JP2014078506A - セパレータ及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属製メッシュとの接触抵抗を低減可能なセパレータ及びそのセパレータを備える燃料電池を提供する。
【解決手段】第1セパレータ20は、Fe及びCrを主成分として含む合金板410と、合金板410上に形成され、Crを主成分として含む第1被覆膜420と、を備える。第1被覆膜420は、複数の柱状粒子によって構成される。第1被覆膜420の膜厚は、2.0μm以上15.0μm以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、セパレータ及びセパレータを備える燃料電池に関する。
従来、複数の燃料電池を電気的に直列接続するためのセパレータは、鉄(Fe)とクロム(Cr)を主成分として含む合金板と、合金板の表面に形成される酸化クロム(Cr)膜と、によって構成されている(特許文献1参照)。このようなセパレータは、集電部材(例えば、ニッケルメッシュ、白金メッシュ又はステンレス鋼メッシュなどの金属メッシュ)を介して、平板型の燃料電池と電気的に接続されている。
特開2001−196077号公報
しかしながら、合金板の表面は、合金板よりも電気抵抗値の高いCrによって覆われているため、集電部材とセパレータとの接触抵抗が大きくなるという問題がある。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、集電部材との接触抵抗を低減可能なセパレータ及びそのセパレータを備える燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係るセパレータは、Fe及びCrを主成分として含む合金板と、合金板上に形成され、Crを主成分として含む第1被覆膜と、を備える。第1被覆膜は、複数の柱状粒子によって構成される。第1被覆膜の膜厚は、2.0μm以上15.0μm以下である。
本発明によれば、集電部材との接触抵抗を低減可能なセパレータ及びそのセパレータを備える燃料電池を提供することができる。
燃料電池の構成を示す断面図 セパレータの拡大断面図 第1被覆膜のEBSD像 第2被覆膜のEBSD像
<固体酸化物型燃料電池100の構成>
固体酸化物型燃料電池(以下、「燃料電池」と略称する)100の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、燃料電池100の構成を示す断面図である。
燃料電池100は、発電部10と、第1セパレータ20と、第1メッシュ30と、第1シールガラス35と、第2セパレータ40と、第2メッシュ50と、第2シールガラス55と、を備える。第1メッシュ30と第2メッシュ50は、集電部材の一例である。
(発電部10の構成)
発電部10は、燃料極11、固体電解質層12、空気極13を備える。発電部10は、セラミックス材料によって構成される薄板である。発電部10は、例えば、厚み30μm〜3mm、直径5mm〜50mmとすることができる。
燃料極11は、発電部10のアノードとして機能する。燃料極11は、固体電解質層12及び空気極13を支持する基板(換言すれば「支持体」)としての機能を有してもよい。燃料極11の厚みは、例えば10μm〜3mmとすることができる。燃料極11が基板として機能する場合、燃料極11の厚みは、固体電解質層12及び空気極13の厚みよりも大きくてもよい。また、燃料極11は、燃料極集電層と燃料極活性層とを含んでいる。燃料極集電層は、例えばNiO‐Y23によって構成することができ、燃料極活性層は、例えばNiO‐8YSZによって構成することができる。燃料極11の外表面11Sは、燃料極集電層によって形成されている。
なお、発電時、燃料極11には、発電部10及び第2セパレータ40を貫通する第1貫通孔TH1を介して、燃料ガスが供給される。
固体電解質層12は、燃料極11と空気極13との間に配置される。固体電解質層12は、空気極13で生成される酸素イオンを透過させる機能を有している。固体電解質層12は、ジルコニウムを含んでいる。固体電解質層12は、ジルコニウムをジルコニア(ZrO)として含んでもよい。固体電解質層12は、ジルコニアを主成分として含んでいてもよい。固体電解質層12の材料としては、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)やScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)などを用いることができる。
