JP2014075909A - 回転電機 - Google Patents

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【課題】占積率の向上又は設計の自由度の向上を実現可能な回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機10の温度検出素子52は、引出し線30に対して回転軸方向又は径方向に対向する位置に配置されて引出し線30の温度を検出する。検出された引出し線30の温度を用いてコイル28の温度を推定することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、コイルを構成する導線の温度検出が可能な回転電機に関する。
回転電機のコイルの温度を測定する技術が開発されている(特許文献1)。特許文献1では、ステータ2のスロット7内に装着されるステータコイル8の温度は、空気に触れる部分の周囲が断熱材で被覆された温度伝達ピン6を介して温度低下することなく温度センサ4に伝えられる。これにより、ステータコイル8の温度を温度センサ4で正確に検出することが企図されている(要約)。また、特許文献1では、温度センサ4の故障時に、温度センサ4をフレーム5に設けた取付け孔9から外し、新しい温度センサ4を取付け孔9に通して温度センサ4の一端側の軸部4aを温度伝達ピン6の嵌合穴10に嵌合する。これにより、温度センサ4単品での交換を可能とする(要約)。
特開2004−297958号公報
上記のように、特許文献1では、温度伝達ピン6をステータ2のスロット7内に配置し、ステータコイル8に接触させる。このような構成では、ステータコイル8の占積率(コイルの断面に占める導体の割合)が落ち、回転電機の性能が低下するおそれがある。また、温度伝達ピン6をスロット7内に配置し、ステータコイル8に接触させなければならず、設計上の制約も生じる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、占積率の向上又は設計の自由度の向上を実現可能な回転電機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、導線により複数のコイルが形成されたステータコアと、前記ステータコアを収容するハウジングとを備えるものであって、前記ステータコアと対向する前記ハウジングの壁部には、温度検出素子が固定され、前記導線は、前記ステータコアの周囲に巻回された前記コイルと、前記コイルから引き出されて、前記回転電機の制御装置に電気的に接続され又は異なる相のコイル同士を接続して中性点を構成する引出し線と、前記コイルのうち前記ステータコアに対して前記回転電機の回転軸方向に突出したコイルエンドとを備え、前記引出し線は、前記回転電機の回転軸方向又は径方向における前記コイルエンドに当接しながら引き回され、前記温度検出素子は、前記引出し線に対して前記回転軸方向又は前記径方向に対向する位置に配置されて前記引出し線の温度を検出し、検出された前記引出し線の温度を用いて前記コイルの温度を推定することを特徴とする。
本発明によれば、引出し線と回転軸方向又は径方向に対向する温度検出素子が検出した引出し線の温度に基づいて、コイルの温度を推定する。これにより、非接触でコイルの温度を推定することが可能となる。従って、コイルに対して温度検出素子を非接触とする分、温度検出素子の交換が容易になると共に、温度検出素子がコイルの形状又は占積率に影響を与えることを抑制可能となる。
また、円周方向の位置によって回転軸方向におけるコイルエンドの高さが異なるが、引出し線を回転軸方向におけるコイルエンドに当接させた場合、引出し線は、回転軸方向において最も高いコイルエンドに当接して引き回されることとなる。従って、円周方向における温度センサの位置ずれに対して温度センサの検出精度の低下を抑制することが可能となる。
或いは、円周方向の位置によって径方向におけるコイルエンドの幅が異なるが、引出し線を径方向におけるコイルエンドに当接させた場合、引出し線は、径方向において最も幅が広いコイルエンドに当接して引き回されることとなる。従って、円周方向における温度センサの位置ずれに対して温度センサの検出精度の低下を抑制することが可能となる。
