JP2015083447A - 回転翼航空機用の電動機内臓ハブ、並びにそれを用いた回転翼航空機の操縦系統とその飛行モード転換の統合制御及び無線操縦の回転翼航空機。 - Google Patents

回転翼航空機用の電動機内臓ハブ、並びにそれを用いた回転翼航空機の操縦系統とその飛行モード転換の統合制御及び無線操縦の回転翼航空機。 Download PDF

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Abstract

【課題】電動機内臓ハブの特徴を生かした回転部分最小のコレクティブ・ピッチ制御装置を提供する。又、電動スクリュウジャッキに依るピッチ・ロール方向の操縦装置を提供する。【解決手段】非回転軸円筒62xx内のピッチ制御軸62zを非回転軸円筒内面ベアリング6yで支えてハブ6の動きとは無関係に回転運動出来るようにし、ピッチ制御用電動機62mを以てラック・ピニオン機構で回転翼ピッチを可変にする。又、電動スクリュウジャッキを翼面後傾機能のみならず、後傾角調整及び縦方向制御装置11xxとし、同様に横方向制御装置11yyとし、両者あわせて縦・横方向操縦装置とする。【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は既取得特許(特許第4742390号)「回転翼航空機用の電動機内臓ハブ、並びにそれを用いた回転翼航空機」に関する追加特許出願である。
この既取得特許の概要は回転翼航空機の回転翼を支えるハブ内に電動機を内臓させヘリコプターとして上昇・降下すると同時に回転翼面を後傾させ、別途備えるエンジン、プロペラでオートジャイロの様に水平前進飛行をする飛行モード転換回転翼航空機に関するもの等である。従って本追加特許出願はこの発明を更に進化・発展、特に飛行モード転換時は下記する様に色々な操縦操作を未習熟パイロットが行う事が相当、困難であるので、下記の各種制御装置を出来るだけ電動化させ、飛行モード転換は自動制御させる事を目指すものである。
文献としては知る限りでは上記の既取得特許(特許第4742390号)とそれに挙げた幾つかの非特許文献のみである。
ヘリコプターはトランスミッションやスワッシュ・プレートなど回転翼動力系統機構が複雑で機体価格も高く、整備にも多額の費用を要する。一方オートジャイロは回転翼を前進対抗風によって自転させる物で回転翼機構は単純で機体価格も安く、整備にもそれ程費用は掛からない。ただし機能的には前者が垂直離着陸可能であるのに対して後者、オートジャイロは滑走して離着陸する必要があり滑走路が必須である。従って両者の機能と機構単純性を兼ね備える航空機が出来れば低価格・滑走路も不要で利点は大きい。前述の様に既取得特許はこの考え方によるものであるが、本追加特許出願はこれを更に使いやすく、軽量・安価に実施する為のものである。
課題1 コレクティブ・ピッチ制御装置
該当する回転翼機の回転翼断面形状にもよるが、ヘリコプターとして飛行・上昇・降下する為には一般に回転翼ピッチは正又は零で、オートジャイロとして飛行するためには回転翼ピッチが負である。固定ピッチの回転翼でもねじり上げ、又は、ねじり下げ等の複雑な回転翼工作でヘリコプターとオートジャイロの両飛行モード転換は不可能ではないが、より確実な、容易な方法としてはピッチ角度の正確な制御が必要である。これは対象回転翼のピッチ角が同時に同じ値になるもので一般にコレクティブ・ピッチ制御と言われている。このコレクティブ・ピッチ制御装置は既存のヘリコプターでは従来、スワッシュプレートと呼ばれる機械的機構を水平に上下する方法で行われていたが、機械機構の整備には手間が掛かり高価でもあった。これを本電動機内臓ハブの特徴を生かして電気的な方式にし、初期低価格、整備費用低減を目指す。
課題2 電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置
翼ピッチが一定の飛行時はヘリコプター、オートジャイロ両航空機とも回転翼面を任意の方向に傾けて操縦する。これもヘリコプターでは前述のスワッシュ・プレートを斜めに上下するサクリック・ピッチと言う方法で間接的に回転翼面を任意の方向に傾ける事でおこなわれているが、上記同様な欠点がある。オートジャイロでは二本の長いプッシュプル・ロッドで機械的に直接回転翼面を任意の方向にする方法で行われるが、重量が大きい。そこで本出願では既修得特許の特色であるハブ電動機内臓の動力自転回転翼(Powered Free Rotor)の特徴を、又、回転部分は永久磁石を取り付けたアウタ―・ロ―タのみで、回転慣性モーメントは極めて小さいと言う特徴をいかし、回転翼面後傾機能、制限機能の機能を電動スクリュウジャッキにより拡大し、回転翼面後傾機能のみでなく回転翼面の直接の任意方向への傾きで縦・横方向操縦装置とし、初期コスト低減、整備の容易性を目指す。
課題3 摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置
上記の電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置はハブ電動機内臓の動力自転回転翼の特徴を生かして優れた物ではあるが各スクリュージャッキに固有の電動機が必要で重たいと言う欠点がある。そこでハブ6の回転運動を利用しこの点を解決する。
課題4 パワーコントロールレバ
ヘリコプターはパイロットが一般にコレクティブピッチ・レバーを手前に引き挙げて離陸、上昇する。一方オートジャイロや固定翼機のパイロットはエンジンのスロットル・レバーを前に押して出力をあげ滑走・離陸する。この動作はパイロットに既に習熟されてしまっており本機の様な複数の動力源の飛行モード転換機ではパイロットがこの操作を間違い無く行える様に、操作方向も含め、電動機出力制御、エンジン出力制御を一本に纏めたレバーで出力制御出来る事を目指す。
課題5 飛行モード転換の統合制御
この様な飛行モード転換にはコレクティブ・ピッチ制御のみならず、上昇中の機体姿勢の安定化、回転翼面の後傾、電動機出力制御、エンジン出力制御、等々の様々な制御を同時に統合的に行う必要があり、これを実現するために制御装置を出来る限り電動とし、これらの操作が出来るだけパイロットに頼らない様にし、未習熟のパイロットでも容易に空を飛べるように目指す。
課題6 回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置
上昇・降下のヘリコプターとしての飛行中は主回転翼による反作用で機体が回転させられるのでこれを防ぐと同時に任意の機首方向を実現する為の所謂アンチ・トルク装置が必要である。この操作は普通ヘリコプターではパイロットがペダルで尾部の小さな回転翼、テールロータのピッチ、即ち横向き推力を変えて行う。本出願ではこの様な複雑、高価な方式では無く極めて簡単な回転翼降下風の反射によるトルクで実現すると共に、ペダルからラダ―に伸びた操縦索を兼用し更に極めて単純なアンチ・トルク装置の実現を目指す。
課題7 無線操縦の回転翼航空機
未習熟パイロットがいきなり飛行するのでは無く、シミューレ―タの様な無線操縦の練習機で操縦技術を習得してから飛行出来る様な無人の無線操縦機が望まれるが、本機は殆どの制御装置が電動で、習熟パイロットが手動する方式の電動で無い操縦桿、ペダル操作にも図10、図11に示す様な電動制御装置を付け加える事のみで簡単に全制御装置を電動化でき、又、パワーコントロール・レバのシフト操作についても統合制御のプログラムで実行する事で、無線送受信機を搭載する事だけで無線操縦化を目指す。
