では、前記断面の観察像と、前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とに基づき、電気的に活性な活物質の分布状態を可視化することが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法では、前記断面における、電気的に活性な活物質の割合を指標として電極性能を評価することが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法では、前記断面を、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を用いて観察し、観察視野内において導電性評価を行う活物質を選択し、当該活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させる工程と、当該活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、当該活物質と集電体との間の導電性を測定する工程と、を含むことが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法では、さらに、前記断面の観察像において個々の活物質の導電性の有無が示された導電性マップを作成する工程を含むことが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法では、さらに、上記活物質と集電体との間の導電性を測定する工程は、上記活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させ、上記活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、電流像または電流−電圧特性を計測することによって行うことが好ましい。
また、本発明に係る電池の品質管理方法は、上述した電極の評価方法を含む。
本発明に係る導電性マップは、前記課題を解決するために、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価結果を示す導電性マップであって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無が示されていることを特徴としている。
前記の構成によれば、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを一見して視覚的に把握することができる。
本発明に係る電極の評価装置は、前記課題を解決するために、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価装置であって、(a)当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の個々の活物質が識別できる観察像を取得するための顕微鏡と、(b)当該観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置と、(c)前記(a)を用いて取得された、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、前記(b)を用いて行われた前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果に基づき、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無を示す導電性マップを作成する画像処理部と、を含むことを特徴としている。
前記の構成によれば、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができる。
本発明に係る電極の評価装置は、さらに、電気的に活性な活物質の割合を算出する演算部を含むことが好ましい。
本発明に係る電極の評価装置では、観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置は、上記活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させ、上記活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、電流像または電流−電圧特性を計測する装置であることが好ましい。
本発明に係る電極の評価方法は、以上のように、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価方法であって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定する構成を備えているので、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができるという効果を奏する。
本発明に係る導電性マップは、以上のように、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価結果を示す導電性マップであって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無が示されている構成を備えているので、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを一見して視覚的に把握することができるという効果を奏する。
本発明に係る電極の評価装置は、以上のように、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価装置であって、(a)当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の個々の活物質が識別できる観察像を取得するための顕微鏡と、(b)当該観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置と、(c)前記(a)を用いて取得された、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、前記(b)を用いて行われた前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果に基づき、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無を示す導電性マップを作成する画像処理部と、を含む構成を備えているので、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができるという効果を奏する。