前記回転電機は、複数相のコイルを備え、前記引出し線は、前記回転軸方向に直交する仮想平面と平行に相毎に並んで束ねられてもよい。これにより、1本の引出し線に対して温度検出素子を位置決めする場合と比較して、前記仮想平面と平行な方向における温度検出素子の位置ずれを許容することが可能となる。
すなわち、一般的に、回転電機の回転軸方向における各コイルエンドは、中央が盛り上がるため、平坦とはならない。このため、回転軸方向におけるコイルエンドに対向して温度検出素子を配置した場合、温度検出素子が、回転軸方向に直交する仮想平面と平行な方向に(例えば、径方向に)位置ずれを生じると、温度検出素子とコイルとの間の距離がこれに応じて変化し、コイルの温度の検出誤差が生じてしまう。
本発明によれば、温度検出素子は、コイルの温度ではなく、引出し線の温度を検出する。引出し線は、回転軸方向におけるコイルエンドに当接しながら引き回される。このため、各コイルエンドの中央が軸方向に盛り上がっていたとしても、引出し線は、各中央に沿って配置されることとなり、回転軸方向と直交する仮想平面と平行に(従って、比較的平坦に)配置させることが可能となる。このため、温度検出素子が、回転軸方向に直交する仮想平面と平行な方向に位置ずれを生じても、温度検出素子と引出し線との間の距離が変化し難くなり、引出し線及び巻回部(コイル)の温度の検出誤差を抑制することが可能となる。
前記回転電機は、複数相の導線を備え、前記引出し線の束は、複数相の前記コイルエンドに跨って引き回されていてもよい。これにより、径方向に隣り合うコイルエンド間に凹部が存在しても、引出し線の束は、径方向に隣り合うコイルエンドに跨ることで前記凹部の影響を受け難くなる。従って、温度検出素子が、回転軸方向に直交する仮想平面と平行な方向に位置ずれを生じても、温度検出素子と引出し線との間の距離が変化し難くなり、引出し線及びコイルの温度の検出誤差を抑制することが可能となる。
本発明に係る回転電機は、ステータコアにおける複数のコイル及び当該コイルから引き出される引出し線を構成する導線の温度を検出する温度検出素子を備えるものであって、前記引出し線は、前記回転電機の回転軸方向において前記ステータコアから突出している前記コイルの部位であるコイルエンドに当接しながら引き回され、前記回転電機の制御装置に電気的に接続され、前記温度検出素子は、前記引出し線のうち前記コイルエンドに当接している部位に対して前記回転軸方向又は径方向に対向する位置に配置されて前記引出し線の温度を検出することを特徴とする。
本発明によれば、引出し線のうちコイルエンドと当接する部位と回転軸方向又は径方向に対向する温度検出素子が検出した引出し線の温度に基づいて、コイルの温度を推定する。これにより、非接触でコイルの温度を推定することが可能となる。従って、コイルに対して温度検出素子を非接触とする分、温度検出素子の交換が容易になると共に、温度検出素子がコイルの形状又は占積率に影響を与えることを抑制可能となる。
本発明によれば、引出し線と回転軸方向又は径方向に対向する温度検出素子が検出した引出し線の温度に基づいて、コイルの温度を推定する。これにより、非接触でコイルの温度を推定することが可能となる。従って、コイルに対して温度検出素子を非接触とする分、温度検出素子の交換が容易になると共に、温度検出素子がコイルの形状又は占積率に影響を与えることを抑制可能となる。
本発明の一実施形態に係る回転電機としてのモータの外観斜視図である。 前記モータの外観正面図である。 引出し線及び温度センサを省略した状態で前記モータの内部構造(ステータを含む。)を簡略的に示す図である。 図3において前記引出し線及び温度センサを示した図である。 図5Aは、図4のVA−VA線での部分断面図であり、図5Bは、図4のVB−VB線での部分断面図である。 図2のVI−VI線での部分断面図である。 温度センサから引出し線までの距離に伴う温度センサの検出値の変化の一例を示す図である。 モータの回転数及びトルクと、モータを搭載した車両の運転状態との関係を示す図である。 傾斜が16°の上り坂を車両が走行しているとき(図8の点P4)のコイルの温度及び温度センサの検出値(すなわち、引出し線の温度)との関係の一例を示す図である。 図10Aは、比較例に係る温度センサとコイルとの円周方向における第1の位置関係を説明するための図であり、図10Bは、比較例に係る温度センサとコイルとの円周方向における第2の位置関係を説明するための図である。 図11Aは、前記実施形態に係る温度センサと、引出し線及びコイルとの円周方向における第1の位置関係を説明するための図であり、図11Bは、前記実施形態に係る温度センサと、引出し線及びコイルとの円周方向における第2の位置関係を説明するための図である。 比較例に係る温度センサとコイルとの径方向における位置関係を説明するための図である。 前記実施形態に係る温度センサと、引出し線及びコイルとの径方向における位置関係を説明するための図である。 前記実施形態に係る温度センサの配置の変形例を示す図である。
