JP2014076712A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用シートのリクライニング装置を簡素に構成する。
【解決手段】シートバック2の背凭れ角度をロックするロック装置10は、シートバック2とシートクッション3との間に架橋された2本のワイヤー11A,11Bと、シートクッション3に枢着されて回転により各ワイヤー11A,11Bをそれぞれ撓ませる方向に押圧する2本のアーム12A,12Bと、各アーム12A,12Bを上述した押圧方向に回転附勢する2個の引張ばね13A,13Bと、各アーム12A,12Bを回転止めする回転止め機構14とを有する。各ワイヤー11A,11Bは、シートバック2の回転中心(ヒンジピン4)を境とした前側又は後側の領域を通るように架橋され、回転止め機構14による各アーム12A,12Bの回転止めは、各アーム12A,12Bが附勢によって各ワイヤー11A,11Bをそれぞれ上述した各領域で緊張させた状態で行われるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートに関する。詳しくは、シートバックの背凭れ角度をロック可能なロック装置を備える車両用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックがシートクッションに対して背凭れ角度の調節が行えるように連結された構成が知られている(特許文献1)。具体的には、上記シートバックは、その左右両サイドの下端部が、シートクッションの左右両サイドの後端部に対して、それぞれ、回転止め可能な回転軸装置として機能するリクライニング装置を間に介して連結された構成となっている。
特開平7−132766号公報
しかし、各リクライニング装置は、シートバックの下端部に連結された構成であるため、シートバックにかかる背凭れ荷重や自重による負荷を強く受け止められる高いロック強度を備えた煩雑な構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両用シートのリクライニング装置を簡素に構成することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックの背凭れ角度をロック可能なロック装置を備える車両用シートである。ロック装置は、シートバックとフロア上のベースとの間に架橋された2本のワイヤーと、ベースに回転可能に枢着されて設けられ、回転により各ワイヤーをそれぞれ撓ませる方向に押圧して緊張させた状態とする2本のアームと、各アームをベースに対して押圧方向に回転附勢する2個の附勢ばねと、各アームの回転止めをする回転止め機構と、を有する。各ワイヤーは、そのうちの1本が、シートバックの背凭れ角度を変化させる際の回転中心を境とした一方側の領域を通るように高さ方向に架橋されて設けられており、もう1本が、上記回転中心を境とした他方側の領域を通るように高さ方向に架橋されて設けられている。上記回転止め機構による各アームの回転止めは、シートバックの背凭れ角度位置毎に各アームが附勢により各ワイヤーをそれぞれ各領域で緊張させた状態で行われるようになっている。
この第1の発明によれば、回転止め機構は、各ワイヤーをそれぞればね附勢力によって緊張させた状態とする各アームの回転を止めることにより、各ワイヤーの張力作用によってシートバックの前後回転をそれぞれ食い止めた状態として保持する。これらアームの回転を食い止める力は、各ワイヤーのシートバックやベースとの連結点の位置が、シートバックの回転中心から半径方向にそれぞれ離間した位置に設定されていることにより、軽減化されている。したがって、これらアームの回転を食い止める回転止め機構を、比較的低度のロック強度を備えた簡素な構成とすることができ、リクライニング装置を簡素に構成することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。各ワイヤーのうちの1本は、シートバックから前斜め下方向に架橋されて設けられている。ワイヤーに押圧力をかける側のアームは、ワイヤーの架橋された途中箇所を、シートバック又はベースに近づける方向に引き込んで屈曲させる構成となっている。