本発明における電極の一例を模式的に示す図である。 本発明における導電性の測定方法の一例を模式的に示す図である。 実施例1において、レーザー顕微鏡を用いて電極試料の断面を観察した結果を示す図である。 実施例1において、走査型プローブ顕微鏡測定により、活物質の導電性を測定した結果を示す図である。 実施例2において、活物質の導電性の評価結果を用いて、電流が流れた活物質と電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した結果を示す図である。 実施例3において、活物質の導電性の評価結果を用いて、電流が流れた活物質と電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した結果を示す図である。 実施例4において、活物質の導電性の評価結果を用いて、電流が流れた活物質と電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した結果を示す図である。 実施例5において、活物質の導電性の評価結果を用いて、電流が流れた活物質と電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した結果を示す図である。 実施例6において、走査型プローブ顕微鏡測定により、活物質の導電性を測定した結果を示す図である。 実施例7において、走査型プローブ顕微鏡測定により、活物質の導電性を測定した結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変形を加えた態様で実施できるものである。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。
〔I〕電極の評価方法
リチウムイオン電池において、活物質は、電池の充放電に直接寄与するが、例えば、電極を構成する成分の組成、製造方法等の影響で電極内における活物質の分散性に問題が生じた場合、導電性が低下して充放電に寄与しない(すなわち、電気的に活性ではない)活物質が生じる。
電極内の活物質がどれだけ充放電に寄与するかの情報を把握することは、高性能な電池の開発に重要な電極を作製する条件を見つける上で重要である。また、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができれば、従来の電池特性評価では解析できなかった、構造に起因する電極の良否の判断材料を提供することができる。本発明者らは、充放電に寄与する電気的に活性な活物質の分布状態を把握することにより、従来の電池特性評価では解析できなかった構造に起因する電極の良否の判断材料を提供することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該観察像に含まれる個々の活物質の充放電への寄与の判断結果とを相関させることにより、電気的に活性な活物質の分布状態を把握することができることを見出した。
勿論、かかる方法は、リチウムイオン電池用電極に限らず、活物質とバインダーとを含む活物質層が集電体上に形成されてなる電極であれば、すべての化学電池用電極およびキャパシタ用電極の評価に適用することができる。電極の一例としては、これに限定されるものではないが、リチウムイオン電池用電極のほかに、例えば、リチウム空気電池用電極、リチウムイオンキャパシタ用電極等を挙げることができる。
すなわち、本発明に係る電極の評価方法は、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価方法であって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定する。
〔1−1〕電極
本発明において、評価の対象となる電極は、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極であればよい。かかる電極であれば、本発明の方法により、電極内の活物質による電子伝導ネットワークを評価することができる。前記電極は、化学電池用電極であればよい。したがって、前記電極は、一次電池用電極であってもよいし、二次電池用電極であってもよい。また、キャパシタ用電極であってもよい。また、本発明において、評価の対象となる電極は、正極であっても、負極であってもよい。
ここで、活物質とは、電池の電極反応に関わる主要物質であれば特に限定されるものではなく、従来公知の活物質および今後開発される活物質のすべてが含まれる。活物質の形状も特に限定されるものではないが、粒子状であることがより好ましい。また、その大きさも特に限定されるものではないが、例えば、活物質が粒子状である場合は、その平均粒子径は、0.1〜50μmであることがより好ましく、5〜30μmであることがさらに好ましい。活物質の一例としては、これに限定されるものではないが、例えば、LiCoO、LiMn、Li(Ni1/3Co1/3Mn1/3)O、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O、LiMnO、シリコン、錫、LiTi12、グラファイト等を挙げることができる。活物質層に含まれる全成分に対する、活物質の割合も特に限定されるものではないが、通常、80〜98重量%である。
また、バインダーとは、活物質を結着するための結着剤であれば特に限定されるものではなく、従来公知のバインダーおよび今後開発されるバインダーのすべてが含まれる。バインダーは通常絶縁体である。バインダーの一例としては、これに限定されるものではないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンラバー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸等を挙げることができる。活物質層に含まれる全成分に対する、バインダーの割合も特に限定されるものではないが、通常、0.1〜5重量%である。