A.一実施形態
1.構成の説明
[1−1.全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機としてのモータ10の外観斜視図である。図2は、モータ10の外観正面図である。図3は、引出し線30及び温度センサ52を省略した状態でモータ10の内部構造(ステータ12を含む。)を簡略的に示す図である。図4は、図3において引出し線30及び温度センサ52を示した図である。図5Aは、図4のVA−VA線での部分断面図であり、図5Bは、図4のVB−VB線での部分断面図である。図6は、図2のVI−VI線での部分断面図である。
モータ10は、ステータ12と、ステータ12の内側に配置されるロータ(図示せず)と、ステータ12及び前記ロータを内部に収容するハウジング14とを有する。モータ10は、3相交流ブラシレス式であり、図示しないインバータを介して図示しないバッテリから供給される電力に基づいて駆動力を生成する。
本実施形態に係るモータ10は、車両の駆動用に用いる。或いは、モータ10は、車両における電動パワーステアリング用、エアコンディショナ用又はエアコンプレッサ用に用いることもできる。或いは、モータ10は、産業機械、家電製品等の機器に用いることもできる。
[1−2.ステータ12]
図3及び図4に示すように、ステータ12は、ステータコア20、スロット22及び導線24(マグネットワイヤ)を有する。
ステータコア20は、モータ10の回転軸方向(図1等におけるX1、X2方向)に厚みを有する円環状の部材である。各ステータコア20は、モータ10の円周方向(図1等におけるC1、C2方向)に等間隔に形成され径方向(図3等におけるR1、R2方向)に延在するティース26の間にスロット22が配置されると共に、複数のスロット22の周囲に導線24が巻かれる。巻き付けられた導線24によりコイル28が形成される。本実施形態におけるステータ12は、いわゆる分布巻きである。或いは、ステータ12は、いわゆる集中巻きであってもよい。
また、コイル28から伸びる複数の導線24は、引出し線30(図4)を構成する。図4、図5A及び図5Bに示すように、引出し線30は、回転軸方向X1におけるコイル28のうちステータコア20に対して回転軸方向X1に突出した部位であるコイルエンド32に当接しながら端子34u、34v、34wまで引き回される。すなわち、U相、V相及びW相それぞれの引出し線30が、U相、V相及びW相の端子34u、34v、34wに接続される。
各相の引出し線30は、被覆部材36(例えば、絶縁紙)により並んで束ねられる。そして、回転軸方向X1、X2(以下「軸方向X1、X2」ともいう。)に直交する仮想平面Pv(図13)と平行に配置される。また、引出し線30の束は、円周方向C1、C2に隣り合う各相のコイルエンド32に跨って引き回すこともできる。なお、図3及び図4において、被覆部材36は省略されていることに留意されたい。
図5A及び図5Bからわかるように、円周方向C1、C2の位置によって回転軸方向X1におけるコイルエンド32の高さが異なる。しかしながら、引出し線30は、回転軸方向X1において最も高いコイルエンド32に当接して(換言すると、コイルエンド32のうち回転軸方向X1に突出している部位を結ぶように)引き回されることとなる。このため、図5Bでは、コイルエンド32と引出し線30との間に隙間38が生じる。
なお、図4等では、引出し線30がコイルエンド32に対して回転軸方向X1側に当接しているが、後述するように、コイルエンド32に対して径方向R1側又は径方向R2側に引出し線30を当接させることも可能である。この場合、円周方向C1、C2の位置によって径方向R1、R2におけるコイルエンド32の幅(径方向R1、R2への突出量)が異なるが、引出し線30は、径方向R1又は径方向R2において最も幅が広い(突出量が大きい)コイルエンド32に当接して(換言すると、コイルエンド32のうち径方向R1、R2に突出している部位を結ぶように)引き回されることとなる。