課題を解決する為の手段
先ず、本題に入る前に述べる。本特許出願は既主特許の追加出願である事に鑑みて、既取得特許の内容には一切抵触するもので無いと考えているが追加出願中の配置と符号、符号名を多少変更する必要があり、また既取得特許の図番が[図1]、[図2]、[図3]、[図4]としてあり御審査に当たりどうしても既取得特許の図面と合わせ見て頂く必要があり、追加特許出願の図面と混乱する恐れも勘案して追加特許出願の図番はあえて[図5]から始め[図6]、[図7]、[図8]、[図9]、[図10]、[図11]とする事にした。以下[0012]から[0014]迄はこの様な変更、注記事項である。
(既取得特許での符号名)
11x 迎え角調整アクチュエーター
11y 迎え角制限アクチュエーター
7x フラッピングヒンジ
62x 非回転軸
(追加特許出願での符号名)
11xx 後傾角調整及び縦方向操縦装置
11yy 横方向操縦装置
7y ティターボルト
62xx 非回転軸円筒
ティターボルトは機能的にはフラッピングヒンジと全く同じ物であるがシーソー型二枚翼オート・ジャイロでは一般にティターボルトと呼ばれているので此の様に記す。
主回転翼支持円柱ボス7xを支えるシ―ソー部架台7bは[図5]、図6]、[図7]に示す様にハブ6上部に取り付けられている。
新しく必要になった符号、符号名は下記の[図面の簡単な説明]、[符号の説明]に記すが、変わっていない既取得特許で用いた符号、符号名は特に必要と考えられるもの以外はなるべく書かない様にした。既取得特許の符号名を参照されたい。
コレクティブ・ピッチ制御については、図面や説明の簡単な為にシーソー型の2枚翼の例で示すが、この翼数に限定されるものでは無い。二枚翼以上の複数翼の場合は一般にヘリコプターが採用している様なフラッピングとピッチング機能を有するグリップによる回転翼の取り付けとなる。
ヘリコプター飛行時にコレクティブ・ピッチ制御で何故パワーコントロール・レバーと言う言葉を使うかと言う疑問があるかも知れないが、ピッチ増加は負荷が増えるので当然原動機回転数が落ちる、これを回転数ガバナーが検出し原動機出力を上げ回転数を元に戻す。従ってピッチを増加すると負荷が増えガバナーがこれを補正する為原動機出力増す。だからパワーコンロール・レバと呼んでいる。御存じの様に、この様な回転数ガバナーは一般機械でも良く使用される。無論ピッチ制御値が上限に達するか、レバーグリップを回す動作で電圧、周波数を上げる等の出力増強に移る。
手段1 コレクティブ・ピッチ制御装置
非回転軸円筒62xxの中のピッチ制御軸62zを内部ジンバル62に取りっけたピッチ制御用電動機62mでハブ6の動きとは無関係に回転させ、その上部に設けた翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8を上下動させ、これに取りっけたラック・ピニオン機構で回転翼ピッチを変化させる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のコレクティブ・ピッチ制御装置。
手段2 電動スクリュウジャッキ型縦・横方向操縦装置
ベース60に固定されて外部ジンバル61を前後に傾けて後傾角をつくる既取得特許の迎え角調整アクチュエータ―11xをプッシュプル電動スクリュウジャッキとして機能拡張し、後傾角調整及び縦方向操縦装置11xxとし、同様に既取得特許の迎え角制限アクチュエータ―11yもプッシュプル電動スクリュウジャッキとし回転翼面が横方向に傾く方位位置まで移動させ内部ジンバル62を左右に傾ける様に機能拡張し、横方向操縦装置11yyとし、両操縦装置で回転翼面を任意の角度にする事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の電動スクリュウジャッキ型縦・横方向操縦装置。
手段3 摩擦クラッチ型縦・横操縦装置
後傾角調整及び縦方向操縦装置11xx、横方向操縦装置11yyの電動スクリューウジャッキの電動機を取り除き、他動型とし摩擦クラッチでハブ6の回転運動を伝達しスクリュージャッキを以て、後傾角調整及び縦方向操縦装置とし、同様に横方向操縦装置とし、両操縦装置で回転翼面を任意の角度にする事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置。
手段4 パワーコントロール・レバー
パイロット席左側に在り操作されるシフト可能二重軸128で取り付けられたパワーコントロール・レバー125が機首方向の左半分にある時は前方から手前に引く方向でコクティブピッチ・レバーとして翼ピッチを増加させる様に働き、シフト域で右にシフト後は手前から押す方向でエンジンスロットルとして働きエンジン出力を増加させる様に働き、両原動機の制御を操作方向も含めて一本に纏めた事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3のパワーコントロール・レバー。
手段5 飛行モード転換の統合制御
パイロット指令のパワーコントロール・レバー125の動きで、コレクティブ・ピッチ制御装置、縦・横方向操縦装置、更にはジャイロコンパス153の信号で機体姿勢安定を維持しつつヘリコプター飛行モードで自動的に離陸・上昇し、オートジャイロ飛行モードに転換し、パイロットが操縦・飛行後は逆にオートジャイロ飛行モードからヘリコプター飛行モードに自動的に飛行モードを転換する事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3の飛行モード転換の統合制御。
手段6 回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置
垂直安定板の下半分をヒンジ13xで支えロール方向に回転出来る回転翼降下風反射板13とし反動トルクを打ち消すと共に任意の方位角を取れる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置。
手段7 無線操縦の回転翼航空機
無線送受信機160を装備しコレクティブ・ピッチ制御装置、縦・横方向操縦装置、ジャイロコンパス153の信号を用いて遠隔より無線操縦できる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の無線操縦の回転翼航空機。
発明の効果
効果1 コレクティブ・ピッチ制御装置
電動機内臓ハブの特徴である動力機構が機体本体と無関係の事及び回転モーメントが小さい事を生かし、ピッチ制御軸62zの回転でハブ6上部に備えた翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8を経てラック・ピニオン機構で以て回転翼ピッチを制御できる様にしたもので、ピッチ制御電動機62m自体も固定であり、機械的可動部が必要最小限である。又、電動である為、統合制御の自動制御に対応容易。
効果2 電動スクリュジャッキ型縦・横操縦装置
既取得特許の電動機内臓ハブの特徴を生かし回転翼面後傾機能、制限機能に用いたのアクチュエータを電動スクリュウジャッキとし用途、配置を変更するのみでスワッシュプレイトによる機械的、高価な物で無く、又、プッシュロッドによる機械的な重たい物で無く縦・横操縦装置として利用でき、且つ電動であるので統合制御に好都合である。
効果3 摩擦クラッチ型縦・横操縦装置
各スクリュージャッキの電動機を省く事で重量軽減になり、また操縦桿の操作を引っ張り索にする事で更に重量軽減に役立つ。
