JP2014077088A - アクリル共重合体 - Google Patents

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Yasunari Okada
保也 岡田
Naoya Kono
直弥 河野
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Abstract

【課題】耐熱性に優れた硬化物を与えるアクリル共重合体を提供する。
【解決手段】下記式(I)で表される繰返し単位の割合が40〜80モル%であり、下記式(II)で表される繰返し単位の割合が20〜60モル%である共重合体であり、前記共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下である共重合体。式中、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の環状脂肪族基であり、Rは炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基である。
Figure 2014077088

【選択図】図1

Description

本発明は、共重合体、それを含む樹脂組成物及び共重合体の製造方法に関する。
光半導体用封止剤もしくはシール剤、光学用電子部材、光学用接着剤もしくはシール剤、又はレジスト材料として、加工のし易さや透明である等の理由でエポキシ樹脂が用いられている。
特許文献1には、アダマンチル基を有するエポキシ樹脂が開示され、特許文献2にはアダマンチル基を有するアクリル化合物が開示され、光学特性、耐久性、電気特性に優れることが示されている。
しかしながら、さらに耐熱性の高い硬化物を与えるエポキシ樹脂やアクリル化合物が求められていた。
特開2009−173724号公報 特開2008−105999号公報
本発明の目的は、耐熱性に優れた硬化物を与えるアクリル共重合体を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、硬化物の耐熱性が低いことは共重合体中の全塩素量に起因することを見出した。
本発明によれば、以下の共重合体等が提供される。
1.下記式(I)で表される繰返し単位の割合が40〜80モル%であり、下記式(II)で表される繰返し単位の割合が20〜60モル%である共重合体であり、前記共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下である共重合体。
Figure 2014077088
(式中、R、R、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の環状脂肪族基であり、Rは水酸基、ハロゲン原子及びヘテロ原子から選択される1以上を含む炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基である。)
2.重量平均分子量が4000〜15000である1に記載の共重合体。
3.Rが置換もしくは無置換のアダマンチル基、置換もしくは無置換のジシクロペンタニル基、又は置換もしくは無置換のイソボルニル基である1又は2に記載の共重合体。
4.1〜3のいずれかに記載の共重合体及び重合開始剤を含む樹脂組成物。
5.4に記載の樹脂組成物から得られる硬化物。
6.下記式(I’)で表される化合物及び下記式(II’)で表される化合物を重合し、さらに下記式(III’)で表される化合物を反応させる共重合体の製造方法であって、前記共重合体は下記式(I)で表される繰返し単位の割合が40〜80モル%であり、下記式(II)で表される繰返し単位の割合が20〜60モル%であって、前記共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下である共重合体の製造方法。
Figure 2014077088
(式中、R、R、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の環状脂肪族基であり、Rは水酸基、ハロゲン原子及びヘテロ原子から選択される1以上を含む炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基であり、R4’はエポキシ基を有する炭素数1〜10の1価の有機基である。)
本発明によれば、耐熱性に優れた硬化物を与えるアクリル共重合体が提供できる。
実施例9〜16及び比較例7〜10で得られた共重合体について、全塩素量と耐熱性試験結果(透過率の変化率)の関係を示す図である。
本発明の共重合体は、下記式(I)で表される繰返し単位(A)の割合が40〜80モル%であり、下記式(II)で表される繰返し単位(B)の割合が20〜60モル%である。
また、共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下である。
Figure 2014077088
(式中、R、R、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の環状脂肪族基であり、Rは水酸基、ハロゲン原子及びヘテロ原子から選択される1以上を含む炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基である。)
共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下であることにより、得られる硬化物の耐熱性が向上する。
本発明の共重合体中に含まれる全塩素量は、好ましくは1.00重量%以下であり、より好ましくは0.90重量%以下である。
また、共重合体中に含まれる全塩素量は、例えば、0.005重量%(50ppm)以上、0.01重量%(100ppm)以上である。
共重合体中に含まれる全塩素量は、燃焼−イオンクロマトグラフ法によって測定することができ、具体的には、実施例に記載の方法で測定できる。
式(I)、(II)において、Rの炭素数1〜20の環状脂肪族基としては、アダマンチル基、ジシクロペンタニル基又はイソボルニル基が好ましい。
上記の置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、水酸基、カルボキシル基及びハロゲン等が挙げられる。
の水酸基、ハロゲン原子及びヘテロ原子から選択される1以上を含む炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基としては、例えば下記3つの構造が挙げられる。
