JP2014077237A - 杭挿入装置および杭挿入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的狭い空間内でも杭を回転させつつ地中に挿入することのできる杭挿入装置及び杭挿入方法を提供する。
【解決手段】 杭を挿入するための杭挿入装置は、油圧シリンダとガイド部材とを有する。油圧シリンダは、シリンダ本体と、シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有し、シリンダ本体とロッドとの相対変位により伸長可能である。ガイド部材は円筒部と受力部とを有する。円筒部はその軸が油圧シリンダの伸長方向と略平行になるように、油圧シリンダの外周側に設置される。受力部は油圧シリンダから軸方向の推進力を受けるための部分である。円筒部はらせん溝を有する。シリンダ本体はらせん溝に挿入される突起部を外周面上に有する。油圧シリンダの伸長に伴い、突起部がらせん溝の縁に対して周方向の力を付与することにより、円筒部がシリンダ本体に対して相対回転する。
【選択図】 図1

Description

本発明は杭を地中に挿入する装置および方法に関する。
支持力が弱い軟弱地盤では鋼管杭を挿入して地盤の支持力を高める工事が実施される(特許文献1)。鋼管杭を土中に挿入する場合、重機を利用すると作業性がよく、かつ、鋼管杭に回転を与えると挿入が容易となることが知られている。しかしながら、構造物が存在することにより重機を搬入できない場合や、構造物の形状により作業現場の空間が狭く重機が使用できない場合には、特許文献1に記載の技術は適用が極めて困難もしくは不可能である。
また、のり面を有する地盤の地滑りの発生を防止する目的で、のり面の土中に穴の空いた鉄パイプや塩ビパイプを挿入し地下水を排出する技術が知られている(特許文献2)。この場合、パイプを斜行させて土中に挿入する必要があるが、のり面の近傍に人家等が存在する場合には、のり面と人家等の間の狭い空間内で作業をしなければならならず、重機の使用が困難な場合もあり得る。
上記のように既設構造物の存在や作業空間の制限のために重機の使用が困難又は不可能な場合に、地盤の支持力増強のための工事や、のり面の排水工事の実施を可能にすることを意図した技術として、特許文献3に記載の技術が挙げられる。この技術は、可搬性に富むジャッキを構造物と地盤との間に設置し、構造物の反力を利用して、ジャッキにより既製杭を打ち込む技術であり、その場合に、既製杭を回転させながら地盤に打ち込むことを意図したものである。
特開平9−296446号公報 特開2007−327297号公報 特開2009−13615号公報
しかしながら、特許文献3の技術では、既製杭に対して推進力を付与するためのジャッキと、既製杭を回転させるための機構(直動回転変換機構)とを直列に連結する構成となっている。そのため、当該技術を適用する際は、構造物基礎の下部に縦方向に長く延びる作業空間を確保する必要があり、その分、基礎下方の地盤を掘削する作業量が増大することとなる。
また、特許文献3の図3に示されるように、直動回転変換機構は、螺旋状の曲面を持つ厚さのあるスパイラル部材が、並行に設置された2つの拘束棒に挟まれる構成となっており、ジャッキの推進力をスパイラル部材に加え、その作用で軸方向の力から軸回転力を得る機構である。このような構成においては、固定された拘束棒の間をスパイラル部材が滑りながら回転し下降することになり、両者の接触個所の摩耗が激しく、接触個所の接触態様が点接触から面接触に拡大し、摩擦力が著しく増加することが考えられる。スパイラル部で大きな回転力を得るためには軸方向に大きな力を加える必要がある。軸方向に大きな力が加われば、摩擦力が増大して軸回転の妨げになることから、より大きな軸方向の力が要求される。このように回転力を増すために大きな力を加えた場合、回転機構がロック状態になる可能性も考えられる。
特許文献3の図11で示される直動回転変換機構では、長方形の幅のある固定された隙間をスパイラル部材が滑りながら下降する構成となっている。当該隙間ではスパイラル部材が面接触しながら下降することとなり、図3のものと比べてより大きな摩擦力が発生すると考えられる。しかも、面接触の接触面積は徐々に拡大する機構であり、スパイラル部材の通過はさらに難しくなると考えられる。このように、特許文献3の技術は、上記したように大規模な作業空間を必要とすることに加えて、杭を回転するために非常に大きな軸方向力を必要とし、あるいは、杭を回転させること自体が非常に困難であるという課題を有すると考えられる。
