JP2014079919A - 記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不透明度が高く、耐折り割れ性が高い記録媒体を提供すること。
【解決手段】 基材とインク受容層とを有する記録媒体であって、前記基材が、第1の樹脂層と、基紙と、第2の樹脂層とをこの順に有し、前記第1の樹脂層が、白色顔料を含有し、前記第2の樹脂層が、白色顔料を実質的に含有しておらず、前記インク受容層が、前記基材の前記第1の樹脂層を有する面に設けられておらず、かつ、前記基材の前記第2の樹脂層を有する面に設けられていることを特徴とする記録媒体。
【選択図】 なし

Description

本発明は記録媒体に関する。
近年、インクジェット記録方法は、商業印刷分野での応用がなされつつある。商業印刷分野において、特に、フォトブックやフォトアルバムなどの需要が高まっている。フォトブックやフォトアルバムは、画像を記録した記録媒体を2つ折りにし貼り合わせることで、見開き可能にしたものである。このフォトブックやフォトアルバムの作製工程において、画像を記録した記録媒体を、2つ折りにした際に、折り目に沿って画像が割れる現象(折り割れ現象)が知られており、耐折り割れ性の高い記録媒体が求められている。尚、耐折り割れ性に関する記載はないものの、記録媒体の表面が割れる現象を抑制する方法として、特許文献1において、無機粒子及びアセトアセチル基を有するポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する記録媒体に関する発明が開示されている。
また、フォトブックやフォトアルバムを作製した際に、裏ページの画像が透けて見えることがあり、記録媒体の不透明度が高いことが求められている。具体的に、厚い記録媒体を用いる方法などが検討されたが、記録媒体の不透明度は高まるものの、上述の折り割れ現象が発生しやすくなってしまった。また、二酸化チタンのような白色顔料を含有する層を設ける方法についても検討を行った。白色顔料を含有する層を有する記録媒体は、特許文献2や特許文献3に記載されている。特許文献2には、基材の両面に二酸化チタンを含有する樹脂層を設けた記録媒体が記載されている。特許文献3には、基材の片面にインク受容層を設け、もう一方の面に白色顔料を含有する樹脂層を設けた記録媒体が記載されている。
特開2006−239920号公報 特開2006−076271号公報 特開2000−263925号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の記録媒体は、記録媒体の不透明度が低かった。また、特許文献1において検討されているのは、直径1インチの筒に記録媒体を巻きつけたような条件での記録媒体の表面の割れについてであった。そこで、本発明者らが、特許文献1に記載の記録媒体を、フォトブックやフォトアルバムに用いる際のように、2つ折りにしたところ、折り割れ現象が発生することが分かった。
また、特許文献2及び3に記載の記録媒体は、記録媒体の不透明度は比較的高いものの、記録媒体の耐折り割れ性が低かった。
したがって、本発明の目的は、不透明度が高く、耐折り割れ性が高い記録媒体を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる記録媒体は、基材とインク受容層とを有し、前記基材が、第1の樹脂層と、基紙と、第2の樹脂層とをこの順に有し、前記第1の樹脂層が、白色顔料を含有し、前記第2の樹脂層が、白色顔料を実質的に含有しておらず、前記インク受容層が、前記基材の前記第1の樹脂層を有する面に設けられておらず、かつ、前記基材の前記第2の樹脂層を有する面に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、不透明度が高く、耐折り割れ性が高い記録媒体を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
[記録媒体]
本発明の記録媒体は、基材とインク受容層とを有する。そして、基材が、第1の樹脂層と、基紙と、第2の樹脂層とをこの順に有する。即ち、基紙の両面が2つの樹脂層で被覆されている。更に、基材の第1の樹脂層を有する面にインク受容層が設けられておらず、基材の第2の樹脂層を有する面にインク受容層が設けられていることを要する。また、第1の樹脂層は白色顔料を含有し、第2の樹脂層は白色顔料を実質的に含有しない。即ち、本発明の記録媒体の構成は、基材の2つの面のうち、インク受容層を設ける面に、白色顔料を含有しない樹脂層を設け、インク受容層を設けない面に、白色顔料を含有する樹脂層を設けるものである。本発明者らが検討したところ、このような構成によって、高い不透明度及び高い耐折り割れ性を両立することができることが分かった。本発明においては、インクジェット記録方法に用いるインクジェット用記録媒体であることが好ましい。以下、本発明の記録媒体を構成する各成分について、それぞれ説明する。
<基材>
本発明において、基材は、第1の樹脂層と、基紙と、第2の樹脂層とをこの順に有する。また、第1及び第2の樹脂層は基紙の表面の一部を被覆するように設けられていればよいが、樹脂層の被覆率(樹脂層で被覆された基紙の表面の面積/基紙の表面の全面積)が70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、更には、100%であること、即ち、基紙の表面の全面が樹脂層で被覆されていることが特に好ましい。以下、基材を構成する各成分について、それぞれ説明する。
(基紙)
基紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプや、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙される。木材パルプとしては広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などが挙げられる。これらは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。木材パルプの中でも短繊維成分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPを用いることが好ましい。パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましい。また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも好ましい。紙基材中には、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、水分保持剤、分散剤、柔軟化剤などを適宜添加してもよい。
本発明において、基紙の膜厚は、40μm以上であることが好ましい。更には、250μm以下であることがより好ましい。
本発明において、基紙のJIS P 8118で規定される紙密度は、0.6g/cm以上1.2g/cm以下であることが好ましい。更には、0.7g/cm以上1.2g/cm以下であることがより好ましい。
(樹脂層)
本発明において、樹脂層の膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましい。第1の樹脂層及び第2の樹脂層が何れも上記範囲を満足することが特に好ましい。尚、本発明において、樹脂層の膜厚は、以下の方法で算出する。まず、記録媒体の断面をマイクロトームで切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察する。そして、樹脂層の任意の100点以上の膜厚を測定し、その平均値を樹脂層の膜厚とする。尚、本発明におけるその他の層の膜厚も同様の方法で算出するものとする。
(1)樹脂
樹脂層に用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。本発明において、ポリオレフィン樹脂とは、モノマーとしてオレフィンを用いた重合体を意味する。具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの単重合体や共重合体が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)を用いることが好ましい。
(2)白色顔料
本発明において、第1の樹脂層、即ち、基材の2つの面のうち、インク受容層を設けない面の樹脂層は白色顔料を含有する。白色顔料を含有することで、記録媒体の不透明度を向上することができる。
また、第2の樹脂層は、白色顔料を実質的に含有しない。本発明において、「白色顔料を実質的に含有しない」とは、樹脂層における白色顔料の含有量が5質量%以下であることを意味する。更には、1質量%以下であることが好ましく、0質量%、即ち、白色顔料を含有しないことがより好ましい。
白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。白色顔料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、二酸化チタンを用いることが好ましい。
二酸化チタンとしては、ルチル型やアナターゼ型のものが挙げられる。こえらは、それぞれ単独で用いても、混合して用いてもよい。アナターゼ型の二酸化チタンが、白色度が高く記録媒体の不透明度をより向上することができるため好ましい。
また、白色顔料は、その表面を表面処理剤で表面処理したものであってもよい。表面処理剤としては、無機化合物及び有機化合物が挙げられる。無機化合物としては、含水酸化アルミニウム、含水酸化珪素などが挙げられる。有機化合物としては、多価アルコール、多価アミン、金属石鹸、アルキルチタネート、ポリシロキサンなどが挙げられる。これらの表面処理剤の使用量としては、白色顔料の量に対して、質量比率で、無機化合物であれば0.2質量%以上2.0質量%以下が好ましく、有機化合物であれば0.1質量%以上1.0質量%以下が好ましい。
白色顔料を含有する樹脂層用の塗工液を調製する際は、白色顔料の分散助剤として、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エチル、高級脂肪酸アミドなどを用いることが好ましい。
また、本発明において、第1の樹脂層における、白色顔料の含有量は7質量%以上であることが好ましい。7質量%より小さいと、白色度が低く、記録媒体の不透明度が十分に得られない場合がある。
<インク受容層>
本発明の記録媒体は、基材の第1の樹脂層を有する面にインク受容層を有さず、第2の樹脂層を有する面にインク受容層を有する。基材の第1の樹脂層を有する面には、複数のインク受容層が設けられてもよい。
本発明においては、インク受容層の膜厚の合計が、15μm以上40μm以下であることが好ましい。尚、本発明において、インク受容層の膜厚は、乾燥時における膜厚であり、インク受容層の任意の10点を選択し、各点における膜厚を電子顕微鏡で計測し、平均した値である。
また、インク受容層の乾燥時の固形分塗工量が、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、記録媒体の総坪量が110g/m以上240g/m以下であることが好ましい。以下、インク受容層に含有することができる材料について、それぞれ説明する。