Figure 2014077088
(式中、nは0以上の整数である。)
の炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、ブチレン基等が挙げられる。
本発明の共重合体は、繰り返し単位(A)を含むことにより、耐光性及び耐熱性に優れた硬化物を与えることができる。また、繰り返し単位(B)を含むことにより、硬さに優れた硬化物を与えることができる。
本発明の共重合体は、繰り返し単位(A)及び(B)の合計に対して、繰り返し単位(A)の割合が40〜80モル%であり、繰り返し単位(B)の割合が60〜20モル%である。
繰り返し単位(A)のモル比が40モル%未満であると、得られた硬化物が耐熱性に劣る場合があり、80モル%を超えると、組成物としたときに他の成分との相溶性が悪くなる場合がある。好ましくは、繰り返し単位(A)の割合は45〜75モル%であり、繰り返し単位(B)の割合は25〜55モル%である。
繰り返し単位(A)及び(B)のモル比は、H−NMRによって測定することができ、具体的には、実施例に記載の方法で測定できる。
本発明の共重合体の重量平均分子量は、好ましくは4,000〜15,000であり、より好ましくは4000〜10,000である。このような範囲であると、溶媒への溶解性、他のアクリル化合物との相溶性に優れるため好ましい。
尚、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定したポリスチレン換算の値である。
本発明の共重合体は、下記式(I’)で表される化合物(A’)及び下記式(II’)で表される化合物(B’)を重合し、さらに下記式(III’)で表される化合物(C’)を反応させることにより製造することができる。
Figure 2014077088
式中、R〜R、Rは上記と同じであり、R4’はエポキシ基を有する炭素数1〜10の1価の有機基である。
4’のエポキシ基を有する炭素数1〜10の1価の有機基としては、エポキシ基が結合した脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
モノマー(A’)は、ラジカル重合性を示す(メタ)アクリル基により、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート系モノマー(B’)とのラジカル重合反応が可能であり、これによって、1つの分子中にカチオン重合性であるエポキシ基と、アダマンタン等の環状脂肪族構造とを有する共重合体(中間体)を与えることができる。
得られた共重合体(前駆体)に化合物(C’)を反応させて、化合物(B’)に由来するエポキシ基と化合物(C’)のカルボキシル基を反応させ、前駆体に化合物(C’)を付加することにより、本発明の共重合体が得られる。
モノマー(A’)とモノマー(B’)の共重合反応は、通常、ラジカル重合によって行われる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等を使用することができる。
アゾ系開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロペン)2塩酸塩、2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス−(2−メチル−プロピオンアミド)2水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロペン]、2,2’−アゾビス(2,2,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジイソブチリルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキセン等のジアルキルパーオキサイド類;1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチル)シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネート等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマー(A’)、モノマー(B’)及びラジカル重合開始剤の合計100質量部に対して、通常、0.01〜50質量部であり、好ましくは0.01〜30質量部である。
上記範囲とすることにより、反応時間及び収率等が良好なものとなり、また目的とする重量平均分子量が得られ、さらに光学特性等の物性を発現できる。
モノマー(A’)とモノマー(B’)との共重合反応は、無溶媒でもよいが、必要に応じて溶媒を使用することができる。溶媒は、モノマー(A’)及び(B’)の合計濃度が、通常、0.5質量%以上、好ましくは5質量%以上となる量を使用する。このとき、モノマーが懸濁状態でもよいが、溶解していることが好ましい。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルキルアルコール類;メチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エクソンアロマティックナフサNo.2(米国エクソン社製)等の芳香族炭化水素を含有する混合炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;アイソパーC、アイソパーE、エクソールDSP100/140、エクソールD30(いずれも米国エクソン社製)、IPソルベント1016(出光興産社製)等の脂肪族炭化水素を含有する混合炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類等が挙げられる。これら溶媒は、単独又は組み合わせて使用することができる。
反応温度は、通常、0〜200℃であり、好ましくは20〜150℃である。温度が低すぎる場合、反応速度が低下する場合があり、温度が高すぎる場合、着色が激しくなる場合がある。
反応圧力としては、通常、絶対圧力で0.01〜10MPaであり、好ましくは常圧〜1MPaである。圧力が高すぎる場合、安全上、問題があり特別な装置が必要となり好ましくない。
反応時間としては、重合開始剤の種類や量、反応温度等に左右され、一概に決めることはできないが、通常、1分〜24時間であり、好ましくは1〜10時間である。反応の際には、必要に応じ、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤とは、分子量を制御するために用いられるものであり、例えば、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸エステル、メルカプトエタノール、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