そこで、本発明の目的は、可搬性の高い油圧シリンダを利用することにより比較的狭い空間内でも杭を回転させつつ地中に挿入することのできる杭挿入装置及び杭挿入方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、次の各局面に想到した。
即ち、本発明の第1の局面による杭を挿入するための杭挿入装置は、
シリンダ本体と、該シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有する油圧シリンダであって、該シリンダ本体と該ロッドとの相対変位により伸長可能な油圧シリンダと、
前記油圧シリンダの外周側に設置される円筒部であって、その軸が前記油圧シリンダの伸長方向と略平行になるように設置される円筒部と、前記油圧シリンダが伸長するときに該油圧シリンダから前記軸方向の押圧力を受けるための受力部とを有するガイド部材と、を有する杭挿入装置であって、
前記円筒部はらせん溝を有し、
前記シリンダ本体は前記らせん溝に挿入される突起部を外周面上に有し、
前記油圧シリンダが伸長して前記受力部を押圧すると、前記ガイド部材がその軸方向に推進されるとともに、それによって前記突起部から前記らせん溝の縁に対して周方向の力が付与されることにより、前記ガイド部材が前記シリンダ本体に対して相対回転する、杭挿入装置である。
上記局面の構成の杭挿入装置によれば、油圧シリンダを伸長させることにより、ガイド部材を回転させながら軸方向に推進させることができる。よって、ガイド部材の端部に杭を同軸状に連結しておけば、油圧シリンダを伸長させることにより、杭を回転させながら軸方向に推進させることができる。よって、広い作業空間の確保が困難な場所であっても、可搬性の高い油圧シリンダを利用して、杭を回転させながら土中に挿入することが可能となる。更には、油圧シリンダの外周側にガイド部材の円筒部を配置する構成となっていることから、上記特許文献3のようにジャッキと直動回転変換機構とを直列的に配置する構成に比べて、作業に要する空間の縦方向の寸法が短縮され、作業空間を確保するための掘削作業の負荷が軽減される。更には、突起部とらせん溝とは比較的狭い面積で接触し、両者間の摩擦力が低減されることから、軸方向の推進力を効率的に回転力に変換することができ、スムーズに杭を回転させることが可能となる。
本発明の第2の局面による杭を挿入するための杭挿入装置は、
シリンダ本体と、該シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有する油圧シリンダであって、該シリンダ本体と該ロッドとの相対変位により伸長可能な油圧シリンダを有し、
前記シリンダ本体は、その内周面上にらせん溝を有し、
前記ロッドは前記らせん溝に挿入される突起部をその外周面上に有し、
前記油圧シリンダが伸長すると、前記突起部が前記らせん溝に沿って変位することにより、前記ロッドが前記シリンダ本体に対して相対回転しつつ押し出される、杭挿入装置である。
このような構成によっても、上記第1の局面と同様の効果を奏することができる。
本発明の第3の局面によれば、上記の杭挿入装置において、前記油圧シリンダは、前記突起部に取り付けられたローラを有し、前記突起部は、前記ローラを介して前記らせん溝に挿入される。こうすることで、突起部とらせん溝との相対変位をよりスムーズなものとすることができ、杭をよりスムーズに回転させることが可能となる。
本発明の第4の局面による構造物の下面から下方向に向かって杭を地中に挿入するための杭挿入方法は、
油圧シリンダを、前記構造物の下面から下方向に向かって伸長可能なように前記構造物の下面に対して固定するステップと、
らせん溝を有する円筒部と、前記油圧シリンダから当該軸方向の押圧力を受けるための受力部とを有するガイド部材を設置するステップであって、前記円筒部を、その軸が前記油圧シリンダの伸長方向と略平行になるように前記油圧シリンダの外周側に設置し、かつ、前記油圧シリンダの外周面上に設けられた突起部が前記らせん溝に挿入されるように前記ガイド部材を設置するステップと、
前記杭を前記ガイド部材に連結するステップと、
前記油圧シリンダを伸長させ前記受力部に対して下方向の押圧力を及ぼすことで前記ガイド部材を下方向に推進させ、かつ、その際に前記突起部から前記らせん溝の縁に対して付与される周方向の力により前記ガイド部材を前記油圧シリンダに対して相対回転させ、これにより、前記杭を回転させつつ地中に挿入するステップと、を有する杭挿入方法である。
