JP2014074346A - 動吸振器を有するポンプ装置 - Google Patents

動吸振器を有するポンプ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプ装置に関し、設置の自由度を向上できる振動減衰技術を提供する。
【解決手段】ポンプ装置は、鉛直方向に延びる第1の回転軸を有する立軸ポンプと、鉛直方向に延びる第2の回転軸を有し、立軸ポンプよりも上方に配置される電動機であって、第2の回転軸の下端部が、第1の回転軸の上端部分と接続された電動機と、立軸ポンプと電動機との間に設置され、電動機を支持する架台と、架台の内部に設置され、電動機の振動を減衰させる動吸振器とを備える。動吸振器は、重錘を有する揺動体であって、架台に支持された状態で吊り下げられ、所定の方向に揺動可能な、揺動体を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、立軸ポンプ用の電動機に起因する振動の減衰技術に関する。
従来から、立軸ポンプを駆動する電動機を架台上に設置する技術が広く知られている。この電動機を駆動すると振動が発生するため、その振動への対策が必要になる場合がある。その対策の一つとして、動吸振器を設置して、振動を減衰させる方法が知られている。
例えば、下記の特許文献1は、立軸ポンプの上方に電動機架台を設置し、当該架台上に設置した電動機の上方に、動吸振器を設置する技術を開示している。また、下記の特許文献2は、枠体を設置し、当該枠体内部に、揺動可能な重錘を設置した動吸振器を開示している。
特開2007−32626号公報 特開平3−14094号公報
しかしながら、上記の特許文献1,2の技術では、周辺のスペースが十分に確保できる条件下でなければ、動吸振器の設置が困難であった。具体的には、特許文献1の技術では、電動機の上部に、動吸振器の設置スペースが必要となる。また、特許文献2の技術では、動吸振器を支持するための枠体の設置スペースが必要となる。このようなことから、設置の自由度を向上できる振動減衰技術が求められる。さらに、動吸振器の設置においては、ポンプや電動機の設置の行いやすさや、維持管理の行いやすさにも配慮されることが望ましい。
また、電動機の架台においては、通常、ポンプの回転軸と電動機の回転軸とを軸継手で連結するなどの目的で、点検口が設けられる。この点検口の影響および電動機の形状の異方性により、電動機および電動機架台の水平2方向の固有振動数は往々にして異なる。この固有振動数と、電動機の回転数とが共振した場合、振動が大きくなる。このため、動吸振器は、上述の異方性に起因する水平方向の振動に対応できることが望ましい。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、ポンプ装置として提供される。このポンプ装置は、鉛直方向に延びる第1の回転軸を有する立軸ポンプと、鉛直方向に延びる第2の回転軸を有し、立軸ポンプよりも上方に配置される電動機であって、第2の回転軸の下端部が、第1の回転軸の上端部分と接続された電動機と、立軸ポンプと電動機との間に設置され、電動機を支持する架台と、架台の内部に設置され、電動機の振動を減衰させる動吸振器とを備える。動吸振器は、重錘を有する揺動体であって、架台に支持された状態で吊り下げられ、所定の方向に揺動可能な、揺動体を備える。
かかるポンプ装置によれば、電動機の運転に起因する水平方向の振動を、揺動体の揺れ
によって振動エネルギーを吸収することによって、振動が好適に減衰される。また、動吸振器は、架台の内部に設置されるので、電動機の周辺に、動吸振器の設置スペースを確保する必要がない。したがって、動吸振器の設置スペースが限定されず、動吸振器の設置の自由度を向上できる。さらに、動吸振器によれば、揺動体が架台に支持されるので、別途、揺動体の支持体を設ける必要がない。このため、使用スペースを広げることが可能となる。
本発明の第2の形態として、第1の形態において、揺動が可能な所定の方向は、鉛直方向と交差する方向であってもよい。かかる形態によれば、架台の点検口の影響および電動機の形状の異方性に起因して生じる水平方向の振動を好適に減衰できる。
本発明の第3の形態として、第2の形態において、動吸振器は、揺動体の所定の方向における両側に、所定の方向に沿ってそれぞれ配置されたバネを備えていてもよい。バネは、一端が架台に支持され、他端が揺動体に接続されてもよい。かかる形態によれば、バネの復元力によって、重錘が揺動しやくなり、その結果、重錘による振動エネルギーの吸収が促進される。
本発明の第4の形態として、第1ないし第3のいずれかの形態において、重錘の個数は、2の倍数であってもよい。2の倍数の個数の重錘は、揺動が可能な所定の方向と交わる方向において、第1の回転軸および第2の回転軸の軸線に対して対称に配置されてもよい。かかる形態によれば、第1の回転軸および第2の回転軸と、重錘とが干渉することがない。