活物質層には、少なくとも、活物質とバインダーとが含まれていればよいが、その他の成分が含まれていてもよい。その他の成分としても、特に限定されるものではないが、例えば、導電助剤、増粘剤等を挙げることができる。導電助剤とは、活物質に電子を流しやすくするための物質であれば、特に限定されるものではない。導電助剤の一例としては、これに限定されるものではないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維等を挙げることができる。活物質層に含まれる全成分に対する、導電助剤の割合も特に限定されるものではないが、通常、0〜10重量%である。また、活物質層の厚みも特に限定されるものではないが、例えば、30〜200μmであることがより好ましく、50〜150μmであることがさらに好ましい。
本発明において、評価の対象となる電極は、前記活物質層が、集電体上に形成されてなる電極であればよい。ここで、集電体とは、活物質から対極へ電子を伝えるための、導電性を有する膜状体または板状体であり、電極反応によって腐食されないものであれば特に限定されるものではない。かかる集電体としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等を挙げることができる。集電体の厚みも特に限定されるものではないが、例えば、5〜30μmであることがより好ましく、10〜20μmであることがさらに好ましい。また、前記活物質層は、集電体上に形成されていればよく、集電体の片方の面上に形成されていても、集電体の両方の面上に形成されていてもよい。
前記電極がリチウムイオン電池用電極の正極である場合の一例として、例えば、活物質がLiCoOであり、バインダーがポリフッ化ビニリデンであり、集電体がAl箔であり、導電助剤がカーボンブラックである電極を挙げることができる。また、前記電極がリチウムイオン電池用電極の負極である場合の一例として、例えば、活物質がグラファイトであり、バインダーがポリフッ化ビニリデンまたはスチレンブタジエンラバーであり、集電体がCu箔であり、導電助剤がカーボンブラックである電極を挙げることができる。
前記電極の製造方法も特に限定されるものではないが、例えば、前記活物質、前記バインダーおよび前記その他の成分を分散媒に分散させたペーストまたはスラリーを、前記集電体に塗布し、乾燥することにより製造することができる。
〔1−2〕電極の評価方法
前記電極の一例として、活物質1〜7と、導電助剤9と、バインダー8とを含む活物質層が、集電体10上に形成されてなる電極を図1に模式的に示す。図1に示すように、活物質1は直接集電体10に接触している。また、活物質2〜5は活物質1および/または導電助剤9を介して集電体10に接触している。したがって、活物質1〜5は、電極内において電子伝導ネットワークを形成する。言い換えれば、活物質1〜5には導電性が確保されている。すなわち、活物質1〜5は電気的に活性な活物質であるといえる。これに対して、活物質6〜7はバインダーによって絶縁されているため、電極内において電子伝導ネットワークを形成しない。すなわち、活物質6〜7は電気的に孤立している活物質であるといえる。
バインダーによって活物質が絶縁されてしまうと、活物質に電子が流れないため、電池容量の低下に繋がる。したがって、電極内に電気的に活性な活物質がどれだけ存在しているか、つまりどれだけ多くの活物質に導電性が確保されているかは電池容量を向上させる上で重要となる。
本発明では、活物質一つ一つの導電性を評価することにより、電極内の導電ネットワークを評価する。また、活物質一つ一つの導電性を評価することにより、電極内の電気的に活性な活物質の割合を算出する。
これにより、全体としての電池容量の変化による評価が行われていた従来の電池特性評価では解析できなかった、構造に起因する電極の良否の判断材料を提供することができる。
さらに、どのような組成または製造方法で作製された電極において、より多くの活物質に導電性が確保されているか、つまり導電助剤、バインダーが効率よく機能しているか、を分布状態または数値として知ることができる。それゆえ、評価結果に基づき、電極を構成する成分の組成または製造方法が、どのように構造に起因する電極の良否に影響しているかの知見を得ることができ、高性能な電池の開発に重要な電極を作製する条件を見つける上で非常に有用である。
すなわち、本発明に係る電極の評価方法は、前記電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定する。
より具体的には、例えば、本発明においては、まず、前記電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像を取得する。ここで、観察像を取得する断面は、前記電極の、前記活物質層および集電体を含む断面であればよい。すなわち、観察像を取得する断面は、前記活物質層が集電体上に形成されてなる電極において、集電体面と交わる面であればどのような面であってもよい。例えば、そのような断面は、前記活物質層が集電体上に形成されてなる電極の厚み方向の断面である。かかる断面を作製する方法は特に限定されるものではなく、どのような方法で作製してもよい。例えば、Arイオンビーム加工装置等の断面試料作製装置を用いることにより、好適に前記断面を作製することができる。また、前記断面の観察像は、個々の活物質が識別できる観察像であればよい。かかる観察像を取得する方法も、個々の活物質が識別できる観察像を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。前記観察像は、これに限定されるものではないが、例えば、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を用いて好適に取得することができる。
また、前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とは、前記観察像の視野内に存在する個々の活物質を選択して、当該活物質と集電体との間の導電性を測定して得た結果をいう。かかる導電性評価は、当該活物質と集電体との間の導電性を測定できる方法であればどのような方法によって測定してもよいが、例えば、走査プローブ顕微鏡を用いて当該活物質と集電体との間に電圧を印加して導通の有無を測定する方法により好適に行うことができる。