上記の杭挿入方法によれば、広い作業空間の確保が困難な場所であっても、可搬性の高い油圧シリンダを利用して、杭を回転させつつ、土中に挿入することが可能となる。更には、油圧シリンダの外周側にガイド部材の円筒部を配置する構成となっていることから、作業に要する空間の縦方向の寸法が短縮され、構造物の下部に作業空間を確保するための掘削作業等の負荷が軽減される。
本発明の第5の局面による構造物の下面から下方向に向かって杭を地中に挿入するための杭挿入方法は、
シリンダ本体と、該シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有し、該シリンダ本体と該ロッドとの相対変位により伸長可能な油圧シリンダであって、該シリンダ本体はその内周面上にらせん溝を有し、該ロッドは該らせん溝に挿入される突起部をその外周面上に有するものである該油圧シリンダを、前記構造物の下面から下方向に向かって伸長可能なように前記構造物の下面に対して固定するステップと、
前記杭を前記ロッドに連結するステップと、
前記ロッドを押し出し前記油圧シリンダを伸長させ、それにより前記突起部を前記らせん溝に沿って変位させることで前記ロッドを前記シリンダ本体に対して相対回転させ、それにより、前記杭を回転させつつ地中に挿入するステップと、を有する杭挿入方法である。
このような構成によっても、上記した第4の局面と同様の効果を奏することができる。
図1は本発明の一実施形態による杭挿入装置を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は図1(A)中の矢印IBの方向に沿って見た場合の上面図、図1(C)は図1(B)中の一点鎖線ICにおける断面図である。 図2は一実施形態による杭挿入装置を伸長させたときの図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は断面図である。 図3は構造物下方の土中に、本実施形態の杭挿入装置により杭を挿入する方法の一例を示す模式図である。 図4は構造物の地下ピットにおいて、本実施形態の杭挿入装置により杭を挿入する方法の一例を示す模式図である。 図5は既設の杭を補強するために、本実施形態の杭挿入装置により鋼管を挿入する方法の一例を示す模式図である。 図6は本発明の第2実施形態による杭挿入装置を示す図であり、図6(A)は正面図、図6(B)は断面図である。
(第1実施形態)
以下、添付の図1〜5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は本実施形態による杭挿入装置1示す図である。図1(A)は杭挿入装置1の正面図であり、図1(B)は、杭挿入装置1を図1(A)中の矢印IBの方向に見た上面図であり、図1(C)は図1(B)中の一点鎖線ICにおける断面図である。図1(A)に示すように、本実施形態の杭挿入装置1は油圧シリンダ10、略円筒形状のガイド部材20、油圧ホース30、及びベース40を有する。
図示するように、ガイド部材20は円筒部21と、その一方の軸方向端面を成す受力部22とからなり、円筒部21が油圧シリンダ10の外周を覆うように設置されている。円筒部21には、連続的ならせん状の溝(以下、らせん溝23という)が形成されている。
油圧シリンダ10はシリンダ本体11と、その内周側に設置されるピストン12と、ピストン12と一体のピストンロッド13とを有する。シリンダ本体11の外周面上には、外周側へ突出する円筒形状の突起部14が形成され、突起部14はらせん溝23に挿入されている。
油圧ホース30の内部には油圧経路31が形成され、その一端側の開口部は油圧入出孔32となっている。油圧入出孔32には油圧供給/排出路(図示せず)が接続され、この構成により、油圧源(図示せず)から油圧を油圧シリンダ10の油圧室17(図2参照)に対して供給し、かつ、油圧室17から油圧を排出することができるようになっている。ベース40は扁平な部材として形成され、シリンダ本体11の基端部側に一体的に固定されている。
上記構成の杭挿入装置1に対して、油圧ホース30を介して油圧を供給した場合の動作例を図2に示す。図2(A)は正面図、図2(B)は断面図である。杭挿入装置1の油圧シリンダ10に対して油圧を供給すると、油圧シリンダ10の油圧室17に油圧流体(油圧油)が供給され、油圧室17の容積が拡大する。油圧室17はシリンダ本体11の内周面及びピストンロッド13と反対側のピストン12の端面により規定される空間である。油圧室17の容積拡大により、ピストンロッド13がシリンダ本体11から軸方向に押し出されることで油圧シリンダ10が伸長する。すると、ピストンロッド13の先端部18が受け台19を介してガイド部材20の受力部22を押し、これによりガイド部材20全体を軸方向に推進させる。
