JP2014079506A - 膀胱内尿量推定装置、膀胱内尿量推定方法及びプログラム - Google Patents

膀胱内尿量推定装置、膀胱内尿量推定方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ユーザの膀胱内尿量を簡易な構成で推定することができる膀胱内尿量推定装置及び膀胱内尿量推定方法等の提供。
【解決手段】 膀胱内尿量推定装置は、ユーザの手に装着される加速度センサと、前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する処理装置とを備える。
【選択図】 図1

Description

本開示は、膀胱内尿量を推定する膀胱内尿量推定装置及び膀胱内尿量推定方法等に関する。
従来から、飲食物と接触する飲食物接触部と、使用者が保持するための保持部とを備えた食事用器具であって、前記食事用器具の動きを検知する動き検知手段と、時間情報を計測する計時手段とを備え、動き検知手段により検知された食事用器具の動きと計時手段により計測された食事に関する時間情報とを用いて、食べ方の指標となる情報を求める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-239272号公報
ところで、ユーザの膀胱内尿量の推定するためには、腹部超音波検査や皮膚抵抗計測法を用いた手法等が考えられるが、より簡易な構成で推定できると有用である。
そこで、開示の技術は、ユーザの膀胱内尿量を簡易な構成で推定することができる膀胱内尿量推定装置及び膀胱内尿量推定方法等の提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、ユーザの手に装着される加速度センサと、
前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する処理装置とを備える、膀胱内尿量推定装置が提供される。
本開示の技術によれば、ユーザの膀胱内尿量を簡易な構成で推定することができる膀胱内尿量推定装置及び膀胱内尿量推定方法等が得られる。
膀胱内尿量推定装置1の一例を示す図である。 センサデバイス10の概略構成の一例を示す図である。 加速度センサ12の軸方向の定義の一例を示す図である。 処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。 処理装置100の機能の一例を示す機能ブロック図である。 ユーザプロファイル生成部110により実行されるユーザプロファイル生成処理の一例を示すフローチャートである。 飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の一例を示す図である。 図7における波形GXを抜き出した図である。 図7における波形GYを抜き出した図である。 飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の他の一例を示す図である。 図10における波形GYを抜き出した図である。 飲料行動時におけるジャイロセンサ14からの角速度信号波形の一例を示す図である。 少ない量(50ml)の飲料が入った容器による飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の一例を示す図である。 多い量(1000ml)の飲料が入った容器による飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の一例を示す図である。 図13Aに示す加速度信号波形の3軸合成加速度に基づく振動積算値を示す図である。 図13Bに示す加速度信号波形の3軸合成加速度に基づく振動積算値を示す図である。 振動積算値の増加パターンの指標となる面積Sの一例を示す図である。 経口水分摂取量推定部112により実行される経口水分摂取量推定処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 図16に示す経口水分摂取量推定処理の続きを示すフローチャート(その2)である。 排尿量推定部114により実行される排尿量推定処理の一例を示すフローチャートである。 環境温湿度記録部116により実行される環境温湿度記録処理の一例を示すフローチャートである。 膀胱内尿量推定部118により実行される膀胱内尿量推定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、膀胱内尿量推定装置1の一例を示す図である。
膀胱内尿量推定装置1は、処理装置100と、センサデバイス10とを含む。
処理装置100は、任意の形態のコンピューターで構成されてもよい。処理装置100の各種機能(以下で説明する機能を含む)は、任意のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせにより実現されてもよい。例えば、処理装置100の機能の任意の一部又は全部は、特定用途向けASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現されてもよい。また、処理装置100は、複数の処理装置により実現されてもよい。尚、図1に示す例では、処理装置100は、クラウド2上に位置するサーバ(ホストコンピューター)の形態である。
センサデバイス10は、ユーザの手首に装着可能な任意の形態を有する。図示の例では、センサデバイス10は、腕時計の形態を有し、ベルトによりユーザの手首に装着することができる。センサデバイス10は、処理装置100と無線通信網を介して通信可能である。例えば、センサデバイス10は、処理装置100とBluetooth(登録商標)やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの規格に基づいて無線通信を行うものであってよい。
センサデバイス10は、後述の如く、ユーザの日常行動データを取得し、取得した日常行動データを処理装置100に送信する。センサデバイス10は、図1に示すように、日常行動データを処理装置100に直接送信してもよいし、スマートフォンのような他の通信端末30を介して処理装置100に送信してもよい。
膀胱内尿量推定装置1は、その他、管理コンピューター20を含んでよい。管理コンピューター20は、ユーザの行動等を管理・監視すべき管理者により使用されるコンピューターである。管理コンピューター20は、任意の形態のコンピューターで構成されてもよい。尚、以下で説明する処理装置100は、管理コンピューター20により実現されてもよい。即ち、管理コンピューター20が処理装置100として機能することも可能である。
尚、以下では、一例として、ユーザは、老人ホーム等の介護施設に居住する老人であるものとする。この場合、管理コンピューター20は、介護施設に配置され、管理者としては、医師や介護者が想定される。
図2は、センサデバイス10の概略構成の一例を示す図である。
センサデバイス10は、図2に示すように、加速度センサ12と、ジャイロセンサ14と、通信部16とを含む。
加速度センサ12は、好ましくは3軸方向の加速度、即ち互いに直交する3軸方向の加速度を検出する。加速度センサ12の3軸は、センサデバイス10の筐体に対して固定であってもよいし、可変であってもよい。加速度センサ12は、センサデバイス10の内部に配置されてよい。
ジャイロセンサ14は、加速度センサ12と共通の座標系で角速度を検出してよい。即ち、ジャイロセンサ14は、加速度センサ12と共通の3軸の各軸まわりの角速度を検出してよい。ジャイロセンサ14は、センサデバイス10の内部に配置されてよい。
通信部16は、加速度センサ12及びジャイロセンサ14からの各出力信号(日常行動データ)を処理装置100に送信する。加速度センサ12及びジャイロセンサ14からの各出力信号は、リアルタイムで処理装置100に送信されてよい。尚、この際、加速度センサ12及びジャイロセンサ14からの各出力信号は、所定の処理を受けた後(例えばフィルタ処理等)、処理装置100に送信されてもよい。
図3は、加速度センサ12の軸方向の定義の一例を示す図である。ここでは、一例として、図3に示すように、X軸は、ユーザの手の長手方向(肘から手首に向かう方向が正方向)に対応し、Y軸は、手のひらを開いたときの手のひらに略平行で且つ手を正面に真っ直ぐ伸ばしたときの上下方向(親指から小指に向かう向き、即ち下向きが正方向)に対応し、Z方向は、手のひらをひらいたときの手のひらに対して略垂直な方向に対応する。ここでは、加速度センサ12の3軸は、ユーザに手首に対して固定された関係である。但し、加速度センサ12は、手の状態に無関係に、Y軸が常に重力方向に向くような機構を備えてもよい。即ち、加速度センサ12の3軸は、ユーザに手首に対してZ軸まわりの回転(XY平面内の回転)のみが可能であってもよい。
図4は、処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4に示す例では、処理装置100は、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、ドライブ装置104、ネットワークI/F部106、入力部107を含む。
制御部101は、主記憶部102や補助記憶部103に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力部107や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、記憶装置などに出力する。
主記憶部102は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部101が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部103は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
