JP2014076414A - フィルタ濾材およびフィルタ濾材の製造方法 - Google Patents

フィルタ濾材およびフィルタ濾材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】継続的に加えられた圧縮方向の力が取り除かれた際に、圧縮方向に沿った方向の寸法が圧縮前の寸法よりも短くなるのを防止することができるフィルタ濾材およびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】濾材原反の一方の面側に形成される各間隔保持部と、濾材原反の他方の面側に形成される各間隔保持部とが各平板部を介して重なり合うように構成されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、被濾過気体に含まれる粒子を捕集するフィルタ濾材およびその製造方法に関し、特に、該粒子を捕集可能な濾材原反がプリーツ加工されてなるものに関する。
従来から、半導体や液晶を製造する工場のクリーンルーム等で使用されるフィルタ濾材として、図5に示すようなフィルタ濾材100が知られている(特許文献1参照)。該フィルタ濾材100は、被濾過気体に含まれる粒子を捕集可能に構成された濾材原反200が複数箇所で屈曲されて襞状に形成されてなるものである。
斯かるフィルタ濾材100は、濾材原反200が屈曲されて形成される屈曲部100aと、濾材原反200における屈曲部100a以外の領域が対向するように配置されて形成される複数の平板部100bと、隣り合う平板部100b,100b同士の間隔を保持する複数の間隔保持部300とを備えている。
該間隔保持部300は、濾材原反200の両面に、接着剤(ホットメルト等)が間隔を空けて塗布されることで形成された複数のビード部300aから形成されている。具体的には、間隔保持部300は、濾材原反200の一方の面側および他方の面側における各平板部100bの間でビード部300aが接合することで形成される。つまり、間隔保持部300は、濾材原反200の一方の面側および他方の面側における各平板部100bの間に形成されている。
また、濾材原反200の一方の面側に形成される間隔保持部300と、他方の面側に形成される間隔保持部300とは、平板部100bを介して重なり合わないように構成されている。具体的には、濾材原反200の一方の面側の間隔保持部300が屈曲部100aに沿って間隔を空けて複数形成されており、濾材原反200の他方の面側の間隔保持部300が隣り合う一方の面側の間隔保持部300,300の間に形成されている。これにより、平板部100bの全域にビード部300aが形成されて間隔保持部300が形成される場合よりも接着剤の使用量を低減することができる。
特開平09−313856号公報
ところで、上記のようなフィルタ濾材100には、各平板部100b間の間隔が狭まるような力(具体的には、平板部100bに対して交差する方向に沿ってフィルタ濾材100を圧縮する力)(以下、圧縮方向の力とも記す)が加わる場合がある。例えば、フィルタ濾材100が袋体に収容された場合、袋体によってフィルタ濾材100に圧縮方向の力が加わった状態となる場合がある。また、平板部100bが略水平な状態となるようにフィルタ濾材100が保管された場合、自重によって圧縮方向の力がフィルタ濾材100に加わった状態となる。
そして、フィルタ濾材100に圧縮方向の力が加わった状態が維持されると、各平板部100b間の間隔が狭い状態で固定される虞がある。具体的には、圧縮方向の力が加わる前のフィルタ濾材100では、図6(a)に示すように、隣り合う平板部100b,100b同士の間隔が間隔保持部300によって保持されている。
しかしながら、濾材原反200の一方の面側および他方の面側における各平板部100bの間には、各間隔保持部300に対応する位置に、空間Sが形成されている。このため、フィルタ濾材100に圧縮方向の力が加わると、図6(b)に示すように、斯かる空間S側へ各間隔保持部300が付勢されて移動することになる。そして、このような間隔保持部300の移動によって、各平板部100bに変形が生じて平板部100b同士の間隔が狭くなる。そして、フィルタ濾材100に圧縮方向の力が加わった状態が継続すると、各平板部100bの形状が変形前の状態(フィルタ濾材100に圧縮方向の力が加わる前の状態)に復元しなくなり、各平板部100b同士の間隔が狭い状態で固定される虞がある。
このように、各平板部100b同士の間隔が狭くなると、圧縮方向に沿った方向のフィルタ濾材100の寸法が所望する寸法よりも短くなる。このため、例えば、フィルタ濾材100に型枠を取り付けてフィルタユニットを形成する際に、フィルタ濾材100と型枠との間に隙間が生じ、密閉性の悪いフィルタユニットとなる。また、各平板部100bの間の間隔が狭くなることで、フィルタ濾材100の圧力損失が大きくなる虞もある。