なお、選択する個々の活物質の大きさは特に限定されるものではないが、前記観察像において、粒子径が1μm以上、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは5μm以上の活物質を選択することがより好ましい。かかる大きさの活物質を選択することにより測定誤差を低減することができ、またはより短時間で測定を行うことができるため好ましい。また、かかる大きさを有する活物質の、個数で少なくとも30個、より好ましくは少なくとも50個、特に好ましくはできるだけ多くについて導電性評価を行うことがさらに好ましい。これにより、測定の精度を高めることができるため好ましい。
なお、前記観察像において、粒子径が1μm以上の活物質とは、得られた観察像内の活物質(または活物質の粒子)1つの長軸径、すなわち、活物質(または活物質の粒子)の形状の最も寸法の大きい方向の寸法が1μm以上である活物質(または活物質の粒子)のことをいう。
さらに具体的に、例えば、一例を挙げて説明すると、図2に示すように、まず、評価対象である電極の厚み方向の断面である、集電体13と活物質層14とを含む断面11を作製する。次の工程で、作製した断面11を、例えば、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を用いて観察し、観察視野内において導電性評価を行う活物質を選択し、当該活物質に走査プローブ顕微鏡の導電性カンチレバー12、例えば、金属コートしたカンチレバー12を接触させる。その後の工程で、カンチレバー12を接触させた当該活物質とカンチレバー12との間に電圧を印加して、当該活物質と集電体13との間の導電性を測定する。これにより、選択された活物質についての導電性評価結果を得ることができる。なお、導電性評価結果は、導電性が確保されているかいないか、すなわち、電気的に活性な活物質かそうでないかの2値の判断である。
ここで、導電性の測定方法は、カンチレバー12を接触させた当該活物質とカンチレバー12との間に電圧を印加して、当該活物質と集電体13との間の導電性を測定するものであれば、特に限定されるものではないが、一例としては、例えば、上記活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させ、上記活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、電流像を計測する方法を好適に用いることができる。より具体的には、例えば、カンチレバー12を接触させた当該活物質の局所的な範囲をカンチレバー12の探針で走査しながら、カンチレバーと測定する活物質との間に電圧を印加し、その局所的な範囲内の導電性を反映した画像を得る。例えば、図4に、かかる方法により、測定する活物質の1μm×1μmの局所的な範囲を走査した結果を示す。図4の活物質(i)の場合のように、導電性を反映した画像が示される場合は導通があると判断でき、図4の活物質(ii)の場合のように、導電性を反映した画像が全く示されない場合は導通がないと判断することができる。かかる導電性の測定方法において、測定する活物質と集電体との間に印加する電圧についても特に限定されるものではないが、0.1V以上であることが好ましい。これにより当該活物質と集電体との間の導電性を感度よく測定することができる。また、カンチレバー12の探針で走査しながら導通を評価する、局所的な範囲も、特に限定されるものではないが、その範囲が四角形である場合、一辺が0.1μm〜10μmであることがより好ましい。これにより、測定の精度が十分であるとともに、適度な測定時間で導電性の測定を行うことができる。
あるいは、導電性の測定方法の他の一例としては、例えば、上記活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させ、上記活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、電流−電圧特性を計測する方法を好適に用いることができる。より具体的には、例えば、カンチレバー12と測定する活物質との間に電圧を印加し、カンチレバーを通して流れる電流を計測するときに、印加する電圧を変化させて、電流−電圧特性(I−Vカーブ)を計測する。例えば、図10に、かかる方法により、電流−電圧特性を計測した結果を示す。図10の活物質(1)および(2)の場合のように、電流−電圧特性を示す曲線が示されず、電圧の大きさに関わらず電流が0である場合は導通がないと判断することができ、図10の活物質(3)の場合のように、電流−電圧特性を示す曲線が示される場合は導通があると判断できる。当該手法によれば、1つの活物質の導電性を、0.1秒〜1秒という非常に短い時間で計測することができ、そのため1試料の測定にかかる時間を、大幅に短縮することが可能となるため、特に好ましい。かかる導電性の測定方法において、測定する活物質と集電体との間に印加する電圧を変化させる範囲についても特に限定されるものではないが、0〜±10Vであることが好ましい。これにより当該活物質と集電体との間の導電性を感度よく測定することができる。
選択した活物質の導電性評価結果が得られた後、さらに他の活物質を選択し同様にして導電性評価結果を得る。さらに、前記観察像の視野内に存在する個々の活物質について同様の導電性評価を繰り返すことにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を把握することができる。このようにして、前記断面に存在する活物質による電極内の導電ネットワークを好適に評価することができる。
すなわち、電極試料を、例えば、走査プローブ顕微鏡と、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、および走査電子顕微鏡のいずれかとの複合観察装置を駆使し、試料中における電気的に活性な活物質を個別に検出し、その分布状態を知ることで、電極容量や電子伝導性などの良否に関する情報を得ることができる。