ドライブ装置104は、記録媒体105、例えばフレキシブルディスクからプログラムを読み出し、記憶装置にインストールする。
記録媒体105は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体105に格納されたプログラムは、ドライブ装置104を介して処理装置100にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、処理装置100により実行可能となる。
ネットワークI/F部106は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器(例えば、センサデバイス10等)と処理装置100とのインターフェースである。
入力部107は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、マウスやスライスパット等を有する。
尚、図4に示す例において、以下で説明する膀胱内尿量推定処理等は、プログラムを処理装置100に実行させることで実現することができる。また、プログラムを記録媒体105に記録し、このプログラムが記録された記録媒体105を処理装置100に読み取らせて、以下で説明する膀胱内尿量推定処理等を実現させることも可能である。なお、記録媒体105は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。なお、記録媒体105には、搬送波は含まれない。
図5は、処理装置100の機能の一例を示す機能ブロック図である。
処理装置100は、図5に示すように、ユーザプロファイル生成部110と、経口水分摂取量推定部112と、排尿量推定部114と、環境温湿度記録部116と、膀胱内尿量推定部118とを含む。
尚、処理装置100で実行されるプログラムは、これらの各部110,112,114,116,118を含むモジュール構成となっていてもよい。この場合、実際のハードウェアとしては、制御部101が補助記憶部103からプログラムを読み出して実行することにより上記各部110,112,114,116,118のうち1又は複数の各部が主記憶部102上にロードされ、1又は複数の各部が主記憶部102上に生成されてよい。
ユーザプロファイル生成部110は、ユーザプロファイルを生成し、登録する。ユーザプロファイルは、ユーザ毎に生成され、登録される。ユーザプロファイルは、例えば処理装置100の補助記憶部103に記憶され、データベース化されてよい。このユーザプロファイル生成処理は、新たなユーザを登録する際に、1回だけ実行されてよく、定期的に更新のために再実行されてもよい。尚、老人ホーム等の介護施設の場合は、ユーザプロファイルは、動的に変化せず、基本的に固定である。
図6は、ユーザプロファイル生成部110により実行されるユーザプロファイル生成処理の一例を示すフローチャートである。
ステップ600では、ユーザ属性がユーザプロファイルとして登録される。ユーザ属性は、例えばユーザの身長、体重、性別、生年月日等であってよい。
ステップ602では、ユーザの膀胱容量が算出され、ユーザプロファイルとして登録される。ユーザの膀胱容量は、任意の方法で算出されてもよい。例えば、ユーザ属性に基づいて、平均的な膀胱容量が算出されてもよい。また、ユーザ属性を参考に、下腹部(恥骨下部近傍)のGSR(皮膚電気抵抗:Galvanic Skin Resistance)センサ値または経腹的超音波診断法を用いた超音波画像からユーザの膀胱容量を概算してもよい。
ステップ604では、ユーザが水分の入った容器(コップやボトル等)を持つ利き手が確認され、ユーザプロファイルとして登録される。
ステップ606では、ユーザが水分摂取に使用する容器の属性(例えば容量、飲料種別、質量)がユーザプロファイルとして登録される。
尚、ユーザプロファイルとして他の情報が登録されてもよい。例えば、老人ホームのような特定施設などのように予め決められた食事献立や水分補給場所、飲料種別がある場合には、それら生活環境の情報がユーザプロファイルとして登録されてもよい。
経口水分摂取量推定部112は、ユーザの手首に装着されるセンサデバイス10の加速度センサ12からの加速度信号に基づいて、ユーザの経口水分摂取量を推定する。経口水分摂取量とは、ユーザが水分を口から摂取する際の摂取量である。ここで、一般的に、飲料を飲むとき、ユーザの手の動きとしては、飲料の入った容器を取ろうと手を伸ばし、手に掴んだ容器を口元へと上方に持ち上げ、その手の状態を維持して(但し、容器を徐々に傾け)飲料を飲む。飲料を飲み終えると、容器を下方に下げる。このように、一般的に、飲料行動を行う際には、ユーザは、容器を持つために手を前に突き出す「突出し行動」と、容器を持った手を上げる「持ち上げ行動」と、容器を持った手を下げる「持ち下げ行動」とを行う。ここでは、主に、この3つの行動が加速度信号にある特徴として表れること(図7等を参照して後述)に着目し、経口水分摂取量推定部112は、加速度センサ12からの加速度信号に基づいて、先ず、飲料行動を検出する。次いで、経口水分摂取量推定部112は、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号に基づいて、ユーザの経口水分摂取量を推定する。ここで、一般的に、容器に入っている飲料の量に応じて、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号に変化が生じる(図13等を参照して後述)。この点に着目し、経口水分摂取量推定部112は飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号に基づいて、ユーザの経口水分摂取量を推定する。
図7は、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の一例を示す図である。図7において、縦軸は加速度の値であり、横軸は時間である。波形GXは、X軸方向の加速度波形を表し、波形GYは、Y軸方向の加速度波形を表し、波形GZは、Z軸方向の加速度波形を表す。
図7に示すように、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号は、「突出し行動」と、「持ち上げ行動」と、「持ち下げ行動」のそれぞれに対応して、それぞれ特徴的な波形(加速度変化)が発生する。即ち、「突出し行動」は、A1部の波形に対応し、「持ち上げ行動」は、A2部の波形に対応し、「持ち下げ行動」は、A3部の波形に対応する。尚、A4部の波形は、ユーザが容器から手を離して手前側に手を引く行動に対応する。尚、ここでは主に上記の3つの行動を検知するが、この手を引く行動をも検出することで、飲料行動の検出精度を高めることも可能である。
図8は、図7における波形GXを抜き出した図である。図8には、A11,A12,A2,A3の波形部分に対応したユーザの手の状態を模式的に示す絵が挿入されている。この模式的な絵に付された矢印(実線)は、X軸方向における加速度成分を模式的に示す。
図8に示すように、「突出し行動」時には、A11にて示すように、正方向の加速度が生じる。また、「突出し行動」は、突出した手を止める行動(減速させる行動)を伴うので、直後に、A12にて示すように、負方向の加速度が生じる。「持ち上げ行動」が開始すると、図8に模式的な絵で示すように、加速度センサ12のX軸の正方向は、水平方向から鉛直方向の上向き方向に変化する。即ち、絶対座標系でX軸が約90度回転する。従って、「持ち上げ行動」時には、図8に模式的な絵で示すように、加速度センサ12は、X軸方向で手の動きによる正方向の加速度が生じると共に、X軸方向で重力加速度を受けることになるので、X軸成分の加速度は、A2にて示すように、重力加速度に対応する正方向の加速度(1G)まで増加する。「持ち上げ行動」後、「持ち下げ行動」までの間(即ち経口水分摂取中)は、重力加速度に対応する正方向の加速度(1G)が維持される。「持ち下げ行動」は、「持ち上げ行動」の逆であり、加速度センサ12のX軸は、「持ち上げ行動」開始前の方向(水平方向)に変化する。従って、「持ち下げ行動」が開始すると、図8に模式的な絵で示すように、加速度センサ12は、X軸方向で手の動きによる負方向の加速度が生じると共に、X軸方向で重力加速度から解放されるので、A3にて示すように、X軸成分の加速度は「持ち上げ行動」開始前の値まで減少する。
図8から分かるように、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号のX軸成分には、「突出し行動」と、「持ち上げ行動」と、「持ち下げ行動」のそれぞれに対応して、それぞれ特徴的な波形が発生する。従って、この特徴的な波形を検出することで、飲料行動を精度良く検出することができる。
図9は、図7における波形GYを抜き出した図である。図8には、A1,A2,A3,A4の波形部分に対応したユーザの手の状態を模式的に示す絵が挿入されている。この模式的な絵に付された矢印(実線)は、Y軸方向における加速度成分を模式的に示す。
図9に示すように、正面に手を真っ直ぐ伸ばした静止状態では、重力加速度に対応する負方向の加速度が発生する。「突出し行動」時には、A1にて示すように、容器を持つ行為に起因してY軸成分の加速度の変動が生じる。「持ち上げ行動」が開始すると、図9に模式的な絵で示すように、加速度センサ12のY軸は、鉛直方向から水平方向に変化する。即ち、絶対座標系でY軸が約90度回転する。従って、「持ち上げ行動」時には、図9に模式的な絵で示すように、加速度センサ12はY軸方向で重力加速度から解放されるので、Y軸成分の加速度は、A2にて示すように、重力加速度に対応する加速度(−1G)からゼロ付近まで増加する。「持ち上げ行動」後、「持ち下げ行動」までの間(即ち経口水分摂取中)は、Y軸成分の加速度は、ゼロ付近で維持される。「持ち下げ行動」は、「持ち上げ行動」の逆であり、加速度センサ12のY軸は、「持ち上げ行動」開始前の方向(鉛直方向)に変化する。従って、「持ち下げ行動」が開始すると、図9に模式的な絵で示すように、加速度センサ12はY軸方向で重力加速度を受けることになるので、Y軸成分の加速度は、A2にて示すように、重力加速度に対応する値(−1G)まで減少する。尚、A4部の波形は、ユーザが容器から手を離して手前側に手を引く行動に対応する。かかる行動時は、容器を放す行為に起因してY軸成分の加速度の変動が生じる。
