JP2014076672A - 遠隔操縦ヘリコプタのロータヘッド及び遠隔操縦ヘリコプタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】同軸反転式のR/Cヘリのロータヘッドを、上下のメインロータMRがスワッシュプレートからの操作入力SIに対して出力となるそれぞれのメインロータのジャイロプリセッションが90度よりも小さな範囲で現れることに対応させて、上下のメインロータの取り付け位置を上下のスワッシュプレートによる上下のメインロータへのサイクリックコントロールのそれぞれの入力位置に対してメインマスト13a、13b廻りで90度よりも小さな角度に設けて、上下のメインロータと上下のスワッシュプレートをリンク機構により接続して構成する。
【選択図】図7
Description
また、互いに逆方向に回転する上下のメインロータを備えた同軸反転式のR/Cヘリにおいても、図8に示されるように、スワッシュプレート100の出力部位100a,100bに対し、メインマスト101に取り付けられた上下のメインロータ102,102が、メインマスト101廻りで90度の位相差の配置となるように設けて構成してある(例えば特許文献1参照)。
前記構成のロータヘッドは、スタビライザー付きのシングルロータ式のR/CヘリやスタビレスのR/Cヘリ、前記同軸反転式のR/Cヘリに適用可能である。
本発明によれば、R/Cヘリのロータヘッドを、スワッシュプレートからの操作入力に対するメインロータの位相角を90度ではなく鋭角の範囲に調整してメインマストに取り付けて構成することで、機体や送信機の諸設定箇所を精密に調整しなくとも、R/Cヘリの飛行動作を安定させ、操作性を飛躍的に向上させることが可能となる。
図1は本発明の一実施形態のロータヘッドを装備したR/Cヘリの外観を示している。図示されるように、本形態は、同軸上で互いに逆回転する上下のメインロータを有する同軸反転式のR/Cヘリに本発明を適用したものである。同図において、符番1はR/Cヘリ、2はカウル、3は後述する電動モータを駆動するバッテリーである。
アッパーメインマスト13bの内部には、ラダーミキシングロッド13cを当該アッパーメインマスト13bの内周面に沿って摺動自在に挿通してあり、このラダーミキシングロッド13cの上端部をメインマスト13の上方に突出させるとともに、後述するミキシングロッドヘッド26を一体に固着し、その下端部には軸受けを介してラダープッシュプルアーム19の端部を接続してある。
ミキシングロッドヘッド26は、後述するラダーストッパープレート31とアジャストロッド28を介してアッパーメインロータ15に取り付けられて、メインマスト13内で、アッパーメインロータ15と一体に回転する。
ラダープッシュプルアーム19の他端部は、メインマスト13の下方で中央を回転自在に軸支して取り付けられたラダーミキシングアーム20の一端部に軸支され、ラダーミキシングアーム20の他端部は、一端がラダーサーボRSのサーボホーンに接続した下向きの出力レバー34に接続した、ラダープッシュプルアーム19の他端部に接続してある(図6参照)。
また、ロアブレードホルダ14b,14bには、マスト13と直交する軸方向を支点として回転自在にロアヨーク14aに取り付けられたミキシングアームロア23,23の端部が、ロアピッチアーム24を介してそれぞれ回転自在に連結してある。
ミキシングアームロア23,23の他端部は、マスト13と平行に鉛直向きに配置されたアジャストロッド25,25の上端部がそれぞれ連結し、このアジャストロッド25,25の下端部はロアスワッシュプレート16のロア回転スワッシュ16bに連結してある。
アッパーブレードホルダ15b、15bの一側には、アッパーピッチアーム29,が取り付けられ、このアッパーピッチアーム29の端部はアジャストロッド30を介して前記アッパーミキシングアーム27の中間部に設けられた軸部に連結してある。また、図5に示されるように、アッパーヨーク15a,15aには、ラダーストッパープレート31が取り付けられ、このラダーストッパープレート31の端部には一端が前記ミキシングロッドヘッド26に連結したアジャストロッド28の他端部を連結してある。ラダーストッパープレート31とアジャストロッド28は、メインマスト13に沿って上下動するミキシングロッドヘッド26が飛行中にメインマスト13の回転に伴い加わる力で捻れることがないようにミキシングロッドヘッド26を支持する機能も奏する。