(無機粒子)
本発明において、インク受容層は無機粒子を含有することが好ましい。無機粒子の平均一次粒子径は、50nm以下が好ましい。更には、1nm以上30nm以下がより好ましく、3nm以上10nm以下が特に好ましい。本発明において、無機粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡によって観察したときの無機粒子の一次粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径の数平均粒子径である。このとき少なくとも100点以上で測定を行う。
本発明において、無機粒子は、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での無機粒子の平均二次粒子径は、0.1nm以上500nm以下が好ましく、更には、1.0nm以上300nm以下がより好ましく、10nm以上250nm以下が特に好ましい。尚、分散状態での無機粒子の平均二次粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明において、インク受容層中に占める、無機粒子の含有量(質量%)は、50質量%以上98質量%以下であることが好ましく、更には、70質量%以上96質量%以下であることがより好ましい。
本発明において、インク受容層を形成する際に塗布する無機粒子の塗布量(g/m)は、8g/m以上45g/m以下であることが好ましい。上記範囲とすることで、好ましいインク受容層の膜厚となりやすい。
本発明に用いる無機粒子としては、例えば、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらの無機粒子は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。上記無機粒子の中でも、インクの吸収性が高い多孔質構造を形成することができるアルミナ水和物、アルミナ、シリカを用いることが好ましい。
インク受容層に用いるアルミナ水和物は、
一般式(X):Al3−n(OH)2n・mH
(一般式(X)中、nは0、1、2、又は3であり、mは0以上10以下、好ましくは0以上5以下である。ただし、mとnは同時に0にはならない。)
により表されるものを好適に用いることができる。尚、mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数でなくてもよい。また、アルミナ水和物を加熱するとmは0となり得る。
本発明においてアルミナ水和物は、公知の方法で製造することができる。具体的には、アルミニウムアルコキシドを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムの水溶液に、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムの水溶液を加えて中和する方法などが挙げられる。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、キブサイト型、ベーマイト型が知られている。尚、アルミナ水和物の結晶構造は、X線回折法によって分析することができる。本発明においては、これらの中でも、ベーマイト型のアルミナ水和物又は非晶質のアルミナ水和物が好ましい。具体例としては、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、特開平9−76628号公報などに記載されたアルミナ水和物や、市販品としてはDisperal HP14、HP18(以上、サソール製)などを挙げることができる。これらのアルミナ水和物は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
また、本発明において、アルミナ水和物のBET法で求められる比表面積が100m/g以上200m/g以下であることが好ましく、125m/g以上175m/g以下であることがより好ましい。ここでBET法とは、試料表面に大きさの分かっている分子やイオンを吸着させて、その吸着量から、試料の比表面積を測定する方法である。本発明においては、試料に吸着させる気体として、窒素ガスを用いる。
インク受容層に用いるアルミナとしては、気相法アルミナが好ましい。気相法アルミナとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、χ−アルミナなどを挙げることができる。これらの中でも、画像の光学濃度やインク吸収性の観点から、γ−アルミナを用いることが好ましい。気相法シリカの具体例としては、AEROXIDE;Alu C、Alu130、Alu65(以上、EVONIK製)などを挙げることができる。
本発明において、気相法アルミナのBET法で求められる比表面積が50m/g以上が好ましく、80m/g以上がより好ましい。また、150m/g以下が好ましく、120m/g以下がより好ましい。
また、気相法アルミナの平均一次粒子径は、5nm以上が好ましく、11nm以上がより好ましい。また、30nm以下が好ましく、15nm以下がより好ましい。
本発明に用いるアルミナ水和物及びアルミナは、水分散液としてインク受容層用塗工液に混合することが好ましく、その分散剤として酸を使用することが好ましい。酸としては、炭素数1以上4以下のアルキル基を有するアルキルスルホン酸を用いることが好ましい。炭素数1以上4以下のアルキルスルホン酸は、可溶化基としてスルホン酸基のみを有する1塩基酸であることが好ましい。水酸基やカルボキシル基といった可溶化基を有さないアルキル基であると、耐湿性の点で好ましい。また、アルキルスルホン酸は一塩基酸であり、かつ、アルキル鎖の炭素数が1以上4以下の無置換アルキル基であることが好ましい。本発明においては、上記酸の含有量は、アルミナ水和物及びアルミナの合計の含有量に対して、1.0質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、1.3質量%以上1.6質量%以下であることがより好ましい。