図9から分かるように、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号のX軸成分には、「突出し行動」と、「持ち上げ行動」と、「持ち下げ行動」のそれぞれに対応して、それぞれ特徴的な波形が発生する。従って、この特徴的な波形を検出することで、飲料行動を精度良く検出することができる。
尚、図8及び図9に示すように、「突出し行動」と、「持ち上げ行動」と、「持ち下げ行動」のそれぞれに対応した特徴的な波形は、加速度センサ12からの加速度信号のX軸成分及びY軸成分の双方に表れる。従って、加速度センサ12からの加速度信号のX軸成分及びY軸成分のいずれか一方のみに基づいて、飲料行動を精度良く検出することも可能である。但し、加速度センサ12からの加速度信号のX軸成分及びY軸成分の双方を用いる場合(更には加速度センサ12からの加速度信号のZ軸成分)は、より高い精度で飲料行動を検出することが可能となる。
図10は、飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の他の一例を示す図である。図10において、縦軸は加速度の値であり、横軸は時間である。波形GXは、X軸方向の加速度波形を表し、波形GYは、Y軸方向の加速度波形を表し、波形GZは、Z軸方向の加速度波形を表す。
図10に示す加速度波形は、容器内の飲料を飲み干した場合の波形である点が、図7に示した加速度波形と主に異なる。即ち、図7に示した飲料行動は、容器内の飲料を全て飲み干さない行動であったのに対して、図10に示す飲料行動は、容器内の飲料を全て飲み干す行動である。
図10に示すように、容器内の飲料を全て飲み干す飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号は、「持ち上げ行動」と「持ち下げ行動」の間(即ち経口水分摂取中)に、「飲み干し行動」に対応する特徴的な波形が発生する。即ち、「飲み干し行動」は、A5部の波形に対応する。
図11は、図10における波形GYを抜き出した図である。図11には、A5の波形部分に対応したユーザの手の状態を模式的に示す絵が挿入されている。この模式的な絵に付された矢印(実線)は、Y軸方向における加速度成分を模式的に示す。
経口水分摂取中は、上述の如く、ゼロ付近の加速度が維持される。しかしながら、「飲み干し行動」の際には、ユーザが手で容器を大きく傾ける行動(それに伴い手首が返る行動)を行う。この間、従って、「飲み干し行動」時には、図11に模式的な絵で示すように、加速度センサ12はY軸方向で重力加速度を受けることになるので(図中、重力加速度のY軸方向の成分Gy参照)、Y軸成分の加速度は、A5にて示すように、ゼロよりも大きくなる。
このように図10及び図11に示すように、Y軸方向の加速度波形において、「持ち上げ行動」と「持ち下げ行動」の間の「飲み干し行動」の特徴の有無を判断することによって、飲料行動における飲み干しの有無を精度良く判定することができる。
図12は、飲料行動時におけるジャイロセンサ14からの角速度信号波形の一例を示す図である。図12において、縦軸は角速度の値であり、横軸は時間である。波形GYXは、X軸まわりの角速度波形を表し、波形GYYは、Y軸まわりの角速度波形を表し、波形GYZは、Z軸まわりの角速度波形を表す。
図12に示すように、飲料行動時におけるジャイロセンサ14からの角速度信号は、「突出し行動」と、「持ち上げ行動」と、「持ち下げ行動」のそれぞれに対応して、それぞれ特徴的な波形が発生する。即ち、「突出し行動」は、A1部の波形に対応し、「持ち上げ行動」は、A2部の波形に対応し、「持ち下げ行動」は、A3部の波形に対応し、「飲み干し行動」は、A5部の波形に対応する。この特徴的な波形を検出することで、飲料行動を精度良く検出することができる。但し、ジャイロセンサ14からの角速度信号波形は、上述した加速度センサ12からの加速度信号波形ほど顕著には特徴的な波形が現れない。従って、ジャイロセンサ14からの角速度信号は、好ましくは、単独ではなく、加速度センサ12からの加速度信号と共に使用されてよい。
図13Aは、少ない量(50ml)の飲料が入った容器による飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の一例を示し、図13Bは、多い量(1000ml)の飲料が入った容器による飲料行動時における加速度センサ12からの加速度信号波形の一例を示す。図13A及び図13Bにおいても、同様に、縦軸は加速度の値であり、横軸は時間である。波形GXは、X軸方向の加速度波形を表し、波形GYは、Y軸方向の加速度波形を表し、波形GZは、Z軸方向の加速度波形を表す。
図13A及び図13Bを対比すると明らかなように、少ない量(50ml)の飲料が入った容器の場合と、多い量(1000ml)の飲料が入った容器の場合とでは、加速度センサ12からの加速度信号波形が大きく異なる。特に、少ない量(50ml)の飲料が入った容器の場合では、振動成分が少ないのに対して、多い量(1000ml)の飲料が入った容器の場合では、振動成分が多くなっている。これは、重いものを手に持つ際に力が必要となり、手に震えが生じるためである。このような振動成分の差異は、特に「持ち上げ行動」及び「持ち下げ行動」において顕著になる。従って、このような差異に着目することにより、ユーザの経口水分摂取量を推定することが可能である。
図14Aは、図13Aに示す加速度信号波形の3軸合成加速度に基づく振動積算値Vを示す図であり、図14Bは、図13Bに示す加速度信号波形の3軸合成加速度に基づく振動積算値Vを示す図である。図14A及び図14Bにおいて、縦軸は振動積算値Vであり、横軸は時間である。
3軸合成加速度Vは、以下の式で算出される。
=√(Gx+Gy+Gz
Gx、Gy、Gzは、それぞれ、X軸成分の加速度、Y軸成分の加速度及びZ軸成分の加速度を表す。
振動積算値は、3軸合成加速度Vの差分(絶対値)を取り、各差分を積算したものである。3軸合成加速度Vの差分は、例えば以下の通りである。
3軸合成加速度Vの差分=3軸合成加速度V(t)−3軸合成加速度V(t−Δt)
ここで、tはある時刻であり、Δtは、微小時間である。3軸合成加速度Vの差分は、例えばΔt毎に算出され、積算されていく。従って、振動積算値は、3軸合成加速度Vの差分を所定時間で積分した値となる。
図14A及び図14Bを対比すると明らかなように、少ない量(50ml)の飲料が入った容器の場合と、多い量(1000ml)の飲料が入った容器の場合とでは、振動積算値の増加態様が大きく異なる。例えば、少ない量(50ml)の飲料が入った容器の場合では、振動成分が少ないため、振動積算値の増加態様が比較的緩やかであるのに対して、多い量(1000ml)の飲料が入った容器の場合では、振動成分が多いため、振動積算値の増加態様が比較的急峻である。このような振動成分の差異は、図14A及び図14BにてA1部及びA2部で示すように、特に「持ち上げ行動」及び「持ち下げ行動」において顕著になる。従って、振動積算値の増加態様(パターン)に着目することにより、ユーザの経口水分摂取量を推定することが可能である。
具体的には、容器内の飲料の量(水分容量)を変化させ、複数の容器内の水分容量に対して振動積算値の増加態様(増加パターン)を試験により導出し、水分容量毎に振動積算値の増加パターンを(各水分容量に紐付けして)記憶する。振動積算値の増加パターンは、図15に示すように、振動積算値の波形を積分した面積Sで評価されてもよい。この場合、面積Sは、「持ち上げ行動」に対応する区間と、「持ち下げ行動」に対応する区間とで別々に算出されてよい。即ち、3軸合成加速度Vの差分は、「持ち上げ行動」に対応する区間と、「持ち下げ行動」に対応する区間とで、独立に積分されてよい。これは、「持ち上げ行動」と「持ち下げ行動」との間に、経口水分摂取に起因して容器内の水分容量が変化する可能性があるためである。
尚、水分容量毎の振動積算値の増加パターンは、ユーザ毎に異なりうるので、ユーザ毎に試験により導出されてもよい。この場合、水分容量毎の振動積算値の増加パターンは、ユーザ毎に紐付けされた態様で、ユーザプロファイルとして登録されてもよい。また、試験により導出されていない水分容量については、補間等により振動積算値の増加パターンが推定されて登録されてもよい。
このように図14A及び図14Bを参照して説明した方法によれば、加速度信号波形の3軸合成加速度に基づく振動積算値Vを考慮することで、ユーザの経口水分摂取量を精度良く推定することが可能である。
尚、図14A及び図14Bを参照して説明した方法では、3軸合成加速度Vが使用されているが、X軸成分の加速度、Y軸成分の加速度及びZ軸成分の加速度のうちの任意の2つの加速度の合成が使用されてもよいし、いずれか1つの加速度が使用されてもよい。例えば、3軸合成加速度Vに代えて、例えばX軸成分の加速度とY軸成分の加速度との合成加速度(=√(Gx+Gy))が使用されてもよい。また、3軸合成加速度Vに代えて、Y軸成分の加速度が使用される場合、Y軸成分の加速度の差分は、Y軸成分の加速度の絶対値の差分であってよい。
図16は、経口水分摂取量推定部112により実行される経口水分摂取量推定処理の一例を示すフローチャート(その1)である。図17は、図16に示す経口水分摂取量推定処理の続きを示すフローチャート(その2)である。尚、図16及び図17に示す処理中、ユーザの手首に装着されるセンサデバイス10の加速度センサ12からの加速度信号がリアルタイムで処理装置100に供給されているものとする。
