JP2014078603A - リアクトル、コンバータ、電力変換装置、及びリアクトルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立作業性に優れるリアクトル、このリアクトルを具えるコンバータ、電力変換装置、及びリアクトルの製造方法を提供する。
【解決手段】リアクトル1は、巻線2wを巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア3と、コイル2と磁性コア3との組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、組合体10が載置される底板部40と、組合体10の周囲を囲む側壁部41とを具える。側壁部41は、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有する挟持部45とを具える。挟持部45は側壁基部410の開口縁に設けられると共に、側壁基部410と挟持部45とは同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】リアクトル1は、巻線2wを巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア3と、コイル2と磁性コア3との組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、組合体10が載置される底板部40と、組合体10の周囲を囲む側壁部41とを具える。側壁部41は、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有する挟持部45とを具える。挟持部45は側壁基部410の開口縁に設けられると共に、側壁基部410と挟持部45とは同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハイブリッド自動車などの車両に搭載される車載用DC‐DCコンバータや電力変換装置の構成部品などに利用されるリアクトル、リアクトルを具えるコンバータ、コンバータを具える電力変換装置、及びリアクトルの製造方法に関する。特に、組立作業性に優れるリアクトルに関する。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば特許文献1には、ハイブリッド自動車などの車両に載置されるコンバータに利用されるリアクトルとして、巻線を巻回してなるコイルと、このコイルが配置される環状の磁性コアと、コイルと磁性コアとの組合体を収納するケースとを具えるものが開示されている。
特許文献1では、組合体が載置されるケースの底板部と、組合体の周囲を囲むケースの側壁部とを別部材とし、両部材を組み付けることでケースを構成することが開示されている。特に特許文献1では、ケースにおける側壁部の開口側に端子金具が固定される端子台を設け、ケースの外部に引き出したコイルの巻線端部に端子金具を接続し、端子金具を介して電源などの外部装置に接続することが開示されている。
部品点数削減などの観点から、ケースに端子金具(端子台)を設けずに、ケースの外部に引き出されたコイルの巻線端部と電源などの外部装置の端子とを溶接や冷間圧接などにより直接的に接続することが検討されている。
しかしながら、例えば特許文献1に記載されたリアクトルにおいて、端子金具(端子台)を省略した場合、例えば以下に示すような問題がある。(1)コイルと磁性コアとの組合体をケースに収納する際に、コイルの巻線端部を端子金具に接続することによる、ケースに対する組合体の位置決めができない。(2)コイルの巻線端部と外部装置の端子とを接続する際に、コイルの巻線端部が端子金具に固定されないことから、コイルの巻線端部がふらつくなどして接続作業が行い難い。そのため、リアクトルの組立作業性の低下を招く虞がある。
そこで、本発明の目的の一つは、組立作業性に優れるリアクトルを提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記リアクトルを具えるコンバータ、このコンバータを具える電力変換装置を提供することにある。更に、本発明の他の目的は、組立作業性に優れるリアクトルの製造方法を提供することにある。
本発明は、ケースの底板部と側壁部とを別部材とし、側壁部を枠状の側壁基部とコイルの巻線端部を挟み込む切り込みを有する挟持部とで構成して、挟持部を側壁基部の開口縁に設けると共に、側壁基部と挟持部とを同じ絶縁性樹脂で一体に形成することで、上記目的を達成する。
本発明のリアクトルは、巻線を巻回してなるコイルと、コイルが配置される磁性コアと、コイルと磁性コアとの組合体を収納するケースとを具える。ケースは、組合体が載置される底板部と、組合体の周囲を囲む側壁部とを具える。側壁部は、組合体の周囲を囲む枠状の側壁基部と、コイルの巻線端部を挟み込む切り込みを有する挟持部とを具える。挟持部は側壁基部の開口縁に設けられると共に、側壁基部と挟持部とは同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。
本発明のリアクトルによれば、ケースの側壁部において、側壁基部の開口縁にコイルの巻線端部を挟み込む挟持部が側壁基部と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。そのため、組合体をケースに収納する際に、コイルの巻線端部を挟持部に挟み込むことにより、ケースに対するコイルの位置決めができ、延いては組合体の位置決めができる。また、コイルの巻線端部が挟持部に挟み込まれることから、ケースの外部に引き出されたコイルの巻線端部のふらつきなどを防止して、コイルの巻線端部と電源などの外部装置の端子との接続作業が行い易い。その他、側壁基部と挟持部とが同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているため、部品点数が増加することもない。したがって、本発明のリアクトルは、組立作業性に優れ、コスト的にも有利である。
また、本発明のリアクトルによれば、ケースの側壁部が絶縁性樹脂で形成されていることで、コイル(組合体)と側壁部とが接触又は近接して配置されていても、コイルと側壁部との間の絶縁を確保することができる。そのため、コイルと側壁部との間隔を狭くして、リアクトルを小型にすることが可能である。また、ケースの底板部と側壁部とが独立した別部材であることから、底板部を側壁部と同種又は異種の材料で形成することができる。例えば底板部を側壁部と同様に絶縁性樹脂で形成した場合、コイル(組合体)と底板部との間の絶縁を確保しながら、ケースの底板部とを接触又は近接して配置することができ、リアクトルを小型にすることが可能である。一方、底板部を樹脂に比較して一般に熱伝導率が高い金属材料で形成した場合、底板部を放熱経路として利用することができる。そのため、コイルの熱を底板部に伝え、底板部を介して外部(例えば、リアクトルの設置対象)に効率良く伝達することができ、リアクトルの放熱性を高めることができる。
さらに、本発明のリアクトルでは、コイルの巻線端部を挟み込む挟持部が側壁基部と同じ絶縁性樹脂で形成されている。そのため、コイルの巻線端部と外部装置の端子との接続箇所で、巻線端部の絶縁被覆が剥がされて導体が露出していても、導体が露出した巻線端部と挟持部(側壁部)との間の絶縁を確保することができる。
本発明のリアクトルの一形態としては、上記挟持部の切り込みが、開放側に向かって幅が広くなるように形成されていることが挙げられる。
この構成によれば、切り込みの幅が開放側に向かって広くなっていることで、切り込みの開放側からコイルの巻線端部を切り込みに導入し易く、コイルの巻線端部を挟持部に挟み込む作業が行い易い。したがって、リアクトルの組立作業性を改善できる。
本発明のリアクトルの一形態としては、上記コイルが、上記巻線に平角線を用いたエッジワイズコイルであることが挙げられる。
この構成によれば、コイルがエッジワイズコイルであることで、占積率を高めコイルを小型にすることができ、延いてはリアクトルを小型にすることが可能である。
本発明のリアクトルの一形態としては、上記ケースに収納された上記組合体を封止する封止樹脂を具えることが挙げられる。