この第2の発明によれば、ワイヤーによる支持を強くするために、ワイヤーをシートバックの高い位置やベースの前の方の位置に設定しても、アームによる屈曲により、ワイヤーを車両用シートへの着座時や乗降時に邪魔とならない屈曲形状に配設することができる。
実施例1の車両用シートの骨格構造を表す斜視図である。 車両用シートの側面図である。 解除レバーを操作した状態を表す側面図である。 シートバックを後傾させた状態を表す側面図である。 解除レバーの操作を戻した状態を表す側面図である。 ロック装置の分解斜視図である。 回転止め機構のロック状態を表した断面図である。 回転止め機構のアンロック状態を表した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シート1の構成について、図1〜図8を用いて説明する。本実施例の車両用シート1は、図1に示すように、自動車の助手席シートとして構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を有する。ここで、シートクッション3が本発明の「ベース」に相当する。上記シートクッション3は、車両のフロア上に左右一対のスライド装置5を間に介して設置されており、これらスライド装置5の作動によって、フロアに対する前後方向の設置位置が調節可能な構成とされている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、ヒンジピン4を介してシートクッション3の左右両サイドの後端部にヒンジ連結されており、シートクッション3に対する背凭れ角度を前後方向に調節することのできる構成とされている。
上記シートバック2は、図2に示すように、常時は、シートクッション3との間の車両外側の側部(図示向かって右側の側部)間に設けられたロック装置10により、その背凭れ角度が任意の角度位置にロックされた状態として保持されている。このロック装置10のロック状態は、図3に示すように、シートクッション3の車両外側の側部に設けられた解除レバー14Aを引き上げる操作によって解除されるようになっている。この解除操作により、シートバック2が、上述した互いに同軸位置に並ぶ各ヒンジピン4を中心にシート前後方向に自由に回転することができる状態に切り換えられて、その背凭れ角度を任意の角度位置に調節することができる状態となる。そして、図4〜図5に示すように、シートバック2の背凭れ角度を任意の角度位置に調節した後、解除レバー14Aの引き上げ操作を戻すことにより、ロック装置10が再びロック状態に戻されて、シートバック2がその調節された背凭れ角度位置にて固定された状態となる(図5参照)。
ここで、図1に示すように、上述したシートバック2とシートクッション3との間の車両内側の側部(図示向かって左側の側部)間には、シートバック2に対して常時、シート前方側への回転附勢力をかける渦巻きばね6が掛着されている。上記渦巻きばね6は、シートクッション3の後述するサイドフレーム3F1から外側に切り起こされた係止板3F5と、シートバック2の後述するサイドフレーム2F1の外側面に結合された係止板2F5との間に掛着されて設けられている。上記渦巻きばね6の附勢力により、シートバック2は、その背凭れ角度の固定状態が解かれることで、着座乗員の背部に当たる位置まで起こし上げられ、着座乗員の背部が前後方向に傾動される動きに追従してその背凭れ角度が簡便に調節される構成とされている。
次に、上述したシートバック2とシートクッション3のフレーム構造について説明する。シートバック2は、その内部骨格が、左右一対の縦長状の鋼板材より成るサイドフレーム2F1と、これらサイドフレーム2F1の上端部間に架け渡されて剛結合された鋼管製のアッパフレーム2F2と、両サイドフレーム2F1の下端部間に架け渡されて剛結合された横長状の鋼板材より成るロアフレーム2F4と、によって枠状に組まれて構成されている。上記シートバック2の内部骨格の枠内部には、その縦横方向にそれぞれ鋼線材から成る支持ワイヤ2F3が架け渡されて設けられている。これら支持ワイヤ2F3は、上述した各サイドフレーム2F1やアッパフレーム2F2やロアフレーム2F4らと共に、その前面部分に被せ付けられる図示しないクッション用のパッドを後方側から面に近い状態で支持するための部材となっている。