ステップ1600では、センサデバイス10の加速度センサ12からの加速度信号(加速度センサ値)に基づいて、重力方向の軸を判別する。重力方向は、およそ大きさが1Gの加速度が発生している軸である。ここでは、便宜上、Y軸方向が重力方向に対応しているものとする。
ステップ1602では、ユーザプロファイルから利き手情報を抽出する。尚、ユーザプロファイルは、図6を参照して上述した方法で生成・登録されたものであってよい。
ステップ1604では、重力方向の軸と利き手情報とに基づいてセンサデバイス10の装着の向きを判別する。センサデバイス10の装着の向きは、手首の内側に付けるか外側に付けるかである。例えば、図3に示した例では、左手の手首の外側にセンサデバイス10が装着されている。この場合、重力方向はY軸方向の正方向となる。他方、左手の手首の内側にセンサデバイス10が装着された場合、図3に示した例からセンサデバイス10を回した状態となるので、重力方向はY軸方向の負方向となる。ここでは、以下、便宜上、センサデバイス10の装着の向きは、重力方向がY軸方向の正方向に対応する向きであるとする。
ステップ1606では、X軸とZ軸の合成加速度V(=√(Gy+Gz))が0より大きく0.5Gよりも小さいか否かを判定する。合成加速度Vが0より大きく0.5Gよりも小さい場合は、ユーザの手が水平面内で大きく動いていない状態(休止状態)と推定することができる。例えば、ユーザがテーブルの上に手を置いていて動かしていない状態などに該当する。この場合、待ち状態となる。他方、合成加速度Vが0より大きく0.5Gよりも大きい場合は、ユーザの手が水平面内で動いたと推定することができる。例えば、上述の「突出し行動」を行うときなどに該当する。従って、この場合、ステップ1608に進み、「突出し行動」であるか否かが判定される。
ステップ1608では、X軸とZ軸の合成加速度Vが0.5Gよりも大きいか否かを判定する。これは、「突出し行動」の場合、図7等に示したように、合成加速度Vが0.5Gよりも大きくなるためである。尚、合成加速度Vに代えて、X軸成分の加速度が0.5Gよりも大きいか否かを判定してもよい。また、X軸とZ軸の合成加速度Vが0.5Gよりも大きい場合には、「突出し行動」があったと判断して、ステップ1610に進む。X軸とZ軸の合成加速度Vが0.5G以下である場合は、待ち状態となる。
ステップ1610では、X軸成分の加速度の変化量ΔXが負であり且つY軸成分の加速度の変化量ΔYが負であるか否かを判定する。これは、「持ち上げ行動」開始時のモーションを検出するための判定条件の一例である。即ち、図7等にA2部にて示したように、「持ち上げ行動」開始時には、その時のモーションに起因してX軸成分の加速度及びY軸成分の加速度が瞬間的に減少する。従って、このような加速度変化の特徴を利用して、「持ち上げ行動」を精度良く検出することができる。X軸成分の加速度の変化量ΔXが負であり且つY軸成分の加速度の変化量ΔYが負である場合は、「持ち上げ行動」の開始があったと判断して、ステップ1612に進み、それ以外の場合は、待ち状態となる。尚、この待ち状態において、一定時間、X軸成分の加速度の変化量ΔXが負となり且つY軸成分の加速度の変化量ΔYが負となることがなかった場合に、ステップ1606に戻ることとしてよい。
ステップ1612では、現在時刻Tを記録する。時刻Tは、「持ち上げ行動」開始時に対応する時刻となる。
ステップ1614では、所定の閾値時間H1以上、Y軸成分の加速度が−1Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが正である状態が継続したか否かを判定する。これは、「持ち上げ行動」開始後のモーション(手を持ち上げる動作)を検出するための判定条件の一例である。図7等にA2部にて示して上述したように、「持ち上げ行動」時は、Y軸成分の加速度が増加していき、Y軸成分の加速度が−1Gより有意に大きくなるためである。所定の閾値時間H1は、「持ち上げ行動」に要する時間の取りうる範囲の最小時間に対応してよい。所定の閾値時間H1は、所定の固定値であってもよいし、試験結果に基づいて、ユーザ毎に設定されてもよい。所定の閾値時間H1以上、Y軸成分の加速度が−1Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが正である状態が継続した場合は、「持ち上げ行動」があったと判断して、ステップ1616に進み、それ以外の場合は、ステップ1608に戻る。
ステップ1616では、Y軸成分の加速度が−0.4Gよりも大きく且つX軸成分の加速度が0.8Gよりも大きいか否かを判定する。これは、「持ち上げ行動」の終了状態、即ち容器の口元への移動の完了状態を検出するための判定条件の一例である。図7等にA2部にて示して上述したように、「持ち上げ行動」の終了状態では、絶対座標系でX軸及びY軸が約90度回転する(重力方向がY軸方向からX軸方向へと変化する)。このため、Y軸成分の加速度が−0.4Gよりも大きく且つX軸成分の加速度が0.8Gよりも大きくなる。従って、このような加速度変化の特徴を利用して、「持ち上げ行動」の終了状態を精度良く検出することができる。Y軸成分の加速度が−0.4Gよりも大きく且つX軸成分の加速度が0.8Gよりも大きい場合は、「持ち上げ行動」が終了したと判断して、ステップ1618に進み、それ以外の場合は、待ち状態となる。尚、この待ち状態において、一定時間、Y軸成分の加速度が−0.4Gよりも大きくなり且つX軸成分の加速度が0.8Gよりも大きくなることがなかった場合に、ステップ1606に戻ることとしてよい。
ステップ1618では、現在時刻Tを記録する。時刻Tは、「持ち上げ行動」終了時に対応する時刻となる。
ステップ1620では、時刻Tから時刻Tまでの区間(即ち「持ち上げ行動」の区間)における3軸の加速度信号に基づいて、3軸合成加速度Vの差分の積分値(振動積算値)S01を算出する。ステップ1620の処理が終了すると、ステップ1700に進む。
ステップ1700では、所定の閾値時間H2以上、Y軸成分の加速度が−0.25Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、X軸とZ軸の合成加速度V(=√(Gy+Gz))が0.8Gより大きく1.2Gよりも小さい状態が継続したか否かを判定する。これは、「持ち上げ行動」終了後の飲み動作(経口水分摂取動作)を検出するための判定条件の一例である。図7等に示したように、経口水分摂取中は、Y軸成分の加速度が−0.25Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、合成加速度Vが0.8Gより大きく1.2Gよりも小さい状態が形成されるためである。所定の閾値時間H2は、経口水分摂取に要する時間の取りうる範囲の最小時間に対応してよい。所定の閾値時間H2は、所定の固定値であってもよいし、試験結果に基づいて、ユーザ毎に設定されてもよい。Y軸成分の加速度が−0.25Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、合成加速度Vが0.8Gより大きく1.2Gよりも小さい状態が所定の閾値時間H2以上継続した場合には、経口水分摂取中であると判断して、ステップ1702に進み、それ以外の場合には、経口水分摂取を行わなかった(例えば、容器を口に付けただけで元に戻した場合等)と判断して、ステップ1600に戻る。尚、ステップ1600に戻るのに代えて、ステップ1606に戻ることとしてもよい。
ステップ1702では、Y軸成分の加速度が0Gよりも大きくなったか否かを判定する。これは、「飲み干し行動」を検出するための判定条件の一例である。「飲み干し行動」時には、図10等にA5部にて示して上述したように、Y軸成分の加速度がゼロよりも大きくなるためである。Y軸成分の加速度が0Gよりも大きくなった場合には、「飲み干し行動」があったと判断して、ステップ1704に進む。他方、Y軸成分の加速度が0Gよりも大きくならない場合には、ステップ1706に進む。
ステップ1704では、現在の容器内の水分容量(飲料の量)が0であるとして、今回の飲料行動時の経口水分摂取量を算出(推定)する。即ち、「飲み干し行動」が検出されたため、現在の容器内には飲料が入っていないと推定し(即ち、後述の第2水分容量Wが0であると推定し)、この推定に基づいて、今回の飲料行動時の経口水分摂取量を算出する。この際、今回の飲料行動時の経口水分摂取量は、今回の飲料行動前の容器内の水分容量(第1水分容量)となる。第1水分容量は、後述の方法(ステップ1716参照)により算出されてもよいし、容器内の初期の水分容量から前回までの総経口水分摂取量を差し引くことで算出されてもよい。初期の水分容量は、容器の容量に応じた固定値であってもよいし、ユーザ毎に設定されてもよい。尚、容器内の初期の水分容量から前回までの総経口水分摂取量を差し引く方法は、「飲み干し行動」が生じるまでは飲料の継ぎ足しがないことを前提としている。ステップ1704の処理が終了すると、ステップ1722に進む。
ステップ1706では、所定の閾値時間H3以上、Y軸成分の加速度が−1Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが負である状態が継続したか否かを判定する。これは、「持ち下げ行動」開始時を検出するための判定条件の一例である。図7等にA3部にて示して上述したように、「持ち下げ行動」開始時は、Y軸成分の加速度が0G付近から−1Gへと減少していくためである。所定の閾値時間H3は、「持ち下げ行動」の開始と判断できる最小時間に対応してよい。所定の閾値時間H3以上、Y軸成分の加速度が−1Gより大きく且つ0Gより小さく、且つ、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが負である状態が継続した場合には、ステップ1708に進み、それ以外の場合は、待ち状態となる。尚、この待ち状態中、ステップ1702の条件が満たされた場合は、ステップ1704に進むこととしてもよい。