油圧シリンダ10の突起部14がガイド部材20のらせん溝23に挿入されているため、ガイド部材20が上記のように推進されるとき、突起部14はらせん溝23の縁に接触し、かつ、縁に力(反作用力)を及ぼすこととなる。図1、2から明らかなように、らせん溝23の縁の任意の箇所(ただし、らせん溝23の端部付近を除く)における縁の接線は、ガイド部材20の推進方向に対して傾斜している。そのため、突起部14が、その接触相手であるらせん溝23の縁に対して付与する力は、軸方向の力と、周方向の力(回転力)とに分解することができる。この周方向の力が回転力として作用するにより、ガイド部材20はシリンダ本体11に対して相対回転することとなる。よって、油圧シリンダ10のピストンロッド13によってガイド部材20が押し出されるとき、ガイド部材20は回転しながら押し出されることとなる。図2は、図1の状態から油圧シリンダ10を伸長させガイド部材20を押し出し、約2回転(即ち、約720°回転)させた状態を表している。
なお、図示した例においては、らせん溝23はガイド部材20を貫通するものとしたが、これに限らず、らせん溝23をガイド部材20の円筒部21の内周面のみに形成し、貫通していないものとすることも可能である。
上記の受け台19は受力部22の内面側に配置されているが、受力部22の内面に対して固定はされていない。これにより、ガイド部材20とピストンロッド13の間を相対回転可能としている。このような構成において、油圧室17から油圧油を排出しピストンロッド13を収納すれば、突出部14がらせん溝23に挿入されていることにより、ガイド部材20は先程とは反対の回転をして、最終的に図1の状態に戻る。
次に、本実施形態の杭挿入装置1を用いた杭の挿入方法の複数の例を図3〜5を参照しながら説明する。なお、杭挿入装置1に対して油圧を供給し、同装置1から油圧を排出するための経路および装置については図示を省略している。
図3は構造物50の下部の地盤に対して杭を挿入する場合の模式図である。図3(A)に示すように構造物50の下部に必要な作業空間を設けるための掘削作業を行う。杭打ち込み位置の上部において、杭挿入装置1をそのベース40が上になるようにして、ベース40を構造物50の下面にボルト等(図示略)により強固に固定する。そして、最初に挿入する杭60をガイド部材20の先端部に対してこれらが同軸となるように連結する。当該連結を行うために、螺子止め、嵌め合い等、適宜の方法を用いることができる。
その後、油圧の供給により油圧シリンダ10を伸長させ、ガイド部材20を回転させつつ下方へ向かって推進させる。これにより、杭60も同時に回転しながら下方へ向かって推進するため、杭60は回転しつつ、土中に挿入されることとなる。図3(B)は、油圧シリンダ10が最大限(最大ストローク分)伸長し、杭60が土中に挿入された状態を示している。この状態となったらガイド部材20と杭60との連結を解き、油圧シリンダ10から油圧を排出し油圧シリンダ10を元の状態まで短縮させる。そして、図3(C)に示すように、挿入した最初の杭60とガイド部材20との間の隙間に次の杭61を挿入する。この場合、次の杭61の長さを油圧シリンダ10の最大ストローク長以下とすることで、上記隙間への挿入が可能である。その杭61の下端を最初の杭60の上端に対して溶接等により固定的に連結し、当該次の杭61の上端をガイド部材20の端部に対して最初の杭60と同様に連結する。そして、このような状態から、油圧シリンダ10を再び伸長させることにより、最初の杭60と次の杭61とを一体的に回転させつつ、土中に挿入することができる。そして同様の作業を繰り返し行うことで、順次、杭を継ぎ足し、回転させながら土中に挿入して行き、杭の先端が予定の深度に達したら作業を終える。なお、準備する作業空間の高さとしては、最も短縮したときの杭挿入装置1の長さと、各杭のうちの最大の長さとの合計の長さ以上の寸法を確保する必要がある。図3の例においては、各杭の長さを同じものとした。
図4は構造物の地下ピットで杭を挿入する場合の模式図である。地面が露出していない場合は、図4(A)に示すように底部コンクリート70を必要な大きさだけ除去し地面を露出させる。その上部において、杭挿入装置1をそのベース40が上になるようにして、ベース40を地下ピットの上部コンクリート80にボルト等(図示略)により強固に固定する。そして、杭60をガイド部材20の先端部に同軸状に連結する。この連結を行うために、螺子止め、嵌め合い等、適宜の方法を用いることができる。以下、図3の場合と同様の作業を行うことにより、図4(B)、図4(C)のように順次、杭を継ぎ足しながら、必要な深度に達するまで、一体的に回転させつつ地中に挿入していくことができる。