インク受容層に用いるシリカは、その製法により湿式法と乾式法(気相法)に大別される。湿式法としては、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が知られている。一方、乾式法(気相法)としては、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が知られている。本発明においては、乾式法(気相法)により得られるシリカ(以下、「気相法シリカ」ともいう)を用いることが好ましい。これは、気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性が特に高く、また、屈折率が低いので、インク受容層に透明性を付与でき、良好な発色性が得られるためである。具体的に、気相法シリカとしては、アエロジル(日本アエロジル製)、レオロシールQSタイプ(トクヤマ製)などが挙げられる。
本発明において、気相法シリカのBET法による比表面積は50m/g以上400m/g以下であることが好ましく、200m/g以上350m/g以下であることがより好ましい。
本発明において、気相法シリカは、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での気相法シリカの粒子径は、50nm以上300nm以下であることがより好ましい。尚、分散状態での気相法シリカの粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明において、アルミナ水和物、アルミナ、シリカは混合して使用してもよい。具体的には、アルミナ水和物、アルミナ、シリカから選択される少なくとも2種を、粉体状態で混合、分散して分散液とする方法が挙げられる。本発明においては、無機粒子として、アルミナ水和物及び気相法アルミナを共に用いることが好ましい。その場合、インク受容層の最表面層に含まれる、アルミナ水和物の含有量(質量%)が、気相法アルミナの含有量(質量%)に対して、質量比率で60/40倍以上90/10倍以下、即ち、1.5倍以上9.0倍以下であることが好ましい。
(バインダー)
本発明において、インク受容層はバインダーを含有することが好ましい。本発明において、バインダーとは、無機粒子を結着し、被膜を形成することができる材料を意味する。
本発明においては、インク吸収性の観点から、インク受容層中の、バインダーの含有量が、無機粒子の含有量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。また、インク受容層の結着性の観点から、上記比率は、5.0質量%以上が好ましく、8.0質量%以上がより好ましい。
バインダーとしては例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、及びポリビニルアルコール、並びに、それらの誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;上記の重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;カチオン基を用いて上記重合体をカチオン化したもの;カチオン性界面活性剤を用いて上記重合体の表面をカチオン化したもの;カチオン性ポリビニルアルコール下で上記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの;カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で上記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性バインダー;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体及び共重合体;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂が挙げられる。これらのバインダーは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
上記したバインダーの中でも、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を用いることが好ましい。ポリビニルアルコール誘導体としては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1〜3級アミノ基または第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有するポリビニルアルコールが好ましい。
ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して合成することができる。ポリビニルアルコールのけん化度としては、80mol%以上100mol%以下が好ましく、85mol%以上98mol%以下がより好ましい。尚、けん化度とは、ポリ酢酸ビニルをけん化してポリビニルアルコールを得た際の、けん化反応によって生じた水酸基のモル数の割合であり、本発明においては、JIS−K6726の方法で測定した値を用いるものとする。また、ポリビニルアルコールの平均重合度は、2,000以上が好ましく、2,000以上5,000以下がより好ましい。尚、本発明において平均重合度は、JIS−K6726の方法で求めた粘度平均重合度を用いるものとする。中でも、けん化度が88mol%、平均重合度が3,500のポリビニルアルコールであるPVA235(クラレ製)を用いることが好ましい。