空気極13は、固体電解質層12上に配置される。空気極13は、発電部10のカソードとして機能する。空気極13は、緻密な固体電解質層12よりも多くの気孔を含む多孔質層である。空気極13は、例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルトフェライト:(LaSr)(CoFe)O)を主成分として含んでいてもよい。空気極13の厚みは、5μm〜50μmとすることができる。空気極13は、外表面13Sを形成している。
なお、発電時、空気極13には、発電部10及び第1セパレータ20を貫通する第2貫通孔TH2を介して、空気が供給される。
(第1セパレータ20の構成)
第1セパレータ20は、図1に示すように、燃料極11の外表面11Sと対向するように配置される。第1セパレータ20は、第1メッシュ30を介して、燃料極11と電気的に接続されている。第1メッシュ30は、ニッケルによって構成される。第1セパレータ20は、第1メッシュ30と接触する接触面20Sを有する。なお、第1セパレータ20は、第1シールガラス35を介して発電部10に接着されている。
第1セパレータ20は、第2セパレータ40と同様の構成を有している。従って、第2セパレータ40の詳細な構成を後述することとし、第1セパレータ20の詳細な構成については省略する。
(第2セパレータ40の構成)
第2セパレータ40は、図1に示すように、空気極13の外表面13Sと対向するように配置される。第2セパレータ40は、空気極13と電気的に接続されている。第2セパレータ40は、空気極13と接触する接触面40Sを有する。なお、第2セパレータ40は、第2シールガラス55を介して発電部10に接着されている。
ここで、図2は、図1のA−A断面図である。図2に示すように、第2セパレータ40は、合金板410と、第1被覆膜420と、第2被覆膜430と、を有する。
合金板410は、Fe及びCrを含む。合金板410は、例えばフェライト系ステンレス部材によって構成することができる。合金板410の厚みは、例えば0.3mm〜1.5mmとすることができる。
第1被覆膜420は、合金板410上に形成される。第1被覆膜420は、酸化クロム(Cr)を主成分として含み、(MnFe1-x)Cr(ただし、0.5<X<1)を副成分として含んでいる。第1被覆膜420は、合金板410や第2被覆膜430を構成する元素(例えば、Mn、Fe、Cr、Mo、Siなど)を不純物として含有していてもよい。第1被覆膜420は、RF(radio-frequency)マグネトロンスパッタ装置を用いてCrターゲットをArスパッタリングし、反応ガス(例えば、酸素)との反応により酸化物を成膜することによって形成することができる。第1被覆膜420の膜厚は、例えば1μm〜20μmとすることができる。第1被覆膜420の膜厚は、2.0μm以上15.0μm以下であることが特に好ましい。
第1被覆膜420は、図2に示すように、複数の柱状粒子によって主に構成されている。第1被覆膜420を構成する複数の柱状粒子それぞれは、Crを主成分として含有する。第1被覆膜420を構成する粒子については後述する。
第2被覆膜430は、第1被覆膜420上に形成される。第2被覆膜430は、(MnFe1-x)Cr(ただし、0.5<X<1)を主成分として含んでいる。第2被覆膜430は、RFマグネトロンスパッタ装置を用いてCr、Fe、MnターゲットをArスパッタリングし、反応ガス(例えば、酸素)との反応により酸化物を成膜することによって形成することができる。第2被覆膜430の膜厚は、第1被覆膜420よりも薄いことが好ましく、例えば0.5μm〜7μmとすることができる。第2被覆膜430の膜厚は、1.0μm以上5.0μm以下であることが特に好ましい。本実施形態では、第2被覆膜430が、第2メッシュ50と接触する接触面40Sを形成している。
第2被覆膜430は、図2に示すように、複数の柱状粒子によって主に構成されている。第2被覆膜430を構成する複数の柱状粒子それぞれは、(MnFe1-x)Crを主成分として含有する。第2被覆膜430を構成する粒子については後述する。
<第1被覆膜420と第2被覆膜430を構成する粒子>
