JP2014075206A - 高周波誘電加熱用電力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マグネトロン発振開始までの所要時間を短縮できる電圧制御を、簡単に実現することができる高周波誘電加熱用電力制御装置を提供すること。
【解決手段】マグネトロン12の発振開始を検知するマグネトロン発振検知機能と、インバータ回路を、マグネトロンの印加電圧を制御する電圧制御、あるいはインバータ回路の入力電流を制御する電力制御に切り換えて制御する電圧・電力制御機能と、スイッチング周波数の最低周波数を第2の周波数、あるいは第2の周波数より低い第1の周波数に制限する最低周波数制限機能と、を備え、電圧・電力制御機能および前記最低周波数制限機能を、インバータ回路の動作開始時は、前記電圧制御および前記第2の周波数に、前記マグネトロン発振検知機能がマグネトロンの発振開始を検知した後は、前記電力制御および前記第1の周波数に、それぞれ切り換えるように構成した。
【選択図】図1
【解決手段】マグネトロン12の発振開始を検知するマグネトロン発振検知機能と、インバータ回路を、マグネトロンの印加電圧を制御する電圧制御、あるいはインバータ回路の入力電流を制御する電力制御に切り換えて制御する電圧・電力制御機能と、スイッチング周波数の最低周波数を第2の周波数、あるいは第2の周波数より低い第1の周波数に制限する最低周波数制限機能と、を備え、電圧・電力制御機能および前記最低周波数制限機能を、インバータ回路の動作開始時は、前記電圧制御および前記第2の周波数に、前記マグネトロン発振検知機能がマグネトロンの発振開始を検知した後は、前記電力制御および前記第1の周波数に、それぞれ切り換えるように構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子レンジなどのように、マグネトロンを用いた高周波加熱に関するものであり、特にそのインバータ回路に関するものである。
高周波加熱装置に搭載されている従来の電源は重たくて、かつ大きいものであったので、その小型、軽量化が望まれてきた。このため、電源のスイッチング化による小型、軽量、低コスト化が現在の様々な分野で積極的に進められてきた。
マグネトロンで発生されるマイクロ波により食品を調理する高周波加熱装置では、マグネトロンを駆動するための電源の小型化、軽量化が要求され、スイッチング化されたインバータ回路により実現された。
このうち、特に、本発明が対象としている高周波インバータ回路は、2石でブリッジのアームを構成したスイッチング素子を用いた共振型回路方式のものである(例えば、特許文献1参照)。
1石型のトランジスタインバータ(オン・オフの幅制御)であれば、トランジスタのコレクタ−エミッタ間の耐圧1000ボルト程度あるものを使う必要があるが、2石ブリッジ構成にすると、トランジスタのコレクタ−エミッタ間の耐圧はあまり必要としなくなる。
したがって、ブリッジ構成にすると、トランジスタのコレクタ−エミッタ間の耐圧は600V位でよいので、安価なトランジスタを使用することができるので有利である。
次に、この種のインバータ電源回路(インダクタンスLとキャパシタンスCで直列共振回路を構成)における共振特性を図5に示す。
図5(a)は本発明の第1の実施の形態及び従来の高周波誘電加熱用電力制御装置におけるインバータ共振回路に一定電圧を印加した場合の周波数−共振回路の電流特性を示す特性図であり、横軸がスイッチング周波数、縦軸がリーケージトランスの一次側に流れる電流に相当する。
また、図5(b)は本発明の第1の実施の形態及び従来の高周波誘電加熱用電力制御装置におけるインバータ共振回路に一定電圧を印加した場合の周波数−リーケージトランスの二次側電圧特性を示す特性図であり、横軸がスイッチング周波数、縦軸がリーケージトランスの二次側に発生する電圧に相当する。
直列共振回路のインピーダンスは、共振周波数f0の時最小になり、その周波数から遠ざかるに従い増加するので、図5(a)の特性曲線(A)に示されるように、共振周波数f0で電流I1は最大になり、周波数がf1,f2,f3へと高くなるにしたがって電流I1は減少する。
実際のインバータ動作においては、共振周波数f0より高いf1〜f3の周波数範囲を使用し、さらには入力される電源が商用電源のような交流の場合、後述するように、マグネトロンの非線形負荷特性に合わせ、商用電源の位相に応じて、スイッチング周波数を変化させている。
