JP2014074151A - 装飾材用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の装飾材用組成物は、合成樹脂エマルションと、光輝性粒子、着色粒子の平均粒子径を特定し、かつ特定量含むことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
1.(A)合成樹脂エマルション、(B)光輝性粒子、(C)着色粒子を含む装飾材用組成物であって、
(A)成分の平均粒子径が5nm以上400nm以下、
(B)成分の平均粒子径が100nm以上300μm以下
(C)成分の平均粒子径が0.01mm以上5mm以下
であり、
(A)成分の平均粒子径は、(B)成分の平均粒子径の80%以下、
(B)成分の平均粒子径は、(C)成分の平均粒子径の80%以下、
であり、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(B)成分が0.05重量部以上100重量部以下、(C)成分が100重量部以上4000重量部以下、
であることを特徴とする装飾材用組成物。
2.さらに、(D)水分散性シリカを含有し、
(D)成分の平均粒子径が1nm以上200nm以下であり、
(D)成分の平均粒子径は、(A)成分の平均粒子径の80%以下であり、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(D)成分が0.005重量部以上50重量部以下であることを特徴とする1.に記載の装飾材用組成物。
3.さらに、(E)鱗片状粒子を含有し
(E)成分の大きさが0.3mm超10mm以下であり、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(E)成分が0.5重量部以上300重量部以下であることを特徴とする1.または2.に記載の装飾材用組成物。
本発明の装飾材用組成物は、(A)成分の平均粒子径が5nm以上400nm以下(好ましくは10nm以上300nm以下、より好ましくは50nm以上250nm以下、さらには80nm以上180nm以下)、(B)成分の平均粒子径が100nm以上300μm以下(好ましくは500nm以上250μm以下、より好ましくは1μm以上200μm未満、さらに好ましくは2μm以上190μm以下)、(C)成分の平均粒子径が0.01mm以上5mm以下(好ましくは0.05mm以上4mm以下、より好ましくは0.1mm以上3mm以下、さらに好ましくは0.2mm以上2mm以下、最も好ましくは0.18mm以上1mm以下)であり、
(A)成分の平均粒子径は、(B)成分の平均粒子径の80%以下(好ましくは0.05%以上50%以下、さらに好ましくは0.07%以上10%以下)、
(B)成分の平均粒子径は、(C)成分の平均粒子径の80%以下(好ましくは0.1%以上70%以下、さらに好ましくは1.0%以上60%以下)、
であることを特徴とする。
本発明では、より優れた意匠性を表出するため、特定の平均粒子径を有する(A)合成樹脂エマルション、(C)着色粒子を含む成分に、前記平均粒子径の規定を満たす(B)光輝性顔料を含有したものである。即ち、本発明では、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分を含むことにより、キラキラ感を与えるとともに、奥行感、高級感をかもしだした優れた意匠性を表出することができることをはじめて見出したものである。
さらに、(C)成分どうしの隙間、あるいは、(C)成分と(B)成分の隙間等に(A)成分が入り込みやすく、特に(C)成分と(B)成分の隙間に(A)成分が入り込むと、(C)成分と(B)成分との奥行き感が得られるとともに、(A)成分と(C)成分と(B)成分の屈折率の違いによる屈折効果によって、より優れた意匠性が得られるものと思われる。
特に(B)成分が、平均粒子径100nm以上300μm以下であることによって、(C)成分による意匠性を活かしつつ、(B)成分のキラキラ感が現れ、奥行感、高級感のある優れた美観性を付与することができる。(B)成分の平均粒子径が100nmより小さいと、(B)成分の存在感が薄くなり、キラキラ感、高級感に劣る傾向となる。また(B)成分の平均粒子径が300μmより大きいと、(C)成分よりも塗膜表面側へ移行しにくく、また、塗膜表面へ移行したとしても(B)成分によって(C)成分が隠れてしまい、奥行感が得られにくい。
また(C)成分が、平均粒子径0.01mm以上5mm以下であることによって、(B)成分とあいまって、奥行感、高級感のある優れた美観性を付与することができる。平均粒子径が0.01nmより小さいと、(C)成分の存在感が薄くなり、また(B)成分によって隠れてしまい、奥行感が得られにくい。
また(A)成分の平均粒子径が5nmより小さいと、(B)成分がスムーズに塗膜表面移行しない場合があり、また、塗膜の耐水性等に悪影響を与えるおそれがある。また(A)成分の平均粒子径が400nmより大きいと、(B)成分がスムーズに塗膜表面移行しない場合がある。