また、アッパーミキシングアーム27,27の端部は、アッパーヨーク15aの外周面に軸支されたミキシングアームアッパー32とアジャストロッド40を介して連結しており、ミキシングアームアッパー32は、その端部に軸支されたアジャストロッド33を介して、後述するアッパースワッシュプレート17のアッパー上側回転スワッシュ17bに連結してある。
また、アッパーメインロータ15は、ラダーサーボRSを作動させてラダーミキシングロッド13cをマスト13に沿って上下動させると、ラダーミキシングロッド13cとともにその上端に固着されたミキシングロッドヘッド26が上下に変位し、この変位に対応してアッパーミキシングアーム27,27がミキシングロッドヘッド26に取り付けられた部分を支点として上下に回転する。そして、回転するアッパーミキシングアーム27,27の変位と、後述するアッパー上側回転スワッシュ17bからの入力とがミキシングされ、アッパーピッチアーム29,29を介してアッパーブレードホルダ15b,15bに伝達されてアッパーロータブレード15c,15cのピッチ角を変化させ、これによりロアメインロータ14のピッチ角との差を設けて、R/Cヘリ1のヨー軸制御がなされるように構成してある。
ロアスワッシュプレート16の下側には、エレベータサーボES、エルロンサーボAS及びピッチサーボPSの各サーボが設置されており、各サーボホーンに接続した上向きの出力レバー34を、ロア固定スワッシュ16aの外周三方に各々連結してある。
ロア回転スワッシュ16bは、ロアラジアスアーム22及びロアラジアスブロック21を介してロアヨーク14aに取り付けられ、ロアメインマスト13aと一体に回転するように取り付けてある。また、ロア回転スワッシュ16bの外周面の対向位置には、上端部がミキシングアームロア23に接続したアジャストロッド25の下端部をそれぞれ連結してあるとともに、外周四方に4本のアジャストロッド35の下端部を接続し、これらアジャストロッド35の上端部を後述するアッパースワッシュプレート17のアッパー下側回転スワッシュ17aの外周四方に連結してある。
アッパー下側回転スワッシュ17aは、その外周四方が前記アジャストロッド35を介してロア回転スワッシュ16bの外周四方に連結してあるとともに、アッパーラジアスブロック36及びアッパーラジアスアーム37を介してロアヨーク14aに固定され、ロアメインロータ14と一体に回転するように取り付けてある。
また、アッパー上側回転スワッシュ17bは、アッパーラジアスアーム38を介してアッパーメインマスト13bの外周面に固着したアッパーラジアスブロック39に固定され、アッパーメインロータ15とともにアッパーメインマスト13bと一体に回転するように取り付けてある。
また、アッパー上側回転スワッシュ17bの外周面の対向位置には、上端部がミキシングアームアッパー32に接続したアジャストロッド33の下端部をそれぞれ連結してある。
これに対し、本形態におけるロアメインマスト13a廻りにおけるロアメインロータ14とロアスワッシュプレート16の配置は、ジャイロプリセッションが90度よりも小さな範囲で現われるとの知見に基づき、これに対応させて、同図(B)に示されるように、ロアメインロータ14の取り付け位置をロアスワッシュプレート16によるロアメインロータ14へのサイクリックコントロールの入力位置に対してロアメインマスト13a廻りで90度よりも小さな角度となるように設けて、つまりロアメインロータ14の長軸方向の線分と、アジャストロッド25を介してロアメインロータ14に入力されるロア回転スワッシュ16bの操作入力の位置との交差角度が鋭角な位相角αとなる位置に設けている。
そして、ロアメインロータ14とロア回転スワッシュ16bをアジャストロッド25で連結し、ロア回転スワッシュ16bの操作入力が、前記鋭角な位相角αのだけ進んだ位置でロアメインロータ14に入力されて、そのピッチ角を変化させるようになっている。