図5(a)における特性曲線(A)の共振特性を利用して、商用電源電圧に対するマグネトロン印加電圧の昇圧比を、比較的要求されない商用電源の瞬時電圧が最も高くなる、90度および270度近傍の位相は、それぞれの高周波出力において、スイッチング周波数は最も高く設定している。
例えば、電子レンジを200Wで使用する場合はf3近傍に、500Wの場合はそれより低く、1000Wの場合はさらに低い周波数になる。当然であるが、入力電力あるいは入力電流等を制御しているので、商用電源電圧、マグネトロン温度等の変化により、この周波数は変化している。
また、商用電源の瞬時電圧が最も低くなる0度および180度付近の位相においては、高電圧を印加しないと高周波発振しないマグネトロンの特性に合わせて、スイッチング周波数を共振周波数f0近傍まで下げて、商用電源電圧に対するマグネトロン印加電圧の昇圧比を高め、マグネトロンから電波が発せられる商用電源の位相幅を広くする設定にしている。
このように、電源位相ごとのインバータ動作周波数を変えることで、基本波(商用電源周波数)成分の多い、また高調波成分の少ない電流波形を実現できる。
図6は従来の高周波誘電加熱用電力制御装置の一例としての特許文献1に記載の2石ブリッジのスイッチング素子で駆動する共振型高周波加熱装置の一例を示している。
図6において、高周波加熱装置は、直流電源1、リーケージトランス2、第1の半導体スイッチング素子3、第2の半導体スイッチング素子4、第1のコンデンサ5、第2のコンデンサ6、第3のコンデンサ(平滑コンデンサ)7、駆動部13、二次側整流回路(全波倍電圧整流回路)11、およびマグネトロン12とから構成されている。
直流電源1は商用電源を全波整流して直流電圧VDCを、第2のコンデンサ6とリーケージトランス2の一次巻線8との直列回路に印加する。第1の半導体スイッチング素子3と第2の半導体スイッチング素子4とは直列に接続され、リーケージトランス2の一次巻線8と第2のコンデンサ6との直列回路は第2の半導体スイッチング素子4に並列に接続されている。
第1のコンデンサ5は第2の半導体スイッチング素子4に並列に接続され、第2のコンデンサ6に比較して小さい容量に設定され、スパイクノイズを抑制するスナバーの役割を有している。
リーケージトランス2の二次巻線9で発生した高電圧出力は、二次側整流回路11で直流の高電圧に変換されてマグネトロン12のアノード69−カソード70間に印加されている。リーケージトランス2の三次巻線10は、マグネトロン12のカソード70に電流を供給する。
第1の半導体スイッチング素子3は、IGBTと、それに並列に接続されるフライホイールダイオードとから構成されている。第2の半導体スイッチング素子4も同様にIGBTとダイオードとから構成されている。
当然であるが、前記第1の半導体スイッチング素子3、第2の半導体スイッチング素子4はこの種類に限定されるものではなく、サイリスタ、GTOスイッチング素子等を用いることもできる。
駆動部13は、その内部に第1の半導体スイッチング素子3と第2の半導体スイッチング素子4の駆動信号をつくるための発振部を有し、この発振部で所定周波数の信号が発生され、前記第1の半導体スイッチング素子3、第2の半導体スイッチング素子4に相補形式のオン・オフ駆動信号を与えている。
第1の半導体スイッチング素子3および第2の半導体スイッチング素子4は、交互に駆動される。ところが、電子レンジのインバータ回路の場合、インバータ回路の動作開始後、マグネトロンの発振開始までの期間は、マグネトロンはその実効抵抗は略無限大(開放)である。
したがって、リーケージトランス2の二次側のインピーダンスは開放とみなされ、リーケージトランス2の一次巻線8の実効インダクタンスは大きくなり、第2のコンデンサ6との共振周波数は図5(a)の特性曲線(B)に示されるf01まで低下し、共振の先鋭度(=Q)は高くなる。
この場合のリーケージトランス2の二次側に発生する電圧は、図5(b)の特性曲線(D)のように非常に高くなるため、マグネトロンへの過大電圧印加を防止するための電圧制御がなされる。