共重合反応後の付加反応、即ちアダマンチル基が結合した(メタ)アクリレートとエポキシ基が結合した(メタ)アクリレートの共重合体に、(メタ)アクリル酸を付加する反応は、これらを溶媒中で反応させればよい。
付加反応に使用できる溶媒としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
付加反応時に触媒を使用してもよく、当該触媒としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、トリフェニルホスフィン、ピリジン等が挙げられる。
尚、本発明の共重合体の重合形態は特に限定されないが、例えばランダム共重合体である。
本発明の樹脂組成物は、本発明の共重合体及び重合開始剤を含む。
重合開始剤としては、ラジカル系重合開始剤が好ましい。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、光重合開始剤等を使用することができる。
アゾ系開始剤は、上記と同様のものを用いることができる。
過酸化物開始剤は、上記と同様のものを用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記光重合開始剤に、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の第三級アミン類等の光開始助剤を加えてもよい。また、可視光領域に吸収のあるCGI―784等(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために添加してもよい。
尚、光重合開始剤は、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、感光性の不飽和二重結合をラジカル重合させる化合物であれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、使用できる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、樹脂組成物に対して、通常、0.01〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。上記範囲とすることにより、良好な重合及び光学特性等の物性を発現できる。
本発明の組成物は、本発明の共重合体及び重合開始剤を含めばよく、これら成分から実質的になってもよく、これら成分のみからなっていてもよい。
「実質的になる」とは、これら成分の組成物中の含有量が、例えば90質量%以上である、95質量%以上である、97質量%以上である、98質量%以上である、又は99質量%以上であることをいう。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわず、性能のバランスを損なわない範囲内で、他の(メタ)アクリル系化合物、劣化防止剤、変性剤等をさらに含んでもよい。
他の(メタ)アクリル化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アダマンタントリオールトリ(メタ)アクリレート、アダマンタントリメタノールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる
劣化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、リン系化合物等の公知の劣化防止剤が挙げられる。劣化防止剤を添加すると、硬化物の耐熱性や透明性等の特性を保持することができる。
フェノール系化合物としては、イルガノクス1010(Irganox1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス1076(Irganox1076、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス1330(Irganox1330、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス3114(Irganox3114、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス3125(Irganox3125、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス3790(Irganox3790、チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製、商標)、BHT、シアノクス1790(Cyanox1790、サイアナミド社、商標)及びスミライザーGA−80(SumilizerGA−80、住友化学社製、商標)等の市販品を挙げることができる。
アミン系化合物としては、イルガスタブFS042(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、GENOX EP(クロンプトン社製、商標、化合物名;ジアルキル−N−メチルアミンオキサイド)等、さらにはヒンダードアミン系である旭電化社製のADK STAB LA−52、LA−57、LA−62、LA−63、LA−67、LA−68、LA−77、LA−82、LA−87、LA−94、CSC社製のTinuvin123、144、440、662、Chimassorb2020、119、944、Hoechst社製のHostavin N30、Cytec社製のCyasorb UV−3346、UV−3526、GLC社製のUval299及びClariant社製のSanduvor PR−31等を挙げることができる。
有機硫黄系化合物としては、DSTP(ヨシトミ)(吉富社製、商標)、DLTP(ヨシトミ)(吉富社製、商標)、DLTOIB(吉富社製、商標)、DMTP(ヨシトミ)(吉富社製、商標)、Seenox 412S(シプロ化成社製、商標)及びCyanox 1212(サイアナミド社製、商標)等の市販品を挙げることができる。