この構成によれば、組合体を封止する封止樹脂を具えることで、ケースに収納された組合体の固定、外部応力からの機械的保護、外部環境からの保護(耐食性の向上)、コイルに通電したときに発生する磁性コアの振動、及びこの振動に起因する騒音の低減などを図ることができる。その他、組合体と外部の部品との接触を防止したり、コイルと外部の部品との間の絶縁を確保したりすることができる。
上記した本発明のリアクトルは、例えば以下の製造方法によって製造することができる。本発明のリアクトルの製造方法は、巻線を巻回してなるコイルと、前記コイルが配置される磁性コアとの組合体をケースに収納してリアクトルを製造する方法であって、以下の組合体組立工程、側壁部準備工程、ケース組立工程、及び収納工程を具える。
組合体組立工程:コイルと磁性コアとを組み付けて組合体を組み立てる工程。
側壁部準備工程:組合体の周囲を囲む枠状の側壁基部と、その開口縁に設けられると共に、コイルの巻線端部を挟み込む切り込みを有する挟持部とが、同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているケースの側壁部を用意する工程。
ケース組立工程:組合体が載置されるケースの底板部に側壁部を組み付けてケースを組み立てる工程。
収納工程:ケースの側壁部に設けられた挟持部の切り込みにコイルの巻線端部を挟み込むようにして、組合体をケースに収納する工程。
組合体組立工程:コイルと磁性コアとを組み付けて組合体を組み立てる工程。
側壁部準備工程:組合体の周囲を囲む枠状の側壁基部と、その開口縁に設けられると共に、コイルの巻線端部を挟み込む切り込みを有する挟持部とが、同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているケースの側壁部を用意する工程。
ケース組立工程:組合体が載置されるケースの底板部に側壁部を組み付けてケースを組み立てる工程。
収納工程:ケースの側壁部に設けられた挟持部の切り込みにコイルの巻線端部を挟み込むようにして、組合体をケースに収納する工程。
本発明のリアクトルの製造方法によれば、ケースの側壁部において、側壁基部の開口縁にコイルの巻線端部を挟み込む挟持部が側壁基部と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。そのため、コイルの巻線端部を挟持部に挟み込むようにして組合体をケースに収納することで、ケースに対するコイルの位置決めができ、延いては組合体の位置決めができる。また、コイルの巻線端部を挟持部に挟み込むことから、ケースの外部に引き出されたコイルの巻線端部のふらつきなどを防止して、コイルの巻線端部と電源などの外部装置の端子とを接続する作業が行い易い。その他、側壁基部と挟持部とが同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているため、部品点数が増加することもない。したがって、本発明のリアクトルの製造方法は、組立作業性に優れ、リアクトルを効率良く製造することができる。
また、本発明のリアクトルの製造方法によれば、ケースの底板部と側壁部とを独立した別部材とし、ケースの側壁部を絶縁性樹脂で形成していることから、コイルと側壁部とを接触又は近接して配置しても、コイルと側壁部との間の絶縁を確保することができる。そのため、コイルと側壁部との間隔を狭くして、小型のリアクトルを製造することが可能である。
上記した本発明のリアクトルは、コンバータの構成部品に好適に利用することができる。本発明のコンバータは、上記した本発明のリアクトルを具える。
本発明のコンバータは、組立作業性に優れる本発明のリアクトルを具えることで、組立作業性に優れ、コスト的にも有利である。
上記した本発明のコンバータは、電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。本発明の電力変換装置は、上記した本発明のコンバータを具える。
本発明の電力変換装置は、組立作業性に優れる本発明のリアクトルを具える本発明のコンバータを具えることで、組立作業性に優れ、コスト的にも有利である。
本発明のリアクトルは、ケースの側壁部の開口縁にコイルの巻線端部を挟み込む挟持部が側壁部と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されていることで、組立作業性に優れる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的に説明する。各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
[実施形態1]
図1〜図3を参照して、実施形態1のリアクトルを説明する。
図1〜図3を参照して、実施形態1のリアクトルを説明する。
(リアクトルの全体構成)
リアクトル1は、図1に示すように、巻線2wを巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア3と、コイル2と磁性コア3との組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、組合体10が載置される底板部40(図2参照)と、この底板部40に立設し、組合体10の周囲を囲む側壁部41とを具える。側壁部41は、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有する挟持部45とを具え、絶縁性樹脂で形成されている。そして、このリアクトル1の特徴の一つは、挟持部45が側壁基部410の開口縁に設けられると共に、側壁基部410と挟持部45とが同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている点にある。以下、リアクトル1の主要な構成部材であるコイル2及び磁性コア3の概略、コイル2と磁性コア3との組合体10を収納するケース4の概略、特徴点である挟持部45、リアクトル1の製造方法、及び特徴点に基づく主要な効果をまず説明し、次に各構成部材について詳細に説明する。なお、以下の説明では、便宜上、ケース4の底板部40側を「下」、その反対側を「上」、側壁部41の立設方向(即ち、上下方向)に対して直交する方向であってケース4の外部に向かう方向を「外方」として説明する。
リアクトル1は、図1に示すように、巻線2wを巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア3と、コイル2と磁性コア3との組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、組合体10が載置される底板部40(図2参照)と、この底板部40に立設し、組合体10の周囲を囲む側壁部41とを具える。側壁部41は、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有する挟持部45とを具え、絶縁性樹脂で形成されている。そして、このリアクトル1の特徴の一つは、挟持部45が側壁基部410の開口縁に設けられると共に、側壁基部410と挟持部45とが同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている点にある。以下、リアクトル1の主要な構成部材であるコイル2及び磁性コア3の概略、コイル2と磁性コア3との組合体10を収納するケース4の概略、特徴点である挟持部45、リアクトル1の製造方法、及び特徴点に基づく主要な効果をまず説明し、次に各構成部材について詳細に説明する。なお、以下の説明では、便宜上、ケース4の底板部40側を「下」、その反対側を「上」、側壁部41の立設方向(即ち、上下方向)に対して直交する方向であってケース4の外部に向かう方向を「外方」として説明する。
(コイル及び磁性コアの概略)
コイル2及び磁性コア3はいずれも、公知の形状、材質のものを利用することができる。ここでは、コイル2は、図2、図3に示すように、巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a,2bと、両コイル素子2a,2bを連結する連結部2rとを具える。両コイル素子2a,2bは、互いに同一巻数で中空筒状であり、各軸方向が平行になるように並列(横並び)に配置されている。この例では、各コイル素子2a,2bは、コイル軸方向における端面が略矩形環状である。巻線2wは、平角線からなる導体と、この導体の表面に絶縁被覆とを具える被覆平角線である。そして、コイル2(コイル素子2a,2b)は、被覆平角線をエッジワイズ巻きしたエッジワイズコイルである。