そこで、本発明は、継続的に加えられた圧縮方向の力が取り除かれた際に、圧縮方向に沿った方向の寸法が圧縮前の寸法よりも短くなるのを防止することができるフィルタ濾材およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係るフィルタ濾材は、被濾過気体に含まれる粒子を捕集可能な濾材原反が襞状に屈曲されて形成される複数の屈曲部と、濾材原反における屈曲部以外の領域が対向するように配置されて形成される複数の平板部と、濾材原反の一方の面側および他方の面側における各平板部の間に形成されて隣り合う屈曲部同士の間隔を保持する複数の間隔保持部とを備えるフィルタ濾材であって、濾材原反の一方の面側に形成される各間隔保持部と、濾材原反の他方の面側に形成される各間隔保持部とが各平板部を介して重なり合うように構成されることを特徴とする。
斯かる構成によれば、濾材原反の一方の面側に形成される間隔保持部(以下、一方面側間隔保持部とも記す)と、濾材原反の他方の面側に形成される間隔保持部(他方面側間隔保持部とも記す)とが平板部を介して重なり合うことで、圧縮方向の力がフィルタ濾材に加わった際にも、各平板部の変形が防止され、各平板部同士の間隔が狭まるのが防止される。
具体的には、フィルタ濾材に圧縮方向の力が加わると、濾材原反の一方(又は、他方)の面側の平板部の間に向かって他方面側間隔保持部(又は、一方面側間隔保持部)が付勢されることになる。しかしながら、一方面側間隔保持部と他方面側間隔保持部とが平板部を介して重なり合うことで、上記のように他方面側間隔保持部(又は、一方面側間隔保持部)が圧縮方向の力によって付勢されても、他方面側間隔保持部(又は、一方面側間隔保持部)が一方面側間隔保持部(又は、他方面側間隔保持部)によって支えられる。
これにより、濾材原反の一方(又は、他方)の面側の平板部の間に向かって他方面側間隔保持部(又は、一方面側間隔保持部)が移動するのが防止される。このため、斯かる各間隔保持部の移動(具体的には、間隔保持部同士の接近)によって各平板部が変形し、各平板部同士の間隔が狭くなるのを防止することができる。これにより、フィルタ濾材の圧縮方向に沿った方向の寸法が短くなるのを防止することができる。
また、濾材原反の一方の面側に形成される間隔保持部と、濾材原反の他方の面側に形成される間隔保持部とは、平板部の中央部で平板部を介して重なり合うように構成されることが好ましい。
斯かる構成によれば、フィルタ濾材に圧縮方向の力が加わった際に生じる平板部の変形がより効果的に防止される。このため、フィルタ濾材の圧縮方向に沿った方向の寸法をより効果的に保持することができる。
具体的には、平板部の中央部(具体的には、一の平板部に連なる一対の屈曲部間の中央部、又は、屈曲部の伸びる方向の中央部)は、平板部の外周部よりも剛性が低くなる。このため、フィルタ濾材に圧縮方向の力が加わった際には、平板部の中央部が変形し易くなる。このため、一方面側間隔保持部と他方面側間隔保持部とが平板部の中央部で平板部を介して重なり合うことで、上記のように平板部の変形が効果的に防止される。これにより、フィルタ濾材の圧縮方向に沿った方向の寸法をより効果的に保持することができる。
濾材原反の一方の面側および他方の面側に形成される各間隔保持部は、直線状に伸びる屈曲部に対して交差するように平板部に沿って直線状に形成されると共に、屈曲部と平板部との連結位置から各間隔保持部の一端部までの長さが平板部における一対の屈曲部との連結位置間の長さに対して50%を超えることが好ましい。
斯かる構成によれば、屈曲部と平板部との連結位置から各間隔保持部の一端部までの長さが平板部における一対の屈曲部との連結位置間の長さに対して50%を超えることで、一方面側間隔保持部と他方面側間隔保持部とが平板部の中央部で平板部を介して重なり合うことになる。また、一方面側間隔保持部および他方面側間隔保持部が屈曲部と交差する位置から平板部の中央部に亘って形成されることになるため、一方面側間隔保持部と他方面側間隔保持部との間に位置する平板部の剛性が向上し、平板部の変形をより抑制することができる。
被濾過気体に含まれる粒子を捕集可能な濾材原反が襞状に屈曲されて形成される複数の屈曲部と、濾材原反における屈曲部以外の領域が対向するように配置されて形成される複数の平板部と、濾材原反の一方の面側および他方の面側における各平板部の間に形成されて隣り合う屈曲部同士の間隔を保持する複数の間隔保持部とを備えるフィルタ濾材の製造方法であって、前記濾材原反における各平板部を形成する領域の両面に濾材原反を介して重なり合うように接着剤を配置した後、濾材原反を襞状に屈曲させて複数の屈曲部および複数の平板部を形成すると共に、濾材原反の一方の面側および他方の面側における各平板部の間で、濾材原反の一方の面側の接着剤同士および他方の面側の接着剤同士を接合し、各平板部を介して重なり合うように濾材原反の一方の面側および他方の面側に間隔保持部を形成することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、継続的に加えられた圧縮方向の力が取り除かれた際に、圧縮方向に沿った方向の寸法が圧縮前の寸法よりも短くなるのを防止することができる。
本実施形態に係るフィルタ濾材を示した斜視図。 同実施形態に係る濾材原反を示した斜視図および一部拡大図。 (a)は、同実施形態に係るフィルタ濾材を平板部に交差する面で切断した断面図、(b)は、間隔保持部重合部をフィルタ濾材の長さ方向および幅方向に沿った面で切断した断面図。 (a)は、他の実施形態に係るフィルタ濾材の間隔保持部を示した断面図、(b)は、更に他の実施形態に係るフィルタ濾材の間隔保持部を示した断面図。 従来のフィルタ濾材を示した斜視図。 図5のフィルタ濾材を各平板部に交差する面で切断した断面図であって、(a)は、フィルタ濾材に圧縮方向の力が加わる前の状態を示した断面図、(b)は、フィルタ濾材に圧縮方向の力が加わった状態を示した断面図。