他方、電圧制御は、マグネトロンのカソード電流(ヒータ電流)をより多く流すことでマグネトロン発振開始までの所要時間を短縮する目的を有し、両者を両立させるため、商用電源の瞬時電圧が最も高くなる90度および270度近傍の位相においては、スイッチング周波数を高く設定して商用電源電圧に対する三次巻線電圧の昇圧比を抑制、瞬時電圧が最も低くなる0度および180度付近の位相においては、スイッチング周波数を共振周波数f01近傍まで下げて、昇圧比を高めるという、スイッチング周波数変調制御がなされる。
この電圧制御は、例えばリーケージトランス2の一次巻線8と第2のコンデンサ6との共振回路の接続点(E)の最大電圧を一定値に制御する等の回路構成が用いられ、またスイッチング周波数制御信号の基礎波形には、例えば商用電源電圧の両波整流波形情報が用いられる。
しかし前述したように、マグネトロンの発振開始までの期間は、共振回路の先鋭度は非常に高いため、電圧制御が不安定になりやすく、マグネトロン、二次側整流回路への過大電圧印加を生じ、部品破壊に繋がる場合もある。
しかしながら、前記従来の構成ではマグネトロンの発振開始までの期間は、共振回路の先鋭度は非常に高いため、電圧制御が不安定になりやすく、マグネトロン、二次側整流回路への過大電圧印加を生じ、部品破壊に繋がる場合もあるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、マグネトロンの発振開始までの期間、すなわち共振回路の先鋭度の非常に高い期間において、マグネトロン、二次側整流回路(全波倍電圧整流回路)への過大電圧印加を生じることなく、マグネトロン発振開始までの所
要時間を短縮できる電圧制御を適用させようとするもので、しかも極めて簡単な回路を付加することで、これを簡単に実現することができる高周波誘電加熱用電力制御装置を提供することを目的とする。
要時間を短縮できる電圧制御を適用させようとするもので、しかも極めて簡単な回路を付加することで、これを簡単に実現することができる高周波誘電加熱用電力制御装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の高周波誘電加熱用電力制御装置は、交流電源の電圧を整流して得られる直流電源に、2個の半導体スイッチング素子からなる少なくとも一組以上の直列回路と、リーケージトランスの一次巻線とコンデンサを直列接続した共振回路とを並列接続し、前記半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号のスイッチング周波数を変調して高周波電力に変換し、リーケージトランスの二次側に発生する出力をマグネトロンに印加して付勢するマグネトロン駆動用のインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記マグネトロンの発振開始を検知するマグネトロン発振検知機能と、前記インバータ回路を、マグネトロンの印加電圧を制御する電圧制御、あるいはインバータ回路の入力電流を制御する電力制御に切り換えて制御する電圧・電力制御機能と、前記スイッチング周波数の最低周波数を、第2の周波数、あるいは前記第2の周波数より低い第1の周波数に切り換えて制限する最低周波数制限機能と、を備え、前記電圧・電力制御機能および前記最低周波数制限機能を、前記インバータ回路の動作開始時は、前記電圧制御および前記第2の周波数に、前記マグネトロン発振検知機能がマグネトロンの発振開始を検知した後は、前記電力制御および前記第1の周波数に、それぞれ切り換えるように構成したものである。
これによって、マグネトロン発振開始までの所要時間を短縮できる電圧制御を、簡単に実現することができる。
本発明の高周波誘電加熱用電力制御装置は、マグネトロンの発振開始までの期間において、マグネトロン、および二次側整流回路への過大電圧印加防止と、マグネトロン発振開始までの所要時間短縮と、を実現する電圧制御であって、しかも簡単な回路の付加で、先鋭度の非常に高い共振回路の影響排除が可能となる。
また、マグネトロンの発振期間において、入力電流波形歪の低減を実現する電力制御であって、しかも、先鋭度の高い共振回路の影響排除が可能となる。