効果4 パワーコントロール・レバー
既にヘリコプターや固定翼航空機、オートジャイロの操縦に慣れているパイロットも複数原動機の操作手順・方向を間違える事無く操縦出来、同時にこの信号を統合コンピュータに電気信号として送り飛行モード転換時等の自動操作が可能である。
効果5 飛行モード転換の統合制御
上記した各種、制御装置、センサーにより統合制御で高度、進空方向の判断以外は自動的に離陸し、上昇後はパイロットによる飛行し、再び着陸する時にも着陸地点、高度、降下率の判断以外は自動的に着地できる。
効果6 回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置
反作用トルクを抑制すると共に任意の方位方向を指定でき、且つオートジャイロ飛行時も方位方向(ヨ―角)とロール(バンク角)状態を指令出来、これを操作するラダ―の操縦索を共用させているので極めて単純、軽量な操縦装置が実現できる。
効果7 無線遠隔操縦の回転翼航空機
パイロットがいきなり飛行するのでは無く、シミミューレ―タの様な無線操縦練習機で操縦技術を習得してから飛行出来る。又、初心者の飛行訓練も無線操縦機を飛ばす事で安全に実施出来る。
最良の形態1 コレクティブピッチ制御装置
図1図2の非回転軸62xを図5、図6、図7の様に中空の非回転軸円筒62xxにし、この中にピッチ制御軸62zをハブ6の動きとは無関係に非回転円筒軸内面ベアリング6yで支え回転運動出来るようにする。一方内側ジンバル62の下側にはパルスモーター等のピッチ制御用電動機62mを取付けてこれに継ぎ手62cで前述のピッチ制御軸62zと結合する。このピッチ制御軸62zの上部にはネジが切られており翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8が噛み合わせられ、シ―ソ―部架台7bに付けられたベアリングで保持されていて上下動出来るスクリュウジャッキを形成する。したがって電動機62mの回転で所望の上下動を実現できる。そしてこの翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8にはラック腕8aが両側に伸び、ラック腕8aには垂直腕8rhが立ち上がっておりラック8rを保持する。この高さ位置は回転翼7がフラッピング動作をしていない状態での主回転翼支持円柱7hと同じ高さである。一方、主回転翼支持円柱7hにはピニオン8pが付いており、このラック8rと噛み合っている。ピニオン8pについては図5、図6、図7では右側の説明図のみで示すが、反対左側の機構も全く同一である。但し回転翼の前縁は左翼と右翼は逆であるのでラック8r位置は回転翼回転中心から見て点対称となる。ピニオン8pは主回転翼7のフラッピング運動に応じて円弧状に運動するが、垂直腕8rhとラック8rはラックピン8rpで結合されているのでスムースに円弧状運動可能である。一方垂直腕8rhの反対側にはラック押さえ用の垂直腕がピニオン8pの両側から同様に立ち上がっており、図7[102]の様にピニオン8pとラック8rが離れない様に適度の力のスプリング等8tsで引っ張っている。一方主回転翼7は主回転翼支持円柱7hで支持されているが、この場所は翼断面上の空力中心であって、ここに主回転翼支持円柱鞘7hsが固定されており、この鞘に主回転翼支持円柱7hは挿入されおり、回転翼のピッチは変化できる様になっている。また主回転翼7の内端にはピッチホーン7phoが取りつけられて、前述のピニオン8pに取りつけられているピニオン側ピッチホーン8phoとは結合ロッド87cで両ホーンは結ばれている。従ってピッチ制御電動機62mによる任意指令の主回転翼ピッチ角を実現できる。
但しこのままでは主回転翼7は回転による遠心力で主回転翼支持円柱鞘7hsから飛び出してしまうので図5、図6、図7に示すような主回転翼7を上下から挟むスチール板などのフラッピング動作を妨げない材料で主回転翼支持円柱ボス7xと主回転翼7を引っ張りストラップ7stで固定し遠心力に対処する。ところで、ピニオン8pとラック8rの位置は取り付け工作上、フラッピング運動中心のティターボルト7yからどうしても少し外側にずれる。翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8はフラッピング運動の真下にあり、ラック・ピニオンはピッチ制御電動機62mで指令した値と少しずれる事になる。しかしこのずれの値はフラッピング中心からラック・ピニオン位置までの距離をLとするとLの値にもよるが、今フラッピング角度を過大に取って@=10度としても、(ずれ値)=Ltan@=L*0.176で極めて小さい。そしてピッチ制御電動機62mによる任意指令値をL0とすると、フラッピング・アップの場合はL0−(ずれ値)、フラッピング・ダウンの場合はL0+(ずれ値)で求める事が出来る。何れにしてもこの(ずれ値)は大きく無く、しかも予め任意指令値L0は設計補正できるもので問題にはなら無い。
最良の形態2 電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置。
図1、図2の既取得特許で示した迎え角調整アクチュエータ11xを電動プッシュプル型スクリュジャッキとし回転翼面後傾機能のみならず、つまり回転翼面後傾角を規準値として、その正負の傾角を実現する事により後傾角度調整及び縦方向操縦装置11xxとする。
同様に既取得特許で示した迎え角制限アクチュエータ11yも図5、図6の様に回転翼面後傾制限機能は止めて横方向の回転翼面傾斜を得られる位置に方位方向をずらせ、横方向操縦装置11yyとする。つまり両者あわせて任意の回転翼面角度の制御装置による電動スクリュジャッキ型縦・横操縦装置する。
最良の形態3 摩擦クラッチ型縦・横操縦装置。
図10に示す様にベース60に取り付けられ、ステイ200に保持されたクラッチ回転軸203は回転可能で上部にゴム等の弾力性を持つ材料で作られた逆円錐形の摩擦クラッチシュ―202を持ち、下部にスプラインの様な長い歯車207持っていて、引っ張りスプリング201で引っ張っぱられていて操縦桿に適度の反力を与えると共に、摩擦用スクリュージャッキ205の歯車と常時は噛み合っているけれども回転していないが、この回転軸203は、その下部にある引っ張り金具208で操縦桿10からのワイヤーで繋がっており、ベルクランク211経由で引っ張る事で摩擦クラッチシュ―202がハブ6に接触し回転、摩擦用スクリュージャッキ205を動かせ縦方向の場合は外側ジンバル61を前方下向きに傾ける。又このクラッチシュ―にはゼンマイ状のリターンスプリングが内臓されていてワイヤーに引っ張り力が無い時、スクリュージャッキのネジ部分を逆回転させネジ部分の中立位置を保つ。逆にベース60の180度反対側にある全く同じ機構の摩擦クラッチシュ―ウは操縦桿10の縦・横ユニバーサル軸受151の縦回転軸の下側からワイヤーで引っ張られておりジンバル61を後方下向きに傾ける。これは180度反対側で無くともスクリュージャッキのネジを逆ネジとし前方のスクリュージャッキの横近くに並べても良い。同様に、図10では同じ機構であるので描いていないが、横方向に回転翼面を傾ける場合は内側ジンバル62を傾ける様なスクリュージャッキを縦方向の場合に準じて左右に2本取り付けて横方向の回転翼面の傾斜を実現し、両者で任意の回転翼面の操縦を出来る様にした摩擦クラッチ型縦・横操縦装置。
最良の形態4 パワーコントロールレバー