変性剤としては、例えば、グリコール類、シリコーン類及びアルコール類等の公知の変性剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、シラン系、チタネート系等の公知のシランカップリング剤が挙げられる。脱泡剤としては、例えば、シリコーン系等の公知の脱泡剤が挙げられる。無機粉末としては、用途に応じて粒径が数nm〜10μmのものが使用でき、例えば、ガラス粉末、シリカ粉末、チタニア、酸化亜鉛及びアルミナ等の公知の無機粉末が挙げられる。
本発明の組成物は、必要に応じて、溶剤に溶解させた状態でもよい。
溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルキルアルコール類;メチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、プロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
溶剤の含有量は、例えば5質量%〜90質量%であり、乾燥の観点から、好ましくは10質量%〜50質量%である。
本発明の樹脂組成物と、必要に応じて配合されるその他の樹脂又は各種添加剤を混合し、成型する金型(樹脂金型)により又はコーティングにより所望の形状にした後、硬化させることにより硬化物とすることができる。
硬化法としては、特に制限はないが、通常、加熱硬化法又は紫外線照射による硬化法が挙げられる。
加熱硬化法としては、硬化温度が、通常、50〜200℃程度、好ましくは100〜180℃である。50℃以上とすることにより硬化不良となることがなく、200℃以下とすることにより着色等を生じることが無くなる。
硬化時間は、使用するアクリル化合物や開始剤によって異なるが、通常、0.5〜6時間が好ましい。
紫外線照射による硬化法としては、通常、光量が500〜5000mJ/cm程度、好ましくは1000〜4000mJ/cmになるように紫外線を照射する。紫外線照射後に後加熱を行ってもよく、70〜200℃で0.5〜12時間行うことが好ましい。
成形方法としては射出成形、ブロー成形、プレス成形等、特に限定されるものではない。
本発明の樹脂組成物を硬化して得られた硬化物は、光半導体(LED等)用及び光学用の樹脂(封止剤、接着剤、シール剤)、フラットパネルディスプレイ(有機EL素子等)、光導波路、光通信用レンズ及び光学用フィルム等の光学電子部材、レジスト材料等に好適に用いることができる。
即ち、本発明の共重合体は、光半導体素子/集積回路(IC他)、個別半導体(ダイオード、トランジスタ、サーミスタ等)として、LED(LEDランプ、チップLED、受光素子、光半導体用レンズ)、センサー(温度センサー、光センサー、磁気センサー)、受動部品(高周波デバイス、抵抗器、コンデンサ等)、機構部品(コネクター、スイッチ、リレー等)、自動車部品(回路系、制御系、センサー類、ランプシール等)、接着剤(光学部品、光学ディスク、ピックアップレンズ)等に用いられ、表面コーティング用として光学用フィルム、フォトレジスト、ソルダーレジスト及びカラーレジスト等のレジスト材料等に用いられる。
従って、本発明は、エポキシ系共重合体を用いてなる光半導体用封止剤又はシール剤、光学用電子部材、光学用接着剤又はシール剤、レジスト材料をも提供する。
光半導体(LED等)用封止剤としての構成は、砲弾型あるいはサーフェスマウント(SMT)型等に素子に適用でき、金属やポリアミド上に形成されたGaN等の半導体と良好に密着し、さらにYAG等の蛍光色素を分散しても使用できる。さらに、砲弾型LEDの表面コート剤、SMT型LEDのレンズ等にも使用可能である。
有機EL用に適用する際の構成は、一般的なガラスや透明樹脂等の透光性基板上に、陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子に適用可能である。有機EL素子の封止材として、金属缶や金属シートあるいはSiN等のコーティングされた樹脂フィルムをEL素子にカバーする際の接着剤、あるいは本発明のエポキシ樹脂にガスバリアー性を付与するために無機フィラー等を分散することで、直接、EL素子を封止することも可能である。表示方式として、現在、主流のボトムエミッション型にも適用可能であるが、今後、光の取出し効率等の点で期待されるトップエミッション型に適用することで、本発明のエポキシ樹脂組成物の透明性や耐熱性の効果を活かせる。
光回路に使用する際の構成は、シングルモードやマルチモード用の熱光学スイッチやアレイ導波路型格子、合分波器、波長可変フィルター、あるいは光ファイバーのコア材料やクラッド材料にも適用できる。また、導波路に光を集光するマイクロレンズアレイやMEMS型光スイッチのミラーにも適用できる。また、光電変換素子の色素バインダー等にも適用可能である。
光学用フィルムとして用いる際の構成は、液晶用のフィルム基板、有機EL用フィルム基板等のディスプレイ用として、あるいは光拡散フィルム、反射防止フィルム、蛍光色素等を分散することによる色変換フィルム等に適用可能である。
例えば、カラーレジストについては、液晶表示向けのカラーフィルタを構成するRGB及びブラックマトリックス等のレジストの主成分もしくは添加剤として適応可能である。
以下、本発明の共重合体の実施例及び比較例を示す。
尚、共重合体に含まれる全塩素量は以下のように測定した。
<全塩素量の測定>
共重合体に含まれる全塩素量は、燃焼−イオンクロマトグラフ法により測定した。自動試料燃焼装置は三菱化学アナリテック社製AQF−100、イオンクロマトグラフはDIONEX社製DX−120を使用した。
また、共重合体における、各繰返し単位のモル比(m/n)は、H−NMR(日本電子(株)製JNM−ECA500)によって測定した。H−NMRの測定条件は以下の通りである。
H−NMR測定条件>
溶媒:重クロロホルム
固形分濃度:10wt%
内部標準物質:テトラメチルシラン
温度:室温
[共重合体の製造]
実施例1
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン98.7gを入れ、30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート80.0g(50mol%)、グリシジルメタクリレート51.6g(50mol%)、アゾビスイソブチロニトリル6.0gをトルエン98.7gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。その後、ヘプタン中に再沈殿させ、1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量375)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸1.9g、トリフェニルホスフィン0.13g及びメトキノン11.9mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体A溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される白色粉末の共重合体Aを得た(m/n=49/51、Mw:5,600)。得られた共重合体A中の全塩素量は0.18重量%であった。