図5は構造物の既設杭を補強する際の鋼管の挿入作業の模式図である。構造物の多くは、構造物の建築時の建築基準法に従って、構造物の地下に鉄筋コンクリート製の杭が打ち込まれている。しかし、構造物を増築するような場合には、既設杭を補強する必要がある。このような場合、既設の杭90がある部分を露出させ、既設杭90を外周から覆うように、より口径の大きな鋼管100、101を上述した方法で順次、必要な深度まで挿入する。既設杭90を鋼管100、101で覆うことで、杭が補強される。本発明の方法であれば、杭挿入装置1の可動範囲より少し広い空域が確保できれば、短い鋼管を接続しつつ作業することにより、鋼管の挿入が可能である。
また、図示はしないものの、斜行する方向にピストンロッド13を押し出すように杭挿入装置1を設置すれば、杭その他の棒状部材を斜行して土中に挿入でき、地滑り防止のための水抜き用のパイプ等の挿入に本発明を利用することが可能である。
(第2実施形態)
次に図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の杭挿入装置100は、第1実施形態と異なり、突起部14をピストン12の外周面上に設ける構成を採用している。そして、シリンダ本体11を、内周側の内シリンダ111と、外周側の外シリンダ112によって構成し、内シリンダ111に連続的ならせん溝123を形成している。内シリンダ111の外周を外シリンダ112にて液密に覆うようにして両者を一体化することによりシリンダ本体11としている。なお、図6の例では内シリンダ111と外シリンダ112とを別体として準備し、両者を一体化する構成としたが、最初から一体物としてのシリンダ本体11を準備し、その内周面のみに連続的ならせん溝123を、貫通しない溝として凹設するようにしても良い。
一方、円筒形状の突起部14はピストン12の外周面から突出するように形成され、シリンダ本体11の内周面上のらせん溝123に挿入される。
油圧ホース30を介して油圧が供給されると、ピストン12が押圧され、ピストンロッド13が押し出される。このとき、突起部14がらせん溝123に挿入されていることにより、突起部14がらせん溝123に沿って変位し、これによりピストン12及びピストンロッド13が回転する。よって、ピストンロッド13は回転しつつ押し出されることとなる。
ピストンロッド13の先端部18に対して、杭を同軸状かつ相対回転不可能に取り付けておけば、油圧シリンダ10の伸長により杭を回転させつつ推進させることができる。こうして、第2実施形態の杭挿入装置100を、第1実施形態の杭挿入装置1に代えて、同様の操作により用いることで、杭を回転させながら土中に挿入することができる。よって、第2実施形態の杭挿入装置100を、図3〜5に示したような用途にも同様に用いることができる。
(変形例)
第1実施形態の油圧シリンダ10に代えて、あるいはその一例として、油圧ジャッキを用いることも可能である。
上記の各実施形態の変形例として、油圧シリンダ10の突起部14にローラを取り付け、突起部14をローラを介してらせん溝23、123に挿入するようにしてもよい。こうすることで、突起部14とらせん溝23、123との相対変位をよりスムーズなものとすることができ好適である。
上記の各実施形態の各図面に図示したらせん溝23、123の巻き数(つまり、らせん溝23、123が円筒部21又は内シリンダ111(あるいはシリンダ本体11の内周面)を周回する回数)は一例に過ぎず、杭挿入装置1、100として実際に使用可能な範囲内で、必要に応じて任意に設定可能である。また、らせん溝23、123の本数は1本に限らず、複数本のらせん溝23、123を円筒部21又は内シリンダ111(あるいはシリンダ本体11の内周面)に形成しても良く、この場合は、より大きな回転力を得ることができる。
らせん溝23、123のピッチも必要に応じて適宜変更することができる。特に第1実施形態においては、異なるピッチのらせん溝23を有する複数種類のガイド部材20を準備しておき、作業対象となる地盤の性状や、使用する油圧シリンダ10の押し込み力に応じて、都度、最適なピッチのらせん溝23を有するガイド部材20を選択して使用する(付け替えて使用する)というような使用態様も可能である。