第1の発明は、交流電源の電圧を整流して得られる直流電源に、2個の半導体スイッチング素子からなる少なくとも一組以上の直列回路と、リーケージトランスの一次巻線とコンデンサを直列接続した共振回路とを並列接続し、前記半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号のスイッチング周波数を変調して高周波電力に変換し、リーケージトランスの2次側に発生する出力をマグネトロンに印加して付勢するマグネトロン駆動用のインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、前記マグネトロンの発振開始を検知するマグネトロン発振検知機能と、前記インバータ回路を、マグネトロンの印加電圧を制御する電圧制御、あるいはインバータ回路の入力電流を制御する電力制御に切り換えて制御する電圧・電力制御機能と、前記スイッチング周波数の最低周波数を、第2の周波数、あるいは前記第2の周波数より低い第1の周波数に切り換えて制限する最低周波数制限機能と、を備え、前記電圧・電力制御機能および前記最低周波数制限機能を、前記インバータ回路の動作開始時は、前記電圧制御および前記第2の周波数に、前記マグネトロン発振検知機能がマグネトロンの発振開始を検知した後は、前記電力制御および前記第1の周波数に、それぞれ切り換えるとしたものである。
これによって、マグネトロンの発振開始までの期間において、マグネトロン、および二次側整流回路への過大電圧印加防止と、マグネトロン発振開始までの所要時間短縮とを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるマグネトロン駆動用の2石ブリッジ構成インバータ回路と、その動作を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置を示している。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるマグネトロン駆動用の2石ブリッジ構成インバータ回路と、その動作を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置を示している。
図1において、この2石ブリッジ構成のインバータ回路は、商用電源を整流・平滑した直流電源1、リーケージトランス2、第1の半導体スイッチング素子3、第1のコンデンサ5、第2のコンデンサ6、第3のコンデンサ(平滑コンデンサ)7、第2の半導体スイッチング素子4、二次側整流回路11、およびマグネトロン12とで主回路が構成されている。主回路の構成は上述の図6と同じであるので、重複説明は省略する。
インバータ回路の第1の半導体スイッチング素子3、第2の半導体スイッチング素子4のスイッチング動作を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置の制御回路100は、インバータ回路への商用電源の入力電流を検出するカレントトランス14、第1の整流回路15、および平滑回路16を備えて入力電流情報17を作製する入力電流検出部18、入力電流情報17を高周波出力に応じて設定される第1の比較信号19と参照し、電力制御情報20を作成する入力電流比較部21、入力電流情報17が第2の比較信号22を超えたことでマグネトロン12の発振開始を検知し、マグネトロン発振検知情報23を出力するマグネトロン発振検知部24、リーケージトランス2の一次巻線8と第2のコンデンサ6との接続点(E)より取り出した共振回路電圧情報25を、第3の比較信号26と参照し、共振電圧制御情報27を出力する共振電圧比較部28、商用電源の入力電圧を検出する第2の整流回路29、分圧回路30よりなり、電源電圧波形情報31を作製する入力電圧検出部32、電源電圧波形情報31を反転し、その交流成分と、マグネトロン発振検知情報23に応じて選択される共振電圧制御情報27と、電力制御情報20と、を合成し、スイッチング周波数制御信号33を作成するミックス回路34、スイッチング周波数制御信
号33に、マグネトロン発振検知情報23に応じて選択される第2の周波数と、第2の周波数より低い第1の周波数とに切り換えて制限する最低周波数制限回路35、スイッチング周波数制御信号33により周波数制御され、三角波搬送波36を作成する発振回路37、三角波搬送波36をスライス信号38と参照するコンパレータ39、およびその出力を第1の半導体スイッチング素子3,第2の半導体スイッチング素子4の駆動信号に変換するドライバ40、よりなるスイッチングパルス作成部41、より構成される。
号33に、マグネトロン発振検知情報23に応じて選択される第2の周波数と、第2の周波数より低い第1の周波数とに切り換えて制限する最低周波数制限回路35、スイッチング周波数制御信号33により周波数制御され、三角波搬送波36を作成する発振回路37、三角波搬送波36をスライス信号38と参照するコンパレータ39、およびその出力を第1の半導体スイッチング素子3,第2の半導体スイッチング素子4の駆動信号に変換するドライバ40、よりなるスイッチングパルス作成部41、より構成される。