図8に示す様に仕切り部127を設けシフト可能二重軸128で取り付けられたパワーコントロールレバー125が機首方向左半分に在る時はコレクチブピッチ・レバーとして手前に引く方向で翼ピッチを増加させる様に働き、右半分に在る時はエンジンのスロットル・レバー150として前方に押す方向でエンジン出力増加する様に働き、レバー位置や、左側から右側、またはその逆のシフト指令はパイロットの手動で指示するが、これらのパイロット指令であるレバー位置、シフトタイミングはポテンショメータ129の角度検出器やマイクロスイッチ130,131,132,133の位置・シフト検出器で行い、電気信号として統合コンピュータ16に送り、このシフト指令中及びその前後での飛行モード転換の統合制御を実行可能とし、電動機出力レバーとエンジン出力レバーを一本に纏める。
最良の形態5 飛行モード転換の統合制御
パワーコントロール・レバー125の位置とタイミングを検出で、コレクティブ・ピッチ制御装置、エンジン回転数制御装置であるスロットル・アクチュエータ150、電動機回転数制御装置である電力制御装置15のなどの各制御装置で、更にはジャイロ・コンパス153の信号により機体姿勢補正を縦方向制御装置、横方向制御装置で行いつつ、自動的に上昇、ヘリコプター飛行モードからシフト指令でオートジャイロ飛行モードへの飛行モード転換をし、パイロットによるオートジャイロ飛行モードの飛行後は、再び逆方向の飛行モード転換を自動的に統合コンピュータ16で図9に示すフローチャートで処理する様にする。
最良の形態6 回転翼降下風の反射によるアンチトルク装置
図11に示す様に垂直尾翼下半分をヒンジ13xでとめロール方向左右に回転出来る回転翼降下風反射板13とし、これによって回転翼反動トルクを抑制すると共に任意の機首方向も指定できる。尚、この操作はヘリコプターではパイロットが行う場合、操縦席のペダルで行うが、このペダルは通常オートジャイロや固定翼機ではヨ―方向を指令する垂直安定板後部のラダ―を操作する操縦索に繋がれている。従って図11に示す如くこの回転翼降下風反射板13もこの索と兼用して動かす事が出来、一石二鳥である。反射板とラダ―は同時に動き夫々該当方向を取るが、当たる風の方向が全く違うので差し支えは無いし、機体進行方向、バンク方向も同じ動作方向で好都合。
最良の形態7 無線操縦の回転翼航空機
以上述べた様に本機は殆どの制御装置が電動で、電動で無い操縦桿、ペダル操作にも図10に概要を示す様な電動操縦装置を付け加える事で簡単に全操縦装置を電動化でき、又、パイロットがシフト操作をするパワーコントロール・レバのシフト動作についても全てソフトウエアーで処理する事で図11に示す様に無線送受信機160を搭載する事のみで無線操縦の回転翼航空機とする事が出来る。
[図5]、[図6]、[図7]
これらは何れも同一物の側面図、上面図および各部ブロック図であり、従って符号は重複するので図5、図6ではほぼ主たる符号を記したが、その上で敢えて[図7]の各ブロック図は区別して書いた。又、摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置の図は操縦桿、ペダル操作系との関係から図10として描いた。これにはスペースがあったので無線操縦の時に必要な操縦桿、ペダルの各電動制御装置の概要図も示した。
コレクティブ・ピッチ制御装置および電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置の側面図。 同上の上面図。 [101]同上のシ―ソー部ブロック図(ハブ断面図) [102]同上のラック・ピニオン部分ブロック図(断面図) [103]同上の翼内端部のブロック図(断面図) パワーコントロール・レバー(上:上面図、下:側面図)。 飛行モード転換プログラムのフローチャート。図11のジャイロ・コンパス153の信号により後傾角度調整及び縦方向操縦装置、および横方向操縦装置を用いて、機体姿勢補正は割り込み信号で、各プログラムのブロック終了後直ぐに常時行う。 摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置と操縦桿および、ペダル操作用電動制御装置の概略図。図では複雑になるので縦方向の制御装置しか書いていないが横方向の制御装置も繋る摩擦用スクリュウジャッキが内側ジンバル62で、取り付け場所が違う事以外は機構は全く同じである。尚、図では縦方向後方の符号名は書いていないが、前方の物と同じである。又、操縦桿及びペダル操作用の電動制御装置の概略図も示してある。 飛行モード転換回転翼機(含む、無線操縦機)の統合制御の概念図と回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置。
図5、図6、図7、
11xx 後傾角度調整及び縦方向操縦装置
11yy 横方向操縦装置
60 ベース
61 外側ジンバル
61b 縦方向プッシュプル・ピン ボス
62 内側ジンバル
62m 翼ピッチ角制御用電動機
62c 継手
62b 横方向プッシュプル・ピン ボス
62xx 非回転円筒軸
62z 翼ピッチ制御軸
6 ハブ
6y 非回転円筒軸内面ベアリング
7b シーソー部架台
7x 主回転翼支持円柱ボス
7y ティターボルト
7hpo 主回転翼側ピッチホーン
7st 引っ張りストラップ
7 主回転翼
7h 主回転翼支持円柱
7hs 主回転翼支持円柱鞘
8 翼ピッチ制御用スクリュージャッキ
8a ラック腕
8rh ラック保持棒
8rp ラックピン
8p ピニオン
8r ラック
8pho ピニオン側ピッチホーン
87c 両ホーン結合ロッド
図8
125 パワーコントロール・レバー
126 ケース
127 仕切り部
128 シフト可能二重軸
129 角度検出器
130 マイクロスイッチ1
131 マイクロスイッチ2
132 マイクロスイッチ3
133 マイクロスイッチ4
140 スロットル・レバー挙動(上面図で右半分)
141 コレクティブピッチ・レバー挙動(上面図で左半分)
以下は図9の○印付き記号の説明文である。
▲1▼SW130(0〜1)オン、スタート、飛行モード転換プログラム準備。
▲2▼ヘリコプター翼下限ピッチ値入力、オートジャイロ翼ピッチ値入力、翼面後傾値入力、各制御装置・センサー電源オン、操縦桿信号入力禁止。
▲3▼SW131(0〜1)オン待ち、飛行モード転換プログラム開始。(ヘリモード)。
▲4▼ヘリコプター飛行モード・翼ピッチ値セット、主回転翼電動機アイドル回転。
▲5▼主回転翼電動機回転数微増、翼ピッチ微増。
▲6▼主回転翼電動機回転数一定のまま、パイロットが上昇、進空方位を取る。
▲7▼SW132(0〜1)オン?高度、進空方位OK? シフト準備OK?
▲8▼翼ピッチ微減。エンジン回転数微増、微速前進。
▲9▼主回転翼電動機回転数微減
▲10▼ロータ回転数一定?
▲11▼SW133(0〜1)オン?高度、進空方位、速度OK?シフト実行。
▲12▼操縦桿信号入力禁止解除、(飛行モード転換プログラム終了)。
▲13▼パイロットによる飛行開始、(オートジャイロ飛行モード)。
▲14▼SW133(1〜0)オン?パイロットによる飛行終了。
終了後、着陸地点、降下始め高度OK?(飛行モード転換開始)。
▲15▼操縦桿信号入力禁止、 (ヘリコプター飛行モード)。
▲16▼翼面微前傾、翼ピッチ微増、エンジン回転数微減、主電動機回転数微増。
▲17▼ヘリコプター翼ピッチ規定値?
▲18▼電動機回転数一定のまま、翼ピッチ微減。
▲19▼SW131(1〜0)オン?高度・降下率OK?