インク受容層用塗工液を調製する際は、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を水溶液として使用することが好ましい。その際、水溶液中のポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体の固形分の含有量は、3質量%以上20質量%以下が好ましい。
(架橋剤)
本発明において、インク受容層は更に架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、アルデヒド系化合物、メラミン系化合物、イソシアネート系化合物、ジルコニウム系化合物、アミド系化合物、アルミニウム系化合物、ホウ酸、及びホウ酸塩などが挙げられる。これらの架橋剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。特にバインダーとしてポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を用いる場合は、上記した架橋剤の中でも、ホウ酸やホウ酸塩を用いることが好ましい。
ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、ジホウ酸などが挙げられる。ホウ酸塩としては、上記ホウ酸の水溶性の塩が好ましい。例えば、ホウ酸のナトリウム塩やカリウム塩などのホウ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩などのホウ酸のアルカリ土類金属塩;ホウ酸のアンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、オルトホウ酸を用いることが、塗工液の経時安定性とクラックの発生を抑制する効果の観点から好ましい。
架橋剤の使用量は、製造条件などに応じて適宜調整することができる。本発明においては、インク受容層中の、架橋剤の含有量が、バインダーの含有量に対して、1.0質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましい。
更に、バインダーがポリビニルアルコールであり、架橋剤がホウ酸及びホウ酸塩から選択される少なくとも1種である場合には、インク受容層中の、ポリビニルアルコールの含有量に対する、ホウ酸及びホウ酸塩の合計の含有量が、5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明において、インク受容層は、これまで述べてきたもの以外のその他の添加剤を含有してもよい。具体的には、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料などが挙げられる。
[記録媒体の製造方法]
本発明において、記録媒体を製造する方法は、特に限定されないが、インク受容層用の塗工液を調製する工程、及び、インク受容層用塗工液を基材に塗工する工程を有する記録媒体の製造方法が好ましい。以下、記録媒体の製造方法について説明する。
<基材の作製方法>
本発明において、基紙の作製方法としては、一般的に用いられている抄紙方法を適用することができる。抄紙装置としては、例えば長網抄紙機、丸網抄紙機、円胴、ツインワイヤーなどが挙げられる。基紙の表面平滑性を高めるために、抄紙工程中又は抄紙工程後に、熱及び圧力を加えて表面処理してもよい。具体的な表面処理方法としては、マシンカレンダーやスーパーカレンダーといったカレンダー処理が挙げられる。
基紙の上に樹脂層を設ける方法、即ち、基紙を樹脂で被覆する方法としては、溶融押出法、ウェットラミネーション、ドライラミネーションなどが挙げられる。中でも、基紙の片面又は両面に溶融した樹脂を押し出しコーティングする溶融押出法が好ましい。例えば、搬送されてきた基紙と、押出ダイから押し出された樹脂を、ニップローラと冷却ローラとの間のニップ点において接触させ、ニップで圧着することで樹脂層を基紙上にラミネートする方法(押出コーティング方法ともいう)が広く採用されている。溶融押出法により、樹脂層を設ける際には、基紙と樹脂層の接着がより強固となるように、前処理を施してもよい。前処理としては、硫酸クロム酸混液による酸エッチング処理、ガス炎による火炎処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、アルキルチタネートなどのアンカーコート処理などが挙げられる。中でも、コロナ放電処理が好ましい。
尚、下引き層やバックコート層を形成する場合には、下引き層用塗工液やバックコート層用塗工液を事前に調製し、基材に、塗工すればよい。
<インク受容層の形成方法>
本発明の記録媒体において、基材にインク受容層を形成する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。まず、インク受容層用塗工液を調製する。そして、基材に上記塗工液を塗工及び乾燥することで、本発明の記録媒体を得ることができる。塗工液の塗工方法としては、カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーターなどを用いることができる。尚、塗工時に、塗工液を加温してもよい。また、塗工後の乾燥方法としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機を使用する方法や、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機を使用する方法などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