図2(a)は本発明の第1の実施の形態における高周波誘電加熱用電力制御装置の制御回路の発振回路の一例を示す回路図であり、スイッチング周波数制御信号33に制御され、三角波搬送波を作成する発振回路37の構成を示す、図2(b)は本発明の第1の実施の形態における高周波誘電加熱用電力制御装置の発振回路の一例の発振回路によって作成された三角波搬送波を示す波形図である。
コンデンサ43は、電流I12を反映するI10、I11で充放電され、参照電圧V10、V20でそれぞれ充放電が切り替わる。
この充放電電流I10、I11は、スイッチング周波数制御信号33の電位を反映し、電位の低い方が、より大きい電流に変換するよう構成されている。
したがって、スイッチング周波数制御信号33の電位に応じてその発振周波数は変化し、かつ電位の低い方が発振周波数は高くなる。
図3は、制御回路100の波形図であり、図3(a)は本発明の第1の実施の形態における高周波誘電加熱用電力制御装置の制御回路のマグネトロン発振時の波形図、図3(b)は本発明の第1の実施の形態における高周波誘電加熱用電力制御装置の制御回路のマグネトロン非発振時の波形図を示している。
図3(a)のマグネトロン発振時の波形図において、電源電圧波形情報31は、反転、および電力制御情報20により上下方向に電位変換され、スイッチング周波数制御信号33となる。
さらに、スイッチング周波数制御信号33の高電位側は、最低周波数制限回路35による電位V1のクリップを受け、最低周波数はf1に制限される。
スイッチング周波数制御信号33の電位に応じて、周波数を変化する三角波搬送波36は、スライス信号38を参照して、第1の半導体スイッチング素子3、第2の半導体スイッチング素子4の駆動信号に変換される。
第1の半導体スイッチング素子3、第2の半導体スイッチング素子4のスイッチング周波数の概略的な変化は、図のように、交流電源位相に応じて変化し、交流電源位相の0度(360度)、および180度近傍は商用電源の瞬時電圧値が低いので、スイッチング周波数を下げ、瞬時入力電力の低下を補正するように作用する。
また、90度、および270度近傍は商用電源の瞬時電圧値が高いので、スイッチング周波数を上げ、瞬時入力電力の増加を抑えるように作用する。
このように構成することで、交流電源の全位相において、入力電力のピークを抑制しつつ、入力電力の低下をより広い位相で抑制する構成、すなわち入力電流波形歪を抑制する構成になる。
また、スイッチング周波数制御信号33およびスイッチング周波数の波形において、実線は、点線に比べ、低い入力電力に制御(補正)された場合を示し、後述するように上下方向に作用する制御信号は電力制御情報20である。
図3(b)のマグネトロン非発振時の波形図において、電源電圧波形情報31は、共振電圧制御情報27による上下方向の電位変換する、および最低周波数制限回路35による高電位側のクリップが図3(a)に比べ低い電位V2に、すなわちスイッチング周波数の最低周波数がf11に高くなる、ことが図3(a)と異なる点である。
この場合もマグネトロンの発振時と同様、交流電源位相の0度(360度)、および180度近傍は商用電源の瞬時電圧値が低いので、スイッチング周波数を下げ、マグネトロンの瞬時ヒータ電力の低下を補うように作用する。
また、90度、および270度近傍は商用電源の瞬時電圧値が高いので、スイッチング周波数を上げ、高圧トランス二次側の瞬時電圧増加を抑制、すなわちマグネトロンの瞬時印加電圧を抑制するように作用する。
このように構成することで、交流電源の全位相において、マグネトロンへの印加電圧のピークを抑制しつつ、ヒータ電力の低下をより広い位相で補正する構成、すなわちより多くのヒータ電力を供給する構成になり、マグネトロン発振開始までの所要時間を短縮できる。
また、スイッチング周波数制御信号33およびスイッチング周波数の波形において、実線は、点線に比べ、マグネトロンへの印加電圧を低く制御(補正)された場合を示し、後述するように上下方向に作用する制御信号は共振電圧制御情報27である。
図4は、ミックス回路34、および最低周波数制限回路35、の回路図である。ミックス回路34において、電源電圧波形情報31は、反転処理を受けた後、コンデンサカップリングにより、その交流成分が抽出される。