▲20▼着地。
▲21▼終り
図10摩擦クラッチ型縦・横制御装置。
6 ハブ
200 ステイ
201 引っ張りスプリング
202 摩擦クラッチ・シュ―
203 クラッチ回転軸
204 ベアリング
205 摩擦用スクリュージャッキ
62 内側ジンバル
61 外側ジンバル
60 ベース
207 スプライン状長手歯車
208 引っ張り金具
209 引っ張り索
211 ベルクランク
10 操縦桿
150x 縦方向歯車・モータ・ポテンショメター
150y 横方向歯車・モータ・ポテンショメター
151 縦・横ユニバーサル軸受
4 ペダル
215 ペダル・横方向歯車、モータ、ポテンショメータ
図11
6 ハブ
62 内部ジンバル
61 外部ジンバル
11xx 後傾角調整及び縦方向操縦装置
11yy 横方向操縦装置
60 ベース
125 パワーコントロールレバー
10 操縦桿
4 ペダル
150x 縦方向歯車・モータ・ポテンショメター
150y 横方向歯車・モータ・ポテンショメター
151 縦・横ユニバーサル軸受
16 統合コンピュータ
15 電力制御装置
153 ジャイロ・コンパス。
160 無線送受信機
157 索分岐点
154 アンチ・トルク索
13 回転翼降下風反射板
13x ヒンジ
155 反射板ベル・クランク
156 アンチ・トルクステー
14 ラダ―
150 スロットルアクチュエータ
発明の詳細な説明
本発明は既取得特許(特許第4742390号)「回転翼航空機用の電動機内臓ハブ、並びにそれを用いた回転翼航空機」に関する追加特許出願である。
この既取得特許の概要は回転翼航空機の回転翼を支えるハブ内に電動機を内臓させヘリコプターとして上昇・降下すると同時に回転翼面を後傾させ、別途備えるエンジン、プロペラでオートジャイロの様に水平前進飛行をする飛行モード転換回転翼航空機に関するもの等である。従って本追加特許出願はこの発明を更に進化・発展、特に飛行モード転換時は下記する様に色々な操縦操作を未習熟パイロットが行う事が相当、困難であるので、下記の各種制御装置を出来るだけ電動化させ、飛行モード転換は自動制御させる事を目指すものである。
文献としては知る限りでは上記の既取得特許(特許第4742390号)とそれに挙げた幾つかの非特許文献のみである。
ヘリコプターはトランスミッションやスワッシュ・プレートなど回転翼動力系統機構が複雑で機体価格も高く、整備にも多額の費用を要する。一方オートジャイロは回転翼を前進対抗風によって自転させる物で回転翼機構は単純で機体価格も安く、整備にもそれ程費用は掛からない。ただし機能的には前者が垂直離着陸可能であるのに対して後者、オートジャイロは滑走して離着陸する必要があり滑走路が必須である。従って両者の機能と機構単純性を兼ね備える航空機が出来れば低価格・滑走路も不要で利点は大きい。前述の様に既取得特許はこの考え方によるものであるが、本追加特許出願はこれを更に使いやすく、軽量・安価に実施する為のものである。
課題1 コレクティブ・ピッチ制御装置
該当する回転翼機の回転翼断面形状にもよるが、ヘリコプターとして飛行・上昇・降下する為には一般に回転翼ピッチは正又は零で、オートジャイロとして飛行するためには回転翼ピッチが負である。固定ピッチの回転翼でもねじり上げ、又は、ねじり下げ等の複雑な回転翼工作でヘリコプターとオートジャイロの両飛行モード転換は不可能ではないが、より確実な、容易な方法としてはピッチ角度の正確な制御が必要である。これは対象回転翼のピッチ角が同時に同じ値になるもので一般にコレクティブ・ピッチ制御と言われている。このコレクティブ・ピッチ制御装置は既存のヘリコプターでは従来、スワッシュプレートと呼ばれる機械的機構を水平に上下する方法で行われていたが、機械機構の整備には手間が掛かり高価でもあった。これを本電動機内臓ハブの特徴を生かして電気的な方式にし、初期低価格、整備費用低減を目指す。
課題2 電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置
翼ピッチが一定の飛行時はヘリコプター、オートジャイロ両航空機とも回転翼面を任意の方向に傾けて操縦する。これもヘリコプターでは前述のスワッシュ・プレートを斜めに上下するサクリック・ピッチと言う方法で間接的に回転翼面を任意の方向に傾ける事でおこなわれているが、上記同様な欠点がある。オートジャイロでは二本の長いプッシュプル・ロッドで機械的に直接回転翼面を任意の方向にする方法で行われるが、重量が大きい。そこで本出願では既修得特許の特色であるハブ電動機内臓の動力自転回転翼(Powered Free Rotor)の特徴を、又、回転部分は永久磁石を取り付けたアウタ―・ロ―タのみで、回転慣性モーメントは極めて小さいと言う特徴をいかし、回転翼面後傾機能、制限機能の機能を電動スクリュウジャッキにより拡大し、回転翼面後傾機能のみでなく回転翼面の直接の任意方向への傾きで縦・横方向操縦装置とし、初期コスト低減、整備の容易性を目指す。
課題3 摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置
上記の電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置はハブ電動機内臓の動力自転回転翼の特徴を生かして優れた物ではあるが各スクリュージャッキに固有の電動機が必要で重たいと言う欠点がある。そこでハブ6の回転運動を利用しこの点を解決する。
課題4 パワーコントロールレバ
ヘリコプターはパイロットが一般にコレクティブピッチ・レバーを手前に引き挙げて離陸、上昇する。一方オートジャイロや固定翼機のパイロットはエンジンのスロットル・レバーを前に押して出力をあげ滑走・離陸する。この動作はパイロットに既に習熟されてしまっており本機の様な複数の動力源の飛行モード転換機ではパイロットがこの操作を間違い無く行える様に、操作方向も含め、電動機出力制御、エンジン出力制御を一本に纏めたレバーで出力制御出来る事を目指す。
課題5 飛行モード転換の統合制御
この様な飛行モード転換にはコレクティブ・ピッチ制御のみならず、上昇中の機体姿勢の安定化、回転翼面の後傾、電動機出力制御、エンジン出力制御、等々の様々な制御を同時に統合的に行う必要があり、これを実現するために制御装置を出来る限り電動とし、これらの操作が出来るだけパイロットに頼らない様にし、未習熟のパイロットでも容易に空を飛べるように目指す。
課題6 回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置
上昇・降下のヘリコプターとしての飛行中は主回転翼による反作用で機体が回転させられるのでこれを防ぐと同時に任意の機首方向を実現する為の所謂アンチ・トルク装置が必要である。この操作は普通ヘリコプターではパイロットがペダルで尾部の小さな回転翼、テールロータのピッチ、即ち横向き推力を変えて行う。本出願ではこの様な複雑、高価な方式では無く極めて簡単な回転翼降下風の反射によるトルクで実現すると共に、ペダルからラダ―に伸びた操縦索を兼用し更に極めて単純なアンチ・トルク装置の実現を目指す。
課題7 無線操縦の回転翼航空機
未習熟パイロットがいきなり飛行するのでは無く、シミューレ―タの様な無線操縦の練習機で操縦技術を習得してから飛行出来る様な無人の無線操縦機が望まれるが、本機は殆どの制御装置が電動で、習熟パイロットが手動する方式の電動で無い操縦桿、ペダル操作にも図6、図7に示す様な電動制御装置を付け加える事のみで簡単に全制御装置を電動化でき、又、パワーコントロール・レバのシフト操作についても統合制御のプログラムで実行する事で、無線送受信機を搭載する事だけで無線操縦化を目指す。
課題を解決する為の手段
先ず、本題に入る前に述べる。以下[0012]から[0014]迄はこの様な変更、注記事項である。
(既取得特許での符号名)
11x 迎え角調整アクチュエーター
11y 迎え角制限アクチュエーター
7x フラッピングヒンジ
62x 非回転軸
(追加特許出願での符号名)
11xx 後傾角調整及び縦方向操縦装置
11yy 横方向操縦装置
7y ティターボルト
62xx 非回転軸円筒
ティターボルトは機能的にはフラッピングヒンジと全く同じ物であるがシーソー型二枚翼オート・ジャイロでは一般にティターボルトと呼ばれているので此の様に記す。
主回転翼支持円柱ボス7xを支えるシ―ソー部架台7bは[図1]、[図2]、[図3]に示す様にハブ6上部に取り付けられている。
新しく必要になった符号、符号名は下記の[図面の簡単な説明]、[符号の説明]に記すが、変わっていない既取得特許で用いた符号、符号名は特に必要と考えられるもの以外はなるべく書かない様にした。既取得特許の符号名を参照されたい。