Figure 2014077088
実施例2
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン95.7gを入れ、30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート100.0g(70mol%)、グリシジルメタクリレート27.7g(30mol%)、アゾビスイソブチロニトリル5.3gをトルエン95.7gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。その後、ヘプタン中に再沈殿させて1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量677)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸1.1g、トリフェニルホスフィン0.07g及びメトキノン11.1mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体B溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される白色粉末の共重合体Bを得た(m/n=71/29、Mw:6,600)。得られた共重合体B中の全塩素量は0.08重量%であった。
Figure 2014077088
実施例3
実施例1において、1−アダマンチルメタクリレート80.0gをジシクロペンタニルメタクリレート80.0g(50mol%)とした以外は、実施例1と同様にして重合反応を行い、ジシクロペンタニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量372)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸1.9g、トリフェニルホスフィン0.13g及びメトキノン11.9mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体C1溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される白色粉末の共重合体Cを得た(m/n=50/50、Mw:5,700)。得られた共重合体C中の全塩素量は0.16重量%であった。
Figure 2014077088
実施例4
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた1000mL丸底フラスコに、トルエン98.3gを入れ、30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。イソボルニルタクリレート80.0g、グリシジルメタクリレート51.2g、アゾビスイソブチロニトリル5.9gをトルエン98.3gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後5時間反応させ重合反応を終了した。その後、ヘプタン中に再沈殿させ下記で表されるイソボルニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量378)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸1.9g、トリフェニルホスフィン0.13g及びメトキノン11.9mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体D溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される白色粉末の共重合体Dを得た(m/n=49/51、Mw:6,100)。得られた共重合体D中の全塩素量は0.14重量%であった。
Figure 2014077088
比較例1
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン98.9gを入れ、30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート60.0g(35mol%)、グリシジルメタクリレート71.9g(65mol%)、アゾビスイソブチロニトリル6.4gをトルエン98.9gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。その後、ヘプタン中に再沈殿させて下記式で表される1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量264)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸2.7g、トリフェニルホスフィン0.19g及びメトキノン12.7mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体E溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される白色粉末の共重合体Eを得た(m/n=34/66、Mw:5,700)。得られた共重合体E中の全塩素量は0.27重量%であった。
Figure 2014077088
比較例2
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン96.5gを入れ、30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート120.0g、グリシジルメタクリレート8.6g、アゾビスイソブチロニトリル5.0gをトルエン96.5gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後5時間反応させ重合反応を終了した。その後、ヘプタン中に再沈殿させ下記で表される1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量2170)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸0.3g、トリフェニルホスフィン0.03g及びメトキノン10.3mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体F溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される白色粉末の共重合体Fを得た(m/n=90/10、Mw:6,400)。得られた共重合体F中の全塩素量は0.05重量%であった。