電力制御情報20は、入力電流情報17の値が高周波出力に応じて設定される第1の比較信号19に比べ高い場合、SW1を閉じ、スイッチング周波数制御信号33の直流成分を下げ、スイッチング周波数を上げる方向、すなわち入力電流を下げる極性に作用する。
共振電圧制御情報27は、共振回路電圧情報25の値が第3の比較信号26に比べ高い場合、SW2を閉じ、スイッチング周波数制御信号33の直流成分を下げ、スイッチング周波数を上げる方向、すなわち共振回路電圧情報25(共振電圧)を下げる極性に作用する。
この共振電圧は、リーケージトランス2等を通じ、マグネトロンの印加電圧に反映される、インバータ回路のスイッチング動作開始時、マグネトロン発振検知部24はマグネトロンの発振を検知していないため、マグネトロン発振検知情報23はSW3(b)接点を閉じ、共振電圧制御情報27のスイッチング周波数制御信号33への作用を有効にし、マグネトロンの印加電圧を制御する電圧制御機能が構成される。
マグネトロン発振検知部24は、入力電流情報17が第2の比較信号22を超えたことでマグネトロンの発振開始を検出すると、マグネトロン発振検知情報23は有効になり、SW3(a)接点を閉じ、電力制御情報20のスイッチング周波数制御信号33への作用を有効にし、インバータ回路の入力電流を制御する電力制御機能が構成される。
反転された電源電圧波形情報31の交流成分は、共振電圧制御情報27、あるいは電力制御情報20と合成され、最低周波数制限回路35に入力される。
最低周波数制限回路35において、マグネトロン発振検知情報23がマグネトロンの発振を検知していない期間は、SW4は(b)接点側に接続され電圧V2が選択される。
マグネトロンの発振が検知されると、SW4は(a)接点側に接続され、電圧V2より高い電圧V1が選択される。
したがって、マグネトロンの発振/非発振の状態に応じて、スイッチング周波数制御信号の高電位側の制限値、すなわちスイッチング周波数の最低側制限周波数が切り替わり、マグネトロンの非発振時は第2の周波数(f11)、発振検知後は第2の周波数より低い第1の周波数(f1)に切り換えて制限する。
このように、マグネトロンの非発振時は、最低周波数を、共振周波数f10を避けた第2の周波数(f11)に制限することで、電圧制御機能を安定に動作するように、また発振時は、最低周波数を、第2の周波数(f11)より低く、かつ共振周波数f1を避けた第1の周波数(f1)に制限することで、電力制御機能が安定に動作すると同時に、入力電流波形歪を軽減することができる。
なお、図4の電源電圧波形情報31の代わりに、図示していないが、マグネトロン発振検知情報23が発振を検知している期間において、図1のカレントトランス14、および第1の整流回路15を通じて得られる入力電流波形情報42を使用するよう構成すると、入力電源電流波形の歪補正により有効である。
これは、入力電流波形情報42に含まれる入力電源電流波形の歪情報を、逆極性で補正する(打ち消す)という原理に基づく。
以上のように、本発明にかかる高周波誘電加熱用電力制御装置は、マグネトロン非発振時において、マグネトロン印加電圧のピーク値を制限しつつ、カソード入力電力を増すよう制御するので、マグネトロンおよび二次側整流回路への過大電圧印加を防止しつつ、発振開始までの所要時間短縮が可能となり、また、マグネトロン発振時は、瞬時入力電力のピーク値を抑制しつつ、商用電源位相内のマグネトロン発振の位相幅を拡大するよう作用するので、商用電源の電流波形歪の抑制が可能となるので、マグネトロンを使用した機器の用途に有効である。
1 直流電源
2 リーケージトランス
3 第1の半導体スイッチング素子
4 第2の半導体スイッチング素子
5 第1のコンデンサ
6 第2のコンデンサ
7 第3のコンデンサ
8 一次巻線
9 二次巻線
10 三次巻線
11 二次側整流回路
12 マグネトロン
13 駆動部
14 カレントトランス
15 第1の整流回路
16 平滑回路
17 入力電流情報
18 入力電流検出部
19 第1の比較信号
20 電力制御情報
21 入力電流比較部
22 第2の比較信号
23 マグネトロン発振検知情報
24 マグネトロン発振検知部
25 共振回路電圧情報
26 第3の比較信号
27 共振電圧制御情報
28 共振電圧比較部
29 第2の整流回路