なお、ステータ12及び前記ロータとしては、例えば、特開2012−115099号公報に記載のものを用いることができる。
[1−3.ハウジング14]
図1及び図2に示すように、ハウジング14は、メインハウジング40及びサイドカバー42を有する。メインハウジング40は、ステータ12及び前記ロータを収容する主たる部材である。サイドカバー42は、モータ10の軸方向X2に向かってメインハウジング40に固定される。サイドカバー42には、貫通孔50(図6)が形成され、その中に温度センサ52が固定される。
[1−4.温度センサ52]
温度センサ52は、引出し線30の温度(以下「引出し線温度Tx」又は「温度Tx」という。)を検出し、電子制御装置54(以下「ECU54」という。)(図4)に出力する。本実施形態の温度センサ52は、サーミスタである。或いは、後述するようなその他の温度センサを用いることもできる。図4及び図6に示すように、温度センサ52は、引出し線30(本実施形態では、U相の引出し線30)と対向するようにサイドカバー42の貫通孔50に固定される。なお、温度センサ52が対象とする引出し線30は、U相のものに限らず、V相、W相又はN相(中性相)のものであってもよい。また、見易さを考慮し、図4では、温度センサ52の位置を図2及び図6等と異ならせて示している。
図6に示すように、温度センサ52とサイドカバー42の間には、Oリング56が配置される。温度センサ52には、サイドカバー42の貫通孔50周囲の壁部58と軸方向X2に当接するフランジ60が形成されている。これにより、温度センサ52の先端の位置決めを容易化することができる。
2.温度センサ52の配置及び検出値
[2−1.対象物までの距離と検出値との関係]
図7は、温度センサ52から引出し線30までの距離D[mm]に伴う温度センサ52の検出値の変化の一例を示す図である。図7において、Drefは、温度センサ52から引出し線30までの基準距離(例えば、設計値における基準値)を示す。また、縦軸は、距離Dが基準距離Drefであるときの温度センサ52の検出値に対する温度センサ52の実際の検出値の誤差(以下「温度差E」という。)である。
温度センサ52と引出し線30までの実際の距離Dが基準距離Drefよりも短い場合(温度センサ52が引出し線30に比較的近い場合)、図7に示すように、実際の距離Dに対応する検出値と基準距離Drefでの検出値との温度差Eが急激に大きくなる。また、実際の距離Dが基準距離Drefよりも長い場合(温度センサ52が引出し線30から比較的遠い場合)、実際の距離Dに対応する検出値と基準距離Drefでの検出値との温度差Eが生じ、結果として、温度センサ52の検出精度の低下又は検出遅れが発生する。
従って、温度センサ52から引出し線30までの距離Dが基準距離Drefとなるように温度センサ52を配置することが重要である。
[2−2.引出し線30の温度Txとコイル28の温度Tyとの関係]
図8は、モータ10の回転数Ne[rpm]及びトルクTq[Nm]と、モータ10を搭載した車両の運転状態との関係を示す図である。図8において、点P1は、モータ10への入力電圧が最大であるときの回転数Ne及びトルクTqの組合せを示す。点P2、P3、P4は、それぞれ車両が4°、7°、16°の勾配の道路を走行しているときの回転数Ne及びトルクTqの組合せを示す。点P5は、(フットブレーキ及びパーキングブレーキを作動させず)モータ10の出力のみで車両が上り坂で静止状態(ヒルホールド状態)にあるときの回転数Ne及びトルクTqの組合せを示す。
図8からもわかるように、点P4(16°登坂)及び点P5(ヒルホールド)のとき、モータ回転数Neは低いが、トルクTqは大きくなる。このようにモータ回転数Neは低いが、トルクTqは大きい状態では、コイル28の温度(以下「コイル温度Ty」又は「温度Ty」という。)は、比較的高くなる。
図9は、傾斜が16°の上り坂を車両が走行しているとき(図8の点P4)のコイル温度Ty及び温度センサ52の検出値(すなわち、引出し線温度Tx)との関係の一例を示す図である。