本発明の第5の形態として、第4の形態のポンプ装置は、軸線に対して対称な重錘同士を、重錘同士が同位相で揺動するように連結する連結部材を備えていてもよい。かかる形態によれば、重錘同士が逆位相で揺動して、振動減衰効果が低減されることがない。
本発明の第6の形態として、第4または第5の形態のポンプ装置は、揺動体を、第1の回転軸および第2の回転軸の軸線を中心として、周方向に回転可能な回転機構であって、揺動体が回転機構を介して架台に支持される回転機構を備えていてもよい。さらに、ポンプ装置は、揺動体の回転の方向の位置を固定する固定部材を備えていてもよい。かかる形態によれば、揺動体を回転移動させることができるので、架台内部での作業が行いやすくなる。また、回転機構がバネ系として作用して振動減衰効果が低減することを抑制できる。
本発明の第7の形態として、第4の形態において、重錘は、所定の方向としての第1の方向に揺動可能な、2の倍数の個数の重錘から構成される第1の重錘グループと、所定の方向としての、第1の方向とは異なる第2の方向に揺動可能な、2の倍数の個数の重錘から構成される第2の重錘グループとを含んでいてもよい。第1の重錘グループの重錘は、第1の方向と交わる方向において、第1の回転軸および第2の回転軸の軸線に対して対称に配置され、第2の重錘グループの重錘は、第2の方向と交わる方向において、第1の回転軸および第2の回転軸の軸線に対して対称に配置されてもよい。第1の重錘グループと第2の重錘グループとは、鉛直方向に重複しない位置に配置される。かかる形態によれば、振動減衰の対策方向を複数設定することができる。なお、第5または第6の形態は、第7の形態に適用することも可能である。
本発明の実施例としてのポンプ装置の概略構成を示す説明図である。 架台の周辺の拡大図である。 動吸振器の概略構成を示す説明図である。 第2実施例としての動吸振器の概略構成を示す説明図である。 変形例としての重錘の配置を示す説明図である。
A.第1実施例:
図1は、本発明の第1実施例としてのポンプ装置20の概略構成を示す。図示するように、ポンプ装置20は、立軸ポンプ30と電動機40と架台50とを備える。立軸ポンプ30は、インペラケーシング31と、インペラケーシング31を水槽90内に吊り下げる吊下管32と、吊下管32の上端に接続される吐出曲管33とを備える。インペラケーシング31の内部には、立軸ポンプ30の羽根車(図示省略)が収容される。吊下管32は、水槽90の上部のポンプ据付床91に形成された挿通孔92を通して下方に延び、吊下管32の上端に設けられた据付用ベース93を介してポンプ据付床91に固定される。立軸ポンプ30の回転軸34は、吐出曲管33および吊下管32内を通って、インペラケーシング31内まで鉛直方向に延びている。
羽根車は、鉛直方向に延びる回転軸34の端部に固定される。ポンプケーシングとしての、インペラケーシング31および吊下管32は、羽根車の回転により、水槽90から揚水される処理水を鉛直方向上方に導く。
電動機40は、立軸ポンプ30の駆動源として、立軸ポンプ30の上方に配置される。電動機40は、鉛直方向に延びる回転軸44を備える。回転軸44の下端部は、立軸ポンプ30の回転軸34の上端部と、軸線ALを中心として同軸に接続される。電動機40が回転軸44を回転させることにより、その回転力が回転軸34に伝達され、回転軸34に固定された羽根車が回転する。
図2は、架台50の周辺の拡大図である。図示するように、架台50は、立軸ポンプ30と電動機40との間に設置される。架台50は、立軸ポンプ30の上端部に設けられたフランジ58上に固定される。架台50の上部には、電動機40が載置され、架台50は、電動機40を支持する。
かかる架台50の内部では、回転軸34と回転軸44とが、軸継手60を介して連結されている。架台50の内部において、回転軸34、回転軸44および軸継手60の周囲には、軸線ALの周方向に空間SPが形成されている。この空間SPには、電動機40、および、架台50の振動(共振)を減衰させるための動吸振器100が設置される(図2では図示省略)。なお、架台50には、所定の位置に点検口55が設けられている。点検口55は、軸継手60によって、回転軸34と回転軸44とを連結する作業や、軸継手60のメンテナンスなどに利用される。