コレクティブ・ピッチ制御については、図面や説明の簡単な為にシーソー型の2枚翼の例で示すが、この翼数に限定されるものでは無い。二枚翼以上の複数翼の場合は一般にヘリコプターが採用している様なフラッピングとピッチング機能を有するグリップによる回転翼の取り付けとなる。
ヘリコプター飛行時にコレクティブ・ピッチ制御で何故パワーコントロール・レバーと言う言葉を使うかと言う疑問があるかも知れないが、ピッチ増加は負荷が増えるので当然原動機回転数が落ちる、これを回転数ガバナーが検出し原動機出力を上げ回転数を元に戻す。従ってピッチを増加すると負荷が増えガバナーがこれを補正する為原動機出力増す。だからパワーコンロール・レバと呼んでいる。御存じの様に、この様な回転数ガバナーは一般機械でも良く使用される。無論ピッチ制御値が上限に達するか、レバーグリップを回す動作で電圧、周波数を上げる等の出力増強に移る。
手段1 コレクティブ・ピッチ制御装置
非回転軸円筒62xxの中のピッチ制御軸62zを内部ジンバル62に取りっけたピッチ制御用電動機62mでハブ6の動きとは無関係に回転させ、その上部に設けた翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8を上下動させ、これに取りっけたラック・ピニオン機構で回転翼ピッチを変化させる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のコレクティブ・ピッチ制御装置。
手段2 電動スクリュウジャッキ型縦・横方向操縦装置
ベース60に固定されて外部ジンバル61を前後に傾けて後傾角をつくる既取得特許の迎え角調整アクチュエータ―11xをプッシュプル電動スクリュウジャッキとして機能拡張し、後傾角調整及び縦方向操縦装置11xxとし、同様に既取得特許の迎え角制限アクチュエータ―11yもプッシュプル電動スクリュウジャッキとし回転翼面が横方向に傾く方位位置まで移動させ内部ジンバル62を左右に傾ける様に機能拡張し、横方向操縦装置11yyとし、両操縦装置で回転翼面を任意の角度にする事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の電動スクリュウジャッキ型縦・横方向操縦装置。
手段3 摩擦クラッチ型縦・横操縦装置
後傾角調整及び縦方向操縦装置11xx、横方向操縦装置11yyの電動スクリューウジャッキの電動機を取り除き、他動型とし摩擦クラッチでハブ6の回転運動を伝達しスクリュージャッキを以て、後傾角調整及び縦方向操縦装置とし、同様に横方向操縦装置とし、両操縦装置で回転翼面を任意の角度にする事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置。
手段4 パワーコントロール・レバー
パイロット席左側に在り操作されるシフト可能二重軸128で取り付けられたパワーコントロール・レバー125が機首方向の左半分にある時は前方から手前に引く方向でコクティブピッチ・レバーとして翼ピッチを増加させる様に働き、シフト域で右にシフト後は手前から押す方向でエンジンスロットルとして働きエンジン出力を増加させる様に働き、両原動機の制御を操作方向も含めて一本に纏めた事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3のパワーコントロール・レバー。
手段5 飛行モード転換の統合制御
パイロット指令のパワーコントロール・レバー125の動きで、コレクティブ・ピッチ制御装置、縦・横方向操縦装置、更にはジャイロコンパス153の信号で機体姿勢安定を維持しつつヘリコプター飛行モードで自動的に離陸・上昇し、オートジャイロ飛行モードに転換し、パイロットが操縦・飛行後は逆にオートジャイロ飛行モードからヘリコプター飛行モードに自動的に飛行モードを転換する事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3の飛行モード転換の統合制御。
手段6 回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置
垂直安定板の下半分をヒンジ13xで支えロール方向に回転出来る回転翼降下風反射板13とし反動トルクを打ち消すと共に任意の方位角を取れる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置。
手段7 無線操縦の回転翼航空機
無線送受信機160を装備しコレクティブ・ピッチ制御装置、縦・横方向操縦装置、ジャイロコンパス153の信号を用いて遠隔より無線操縦できる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の無線操縦の回転翼航空機。
発明の効果
効果1 コレクティブ・ピッチ制御装置
電動機内臓ハブの特徴である動力機構が機体本体と無関係の事及び回転モーメントが小さい事を生かし、ピッチ制御軸62zの回転でハブ6上部に備えた翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8を経てラック・ピニオン機構で以て回転翼ピッチを制御できる様にしたもので、ピッチ制御電動機62m自体も固定であり、機械的可動部が必要最小限である。又、電動である為、統合制御の自動制御に対応容易。
効果2 電動スクリュジャッキ型縦・横操縦装置
既取得特許の電動機内臓ハブの特徴を生かし回転翼面後傾機能、制限機能に用いたのアクチュエータを電動スクリュウジャッキとし用途、配置を変更するのみでスワッシュプレイトによる機械的、高価な物で無く、又、プッシュロッドによる機械的な重たい物で無く縦・横操縦装置として利用でき、且つ電動であるので統合制御に好都合である。
効果3 摩擦クラッチ型縦・横操縦装置
各スクリュージャッキの電動機を省く事で重量軽減になり、また操縦桿の操作を引っ張り索にする事で更に重量軽減に役立つ。
効果4 パワーコントロール・レバー
既にヘリコプターや固定翼航空機、オートジャイロの操縦に慣れているパイロットも複数原動機の操作手順・方向を間違える事無く操縦出来、同時にこの信号を統合コンピュータに電気信号として送り飛行モード転換時等の自動操作が可能である。
効果5 飛行モード転換の統合制御
上記した各種、制御装置、センサーにより統合制御で高度、進空方向の判断以外は自動的に離陸し、上昇後はパイロットによる飛行し、再び着陸する時にも着陸地点、高度、降下率の判断以外は自動的に着地できる。
効果6 回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置
反作用トルクを抑制すると共に任意の方位方向を指定でき、且つオートジャイロ飛行時も方位方向(ヨ―角)とロール(バンク角)状態を指令出来、これを操作するラダ―の操縦索を共用させているので極めて単純、軽量な操縦装置が実現できる。
効果7 無線遠隔操縦の回転翼航空機
パイロットがいきなり飛行するのでは無く、シミミューレ―タの様な無線操縦練習機で操縦技術を習得してから飛行出来る。又、初心者の飛行訓練も無線操縦機を飛ばす事で安全に実施出来る。
最良の形態1 コレクティブピッチ制御装置
既取得特許記載の図1図2の非回転軸62xを図1、図2、図3の様に中空の非回転軸円筒62xxにし、この中にピッチ制御軸62zをハブ6の動きとは無関係に非回転円筒軸内面ベアリング6yで支え回転運動出来るようにする。一方内側ジンバル62の下側にはパルスモーター等のピッチ制御用電動機62mを取付けてこれに継ぎ手62cで前述のピッチ制御軸62zと結合する。このピッチ制御軸62zの上部にはネジが切られており翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8が噛み合わせられ、シ―ソ―部架台7bに付けられたベアリングで保持されていて上下動出来るスクリュウジャッキを形成する。したがって電動機62mの回転で所望の上下動を実現できる。そしてこの翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8にはラック腕8aが両側に伸び、ラック腕8aには垂直腕8rhが立ち上がっておりラック8rを保持する。この高さ位置は回転翼7がフラッピング動作をしていない状態での主回転翼支持円柱7hと同じ高さである。一方、主回転翼支持円柱7hにはピニオン8pが付いており、このラック8rと噛み合っている。ピニオン8pについては図1、図2、図3では右側の説明図のみで示すが、反対左側の機構も全く同一である。但し回転翼の前縁は左翼と右翼は逆であるのでラック8r位置は回転翼回転中心から見て点対称となる。