<基材の作製>
(基紙の作製)
カナダ標準濾水度が450mLCSFのLBKP80部、カナダ標準濾水度が480mLCSFのNBKP20部、カチオン化澱粉0.60部、重質炭酸カルシウム10部、軽質炭酸カルシウム15部、アルキルケテンダイマー0.10部、カチオン性ポリアクリルアミド0.030部を混合し、固形分の含有量が3.0質量%となるように水を加えて、紙料を得た。次いで、紙料を長網抄紙機で抄造し、3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。その後、サイズプレス装置で乾燥後の固形分が1.0g/mとなるように酸化澱粉水溶液を含浸、乾燥させ、更に、マシンカレンダー仕上げをして、坪量が110g/mの基紙を作製した。
(基材の作製)
上記で得た基紙の一方の面(表面とする)を、出力4.5kWのコロナ放電によって処理後、低密度ポリエチレン(80部)と高密度ポリエチレン(20部)とからなる樹脂組成物を、乾燥塗工量が15g/mとなるように塗工した。次いで、基紙の裏面に、高密度ポリエチレン(45部)と低密度ポリエチレン(45部)と二酸化チタン(10部)とからなる樹脂組成物を、乾燥塗工量が30g/mとなるように塗工した。
更に、表面にコロナ放電した後、酸処理ゼラチンを固形分塗工量が0.05g/mとなるように接着層を塗工した。また、裏面にコロナ放電した後、ガラス転移点が約80℃のスチレン−アクリル酸エステル系ラテックスバインダー0.4gと、帯電防止剤であるカチオン性ポリマー0.1gと、コロイダルシリカ0.1gとを含有するバック層を塗工し、基材を得た。
[インク受容層用塗工液の調製]
(アルミナ水和物分散液の調製)
イオン交換水333部に対して、解膠酸として、メタンスルホン酸1.5部を添加した。このメタンスルホン酸水溶液をホモミキサー(特殊機化工業製、商品名:T.K.ホモミクサーMARKII2.5型)で3,000rpmの回転条件で攪拌しながらアルミナ水和物(DISPERAL HP14、サソール製)100部を少量ずつ添加した。添加終了後もそのまま30分間攪拌し、固形分の含有量が23質量%のアルミナ水和物分散液を調製した。
(アルミナゾルの調製)
イオン交換水333部に対して、解膠酸として、メタンスルホン酸1.5部を添加した。このメタンスルホン酸水溶液をホモミキサー(特殊機化工業製、商品名:T.K.ホモミクサーMARKII2.5型)で3,000rpmの回転条件で攪拌しながらアルミナ(商品名:AEROXIDE Alu C、EVONIK社製)100部を少量ずつ添加した。添加終了後もそのまま30分間攪拌し、固形分の含有量が23質量%のアルミナゾルを調製した。
(気相法シリカ分散液の調製)
イオン交換水420部に対し、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(商品名:シャロールDC902P、第一工業製薬社製)5部を吸引型分散撹拌機Conti−TDSに添加した。更に、最大回転数で気相法シリカ(商品名:AEROSIL300、日本アエロジル社製)を少量ずつ100部添加し、24時間分散を行い固形分の含有量が20%の気相法シリカ分散液を得た。
<インク受容層用塗工液の調製>
上記で調製したアルミナ水和物分散液、アルミナゾル、気相法シリカ分散液を用いて、インク受容層用塗工液を調製した。尚、インク受容層用塗工液は、塗工機中の無機粒子の固形分の含有量が100部となるようにした。
(インク受容層用塗工液Aの組成)
・アルミナ水和物分散液(固形分23%) 435部
・ポリビニルアルコ−ル水溶液(PVA235、株式会社クラレ製、重量平均重合度3500、けん化度88モル%、固形分8質量%) 125部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学工業株式会社製) 0.75部
・オルトホウ酸水溶液(固形分5質量%) 20部
(インク受容層用塗工液Bの組成)
・アルミナゾル(固形分23%) 435部
・ポリビニルアルコ−ル水溶液(PVA235、株式会社クラレ製、重量平均重合度3500、けん化度88モル%、固形分8質量%) 125部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学工業株式会社製) 0.75部
・オルトホウ酸水溶液(固形分5質量%) 20部
(インク受容層用塗工液Cの組成)
・気相法シリカ分散液(固形分20%) 500部
・ポリビニルアルコ−ル水溶液(PVA235、株式会社クラレ製、重量平均重合度3500、けん化度88モル%、固形分8質量%) 125部
・界面活性剤(サーフィノール465、日信化学工業株式会社製) 0.75部
・オルトホウ酸水溶液(固形分5質量%) 20部
[記録媒体の作製]
<記録媒体1の作製>
上記で得たインクインク受容層用塗工液Aを、基材の表面側に、インク受容層の固形分塗工量が35g/mとなるように、スライドホッパー型塗工装置にて塗工し、60℃で乾燥させて記録媒体1を得た。
<記録媒体2の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、基材の裏面側を高密度ポリエチレン(45部)と低密度ポリエチレン(45部)と酸化亜鉛(10部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体2を得た。