ステップ1708では、現在時刻Tを記録する。時刻Tは、「持ち下げ行動」の開始時に対応する時刻となる。
ステップ1710では、時刻Tから時刻Tまでの時間(T−T)を水分摂取時間として記憶する。
ステップ1712では、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが負となった後のY軸成分の加速度の変化量ΔYの絶対値が1Gであり、同X軸成分の加速度の変化量ΔXの絶対値が1Gであり、且つ、Y軸成分の加速度<X軸成分の加速度<Z軸成分の加速度が成立するか否かを判定する。これは、「持ち下げ行動」終了時を検出するための判定条件の一例である。図7等にA3部にて示して上述したように、「持ち下げ行動」が終了すると、「持ち下げ行動」開始前に比べて絶対座標系でX軸及びY軸が約90度回転し(重力方向がY軸方向からX軸方向へと変化し)、重力加速度に相当する分の変化がY軸成分の加速度及びX軸成分の加速度に生じるためである。また、図7等にA3部にて示したように、「持ち下げ行動」の終了状態では、Y軸成分の加速度<X軸成分の加速度<Z軸成分の加速度となるためである。Y軸成分の加速度の変化量ΔYが負となった後のY軸成分の加速度の変化量ΔYの絶対値が1Gであり、同X軸成分の加速度の変化量ΔXの絶対値が1Gであり、且つ、Y軸成分の加速度<X軸成分の加速度<Z軸成分の加速度が成立する場合は、ステップ1713に進み、それ以外の場合は、待ち状態となる。
ステップ1713では、現在時刻Tを記録する。時刻Tは、「持ち下げ行動」の終了時に対応する時刻となる。
ステップ1714では、時刻Tから時刻Tまでの区間(即ち「持ち下げ行動」の区間)における3軸の加速度信号に基づいて、3軸合成加速度Vの差分の積分値(振動積算値)S23を算出する。
ステップ1716では、予め登録された複数の登録振動積算値S01の集合と、今回の振動積算値S01(ステップ1620で算出された振動積算値S01)とを比較して、今回の飲料行動前の容器内の飲料の量(第1水分容量)、即ち飲む前の容器内の水分容量Wを推定する。これは、図14A及び図14Bを参照して上述した如く、振動積算値S01は、容器内の飲料の量(水分容量)に応じて変化するためである。複数の登録振動積算値S01の集合は、所定の水分容量毎に得られた振動積算値S01の集合であり、過去の実測データから生成されてもよい。今回の振動積算値S01と一致する登録振動積算値S01が存在する場合は、第1水分容量Wは、当該登録振動積算値S01が得られたときの水分容量とされる。また、今回の振動積算値S01と一致する登録振動積算値S01が存在しない場合は、例えば今回の振動積算値S01に近接する2つの登録振動積算値S01を用いて補間により第1水分容量Wが推定されてもよい。尚、第1水分容量Wは、振動積算値S01を利用する方法(加速度信号から推定する方法)に代えて、容器内の初期の水分容量から前回までの総経口水分摂取量を差し引くことで算出されてもよい。初期の水分容量は、容器の容量に応じた固定値であってもよいし、ユーザ毎に設定されてもよい。尚、容器内の初期の水分容量から前回までの総経口水分摂取量を差し引く方法は、「飲み干し行動」が生じるまでは飲料の継ぎ足しがないことを前提としている。
ステップ1718では、ステップ1716と同様、予め登録された複数の登録振動積算値S23の集合と、今回の振動積算値S23(ステップ1714で算出された振動積算値S23)とを比較して、今回の飲料行動後の容器内の飲料の量(第2水分容量)、即ち飲んだ後の水分容量Wを推定する。これは、図14A及び図14Bを参照して上述した如く、振動積算値S23は、容器内の飲料の量(水分容量)に応じて変化するためである。複数の登録振動積算値S23の集合は、所定の水分容量毎に得られた振動積算値S23の集合であり、過去の実測データから生成されてもよい。今回の振動積算値S23と一致する登録振動積算値S23が存在する場合は、第2水分容量Wは、当該登録振動積算値S23が得られたときの水分容量とされる。また、今回の振動積算値S23と一致する登録振動積算値S23が存在しない場合は、例えば今回の振動積算値S23に近接する2つの登録振動積算値S23を用いて補間により第2水分容量Wが推定されてもよい。
ステップ1720では、上記ステップ1716及びステップ1718で得られた第1水分容量Wと第2水分容量Wとに基づいて、今回の飲料行動時の経口水分摂取量を算出(推定)する。具体的には、今回の飲料行動時の経口水分摂取量は、第1水分容量Wから第2水分容量Wを差し引くことで算出されてよい。
ステップ1722では、今回検出された飲料行動に係る水分摂取時刻T(ステップ1618)、水分摂取時間(ステップ1710)及び推定した水分摂取量(ステップ1704又はステップ1720)を記憶する。尚、この際、摂取した飲料の種別が判別できた場合には、摂取した飲料の種別についても記憶することとしてもよい。飲料の種類を表した飲料種別情報は、ユーザプロファイルとして登録されたものであってもよい。
このように図16及び図17に示す処理によれば、3軸の加速度データに基づいてリアルタイムにユーザの飲料行動を精度良く検出することができる。即ち、センサとしてセンサデバイス10を用いるだけの簡易な構成で、ユーザの飲料行動を精度良く検出することができる。特に、「突出し行動」、「持ち上げ行動」及び「持ち下げ行動」を検出する場合に限り、ユーザの飲料行動を検出するので、かかる行動を伴わない他の行為(飲料行動に似た行動)を排除することができ、飲料行動を精度良く検出することができる。
また、図16及び図17に示す処理によれば、センサとしてセンサデバイス10を用いるだけの簡易な構成で、ユーザの飲料行動時の経口水分摂取量を精度良く検出することができる。即ち、振動積算値(振動積算値S23等)が容器内の水分容量(重量)に応じて変化する点に着目して、振動積算値に基づいて容器内の水分容量(第2水分容量W等)及びそれに伴い経口水分摂取量を精度良く推定することができる。また、「飲み干し行動」の有無を検出し、その検出結果に応じて、飲料行動時の経口水分摂取量の推定方法(第2水分容量Wの推定方法)を変更するので、「飲み干し行動」の有無に応じて精度良く経口水分摂取量を推定することができる。
尚、図16及び図17に示す処理は、あくまで一例であり、他の判定条件が付加されてもよいし、一部の判定条件が省略されてもよいし、一部の判定条件が修正・変更されてもよい。例えば、うがい行動を排除するために、経口水分摂取直後に、例えば身体に装着した加速度センサに基づいて、「(液体を吐き出すための)頭を下げる動作」が検出された場合は、飲料行動で無いと判定することとしてもよい。また、「持ち上げ行動」や「持ち下げ行動」時には、ユーザの手首が肘を軸とした円弧軌道を描いて口の付近に移動する点を考慮してもよい。また、「飲み干し行動」時の手首の返し動作については、ジャイロセンサ14からの角速度信号(Z軸周りの角速度)に基づいて検出されてもよい。また、例えば、ステップ1712に関して、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが負となった後のY軸成分の加速度の変化量ΔYの絶対値が1Gであり、同X軸成分の加速度の変化量ΔXの絶対値が1Gであり、且つ、Y軸成分の加速度<X軸成分の加速度<Z軸成分の加速度が成立するか否かを判定するのに代えて、Y軸成分の加速度が−1Gまで減少し、且つ、X軸成分の加速度が0G付近(又は「持ち上げ行動」開始時の値付近)まで減少したか否かを判定することで、「持ち下げ行動」の終了時を判定(検出)してもよい。
また、図16及び図17に示す処理では、便宜上、センサデバイス10の装着の向きは、重力方向がY軸方向の正方向に対応する向きであるとしている。しかしながら、利き手の相違や装着方向の相違に応じて上記の各種判定条件は変更されてよい。例えば、センサデバイス10の装着の向きが上記の前提と異なり、重力方向がY軸方向の負方向に対応する向きである場合には、図7に示すY軸成分の加速度は正負が反転する。従って、例えばステップ1614については、所定の閾値時間H1以上、Y軸成分の加速度が1Gより小さく且つ0Gより大きく、且つ、Y軸成分の加速度の変化量ΔYが負である状態が継続したか否かを判定することとしてよい。また、例えばステップ1702については、Y軸成分の加速度が0Gよりも小さくなったか否かを判定することとしてよい。
また、図16及び図17に示す処理では、振動積算値(振動積算値S23等)に基づいて容器内の水分容量(第2水分容量W等)及びそれに伴い経口水分摂取量を推定しているが、今回の飲料行動時の水分摂取時間(ステップ1710)に基づいて今回の飲料行動時の経口水分摂取量を推定することも可能である。この場合、水分摂取時間と経口水分摂取量との関係は、ユーザ毎に予め試験等で導出されてもよいし、所定の平均的な関係が利用されてもよい。或いは、飲料行動前後の手首の軌道の差を用いて水分摂取量を推定することとしてもよい。
排尿量推定部114は、ユーザの排尿量を推定する。ユーザの排尿量の推定方法は、任意の方法であってよい。例えば、トイレの出入口に設けられてよいセンサ(例えばカメラやRFセンサ(RFタグ)等)によりユーザのトイレの滞在時間を算出し、滞在時間に基づいてユーザの排尿量を推定してもよい。或いは、30代の健康な成人男性の場合、全排尿の52%で排尿量が270ml以下であるという統計データに基づいて、排尿量を固定値(例えば270ml)として推定してもよい。或いは、ユーザ毎に、過去の排尿量の平均値を導出し、かかる平均値を排尿量として推定してもよい。これらの場合、追加のセンサ(後述の加速度センサ202及び温湿度センサ204等)は不要である。或いは、ユーザの深部温度の変化によって排泄時間を推定し、排尿の場合は排尿量を算出することとしてもよい。