図9に示すように、傾斜が16°の上り坂を前記車両が走行しているとき、コイル温度Ty及び温度センサ52の検出値(引出し線温度Tx)はそれぞれ徐々に上昇して行き、両者にはある程度の相関関係がある。本実施形態では、当該相関関係を用いてコイル温度Tyを推定する。すなわち、温度センサ52の検出値はECU54に出力され、当該検出値を受信したECU54は、温度センサ52の検出値に基づいてコイル温度Tyを推定する。コイル温度Tyの推定のため、ECU54の図示しない記憶部には、温度センサ52の検出値(引出し線温度Tx)とコイル温度Tyとの関係を規定したマップが記憶されている。
[2−3.温度センサ52と引出し線30との位置関係]
(2−3−1.円周方向C1、C2における位置関係)
図10A及び図10Bは、比較例に係る温度センサ52とコイル28との円周方向C1、C2における第1及び第2の位置関係を説明するための図である。図11A及び図11Bは、本実施形態に係る温度センサ52と、引出し線30及びコイル28との円周方向C1、C2における第1及び第2の位置関係を説明するための図である。
図11Aは、図4のVA−VA線での部分断面図の位置で温度センサ52による温度検出を行う様子を示し、図10Aは、図11Aに対応する位置で引出し線30がないとした場合に温度センサ52による温度検出を行う様子を示す。同様に、図11Bは、図4のVB−VB線での部分断面図の位置で温度センサ52による温度検出を行う様子を示し、図10Bは、図11Bに対応する位置で引出し線30がないとした場合に温度センサ52による温度検出を行う様子を示す。
図10A及び図10Bの比較例では、引出し線30を介さずに温度センサ52によりコイル温度Tyを直接検出する。図10A及び図10Bからわかるように、円周方向C1、C2の位置によって回転軸方向X1におけるコイルエンド32の高さが異なる。このため、図10Aに示す位置に温度センサ52を配置した場合と図10Bに示す位置に温度センサ52を配置した場合とで、温度センサ52とコイル28との間の距離Dcが変化する。すなわち、図10Aにおける距離Dc(図10Aでは「Dc1」と表記している。)と図10Bにおける距離Dc(図10Bでは「Dc2」と表記している。)との差は相対的に大きい。その結果、コイル温度Tyの検出誤差が生じてしまう又は相対的に大きくなってしまう(図7参照)。
一方、本実施形態によれば、温度センサ52は、コイル温度Tyではなく、引出し線温度Txを検出し、ECU54は、引出し線温度Txに基づいてコイル温度Tyを推定する。引出し線30は、回転軸方向X1におけるコイルエンド32に当接しながら引き回される。このため、円周方向C1、C2においてコイルエンド32に低い位置が存在しても、引っ張り力が加えられた状態の引出し線30は、複数の高い位置(突出部)を結ぶように配置されることとなる。換言すると、引出し線30は、当該低い位置では宙に浮いた状態となる。従って、温度センサ52が円周方向C1、C2に位置ずれを生じても、温度センサ52と引出し線30との間の距離Dが変化し難くなる。すなわち、図11Aにおける距離D(図11Aでは「D1」と表記している。)と図11Bにおける距離D(図11Bでは「D2」と表記している。)との差は相対的に小さい。その結果、引出し線温度Tx及びコイル温度Tyの検出誤差を抑制することが可能となる。
(2−3−2.径方向R1、R2における位置関係)
図12は、比較例に係る温度センサ52とコイル28との径方向R1、R2における位置関係を説明するための図である。図13は、本実施形態に係る温度センサ52と、引出し線30及びコイル28との径方向R1、R2における位置関係を説明するための図である。
図12の比較例では、引出し線30を介さずに温度センサ52によりコイル温度Tyを直接検出する。コイルエンド32の断面は、相対的に大きな略円状となる。このため、比較例のように、軸方向X1におけるコイルエンド32に対向して温度センサ52を配置した場合、温度センサ52の位置が、回転軸方向X1、X2に直交する仮想平面Pcと平行な方向(例えば、径方向R1、R2)に変化すると、温度センサ52とコイル28との間の距離Dcがこれに応じて変化する。