<記録媒体3の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、基材の裏面側を高密度ポリエチレン(45部)と低密度ポリエチレン(45部)と酸化アルミニウム(10部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体3を得た。
<記録媒体4の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、基材の裏面側を高密度ポリエチレン(45部)と低密度ポリエチレン(45部)と硫酸バリウム(10部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体4を得た。
<記録媒体5の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、基材の裏面側を高密度ポリエチレン(48,5部)と低密度ポリエチレン(48,5部)と二酸化アルミニウム(3部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体5を得た。
<記録媒体6の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、基材の裏面側を高密度ポリエチレン(46,5部)と低密度ポリエチレン(46,5部)と二酸化アルミニウム(7部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体6を得た。
<記録媒体7の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、坪量を30g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にした記録媒体7を得た。
<記録媒体8の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、坪量を50g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にした記録媒体8を得た。
<記録媒体9の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、坪量を160g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にした記録媒体9を得た。
<記録媒体10の作製>
前記記録媒体1の基材の作製において、坪量を180g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にした記録媒体10を得た。
<記録媒体11の作製>
前記記録媒体1の作製において、インク受容層の固形分塗工量を10g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体11を得た。
<記録媒体12の作製>
前記記録媒体1の作製において、インク受容層の固形分塗工量を15g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体12を得た。
<記録媒体13の作製>
前記記録媒体1の作製において、インク受容層の固形分塗工量を40g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体13を得た。
<記録媒体14の作製>
前記記録媒体1の作製において、インク受容層の固形分塗工量を45g/mに変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体14を得た。
<記録媒体15の作製>
上記で得たインク受容層用塗工液Bを、上記基材の表面側に、インク受容層の固形分塗工量が35g/mとなるように、スライドホッパー型塗工装置にて塗工した。続いてその基材を、60℃で乾燥させて記録媒体15を得た。
<記録媒体16の作製>
上述のインクインク受容層用塗工液Cを、基材の表面側に、インク受容層の固形分塗工量が35g/mとなるように、スライドホッパー型塗工装置にて塗工し、60℃で乾燥させて記録媒体16を得た。
<記録媒体17の作製>
前記記録媒体1の基紙の作製において、基紙の裏面側を高密度ポリエチレン(50部)と低密度ポリエチレン(50部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体17を得た。
<記録媒体18の作製>
前記記録媒体1の基紙の作製において、基紙の表面側を低密度ポリエチレン(70部)と高密度ポリエチレン(20部)と二酸化チタン(10部)とからなる樹脂組成物に変更したことと、基紙の裏面側を高密度ポリエチレン(50部)と低密度ポリエチレン(50部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体18を得た。
<記録媒体19の作製>
前記記録媒体1の基紙の作製において、基紙の表面側を低密度ポリエチレン(70部)と高密度ポリエチレン(20部)と二酸化チタン(10部)とからなる樹脂組成物に変更したこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体19を得た。
<記録媒体20の作製>
前記記録媒体1の基紙の作製において、基紙の表面側の樹脂被膜層を形成しないこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体20を得た。
<記録媒体21の作製>