つまり、本発明に係る電極の評価方法において、前記観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定するとは、前記電極の、前記活物質層および集電体を含む断面全体の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質が電気的に活性な活物質かそうでないかの判断結果とを、相関させることにより、当該断面における電気的に活性な活物質の分布状態を測定することをいう。
電気的に活性な活物質の分布状態を示す具体的な手段としては、例えば、断面全体の観察像において、電気的に活性な活物質の分布状態を可視化することを挙げることができる。かかる可視化により、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを一見して視覚的に把握することができる。それゆえ、電極の成分組成や電極製造条件の良否結果について、一見して比較することができる。ここで、可視化の方法も特に限定されるものではないが、例えば、前記断面の観察像において個々の活物質の導電性の有無が示された導電性マップを作成する方法を挙げることができる。例えば、一例として、前記断面の観察像において、電気的に活性な活物質と、そうでない活物質を、異なる色やパターンで示す方法を挙げることができる。このような可視化は、例えば、画像処理のソフトウエアを用いて行うことができる。
したがって、本発明には、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価結果を示す導電性マップであって、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無が示されている導電性マップも含まれる。
あるいは、電気的に活性な活物質の分布状態を示す他の手段は、例えば、前記断面における、電気的に活性な活物質の割合であってもよい。かかる割合により、電極性能の良否の直接的かつ定量的な指標として電極性能を評価することが可能となる。なお、ここで、電気的に活性な活物質の割合とは、導電性評価を行った全ての活物質の個数に対する、電気的に活性な活物質の個数の割合をいう。
また、本発明に係る電極の評価方法は、さらに、電気的に活性な活物質の割合が所定のしきい値に達しない場合に、電極を不良であると判断する工程を含んでいてもよい。
本発明に係る電極の評価方法は、高性能な電池の開発に重要な電極を作製する条件を見つけるために好適に用いることができることに加え、電池の品質管理にも好適に用いることができる。それゆえ、本発明には、本発明に係る電極の評価方法を含む電池の品質管理方法も含まれる。
〔II〕電極の評価装置
本発明には、上述した電極の評価方法を実施するための装置も含まれる。すなわち、本発明に係る電極の評価装置は、活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価装置であって、(a)当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の個々の活物質が識別できる観察像を取得するための顕微鏡と、(b)当該観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置と、(c)前記(a)を用いて取得された、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、前記(b)を用いて行われた前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果に基づき、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無を示す導電性マップを作成する画像処理部と、を含む。
ここで、評価対象となる電極、断面、観察像、活物質と集電体との間の導電性の測定、導電性マップについては前記〔I〕で説明したとおりである。
また、「(a)当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の個々の活物質が識別できる観察像を取得することができる顕微鏡」としても、前記〔I〕で説明したように、これに限定されるものではないが、例えば、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を好適に用いることができる。また、(b)当該観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置としても、これに限定されるものではないが、例えば、走査プローブ顕微鏡を好適に用いることができる。あるいは、走査プローブ顕微鏡に、さらに、電流−電圧特性の計測のためのI/Vアンプ、SSRMアンプ等を備えた装置を用いることもできる。
本発明に係る電極の評価装置は、前記(a)を用いて取得された、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、前記(b)を用いて行われた前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果に基づき、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無を示す導電性マップを作成する画像処理部を含んでいる。これにより、電極内の個々の活物質による電子伝導ネットワークを一見して視覚的に示すことができる。それゆえ、電極の成分組成や電極製造条件の良否結果について、一見して比較することができる。かかる画像処理部は、例えば、前記(a)を用いて取得された観察像をデータ化して、前記(b)を用いて行われた前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果のデータに基づき、前記断面の観察像において、電気的に活性な活物質と、そうでない活物質を、異なる色やパターンで示すためのソフトウエアが組み込まれたコンピュータと、モニターを含む。
また、本発明に係る電極の評価装置は、さらに、電気的に活性な活物質の割合を算出する演算部を含んでいてもよい。かかる演算部は、導電性評価を行った全ての活物質の個数のデータと、電気的に活性な活物質の個数のデータから、電気的に活性な活物質の割合を算出する。