Figure 2014077088
実施例5
実施例1において、1−アダマンチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン2.5gを加えて滴下した以外は、実施例1と同様にして1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量370)を得た。
次に、実施例1と同様に付加反応を行い、白色粉末の共重合体Gを得た(m/n=49/51、Mw:5,600)。得られた共重合体G中の全塩素量は0.85重量%であった。
実施例6
実施例2において、1−アダマンチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン2.5gを加えて滴下した以外は、実施例2と同様にして1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体H(エポキシ当量673)を得た。
次に、実施例2と同様に付加反応を行い、白色粉末の共重合体Hを得た(m/n=71/29、Mw:6,600)。得られた共重合体H中の全塩素量は0.77重量%であった。
実施例7
実施例3において、ジシクロペンタニルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン2.5gを加えて滴下した以外は、実施例3と同様にしてジシクロペンタニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量369)を得た。
次に、実施例3と同様に付加反応を行い、白色粉末の共重合体Iを得た(m/n=50/50、Mw:5,700)。得られた共重合体I中の全塩素量は0.87重量%であった。
実施例8
実施例4において、イソボルニルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン2.5gを加えて滴下した以外は、実施例4と同様にしてイソボルニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体J(エポキシ当量373)を得た。
次に、実施例4と同様に付加反応を行い、白色粉末の共重合体Jを得た(m/n=49/51、Mw:6,100)。得られた共重合体J中の全塩素量は0.88重量%であった。
比較例3
実施例1において、1−アダマンチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン4.0gを加えて滴下した以外は、実施例1と同様にして1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量367)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸2.0g、トリフェニルホスフィン0.14g及びメトキノン12.0mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体K溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、白色粉末の共重合体Kを得た(m/n=49/51、Mw:5,600)。得られた共重合体K中の全塩素量は1.30重量%であった。
比較例4
実施例2において、1−アダマンチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン4.0gを加えて滴下した以外は、実施例2と同様にして1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量669)を得た。
次に、実施例2と同様に付加反応を行い、白色粉末の共重合体Lを得た(m/n=71/29、Mw:6,600)。得られた共重合体L中の全塩素量は1.19重量%であった。
比較例5
実施例3において、ジシクロペンタニルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン4.0gを加えて滴下した以外は、実施例3と同様にしてジシクロペンタニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量365)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸2.0g、トリフェニルホスフィン0.14g及びメトキノン12.0mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体M溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、白色粉末の共重合体Mを得た(m/n=50/50、Mw:5,700)。得られた共重合体M中の全塩素量は1.28重量%であった。
比較例6
実施例4において、イソボルニルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アゾビスイソブチロニトリルをトルエンに溶解させた溶液に、エピクロロヒドリン4.0gを加えて滴下した以外は、実施例4と同様にしてイソボルニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(エポキシ当量369)を得た。
次に、還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、空気導入管を備え付けた100mL丸底フラスコに、上記で得られた共重合体10g、メチルイソブチルケトン30g、アクリル酸2.0g、トリフェニルホスフィン0.14g及びメトキノン12.0mgを加え、空気をバブリングしながら110℃まで昇温し、酸価が5mg−KOH/g以下になるまで12時間反応させた。得られた共重合体溶液の温度を室温まで下げ、固形分濃度が35wt%になるようにMIBKを加え、アクリル酸を付加させた共重合体N溶液を得た。その溶液の1部をヘプタン中に再沈殿させ、白色粉末の共重合体Nを得た(m/n=49/51、Mw:6,100)。得られた共重合体N中の全塩素量は1.23重量%であった。