前記記録媒体1の基紙の作製において、基紙の表面側の樹脂被膜層を形成しないことと、基紙の裏面側の樹脂被膜層を形成しないこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体21を得た。
<記録媒体22の作製>
前記記録媒体1の基紙の作製において、基紙の表面側を低密度ポリエチレン(70部)と高密度ポリエチレン(20部)と二酸化チタン(10部)とからなる樹脂組成物に変更したことと、基紙の裏面側の樹脂被膜層を形成しないこと以外は記録媒体1と同様にして記録媒体22を得た。
尚、表1中の略称は以下の通りである。
TiO:二酸化チタン
ZnO:酸化亜鉛
Al:酸化アルミニウム
BaSO:硫酸バリウム
[評価]
上記で得た各記録媒体を用いて下記の評価を行った。下記の評価基準において、A〜Cを好ましいレベルとし、D及びEを許容できないレベルとした。
<記録媒体の耐折り割れ性>
上記で得た各記録媒体に、インクジェットプリンター(商品名:MP990、キヤノン製)を用いて、全面にブラックのベタ画像を記録した。得られた画像が内側になるように記録媒体を2つ折りにし、プレス機を用いて500kgの荷重をかけて5分間保持し、折目をつけた。折目がついた記録媒体を20回開閉した後、折目部分を目視で観察し、耐折り割れ性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
A:折り目に沿って白い筋がほとんど見られなかった。
B:折り目に沿って白い筋が僅かに見られた。
C:折り目に沿って白い筋が少し見られたが、気にならないレベルであった。
D:折り目に沿って白い筋が見られた。
E:折り目に沿って白い筋がはっきり見られた。
<記録媒体の不透明度>
上記で得た各記録媒体の不透明度を、ISO 2471に準拠した不透明度測定器(商品名:TB−1C、TECHNIBRITE MICRO製)を用いて測定した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
A:不透明度が90%以上であった。
B:不透明度が85%以上90%未満であった。
C:不透明度が80%以上85%未満であった。
D:不透明度が75%以上80%未満であった。
E:不透明度が75%未満であった。
<記録媒体のインク吸収性>
上記で得た各記録媒体に、インクジェットプリンター(商品名:MP990、キヤノン製)を用いて、「写真用紙 光沢ゴールド、色補正なし」モードにて、グリーンのベタ画像を記録した。得られた画像を目視で観察し、インク吸収性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
A:色ムラがほとんど見られなかった。
B:色ムラが僅かに見られた。
C:色ムラが少し見られたが、気にならないレベルであった。
D:色ムラが見られた。
E:色ムラがかなり見られた。
<画像の発色性>
上記で得た各記録媒体に、インクジェットプリンター(商品名:MP990、キヤノン製)を用いて、「写真用紙 光沢ゴールド、色補正なし」モードにて、ブラックのベタ画像を記録した。得られた画像の光学濃度を光学反射濃度計(商品名:530分光濃度計、X−Rite製)を用いて測定し、画像の発色性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
A:光学濃度が2.20以上であった。
B:光学濃度が2.15以上2.20未満であった。
C:光学濃度が2.10以上2.15未満であった。
D:光学濃度が2.00以上2.10未満であった。
E:光学濃度が2.00未満であった。
<記録媒体の白色度>
上記で得た各記録媒体の白色度を、ISO 2470に準拠した不透明度測定器(商品名:TB−1C、TECHNIBRITE MICRO製)を用いて測定した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
A:白色度が90%以上であった。
B:白色度が85%以上90%未満であった。
C:白色度が80%以上85%未満であった。
D:白色度が75%以上80%未満であった。
E:白色度が75%未満であった。
<記録媒体のカールバランス>
上記で得た各記録媒体を、気温25℃、湿度50%で水平な机上に1日放置後、記録媒体の端部の浮き上がり量を上記で測定し、記録媒体のカールバランスの評価を行った。評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
A:浮き上がり量が5mm未満であった。
B:浮き上がり量が5mm以上10mm未満であった。
C:浮き上がり量が10mm以上15mm未満であった。
D:浮き上がり量が15mm以上20mm未満であった。
E:浮き上がり量が20mm以上であった。

Claims (3)

  1. 基材とインク受容層とを有する記録媒体であって、
    前記基材が、第1の樹脂層と、基紙と、第2の樹脂層とをこの順に有し、
    前記第1の樹脂層が、白色顔料を含有し、
    前記第2の樹脂層が、白色顔料を実質的に含有しておらず、
    前記インク受容層が、前記基材の前記第1の樹脂層を有する面に設けられておらず、かつ、前記基材の前記第2の樹脂層を有する面に設けられていることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記第1の樹脂層が有する白色顔料が二酸化チタンである請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記第1の樹脂層における、前記白色顔料の含有量が7質量%以上である請求項1又は2に記載の記録媒体。
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