図18は、排尿量推定部114により実行される排尿量推定処理の一例を示すフローチャートである。尚、図18に示す処理では、ユーザの着衣に装着される加速度センサ202と、ユーザに携帯される温湿度センサ204とを必要とする(図1参照)。温湿度センサ204は、加速度センサ202と一体化されて第2センサデバイス200として構成されてもよいし、センサデバイス10に組み込まれてもよい。尚、第2センサデバイス200は、クリップ状の形態であってよく、ユーザの着衣(ズボン等)に挟むことで装着されてよい。加速度センサ202及び温湿度センサ204からの各出力信号は、センサデバイス10からの出力信号と同様、処理装置100にリアルタイムで送信されてよい。
ステップ1800では、加速度センサ202からの加速度信号(加速度センサ値)に基づいて、着衣の着脱行動(ここでは脱衣行動)を検知したか否かを判定する。尚、加速度センサ202は、ユーザの着衣に装着されるので、ユーザが着衣を脱ぐ行動を行うと、それに対応した波形特徴(例えば重力方向正方向の変化)が発生する。着衣の着脱行動(ここでは脱衣行動)は、かかる波形特徴に基づいて容易に検出することができる。着衣の着脱行動が検知された場合には、ステップ1806に進み、着衣の着脱行動が検知されない場合は、ステップ1802に進む。
ステップ1802では、加速度センサ202からの加速度信号に基づいて、ユーザの離席と短時間の歩行(又は離席に伴う立ち上がり行動と、短い距離の歩行後の静止状態)を検知したか否かを判定する。尚、加速度センサ202は、ユーザの着衣に装着されるので、ユーザが離席と短時間の歩行を行うと、それに対応した波形特徴が発生する。ユーザの離席と短時間の歩行は、かかる波形特徴に基づいて容易に検出することができる。尚、加速度センサ202からの離席や歩行の検知は、既存技術(大久保らによる、"加速度センサーを利用した集中度合推定システムの提案, WISS2008,"や池谷らによる、"3軸加速度センサを用いた移動状況推定方式, 2008-UBI-19(14), pp.75-80")などを用いて実現してもよい。また、短時間とは、ユーザの滞在する施設に応じて決定されるべきパラメータであってよく、例えば食堂からトイレまで歩く時間に対応してよく、例えば4分であってよい。尚、ある環境では、全排尿の96%は離席時間が4分以内であるという統計データが存在する。このことから利用する環境に応じた時間を設定するのが望ましい。ユーザの離席と短時間の歩行を検知した場合には、排尿を行うためにトイレに向かった可能性が高いと判断して、ステップ1804に進む。
ステップ1804では、温湿度センサ204からの出力信号(温湿度センサ値)に基づいて、ユーザが水周り環境(例えばトイレ)に入ったことを検知したか否かを判定する。例えば、温湿度センサ値に基づいて、ユーザの周囲の温度が閾値以下に下降し、また湿度が閾値以上に上昇した場合に、使用者が水回り環境に入ったと判定してもよい。ユーザが水周り環境に入ったことを検知した場合に、ステップ1806に進み、それ以外の場合は、ステップ1802に戻る。尚、ユーザが水周り環境に入ったことが検知されないまま、歩行状態が検知されなくなった場合、ステップ1800に戻ってもよい。尚、水周り環境(例えばトイレ)への入室は、水周り環境の出入口に設けられてよいセンサ(例えばカメラやRFセンサ等)により検出されてもよい。
ステップ1806では、現在時刻Tを記録する。時刻Tは、排尿開始時に対応する時刻となる。
ステップ1808では、加速度センサ202からの加速度信号に基づいて、着衣の着脱行動(ここでは着衣行動)を検知したか否かを判定する。同様に、加速度センサ202は、ユーザの着衣に装着されるので、ユーザが着衣を着ける行動を行うと、それに対応した波形特徴(例えば重力方向負方向の変化)が発生する。着衣の着脱行動(ここでは着衣行動)は、かかる波形特徴に基づいて容易に検出することができる。着衣の着脱行動が検知された場合には、ステップ1814に進み、着衣の着脱行動が検知されない場合は、ステップ1810に進む。
ステップ1810では、温湿度センサ204からの出力信号(温湿度センサ値)に基づいて、ユーザが水周り環境(例えばトイレ)から出たことを検知したか否かを判定する。例えば、温湿度センサ値に基づいて、ユーザの周囲の温度と湿度が水回り環境に移動する前と同等まで戻った場合に、ユーザが水周り環境から出たことを検知することとしてよい。ユーザが水周り環境から出たことを検知した場合に、ステップ1812に進み、それ以外の場合は、ステップ1808に戻る。尚、水周り環境(例えばトイレ)からの退室は、水周り環境の出入口に設けられてよいセンサ(例えばカメラやRFセンサ等)により検出されてもよい。
ステップ1812では、上記のステップ1802と同様、加速度センサ202からの加速度信号に基づいて、ユーザの短時間の歩行と着席を検知したか否かを判定する。ユーザの短時間の歩行と着席を検知した場合には、ステップ1814に進み、それ以外の場合は、ステップ1810に戻る。
ステップ1814では、現在時刻Tを記録する。時刻Tは、排尿終了時に対応する時刻となる。
ステップ1816では、排尿開始時刻Tと排尿終了時刻Tとの時間差(差分時間=T−T)を算出する。
ステップ1818では、上記のステップ1816で算出した差分時間が5分未満であるか否かを判定する。差分時間が5分未満である場合は、ステップ1820に進み、それ以外の場合は、排尿が行われなかったと判断して、そのまま終了する。
ステップ1820では、排泄種別が排尿であると判定する。
ステップ1822では、今回の排尿時の排尿量を算出(推定)する。排尿量は、例えば以下の式で算出されてもよい。
排尿量(ml)=差分時間(分)×90
環境温湿度記録部116は、温湿度センサ204からの出力信号(温湿度センサ値)に基づいて、ユーザの周囲の温度と湿度の変化を検出し、記録する。例えば、環境温湿度記録部116は、環境温湿度記録部は、ユーザ周囲の環境温度または環境湿度若しくはその両方が、所定閾値を超えて変化した場合に、現在の時刻とそのときの変化した値を記録する。
図19は、環境温湿度記録部116により実行される環境温湿度記録処理の一例を示すフローチャートである。
ステップ1900では、環境温度及び環境湿度のそれぞれの変化検知用の閾値(Tt,Th)をセットする。閾値(Tt,Th)は、ユーザ毎に設定されてもよい。
ステップ1902では、温湿度センサ204からの出力信号(温湿度センサ値)に基づいて、環境温度の変化量が閾値Ttを超えたか否かを判定する。環境温度の変化量が閾値Ttを超えた場合には、ステップ1906に進み、それ以外の場合は、ステップ1904に進む。
ステップ1904では、温湿度センサ204からの出力信号(温湿度センサ値)に基づいて、環境湿度の変化量が閾値Thを超えたか否かを判定する。環境湿度の変化量が閾値Thを超えた場合には、ステップ1906に進み、それ以外の場合は、ステップ1902に戻る。即ち、環境温度の変化量が閾値Ttを超えるか、又は、環境湿度の変化量が閾値Thを超えるまで待ち状態となる。
ステップ1906では、現在の時刻と変化した値(環境温度又は環境湿度)を記録する。
尚、図19に示す処理では、環境温度及び環境湿度の双方の変化を記録しているが、環境温度の変化のみを記録することとしてもよい。
膀胱内尿量推定部118は、経口水分摂取量推定部112により推定された経口水分摂取量と、排尿量推定部114により推定された排尿量と、環境温湿度記録部116により記録された環境温度とに基づいて、ユーザの膀胱内尿量を推定する。膀胱内尿量の推定方法は、任意であってよい。例えば、膀胱内尿量推定部118は、経口水分摂取量推定部112にて「飲料行動」が検出されると、飲料行動ごとに水分摂取時刻とそのときの飲料種別と環境温度を抽出する。次に、水分摂取時刻と現在時刻を用いて温度ごとの経過時間を算出する。次に、全ての飲料行動について積算膀胱内尿量を算出・加算する。ただし、途中に排尿行動があった場合は、その時に排尿量推定部114により推定される排尿量を減算する。膀胱内尿量推定部118は、このような加減算処理を行ない、残った積算膀胱内尿量を現在の膀胱内尿量として出力する。
図20は、膀胱内尿量推定部118により実行される膀胱内尿量推定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す処理は、定期的(例えば、1分おきや5分おき)に呼び出され、実行されるものであってよい。
ステップ2000では、上述の如く記録されている水分摂取時刻T(ステップ1722参照)と飲料種別(ステップ1722参照)と環境温度(図20参照)を抽出する。
ステップ2002では、水分摂取時刻Tと現在時刻とを用いて温度(所定温度温度範囲)毎の経過時間を算出する。所定温度範囲は、図20に示した処理の閾値Ttに対応した幅を有する範囲であってよい。例えば閾値Ttが5度である場合、0−5度、5−10度、10−15度、15−20度、20−25度、25−30度、30−35度、35−40度、40−45度といったように、複数の所定温度範囲が規定される。水分摂取時刻Tから現在時刻までの時間について、どの温度範囲にどのくらいの時間滞在していたかを算出する。例えば、水分摂取時刻Tから現在時刻までの時間が1時間であるとき、20−25度の温度範囲には、20分間、25−30度の温度範囲には、40分間といった具合である。
ステップ2004では、積算膀胱内尿量に未だ加算されていない飲料行動(その際の経口水分摂取量)が存在するか否かを判定する。積算膀胱内尿量に未だ加算されていない飲料行動が存在する場合は、ステップ2006に進み、それ以外の場合は、ステップ2008に進む。
ステップ2006では、現在の積算膀胱内尿量に、未だ加算されていない飲料行動に起因した増分が加算される。飲料行動に起因した増分ΔVは、例えば以下の式で算出されてもよい。
ΔV(ml)=(1+1/(−T×α×e(Δt)))×L 式(1)