また、アッパーメインマスト13b廻りにおけるアッパーメインロータ15とアッパースワッシュプレート17の配置も前記と同様に、アッパメインロータ15の取り付け位置をアッパースワッシュプレート17によるサイクリックコントロールの入力位置に対してアッパメインマスト13b廻りで90度よりも小さな角度となるように設け、アッパーアメインロータ15の長軸方向の線分と、アジャストロッド33を介してアッパーメインロータ15に入力されるアッパー上側回転スワッシュ17bの操作入力の位置との交差角度が鋭角な位相角αとなる位置に設けている。
そして、アッパーメインロータ15とアッパー上側回転スワッシュ17bをアジャストロッド33で連結し、アッパー上側回転スワッシュ17bの操作入力が、前記鋭角な位相角αだけ進んだ位置でアッパーメインロータ15に入力されて、そのピッチ角を変化させるようになっている。
なお、上下のスワッシュプレート16,17のそれぞれの操作入力位置と上下のメインロータ13,14の取り付け位置は、前記鋭角な位相角αとなるように上下のメインマスト16a,16bの廻りで、それぞれの位置を、相対的に適宜な鋭角な角度だけ進めて、或いは遅らせて設定してもよい。
本形態では、前記図7(B)に示されるように、ジャイロプリセッションが90度よりもよりも小さな範囲で現れることに対応させて、上下のメインロータ14,15の取り付け位置を上下のスワッシュプレート16,17による上下のメインロータ14,15へのサイクリックコントロールの入力位置に対してメインマスト13廻りで90度よりも小さな位相角αをなすように設定し、上下のスワッシュプレート16,17のそれぞれの入力位置でリンク機構を介して上下のメインロータ14,15に連結し、上下のスワッシュプレート16,17の操作入力が、前記鋭角な位相角αの位置で上下のメインロータ14,15にそれぞれ入力されて、それぞれのロータブレード14c,15cのピッチ角を変化させるように構成してある。
従って、上下のメインロータ14,15のそれぞれのロータブレード14c,15cのピッチ角が変化するのに伴って、機体に作用するジャイロプリセッションの力の方向と、機体を制御すべき方向とが一致したものとなり、R/Cヘリの飛行動作を安定させることが可能となる。
本形態のロータヘッドを装備した、産業用の同軸反転式R/Cヘリを構成した。ロータブレードはFRP製のものを用い、一枚の重量が2kgであった。モータや受信装置、バッテリーなどの電装品も含めて機体の総重量は92kgであった。
前記図7(B)に示された、上下のメインロータに対する上下のスワッシュプレートの操作入力位置の、上下のメインロータとの位相角α(操作入力に対する配置の位相差)は略35度に設定した。
〔比較例〕
前記実施例と同じ機体及びロータブレードを用い、上下のメインロータを、前記図7(A)に示された従来のR/Cヘリと同様の配置、つまりスワッシュプレートの操作入力に対する上下のメインロータの取り付け位置が90度の位相角となるように配置して同軸反転式R/Cヘリを構成した。
これに対し、実施例のR/Cヘリは、前後左右何れの方向に飛行させるように操作しても、滑らかに操作方向に飛行し、飛行姿勢を崩すことなく安定的に飛行方向を制御することができた。
実施の形態では本発明を同軸反転式のR/Cヘリに適用したが、スタビライザー付き、或いはスタビレスのシングルロータ式のR/Cヘリのロータヘッドにも適用可能である。本発明は比較的大型の産業用のR/Cヘリや屋外で飛行させるホビー用のR/Cヘリ、さらにはインドア用の小型且つ軽量なR/Cヘリにも適用可能である。
アッパーブレードホルダ15b、15bの一側には、アッパーピッチアーム29,29が取り付けられ、このアッパーピッチアーム29の端部はアジャストロッド30を介して前記アッパーミキシングアーム27の中間部に設けられた軸部に連結してある。また、図5に示されるように、アッパーヨーク15a,15aには、ラダーストッパープレート31が取り付けられ、このラダーストッパープレート31の端部には一端が前記ミキシングロッドヘッド26に連結したアジャストロッド28の他端部を連結してある。ラダーストッパープレート31とアジャストロッド28は、メインマスト13に沿って上下動するミキシングロッドヘッド26が飛行中にメインマスト13の回転に伴い加わる力で捻れることがないようにミキシングロッドヘッド26を支持する機能も奏する。