例えば、温度センサ52が2つのコイル28(V相、W相)の中間に配置された場合(図12中、右側の温度センサ52の場合)、軸方向X1、X2における温度センサ52とコイル28の距離Dc(図12中では、距離Dc3)は、相対的に長くなる。一方、温度センサ52が1つのコイル28(V相)の中央近傍の位置に対応して配置された場合(図12中、左側の温度センサ52の場合)、軸方向X1、X2における温度センサ52とコイル28の距離Dc(図12中では、距離Dc4)は、相対的に短くなる。これらの結果、コイル温度Tyの検出誤差が生じてしまう(図7参照)。
一方、本実施形態によれば、温度センサ52は、コイル温度Tyではなく、引出し線温度Txを検出し、ECU54は、引出し線温度Txに基づいてコイル温度Tyを推定する。引出し線30は、回転軸方向X1におけるコイルエンド32に当接しながら引き回される。このため、各コイルエンド32の中央が軸方向X1に盛り上がっていたとしても、引出し線30は、各中央に沿って配置される(換言すると軸方向X1における複数の高い位置(突出部)を結ぶように配置される)こととなり、回転軸方向X1、X2と直交する仮想平面Pvと平行に(従って、比較的平坦に)配置させることが可能となる。このため、温度センサ52が仮想平面Pv内で(例えば、径方向R1、R2に)位置ずれを生じても、温度センサ52と引出し線30との間の距離Dが変化し難くなり、引出し線温度Tx及びコイル温度Tyの検出誤差を抑制することが可能となる。
3.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態によれば、引出し線30と回転軸方向X1、X2に対向する温度センサ52(図6等)が検出した引出し線温度Txに基づいて、コイル温度Tyを推定する。これにより、非接触でコイル温度Tyを推定することが可能となる。従って、コイル28に対して温度センサ52を非接触とする分、温度センサ52の交換が容易になると共に、温度センサ52がコイル28の形状又は占積率に影響を与えることを抑制可能となる。
また、円周方向C1、C2の位置によって回転軸方向X1、X2におけるコイルエンド32の高さが異なるが(図11A及び図11B)、引出し線30は、回転軸方向X1、X2においてコイルエンド32の高い位置を結ぶように引き回されることとなる。従って、円周方向C1、C2における温度センサ52の位置ずれに対して温度センサ52の検出精度の低下を抑制することが可能となる。
本実施形態において、モータ10は、複数相(U相、V相、W相)のコイル28を備え、引出し線30は、回転軸方向X1、X2に直交する仮想平面Pvと平行に相毎に並んで束ねられる(図4、図5A等)。これにより、1本の引出し線30に対して温度センサ52を位置決めする場合よりも、仮想平面Pvと平行な方向(例えば、径方向R1、R2)における温度センサ52の位置ずれを許容することが可能となる。
すなわち、一般的に、軸方向X1、X2における各コイルエンド32は、中央が盛り上がるため、平坦とはならない。このため、軸方向X1、X2におけるコイルエンド32に対向して温度センサ52を配置した場合、温度センサ52が、回転軸方向X1、X2に直交する仮想平面Pcと平行な方向に(例えば、径方向R1、R2に)位置ずれを生じると、温度センサ52とコイル28との間の距離Dcがこれに応じて変化し(図12)、コイル温度Tyの検出誤差が生じてしまう(図7)。
本実施形態によれば、温度センサ52は、コイル温度Tyではなく、引出し線温度Txを検出する。引出し線30は、回転軸方向X1、X2におけるコイルエンド32に当接しながら引き回される。このため、各コイルエンド32の中央が軸方向X1に盛り上がっていたとしても、引出し線30は、各中央を結ぶように配置されることとなり、回転軸方向X1、X2と直交する仮想平面Pvと平行に(従って、比較的平坦に)配置させることが可能となる。このため、温度センサ52が、回転軸方向X1、X2に直交する仮想平面Pvと平行な方向に(例えば、径方向R1、R2に)位置ずれを生じても、温度センサ52と引出し線30との間の距離Dが変化し難くなり、引出し線温度Tx及びコイル温度Tyの検出誤差を抑制することが可能となる。