ここで、Tは、環境温度による重みであり、αは利尿率であり、Lは経口水分摂取量である。経口水分摂取量Lは、経口水分摂取量推定部112により上述の如く算出(推定)された値であってよい。利尿率αは、飲料種別に応じて決定されてよい。Δtは、上記ステップ2002で算出される経過時間である。ΔV(ml)は、環境温度毎(即ち上記ステップ2002で得られる所定温度範囲毎)に算出され、これらが合計されてよい。尚、eは、エクスポネンシャル(exp)を表す。
尚、式(1)からも分かるように、飲料行動に起因した膀胱内尿量の増分ΔVは、経過時間に応じて変化する。従って、積算膀胱内尿量に既に加算されている過去の飲料行動についても、再度、膀胱内尿量の増分ΔVが算出(更新)され、現在の積算膀胱内尿量に反映されてもよい。即ち、過去の飲料行動に起因した膀胱内尿量の増分ΔVについては、膀胱内尿量の増分ΔVが、略L(当該飲料行動の際に推定された経口水分摂取量)になるまで、時間の経過と共に更新されてもよい。
ステップ2008では、前回の膀胱内尿量の推定時以降、排尿があったか否かを判定する。排尿があったか否かは、排尿量推定部114からの情報に基づいて判断されてよい。前回の膀胱内尿量の推定時以降、排尿があった場合には、ステップ2010に進む。他方、前回の膀胱内尿量の推定時以降、排尿がない場合は、そのまま終了する。この場合、現在の積算膀胱内尿量が、現在のユーザの膀胱内尿量として推定されたことになる。
ステップ2010では、現在の積算膀胱内尿量から、排尿量推定部114により推定される排尿量を減算する。
ステップ2012では、現在の積算膀胱内尿量(排尿量を減算した後の積算膀胱内尿量)を現在のユーザの膀胱内尿量として推定する。
尚、図20に示す処理により推定された現在の積算膀胱内尿量(現在のユーザの膀胱内尿量)が所定閾値尿量に到達した場合には、管理コンピューター20にその旨の連絡がなされてもよい。所定閾値尿量は、ユーザ毎に設定されてよく、例えば各ユーザの膀胱容量に基づいて設定されてもよい。管理コンピューター20を介して連絡を受けた介護者等は、現在の積算膀胱内尿量が所定閾値尿量に到達したユーザに排尿を促す等の対応を取ることができる。
また、図20に示す処理では、積算膀胱内尿量に対する減少因子は排尿量のみであったが、他の減少因子、例えば不感蒸泄や有感蒸泄等が考慮されてもよい。不感蒸泄は、肺からの呼気によって失われる水分であり、一日約1リットルである。不感蒸泄は、気温と体重と発熱の関係から算出されてもよい。有感蒸泄は、発汗などである。有感蒸泄は、快適性指標PWV(Predicted Mean Vote)または皮膚抵抗で推定されてもよい。PMVは、温度環境に関する6要素(空気温度、平均輻射温度、風速、相対湿度、着衣量、代謝量)を用いて算出されてよい。また、他の減少因子として排便が考慮されてもよい。尚、一般成人の一日当たりの平均的な排泄される水分量は尿から1300ml、便から100mlである。従って、例えば図18のステップ1818において差分時間が5分より大きい場合は、排便であると判断して、その際の排水量(排尿量として扱う)を100mlの固定値としてもよい。
また、図20に示す処理では、積算膀胱内尿量に対する増加因子は、経口水分摂取量のみであったが、他の増加因子、例えば代謝水が考慮されてもよい。代謝水は、体内での物質代謝によって生じる水分である。尚、一般成人の場合、代謝水は、約300ml/日である。また、食事で摂取される経口水分摂取量が考慮されてもよい。尚、一般的に、一般成人の場合、2000mlが経口摂取水分量であり、そのうち、約500〜700mlが食事で摂取される。従って、飲料水による水分摂取量は1300〜1500mlとなる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、センサデバイス10は、ジャイロセンサ14を備えているが、ジャイロセンサ14は、必ずしも必須ではなく、省略されてもよい。また、センサデバイス10の加速度センサ12は、3軸であったが、2軸又は1軸であってよい。例えば2軸の場合は、Y軸とX軸の2軸であれば、比較的高い精度の検出(推定)を維持することができる。また、精度が落ちるものの、1軸としてY軸又はX軸を用いることも可能である。
また、上述した実施例では、特に飲料行動の検出にセンサデバイス10のみ(究極的にはセンサデバイス10の加速度センサ12のみ)を用いることで、簡易な構成を実現している。しかしながら、補助的に他のセンサを用いることも可能である。例えば、容器内にRFタグを埋め込み、センサデバイス10が当該RFタグを検出することにより、ユーザが容器を手に持ったこと(即ち上述の「突出し行動」)を検出することとしてもよい。また、人は、重量があるものを持ち上げる際に手首付近の筋肉を使う点を考慮し、ユーザの筋電値(例えば筋電計による計測値)が閾値以上変化した場合に、「持ち上げ行動」を検出することとしてもよい。
また、上述した実施例では、センサデバイス10は、ユーザの手首に装着されているが、ユーザの手首以外の手の部分、例えば手の甲や、手首と肘の間の部分、指等に装着されてもよい。
また、上述した実施例において、上述した処理装置100の機能の一部又は全部は、センサデバイス10に内蔵されてもよい。尚、当然ながら、処理装置100の機能の全部がセンサデバイス10に内蔵される場合、センサデバイス10と処理装置100との間の無線通信は不要となる。
また、上述した実施例において、飲料は、液体であってもよいし、ゼリー状など、粘性を有する流体であってもよい。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ユーザの手に装着される加速度センサと、
前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する処理装置とを含む、膀胱内尿量推定装置。
(付記2)
前記処理装置は、前記加速度センサとの無線通信を介して前記加速度センサの出力信号を取得する、付記1に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記3)
前記処理装置は、前記検出した飲料行動の際の前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量を推定する、付記2に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記4)
前記処理装置は、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動の際の前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記容器内の第1水分容量を推定すると共に、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動の際の前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記容器内の第2水分容量を推定し、前記第1水分容量からの前記第2水分容量の差に基づいて、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量を推定する、付記2又は3に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記5)
前記処理装置は、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動の際の前記加速度センサの出力信号の振動成分の積算値に基づいて、前記容器内の第1水分容量を推定すると共に、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動の際の前記加速度センサの出力信号の振動成分の積算値に基づいて、前記容器内の第2水分容量を推定する、付記4に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記6)
前記処理装置は、前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザの飲料行動中における前記容器内の水分を飲み干す行動の有無を判定し、該判定結果に基づいて、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量を推定する、付記2に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記7)
前記処理装置は、前記ユーザの飲料行動中に前記容器内の水分を飲み干す行動があったと判定した場合には、前記ユーザの飲料行動前の前記容器内の水分容量を、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量として推定する、付記6に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記8)
前記処理装置は、検出した飲料行動時からの経過時間と、前記検出した飲料行動に対して前記推定した経口水分摂取量とに基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、付記2に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記9)