図3は、架台50の内部の空間SPに設けられる動吸振器100の概略構成を示す。図3(A)は、動吸振器100の側面図を示す。図3(B)は、動吸振器100の上視図を示す。図3(B)では、図面を見やすくするために、構成要素の一部(バネ160,170、ベアリングユニット123など)は図示を省略している。図3(A)では、架台50の胴部51を断面で示している。図3(B)では、回転軸44を断面で示している。図3(A)に示すように、架台50は、鉛直方向に延びる胴部51を備える。胴部51は、略リング状の断面を有する。図3(A)および図3(B)に示すように、胴部51の上方には、胴部51の内面から内側に向かって突出する4つの取付座52が設けられている。また、取付座52よりも鉛直方向下方には、胴部51の内面から内側に向かって突出する4つの取付座53が設けられている。
動吸振器100は、図3(A)および図3(B)に示すように、架台50の内部に設置され、揺動体110と、2組のバネ160,170と、2つの支持部180とを備える。揺動体110は、2つの上座板121と、2つの下座板122と、2つのベアリングユニット123と、重錘140,150と、2つのネジ棒131と、2組の案内棒132,133とを備える。支持部180の各々は、支持板181と軸受部182とを備える。図3(A)では、上座板121、下座板122、ベアリングユニット123、ネジ棒131、支持板181および軸受部182は、1つのみが図示されている。同様に、図3(A)では、1組の案内棒132,133のみが図示されている。同様に、図3(A)では、重錘140のみが図示され、重錘150は、図示されていない。
図3(A)に示すように、上座板121および下座板122は、鉛直方向と交差(ここでは、直交)する所定方向D1に沿って延びる板状部材であり、鉛直方向に離間して設けられる。この上座板121と下座板122とは、鉛直方向に延びるネジ棒131および案内棒132,133によって連結されている。このネジ棒131および案内棒132,133は、重錘140,150に設けられた貫通穴に挿入されている。重錘140,150は、案内棒132,133に鉛直方向に案内されて、鉛直方向に移動させることが可能であり、所望の鉛直位置でナット134,135を締めることにより、鉛直位置が固定される。重錘140,150の鉛直位置を変えることで、固有振動数を調節することができる。上座板121の上部には、ベアリングユニット123が取り付けられている。
図3(B)に示すように、2つの上座板121は、剛性を有する2つの連結部材191,192によって、連結されている。連結部材191,192は、所定方向D1と交わる方向(ここでは、直交する方向)において、軸線ALに対して対称に配置されている。
重錘140,150は、本実施例では、略直方体の形状を有している。この2つの重錘140,150は、図3(B)に示すように、所定方向D1と交わる方向(ここでは、直交する方向)において、軸線ALに対して対称に配置されている。つまり、重錘140,150は、軸線ALを間(中央)に挟んで、対向するように配置されている。
支持板181の各々は、所定方向D1に沿って延びて形成され、その両端は、2つの取付座52の上にそれぞれ載置され、固定されている。支持板181の中央部に設けられた軸受部182は、軸183を支承している。軸183は、軸受部182の内部に設けられたベアリングユニット123を貫通し、ベアリングユニット123と係合している。つまり、揺動体110は、架台50に支持された状態で吊り下げられ、軸183を回転軸として、所定方向D1に揺動可能に構成される。2つの上座板121は、連結部材191,192によって連結されているので、重錘140,150は、同位相で揺動することになる。
図3(A)に示すように、揺動体110には、2組のバネ160,170が接続される。バネ160,170は、本実施例では、板バネである。このバネ160,170は、揺動体110の所定方向D1における両側に、所定方向D1に沿って、すなわち、揺動体110の揺動方向に沿って配置される。各々のバネ160,170の一端は、4つの取付座53の上にそれぞれ固定され、架台50に支持されている。1組のバネ160,170の他端は、それぞれ、重錘140の側面に接続され、他の1組のバネ160,170の他端は、それぞれ、重錘150の側面に接続されている。バネ160,170の他端は、必ずしも、重錘140,150に接続されている必要はなく、揺動体110に接続されていればよい。例えば、バネ160,170は、下座板122に接続されていてもよい。もとより、バネ160,170は、任意の構成であり、省略可能である。
図3(B)に示すように、架台50において、点検口55は、所定方向D1と直交する
方向において、重錘140と重錘150との間に設けられている。つまり、点検口55を開けた時に、正面に重錘140,150が位置しない箇所に設けられている。これにより、作業員は、点検口55から軸継手60の付近まで、容易に進入できる。また、作業者は、重錘140と重錘150との間を、重錘140,150が揺動する所定方向D1に沿って、架台50内部に進入できるので、仮に、作業者が点検口55から架台50内部に進入する際に、何らかの理由(例えば、地震)によって、重錘140,150が揺動しても、安全性を確保できる。