前記演算部は、さらに、電気的に活性な活物質の割合が所定のしきい値に達しない場合に、電極を不良であると判断し、表示する表示手段を含んでいてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
〔実施例1〕
<電極試料の作製>
活物質としてLiCoO100重量部と、導電助剤として黒鉛粉末5重量部およびアセチレンブラック(AB)1重量部と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)4重量部とをN−メチルピロリドン(NMP)を用いてペーストとし、厚み20μmのAl箔の片面に塗工を行い、乾燥して正極板とした。このときの活物質層の厚みは130μmであった。
<電極試料の断面の作製>
Arイオンビーム加工装置(Gatan製Ilion)を用いて、加速電圧5kV、加工時間4時間で、作製した電極の厚み方向の断面を作製した。
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡/走査型プローブ顕微鏡複合装置(島津製作所製、SFT−3500)のレーザー顕微鏡を用いて、作製した電極試料の断面を観察した。図3に、観察したレーザー顕微鏡画像を示す。レーザー顕微鏡画像中、例えば(i)および(ii)で示されるようなグレーの部分が、それぞれ、活物質の粒子である。この視野(85×64μm)の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(i)に、走査型プローブ顕微鏡の金属コートしたカンチレバー(Nanoworld、EFM(PtIrコート))が接触するように、カンチレバーの位置を正確に決定した。
続いて、前記カンチレバーを用いた走査型プローブ顕微鏡測定により、電流モードで、電極試料とカンチレバーとの間に電圧を印加して活物質(i)の導電性を評価した。図4に示すように、活物質(i)は導通があることが判った。
同様にして、同じ視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(ii)に、走査型プローブ顕微鏡の前記カンチレバーが接触するように、前記カンチレバーの位置を正確に決定し、活物質(ii)の導電性を評価した。図4に示すように、活物質(ii)は導通がないことが判った。
このように、電極試料の断面の観察像から、個々の活物質を選んで、その活物質の粒子一つ一つの導電性を評価することにより、電気的に活性な活物質の電極内の分布状態を測定できることが判る。
〔実施例2〕
<電極試料の作製>
活物質としてLiCoO100重量部と、導電助剤として黒鉛粉末5重量部およびアセチレンブラック(AB)1重量部と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)4重量部とをN−メチルピロリドン(NMP)を用いてペーストとし、厚み20μmのAl箔の片面に塗工を行い、遠赤外線下、300℃で乾燥して正極板とした。得られた正極板を電極Aとした。電極Aの活物質層の厚みは125μmであった。
<電極試料の断面の作製>
実施例1と同様にして、作製した電極Aの厚み方向の断面を作製した。
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡画像の視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の多数について、実施例1と同様にして導電性を評価した。
<導電性マップの作成>
導電性の評価結果を用いて、画像解析ソフトを用いて、電流が流れた活物質と、電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した。結果を図5に示す。図中、斜線で示す部分が電流の流れる活物質を、ドットで示す部分が電流の流れない活物質である。また、導電性を測定した活物質の全粒子数に対する、電流が流れた活物質の粒子数の割合として、電気的に活性な活物質の割合を算出したところ、91%であった。
〔実施例3〕
<電極試料の作製>
活物質としてLiCoO100重量部と、導電助剤として黒鉛粉末5重量部およびアセチレンブラック(AB)1重量部と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)4重量部とをN−メチルピロリドン(NMP)を用いてペーストとし、厚み20μmのAl箔の片面に塗工を行い、150℃の熱風で乾燥して正極板とした。得られた正極板を電極Bとした。電極Bの活物質層の厚みは128μmであった。
<電極試料の断面の作製>
実施例1と同様にして、作製した電極Bの厚み方向の断面を作製した。
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡画像の視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の多数について、実施例1と同様にして導電性を評価した。
<導電性マップの作成>
導電性の評価結果を用いて、画像解析ソフトを用いて、電流が流れた活物質と、電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した。結果を図6に示す。図中、斜線で示す部分が電流の流れる活物質を、ドットで示す部分が電流の流れない活物質である。また、導電性を測定した活物質の全粒子数に対する、電流が流れた活物質の粒子数の割合として、電気的に活性な活物質の割合を算出したところ、96%であった。
〔実施例4〕
<電極試料の作製>
活物質としてLiCoO100重量部と、導電助剤としてアセチレンブラック(AB)2重量部と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)2.4重量部とをN−メチルピロリドン(NMP)を用いてペーストとし、厚み20μmのAl箔の片面に塗工を行い、乾燥して正極板とした。得られた正極板を電極Cとした。電極Cの活物質層の厚みは140μmであった。
<電極試料の断面の作製>
実施例1と同様にして、作製した電極Cの厚み方向の断面を作製した。
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡画像の視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の多数について、実施例1と同様にして導電性を評価した。