また、(A)成分の平均粒子径は、(B)成分の平均粒子径の80%以下、(B)成分の平均粒子径は、(C)成分の平均粒子径の80%以下であり、この規定を外れると(B)成分がスムーズに塗膜表面移行しない場合があり、奥行感、高級感のある優れた美観性を付与することができない場合がある。
重合性モノマー成分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等のカルボキシル基含有モノマー;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
このうち、重合性モノマーとしてアルコキシシリル基含有モノマーを含む場合は、後述する水分散性シリカとの相互作用により塗膜物性向上を図ることができる。
なお、合成樹脂エマルションの平均粒子径は、動的光散乱法によって測定される値である。具体的には、動的光散乱測定装置(「LB‐550」株式会社堀場製作所製)等を用いて測定することができる。(測定温度は25℃。)
合成樹脂エマルションと水分散性シリカが化学的に結合することによって、耐割れ性等の塗膜物性を確保しつつ、耐汚染性を発揮させることが可能となる。
本発明では、(B)成分としては、(A)成分の固形分100重量部に対し0.01重量部以上100重量部以下混合して用いることを特徴とするものである。このような(B)成分範囲であることにより、(C)成分による意匠性を有しつつ、(B)成分のキラキラ感が現れ、高級感・奥行き感のある優れた美観性を付与することができる。
なお、光輝性顔料の平均粒子径は、フィールドエミッション型走査型電子顕微鏡(「FE‐SEM S‐4100」株式会社日立製作所製)等によって測定することができる。
(C)成分としては、例えば、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、貝殻、バライト粉、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂等の粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、金属類等、あるいは、これらの粒子表面を着色顔料で着色したもの等が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。また(C)成分表面に、赤外線反射性等の機能を有する化合物を被覆することもできる。
このような(C)成分のうち、色相や粒子径、形状の異なる2種以上の着色粒子を組み合わせることによって、意匠性の幅を広げ、優れた意匠性の表面を表出することができる。
なお、着色粒子の平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。
(C)成分としては、(A)成分の固形分100重量部に対し100重量部以上4000重量部以下、好ましくは300重量部以上2000重量部以下混合して用いればよい。
このような(D)成分は、(B)成分の塗膜表面移行を補助する効果があり、さらに、塗膜の耐汚染性の向上効果にも大きく寄与するものである。
本発明では、特に限定されないが、(D)成分の平均粒子径は、(A)成分の平均粒子径の80%以下、さらには1%以上50%以下、さらには5%以上30%以下であることが好ましい。このような平均粒子径を有する(D)成分を用いることにより、(A)成分ともあいまって、(B)成分の塗膜表面移行をより補助する効果が現れるとともに、耐汚染性も付与できるものと思われる。
(D)成分の平均粒子径が小さすぎる場合は、耐汚染性において十分な効果が得られないおそれがある。また、(D)成分の平均粒子径が大きすぎる場合は、形成塗膜の外観に悪影響を及ぼすおそれがある。本発明では、平均粒子径が異なる2種以上の(D)成分を使用することもできる。
なお、水分散性シリカの平均粒子径は、フィールドエミッション型走査型電子顕微鏡(「FE‐SEM S‐4100」株式会社日立製作所製)等によって測定することができる。また、水分散性シリカの平均粒子径は、平均一次粒子径のことをいう。
本発明では、特に限定されないが、(C)成分と(E)成分において、(C)成分の平均粒子径は、(E)成分の平均粒子径の80%以下、さらには0.01%以上50%以下、さらには0.1%以上30%以下であることが好ましい。このような平均粒子径を有する(C)成分、(E)成分を用いることにより、より高級感・奥行き感のある優れた意匠性を付与することができる。
このような(E)成分は、肉眼でその形状等が確認できる程度の大きさであり、鱗片状という特異な形状と、反射の角度とにより、見る角度により輝度感を変化させることができ、奥行き感、高級感のある優れた意匠を得ることができる。また、耐割れ性等の塗膜物性の向上も期待できる。大きさが小さすぎると、その形状等が肉眼で確認し難く、その存在感が薄れ、奥行き感が得られにくい。また大きすぎると、奥行き感が得られにくくなる場合がある。
