JP2014000073A - 野菜栽培器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貯水容器1と、貯水容器1に内装され底面に多数の穴が形成された栽培容器2と、栽培容器2の底面上に置かれた固化培地3と、固化培地3に貯水容器1内の水4を給水する給水ひも5と、貯水容器1の底面に設置された脚部6からなる野菜栽培器具であって、固化培地3は、ピートモスを主体とし、所定厚みを有する基部16から盛り上がる畝17を有し、各畝17の頂部に筋状に種まき用の凹み18が形成されている。水の管理と間引きが簡単に行え、固化培地3は可燃ゴミとして廃棄できる。
【選択図】図2
Description
しかし、野菜の間引きは相当に面倒な作業である。種を培地に筋まきしたつもりでも、実際に発芽してくると二次元的に密植状態となっていることも多く、成長するにつれ葉がもじゃもじゃと絡み合い、間引きする幼野菜(成長途上の野菜)の茎がつまみにくいだけでなく、間引きするとき周りの幼野菜の葉を引っ掛けて千切ったり、一緒に引き抜いたりすることも多い。
さらに野菜の収穫が終わった後、不要になった土は最終的に不燃埋立ゴミとして処分することになるが、自宅栽培が盛んに行われて不燃埋立ゴミが大量に出るようになると、処分場を抱える自治体としては望ましくない。
上記野菜栽培器具は、望ましくは例えば以下のような実施形態を有する。(1)前記凹みの断面が略V字形であること、(2)前記固化培地が、穴が形成されたベース部と前記穴に嵌脱可能なブロック部からなり、前記ブロック部に前記畝及び凹みが形成されていること、(3)前記ベース部に形成された穴が閉じた底面を有すること、(4)前記固化培地はピートモスを主体として構成されていること、(5)前記栽培容器の前記固化培地が置かれる底面に、前記給水ひもを通す穴のほか多数の穴が形成されていること、(6)前記貯水容器の底面に脚部が設置され、前記脚部により底面が野菜栽培器具の設置面から浮いた状態とされ、前記脚部の周囲に銅材が巻かれていること。
前記固化培地が穴が形成されたベース部と前記穴に嵌脱可能なブロック部からなり、前記ブロック部に前記畝及び凹みが形成されているとき、例えば野菜を収穫後に、ブロック部を取り替えるのみで、新たな野菜の栽培が可能となるので、ゴミの発生量が減り、コスト的にも有利となる。また、ベース部からブロック部を取り除き、ポット苗(土付き苗)を土付きのまま穴に入れて育てることもできる。
貯水容器の底面に脚部を設置し、その脚部により貯水容器の底面を設置面(例えばコンクリート面や地面)から浮いた状態とし、かつ脚部の周囲に銅材を巻いた場合、当該脚部が接地面から近づこうとするナメクジを寄せ付けない。脚部の周囲に銅材を巻くという簡単な手段により、清潔安全な野菜栽培ができる。
図1〜3に示す野菜栽培器具は、貯水容器1と、貯水容器1に内装され底面に多数の穴が形成された栽培容器2と、栽培容器2の底面上に置かれた固化培地3と、固化培地3に貯水容器1内の水4を給水する給水ひも5と、貯水容器1の底面に設置された脚部6からなる。
貯水容器1はプラスチック製で、全体として四角いトレー状であり、平らな底面7と4つの側面8から構成され、側面8の一部にオーバーフロー穴9が形成されている。
固化培地3として、ピートモスを主体とする固化培地を好適に用いることができる。固化培地は、培土基材を栽培時に容易に崩れずかつ野菜の生長を阻害しない程度の硬さに固化剤で固化したものである。例えば特許第3425431,3847212,4740471号公報に、培土基材としてピートモス等を用い、固化剤として残部1〜15質量%の熱融着性繊維を用いた固化培地が記載されており、これらを本発明の固化培地3として利用できる。固化培地3はピートモスを固化培地全体の50質量(乾燥質量)%以上、望ましくは70質量%以上を含み、より望ましくは培土基材の全てがピートモスである。
次いで、固化培地3の畝17の頂部に形成された筋状の凹み18に、適宜の密度で野菜(主として葉野菜及び根野菜)の種をそれぞれ一列にまく。その後、貯水容器1内に水がなくならないように気を付けるほか、野菜の発芽及び成長に伴って随時、間引きを行う。発芽・生長する野菜25は根を固化培地3の中に延ばし、さらに穴14,15から下方の貯水容器1に延ばす。