<導電性マップの作成>
導電性の評価結果を用いて、画像解析ソフトを用いて、電流が流れた活物質と、電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した。結果を図7に示す。図中、斜線で示す部分が電流の流れる活物質を、ドットで示す部分が電流の流れない活物質である。また、導電性を測定した活物質の全粒子数に対する、電流が流れた活物質の粒子数の割合として、電気的に活性な活物質の割合を算出したところ、85%であった。
〔実施例5〕
<電極試料の作製>
活物質としてLiCoO100重量部と、導電助剤としてアセチレンブラック(AB)2重量部と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)2.4重量部とをN−メチルピロリドン(NMP)を用いてペーストとし、厚み20μmのAl箔の片面に塗工を行い、乾燥後にプレスして正極板とした。得られた正極板を電極Dとした。電極Dの活物質層の厚みは110μmであった。
<電極試料の断面の作製>
実施例1と同様にして、作製した電極Dの厚み方向の断面を作製した。
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡画像の視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の多数について、実施例1と同様にして導電性を評価した。
<導電性マップの作成>
導電性の評価結果を用いて、画像解析ソフトを用いて、電流が流れた活物質と、電流が流れない活物質とを示す導電性マップを作成した。結果を図8に示す。図中、斜線で示す部分が電流の流れる活物質を、ドットで示す部分が電流の流れない活物質である。また、導電性を測定した活物質の全粒子数に対する、電流が流れた活物質の粒子数の割合として、電気的に活性な活物質の割合を算出したところ、79%であった。
〔実施例6〕
<電極試料の作製>
活物質としてLiCoO100重量部と、導電助剤としてアセチレンブラック(AB)3重量部と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3重量部とをN−メチルピロリドン(NMP)を用いてペーストとし、厚み20μmのAl箔の片面に塗工を行い、乾燥して正極板とした。このときの活物質層の厚みは76μmであった。
<電極試料の断面の作製>
Arイオンビーム加工装置(Gatan製Ilion)を用いて、加速電圧5kV、加工時間4時間で、作製した電極の厚み方向の断面を作製した。
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡/走査型プローブ顕微鏡複合装置(島津製作所製、SFT−3500)のレーザー顕微鏡を用いて、作製した電極試料の断面を観察した。図9に、観察したレーザー顕微鏡画像を示す。レーザー顕微鏡画像中、例えば(1)、(2)および(3)で示されるようなグレーの部分が、それぞれ、活物質の粒子である。この視野(85×64μm)の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(1)に、走査型プローブ顕微鏡の金属コートしたカンチレバー(Nanoworld、EFM(PtIrコート))が接触するように、カンチレバーの位置を正確に決定した。
続いて、前記カンチレバーを用いた走査型プローブ顕微鏡測定により、電流モードで、電極試料とカンチレバーとの間に電圧を印加して活物質(1)の導電性を評価した。図9に示すように、活物質(1)は導通がないことが判った。
同様にして、同じ視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(2)に、走査型プローブ顕微鏡の前記カンチレバーが接触するように、前記カンチレバーの位置を正確に決定し、活物質(2)の導電性を評価した。図9に示すように、活物質(2)は導通がないことが判った。
同様にして、同じ視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(3)に、走査型プローブ顕微鏡の前記カンチレバーが接触するように、前記カンチレバーの位置を正確に決定し、活物質(3)の導電性を評価した。図9に示すように、活物質(3)は導通があることが判った。
このとき、各活物質の導電性の評価に要した時間は5分〜10分であった。
〔実施例7〕
<導電性の評価>
レーザー顕微鏡/走査型プローブ顕微鏡複合装置(島津製作所製、SFT−3500)のレーザー顕微鏡を用いて、実施例6で作製した電極試料の断面を観察した。図10に、観察したレーザー顕微鏡画像を示す。レーザー顕微鏡画像中、例えば(1)、(2)および(3)で示されるようなグレーの部分が、それぞれ、活物質の粒子である。この視野(85×64μm)の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(1)に、走査型プローブ顕微鏡の金属コートしたカンチレバー(Nanoworld、EFM(PtIrコート))が接触するように、カンチレバーの位置を正確に決定した。
続いて、前記カンチレバーを用いた走査型プローブ顕微鏡測定により、電極試料とカンチレバーとの間に電圧を印加して、印加する電圧を変化させながら、電流−電圧特性(I−Vカーブ)を測定し、活物質(1)の導電性を評価した。図10に示すように、I−Vカーブは平坦で、電圧の大きさに関わらず電流が0であり、活物質(1)は導通がないことを示した。かかる結果は、実施例6の測定結果と一致していた。
同様にして、同じ視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(2)に、走査型プローブ顕微鏡の前記カンチレバーが接触するように、前記カンチレバーの位置を正確に決定し、活物質(2)の導電性を評価した。図10に示すように、I−Vカーブは平坦で、電圧の大きさに関わらず電流が0であり、活物質(2)は導通がないことを示した。かかる結果は、実施例6の測定結果と一致していた。