(E)成分としては、例えば、白雲母、合成雲母、シリカフレーク、ガラスフレーク、樹脂フレーク、アルミフレーク、マイカフレーク等が挙げられ、また、これら表面は、光輝性顔料、無機着色顔料、有機着色顔料、蛍光顔料、蓄蛍光顔料によって着色されたものでもよい。本発明では光輝性鱗片状粒子が好ましく特に、鱗片状粒子表面が光輝性顔料よって着色されたものがより好適に用いられる。
(E)成分の含有量としては、(A)成分の固形分100重量部に対し、0.1重量部以上100重量部以下、好ましくは0.3重量部以上80重量部以下、さらに好ましくは0.5重量部以上50重量部以下である。
なお、鱗片状粒子の大きさとは、鱗片状粒子を水平面に安定に静置させ、上から観察したときの最大直径のことである。
鱗片状粒子の大きさは、光学顕微鏡(BHT−364M、オリンパス光学工業株式会社製)等で測定することができる。
建築物、土木構造物等の基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、ALC板、サイディング板、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、煉瓦、プラスチック板、金属板、ガラス、磁器タイル等が挙げられる。またこれら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、フィラーやパテによる処理等)が施されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。また基材は、平坦であっても、凹凸を有するものであってもよい。
基材(スレート板)の上に、下塗材(結合材:アクリル樹脂エマルション(固形分48重量%、ガラス転移温度18℃))をスプレーガンを用いて、塗付け量0.08kg/m2で塗装し、標準状態(気温23℃、相対湿度50%)にて硬化、乾燥させた。
次に、表2‐1〜2‐3の原料を用い、表1‐1〜1‐7に示す配合にて製造した装飾材用組成物1〜75をスプレーガンを用いて、塗付け量4.0kg/m2で塗装し、標準状態で48時間乾燥させ、試験体を得た。
得られた試験体に対し、塗膜表面を目視にて観察し、表面の意匠性を評価した。
評価は、高級感・奥行感が感じられる優れた意匠のものを「10」、高級感・奥行感が感じられない意匠のものを「0.5」とし、20段階評価で行った。結果は表1‐1〜1‐3に示す。
Claims (3)
- (A)合成樹脂エマルション、(B)光輝性粒子、(C)着色粒子を含む装飾材用組成物であって、
(A)成分の平均粒子径が5nm以上400nm以下、
(B)成分の平均粒子径が100nm以上300μm以下
(C)成分の平均粒子径が0.01mm以上5mm以下
であり、
(A)成分の平均粒子径は、(B)成分の平均粒子径の80%以下、
(B)成分の平均粒子径は、(C)成分の平均粒子径の80%以下、
であり、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(B)成分が0.05重量部以上100重量部以下、(C)成分が100重量部以上4000重量部以下、
であることを特徴とする装飾材用組成物。 - さらに、(D)水分散性シリカを含有し、
(D)成分の平均粒子径が1nm以上200nm以下であり、
(D)成分の平均粒子径は、(A)成分の平均粒子径の80%以下であり、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(D)成分が0.005重量部以上50重量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の装飾材用組成物。 - さらに、(E)鱗片状粒子を含有し
(E)成分の大きさが0.3mm超10mm以下であり、
(A)成分の固形分100重量部に対し、(E)成分が0.1重量部以上100重量部以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装飾材用組成物。
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JP2010132747A (ja) * | 2008-12-03 | 2010-06-17 | Fujikura Kasei Co Ltd | 水性多彩塗料組成物とそれより得られる塗装品 |
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- 2013-06-27 JP JP2013134551A patent/JP6212300B2/ja active Active
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