[組成物の調製及び評価]
実施例9
実施例1で得られた共重合体A溶液10gに光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名:「イルガキュア184」)0.1gを加え樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をガラス基板上にバーコーターを用いて塗布し、90℃で2分乾燥させた後、高圧水銀灯を用いて760mJ/cmの照射量でUV硬化させた。
上記組成物を硬化させたガラス基板を230℃の恒温槽に3時間置き耐熱性試験を行った。耐熱試験前後の試験片を自記分光光度計((株)島津製作所製、商品名:「UV−2450」)を用いてUV測定を行い、波長400nmの変化率を測定した。結果を表1に示す。
実施例10
実施例2で得られた共重合体B溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
実施例11
実施例3で得られた共重合体C溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
実施例12
実施例4で得られた共重合体D溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
実施例13
実施例5で得られた共重合体G溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
実施例14
実施例6で得られた共重合体H溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
実施例15
実施例7で得られた共重合体I溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
実施例16
実施例8で得られた共重合体J溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
比較例7
比較例3で得られた共重合体K溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
比較例8
比較例4で得られた共重合体L溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
比較例9
比較例5で得られた共重合体M溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
比較例10
比較例6で得られた共重合体N溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
比較例11
比較例1で得られた共重合体E溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作成し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
比較例12
比較例2で得られた共重合体F溶液10gを用いて、実施例9と同様にして樹脂組成物を得た。これを実施例9と同様にして硬化物を作成したが、硬化物に亀裂が入り、ガラス基板から剥がれが生じ、試験を実施することができなかった。
Figure 2014077088
実施例9〜16及び比較例7〜10で得られた共重合体について、全塩素量と耐熱性試験結果(透過率の変化率)の関係を図1に示す。図1から、全塩素量が1.10重量%以下であると耐熱性が顕著に向上することが分かる。
本発明の樹脂組成物を硬化して得られた硬化物は、光半導体(LED等)用及び光学用の樹脂(封止剤、接着剤、シール剤)、フラットパネルディスプレイ(有機EL素子等)、光導波路、光通信用レンズ及び光学用フィルム等の光学電子部材、レジスト材料等に用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記式(I)で表される繰返し単位の割合が40〜80モル%であり、下記式(II)で表される繰返し単位の割合が20〜60モル%である共重合体であり、前記共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下である共重合体。
    Figure 2014077088
    (式中、R、R、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の環状脂肪族基であり、Rは水酸基、ハロゲン原子及びヘテロ原子から選択される1以上を含む炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基である。)
  2. 重量平均分子量が4000〜15000である請求項1に記載の共重合体。
  3. が置換もしくは無置換のアダマンチル基、置換もしくは無置換のジシクロペンタニル基、又は置換もしくは無置換のイソボルニル基である請求項1又は2に記載の共重合体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の共重合体及び重合開始剤を含む樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の樹脂組成物から得られる硬化物。
  6. 下記式(I’)で表される化合物及び下記式(II’)で表される化合物を重合し、さらに下記式(III’)で表される化合物を反応させる共重合体の製造方法であって、前記共重合体は下記式(I)で表される繰返し単位の割合が40〜80モル%であり、下記式(II)で表される繰返し単位の割合が20〜60モル%であって、前記共重合体中に含まれる全塩素量が1.10重量%以下である共重合体の製造方法。
    Figure 2014077088
    (式中、R、R、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の環状脂肪族基であり、Rは水酸基、ハロゲン原子及びヘテロ原子から選択される1以上を含む炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜10の2価の脂肪族炭化水素基であり、R4’はエポキシ基を有する炭素数1〜10の1価の有機基である。)
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