ピニオン8pは主回転翼7のフラッピング運動に応じて円弧状に運動するが、垂直腕8rhとラック8rはラックピン8rpで結合されているのでスムースに円弧状運動可能である。一方垂直腕8rhの反対側にはラック押さえ用の垂直腕がピニオン8pの両側から同様に立ち上がっており、図3[102]の様にピニオン8pとラック8rが離れない様に適度の力のスプリング等8tsで引っ張っている。一方主回転翼7は主回転翼支持円柱7hで支持されているが、この場所は翼断面上の空力中心であって、ここに主回転翼支持円柱鞘7hsが固定されており、この鞘に主回転翼支持円柱7hは挿入されおり、回転翼のピッチは変化できる様になっている。また主回転翼7の内端にはピッチホーン7phoが取りつけられて、前述のピニオン8pに取りつけられているピニオン側ピッチホーン8phoとは結合ロッド87cで両ホーンは結ばれている。従ってピッチ制御電動機62mによる任意指令の主回転翼ピッチ角を実現できる。但しこのままでは主回転翼7は回転による遠心力で主回転翼支持円柱鞘7hsから飛び出してしまうので図1、図2、図3に示すような主回転翼7を上下から挟むスチール板などのフラッピング動作を妨げない材料で主回転翼支持円柱ボス7xと主回転翼7を引っ張りストラップ7stで固定し遠心力に対処する。ところで、ピニオン8pとラック8rの位置は取り付け工作上、フラッピング運動中心のティターボルト7yからどうしても少し外側にずれる。翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8はフラッピング運動の真下にあり、ラック・ピニオンはピッチ制御電動機62mで指令した値と少しずれる事になる。しかしこのずれの値はフラッピング中心からラック・ピニオン位置までの距離をLとするとLの値にもよるが、今フラッピング角度を過大に取って@=10度としても、(ずれ値)=Ltan@=L*0.176で極めて小さい。そしてピッチ制御電動機62mによる任意指令値をL0とすると、フラッピング・アップの場合はL0−(ずれ値)、フラッピング・ダウンの場合はL0+(ずれ値)で求める事が出来る。何れにしてもこの(ずれ値)は大きく無く、しかも予め任意指令値L0は設計補正できるもので問題にはなら無い。
最良の形態2 電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置。
図1、図2の既取得特許で示した迎え角調整アクチュエータ11xを電動プッシュプル型スクリュジャッキとし回転翼面後傾機能のみならず、つまり回転翼面後傾角を規準値として、その正負の傾角を実現する事により後傾角度調整及び縦方向操縦装置11xxとする。同様に既取得特許で示した迎え角制限アクチュエータ11yも図1、図2の様に回転翼面後傾制限機能は止めて横方向の回転翼面傾斜を得られる位置に方位方向をずらせ、横方向操縦装置11yyとする。つまり両者あわせて任意の回転翼面角度の制御装置による電動スクリュジャッキ型縦・横操縦装置する。
最良の形態3 摩擦クラッチ型縦・横操縦装置。
図6に示す様にベース60に取り付けられ、ステイ200に保持されたクラッチ回転軸203は回転可能で上部にゴム等の弾力性を持つ材料で作られた逆円錐形の摩擦クラッチシュ―202を持ち、下部にスプラインの様な長い歯車207持っていて、引っ張りスプリング201で引っ張っぱられていて操縦桿に適度の反力を与えると共に、摩擦用スクリュージャッキ205の歯車と常時は噛み合っているけれども回転していないが、この回転軸203は、その下部にある引っ張り金具208で操縦桿10からのワイヤーで繋がっており、ベルクランク211経由で引っ張る事で摩擦クラッチシュ―202がハブ6に接触し回転、摩擦用スクリュージャッキ205を動かせ縦方向の場合は外側ジンバル61を前方下向きに傾ける。又このクラッチシュ―にはゼンマイ状のリターンスプリングが内臓されていてワイヤーに引っ張り力が無い時、スクリュージャッキのネジ部分を逆回転させネジ部分の中立位置を保つ。逆にベース60の180度反対側にある全く同じ機構の摩擦クラッチシュ―ウは操縦桿10の縦・横ユニバーサル軸受151の縦回転軸の下側からワイヤーで引っ張られておりジンバル61を後方下向きに傾ける。これは180度反対側で無くともスクリュージャッキのネジを逆ネジとし前方のスクリュージャッキの横近くに並べても良い。同様に、図6では同じ機構であるので描いていないが、横方向に回転翼面を傾ける場合は内側ジンバル62を傾ける様なスクリュージャッキを縦方向の場合に準じて左右に2本取り付けて横方向の回転翼面の傾斜を実現し、両者で任意の回転翼面の操縦を出来る様にした摩擦クラッチ型縦・横操縦装置。
最良の形態4 パワーコントロールレバー
図4に示す様に仕切り部127を設けシフト可能二重軸128で取り付けられたパワーコントロールレバー125が機首方向左半分に在る時はコレクチブピッチ・レバーとして手前に引く方向で翼ピッチを増加させる様に働き、右半分に在る時はエンジンのスロットル・レバー150として前方に押す方向でエンジン出力増加する様に働き、レバー位置や、左側から右側、またはその逆のシフト指令はパイロットの手動で指示するが、これらのパイロット指令であるレバー位置、シフトタイミングはポテンショメータ129の角度検出器やマイクロスイッチ130,131,132,133の位置・シフト検出器で行い、電気信号として統合コンピュータ16に送り、このシフト指令中及びその前後での飛行モード転換の統合制御を実行可能とし、電動機出力レバーとエンジン出力レバーを一本に纏める。
最良の形態5 飛行モード転換の統合制御
パワーコントロール・レバー125の位置とタイミングを検出で、コレクティブ・ピッチ制御装置、エンジン回転数制御装置であるスロットル・アクチュエータ150、電動機回転数制御装置である電力制御装置15のなどの各制御装置で、更にはジャイロ・コンパス153の信号により機体姿勢補正を縦方向制御装置、横方向制御装置で行いつつ、自動的に上昇、ヘリコプター飛行モードからシフト指令でオートジャイロ飛行モードへの飛行モード転換をし、パイロットによるオートジャイロ飛行モードの飛行後は、再び逆方向の飛行モード転換を自動的に統合コンピュータ16で図5に示すフローチャートで処理する様にする。
最良の形態6 回転翼降下風の反射によるアンチトルク装置
図7に示す様に垂直尾翼下半分をヒンジ13xでとめロール方向左右に回転出来る回転翼降下風反射板13とし、これによって回転翼反動トルクを抑制すると共に任意の機首方向も指定できる。尚、この操作はヘリコプターではパイロットが行う場合、操縦席のペダルで行うが、このペダルは通常オートジャイロや固定翼機ではヨ―方向を指令する垂直安定板後部のラダ―を操作する操縦索に繋がれている。従って図7に示す如くこの回転翼降下風反射板13もこの索と兼用して動かす事が出来、一石二鳥である。反射板とラダ―は同時に動き夫々該当方向を取るが、当たる風の方向が全く違うので差し支えは無いし、機体進行方向、バンク方向も同じ動作方向で好都合。
最良の形態7 無線操縦の回転翼航空機
以上述べた様に本機は殆どの制御装置が電動で、電動で無い操縦桿、ペダル操作にも図7に概要を示す様な電動操縦装置を付け加える事で簡単に全操縦装置を電動化でき、又、パイロットがシフト操作をするパワーコントロール・レバのシフト動作についても全てソフトウエアーで処理する事で図7に示す様に無線送受信機160を搭載する事のみで無線操縦の回転翼航空機とする事が出来る。
[図1]、[図2]、[図3]
これらは何れも同一物の側面図、上面図および各部ブロック図であり、従って符号は重複するので図1、図2ではほぼ主たる符号を記したが、その上で敢えて[図3]の各ブロック図は区別して書いた。又、摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置の図は操縦桿、ペダル操作系との関係から図6として描いた。これにはスペースがあったので無線操縦の時に必要な操縦桿、ペダルの各電動制御装置の概要図も示した。