同様にして、同じ視野の中の粒子径が5μmより大きい活物質の一つである活物質(3)に、走査型プローブ顕微鏡の前記カンチレバーが接触するように、前記カンチレバーの位置を正確に決定し、活物質(3)の導電性を評価した。図10に示すように、I−Vカーブは平坦ではなく、電圧の大きさに応じて電流が変化し、活物質(3)は導通があることを示した。かかる結果は、実施例6の測定結果と一致していた。
このI−Vカーブの測定による導電性の評価では、各活物質の導電性の評価に要した時間は0.1秒〜1秒であった。
本発明によれば、電極中に分散した電気的に活性な活物質割合および分布状態を把握することができる。それゆえ、従来の電池特性評価では解析できなかった、構造に起因する電極の良否の判断材料を提供することができる。また、高性能な電池の開発に重要な電極を作製する条件を見つける上で非常に有用である。
したがって、本発明に係る電池の評価方法および評価装置は、種々の電池製造工業の分野において非常に有用である。
1 電気的に活性な活物質
2 電気的に活性な活物質
3 電気的に活性な活物質
4 電気的に活性な活物質
5 電気的に活性な活物質
6 電気的に孤立した活物質
7 電気的に孤立した活物質
8 バインダー
9 導電助剤
10 集電体
11 電極の断面
12 カンチレバー
13 集電体
14 活物質層

Claims (13)

  1. 活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価方法であって、
    当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像と、当該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における、電気的に活性な活物質の分布状態を測定することを特徴とする電極の評価方法。
  2. 前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価を、走査プローブ顕微鏡を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の電極の評価方法。
  3. 前記断面の観察像を、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を用いて取得することを特徴とする請求項1または2に記載の電極の評価方法。
  4. 前記断面の観察像と、前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とに基づき、電気的に活性な活物質の分布状態を可視化することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極の評価方法。
  5. 前記断面における、電気的に活性な活物質の割合を指標として電極性能を評価することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極の評価方法。
  6. 前記断面を、レーザー顕微鏡、光学顕微鏡、または走査電子顕微鏡を用いて観察し、観察視野内において導電性評価を行う活物質を選択し、当該活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させる工程と、
    当該活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、当該活物質と集電体との間の導電性を測定する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極の評価方法。
  7. さらに、前記断面の観察像において個々の活物質の導電性の有無が示された導電性マップを作成する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の電極の評価方法。
  8. 上記活物質と集電体との間の導電性を測定する工程は、上記活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させ、上記活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、電流像または電流−電圧特性を計測することによって行うことを特徴とする請求項6または7に記載の電極の評価方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電極の評価方法を含むことを特徴とする電池の品質管理方法。
  10. 活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価結果を示す導電性マップであって、
    当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無が示されていることを特徴とする導電性マップ。
  11. 活物質とバインダーとを含む活物質層が、集電体上に形成されてなる電極の評価装置であって、
    (a)当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の個々の活物質が識別できる観察像を取得するための顕微鏡と、
    (b)当該観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置と、
    (c)前記(a)を用いて取得された、当該電極の、前記活物質層および集電体を含む断面の観察像において、前記(b)を用いて行われた前記断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果に基づき、当該断面に存在する個々の活物質の導電性の有無を示す導電性マップを作成する画像処理部と、
    を含むことを特徴とする電極の評価装置。
  12. さらに、電気的に活性な活物質の割合を算出する演算部を含むことを特徴とする請求項11に記載の電極の評価装置。
  13. 上記観察像における個々の活物質と集電体との間の導電性を測定するための装置は、上記活物質に走査プローブ顕微鏡のカンチレバーを接触させ、上記活物質とカンチレバーとの間に電圧を印加して、電流像または電流−電圧特性を計測する装置であることを特徴とする請求項11または12に記載の電極の評価装置。
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