JP2014073592A - 多段式のコールドプレス - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で、能率的な多段式のコールドプレスを提供する。
【解決手段】プレス本体の下部に、可動圧締盤昇降用の作動機構8を保持する基台1を備え、該基台1と該基台1の上方に位置する固定圧締盤2との対向間隔内に配設した、可動圧締盤4A、4B、4Cの内の、最下段の可動圧締盤4Cに、前記作動機構8の作動端部を係止し、更に、上部の可動圧締盤4A・4Bの対向する二つの端面の隅部付近であり、而も、上下方向に於て他と重複しない箇所に、夫々都合四個の固定ストッパ5aと5bを付設し、更に、昇降自在であり、且つ、所望高さにて暫時停止可能でもある規制端部6aを有する規制部材6を、前記固定ストッパ5aの下方に、また、同様の規制端部7aを有する規制部材7を、前記固定ストッパ5bの下方に夫々配設し、更に、前記作動機構8の作動に関連させて、前記規制部材6、7の作動を制御する制御機構(9)を備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、多段式のコールドプレスに係る発明である。
従来、適宜の接着剤を介して、ベニヤ単板(以下、単に単板と称す)の複数枚を、積層接着することによって、合板・単板積層材(LVL)等を製造するに際し、例えば常温硬化性の接着剤を用いる場合であれば、接着剤の硬化に適する所要時間だけ、未接着半製品(以下、単に半製品と称す)の圧締状態を維持して、接着することを目的として、或は、例えば熱硬化性の接着剤を用いる場合であれば、所要の単板に塗布された接着剤と、該接着剤が塗布された単板と対向する、接着剤が塗布されていない単板とのなじみ作用(親和作用)の促進、単板に対する接着剤の投錨作用の促進などを図りつつ、後の熱圧工程に於ける半製品の取扱い性の良化を図る仮接着を目的として、半製品を常温にて圧締するプレス、所謂、コールドプレスが用いられているが、現に斯界に於て多用されているコールドプレスは、例えば特許文献1に開示される如く、各々が半製品を覆うに足る加圧面を有する、上下一対の加圧盤のいずれか片方を固定加圧盤とし、他方を昇降自在な可動加圧盤として、相互に離隔・接近可能に対設すると共に、可動加圧盤の下方又は上方に固定的に備えた固定定盤に流体シリンダ等の作動機構を付設し、更に、作動機構の作動端部を、可動加圧盤に係止して成り、作動機構を介して、適時、可動加圧盤を、固定加圧盤に対して間歇的に離隔・接近させるよう作動させ、各加圧盤の対向間隔内に確保した圧締処理場所に於て、半製品の搬入・圧締(及び搬出)を繰り返す形式、言わば、単段式のコールドプレスであることから、後述する如き欠点が内在している。
即ち、斯様な単段式のコールドプレスを用いて、生産性の向上を図る為には、前記圧締処理場所に於て一回毎に圧締する半製品の総量を多くすることが必要となり、現実の合板工場に於ても、半製品を1m〜1.5m程度の高さに積上げてから(必要に応じては、荷崩れ防止用の木製定盤を、30cm〜35cm程度の間隔で間に挿みつつ)、圧締する処理が行われているが、そうすると、早い時期に半製品に組み込まれた単板に塗布された接着剤は、圧締に至るまでの放置時間が必然的に長くなり、未圧締状態のまま硬化が徐々に進行することから、接着剤が塗布されていない単板とのなじみ作用や、各単板に対する投錨作用が次第に劣化する傾向があり、遅い時期に半製品に組み込まれた単板に塗布された接着剤に比べて、接着性能が低下し易い欠点が内在しており、時として、接着力不足・パンク現象等の弊害を誘発する悪因となっている。
前記単段式のコールドプレスの欠点を回避する手段としては、適量ずつに小分けした、比較的少量の半製品を、適時、複数の圧締処理場所へ個別に搬入し、且つ、個別に圧締する機能を具備する、多段式のコールドプレスの活用が考えられ、斯界に於ては、例えば特許文献2に開示される如き態様の多段式のプレスが提案されており、また、例えば特許文献3には、使途が異なる異業種用ではあるが、斯界への転用が想定し得る多段式のコールドプレスが夫々開示されているが、それら既知の多段式のプレスは、いずれも、後述する如き弱点を有しており、斯界に於ける実用化には些か不向きな構成であった。
特公昭54−28445号公報 特公昭43−2180号公報 特許第3101849号公報
即ち、特許文献2に開示された多段式のプレスは、単段式のプレスの複数組を、上下に積重ねたものであり、最下段の固定定盤に付設した液体シリンダに加えて、最下段の固定定盤と最上段の固定加圧盤との間に位置する適数の中間定盤の夫々にも、各中間定盤の上方に配設する可動加圧盤の昇降作動に用いる液体シリンダを付設する構成を採るものであるから、前記中間定盤の所要態様としては、液体シリンダを収容するに足り、且つ、該液体シリンダに所要の押圧力を発揮させるよう保持するに足る、十分な剛性を保障し得るような厚さ(高さ)を有する、頑丈な中間定盤が必要となる故に、公報の図面からも明らかな如く、プレス本体の高さが甚だ高くなり、当然ながら、半製品を、各段の圧締処理場所に搬入し、圧締処理場所から搬出するのに用いる、搬入・搬出機構についても、プレス本体の高さに対応させて高くすることが必要となるので、圧締処理装置全体の設備費が甚だ高価となるのみならず、装置全体の操作性・保守管理性等も悪くなる弱点を有する。