30 分圧回路
31 電源電圧波形情報
32 入力電圧検出部
33 スイッチング周波数制御信号
34 ミックス回路
35 最低周波数制限回路
36 三角波搬送波
37 発振回路
38 スライス信号
39 コンパレータ
40 ドライバ
41 スイッチングパルス作成部
42 入力電流波形情報
43 コンデンサ
69 アノード
70 カソード
100 制御回路
2 リーケージトランス
3 第1の半導体スイッチング素子
4 第2の半導体スイッチング素子
5 第1のコンデンサ
6 第2のコンデンサ
7 第3のコンデンサ
8 一次巻線
9 二次巻線
10 三次巻線
11 二次側整流回路
12 マグネトロン
13 駆動部
14 カレントトランス
15 第1の整流回路
16 平滑回路
17 入力電流情報
18 入力電流検出部
19 第1の比較信号
20 電力制御情報
21 入力電流比較部
22 第2の比較信号
23 マグネトロン発振検知情報
24 マグネトロン発振検知部
25 共振回路電圧情報
26 第3の比較信号
27 共振電圧制御情報
28 共振電圧比較部
29 第2の整流回路
30 分圧回路
31 電源電圧波形情報
32 入力電圧検出部
33 スイッチング周波数制御信号
34 ミックス回路
35 最低周波数制限回路
36 三角波搬送波
37 発振回路
38 スライス信号
39 コンパレータ
40 ドライバ
41 スイッチングパルス作成部
42 入力電流波形情報
43 コンデンサ
69 アノード
70 カソード
100 制御回路
Claims (1)
- 交流電源の電圧を整流して得られる直流電源に、2個の半導体スイッチング素子からなる少なくとも一組以上の直列回路と、リーケージトランスの一次巻線とコンデンサを直列接続した共振回路とを並列接続し、前記半導体スイッチング素子のオン・オフ駆動信号のスイッチング周波数を変調して高周波電力に変換し、リーケージトランスの2次側に発生する出力をマグネトロンに印加して付勢するマグネトロン駆動用のインバータ回路を制御する高周波誘電加熱用電力制御装置であって、
前記マグネトロンの発振開始を検知するマグネトロン発振検知機能と、前記インバータ回路を、マグネトロンの印加電圧を制御する電圧制御、あるいはインバータ回路の入力電流を制御する電力制御に切り換えて制御する電圧・電力制御機能と、前記スイッチング周波数の最低周波数を、第2の周波数、あるいは前記第2の周波数より低い第1の周波数に切り換えて制限する最低周波数制限機能と、を備え、
前記電圧・電力制御機能および前記最低周波数制限機能を、前記インバータ回路の動作開始時は、前記電圧制御および前記第2の周波数に、前記マグネトロン発振検知機能がマグネトロンの発振開始を検知した後は、前記電力制御および前記第1の周波数に、それぞれ切り換える高周波誘電加熱用電力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012220889A JP2014075206A (ja) | 2012-10-03 | 2012-10-03 | 高周波誘電加熱用電力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012220889A JP2014075206A (ja) | 2012-10-03 | 2012-10-03 | 高周波誘電加熱用電力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014075206A true JP2014075206A (ja) | 2014-04-24 |
Family
ID=50749235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012220889A Pending JP2014075206A (ja) | 2012-10-03 | 2012-10-03 | 高周波誘電加熱用電力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014075206A (ja) |
-
2012
- 2012-10-03 JP JP2012220889A patent/JP2014075206A/ja active Pending
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