以下、本発明の実施形態について図1〜3を参照しながら説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
本実施形態に係るフィルタ濾材1は、図1に示すように、被濾過気体に含まれる粒子を捕集可能に構成される濾材原反2が襞状に屈曲(以下、プリーツ加工とも記す)されて形成される複数の屈曲部1aと、濾材原反2における屈曲部1a以外の領域が対向するように配置されて形成される複数の平板部1bと、濾材原反2の一方の面側および他方の面側における各平板部1bの間に形成されて隣り合う屈曲部1a,1a同士の間隔を保持する複数の間隔保持部3とを備える。
前記濾材原反2は、襞状に屈曲される前の状態では、図2に示すように、一方向が長手となる平面状に形成される。なお、濾材原反2は、一方向が長手となるように長尺状に形成されて巻き回された状態から巻き解かれることで平面状となるように構成されてもよく、一方向が長手となるように平面状に形成された枚葉体であってもよい。
また、濾材原反2は、被濾過気体に含まれる粒子を捕集する多孔質層2aと、通気性を有し、該多孔質層2aに積層される基材層2bとを備える。本実施形態では、濾材原反2は、複数(具体的には、2つ)の多孔質層2aを備え、多孔質層2a同士の間に基材層2bが配置される。このように、複数の多孔質層2aを用いて濾材原反2が形成されることで、単一の多孔質層2aから濾材原反2が形成される場合よりも、圧力損失や捕集効率にバラツキが生じるのを抑制することができる。また、濾材原反2を貫通するようなピンホールが形成されるのを抑制することができるため、リークレスな構造の濾材原反2を得ることができる。
前記多孔質層2aは、前記粒子を捕集可能な多孔質のシート材(以下、多孔質シートとも記す)を用いて形成される。該多孔質シートとしては、特に限定されるものではなく、フィルタ濾材1の用途に応じて適宜選択することができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をシート状に形成したPTFEシートを用いることができる。該PTFEシートを形成する方法としては、例えば、下記の方法を採用することができる。
具体的には、PTFEファインパウダーに液状潤滑剤を添加してペースト状の混合物を形成する。PTFEファインパウダーとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリフロンF−104(ダイキン工業社製)、フルオンCD−123(旭・ICIフロロポリマーズ社製)、テフロン6J(三井・デュポンフロロケミカル社製)等を用いることができる。液状潤滑剤としては、特に限定されるものではなく、混合物表面に適度な濡れ性を付与し得るものであればよく、抽出処理や加熱処理によって除去し得るものであれば特に好ましい。例えば、流動パラフィン、ナフサ、ホワイトオイル、トルエン、キシレン等の炭化水素油の他、アルコール類、ケトン類、エステル類およびこれらの2種類以上の混合物等を液状潤滑剤として用いることができる。液状潤滑剤の添加量としては、特に限定されるものではないが、PTFEファインパウダーおよび液状潤滑剤の種類、PTFEシートを得る際の成形方法によって適宜調整される。具体的には、液状潤滑剤の添加量としては、PTFEファインパウダー100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
そして、PTFEファインパウダーおよび液状潤滑剤からなる前記混合物を予備成形して予備成形体を作製する。具体的には、前記混合物を棒状に押し出し成形することで、予備成形体を作製する。斯かる予備成形は、混合物から液状潤滑剤が分離しない程度の圧力で行うことが好ましい。
次に、得られた予備成形体を押出成形や圧延成形することでシート状に成形する。具体的には、予備成形体を一対のロール間に供給して圧延し、シート状に形成する方法、シート状に押し出し成形する方法、又は、シート状に押し出し成形したものを更に一対のロール間に供給して圧延してシート状に形成する方法等が挙げられる。得られるシート状の成形体の厚みとしては、特に限定されるものではなく、例えば、0.05mm以上0.5mm以下であることが好ましい。
次に、得られたシート状の成形体を一軸延伸又は二軸延伸することで多孔質化させてPTFEシートとする。本実施形態では、シート状の成形体が長手方向に沿って延伸されると共に、長手方向に直交する幅方向に沿っても延伸される(二軸延伸)。なお、シート状の成形体を延伸する前に、該成形体から液状潤滑剤を除去することが好ましい。液状潤滑剤を除去する方法としては、該成形体を加熱する方法(加熱法)や、該成形体を溶媒に浸漬して液状潤滑剤を抽出する方法(抽出法)を採用することができる。
