JP2014079232A - 培地及びそれを用いた植物の栽培方法 - Google Patents

培地及びそれを用いた植物の栽培方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 スギなどの樹皮の炭化材料を培地として用いることにより、イチゴなどの、ランナーによる育苗の低コスト化を図る。
【解決手段】 樹皮を35〜45℃の温度範囲で、2〜8箇月間、望ましくは7〜8箇月間発酵させて炭化することにより得られる樹皮培地3を、水溶性または生分解性の材料からなる、ほぼ円筒形の容器に充填して樹皮培地の成形体2とし、イチゴの親株6の周囲に配置する。親株6から伸びたランナー4を、樹皮培地の3の表面に固定し、ランナー4から生じた根が成長し、子株となった後、樹皮培地の成形体2と一緒に、別途に調製した定植用の培地に、定植する。
【選択図】図3

Description

本発明は、イチゴを主とする、ランナーにより繁殖が可能な、植物の栽培方法に関わり、特に炭化処理を施した樹皮の培地の成形体を用いることにより、栽培の効率向上を図ったものである。
イチゴは、病害虫による障害が少ないことや増殖効率が高いという利点から、種子繁殖型栽培方法も一部で検討されている。しかし、現在主流となっている育苗方法は、栄養繁殖であり、親株から蔓状に伸びた匍匐茎とも称されるランナーを、培地に接した状態で固定し、ランナーから生じた根が、十分に培地の内部に延伸し、子株となった状態で親株から切り離すというものである。
この方法によれば、優れた形質を発現する遺伝子を、そのまま引き継ぐことができるという利点がある。反面、親株の病気を引き継ぐ可能性が高いことから、苗を得るには、親株から得られた2代目の子株のランナーから生じた、3代目以降の子株を用いるのが一般的である。また、2代目の子株は育ち過ぎているという理由もある。
また、育苗に際しては、親株の周囲に培地を充填したポットを並べ、ランナーの先端部を、例えばU字形状に折り曲げた針金を用いて、ポットの培地表面に固定するなどの手段が用いられる。このような方法を採用する利点は、根付いた後の子株を、ポットから培地ごと抜き出して、そのまま定植することができるという点がある。
しかし、この方法では、ポットから子株を抜き出す工数が必要になる他、市販のポットは、ポリエチレンなどの高分子材料の成形品であることが多く、使用済みのポットの廃棄が、環境への負荷の増加に繋がることから、大量の育苗に際しては、無視できない問題である。
イチゴの栄養繁殖による育苗の、コストを低減する方法として、例えば特許文献1には、針金で構成したネットの針金の間に、培土を充填したポットを嵌合させて並べ、当該ネットの適当な位置に親苗を栽植したプランターを設置して、親苗から伸びてきたランナーをポットに導いて根付かせる方法が開示されている。しかし、ここに開示されている技術には、前記の課題への対処方法が開示されていない。
また、特許文献2には、イチゴの親株を栽植したプランターの周囲に、プランターの培地よりも低い位置に、透水性シートを傾斜させて設置し、ランナーを透水性シートに根付かせて育苗する技術が開示されている。これには、狭い面積で多くの苗が得られ、そのまま成長させることができるという利点があるが、水耕栽培と同様の設備が必要になり、コストなどの面で改善の余地がある。
一方で、本発明者らは、特開2012−112226号公報において、スギなどの針葉樹の樹皮を35〜45℃の比較的低い温度範囲で、2箇月以上の期間発酵させると繊維形状を保持した炭化材料が得られることを開示している。この材料は、炭化材であるため、多孔質で適度な保水性と通気性を有し、樹皮の炭化過程で生成される成分には、抗菌作用を示すものがあることから、培地としての有用性も期待できる。
特開2006−050907号公報 特開平06−284826号公報
従って本発明の課題は、かかる炭化材料を培地として用いることにより、イチゴなどの、ランナーによる育苗の低コスト化を図ることにある。
本発明は、前記の課題解決のため、前記の炭化材料を培地として利用することを検討した結果、最適な調整方法が見出された結果、なされたものである。
即ち、本発明は、樹皮を35〜45℃の温度範囲で、2〜8箇月間発酵させて炭化することにより得られる有機炭素繊維を含む樹皮培地を、水溶性または生分解性のシートからなるほぼ筒状の容器に充填してなる樹皮培地の成形体であり、前記樹皮には、スギ含む針葉樹の樹皮が含まれることを特徴とする。
また、本発明は、ランナーにより繁殖する植物の親株の周囲に、前記の樹皮培地の成形体を設置し、前記親株のランナーが前記培地に根付いて生じる子株を、前記樹皮培地の成形体とともに、別途に調製した定植用の培地に定植する工程を有するとともに、前記植物が、イチゴであることを特徴とする栽培方法である。
本発明によるイチゴを主とする植物の栽培方法においては、前記のような特長を具備する樹皮由来の培地を用いるので、高効率で子株がえられる。しかも樹皮培地を充填する容器には、水溶性または生分解性のシートを用いるので、子株が根付いたら、親株から切り離し、容器ごと定植しても、容器自体が溶けるか微生物により分解されるので、そのまま放置しておいても、肥料などに影響を及ぼすような障害が生じない。
生分解性のシートとしては、例えばポリ乳酸、ポリカプロラクトン、変性デンプンなどの高分子材料を用いることができ、これらの生分解性高分子材料を結合材として成形した、セルロース繊維などを用いることもできる。さらに言えば、パルプをデンプン糊でシート状にした、トイレットペーパーのようなものでもよい。