コイル2及び磁性コア3はいずれも、公知の形状、材質のものを利用することができる。ここでは、コイル2は、図2、図3に示すように、巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a,2bと、両コイル素子2a,2bを連結する連結部2rとを具える。両コイル素子2a,2bは、互いに同一巻数で中空筒状であり、各軸方向が平行になるように並列(横並び)に配置されている。この例では、各コイル素子2a,2bは、コイル軸方向における端面が略矩形環状である。巻線2wは、平角線からなる導体と、この導体の表面に絶縁被覆とを具える被覆平角線である。そして、コイル2(コイル素子2a,2b)は、被覆平角線をエッジワイズ巻きしたエッジワイズコイルである。
コイル2の両巻線端部2eは、図2、図3に示すように、ターン形成部分から適宜引き出され、適宜折り曲げられて、挟持部45を通ってケース4の外方に引き出されている。ここでは、コイル2の両巻線端部2eを、ターン形成面(コイル上面)からコイル軸方向と直交するように引き出した後、コイル上面と水平となるようにエッジワイズ曲げして更にフラットワイズ曲げすることで、ケース4の外方に引き出している。そのため、ケース4の外方に引き出された巻線端部2eにおいて、巻線(平角線)2wの幅方向(幅広面)が側壁部41の立設方向(上下方向)と平行である。また、コイル2の両巻線端部2eにおける末端は、電源などの外部装置の端子(図示せず)と接続するため、絶縁被覆が剥がされて導体が露出している。
ここでは、磁性コア3は、図3に示すように、一対の柱状の内側コア部31と、一対のブロック状の外側コア部32とを具える。各内側コア部31はそれぞれ、横並びに配置された各コイル素子2a,2bの内側に位置し、コイルが配置される部分である。外側コア部32は、各コイル素子2a,2bの外側に位置し、コイル2が実質的に配置されない(即ち、コイル2から露出する)部分である。磁性コア3は、横並びに配置された両内側コア部31を繋ぐように各外側コア部32が連結されることによって環状に構成されており、コイル2に通電したときに閉磁路が形成される。
(ケースの概略)
ケース4は、図2に示すように、リアクトル1の製造過程では、ケース4の底部を構成する底板部40と、ケース4の壁部を構成する側壁部41とが独立している。リアクトル1の完成状態では、図1に示すように、底板部40と側壁部41とが固定部材(図示せず)によって組み付けられることで、底板部40の反対側(即ち、上方)が開口した箱状に構成されている。また、ケース4には、収納された組合体10を封止する封止樹脂6が充填されている。
ケース4は、図2に示すように、リアクトル1の製造過程では、ケース4の底部を構成する底板部40と、ケース4の壁部を構成する側壁部41とが独立している。リアクトル1の完成状態では、図1に示すように、底板部40と側壁部41とが固定部材(図示せず)によって組み付けられることで、底板部40の反対側(即ち、上方)が開口した箱状に構成されている。また、ケース4には、収納された組合体10を封止する封止樹脂6が充填されている。
ここでは、組合体10が載置される底板部40は、金属材料で形成されており、コイル2の熱を外部に伝える放熱部材として機能する。リアクトル1の完成状態では、コイル2の底板部40に対向する面(コイル下面)と底板部40の内面との間に接合層42が介在され、この接合層42によってコイル2(組合体10)と底板部40とが接合されている。一方、組合体10の周囲を囲む側壁部41は、上述したように、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有する挟持部45とを具え、絶縁性樹脂で形成されている。この例では、底板部40は略矩形板状であり、側壁部41は4面を有する略矩形枠状であり、ケース4は上方が開口した略矩形箱状である。
(挟持部)
挟持部45は、図1、図2に示すように、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有し、ケース4の側壁部41において、側壁基部410の上方開口縁に側壁基部410と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。また、挟持部45は、コイル2の両巻線端部2eにそれぞれ対応するように、側壁基部410の開口縁に2つ設けられている。
挟持部45は、図1、図2に示すように、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有し、ケース4の側壁部41において、側壁基部410の上方開口縁に側壁基部410と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。また、挟持部45は、コイル2の両巻線端部2eにそれぞれ対応するように、側壁基部410の開口縁に2つ設けられている。
ここでは、挟持部45は、図4(A)に示すように、側壁基部410の開口端から上方に突出するように略U字状に形成されており、上端から下端に向かって中央部に切り込み45sを有する。切り込み45sは、挟み込まれる巻線端部2eに応じた幅と深さを有する。具体的には、切り込み45sの幅は、巻線(平角線)2wの厚みと略同じであり、切り込み45sの深さは、巻線(平角線)2wの幅と略同じである。また、切り込み45sは、開放側に向かって幅が広くなるように形成されている。さらに、挟持部45は、図4(B)に示すように、側壁基部410の外面から外方に張り出すように形成されており、巻線端部2eを所定長さに亘って挟み込むことができる。挟持部45における張出長さは、例えば1mm以上10mm以下である。
(リアクトルの製造方法)
リアクトル1は、例えば、以下の(1)〜(4)の各工程を経て、製造することができる。
リアクトル1は、例えば、以下の(1)〜(4)の各工程を経て、製造することができる。
(1) 組合体組立工程:コイル2と磁性コア3とを組み付けて組合体10を組み立てる。
この工程では、例えば、図3に示すように、複数のコア片31mとギャップ材31gとを積層して一対の内側コア部31を形成し、各内側コア部31をそれぞれコイル素子2a,2b内に配置した後、両内側コア部31の端面と外側コア部32の内端面とが接するように組み付けることで組み立てる。
この工程では、例えば、図3に示すように、複数のコア片31mとギャップ材31gとを積層して一対の内側コア部31を形成し、各内側コア部31をそれぞれコイル素子2a,2b内に配置した後、両内側コア部31の端面と外側コア部32の内端面とが接するように組み付けることで組み立てる。
(2) 側壁部準備工程:組合体10の周囲を囲む枠状の側壁基部410と、その開口縁に設けられると共に、コイル2の巻線端部2eを挟み込む切り込み45sを有する挟持部45とが、同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているケース4の側壁部41を用意する。
この工程では、例えば、図2に示すように、略矩形枠状の側壁基部410の開口縁に両巻線端部2eを挟み込む各挟持部45が側壁基部410と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているケース4の側壁部41を用意する。側壁基部410と挟持部45とが一体に形成されたこのような側壁部41は、例えば射出成形や注型成形を利用することで、容易に形成することができる。
この工程では、例えば、図2に示すように、略矩形枠状の側壁基部410の開口縁に両巻線端部2eを挟み込む各挟持部45が側壁基部410と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているケース4の側壁部41を用意する。側壁基部410と挟持部45とが一体に形成されたこのような側壁部41は、例えば射出成形や注型成形を利用することで、容易に形成することができる。
(3) ケース組立工程:組合体10が載置されるケース4の底板部40に側壁部41を組み付けてケース4を組み立てる。