コレクティブ・ピッチ制御装置および 電動スクリュジャッキ型縦・横方向操縦装置の側面図。 同上の上面図。 [101]同上のシ―ソー部ブロック図(ハブ断面図) [102]同上のラック・ピニオン部分ブロック図(断面図) [103]同上の翼内端部のブロック図(断面図) パワーコントロール・レバー(上 :上面図、下:側面図)。 飛行モード転換プログラムのフローチャート。図11のジャイロ・コンパス153の信号により後傾角度調整及び縦方向操縦装置、および横方向操縦装置を用いて、機体姿勢補正は割り込み信号で、各プログラムのブロック終了後直ぐに常時行う。 摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置と操縦桿 および、ペダル操作用電動制御装置の概略図。図では複雑になるので縦方向の制御装置しか書いていないが横方向の制御装置も繋る摩擦用スクリュウジャッキが内側ジンバル62で、取り付け場所が違う事以外は機構は全く同じである。尚、図では縦方向後方の符号名は書いていないが、前方の物と同じである。又、操縦桿及びペダル操作用の電動制御装置の概略図も示してある。 飛行モード転換回転翼機(含む、無線操縦機)の統合制御の概念図と回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置。
図1、図2、図3、
11xx 後傾角度調整及び縦方向操縦装置
11yy 横方向操縦装置
60 ベース
61 外側ジンバル
61b 縦方向プッシュプル・ピン ボス
62 内側ジンバル
62m 翼ピッチ角制御用電動機
62c 継手
62b 横方向プッシュプル・ピン ボス
62xx 非回転円筒軸
62z 翼ピッチ制御軸
6 ハブ
6y 非回転円筒軸内面ベアリング
7b シーソー部架台
7x 主回転翼支持円柱ボス
7y ティターボルト
7hpo 主回転翼側ピッチホーン
7st 引っ張りストラップ
7 主回転翼
7h 主回転翼支持円柱
7hs 主回転翼支持円柱鞘
8 翼ピッチ制御用スクリュージャッキ
8a ラック腕
8rh ラック保持棒
8rp ラックピン
8p ピ二オン
8r ラック
8pho ピ二オン側ピッチホーン
87c 両ホーン結合ロッド
図4
125 パワーコントロール・レバー
126 ケース
127 仕切り部
128 シフト可能二重軸
129 角度検出器
130 マイクロスイッチ1
131 マイクロスイッチ2
132 マイクロスイッチ3
133 マイクロスイッチ4
140 スロットル・レバー挙動(上面図で右半分)
141 コレクティブピッチ・レバー挙動(上面図で左半分)
以下は図5の( )印付き記号の説明文である。
(1)SW130(0〜1)オン、スタート、飛行モード転換プログラム準備。
(2)ヘリコプター翼下限ピッチ値入力、オートジャイロ翼ピッチ値入力、翼面後傾値入力、各制御装置・センサー電源オン、操縦桿信号入力禁止。
(3)SW131(0〜1)オン待ち、飛行モード転換プログラム開始。(ヘリモード)。
(4)ヘリコプター飛行モード・翼ピッチ値セット、主回転翼電動機アイドル回転。
(5)主回転翼電動機回転数微増、翼ピッチ微増。
(6)主回転翼電動機回転数一定のまま、パイロットが上昇、進空方位を取る。
(7)SW132(0〜1)オン?高度、進空方位OK? シフト準備OK?
(8)翼ピッチ微減。エンジン回転数微増、微速前進。
(9)主回転翼電動機回転数微減
(10)ロータ回転数一定?
(11)SW133(0〜1)オン?高度、進空方位、速度OK?シフト実行。
(12)操縦桿信号入力禁止解除、(飛行モード転換プログラム終了)。
(13)パイロットによる飛行開始、(オートジャイロ飛行モード)。
(14)SW133(1〜0)オン?パイロットによる飛行終了。
終了後、着陸地点、降下始め高度OK?(飛行モード転換開始)。
(15)操縦桿信号入力禁止、 (ヘリコプター飛行モード)。
(!6)翼面微前傾、翼ピッチ微増、エンジン回転数微減、主電動機回転数微増。
(17)ヘリコプター翼ピッチ規定値?
(18)電動機回転数一定のまま、翼ピッチ微減。
(19)SW131(1〜0)オン?高度・降下率OK?
(20)着地。
(21)終り
図6摩擦クラッチ型縦・横制御装置。
6 ハブ
200 ステイ
201 引っ張りスプリング
202 摩擦クラッチ・シュ―
203 クラッチ回転軸
204 ベアリング
205 摩擦用スクリュージャッキ
62 内側ジンバル
61 外側ジンバル
60 ベース
207 スプライン状長手歯車
208 引っ張り金具
209 引っ張り索
211 ベルクランク
10 操縦桿
150x 縦方向歯車・モータ・ポテンショメター
150y 横方向歯車・モータ・ポテンショメター
151 縦・横ユニバーサル軸受
4 ペダル
215 ペダル・横方向歯車、モータ、ポテンショメータ
図7
6 ハブ
62 内部ジンバル
61 外部ジンバル
11xx 後傾角調整及び縦方向操縦装置
11yy 横方向操縦装置
60 ベース
125 パワーコントロールレバー
10 操縦桿
4 ペダル
150x 縦方向歯車・モータ・ポテンショメター
150y 横方向歯車・モータ・ポテンショメター
151 縦・横ユニバーサル軸受
16 統合コンピュータ
15 電力制御装置
153 ジャイロ・コンパス。
160 無線送受信機
157 索分岐点
154 アンチ・トルク索
13 回転翼降下風反射板
13x ヒンジ
155 反射板ベル・クランク
156 アンチ・トルクステー
14 ラダ―
150 スロットルアクチュエータ

Claims (7)

  1. 非回転軸円筒62xxの中のピッチ制御軸62zを内部ジンバル62に取りっけたピッチ制御用電動機62mでハブ6の動きとは無関係に回転させ、その上部に設けた翼ピッチ制御用スクリュージャッキ8を上下動させ、これに取りっけたラック・ピニオン機構で回転翼ピッチを変化させる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のコレクティブ・ピッチ制御装置。
  2. ベース60に固定されて外部ジンバル61を前後に傾けて後傾角をつくる既取得特許の迎え角調整アクチュエータ―11xをプッシュプル電動スクリュウジャッキとして機能拡張し、後傾角調整及び縦方向操縦装置11xxとし、同様に既取得特許の迎え角制限アクチュエータ―11yもプッシュプル電動スクリュウジャッキとし回転翼面が横方向に傾く方位位置まで移動させ内部ジンバル62を左右に傾ける様に機能拡張し、横方向操縦装置11yyとし、両操縦装置で回転翼面を任意の角度にする事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の電動スクリュウジャッキ型縦・横方向操縦装置。
  3. 後傾角調整及び縦方向操縦装置11xx、横方向操縦装置11yyの電動スクリューウジャッキの電動機を取り除き、他動型とし摩擦クラッチでハブ6の回転運動を伝達しスクリュージャッキを以て、後傾角調整及び縦方向操縦装置とし、同様に横方向操縦装置とし、両操縦装置で回転翼面を任意の角度にする事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の摩擦クラッチ型縦・横方向操縦装置。
  4. パイロット席左側に在り操作されるシフト可能二重軸128で取り付けられたパワーコントロール・レバー125が機首方向の左半分にある時は前方から手前に引く方向でコクティブピッチ・レバーとして翼ピッチを増加させる様に働き、シフト域で右にシフト後は手前から押す方向でエンジンスロットルとして働きエンジン出力を増加させる様に働き、両原動機の制御を操作方向も含めて一本に纏めた事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3のパワーコントロール・レバー。
  5. パイロット指令のパワーコントロール・レバー125の動きで、コレクティブ・ピッチ制御装置、縦・横方向操縦装置、更にはジャイロコンパス153の信号で機体姿勢安定を維持しつつヘリコプター飛行モードで自動的に離陸・上昇し、オートジャイロ飛行モードに転換し、パイロットが操縦・飛行後は逆にオートジャイロ飛行モードからヘリコプター飛行モードに自動的に飛行モードを転換する事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3の飛行モード転換の統合制御。
  6. 垂直安定板の下半分をヒンジ13xで支えロール方向に回転出来る回転翼降下風反射板13とし反動トルクを打ち消すと共に任意の方位角を取れる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の回転翼降下風の反射によるアンチ・トルク装置。
  7. 無線送受信機160を装備しコレクティブ・ピッチ制御装置、縦・横方向操縦装置、ジャイロコンパス153の信号を用いて遠隔より無線操縦できる様にした事を特徴とする既取得特許第4742390号請求項1、請求項2、請求項3、請求項4の無線操縦の回転翼航空機。
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Cited By (4)

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