シート状の成形体を長手方向に沿って延伸する際には、延伸倍率が大きい方が該成形体のフィブリル化が促進されて多孔質化され易い。延伸倍率としては、例えば、10倍以上30倍以下であることが好ましい。また、該成形体を延伸する際の温度条件としては、特に限定されるものではなく、例えば、150℃以上327℃未満であることが好ましい。
長手方向に沿って延伸された後のシート状の成形体を幅方向に沿って延伸することにより、該成形体を有効にフィブリル化することができ、孔径のバラツキの少ないPTFEシートを得ることができる。シート状の成形体を幅方向に沿って延伸する条件としては、特に限定されるものではなく、例えば、延伸倍率が20倍以上100倍以下であることが好ましい。また、先の長手方向の延伸倍率との積で表される面積延伸倍率が450倍以上となるようにシート状の成形体を幅方向に沿って延伸することが好ましい。面積延伸倍率が大きいほどフィブリル化がより一層促進されて、PF値の大きな多孔質のPTFEシートを得ることができる。また、延伸温度としては、特に限定されるものではなく、例えば、40℃以上100℃以下であることが好ましい。
以上のように形成されるPTFEシートは、圧力損失が50mmH2O以下で、捕集効率が99.9%以上の優れた特性を有するものとなる。特に、面積延伸倍率を450倍以上にした場合には、捕集効率を大きく低下させることなく圧力損失を20mmH2O未満にまで低下させることができると共に、PF値が22以上となり、極めて優れた性能の多孔質のPTFEシートとなる。また、得られるPTFEシート毎の圧力損失のバラツキも小さくなる。このため、稼働コストが低く、且つ、極めて優れた除塵性能を示す多孔質のPTFEシートとなる。
なお、以上のようにして得られるPTFEシートは、強度アップや寸法安定性を得るために、さらに熱処理(焼成処理)されてもよい。PTFEシートの熱処理は、通常、PTFE焼成体の融点以上で寸法を固定して行う。また、斯かる熱処理によって、圧力損失を低下させることが可能となる。このため、PTFEシートのPF値が22以上で、圧力損失が20mmH2O以上を示す場合、この熱処理によって圧力損失を20mmH2O未満に低下させることも可能である。
以上のように形成されるPTFEシートは、示差走査熱量計による結晶融解曲線上の345±5℃の温度領域に吸熱ピークを有することが好ましい。また、斯かるPTFEシートは、結晶転化率が0.25以上0.85以下であることが好ましい。また、斯かるPTFEシートは、比重(質量を見掛体積で除した「見掛比重」)が1.4以下となることが好ましい。
前記基材層2bは、通気性を有するシート材(以下、通気性シートとも記す)を用いて形成される。通気性シートとしては、特に限定されるものではなく、例えば、不織布、織布、メッシュ等を用いることができる。特に、多孔質層2a(多孔質層シート)と基材層2b(通気性シート)とを熱溶着(熱ラミネート)させる場合には、熱可塑性を有する素材からなる通気性シートを用いることが好ましい。
通気性シートの材質としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、アラミド(具体的には、芳香族系ポリアミド等)、又は、これらを複合したもの(例えば、芯/鞘構造の繊維から成る不織布や、低融点材料と高融点材料の2層不織布等)が挙げられる。加えて、通気性シートの材質としては、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFEの多孔質膜等のフッ素系多孔膜が挙げられる。
特に、芯鞘構造の複合繊維であって、芯成分が鞘成分より相対的に融点が高い合成繊維からなる不織布や、低融点材料と高融点材料の2層からなる不織布等からなる通気性シートを用いることが好ましい。このような不織布を用いることで、多孔質層2a(多孔質層シート)と基材層2b(通気性シート)とを熱ラミネートした際に、基材層2bに収縮が生じるのを抑制することが可能となる。また、斯かる不織布を用いることで、プリーツ加工する際の加工性が良好なものとなり、濾材原反2を屈曲させる箇所(折り込みピッチ)を増やすことが可能となる。
上記のような濾材原反2を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、多孔質層2aを形成する多孔質シートと、基材層2bを形成する通気性シートとの間にホットメルトや感圧型の接着剤を配置し、多孔質シートと通気性シートとを圧着する方法を採用することができる。又は、通気性シートを加熱して軟化させて多孔質シートと圧着(熱ラミネート)する方法を採用することができる。
上記のように構成される濾材原反2を用いてフィルタ濾材1を形成する際には、まず始めに、濾材原反2をプリーツ加工する。具体的には、濾材原反2が一方向(長手方向)に直交する幅方向に沿って複数箇所で屈曲されて襞状に形成される。これにより、濾材原反2には、フィルタ濾材1における屈曲部1aと平板部1bとが形成される。なお、以下の説明では、濾材原反2における屈曲部1aが形成される領域を屈曲予定領域A1とする。