上記野菜栽培器具によれば、水管理や間引きが従来に比べて容易で、随時間引き菜を収穫でき、ナメクジの被害に遭うことがない。また、使用後の固化培地3が再使用できなくなったとき(例えば使用によりひどく形崩れしたときなど)、新しい固化培地3に適宜交換し、不要になった固化培地3は可燃ゴミとして廃棄することができる。
この野菜栽培器具において、図1〜3の野菜栽培器具との主たる相違点は、固化培地3Aに畝17Aが1つだけ形成されている点と、畝17Aの頂部に形成された筋状の凹み18AがV字形をなしている点である。
なお、凹み18Aの両壁18Aa,18Abは、表面が滑らかでなく細かい凹凸があって種子26との接触抵抗が大きい方がよく、また、弾性を有する方がよい。これは両壁18Aa,18Abの間に挟まれた種子26が、凹み18A内にしっかり保持されるためである。固化培地3Aがピートモスを主体とする材質の場合、通常この条件を満たす。
この野菜栽培器具において、図1〜3の野菜栽培器具との主たる相違点は、固化培地3Bが、穴27が形成されたベース部28と前記穴27に嵌められたブロック部29からなる点と、ブロック部29に畝17Bが1条のみ形成されている点と、畝17Bの頂部に形成された筋状の凹み18BがV字形をなしている点である。
穴27及びブロック部29の平面視形状は、図8に示す円形に限らず、例えば正方形、長方形、楕円形又はレーストラック形、あるいはこれらに類似の形状等、任意の形状とすることができる。ブロック部29に複数条の畝28Bを形成することもできる。また、ベース部28とブロック部29は同じ材質からなっていても、互いに異なる材質からなっていてもよい。
あるいは、ベース部28からブロック部29を取り外し、ポット苗(土付き苗)を土付きのまま穴27に入れて育てることもできる。この場合、穴27の平面視形状が十分大きければ、複数個のポット苗を穴27に入れて育てることができる。
この野菜栽培器具において、図7の野菜栽培器具との相違点は、固化培地3Cに形成された穴27Cが閉じた底面31を有する点である。
この野菜栽培器具は、図7の野菜栽培器具と基本的に同じ機能を有するが、穴27Cに底面31が形成されているため、ポット苗を土付きのまま穴27Cに入れた場合に、土が栽培容器2C内に散らばったり、下方の貯水容器1C内にこぼれたりせず、使い勝手がよい。
2,2A,2B,2C 栽培容器
3,3A,3B,3C 固化培地
4 水
5,5A,5B,5C 給水ひも
6 脚部
17,17A,17B,17C 固化培地の畝
18,18A,18B,18C 畝の凹み
Claims (7)
- 貯水容器と、前記貯水容器に内装され底面に穴が形成された栽培容器と、前記栽培容器の底面上に置かれた固化培地と、前記固化培地に前記貯水容器内の水を給水する給水ひもからなり、前記栽培容器の底面は前記貯水容器の底面より所定距離上方に位置し、前記固化培地には畝が形成され、前記畝の頂部に筋状に種まき用の凹みが形成され、前記給水ひもは前記固化培地に接触し、前記栽培容器の底面に形成された穴を通して前記貯水容器内の水中に下り、毛細管現象により前記固化培地に給水することを特徴とする野菜栽培器具。
- 前記凹みの断面が略V字形であることを特徴とする請求項1に記載された野菜栽培器具。
- 前記固化培地が、穴が形成されたベース部と前記穴に嵌脱可能なブロック部からなり、前記ブロック部に前記畝及び凹みが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載された野菜栽培器具。
- 前記ベース部に形成された穴が閉じた底面を有することを特徴とする請求項3に記載された野菜栽培器具。
- 前記固化培地はピートモスを主体とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された野菜栽培器具。
- 前記栽培容器の前記固化培地が置かれる底面に、前記給水ひもを通す穴のほか多数の穴が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された野菜栽培器具。
- 前記貯水容器の底面に脚部が設置され、前記脚部により底面が設置面から浮いた状態とされ、前記脚部の周囲に銅材が巻かれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された野菜栽培器具。
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