この工程では、例えば、図1、図2に示すように、略矩形状の底板部40上に側壁部41を立設するように組み付けることで組み立てる。底板部40と側壁部41とは、適宜な固定部材(例えば、接着剤やネジ)によって一体化することができる。この例では、固定部材に接着剤を用いている。ここで、側壁部41を組み付ける前に、底板部40の内面に接合層42を形成すると、接合層42の形成作業が行い易い。
この工程では、例えば、図1、図2に示すように、略矩形状の底板部40上に側壁部41を立設するように組み付けることで組み立てる。底板部40と側壁部41とは、適宜な固定部材(例えば、接着剤やネジ)によって一体化することができる。この例では、固定部材に接着剤を用いている。ここで、側壁部41を組み付ける前に、底板部40の内面に接合層42を形成すると、接合層42の形成作業が行い易い。
(4) 収納工程:ケース4の側壁部41に設けられた挟持部45の切り込み45sにコイル2の巻線端部2eを挟み込むようにして、組合体10をケース4に収納する。
この工程では、例えば、図1、図2に示すように、側壁部41(ケース4)の上方開口から組合体10を収納する際、両巻線端部2eをそれぞれ対応する各挟持部45の切り込み45sの上端開放側から導入して、両巻線端部2eを各挟持部45に挟み込む。
この工程では、例えば、図1、図2に示すように、側壁部41(ケース4)の上方開口から組合体10を収納する際、両巻線端部2eをそれぞれ対応する各挟持部45の切り込み45sの上端開放側から導入して、両巻線端部2eを各挟持部45に挟み込む。
リアクトル1の製造では、更に、ケース4に収納された組合体10を封止する封止樹脂6を充填する工程を具える。
ここでは、図1に示すように、組合体10をケース4に収納した後、ケース4の上方開口から封止樹脂6を充填して、組合体10を封止する。この例では、組合体10全体(コイル2の両巻線端部2eを除く)が封止樹脂6に埋没するように、封止樹脂6を充填している。
ここでは、図1に示すように、組合体10をケース4に収納した後、ケース4の上方開口から封止樹脂6を充填して、組合体10を封止する。この例では、組合体10全体(コイル2の両巻線端部2eを除く)が封止樹脂6に埋没するように、封止樹脂6を充填している。
(主要な効果)
以上説明したリアクトル1は、次の効果を奏する。
(1)組合体10をケース4に収納する際に、巻線端部2eを挟持部45に挟み込むことにより、ケース4に対するコイル2(組合体10)の位置決めができる。
(2)巻線端部2eが挟持部45に挟み込まれることから、ケース4の外方に引き出された巻線端部2eのふらつきなどを防止して、巻線端部2eと外部装置の端子との接続作業が行い易い。
(3)側壁基部410と挟持部45とが同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているため、部品点数が増加することもない。
以上説明したリアクトル1は、次の効果を奏する。
(1)組合体10をケース4に収納する際に、巻線端部2eを挟持部45に挟み込むことにより、ケース4に対するコイル2(組合体10)の位置決めができる。
(2)巻線端部2eが挟持部45に挟み込まれることから、ケース4の外方に引き出された巻線端部2eのふらつきなどを防止して、巻線端部2eと外部装置の端子との接続作業が行い易い。
(3)側壁基部410と挟持部45とが同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているため、部品点数が増加することもない。
(4)また、挟持部45の切り込み45sが、開放側に向かって幅が広くなるように形成されていることで、開放側から巻線端部2eを切り込み45sに導入し易く、巻線端部2eを挟持部45に挟み込む作業が行い易い。
(5)さらに、挟持部45が、側壁基部410の外面から張り出すように形成されていることで、巻線端部2eを所定長さに亘って挟み込むことができ、巻線端部2eを安定して保持することが可能である。
(5)さらに、挟持部45が、側壁基部410の外面から張り出すように形成されていることで、巻線端部2eを所定長さに亘って挟み込むことができ、巻線端部2eを安定して保持することが可能である。
次に、リアクトル1の各構成部材の詳細について説明する。
(コイル)
コイル2は、図2、図3に示すように、連続する1本の巻線2wによって形成されている。具体的には、一方のコイル素子2aを一端側から他端側に向かって形成した後、他端側から引き出した巻線2wをU字状に屈曲させて連結部2rを形成し、引き続き、他方のコイル素子2bを他端側から一端側に向かって形成している。これにより、両コイル素子2a,2bの巻回方向は同一である。両コイル素子2a,2bは電気的には直列に接続されている。この例では、コイル素子2a,2bの軸方向端面が略矩形環状であるが、略円環状など、適宜変更することが可能である。
コイル2は、図2、図3に示すように、連続する1本の巻線2wによって形成されている。具体的には、一方のコイル素子2aを一端側から他端側に向かって形成した後、他端側から引き出した巻線2wをU字状に屈曲させて連結部2rを形成し、引き続き、他方のコイル素子2bを他端側から一端側に向かって形成している。これにより、両コイル素子2a,2bの巻回方向は同一である。両コイル素子2a,2bは電気的には直列に接続されている。この例では、コイル素子2a,2bの軸方向端面が略矩形環状であるが、略円環状など、適宜変更することが可能である。
各コイル素子を別々の巻線によって形成し、各コイル素子2a,2bの他端側の巻線端部同士を溶接や半田付け、圧着などによって直接接合したコイルや、別途用意した連結部材(例えば、板材)を介して接合したコイルを用いることも可能である。
巻線2wは、銅やアルミニウム、その合金といった導電性材料からなる導体の表面に、ポリアミドイミドといった絶縁性材料からなる絶縁被覆を具える被覆線が好適に利用できる。導体は、丸線や平角線が代表的である。この例のように、巻線2wに(被覆)平角線を用いたエッジワイズコイルとした場合、丸線を用いた場合に比較して占積率の高いコイルが得られるため、コイル2(組合体10)を小型にできるなど、利点がある。この例では、巻線2wは、導体が銅、絶縁被覆がポリアミドイミドからなるエナメル線である。
コイル2の両巻線端部2eは、ターン形成面(コイル上面)から上方に引き出した後、略直角にエッジワイズ曲げして、次いでコイル軸方向と平行となるようにフラットワイズ曲げすることで、ケース4の外方に引き出されている。この例では、両巻線端部2eの引出方向がコイル軸方向と平行であるが、コイル軸方向と直交するように引き出すなど、適宜変更することが可能である。この場合、両巻線端部2eのそれぞれの引出方向に応じて、側壁部41に各挟持部45をそれぞれ設ければよい。
(磁性コア)
磁性コア3のうち内側コア部31は、図3に示すように、軟磁性材料からなる複数のコア片31mと、コア片31mよりも比透磁率の小さい材料からなるギャップ材31gとを交互に積層した積層部材である。コア片31mとギャップ材31gとは、特に接着剤によって一体化すると、取り扱いが容易な上、コア片31mとギャップ材31gとを強固に固定することで騒音を低減できると期待される。その他、コア片31mとギャップ材31gとを接着テープなどによって一体化してもよい。外側コア部32は、軟磁性材料からなるコア片である。
磁性コア3のうち内側コア部31は、図3に示すように、軟磁性材料からなる複数のコア片31mと、コア片31mよりも比透磁率の小さい材料からなるギャップ材31gとを交互に積層した積層部材である。コア片31mとギャップ材31gとは、特に接着剤によって一体化すると、取り扱いが容易な上、コア片31mとギャップ材31gとを強固に固定することで騒音を低減できると期待される。その他、コア片31mとギャップ材31gとを接着テープなどによって一体化してもよい。外側コア部32は、軟磁性材料からなるコア片である。