次に、濾材原反2の両面に接着剤を塗布してビード部3aを形成する。具体的には、襞状に形成された濾材原反2がプリーツ加工前の平らな状態に伸ばされつつ、濾材原反2の両面に接着剤が塗布されてビード部3aが形成される。ビード部3aは、濾材原反2の両面のそれぞれに部分的に形成される。具体的には、濾材原反2の一方の面側および他方の面側に形成されるビード部(以下、一方面側ビード部および他方面側ビード部とも記す)3aのそれぞれは、濾材原反2の長手方向に沿って間隔を空けて複数形成されると共に、濾材原反2の幅方向に沿って間隔を空けて複数(本実施形態では、3つ)形成される。また、一方面側ビード部3aと他方面側ビード部3aとは、濾材原反2の一方向(長手方向)に沿って同一直線上に形成される。
また、ビード部3aの形状としては、特に限定されるものではなく、本実施形態では、濾材原反2の一方向(長手方向)に沿って線状に形成される。また、ビード部3aは、屈曲予定領域A1における屈曲部1aが形成された際に山側となる面の近傍に形成される。具体的には、ビード部3aは、濾材原反2における屈曲予定領域A1と交差するように形成される。本実施形態では、線状に形成されたビード部3aの略中央部でビード部3aと屈曲予定領域A1とが交差するように構成される。また、ビード部3aは、屈曲部1aが形成された際に山側となる面上に形成される。つまり、隣り合う屈曲予定領域A1,A1のうち、一方の屈曲予定領域A1と一方面側ビード部3aとが交差すると共に、他方の屈曲予定領域A1と他方面側ビード部3aとが交差するように構成される。
また、該ビード部3aと屈曲予定領域A1との交差位置からビード部3aの端部までの長さとしては、特に限定されるものではないが、ビード塗布長率が50%を超える長さであることが好ましい。ビード塗布長率とは、隣り合う屈曲予定領域A1,A1間の距離に対するビード部3aと屈曲予定領域A1との交差位置からビード部3aの一端部までの長さの割合をいう。つまり、ビード部3aは、屈曲予定領域A1との交差位置から隣り合う屈曲予定領域A1,A1間の領域A2(即ち、平板部1bとなる領域A2)(以下、平板部予定領域A2)の中央部を超える位置まで形成される。なお、隣り合う屈曲予定領域A1,A1間の距離とは、一方の屈曲予定領域A1の中央部と他方の屈曲予定領域A1の中央部とを濾材原反2の一方向(長手方向)に沿って結んだ距離をいう。
また、一方面側ビード部3aと他方面側ビード部3aとは、濾材原反2(具体的には、平板部予定領域A2)を介して重なり合うように形成される。より詳しくは、隣り合う屈曲予定領域A1,A1のそれぞれと交差する一方面側ビード部3aおよび他方面側ビード部3aのうち濾材原反2の一方向(長手方向)に沿って同一直線上に形成されるもの同士が平板部予定領域A2で濾材原反2を介して重なり合うように形成される。また、一方面側ビード部3aと他方面側ビード部3aとは、平板部予定領域A2の内側に位置する端部同士が濾材原反2を介して重なり合うように形成される。また、平板部予定領域A2における一方面側ビード部3aと他方面側ビード部3aとの重なり合う位置としては、特に限定されるものではないが、濾材原反2の一方向(長手方向)に沿った方向の略中央部であることが好ましい。
ビード部3aを構成する接着剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ホットメルトを用いることができる。ホットメルトを濾材原反2に塗布する際の温度としては、ホットメルトの成分によって異なるが、例えば、100℃以上250℃以下であることが好ましく、140℃以上230℃以下であることがより好ましい。
そして、上記のようにしてビード部3aが形成された濾材原反2は、各屈曲予定領域A1で再度屈曲されて襞状に形成される。これにより、図3(a)に示すように、複数の屈曲部1aおよび複数の平板部1bが形成されると共に、各ビード部3aにおける各平板部1b間に位置する部位同士が接合して間隔保持部3が形成され、フィルタ濾材1が形成される。このため、ビード部3aを構成する接着剤にホットメルトを使用する場合には、ホットメルト同士が接合可能な程度に軟化している時(オープンタイム内)に、濾材原反2を再度襞状に形成することが好ましい。
なお、以下の説明では、フィルタ濾材1における濾材原反2の一方向(長手方向)に相当する方向をフィルタ濾材1の長さL1とする。また、フィルタ濾材1における濾材原反2の他方向(幅方向)に相当する方向をフィルタ濾材1の幅L2とする。また、濾材原反2の一方の面側が山側となるように形成される屈曲部1aと、濾材原反2の他方の面側が山側となるように形成される屈曲部1aとの間の間隔をフィルタ濾材1の高さL3とする。
上記のように形成されるフィルタ濾材1では、濾材原反2の一方の面側および他方の面側のそれぞれに間隔保持部3が形成される。また、各間隔保持部3は、フィルタ濾材1の高さL3方向の一方側から他方側に向かって直線状に形成される。また、フィルタ濾材1の一方の面側の各間隔保持部3(以下、一方面側間隔保持部3とも記す)および他方の面側の各間隔保持部3(以下、他方面側間隔保持部3とも記す)は、図3(a)(b)に示すように、フィルタ濾材1の長さ方向に沿って(具体的には、長さ方向に沿った直線上に)交互に配列される。