本発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。
1、100 杭挿入装置
10 油圧シリンダ
11 シリンダ本体
12 ピストン
13 ピストンロッド
14 突起部
20 ガイド部材
21 円筒部
22 受力部
23、123 らせん溝
30 油圧ホース
40 ベース
60、61 杭
90 既設杭
100、101 鋼管

Claims (5)

  1. 杭を挿入するための杭挿入装置において、
    シリンダ本体と、該シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有する油圧シリンダであって、該シリンダ本体と該ロッドとの相対変位により伸長可能な油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダの外周側に設置される円筒部であって、その軸が前記油圧シリンダの伸長方向と略平行になるように設置される円筒部と、前記油圧シリンダが伸長するときに該油圧シリンダから前記軸方向の押圧力を受けるための受力部とを有するガイド部材と、を有する杭挿入装置であって、
    前記円筒部はらせん溝を有し、
    前記シリンダ本体は前記らせん溝に挿入される突起部を外周面上に有し、
    前記油圧シリンダが伸長して前記受力部を押圧すると、前記ガイド部材がその軸方向に推進されるとともに、それによって前記突起部から前記らせん溝の縁に対して周方向の力が付与されることにより、前記ガイド部材が前記シリンダ本体に対して相対回転する、杭挿入装置。
  2. 杭を挿入するための杭挿入装置であって、
    シリンダ本体と、該シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有する油圧シリンダであって、該シリンダ本体と該ロッドとの相対変位により伸長可能な油圧シリンダを有し、
    前記シリンダ本体は、その内周面上にらせん溝を有し、
    前記ロッドは前記らせん溝に挿入される突起部をその外周面上に有し、
    前記油圧シリンダが伸長すると、前記突起部が前記らせん溝に沿って変位することにより、前記ロッドが前記シリンダ本体に対して相対回転しつつ押し出される、杭挿入装置。
  3. 前記油圧シリンダは、前記突起部に取り付けられたローラを有し、
    前記突起部は、前記ローラを介して前記らせん溝に挿入される、請求項1又は2に記載の杭挿入装置。
  4. 構造物の下面から下方向に向かって杭を地中に挿入するための杭挿入方法であって、
    油圧シリンダを、前記構造物の下面から下方向に向かって伸長可能なように前記構造物の下面に対して固定するステップと、
    らせん溝を有する円筒部と、前記油圧シリンダから当該軸方向の押圧力を受けるための受力部とを有するガイド部材を設置するステップであって、前記円筒部を、その軸が前記油圧シリンダの伸長方向と略平行になるように前記油圧シリンダの外周側に設置し、かつ、前記油圧シリンダの外周面上に設けられた突起部が前記らせん溝に挿入されるように前記ガイド部材を設置するステップと、
    前記杭を前記ガイド部材に連結するステップと、
    前記油圧シリンダを伸長させ前記受力部に対して下方向の押圧力を及ぼすことで前記ガイド部材を下方向に推進させ、かつ、その際に前記突起部から前記らせん溝の縁に対して付与される周方向の力により前記ガイド部材を前記油圧シリンダに対して相対回転させ、これにより、前記杭を回転させつつ地中に挿入するステップと、を有する杭挿入方法。
  5. 構造物の下面から下方向に向かって杭を地中に挿入するための杭挿入方法であって、
    シリンダ本体と、該シリンダ本体の内周側に設置されるロッドとを有し、該シリンダ本体と該ロッドとの相対変位により伸長可能な油圧シリンダであって、該シリンダ本体はその内周面上にらせん溝を有し、該ロッドは該らせん溝に挿入される突起部をその外周面上に有するものである該油圧シリンダを、前記構造物の下面から下方向に向かって伸長可能なように前記構造物の下面に対して固定するステップと、
    前記杭を前記ロッドに連結するステップと、
    前記ロッドを押し出し前記油圧シリンダを伸長させ、それにより前記突起部を前記らせん溝に沿って変位させることで前記ロッドを前記シリンダ本体に対して相対回転させ、それにより、前記杭を回転させつつ地中に挿入するステップと、を有する杭挿入方法。
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