本実施形態において、モータ10は、複数相(U相、V相、W相)の導線24を備え、引出し線30の束は、各相のコイルエンド32に跨って引き回される箇所がある。これにより、径方向R1、R2に隣り合うコイル28(コイルエンド32)間に凹部70(図13参照)が存在しても、引出し線30の束は、径方向R1、R2に隣り合うコイル28に跨ることで凹部70の影響を受け難くなる。従って、温度センサ52が、回転軸方向X1、X2に直交する仮想平面Pvと平行な方向に位置ずれを生じても、温度センサ52と引出し線30との間の距離Dが変化し難くなり、引出し線温度Tx及びコイル温度Tyの検出誤差を抑制することが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
1.モータ10(回転電機)
上記実施形態では、モータ10を三相交流方式としたが、引出し線温度Txを検出する観点又は引出し線温度Txからコイル温度Tyを推定する観点からすれば、それ以外の方式(例えば、単相交流方式、直流方式)も可能である。
上記実施形態では、モータ10をブラシレス式としたが、ブラシ式としてもよい。上記実施形態のステータ12は、図示しないロータに対して径方向外側(R2方向)に配置されていたが(図1〜図4等参照)、これに限らず、ステータ12は、ロータに対して径方向内側(R1方向)に配置されてもよい。この場合、ティース26は、径方向外側(R2方向)に向かって配置されてもよい。
上記実施形態に係るモータ10は、車両の駆動用に用いたが、モータ10の用途は、これに限らない。例えば、モータ10は、車両における電動パワーステアリング用、エアコンディショナ用又はエアコンプレッサ用に用いることもできる。或いは、モータ10は、産業機械(例えば、製造装置、工作機械、エレベータ)、家電製品(例えば、洗濯機、掃除機、エアコンディショナ、冷蔵庫、電磁調理器)等の機器に用いることもできる。
回転電機としての観点からすれば、外部に対する駆動力を生成するモータ10の代わりに、外部からの駆動力に基づき発電する発電機(ジェネレータ)にも本発明を適用可能である。
2.ステータ12
上記実施形態において、ステータ12は、いわゆる分布巻きであったが、温度センサ52により導線24の温度(引出し線温度Tx又はコイル温度Ty)を検出する観点からすれば、集中巻きであってもよい。
3.引出し線30
上記実施形態において、引出し線30は、被覆部材36により径方向R1、R2に並んで束ねられていたが(図5A等)、温度センサ52により引出し線温度Txを検出する観点からすれば、これに限らない。例えば、被覆部材36を用いない構成も可能である。
上記実施形態において、引出し線30は、回転軸方向X1、X2におけるコイルエンド32に当接しながら引き回されていたが(図4等)、温度センサ52により引出し線温度Txを検出する観点からすれば、これに限らない。例えば、引出し線30は、径方向R1、R2におけるコイルエンド32に当接しながら引き回されてもよい。
上記実施形態において、温度センサ52の測定対象としての引出し線30は、コイル28から引き出されて、端子34u、34v、34wを介してECU54に接続されるもの(外部接続用引出し線)であったが、コイル28から引き出された位置において温度センサ52の測定対象となるという観点からすれば、これに限らない。例えば、温度センサ52の測定対象としての引出し線30は、コイル28から引き出されて、異なる相のコイル28同士を接続して中性点を構成するもの(中性点用引出し線)であってもよい。
4.温度センサ52
上記実施形態において、温度センサ52は、サーミスタであったが、引出し線30の温度Txを検出する観点からすれば、これに限らない。例えば、温度センサ52は、熱電対、サーモグラフィ等であってもよい。
上記実施形態において、温度センサ52は、サイドカバー42の貫通孔50(図6)に配置したが、引出し線温度Txを検出する観点からすれば、温度センサ52の配置はこれに限らない。例えば、温度センサ52は、貫通孔50を介さずにサイドカバー42の内側に配置することも可能である。或いは、温度センサ52を取り付けるサイドカバー42の部位がメインハウジング40に含まれる構成の場合、メインハウジング40に温度センサ52を取り付けることもできる。
上記実施形態において、温度センサ52は、引出し線30に対して回転軸方向X1、X2に対向する位置に配置されたが(図6)、引出し線30と非接触で引出し線温度Txを測定する観点からすれば、温度センサ52の配置はこれに限らない。例えば、引出し線30がコイルエンド32の径方向外側(R2方向)において当接する場合、温度センサ52は、引出し線30に対して径方向外側(R2方向)に対向する位置に配置されてもよい。