第1被覆膜420と第2被覆膜430を構成する粒子について、図面を参照しながら説明する。図3は、電子線後方散乱回折(EBSD;Electron Backscatter Diffraction)法によって第1被覆膜420の断面を解析して得られたCrを含有する粒子のEBSD像である。図4は、EBSD法によって第1被覆膜420と第2被覆膜430の断面を解析して得られた(MnFe1-x)Crを含有する粒子のEBSD像である。EBSD法によれば、結晶方位の不連続性を観測することができ、所定の結晶方位差が観測されたラインを粒界とみなして粒子像を描画することができる。所定の結晶方位差は任意に設定可能であるが、例えば15度程度に設定されていればよい。
第1被覆膜420は、図3に示すように、Crを含有する複数の柱状粒子によって主に構成される。第1被覆膜420を構成する柱状粒子は、厚み方向に沿って延びるように配置されている。
第1被覆膜420を構成する柱状粒子の平均長径は、0.5μm以上3.0μm以下である。第1被覆膜420を構成する柱状粒子の平均短径は、0.05μm以上1.5μm以下である。第1被覆膜420を構成する柱状粒子において、平均長径の平均短径に対するアスペクト比(平均長径/平均短径)は、1.5以上5.5以下であることが好ましい。
ただし、第1被覆膜420を構成する柱状粒子のアスペクト比の算出に際しては、極めて微小な粒子を除外することが好ましい。粒子が微小であるほど球形に近づくため、このような微小な粒子を除外することによって、柱状粒子のアスペクト比を精度良く取得することができる。具体的に、第1被覆膜420を構成する柱状粒子のアスペクト比の算出では、円相当径が0.05μm以下の粒子をカウントしないことが好ましい。
また、第1被覆膜420を構成する柱状粒子の平均円相当径は、0.15μm以上0.8μm以下であることが好ましい。
本実施形態において円相当径とは、対象物の断面積と同じ面積を有する円の直径であり、平均円相当径とは、複数の対象物の円相当径の平均値である。
第1被覆膜420は、図4に示すように、(MnFe1-x)Crを含有する複数の柱状粒子を含んでいてもよい。第1被覆膜420において、(MnFe1-x)Crを含有する複数の柱状粒子それぞれは互いに離れていてもよい。第1被覆膜420の断面において、(MnFe1-x)Crを含有する複数の柱状粒子の面積占有率は、30%以下であることが好ましい。(MnFe1-x)Crを含有する複数の柱状粒子の面積占有率は、例えば500μm程度の範囲で測定すればよい。
第2被覆膜430は、図4に示すように、(MnFe1-x)Crを含有する複数の柱状粒子によって主に構成される。第2被覆膜430を構成する柱状粒子は、厚み方向に沿って延びるように配置されている。
第2被覆膜430を構成する柱状粒子の平均長径は、0.5μm以上5.0μm以下である。第2被覆膜430を構成する柱状粒子の平均短径は、0.3μm以上2.0μm以下である。第2被覆膜430を構成する柱状粒子において、平均長径の平均短径に対するアスペクト比(平均長径/平均短径)は、1.5以上5.5以下であることが好ましい。
ただし、第2被覆膜430を構成する柱状粒子のアスペクト比の算出に際しては、極めて微小な粒子を除外することが好ましい。粒子が微小であるほど球形に近づくため、このような微小な粒子を除外することによって、柱状粒子のアスペクト比を精度良く取得することができる。具体的に、第2被覆膜430を構成する柱状粒子のアスペクト比の算出では、円相当径が0.3μm以下の粒子をカウントしないことが好ましい。
また、第2被覆膜430を構成する柱状粒子の平均円相当径は、0.3μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
<第2セパレータ40の製造方法>
次に、第2セパレータ40の製造方法について説明する。
まず、鉄(Fe)とクロム(Cr)を主成分として含むフェライト系ステンレスによって構成される所定サイズの合金板410を準備する。
次に、合金板410の表面にRF(radio-frequency)マグネトロンスパッタ装置(日電アネルバ製、SPF−210H)によって金属Crターゲット(純度:99.9%以上)を用いて反応性スパッタリングした後に熱処理する。これにより、合金板410の表面に第1被覆膜420の構成粒子を柱状に成長させる。この際、RFマグネトロンスパッタ装置の高周波出力を制御することによって第1被覆膜420の膜厚を精度良く調整可能であり、第1被覆膜420の膜厚は2.0μm以上15.0μm以下に調整することが好ましい。なお、以下のスパッタ条件を採用することによって、アスペクト比が1.5以上5.5以下の柱状粒子を好適に成長させることができる。