この例では、内側コア部31を直方体状、外側コア部32を上面及び下面がドーム状(内側コア部31の端面と接する内端面から外方に向かって断面積が小さくなる変形台形状)であるブロック状としているが、内側コア部31(コア片31m及びギャップ材31g)の形状、外側コア部32の形状は適宜選択することができる。また、ここでは、外側コア部32の底板部40(図2参照)に対向する面(外側コア部下面)が、コイル2の底板部40に対向する面(コイル下面)と略面一になるように、外側コア部32の大きさを調整している。つまり、磁性コア3を環状に組み立てた状態では、外側コア部32の外周面(特に下面)は、内側コア部31の外周面よりも突出している。これにより、組合体10の底板部40に対向する面は、主として2つの外側コア部32の下面と、コイル2の下面とで構成され、コイル2だけでなく外側コア部32も接合層42に接することができる。
内側コア部31や外側コア部32を構成するコア片には、鉄などの鉄族金属やその合金、鉄を含む酸化物などに代表される軟磁性粉末を用いた成形体や、絶縁被膜を有する磁性薄板(例えば、ケイ素鋼板に代表される電磁鋼板)を複数積層した積層板体などを用いることができる。上記成形体としては、圧粉成形体、焼結体、軟磁性粉末と樹脂とを含む混合物を射出成形や注型成形などによって成形した複合材料などが挙げられる。この例では、各コア片はいずれも、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性金属粉末の圧粉成形体である。
ギャップ材31gには、アルミナや不飽和ポリエステルなどの非磁性材料、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂などの非磁性材料と磁性粉末(例えば、鉄粉などの軟磁性粉末)とを含む混合物などを用いることができる。この例では、ギャップ材31gは、PPS樹脂の成形体である。
ここでは、磁性コア3を構成する各コア片は、一様な材質で同一の仕様(圧粉成形体)としているが、内側コア部31と外側コア部32とで磁気特性や仕様を異ならせることも可能である。例えば、圧粉成形体と複合材料とを組み合わせた形態、材質や軟磁性粉末の混合割合などが異なる複合材料を組み合わせた形態などとすることも可能である。
(インシュレータ)
さらに、リアクトル1は、図3に示すように、コイル2と磁性コア3との間にインシュレータ5も具える。インシュレータ5は、コイル2と磁性コア3との間の絶縁を確保するための部材である。この例では、インシュレータ5は、一対の分割部材50を組み合わせて構成されている。両分割部材50は、各コイル素子2a,2bの内周面と内側コア部31の外周面との間に介在される一対の筒部51と、各コイル素子2a,2bの端面と外側コア部32の内端面との間に介在されて両者を絶縁する一対の枠板部52とを具える。そして、枠板部52は筒部51の一端側に設けられ、筒部51の他端側同士を突き合わせることで、インシュレータ5が構成される。図3に示すインシュレータ5の形状は例示であり、適宜変更することが可能である。
さらに、リアクトル1は、図3に示すように、コイル2と磁性コア3との間にインシュレータ5も具える。インシュレータ5は、コイル2と磁性コア3との間の絶縁を確保するための部材である。この例では、インシュレータ5は、一対の分割部材50を組み合わせて構成されている。両分割部材50は、各コイル素子2a,2bの内周面と内側コア部31の外周面との間に介在される一対の筒部51と、各コイル素子2a,2bの端面と外側コア部32の内端面との間に介在されて両者を絶縁する一対の枠板部52とを具える。そして、枠板部52は筒部51の一端側に設けられ、筒部51の他端側同士を突き合わせることで、インシュレータ5が構成される。図3に示すインシュレータ5の形状は例示であり、適宜変更することが可能である。
筒部51は、内側コア部31が挿通される略角筒状の部分である。この例では、筒部51の外周面に貫通穴51oが形成されている。そのため、組合体10を封止する封止樹脂6(図1参照)を具える形態では、充填した封止樹脂6を各コイル素子2a,2bと内側コア部31との間に充填し易く、内側コア部31と封止樹脂6との接触面積を増大させ、騒音を低減できると期待される。
枠板部52は、一対の内側コア部31がそれぞれ挿通可能な一対の開口部(貫通孔)を有する略B字状の平板部分である。この例では、枠板部52は、組合体10を組み立てたとき、両コイル素子2a,2b間に介在されるように配置される平板状の仕切り部52bと、外側コア部32の上面に当接するように配置される平板状の庇部52pとを具える。仕切り部52bは、枠板部52の一面からコイル側に向かって突設され、庇部52pは、枠板部52の他面から外側コア部側に向かって突設されている。一方の枠板部52(分割部材50)において、庇部52pは、コイル2の連結部2rと外側コア部32との間に配置されることになる。仕切り部52bや庇部52pを省略してもよい。筒部51と枠板部52とは一体に形成されている。
インシュレータ5(分割部材50)には、PPS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、液晶ポリマーなどの絶縁性材料を用いることができる。
その他、磁性コア3の一方又は両方の内側コア部31と、筒部51と、一方の枠板部52とを樹脂によって一体に成形したコア部品とすることができる。この樹脂には、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、ナイロン6、ナイロン66、PBT樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
(ケース)
ケース4は、図1、図2に示すように、組合体10が載置される板状の底板部40と、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁部41(側壁基部410、挟持部45)とを具え、底板部40とは反対側(上方)が開口した箱状体である。
ケース4は、図1、図2に示すように、組合体10が載置される板状の底板部40と、組合体10の周囲を囲む枠状の側壁部41(側壁基部410、挟持部45)とを具え、底板部40とは反対側(上方)が開口した箱状体である。
(底板部)
底板部40は、代表的には、リアクトル1が設置対象に設置されるときに設置対象に固定される板状部材である。底板部40は、コイル2の放熱経路に利用されることから、一般に熱伝導率が高い金属材料で形成されている。具体的な金属材料としては、アルミニウムやその合金、マグネシウムやその合金、銅やその合金、銀やその合金、鉄やオーステナイト系ステンレス鋼などが挙げられる。アルミニウムやマグネシウム、これらの合金で形成した場合、ケースを軽量にできる。底板部40の厚さは、強度、シールド性、放熱性、防音性などを考慮して、例えば2mm〜5mm程度である。この例では、底板部40は、アルミニウム合金で形成されており、後述する側壁部41よりも十分に高い熱伝導率を有する。
底板部40は、代表的には、リアクトル1が設置対象に設置されるときに設置対象に固定される板状部材である。底板部40は、コイル2の放熱経路に利用されることから、一般に熱伝導率が高い金属材料で形成されている。具体的な金属材料としては、アルミニウムやその合金、マグネシウムやその合金、銅やその合金、銀やその合金、鉄やオーステナイト系ステンレス鋼などが挙げられる。アルミニウムやマグネシウム、これらの合金で形成した場合、ケースを軽量にできる。底板部40の厚さは、強度、シールド性、放熱性、防音性などを考慮して、例えば2mm〜5mm程度である。この例では、底板部40は、アルミニウム合金で形成されており、後述する側壁部41よりも十分に高い熱伝導率を有する。
底板部40の外形は適宜選択することが可能である。この例では、図2に示すように、底板部40は略矩形板状であり、4隅のそれぞれから突出した取付部400を有する。側壁部41も取付部411を有しており、底板部40と側壁部41とを組み付けてケース4を組み立てたとき、底板部40の取付部400と側壁部41の取付部411とが重なる。また、取付部400,411にはそれぞれ、ボルト孔400h,411hが連通するように形成されている。このボルト孔400h,411hには、ケース4を設置対象に固定するためのボルト(図示せず)が挿通される。取付部400,411の形状、個数などは適宜選択することが可能である。側壁部41のボルト孔411hは、取付部411に挿入された金属管によって形成されており、後述する側壁部41が樹脂で形成されていても、ボルトを締め付けたときに変形や割れを防止できる。