シートクッション3は、その内部骨格が、左右一対の立板状の鋼板材より成るサイドフレーム3F1と、これらサイドフレーム3F1の前端部間に架け渡されて剛結合された鋼管製のフロントフレーム3F2と、両サイドフレーム3F1の後端部間に架け渡されて剛結合された鋼管製のリヤフレーム3F3と、によって枠状に組まれて構成されている。上記シートクッション3の内部骨格の枠内部には、面状の薄鋼板より成るクッションパン3F4が上述したフロントフレーム3F2とリヤフレーム3F3との間に架け渡されて設けられている。上述したクッションパン3F4は、上述した各サイドフレーム3F1やフロントフレーム3F2やリヤフレーム3F3らと共に、その上面部分に被せ付けられる図示しないクッション用のパッドを下方側から面に近い状態で支持するための部材となっている。
以下、上述したロック装置10の具体的な構成について詳しく説明する。図6に示すように、ロック装置10は、2本のワイヤー11A,11Bと、2本のアーム12A,12Bと、2本の引張ばね13A,13Bと、回転止め機構14と、から構成されている。2本のワイヤー11A,11Bは、それぞれ、可撓性を有する引張り強度の高い鋼線材によって形成されている。これら2本のワイヤー11A,11Bは、それぞれ、一端がシートバック2の車両外側のサイドフレーム2F1の外側面にピン連結され、他端がシートクッション3の車両外側のサイドフレーム3F1の外側面にピン連結された状態として、それらの中間部が後述する2本のアーム12A,12Bによって、それぞれ、シートバック2とシートクッション3のフレーム形状に即したL字状の形に押し撓まされた状態に配索された状態とされている。
2本のアーム12A,12Bは、それらの先端に、上述した2本のワイヤー11A,11Bをそれぞれ掛け入れてガイドすることのできる滑車12A1,12B1が取り付けられた構成となっている。上記各アーム12A,12Bは、それらの根本側の端部が、それぞれ、シートクッション3の車両外側のサイドフレーム3F1の外側部に対して、互いに同軸回りに相対回転可能な状態に枢着されて設けられている。具体的には、上述したシートクッション3の車両外側のサイドフレーム3F1には、その外側面上に、円盤状のガイド14Dが一体的に結合された状態として設けられており、同ガイド14Dの外周部に対して、上述した各アーム12A,12Bの根本側の端部に形成された丸孔状の各貫通孔12A2,12B2が嵌め込まれることにより、各アーム12A,12Bがガイド14Dを中心に回動することができるように軸連結された構成とされている。上述したガイド14Dは、図1で前述したシートバック2の回動中心となる各ヒンジピン4と同軸線上の位置に軸心が並んだ状態に設けられている。これにより、各アーム12A,12Bが、シートバック2の回転中心と同軸まわりに回転する状態に設けられた状態とされている。
上述した各アーム12A,12Bは、それぞれ、シートクッション3の車両外側のサイドフレーム3F1との間に掛着された各引張ばね13A,13Bの作用により、シートクッション3のサイドフレーム3F1に対して、常時、図示反時計回り方向に回転附勢力がかけられた状態とされている。この回転附勢力により、各アーム12A,12Bは、それらの回転が自由な状態とされている時には、それぞれ図示反時計回り方向に回転して、それらの先端部に取り付けられた各滑車12A1,12B1を各ワイヤー11A,11Bの中間部に押し付けて、各ワイヤー11A,11Bを前述したL字形状に押し撓ませて緊張させた状態とする構成となっている。上述した各アーム12A,12Bの附勢による回転移動は、各ワイヤー11A,11Bが一定以上に張られた緊張状態となることにより、各ワイヤー11A,11Bの張力作用によって係止されるようになっている。ここで、各引張ばね13A,13Bが、それぞれ本発明の「附勢ばね」に相当する。