・スパッタ圧力を2〜10×10−3Torrとする
・成膜時の基板温度を常温〜200℃とする
・成膜後の熱処理温度を400℃〜700℃とする
・処理時間を1hr〜5hrとする
また、チャンバー真空到達度を1.0×10−5Torr以下とすることが好ましい。これによって高真空度が達成されることで、スパッタ成膜時のプラズマ状態が均一になり、欠陥の少ない柱状粒子を得ることができる。さらに、チャンバー内に導入する混合ガスをArガスとOガスの混合ガスとし、O/Ar比を0.2〜0.6とすることが好ましい。これによって、プラズマが安定し、且つ、酸素欠陥の少ない柱状粒子を得ることができる。
次に、第1被覆膜420の表面にRFマグネトロンスパッタ装置(日電アネルバ製、SPF−332H)を用いてCr、Fe、Mnの3種のターゲットを用いて、反応性スパッタリングする。これにより、第1被覆膜420の表面に第2被覆膜430の構成粒子を柱状に成長させる。この際、RFマグネトロンスパッタ装置の高周波出力を制御することによって第2被覆膜430の膜厚を精度良く調整可能であり、第2被覆膜430の膜厚は1.0μm以上5.0μm以下に調整することが好ましい。なお、以下のスパッタ条件を採用することによって、アスペクト比が1.5以上5.5以下の柱状粒子を好適に成長させることができる。
・スパッタ圧力を1〜8×10−3Torrとする
・成膜時の基板温度を常温〜250℃とする
・成膜後の熱処理温度を400℃〜700℃とする
・処理時間を1hr〜5hrとする
また、上述の通り、チャンバー真空到達度を1.0×10−5Torr以下とし、また、チャンバー内に導入する混合ガスをArガスとOガスの混合ガスとし、O/Ar比を0.2〜0.6とすることが好ましい。
<その他の実施形態>
(A)上記実施形態では特に触れていないが、燃料電池100の基本構造としては、燃料極支持型、平板形、円筒形、縦縞型、横縞型、片端保持型、両端保持型などの構造を採用しうる。
(B)上記実施形態では、第2セパレータ40の第1被覆膜420は、コーティング層によって被覆されていないこととしたが、これに限られるものではない。第2セパレータ40の第1被覆膜420は、例えばMn及びCoを含むセラミックス材料(例えば、(Mn,Co)など)によって構成されるコーティング層によって被覆されていてもよい。このようなコーティング層によって、発電時の酸化雰囲気下において、第1被覆膜410からCr含有ガスが放出することを抑制できる。なお、このようなコーティング層を第2被覆膜430上に塗布/乾燥させた後に焼き付けた場合、第2被覆膜430は消失されるため、第1被覆膜420はコーティング層によって被覆されることとなる。
一方、第2セパレータ40と同様の構成を有する第1セパレータ20は、発電時に酸化雰囲気に晒されないため、第1セパレータ20の第1被覆膜を上述のコーティング層によって被覆する必要性は低い。
(C)上記実施形態では、発電部10は、燃料極11と固体電解質層12と空気極13とによって構成されることとしたが、これに限られるものではない。例えば、発電部10は、固体電解質層12と空気極13との間におけるカチオン拡散を抑制するためのバリア層を備えていてもよい。
(サンプルNo.1〜No.15の作製)
以下のようにして、サンプルNo.1〜No.15に係るセパレータを作製した。
まず、鉄(Fe)とクロム(Cr)を主成分として含むフェライト系ステンレスによって構成されるステンレス板を準備した。
次に、ステンレス板の表面にCrを主成分とする第1被覆膜を形成した。サンプルNo.1では、予め合成されたCr粒子を所定の粒度に粉砕及び調整した原料を用いてスラリーを作製し、このスラリーを塗布及び乾燥した後に焼成することによって、球状粒子によって構成される第1被覆膜を形成した。一方、サンプルNo.2〜No.15では、ステンレス板の表面にRFマグネトロンスパッタ装置(日電アネルバ製、SPF−210H)を用いて金属Crターゲット(純度:99.9%以上)を反応性スパッタリングした。サンプルNo.2〜No.15では、スパッタ条件を以下の通りとすることによって、ステンレス板の表面にCrを主成分とする柱状粒子を成長させた。