なお、この例では、底板部40が下方となる設置状態を示すが、底板部40が上方、又は側方となる設置状態も有り得る。
(側壁部)
側壁部41は、枠状(この例では略矩形枠状)の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む挟持部45とを具え、その全体が絶縁性樹脂で形成されている。そのため、図1に示すように、コイル2と側壁部41とを接触又は近接して配置した場合(例えば、コイル2の外周面と側壁部41の内面との間隔が0mm〜1.0mm程度)でも、両者間の絶縁を確保できる。また、上記間隔を小さくすることで、リアクトル1を小型にできる。具体的な絶縁性樹脂としては、PBT樹脂、ウレタン樹脂、PPS樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン(ABS)樹脂などが挙げられる。この絶縁性樹脂に、セラミックス(例、窒化珪素(Si3N4)、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ほう素(BN)、炭化珪素(SiC)など)のフィラーを添加すると、絶縁性を悪化させることなく、熱伝導率(放熱性)を高めることができる。このように、側壁部41を絶縁性樹脂で形成すると、コイル2と側壁部41(ケース4)との間の絶縁を確保できる他、上述した挟持部45を具えるような複雑な形状であっても、射出成形などによって容易に形成できる。また、ケースの軽量化を図ることができる。側壁基部410の厚さは、強度、絶縁性などを考慮して、例えば1mm〜5mm程度である。この例では、側壁部41は、PPS樹脂で形成されている。
側壁部41は、枠状(この例では略矩形枠状)の側壁基部410と、コイル2の巻線端部2eを挟み込む挟持部45とを具え、その全体が絶縁性樹脂で形成されている。そのため、図1に示すように、コイル2と側壁部41とを接触又は近接して配置した場合(例えば、コイル2の外周面と側壁部41の内面との間隔が0mm〜1.0mm程度)でも、両者間の絶縁を確保できる。また、上記間隔を小さくすることで、リアクトル1を小型にできる。具体的な絶縁性樹脂としては、PBT樹脂、ウレタン樹脂、PPS樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン(ABS)樹脂などが挙げられる。この絶縁性樹脂に、セラミックス(例、窒化珪素(Si3N4)、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ほう素(BN)、炭化珪素(SiC)など)のフィラーを添加すると、絶縁性を悪化させることなく、熱伝導率(放熱性)を高めることができる。このように、側壁部41を絶縁性樹脂で形成すると、コイル2と側壁部41(ケース4)との間の絶縁を確保できる他、上述した挟持部45を具えるような複雑な形状であっても、射出成形などによって容易に形成できる。また、ケースの軽量化を図ることができる。側壁基部410の厚さは、強度、絶縁性などを考慮して、例えば1mm〜5mm程度である。この例では、側壁部41は、PPS樹脂で形成されている。
また、上述したように、側壁基部410の開口縁にコイル2の巻線端部2eを挟み込む挟持部45が側壁基部410と同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている。
(ケースの組立方法)
この例では、上述したように、底板部40と側壁部41とを接着剤によって一体化しているが、ネジによって組み付けてもよく、又は接着剤とネジとを併用してもよい。接着剤によって一体化する場合、後述する接合層42(例、両面接着シート)を底板部40と同様の大きさとし、この両面接着シートによって一体化することも可能である。また、ネジによって一体化する場合は、底板部40と側壁部41との間に環状のパッキンを取り付けておくと、後述する封止樹脂6を充填する際に、底板部40と側壁部41との隙間から未硬化の樹脂が漏洩することを防止できる。なお、接着剤によって一体化する場合は、接着剤によって隙間を埋めることができるので、パッキンを省略できる。
この例では、上述したように、底板部40と側壁部41とを接着剤によって一体化しているが、ネジによって組み付けてもよく、又は接着剤とネジとを併用してもよい。接着剤によって一体化する場合、後述する接合層42(例、両面接着シート)を底板部40と同様の大きさとし、この両面接着シートによって一体化することも可能である。また、ネジによって一体化する場合は、底板部40と側壁部41との間に環状のパッキンを取り付けておくと、後述する封止樹脂6を充填する際に、底板部40と側壁部41との隙間から未硬化の樹脂が漏洩することを防止できる。なお、接着剤によって一体化する場合は、接着剤によって隙間を埋めることができるので、パッキンを省略できる。
(接合層)
接合層42は、図2に示すように、コイル2(組合体10)と底板部40との間に配置され、両者を接合するシート状部材である。この例では、接合層42は、絶縁性材料で形成された絶縁シートの表裏面に接着層を具える両面接着シートである。接合層42は、熱伝導率が0.1W/m・K以上、更に0.15W/m・K以上、0.5W/m・K以上、1W/m・K以上、特に2.0W/m・K以上の材料で形成されていると、コイル2の熱を底板部40に伝え易く、放熱性を高めることができる。絶縁シートは、コイル2と底板部40との電気的絶縁を高めるため、所定の耐電圧特性を有する。車載用コンバータ(電力変換装置)の構成部品に利用されるリアクトルでは、10kV/mm以上の耐電圧特性を有することが好ましい。絶縁シートには、ポリイミド樹脂、アミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができ、市販の絶縁シートを用いてもよい。接着層には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂や、アクリル樹脂、PPS樹脂、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂などを用いることができる。接合層42(両面接着シート)を構成する樹脂に、上述したセラミックスのフィラーを添加すると、熱伝導率(放熱性)を高めることができる。
接合層42は、図2に示すように、コイル2(組合体10)と底板部40との間に配置され、両者を接合するシート状部材である。この例では、接合層42は、絶縁性材料で形成された絶縁シートの表裏面に接着層を具える両面接着シートである。接合層42は、熱伝導率が0.1W/m・K以上、更に0.15W/m・K以上、0.5W/m・K以上、1W/m・K以上、特に2.0W/m・K以上の材料で形成されていると、コイル2の熱を底板部40に伝え易く、放熱性を高めることができる。絶縁シートは、コイル2と底板部40との電気的絶縁を高めるため、所定の耐電圧特性を有する。車載用コンバータ(電力変換装置)の構成部品に利用されるリアクトルでは、10kV/mm以上の耐電圧特性を有することが好ましい。絶縁シートには、ポリイミド樹脂、アミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができ、市販の絶縁シートを用いてもよい。接着層には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂や、アクリル樹脂、PPS樹脂、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂などを用いることができる。接合層42(両面接着シート)を構成する樹脂に、上述したセラミックスのフィラーを添加すると、熱伝導率(放熱性)を高めることができる。
接合層42(両面接着シート)の厚さは、例えば2mm未満、更に1mm以下、特に0.5mm以下が好ましく、接合層42の厚さが薄いほど放熱性の向上、小型化を図ることができる。ここでの接合層42の厚さとは、組合体10を載置する前の厚さであり、組合体10を載置した後では、組合体10の自重による押し付けなどによって、接合層42の厚さが薄くなる(例えば、0.1mm程度となる)場合がある。
(封止樹脂)