かかる動吸振器100によれば、電動機40の運転に起因する水平方向の振動を、重錘140,150の揺れによって振動エネルギーを吸収することによって、振動が好適に減衰される。しかも、重錘140,150は、鉛直方向と交差する所定方向D1に揺動するので、架台50の点検口55の影響および電動機40の形状の異方性に起因して生じる水平方向の振動を好適に減衰できる。さらに、動吸振器100は、バネ160,170の復元力によって、重錘140,150が揺動しやくなり、その結果、重錘140,150による振動エネルギーの吸収が促進される。
また、動吸振器100は、架台50の内部に設置されるので、電動機40の周辺に、動吸振器100の設置スペースを確保する必要がない。したがって、動吸振器100の設置スペースが限定されず、動吸振器100の設置の自由度を向上できる。架台50の内部は、通常、点検作業以外には利用されず、デッドスペースとなっているが、本実施例によれば、当該デッドスペースを有効に活用できる。また、揺動体110の揺動が、架台50によって外部と隔離されるので、安全性が高い。さらに、風塵によって軸183の回転不良などが生じることを抑制できる。動吸振器100の設置によって、立軸ポンプ30、電動機40および架台50の外観に影響を及ぼすこともない。
また、動吸振器100によれば、揺動体110が架台50に支持されるので、別途、揺動体110の支持体を設ける必要がない。このため、使用スペースを広げることが可能となる。つまり、揺動体110の配置の自由度が向上し、空間の活用範囲が広がる。また、動吸振器100は、動吸振器100を収容するケーシング枠を備えていない。つまり、本実施例の構成では、架台50を動吸振器100のケーシング枠として利用している。このように、架台50と、動吸振器100のケーシング枠とを兼用することによって、架台50内の空間の活用範囲が広がる。例えば、動吸振器100のケーシング枠を別途設ける場合と比べて、重錘140,150を大きくすることができ、その結果、振動の減衰効果を高めることができる。
また、動吸振器100は、架台50上に設置された電動機40を取り外せば、鉛直方向上方から、簡単に設置することができる。このため、既存のポンプ装置にも容易に適用できる。
また、重錘が、重錘140と重錘150とに分割され、所定方向D1と交わる方向において、軸線ALに対して対称に、すなわち、軸線ALを間に挟んで対向するように配置されているので、動吸振器100の中央に回転軸34、回転軸44および軸継手60が位置しても、これらと重錘140,150とが干渉することがない。また、重錘140,150は、連結部材191,192によって連結され、同位相で揺動するので、これらが逆位相で揺動して、振動減衰効果が低減されることもない。
B.第2実施例:
図4は、本発明の第2実施例としての動吸振器200の概略構成を示す。図4は、上述した図3に対応しており、図4では、図3に示した動吸振器100の構成要素と同一構成の構成要素には、図3と同一の符号を付している。以下では、第1実施例(図3)と異な
る点についてのみ説明し、第1実施例と同様の点については、説明を省略する。
図4(A)に示すように、第2実施例としての動吸振器200は、取付座52に代えて、取付座252を備えている。取付座252は、図4(B)に示すように、胴部51の内面から内側に突出して、胴部51の内面に沿って周方向に連続的に設けられたリング形状を有している。図4(A)に示すように、取付座252の鉛直方向上方には、ガイド溝254が形成されている。
また、図4(A)および図4(B)に示すように、2つの支持板181の各端部には、鉛直方向下方の面に、回転機構285が取り付けられている。回転機構285は、本実施例では、キャスターである。支持部180は、回転機構285が、取付座252に形成されたガイド溝254の内部に位置するように、取付座252上に載置される。ことのき、揺動体110は、回転機構285を介して、架台50に支持される。かかる構成によれば、揺動体110および支持部180を、軸線ALを中心として、周方向に回転させることができる。
したがって、作業者は、点検口55から架台50の内部に入って作業を行う際に、揺動体110を所望の位置まで、つまり、架台50の内部まで進入しやすい位置まで、あるいは、架台50の内部で作業を行いやすい位置まで、揺動体110を回転できる。このため、回転軸34と回転軸44との連結や点検の作業が容易になる。また、重錘140,150の鉛直方向の位置を調節する作業も行いやすい。架台50の剛性を高める観点から、また、安全性の観点から、点検口55の位置や開口面積は、限定される場合が多いが、本実施例の構成によれば、点検口55と、その内部に設置される動吸振器200との位置の取り合いが困難になることがない。