前記処理装置は、排尿量を推定し、前記推定した経口水分摂取量と、前記推定した排尿量とに基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、付記2に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記10)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザの手の長手方向(肘から手首に向かう方向)の加速度(X軸成分)の大きさが所定閾値以上変化した場合に、前記ユーザが手を前に突き出す行動を検出する、付記2〜9のうちのいずれか1つに記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記11)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザの手の長手方向(肘から手首に向かう方向)の加速度(X軸成分)と、前記ユーザが手のひらをひらいたときの手のひらに対して略垂直な方向の加速度(Z軸成分)との合成加速度(=√(Gy+Gz))が所定閾値(例えば0.5G)以上変化した場合に、前記ユーザが手を前に突き出す行動を検出する、付記2〜9のうちのいずれか1つに記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記12)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザの手の長手方向(肘から手首に向かう方向)の加速度(X軸成分)の大きさが1Gに向かって増加した場合に、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動を検出する、付記2〜11のうちのいずれか1つに記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記13)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザが手のひらを開いたときの手のひらに略平行で且つ手を正面に真っ直ぐ伸ばしたときの上下方向の加速度(Y軸成分)の大きさが0Gに向かって減少した場合に、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動を検出する、付記2〜12のうちのいずれか1つに記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記14)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザの手の長手方向(肘から手首に向かう方向)の加速度(X軸成分)の大きさが0Gに向かって減少した場合に、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動を検出する、付記2〜13のうちのいずれか1つに記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記15)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザが手のひらを開いたときの手のひらに略平行で且つ手を正面に真っ直ぐ伸ばしたときの上下方向の加速度(Y軸成分)の大きさが1Gに向かって増加した場合に、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動を検出する、付記2〜14のうちのいずれか1つに記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記16)
前記処理装置は、前記加速度センサにより検出される加速度であって、前記ユーザが手のひらを開いたときの手のひらに略平行で且つ手を正面に真っ直ぐ伸ばしたときの上下方向の加速度(Y軸成分)の大きさが1Gまで増加し、且つ、その後、加速度(Y軸成分)の大きさが1G付近のままで加速度(Y軸成分)の正負が反転した場合には、前記ユーザの飲料行動中における前記容器内の水分を飲み干す行動を検出する、付記6又は7に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記17)
前記処理装置は、前記加速度センサの出力信号の振動成分の積算値に関する前記ユーザの過去の実測データと、今回検出された飲料行動時の振動成分の積算値との関係に基づいて、前記第1水分容量及び前記第2水分容量を推定する、付記5に記載の膀胱内尿量推定装置。
(付記18)
ユーザの手に装着される加速度センサの出力信号を取得し、
取得した前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、
前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、膀胱内尿量推定方法。
(付記19)
ユーザの手に装着される加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、
前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、
処理をコンピューターに実行させるプログラム。
(付記20)
ユーザの手に装着される加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、
前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、
処理をコンピューターに実行させるプログラムが記憶された記憶媒体。
(付記21)
ユーザの手に装着される加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、処理装置。
(付記22)
ユーザの手に装着される加速度センサと、
前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する処理装置とを含む、膀胱内尿量推定装置と、
前記加速度センサの出力信号を前記処理装置に無線通信で伝送するための無線通信網とを備える、システム。
(付記23)
付記1〜22のうちのいずれか1つにおいて、前記加速度センサは、ユーザの手首に装着される。
1 膀胱内尿量推定装置
10 センサデバイス
12 加速度センサ
14 ジャイロセンサ
20 管理コンピューター
100 処理装置
110 ユーザプロファイル生成部
112 経口水分摂取量推定部
114 排尿量推定部
116 環境温湿度記録部
118 膀胱内尿量推定部
200 第2センサデバイス
202 加速度センサ
204 温湿度センサ

Claims (8)

  1. ユーザの手に装着される加速度センサと、
    前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する処理装置とを備える、膀胱内尿量推定装置。
  2. 前記処理装置は、前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが手を前に突き出す行動と、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動と、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動とを検出した場合に、前記ユーザの飲料行動を検出し、前記検出した飲料行動の際の前記加速度センサの出力信号に基づいて、該飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量を推定する、請求項1に記載の膀胱内尿量推定装置。
  3. 前記処理装置は、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動の際の前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記容器内の第1水分容量を推定すると共に、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動の際の前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記容器内の第2水分容量を推定し、前記第1水分容量からの前記第2水分容量の差に基づいて、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量を推定する、請求項2に記載の膀胱内尿量推定装置。
  4. 前記処理装置は、前記ユーザが手で前記容器を持ち上げる行動の際の前記加速度センサの出力信号の振動成分の積算値に基づいて、前記容器内の第1水分容量を推定すると共に、前記ユーザが手で前記容器を持ち下げる行動の際の前記加速度センサの出力信号の振動成分の積算値に基づいて、前記容器内の第2水分容量を推定する、請求項3に記載の膀胱内尿量推定装置。
  5. 前記処理装置は、前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザの飲料行動中における前記容器内の水分を飲み干す行動の有無を判定し、該判定結果に基づいて、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量を推定する、請求項2に記載の膀胱内尿量推定装置。
  6. 前記処理装置は、前記ユーザの飲料行動中に前記容器内の水分を飲み干す行動があったと判定した場合には、前記ユーザの飲料行動前の前記容器内の水分容量を、前記飲料行動時の前記ユーザの経口水分摂取量として推定する、請求項5に記載の膀胱内尿量推定装置。
  7. ユーザの手に装着される加速度センサの出力信号を取得し、
    取得した前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、
    前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、膀胱内尿量推定方法。
  8. ユーザの手に装着される加速度センサの出力信号に基づいて、前記ユーザが容器に入った水分を口から摂取する際の経口水分摂取量を推定し、
    前記推定した経口水分摂取量に基づいて、前記ユーザの膀胱内尿量を推定する、
    処理をコンピューターに実行させるプログラム。
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