また、アッパーミキシングアーム27,27の端部は、アッパーヨーク15aの外周面に軸支されたミキシングアームアッパー32とアジャストロッド40を介して連結しており、ミキシングアームアッパー32は、その端部に軸支されたアジャストロッド33を介して、後述するアッパースワッシュプレート17のアッパー上側回転スワッシュ17bに連結してある。
これに対し、本形態におけるロアメインマスト13a廻りにおけるロアメインロータ14とロアスワッシュプレート16の配置は、ジャイロプリセッションが90度よりも小さな範囲で現われるとの知見に基づき、これに対応させて、同図(B)に示されるように、ロアメインロータ14の取り付け位置をロアスワッシュプレート16によるロアメインロータ14へのサイクリックコントロールの入力位置に対してロアメインマスト13a廻りで90度よりも小さな角度となるように設けて、つまりロアメインロータ14の長軸方向の線分と、アジャストロッド25を介してロアメインロータ14に入力されるロア回転スワッシュ16bの操作入力の位置との平面視の交差角度が鋭角な位相角αとなる位置に設けている。
そして、ロアメインロータ14とロア回転スワッシュ16bをアジャストロッド25で連結し、ロア回転スワッシュ16bの操作入力が、前記鋭角な位相角αのだけ進んだ位置でロアメインロータ14に入力されて、そのピッチ角を変化させるようになっている。
また、アッパーメインマスト13b廻りにおけるアッパーメインロータ15とアッパースワッシュプレート17の配置も前記と同様に、アッパーメインロータ15の取り付け位置をアッパースワッシュプレート17によるサイクリックコントロールの入力位置に対してアッパーメインマスト13b廻りで90度よりも小さな角度となるように設け、アッパーアメインロータ15の長軸方向の線分と、アジャストロッド33を介してアッパーメインロータ15に入力されるアッパー上側回転スワッシュ17bの操作入力の位置との平面視の交差角度が鋭角な位相角αとなる位置に設けている。
そして、アッパーメインロータ15とアッパー上側回転スワッシュ17bをアジャストロッド33で連結し、アッパー上側回転スワッシュ17bの操作入力が、前記鋭角な位相角αだけ進んだ位置でアッパーメインロータ15に入力されて、そのピッチ角を変化させるようになっている。
なお、上下のスワッシュプレート16,17のそれぞれの操作入力位置と上下のメインロータ13,14の取り付け位置は、前記鋭角な位相角αとなるように上下のメインマスト16a,16bの廻りで、それぞれの位置を、相対的に適宜な鋭角な角度だけ進めて、或いは遅らせて設定してもよい。
Claims (3)
- メインマストに取り付けられたメインロータのロータブレードの迎え角を、無線による遠隔制御によりスワッシュプレートを傾動動作させることにより変化させて飛行する遠隔操縦ヘリコプタのロータヘッドにおいて、
メインロータはスワッシュプレートからの操作入力に対して出力となるメインロータのジャイロプリセッションが90度よりも小さな範囲で現れるように設けられ、
メインロータの取り付け位置をスワッシュプレートによるメインロータへのサイクリックコントロールの入力位置に対してメインマスト廻りで90度よりも小さな角度に設けて、メインロータとスワッシュプレートをリンク機構を介して接続した構成を有することを特徴とする遠隔操縦ヘリコプタのロータヘッド。 - メインマストに設けられた同軸上で互いに逆回転する回転軸に上下のメインロータがそれぞれ取り付けられ、上下のメインロータのロータブレードの迎え角を、無線による遠隔制御により上下のスワッシュプレートをそれぞれ傾動動作させることにより変化させて飛行する同軸反転式の遠隔操縦ヘリコプタのロータヘッドにおいて、
上下のメインロータはそれぞれ上下のスワッシュプレートからの操作入力に対して出力となるそれぞれのメインロータのジャイロプリセッションが90度よりも小さな範囲で現れるように設けられ、
上下のメインロータの取り付け位置を上下のスワッシュプレートによる上下のメインロータへのサイクリックコントロールのそれぞれの入力位置に対してメインマスト廻りで90度よりも小さな角度に設けて、上下のメインロータと上下のスワッシュプレートをそれぞれリンク機構を介して接続した構成を有することを特徴とする遠隔操縦ヘリコプタのロータヘッド。 - 請求項1又は2に記載のロータヘッドを備えた遠隔操縦ヘリコプタ。
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