そして、一方面側間隔保持部3と、他方面側間隔保持部3とは、平板部1bを介して重なり合うように形成される。具体的には、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とは、平板部1bの中央側に位置する端部同士が平板部1bを介して重なり合うように形成される。また、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とは、フィルタ濾材1の高さL3方向の略中央部で、平板部1bを介して重なり合うように構成される。具体的には、屈曲部1aと平板部1bとの連結位置から各間隔保持部3の一端部までの長さが平板部1bにおける一対の屈曲部1a,1aとの連結位置間の長さに対して50%を超えるように構成されることで、フィルタ濾材1の高さL3方向の略中央部で一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが重なり合うように構成される。
上記のように一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが重なり合うことで、フィルタ濾材1の長さ方向に沿って各間隔保持部3が平板部1bを介して重なり合う部位(以下、間隔保持部重合部とも記す)B1が形成される。該間隔保持部重合部B1は、図3(a)に示すように、フィルタ濾材1の高さL3方向の略中央部に形成される。また、間隔保持部重合部B1は、図3(b)に示すように、フィルタ濾材1の幅L2方向に間隔を空けて複数(具体的には、3箇所)形成される。フィルタ濾材1の幅L2方向における各間隔保持部重合部B1間には、間隔保持部3が形成されておらず、平板部1b間に空間が形成される。
上記の構成を有するフィルタ濾材1は、被濾過気体の流れ方向に対して平板部1bが交差するように配置されて使用される。これにより、被濾過気体が主に平板部1bを透過することになる。また、斯かるフィルタ濾材1は、外形(高さL3方向から見た形状)が所定の形成となるように形成された後、枠体(図示せず)に収められてフィルタユニットとして使用されてもよい。該枠体の形状としては、フィルタ濾材1を収容可能な形状であれば、特に限定されものではなく、例えば、内寸1180mm×1180mm、外寸1220mm×1220mm、厚み75mmの直方体状や、所定の内径を有する円形状のもの等が挙げられる。また、枠体の材質としては、特に限定されるものではなく、アルミニウム製のものを用いることができる。
フィルタ濾材1と枠体との間には、コーキング剤が充填される。該コーキング剤としては、例えば、二液エポキシコーキング剤(具体的には、ヘンケル社製 マクロプラスト8104MC−18と、マクロプラストUK5400を3:1の比率で混合したもの)を使用することができる。また、斯かるフィルタ濾材1は、クリーンルーム等のHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、及びULPA(Ultra Low Penetration Air)フィルタとして好適に使用される。
以上のように、本発明に係るフィルタ濾材おとびその製造方法によれば、継続的に加えられた圧縮方向の力が取り除かれた際に、圧縮方向に沿った方向の寸法が圧縮前の寸法よりも短くなるのを防止することができる。
即ち、前記フィルタ濾材1は、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bを介して重なり合うことで、圧縮方向の力がフィルタ濾材1に加わった際にも、各平板部1bの変形が防止され、各平板部1b同士の間隔が狭まるのが防止される。
具体的には、フィルタ濾材1に圧縮方向の力が加わると、濾材原反2の一方(又は、他方)の面側の平板部1b,1bの間に向かって他方面側間隔保持部3(又は、一方面側間隔保持部3)が付勢されることになる。
しかしながら、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bを介して重なり合うことで、上記のように他方面側間隔保持部3(又は、一方面側間隔保持部3)が圧縮方向の力によって付勢されても、他方面側間隔保持部3(又は、一方面側間隔保持部3)が一方面側間隔保持部3(又は、他方面側間隔保持部3)によって支えられる。
これにより、濾材原反2の一方(又は、他方)の面側の平板部1b,1bの間に向かって他方面側間隔保持部3(又は、一方面側間隔保持部3)が移動するのが防止される。このため、斯かる各間隔保持部3の移動(具体的には、間隔保持部3同士の接近)によって各平板部1bが変形し、各平板部1b同士の間隔が狭くなるのを防止することができる。これにより、フィルタ濾材1の圧縮方向に沿った方向の寸法(長さL1方向の寸法)が短くなるのを防止することができる。
また、平板部1bの中央部(具体的には、一の平板部1bに連なる一対の屈曲部1a,1a間の中央部、又は、屈曲部1aの伸びる方向の中央部)は、平板部1bの外周部よりも剛性が低くなる。このため、フィルタ濾材1に圧縮方向の力が加わった際には、平板部1bの中央部が変形し易くなる。このため、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bの中央部で平板部1bを介して重なり合うことで、上記のように平板部1bの変形が効果的に防止される。