また、かかる構成によれば、動吸振器200の設置作業も行いやすくなる。例えば、所定方向D1、すなわち、振動減衰の対策方向が予め定まっている場合には、取付座53を所定の位置に予め設置しておき、揺動体110を適切な位置まで回転移動させてから、バネ160,170を固定できる。あるいは、取付座53を周方向に連続してリング状に形成すれば、揺動体110を任意の所望の位置まで回転させた後、当該任意の位置で、バネ160,170を固定することもできる。こうすれば、振動の発生状況に応じて、対策方向を修正することができる。
かかる動吸振器200において、所望の位置まで回転された揺動体110は、その位置を固定する固定部材によって、回転不能に固定されてもよい。かかる固定部材としては、例えば、ジャッキボルトを用いることができる。あるいは、回転機構285の両脇に、取付座252に装着されるクランプなどを配置して、回転機構285の位置が移動できないようにして、揺動体110の位置を固定してもよい。かかる構成とすれば、回転機構285の位置が固定されるので、回転機構285がバネ系として作用して振動減衰効果が低減することを抑制できる。
C.変形例:
C−1.変形例1:
動吸振器100,200は、振動をさらに減衰させるダンパーを備えていてもよい。かかるダンパーとしては、例えば、摩擦ダンパー、磁力ダンパーなどを用いることができる。
C−2.変形例2:
重錘は、必ずしも2分割されておる必要はなく、軸線AL方向に貫通する空間を内部に有する1つの重錘であってもよい。この場合、回転軸34および回転軸44は、当該空間
内に収容される。また、当該空間は、重錘が揺動した際に、回転軸34および回転軸44と干渉しないように、十分な大きさで形成される。
C−3.変形例3:
重錘の個数は、2つに限らず、任意の2の倍数の個数とすることができる。例えば、重錘140,150は、所定方向D1に更に2分割されていてもよい。具体的には、1組の上座板121と下座板122との間に、2つの重錘が所定方向D1に並んで配置されてもよい。この場合、当該2つの重錘の間に空隙を設けることによって、作業員の維持管理の作業性を高めることもできる。
あるいは、重錘は、第1の所定方向D1に揺動可能な、2の倍数の個数の重錘から構成される第1の重錘グループと、所定方向D1と異なる第2の所定方向D2に揺動可能な、2の倍数の個数の重錘から構成される第2の重錘グループとを含んでいてもよい。
図5は、かかる重錘の配置の具体例を示す。重錘140,150は、第1の所定方向D1に揺動可能であり、重錘340,350は、第2の所定方向D2に揺動可能である。図示する例では、第1の所定方向D1および第2の所定方向D2は、相互に直交する方向である。重錘140,150は、第1の所定方向D1と交わる方向(ここでは、第2の所定方向D2)において、軸線ALに対して対称に配置され、重錘340,350は、第2の所定方向D2と交わる方向(ここでは、第1の所定方向D1)において、軸線ALに対して対称に配置されている。さらに、重錘140,150と、重錘340,350とは、鉛直方向において、重複しない位置、つまり、それぞれの重錘が揺動した際に、相互に干渉することがない位置に配置されている。かかる構成によれば、振動減衰の対策方向を複数設定することができる。
C−4.変形例4:
上述の実施形態では、動吸振器100,200として、揺動体110が架台50に支持された状態で、所定方向D1に揺動可能に吊り下げされた吊下タイプを例示したが、動吸振器は、揺動体が架台に支持された状態で、所定の方向に揺動可能な任意の形式を採用することができる。例えば、動吸振器は、以下のような構成であってもよい。この動吸振器は、揺動体(重錘)とバネ要素とを備える。揺動体は、立軸ポンプおよび電動機の回転軸と干渉しない位置に設けられる。バネ要素は、鉛直方向に延びて形成される。バネ要素の上方端は、架台(架台から内側に突出した突出部)に固定され、下方端は、突出部よりも下方で揺動体に固定される。つまり、揺動体は、バネ要素を介して、架台に吊り下げられる。かかる構成によって、揺動体は、架台に支持された状態で、鉛直方向に揺動可能に構成される。
C−5.変形例5:
動吸振器100,200は、架台50とは別に設けられたケーシング枠内に設置されてもよい。すなわち、例えば、以下のような構成としてもよい。動吸振器100の各構成要素は、ケーシング枠内に収容される。揺動体110は、上述の実施例において架台50に支持された態様で、ケーシング枠に支持される。バネ160,170の一端は、ケーシング枠に固定される。そして、ケーシング枠は、架台50に支持される。例えば、ケーシング枠の外縁にフランジ部が設けられ、当該フランジ部が、架台50の取付座(上述の取付座52に相当)に載置され、固定されてもよい。あるいは、架台50の取付座に支持部材が載置、固定され、当該支持部材から、動吸振器100を収容したケーシング枠が吊り下げられてもよい。この場合、ケーシング枠は、揺動しない態様で吊り下げられることが望ましい。かかる態様によれば、架台50の内部で作業を行う際の安全性が向上する。なお、これらの場合でも、揺動体110は、ケーシング枠を介して、間接的に架台50に支持されていると見なすことができる。
このようにケーシング枠が設けられる場合、ケーシング枠は、回転軸34,44および軸継手60と干渉しない位置に設けられる。例えば、動吸振器100をそれぞれ収容した2つのケーシング枠が、上述の第1実施例において重錘140,150が設けられた位置に、それぞれ配置されてもよい。また、ケーシング枠内においては、動吸振器100の構成要素が回転軸34,44および軸継手60と干渉することがないので、重錘をケーシング枠内で自由に配置できる。例えば、ケーシング枠内の水平面上の中央部に1つの重錘が配置されてもよい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の組み合わせ、または、省略が可能である。
20…ポンプ装置
30…立軸ポンプ
31…インペラケーシング
32…吊下管
33…吐出曲管
34…回転軸
40…電動機
44…回転軸
50…架台
51…胴部
52,53,252…取付座
55…点検口
58…フランジ
60…軸継手
90…水槽
91…ポンプ据付床
92…挿通孔
93…据付用ベース
100,200…動吸振器
110…揺動体
121…上座板
122…下座板
123…ベアリングユニット
131…ネジ棒
132…案内棒
134,135…ナット
140,150,340,350…重錘
160,170…バネ
180…支持部
181…支持板
182…軸受部
183…軸
191,192…連結部材
254…ガイド溝
285…回転機構
AL…軸線
SP…空間
D1…所定方向(第1の所定方向)
D2…第2の所定方向

Claims (6)

  1. ポンプ装置であって、
    鉛直方向に延びる第1の回転軸を有する立軸ポンプと、
    前記鉛直方向に延びる第2の回転軸を有し、前記立軸ポンプよりも上方に配置される電動機であって、前記第2の回転軸の下端部が、前記第1の回転軸の上端部と接続された電動機と、
    前記立軸ポンプと前記電動機との間に設置され、該電動機を支持する架台と、
    前記架台の内部に設置され、前記電動機の振動を減衰させる動吸振器と
    を備え、
    前記動吸振器は、重錘を有する揺動体であって、前記架台に支持された状態で、所定の方向に揺動可能な、揺動体を備えた
    ポンプ装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ装置であって、
    前記所定の方向は、鉛直方向と交差する方向である
    ポンプ装置。
  3. 請求項2に記載のポンプ装置であって、
    前記動吸振器は、前記揺動体の前記所定の方向における両側に、該所定の方向に沿ってそれぞれ配置されたバネを備え、
    前記揺動体は、前記架台に支持された状態で吊り下げられ、
    前記バネは、一端が前記架台に支持され、他端が前記揺動体に接続された
    ポンプ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のポンプ装置であって、
    前記重錘の個数は、2の倍数であり、
    前記2の倍数の個数の前記重錘は、前記所定の方向と交わる方向において、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸の軸線に対して対称に配置された
    ポンプ装置。
  5. 請求項4に記載のポンプ装置であって、
    前記軸線に対して対称な前記重錘同士を、該重錘同士が同位相で揺動するように連結する連結部材を備えた
    ポンプ装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載のポンプ装置であって、
    前記揺動体を、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸の軸線を中心として、周方向に回転可能な回転機構であって、前記揺動体が前記回転機構を介して前記架台に支持される回転機構と、
    前記揺動体の前記回転の方向の位置を固定する固定部材と
    を備えたポンプ装置。
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