上述した各アーム12A,12Bは、図3〜図4に示されるように、シートバック2の背凭れ角度が前後方向に変えられることにより、この移動に伴って各ワイヤー11A,11Bのシートバック2に取り付けられた側の端部が位置変動することで、各ワイヤー11A,11Bの撓み形状が変えられるため、これらワイヤー11A,11Bの弛張により回転が押し戻されたり更に進められたりする格好で、これらワイヤー11A,11Bの動きに追従して移動するようになっている。これにより、各ワイヤー11A,11Bは、シートバック2の背凭れ角度が前後方向のどの位置に変えられても、常に、上述した各アーム12A,12Bから受ける押圧力によって、一定以上に張られた緊張状態に保たれるようになっている。
上述した各アーム12A,12Bは、上述した解除レバー14Aの操作によって作動操作される回転止め機構14により、それらの回転が止められたり回転できる状態に切り換えられたりするようになっている。上述した回転止め機構14は、図6〜図7に示すように、解除レバー14Aと、ヒンジカム14B1のついた支軸14Bと、上下一対のポール14Cと、ガイド14Dと、から構成されている。解除レバー14Aは、その根本側の端部に、支軸14Bの端部が一体的に結合されており、支軸14Bがガイド14Dの中心部に挿通されて、前述したヒンジピン4の筒内部に回転可能に枢着された状態に組み付けられることにより、支軸14Bを支点とした回転操作が行える状態に設けられた状態とされている。
上記解除レバー14Aは、図6に示すように、上述したシートクッション3の車両外側のサイドフレーム3F1との間に掛着された引張ばね14A1の作用により、シートクッション3のサイドフレーム3F1に対して、常時、引き下げ方向となる図示反時計回り方向に回転附勢力がかけられた状態とされている。この回転附勢力により、解除レバー14Aは、その回転軸となる支軸14Bを通して、後述する一対のポール14Cをそれぞれ半径方向の外側へと押し出して、各ポール14Cの外周面14C1を各アーム12A,12Bの貫通孔12A2,12B2の内周面に押し付けた状態にして、各アーム12A,12Bの回転を係止させた状態に保持する構成となっている(図7参照)。そして、図4に示すように、上述した解除レバー14Aを、引張ばね14A1の附勢力に抗して引き上げ操作することにより、図8に示すように、上述した支軸14Bが図示時計回り方向に回転操作されて、各アーム12A,12Bの貫通孔12A2,12B2の内周面に押し付けられていた各ポール14Cが半径方向の内側に引き込まれた状態となって、各アーム12A,12Bの回転止め状態が解除されるようになっている。
詳しくは、図6に示すように、上述した支軸14Bには、その軸方向の中間部に、外周面がカム型に膨らんだヒンジカム14B1が一体的に設けられている。上記支軸14Bは、上述した解除レバー14Aが引張ばね14A1の附勢力によって操作前の初期位置に向けて引き下げ方向(図示反時計回り方向)に回転操作されることにより、これに伴って、図7に示すように、ヒンジカム14B1の出っ張り形状によって上下一対の各ポール14Cをそれぞれ半径方向の外側へと押し出す構成となっている。また、支軸14Bは、図3に示すように、解除レバー14Aが上記初期位置から引き上げ操作されることにより、図8に示すように、ヒンジカム14B1による各ポール14Cの押し出し状態を解除して、各ポール14Cを半径方向の内側に引き込んだ状態にする構成となっている。
上述した上下一対の各ポール14Cは、図6に示すように、円盤状の形に形成されたガイド14D上に組み付けられて、その左右両側部が、ガイド14Dに形成された立壁状のガイド面により、半径方向の内外方にしか移動できないように円周方向に支えられた状態に設けられた状態とされている。上述したヒンジカム14B1は、上述した支軸14Bがガイド14Dの中心部に挿通されて設けられることで、ガイド14D上の各ポール14Cが配置された間の領域部に配置された状態とされている。これにより、各ポール14Cは、図7に示すように、支軸14Bの図示反時計回り方向の回転に伴い、ヒンジカム14B1の出っ張り形状によって半径方向の内側から外側へと押し出し操作されるようになっている。