また、屈曲部1aと平板部1bとの連結位置から各間隔保持部3の一端部までの長さが平板部1bにおける一対の屈曲部1a,1aとの連結位置間の長さに対して50%を超えることで、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bの中央部で平板部1bを介して重なり合うことになる。また、一方面側間隔保持部3および他方面側間隔保持部3が屈曲部1aと交差する位置から平板部1bの中央部に亘って形成されることになるため、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3との間に位置する平板部1bの剛性が向上し、平板部1bの変形をより抑制することができる。
なお、本発明に係るフィルタ濾材およびその製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、ビード部3aが屈曲部1aと交差するように形成されているが、これに限定されるものではなく、図4(a)に示すように、間隔保持部3’を形成する部分のみからビード部3a’が形成されてもよい。又は、図4(b)に示すように、フィルタ濾材1の間隔保持部重合部B1を構成する部分のみでビード部3a’’および間隔保持部3’’が構成されてもよい。
また、上記実施形態では、間隔保持部3が屈曲部1aに沿って間隔を空けて複数形成されているが、これに限定されるものではなく、屈曲部1aに沿って一体的に形成されてもよい。
また、上記実施形態では、濾材原反2が幅方向に沿って複数箇所で屈曲されているが、これに限定されるものではなく、枚葉体状に形成された濾材原反が放射線状に複数箇所で屈曲されて円錐状のフィルタ濾材が形成されてもよい。
また、上記実施形態では、多孔質層2aと基材層2bとからなる濾材原反2を用いてフィルタ濾材1が構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、多孔質層2aのみから形成された濾材原反を用いてもよい。また、上記実施形態では、複数の多孔質層2aを用いて濾材原反2が形成されているが、これに限定されるものではなく、単一の多孔質層2aと基材層2bとから濾材原反が形成されてもよい。
また、上記実施形態では、一方面側間隔保持部3(一方面側ビード部3a)と他方面側間隔保持部3(他方面側ビード部3a)とは、平板部1b(平板部予定領域A2)の中央部側に位置する端部同士が重なり合うように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、平板部1b(平板部予定領域A2)の内側に位置する部位の全体同士が重なり合うように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bの高さL3方向の略中央部で重なり合うように構成されているが、これに限定されるものではなく、平板部1bの中央部から平板部1bの外周側へ外れた位置で一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが重なり合うように構成されてもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。
<フィルタ濾材の作製>
1.多孔質シート
多孔質シートとして、PTFEシートを使用した。具体的には、PTFEファインパウダー(ダイキン工業社製 商品名:F104)100重量部に対し、液状潤滑剤(ノルマルデカン)19重量部を添加してペースト状の混合物とした。そして、該混合物を予備成形した後、押し出し成形することで、一方向が長手となる平板状の成形体を得た。その後、該平板状の成形体を厚みが0.2mmとなるように圧延した。そして、平板状の成形体から液状潤滑剤を除去するべく、乾燥炉内で該成形体を150℃で加熱した。その後、平板状の成形体を280℃の環境下で長手方向に沿って15倍に延伸すると共に、100℃の環境下で長手方向に直交する幅方向に沿って15倍に延伸し、PTFEシートを得た。
2.通気性シート
通気性シートとして、一方向が長手となるように形成されたPET/PE芯鞘不織布(ユニチカ社製 商品名:T1003WDO)を用いた。
3.濾材原反の作製
前記多孔質シートと通気性シートとの長手方向が略平行するように、通気性シートの両面に多孔質シートを積層しつつ、一対のローラー部材(前記熱ローラーと前記支持ローラー)の間に搬送し、多孔質シートと通気性シートとをヒートシールして貼合わせ、図2に示すような濾材原反2を作製した。なお、各ローラー部材としては、外径が200mmのものを用いた。また、各シートの搬送速度は、10m/minとし、貼合わせ時の圧力は、0.8MPaとした。
4.プリーツ加工
得られた濾材原反2をプリーツ加工した後、図2に示すようにビード部3aを形成し、図1および3に示すようなフィルタ濾材1を作製した。ビード部3aを形成する接着剤(ホットメルト)としては、ヘンケル社製のマクロメルト6202(ポリアミド系)、又は、ヘンケル社製のテクノメルトQ3115(EVA系)を使用した。
<実施例1>
=フィルタ濾材=
長さL1が1298mm、幅L2が1180mm、高さL3が35mmとなるように上記の方法でフィルタ濾材1を作製した。なお、ビード部3aを形成する接着剤(ホットメルト)およびビード塗布長率は、下記表1に示す。
=収縮率の測定=