・スパッタ圧力:5×10−3Torr
・成膜時の基板温度:200℃
・成膜後の熱処理温度:600℃
・処理時間:2hr
次に、第1被覆膜に導電性接着剤を用いて集電部材としてのニッケルメッシュを接続した。
(サンプルNo.16〜No.24の作製)
以下のようにして、サンプルNo.16〜No.24に係るセパレータを作製した。
まず、鉄(Fe)とクロム(Cr)を主成分として含むフェライト系ステンレスによって構成されるステンレス板を準備した。
次に、ステンレス板の表面にRFマグネトロンスパッタ装置(日電アネルバ製、SPF−210H)を用いて金属Cr、Fe、Mnの3種のターゲット(純度:99.9%以上)を反応性スパッタリングした。スパッタ条件は以下の通りとすることによって、ステンレス板の表面にCrを主成分とする柱状粒子を成長させた。これにより、ステンレス板の表面に第1被覆膜が形成された。
・スパッタ圧力:5×10−3Torr
・成膜時の基板温度:200℃
・成膜後の熱処理温度:600℃
・処理時間:2hr
次に、第1被覆膜の表面にRFマグネトロンスパッタ装置(日電アネルバ製、SPF−210H)を用いてCr、Fe、Mnの3種のターゲットを用いて反応性スパッタリングした。スパッタ条件は以下の通りとした。これによって、(MnFe1-x)Crを含む柱状粒子によって構成される第2被覆膜を形成した。
・スパッタ圧力:6×10−3Torr
・成膜時の基板温度:230℃
・成膜後の熱処理温度:650℃
・処理時間:2.5hr
次に、第2被覆膜に導電性接着剤を用いて集電部材としてのニッケルメッシュを接続した。
(EBSD測定)
サンプルNo.1〜No.24に係るセパレータの断面をEBSD装置(TSL製 OIM)で測定することによって、第1被覆膜と第2被覆膜の構成粒子のEBSD像を得た。EBSD像は、15度以上の結晶方位差が観測されたラインを粒界とみなして描画した(図3及び図4参照)。
そして、サンプルNo.1〜No.24のEBSD像を解析することによって、第1被覆膜を構成する柱状粒子のアスペクト比(平均長径/平均短径)及び平均円相当径を測定した。この際、円相当径が0.05μm以下の粒子はカウントしなかった。
また、サンプルNo.16〜No.24のEBSD像を解析することによって、第2被覆膜を構成する柱状粒子のアスペクト比(平均長径/平均短径)及び平均円相当径を測定した。この際、円相当径が0.05μm以下の粒子はカウントしなかった。
さらに、サンプルNo.11〜No.24のEBSD像を解析することによって、第1被覆膜に含まれる(MnFe1-x)Crを含有する粒子の面積占有率を算出した。
(接触抵抗の測定)
サンプルNo.1〜No.15の第1被覆膜(Cr膜)と集電部材との接触抵抗を測定した。同様に、サンプルNo.16〜No.24の第2被覆膜((MnFe1-x)Cr膜)と集電部材との接触抵抗を測定した。
測定方法は、測定温度は750℃、雰囲気は大気とし、直流抵抗値を測定することとした。
(接合強度の測定)
サンプルNo.1〜No.15の第1被覆膜(Cr膜)と集電部材との接合強度を測定した。同様に、サンプルNo.16〜No.24の第2被覆膜((MnFe1-x)Cr膜)と集電部材との接合強度を測定した。
測定方法は、測定温度は常温として、接合面積を10mm×10mmの条件で統一し、引張強度の比較での評価とした。
なお、表2では、第1被覆膜に(MnFe1-x)Crを含有しないサンプルNo.11の接合強度を基準として、サンプルNo.12〜15の接合強度を相対評価した。
表1に示すように、柱状粒子で構成される第1被覆膜の膜厚を2.0μm以上15.0μm以下とすることによって、集電部材との接触抵抗を低減させられることが確認された。このような結果が得られたのは、第1被覆膜の構成粒子の形状と膜厚を最適化することにより、密着性を改善できたためと考えられる。
また、表1に示すように、第1被覆膜を構成する柱状粒子のアスペクト比(平均長径/平均短径)を1.5以上5.5以下とすることによって、集電部材との接触抵抗をより低減させられることが確認された。このような結果が得られたのは、第1被覆膜の構成粒子の形状を最適化することにより、密着性をより改善できたためと考えられる。
また、第1被覆膜を構成する柱状粒子の平均粒径を0.15μm以上0.8μm以下とすることによって、セパレータと集電部材との接合強度をより向上させられることが確認された。このような結果が得られたのは、第1被覆膜の構成粒子のサイズを最適化することにより第1被覆膜の強度を向上できたためと考えられる。