図14は、温度センサ52の配置の変形例を示す図である。当該変形例に係るモータ10Aでは、ハウジング14aのサイドカバー42aではなく、メインハウジング40aに温度センサ52を配置する。具体的には、メインハウジング40aには、貫通孔50aが形成され、その中に温度センサ52が固定される。
上記実施形態では、温度センサ52が検出した引出し線温度Txを用いてコイル温度Tyを推定したが(図9参照)、引出し線温度Txの検出に着目すれば、これに限らない。例えば、引出し線温度Txの検出自体を目的としてもよい。或いは、ステータ12内に配置される磁石の温度推定のために引出し線温度Txを検出してもよい。
上記実施形態では、温度センサ52の測定対象を引出し線30とし、引出し線温度Txを検出したが、導線24の温度を非接触に検出する観点からすれば、温度センサ52の測定対象をコイル28(例えば、コイルエンド32)とし、コイル温度Tyを検出する構成(例えば、図10A及び図10Bの比較例の構成)も可能である。
10、10A…モータ(回転電機) 14、14a…ハウジング
20…ステータコア 24…導線
28…コイル 30…引出し線
32…コイルエンド 40、40a…メインハウジング(壁部)
42、42a…サイドカバー(壁部) 52…温度センサ(温度検出素子)
54…ECU(制御装置) Pv…仮想平面
R1、R2…径方向 Tx…引出し線温度
Ty…コイル温度 X1、X2…回転軸方向

Claims (4)

  1. 導線により複数のコイルが形成されたステータコアと、前記ステータコアを収容するハウジングとを備える回転電機であって、
    前記ステータコアと対向する前記ハウジングの壁部には、温度検出素子が固定され、
    前記導線は、
    前記ステータコアの周囲に巻回された前記コイルと、
    前記コイルから引き出されて、前記回転電機の制御装置に電気的に接続され又は異なる相のコイル同士を接続して中性点を構成する引出し線と、
    前記コイルのうち前記ステータコアに対して前記回転電機の回転軸方向に突出したコイルエンドと
    を備え、
    前記引出し線は、前記回転電機の回転軸方向又は径方向における前記コイルエンドに当接しながら引き回され、
    前記温度検出素子は、前記引出し線に対して前記回転軸方向又は径方向に対向する位置に配置されて前記引出し線の温度を検出し、
    検出された前記引出し線の温度を用いて前記コイルの温度を推定する
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機において、
    前記回転電機は、複数相のコイルを備え、
    前記引出し線は、前記回転軸方向に直交する仮想平面と平行に相毎に並んで束ねられる
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2記載の回転電機において、
    前記回転電機は、複数相の導線を備え、
    前記引出し線の束は、複数相の前記コイルエンドに跨って引き回されている
    ことを特徴とする回転電機。
  4. ステータコアにおける複数のコイル及び当該コイルから引き出される引出し線を構成する導線の温度を検出する温度検出素子を備える回転電機であって、
    前記引出し線は、前記回転電機の回転軸方向において前記ステータコアから突出している前記コイルの部位であるコイルエンドに当接しながら引き回され、前記回転電機の制御装置に電気的に接続され、
    前記温度検出素子は、前記引出し線のうち前記コイルエンドに当接している部位に対して前記回転軸方向又は径方向に対向する位置に配置されて前記引出し線の温度を検出する
    ことを特徴とする回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018131408A1 (ja) * 2017-01-16 2018-07-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機の固定子、及び回転電機
WO2023048226A1 (ja) * 2021-09-27 2023-03-30 株式会社デンソー 回転電機

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