得られたフィルタ濾材1の平板部1bが略水平になるように(換言すれば、フィルタ濾材1の長さL1方向が略垂直となるように)フィルタ濾材1を平面状に配置し、フィルタ濾材1に上方から長さL1方向に沿って3kgの荷重を加えた。
そして、荷重を加えた後のフィルタ濾材1の長さL1を測定し、下記(2)式から収縮率を算出した。算出された収縮率については、下記表1に示す。

収縮率(%)={(荷重前のフィルタ濾材の長さ−荷重後のフィルタ濾材の長さ)/荷重前のフィルタ濾材の長さ}×100・・・(2)
=フィルタユニットのシール性=
得られたフィルタ濾材1を枠体に収容してフィルタユニットを作製した。具体的には、内寸1180mm×1180mm、外寸1220mm×1220mm、厚み75mmのアルミニウム製の枠体に、フィルタ濾材1を収容し、フィルタ濾材1と枠体との間には、コーキング剤を充填してフィルタユニットを作製した。コーキング剤としては、二液エポキシコーキング剤(具体的には、ヘンケル社製 マクロプラスト8104MC−18と、マクロプラストUK5400を3:1の比率で混合したもの)を使用した。
そして、フィルタユニットを作製する際に、フィルタ濾材1と枠体との間に隙間が形成されなかった場合を「○」、隙間が形成された場合を「×」して、フィルタユニットのシール性を評価した。評価結果については、下記表1に示す。
<実施例2〜6、比較例1および2>
ビード部3aを形成する接着剤(ホットメルト)として、下記表1に示すものを用いると共に、ビード塗布長率を下記表1に示す通りとしたこと以外は、実施例1と同一条件で、フィルタ濾材1およびフィルタユニットを作製し、収縮率を測定した。収縮率およびフィルタユニットのシール性の評価については、下記表1に示す。
Figure 2014076414
<まとめ>
各実施例と各比較例とを比較すると、各実施例の方が各比較例よりも収縮率が低くなることが認められる。これは、各実施例のようにビード塗布長率が50%以上であることで、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bの略中央部で平板部1bを介して重なり合った状態となり、フィルタ濾材1の長さL1方向に沿って間隔保持部重合部B1が形成されるからである。これにより、フィルタ濾材1に荷重(圧縮方向の力)が加わった際にも、間隔保持部重合部B1によって斯かる荷重が支えられ、平板部1bに変形が生じるのを抑制することができる。このため、平板部1b同士の間隔が維持され、フィルタ濾材1の収縮が抑制される。
つまり、一方面側間隔保持部3と他方面側間隔保持部3とが平板部1bを介して重なり合うように形成されることで、フィルタ濾材1の収縮を抑制することができると認められる。
1…フィルタ濾材、1a…屈曲部、1b…平板部、2…濾材原反、2a…多孔質層、2b…基材層、3…間隔保持部、3a…ビード部、A1…屈曲予定領域、A2…平板部予定領域、B1…間隔保持部重合部

Claims (4)

  1. 被濾過気体に含まれる粒子を捕集可能な濾材原反が襞状に屈曲されて形成される複数の屈曲部と、濾材原反における屈曲部以外の領域が対向するように配置されて形成される複数の平板部と、濾材原反の一方の面側および他方の面側における各平板部の間に形成されて隣り合う屈曲部同士の間隔を保持する複数の間隔保持部とを備えるフィルタ濾材であって、
    前記濾材原反の一方の面側に形成される各間隔保持部と、濾材原反の他方の面側に形成される各間隔保持部とが各平板部を介して重なり合うように構成されることを特徴とするフィルタ濾材。
  2. 濾材原反の一方の面側に形成される間隔保持部と、濾材原反の他方の面側に形成される間隔保持部とは、平板部の中央部で平板部を介して重なり合うように構成されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ濾材。
  3. 濾材原反の一方の面側および他方の面側に形成される各間隔保持部は、直線状に伸びる屈曲部に対して交差するように平板部に沿って直線状に形成されると共に、屈曲部と平板部との連結位置から各間隔保持部の一端部までの長さが平板部における一対の屈曲部との連結位置間の長さに対して50%を超えることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ濾材。
  4. 被濾過気体に含まれる粒子を捕集可能な濾材原反が襞状に屈曲されて形成される複数の屈曲部と、濾材原反における屈曲部以外の領域が対向するように配置されて形成される複数の平板部と、濾材原反の一方の面側および他方の面側における各平板部の間に形成されて隣り合う屈曲部同士の間隔を保持する複数の間隔保持部とを備えるフィルタ濾材の製造方法であって、
    前記濾材原反における各平板部を形成する領域の両面に濾材原反を介して重なり合うように接着剤を配置した後、濾材原反を襞状に屈曲させて複数の屈曲部および複数の平板部を形成すると共に、濾材原反の一方の面側および他方の面側における各平板部の間で、濾材原反の一方の面側の接着剤同士および他方の面側の接着剤同士を接合し、各平板部を介して重なり合うように濾材原反の一方の面側および他方の面側に間隔保持部を形成することを特徴とするフィルタ濾材の製造方法。
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