また、本発明に用いる樹皮培地は、完全に炭化しないで、セルロースなどの有機物の状態で残存している部分があり、水や温水に浸漬することで接着性を発現し、容器に充填した培地が容易に崩壊しないという副次的な機能も有するので、本発明に適している。
本発明に係る樹皮培地を充填する容器の一例を示す図。 本発明に係る成形した培地にランナーを固定した状態の一例を示す図。 親株を栽植したプランターの周囲に培地の成形体を配置した一例を示す図。
次に本発明の実施の形態について具体的な図を参照しながら説明する。
まず、樹皮培地を得る工程について説明する。本発明に係る樹皮培地は、基本的には、前記のように、樹皮を35〜45℃の温度範囲で、2〜8箇月間、望ましくは、7〜8箇月間、低温発酵させることにより得られる。
一例として、スギの樹皮を、35〜45℃の温度範囲で、7箇月保持し発酵させたものを試料として、105℃に保持し重量減少がなくなるまで、水分を除き、炭素の含有量を測定したところ、90%という数値が得られた。植物の細胞を構成する主成分であるセルロースは、(C10という組成式で示されるように、炭素:水素:酸素の重量比が、概ね72:10:60となるので、炭素の重量分率は、約51%ということになる。従って、セルロース換算の重量で、酸素及び水素の約89%が発酵過程で除かれたことになる。
図1は、本発明に係る樹皮培地を充填する容器の一例を示す図である。図1に示した容器1は開口部と底部を有する円錐台の形状を有し、図の上側となる開口部の直径が40〜50mmの円形、図の下側となる底部の直径が30〜40mmの円形で、高さが50〜60mmである。
本発明に用いられる樹皮培地の容器の形状は、前記のようにほぼ筒状であればよいが、多数の容器を、多数の穴を設けたり、針金などの細長い棒状の材料を組み立てたりした構造の、容器受け器具に並べるような使用方法や、市販の紙コップと同様に積み重ねて保管することを想定すると、テーパを有する円錐台の形状が望ましい。そして、保管の際は、構成材料の特性から、耐水性に乏しいので、乾燥状態とすることが必要である。
図2は、本発明に係る成形した樹皮培地に、イチゴのランナーを固定した状態の一例を示す図である。図2において、2は容器に充填した樹皮培地の成形体、3は樹皮培地、4はランナー、5はランナーを樹皮培地表面に固定するための固定部材である。本発明の栽培方法においては、ランナーの4先端部を固定部材5で固定し、適宜灌水を施す。固定部材5には、従来用いられている針金などに曲げ加工を施したものなどが使用できる。
図3は、本発明の栽培方法に係る、イチゴの親株を栽植したプランターの周囲に、培地の成形体を配置した一例を示す図である。図3において、6は親株、7はプランター、8は樹皮培地の成形体2を配置するための容器受け具である。ここに示すプランター7には、市販のものが使用可能で、容器受け具8は、金属板、木材板、高分子材料板などを箱状に組み立てて、樹皮培地の成形体3が嵌合する穴を、等間隔で設けたものである。このようにして樹皮培地3の表面にランナー4を固定した後、根付いて子株として十分に成長した後、本株6から切り離し、図示しない定植用の培地に移植、定植する。
比較のため、このようにして栽培したイチゴの果実と、通常の培地を用いたイチゴの果実の糖度を測定してみたところ、本発明の栽培方法によるイチゴの果実の方が、約11%高いという結果が得られた。これは本発明に用いる樹皮培地が、前記のように保水性や通気性に優れ抗菌性を有することに起因すると解される。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る、各種変形、修正を含む、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
1・・・容器 2・・・樹皮培地の成形体 3・・・樹皮培地 4・・・ランナー5・・・固定部材 6・・・親株 7・・・プランター 8・・・容器受け具

Claims (4)

  1. 樹皮を35〜45℃の温度範囲で、2〜8箇月間発酵させて炭化することにより得られる有機炭素繊維を含む樹皮培地を、水溶性または生分解性のシートからなるほぼ筒状の容器に充填してなることを特徴とする樹皮培地の成形体。
  2. 前記樹皮は、スギ含む針葉樹の樹皮を含むことを特徴とする、請求項1に記載の樹皮培地の成形体。
  3. ランナーにより繁殖する植物の親株の周囲に、請求項1または請求項2に記載の樹皮培地の成形体を設置し、前記親株のランナーが前記培地に根付いて生じる子株を、前記樹皮培地の成形体とともに、別途に調製した定植用の培地に定植する工程を有することを特徴とする、植物の栽培方法。
  4. 前記植物は、イチゴであることを特徴とする、請求項3に記載の植物の栽培方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044235A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 希望の丘農園株式会社 土壌改良材と植物栽培方法
CN105993685A (zh) * 2016-05-24 2016-10-12 江苏大学 一种多肉植物栽培基质
CN106045791A (zh) * 2016-05-25 2016-10-26 句容市农业技术推广中心 一种高架草莓专用基质及其制备方法和应用

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