表2に示すように、第1被覆膜に含まれる(MnFe1-x)Crを含有する粒子の面積占有率を30%以下とすることによって、第1被覆膜の強度を向上できることが確認された。また、第1被覆膜に含まれる(MnFe1-x)Crを含有する粒子の面積占有率を8%以上とすることによって、第1被覆膜の強度をより向上できることが確認された。
また、柱状粒子で構成される第2被覆膜の膜厚を1.0μm以上5.0μm以下とすることによって、集電部材との接触抵抗をより低減させられることが確認された。このような結果が得られたのは、第2被覆膜の構成粒子の形状と膜厚を最適化にすることにより、密着性をより改善できたためと考えられる。
また、第2被覆膜を構成する柱状粒子のアスペクト比(平均長径/平均短径)を1.5以上5.5以下とすることによって、セパレータと集電部材との接合強度をより向上させられることが確認された。このような結果が得られたのは、第2被覆膜の構成粒子の形状を最適化することにより、密着性を改善できたためと考えられる。
また、第2被覆膜を構成する柱状粒子の平均粒径を0.3μm以上2.0μm以下とすることによって、セパレータと集電部材との接合強度をより向上させられることが確認された。このような結果が得られたのは、第2被覆膜の構成粒子のサイズを最適化することにより第1被覆膜の強度を向上できたためと考えられる。
100 固体酸化物型燃料電池
10 発電部
11 燃料極
12 固体電解質層
13 空気極
20 第1セパレータ
30 第1メッシュ
40 第2セパレータ
410 合金板
420 第1被覆膜
430 第2被覆膜
50 第2メッシュ

Claims (9)

  1. Fe及びCrを主成分として含む合金板と、
    前記合金板上に形成され、Crを主成分として含む第1被覆膜と、
    を備え、
    前記第1被覆膜は、複数の柱状粒子によって構成され、
    前記第1被覆膜の膜厚は、2.0μm以上15.0μm以下である、
    セパレータ。
  2. 前記第1被覆膜の断面において電子線後方散乱回折法によって15度以上の結晶方位差が観測されたラインを粒界とした場合、前記第1被覆膜を構成する前記複数の柱状粒子において、平均長径の平均短径に対するアスペクト比は、1.5以上5.5以下である、
    請求項1に記載のセパレータ。
  3. 前記第1被覆膜を構成する前記複数の柱状粒子の平均円相当径は、0.15μm以上0.8μm以下である、
    請求項1又は2に記載のセパレータ。
  4. 前記第1被覆膜上に形成され、(MnFe1-x)Cr(ただし、0.5<X<1)を主成分として含む第2被覆膜を備える、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のセパレータ。
  5. 前記第1被覆膜は、(MnFe1-x)Cr(ただし、0.5<X<1)を含有する複数の柱状粒子を含み、
    前記第1被覆膜の断面において、(MnFe1-x)Crを含有する複数の柱状粒子の面積占有率は、30%以下である、
    請求項4に記載のセパレータ。
  6. 前記第2被覆膜は、複数の柱状粒子によって構成され、
    前記第2被覆膜の膜厚は、1.0μm以上5.0μm以下である、
    請求項4又は5に記載のセパレータ。
  7. 前記第2被覆膜の断面において電子線後方散乱回折法によって15度以上の結晶方位差が観測されたラインを粒界とした場合、前記第2被覆膜を構成する前記複数の柱状粒子において、平均長径の平均短径に対するアスペクト比は、1.5以上5.5以下である、
    請求項4乃至6のいずれかに記載のセパレータ。
  8. 前記第2被覆膜を構成する前記複数の柱状粒子の平均円相当径は、0.3μm以上2.0μm以下である、
    請求項3乃至7のいずれかに記載のセパレータ。
  9. 請求項1に記載のセパレータと、
    前記セパレータと対向する燃料極と、空気極と、前記燃料極と前記空気極の間に配置される固体電解質層と、を有する発電部と、
    前記セパレータと前記燃料極の間に配置される集電部材と、
    を備える燃料電池。
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