封止樹脂6は、図1に示すように、ケース4に収納された組合体10を封止する。封止樹脂6を具えることで、ケース4に収納された組合体10の固定、外部応力からの機械的保護、外部環境からの保護(耐食性の向上)、コイル2に通電したときに発生する磁性コア3の振動、及びこの振動に起因する騒音の低減などを図ることができる。また、組合体10と外部の部品(図示せず)との接触を防止したり、コイル2と外部の部品との間の絶縁を確保したりすることができる。この例では、コイル2の両巻線端部2eを除く組合体10全体が封止樹脂6に埋没するように、封止樹脂6が充填されている。
封止樹脂6は、図1に示すように、ケース4に収納された組合体10を封止する。封止樹脂6を具えることで、ケース4に収納された組合体10の固定、外部応力からの機械的保護、外部環境からの保護(耐食性の向上)、コイル2に通電したときに発生する磁性コア3の振動、及びこの振動に起因する騒音の低減などを図ることができる。また、組合体10と外部の部品(図示せず)との接触を防止したり、コイル2と外部の部品との間の絶縁を確保したりすることができる。この例では、コイル2の両巻線端部2eを除く組合体10全体が封止樹脂6に埋没するように、封止樹脂6が充填されている。
封止樹脂6には、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。また、上述したセラミックスのフィラーを添加すると、熱伝導率(放熱性)を高めることができる。
(その他の構成部材:蓋)
リアクトル1において、ケース4の開口に蓋(図示せず)を取り付けることも可能である。蓋は、例えば側壁部41と同種の材料で形成することが挙げられる。蓋を取り付けることで、組合体10の外部応力からの機械的保護、外部環境からの保護(耐食性の向上)、騒音の低減、並びに、組合体10(コイル2)と外部の部品との接触防止及び絶縁確保などを図ることができる。
リアクトル1において、ケース4の開口に蓋(図示せず)を取り付けることも可能である。蓋は、例えば側壁部41と同種の材料で形成することが挙げられる。蓋を取り付けることで、組合体10の外部応力からの機械的保護、外部環境からの保護(耐食性の向上)、騒音の低減、並びに、組合体10(コイル2)と外部の部品との接触防止及び絶縁確保などを図ることができる。
(用途)
上述したリアクトル1は、通電条件が、例えば、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度である用途、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用コンバータ(電力変換装置)の構成部品に好適に利用することができる。
上述したリアクトル1は、通電条件が、例えば、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度である用途、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用コンバータ(電力変換装置)の構成部品に好適に利用することができる。
[変形例1]
上述した実施形態1では、ケース4の外方に引き出された巻線端部2eにおいて、巻線(平角線)2wの幅方向(幅広面)が側壁部41の立設方向(上下方向)と平行である形態を説明した。これに変えて、引き出された巻線端部2eにおいて、巻線2wの幅方向が側壁部41の立設方向に直交する形態とすることも可能である。この形態では、例えば図5に示すように、コイル2の両巻線端部2eを、ターン形成面から上方に引き出した後、略直角にフラットワイズ曲げすることで、引き出すことが挙げられる。この場合、ケースの外方に引き出さる両巻線端部2eの位置に応じて、側壁部に各挟持部をそれぞれ設けると共に、挟持部において、挟み込まれる巻線端部2eに応じて切り込みの幅を変更する。具体的には、切り込みの幅を巻線2wの幅と略同じとする。切り込みの深さは、例えば巻線2wの厚みと略同じとしてもよいし、巻線2wの厚みよりも深くしてもよい。この例では、図5に示すように、両巻線端部2eの引出方向がコイル軸方向と平行となるように引き出しているが、コイル2の両巻線端部2eを更に略直角にエッジワイズ曲げして、コイル軸方向と直交するように引き出すなど、両巻線端部2eの引出方向を適宜変更することが可能である。
上述した実施形態1では、ケース4の外方に引き出された巻線端部2eにおいて、巻線(平角線)2wの幅方向(幅広面)が側壁部41の立設方向(上下方向)と平行である形態を説明した。これに変えて、引き出された巻線端部2eにおいて、巻線2wの幅方向が側壁部41の立設方向に直交する形態とすることも可能である。この形態では、例えば図5に示すように、コイル2の両巻線端部2eを、ターン形成面から上方に引き出した後、略直角にフラットワイズ曲げすることで、引き出すことが挙げられる。この場合、ケースの外方に引き出さる両巻線端部2eの位置に応じて、側壁部に各挟持部をそれぞれ設けると共に、挟持部において、挟み込まれる巻線端部2eに応じて切り込みの幅を変更する。具体的には、切り込みの幅を巻線2wの幅と略同じとする。切り込みの深さは、例えば巻線2wの厚みと略同じとしてもよいし、巻線2wの厚みよりも深くしてもよい。この例では、図5に示すように、両巻線端部2eの引出方向がコイル軸方向と平行となるように引き出しているが、コイル2の両巻線端部2eを更に略直角にエッジワイズ曲げして、コイル軸方向と直交するように引き出すなど、両巻線端部2eの引出方向を適宜変更することが可能である。
[変形例2]
上述した実施形態1では、挟持部45が側壁基部410の開口端から突出するように形成された形態を説明した。その他、挟持部の上端が側壁基部の開口端と面一になるように形成された形態とすることも可能である。この形態では、側壁基部の開口端に切り込みを形成することで、挟持部が形成されることになる。
上述した実施形態1では、挟持部45が側壁基部410の開口端から突出するように形成された形態を説明した。その他、挟持部の上端が側壁基部の開口端と面一になるように形成された形態とすることも可能である。この形態では、側壁基部の開口端に切り込みを形成することで、挟持部が形成されることになる。
[実施形態2]
実施形態1のリアクトル1は、例えば、車両などに搭載されるコンバータの構成部品や、このコンバータを具える電力変換装置の構成部品に利用することができる。
実施形態1のリアクトル1は、例えば、車両などに搭載されるコンバータの構成部品や、このコンバータを具える電力変換装置の構成部品に利用することができる。
例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車といった車両1200は、図6に示すようにメインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ(負荷)1220とを具える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータであり、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジンを具える。なお、図6では、車両1200の充電箇所としてインレットを示すが、プラグを具える形態とすることもできる。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されて、直流と交流との相互変換を行うインバータ1120とを有する。この例では、コンバータ1110は、車両1200の走行時、200V〜300V程度のメインバッテリ1210の直流電圧(入力電圧)を400V〜700V程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。また、コンバータ1110は、回生時、モータ1220からインバータ1120を介して出力される直流電圧(入力電圧)をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電し、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図7に示すように、複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトルLとを具え、ON/OFFの繰り返し(スイッチング動作)により入力電圧の変換(ここでは昇降圧)を行う。スイッチング素子1111には、FET、IGBTなどのパワーデバイスが利用される。リアクトルLは、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。このリアクトルLとして、上述した実施形態1のリアクトル1を具える。リアクトル1は組立作業性に優れるので、このリアクトル1を具えるコンバータ1110や電力変換装置1100も組立作業性に優れる。