上述した各ポール14Cは、それらの外周面14C1が、各アーム12A,12Bの貫通孔12A2,12B2の内周面に合致可能な円弧面状に湾曲した形に形成されていると共に、同外周面14C1上に、各貫通孔12A2,12B2の内周面に押し付けられた際に高い摩擦係合力を発揮させられるように、図示しない摩擦パッドが貼設された構成となっている。また、上述した各ポール14Cの間には、これらを互いに引き寄せる方向に移動附勢する2本の引張ばね14C2が掛着されている。これにより、各ポール14Cは、図8に示すように、支軸14Bが図示時計回り方向に回転操作されて、ヒンジカム14B1による内側からの押圧状態が解かれることにより、上述した各引張ばね14C2の附勢力によって、それぞれ半径方向の内側に引き込まれるようになっている。
したがって、上記構成の回転止め機構14により、通常、解除レバー14Aが図2に示す引き上げ操作前の初期位置にある状態時には、各アーム12A,12Bが各ワイヤー11A,11Bを一定以上に張った緊張状態とする各位置において、それぞれ回転止めされた状態に保持された状態とされている。これにより、これら緊張状態とされた各ワイヤー11A,11Bを通じて、シートバック2が前後方向に背凭れ角度を変えられないように位置固定された状態に保持された状態とされている。
詳しくは、上述した各ワイヤー11A,11Bは、そのうちの一方のワイヤー11Aが、シートバック2の回転中心であるヒンジピン4よりも前側の領域を通り、他方のワイヤー11Bが、上述したヒンジピン4よりも後側の領域を通るように、それぞれ高さ方向に架橋されて配設された状態とされている。そして、上記のように配設された各ワイヤー11A,11Bは、上述した各アーム12A,12Bによって、上述したシートバック2の回転中心(ヒンジピン4)を境としたそれぞれの領域を通るように押し撓まされて張られた状態として、各アーム12A,12Bの回転がロックされることにより、各ワイヤー11A,11Bの張力作用によってシートバック2の前後回転をそれぞれ食い止めた状態に保持するようになっている。具体的には、シートバック2は、その回転中心であるヒンジピン4の前側の領域を通る一方側のワイヤー11Aの張力作用によって、その後傾方向の回転移動が規制され、ヒンジピン4の後側の領域を通る他方側のワイヤー11Bの張力作用によって、その前傾方向の回転移動が規制された状態とされる。これらの規制により、シートバック2は、その前後両方向の回転移動が規制された状態となり、背凭れ角度が固定された状態となる。
また、図3に示すように、上述した各ワイヤー11A,11Bは、解除レバー14Aが引き上げ操作されて、各アーム12A,12Bの回転止め状態が解除されることにより、各アーム12A,12Bの押圧力に抗して、これらを押し返す態様で変形することができる状態に切り換えられる。したがって、図3〜図4に示すように、各ワイヤー11A,11Bは、シートバック2が前後方向に傾動されることにより、各アーム12A,12Bから常に一定以上に張った緊張状態を保てるように押圧力を受けた状態で、シートバック2の移動に追従して撓み変形するようになっている。したがって、シートバック2がどの背凭れ角度位置に調節された状態であっても、その位置で解除レバー14Aの引き上げ操作を戻すことにより、各ワイヤー11A,11Bが一定以上に張った緊張状態にロックされた状態となって、シートバック2がその調節された背凭れ角度位置にてロックされるようになっている。
このように、回転止め機構14は、各ワイヤー11A,11Bをそれぞればね附勢力によって緊張させた状態にする各アーム12A,12Bの回転を止めることにより、各ワイヤー11A,11Bの張力作用によってシートバック2の前後回転をそれぞれ食い止めた状態に保持する構成となっている。これらアーム12A,12Bの回転を食い止める力は、各ワイヤー11A,11Bのシートバック2やシートクッション3との連結点の位置が、シートバック2の回転中心であるヒンジピン4から半径方向にそれぞれ離間した位置に設定されていることにより、軽減化されている。したがって、これらアーム12A,12Bの回転を食い止める回転止め機構14を、比較的低度のロック強度を備えた簡素な構成とすることができ、リクライニング装置を簡素に構成することができる。