なお、車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150や、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続され、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160を具える。コンバータ1110は、代表的には、DC‐DC変換を行うが、給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC‐DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC‐DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、上述した実施形態1のリアクトル1と同様の構成を具え、大きさや形状などを適宜変更したリアクトルを利用することができる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータや降圧のみを行うコンバータに、上述した実施形態1のリアクトル1を利用することもできる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本発明のリアクトルは、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車などの車両に搭載される車載用コンバータ(代表的にはDC‐DCコンバータ)や空調機のコンバータなどの種々のコンバータ、電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。本発明のリアクトルの製造方法は、コンバータ、電力変換装置の構成部品に利用されるリアクトルの製造に好適に利用することができる。
1 リアクトル 10 組合体
2 コイル
2w 巻線 2a,2b コイル素子
2r 連結部 2e 巻線端部
3 磁性コア
31 内側コア部 32 外側コア部
31m コア片 31g ギャップ材
4 ケース
40 底板部 41 側壁部 410 側壁基部
42 接合層
45 挟持部 45s 切り込み
400,411 取付部 400h,411h ボルト孔
5 インシュレータ 50 分割部材
51 筒部 52 枠板部
51o 貫通穴 52b 仕切り部 52p 庇部
6 封止樹脂
1100 電力変換装置 1110 コンバータ 1111 スイッチング素子
1112 駆動回路 L リアクトル 1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ 1160 補機電源用コンバータ
1200 車両 1210 メインバッテリ 1220 モータ 1230 サブバッテリ
1240 補機類 1250 車輪
2 コイル
2w 巻線 2a,2b コイル素子
2r 連結部 2e 巻線端部
3 磁性コア
31 内側コア部 32 外側コア部
31m コア片 31g ギャップ材
4 ケース
40 底板部 41 側壁部 410 側壁基部
42 接合層
45 挟持部 45s 切り込み
400,411 取付部 400h,411h ボルト孔
5 インシュレータ 50 分割部材
51 筒部 52 枠板部
51o 貫通穴 52b 仕切り部 52p 庇部
6 封止樹脂
1100 電力変換装置 1110 コンバータ 1111 スイッチング素子
1112 駆動回路 L リアクトル 1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ 1160 補機電源用コンバータ
1200 車両 1210 メインバッテリ 1220 モータ 1230 サブバッテリ
1240 補機類 1250 車輪
Claims (7)
- 巻線を巻回してなるコイルと、前記コイルが配置される磁性コアと、前記コイルと前記磁性コアとの組合体を収納するケースとを具えるリアクトルであって、
前記ケースは、前記組合体が載置される底板部と、前記組合体の周囲を囲む側壁部とを具え、
前記側壁部は、前記組合体の周囲を囲む枠状の側壁基部と、前記コイルの巻線端部を挟み込む切り込みを有する挟持部とを具え、
前記挟持部は、前記側壁基部の開口縁に設けられ、
前記側壁基部と前記挟持部とは、同じ絶縁性樹脂で一体に形成されているリアクトル。 - 前記挟持部の切り込みが、開放側に向かって幅が広くなるように形成されている請求項1に記載のリアクトル。
- 前記コイルが、前記巻線に平角線を用いたエッジワイズコイルである請求項1又は2に記載のリアクトル。
- 前記ケースに収納された前記組合体を封止する封止樹脂を具える請求項1〜3のいずれか1項に記載のリアクトル。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のリアクトルを具えるコンバータ。
- 請求項5に記載のコンバータを具える電力変換装置。
- 巻線を巻回してなるコイルと、前記コイルが配置される磁性コアとの組合体をケースに収納してリアクトルを製造するリアクトルの製造方法であって、
前記コイルと前記磁性コアとを組み付けて前記組合体を組み立てる工程と、
前記組合体の周囲を囲む枠状の側壁基部と、その開口縁に設けられると共に、前記コイルの巻線端部を挟み込む切り込みを有する挟持部とが、同じ絶縁性樹脂で一体に形成されている前記ケースの側壁部を用意する工程と、
前記組合体が載置される前記ケースの底板部に前記側壁部を組み付けて前記ケースを組み立てる工程と、
前記ケースの側壁部に設けられた前記挟持部の切り込みに前記コイルの巻線端部を挟み込むようにして、前記組合体を前記ケースに収納する工程とを具えるリアクトルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012225412A JP2014078603A (ja) | 2012-10-10 | 2012-10-10 | リアクトル、コンバータ、電力変換装置、及びリアクトルの製造方法 |
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JP2012225412A JP2014078603A (ja) | 2012-10-10 | 2012-10-10 | リアクトル、コンバータ、電力変換装置、及びリアクトルの製造方法 |
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JP2014078603A true JP2014078603A (ja) | 2014-05-01 |
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JP2012225412A Pending JP2014078603A (ja) | 2012-10-10 | 2012-10-10 | リアクトル、コンバータ、電力変換装置、及びリアクトルの製造方法 |
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JP (1) | JP2014078603A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016219633A (ja) * | 2015-05-21 | 2016-12-22 | 株式会社タムラ製作所 | リアクトル |
-
2012
- 2012-10-10 JP JP2012225412A patent/JP2014078603A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016219633A (ja) * | 2015-05-21 | 2016-12-22 | 株式会社タムラ製作所 | リアクトル |
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