また、シートバック2の前側領域に架橋されたワイヤー11Aは、シートバック2から前斜め下方向に架橋されて設けられており、このワイヤー11Aに押圧力をかけるアーム12Aは、ワイヤー11Aの架橋された途中箇所を、シートバック2やシートクッション3に近づける方向に引き込んで屈曲させる構成となっている。これにより、上記ワイヤー11Aによる支持を強くするために、ワイヤー11Aをシートバック2の高い位置やシートクッション3の前の方の位置に設定しても、上記アーム12Aによる引き込み方向の屈曲により、ワイヤー11Aを車両用シート1への着座時や乗降時に邪魔とならないL字型の屈曲形状に配設することができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、上記各実施例では、シートバック2の車両外側の側部とシートクッション3(ベース)の同側の側部との間にロック装置10を設けた構成を例示したが、ロック装置がシートバックの車両内側の側部とシートクッション(ベース)の同側の側部との間に設けられる構成であってもよい。また、左右両側に設けられる構成であってもよい。
また、回転止め機構は、各アームの回転を、噛合や嵌合等の摩擦以外の作用によって食い止める構成となっていてもよい。また、各アームに回転附勢力をかける附勢ばねは、捩りばね等の引張ばね以外のばねを適用することもできる。また、上記実施例では、本発明の「ベース」に相当するものとしてシートクッション3を例示したが、本発明の「ベース」は、フロア上に固定されることでワイヤーを支持可能な構造強度を備えたものであればよく、フロア上に固定されるブラケット等の種々の構成を適用することができるものである。
また、上記実施例では、2本のワイヤー11A,11Bが、シートバック2の回転中心(ヒンジピン4)を境とする前側と後側の領域に配されたものを例示したが、本発明の「2本のワイヤー」は、シートバックの回転中心を境とする一方側と他方側の領域に配されていればよく、例えば上側と下側の領域に配されていてもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
2F1 サイドフレーム
2F2 アッパフレーム
2F3 支持ワイヤ
2F4 ロアフレーム
2F5 係止板
3 シートクッション(ベース)
3F1 サイドフレーム
3F2 フロントフレーム
3F3 リヤフレーム
3F4 クッションパン
3F5 係止板
4 ヒンジピン
5 スライド装置
6 渦巻きばね
10 ロック装置
11A,11B ワイヤー
12A,12B アーム
12A1,12B1 滑車
12A2,12B2 貫通孔
13A,13B 引張ばね(附勢ばね)
14 回転止め機構
14A 解除レバー
14A1 引張ばね
14B 支軸
14B1 ヒンジカム
14C ポール
14C1 外周面
14C2 引張ばね
14D ガイド

Claims (2)

  1. シートバックの背凭れ角度をロック可能なロック装置を備える車両用シートであって、
    前記ロック装置は、
    前記シートバックとフロア上のベースとの間に架橋された2本のワイヤーと、
    前記ベースに回転可能に枢着されて設けられ、回転により前記各ワイヤーをそれぞれ撓ませる方向に押圧して緊張させた状態とする2本のアームと、
    当該各アームを前記ベースに対して前記押圧方向に回転附勢する2個の附勢ばねと、
    前記各アームの回転止めをする回転止め機構と、を有し、
    前記各ワイヤーは、そのうちの1本が、前記シートバックの背凭れ角度を変化させる際の回転中心を境とした一方側の領域を通るように高さ方向に架橋されて設けられており、もう1本が、前記回転中心を境とした他方側の領域を通るように高さ方向に架橋されて設けられており、前記回転止め機構による前記各アームの回転止めは、前記シートバックの背凭れ角度位置毎に前記各アームが附勢により前記各ワイヤーをそれぞれ前記各領域で緊張させた状態で行われるようになっていることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記各ワイヤーのうちの1本は、前記シートバックから前斜め下方向に架橋されて設けられており、該ワイヤーに押圧力をかける側の前記アームは、該ワイヤーの架橋された途中箇所を、前記シートバック又は前記ベースに近づける方向に引き込んで屈曲させる構成となっていることを特徴とする車両用シート。
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