一方、特許文献3に開示された多段式のプレスは、多層プリント配線基板(以下、単に基板と称す)の歪み除去に用いるコールドプレスであって、油圧シリンダを付設した下方の昇降盤と、エアーシリンダを付設した上方の押圧盤との間に、適宜の係合手段を具備する冷却盤の適数枚を備えると共に、各冷却盤の係合手段に係合して、各冷却盤を所定位置に於て支持する支持部材を備えて成り、前記油圧シリンダを介して、適時、下方の昇降盤を昇降させることによって、所望の冷却盤を、所定位置へ移動させると共に、前記係合手段を介して、所望の冷却盤を所定位置に於て支持し、更に、該支持した冷却盤よりも下方に位置する冷却盤を、更に所定距離だけ下降させることによって、所定位置に於て支持した冷却盤の下方の空間に、圧締処理場所を確保して、基板を搬入し、次いで、支持した冷却盤よりも下方に位置する冷却盤を、油圧シリンダにて上昇させ、併せて、必要に応じては、前記エアーシリンダを介して、押圧盤を下向きに押圧することにより、基板を圧締冷却する構成を採るものであるが、斯様な構成で成る多段式のコールドプレスを、斯界に於ける使途のコールドプレスに転用するに際しては、後述する如く能率性が弱点となる。
即ち、公知の通り、合板・単板積層材等の半製品の接着、或は、仮接着等に必要な圧締力は、概ね0.6〜1MPa(大略6〜10kgf/平方糎)程度であるので、前記異業種用の多段式のコールドプレスを、斯界に於ける使途のコールドプレスに転用するに際しては、前記昇降盤に付設すべき油圧シリンダとして、比較的大容量(油圧の作用面が大面積、複数個の油圧シリンダを用いる場合には、合計の作用面が大面積)のものが必要となり、而も、適数枚の冷却盤の全てを、所定位置へ昇降させる為には、昇降工程長さについても、相当に長い工程長さのものが必要であるから、該油圧シリンダに油を供給する油圧ポンプを含めた、作動機構全体の設備費が高価となるのは止むを得ないが、問題は、最下段(又は最上段)に於ける半製品の圧締を終えた後に、改めて、最上段(又は最下段)に於ける半製品の圧締を再開するように、処理する段を端から端へ切り替える際には、前記大容量の油圧シリンダを、長い工程長さに亘って継続的に下降(又は上昇)させる必要があり、該期間は実質的に空稼働となるので、処理する段を一段ずつ順々に切り替える場合に比べて能率が甚だ悪い点であって、例えばプレスの総段数が比較的多い場合には、大容量の油圧シリンダの所要工程長さが著しく長くなり、必然的に前記空稼働の期間が冗長となるので、また逆に、プレスの総段数が比較的少ない場合には、大容量の油圧シリンダの所要工程長さが少々短くても、処理する段を端から端へ切り替える頻度が必然的に多くなるから、いずれにしても、総合的な能率性を低下させる弱点となる。
本発明は、斯かる既知の多段式のコールドプレスの弱点を解消すべく開発したものであって、具体的には、プレス本体の下部に、可動圧締盤昇降用の作動機構を保持する基台を備えると共に、該基台と該基台の上方に固定的に備えた固定圧締盤との対向間隔内に配設した、適数枚の可動圧締盤の内の、最下段の可動圧締盤に、前記作動機構の作動端部を係止して成る多段式のコールドプレスであって、最下段の可動圧締盤を除いた、上部の可動圧締盤に於ける対向する二つの端面の適数箇所に、而も、上部の可動圧締盤を複数段配設する場合については、他の可動圧締盤に対して上下方向に重複しない箇所に、各端面の外方に突出する固定ストッパを付設すると共に、昇降自在であり、且つ、所望高さにて暫時停止可能でもある規制端部を有する、油圧シリンダ等から成る適数個の規制部材を、前記各固定ストッパの下方に配設し、更に、前記作動機構の稼働に関連づけて、所望の規制部材の作動を制御する制御機構を備えたことを特徴とする多段式のコールドプレス(請求項1)を、基礎的な発明として提案する。
更に、上部の可動圧締盤に於けるいずれか一つの端面の少なくとも一箇所と、前記端面と対向する他の端面の少なくとも二箇所に、夫々固定ストッパを付設して成る請求項1記載の多段式のコールドプレス(請求項2)と、上部の可動圧締盤に於けるいずれか一つの端面の二箇所と、対向する他の端面の二箇所とに、夫々固定ストッパを付設して成る請求項1又は請求項2記載の多段式のコールドプレス(請求項3)とを一層実用的な発明として提案する。
本発明の請求項1に係る多段式のコールドプレスによれば、最下段の可動圧締盤に作動端部を係止した作動機構のみを介して、適時、適数枚の可動圧締盤に圧締力を付与するものであるから、プレス本体の高さや、搬入・搬出機構等を含めた、圧締処理装置全体の高さが、先記特許文献2に開示された多段式のプレスの如く、過度に高くはならず、設備費の低減化や、装置全体の操作性・保守管理性の容易化が図り得るのは勿論のこと、処理する段を切り替えるに際しては、制御機構の制御に基づき、適時、規制部材を稼働させ、所望の可動圧締盤を、所望の位置に於て暫時支持することにより、所望の可動圧締盤の下方に圧締処理場所を確保して、半製品の圧締処理を実施するので、いずれの段を切り替える場合であっても、作動機構の作動に必要な作動工程長さは、多くても一段分のみで足り、たとえ、処理する段を端から端へ切り替える場合でも、プレスの総段数に拘わりなく、大容量の油圧シリンダ等の作動工程長さを長くする必要はないから、先記特許文献3に開示された異業種の多段式のプレスを、斯界の使途に転用する場合に比べて、能率が良く実用性に優れる。
而して、各ストッパの付設箇所数としては、請求項2に開示する如く、上部の可動圧締盤に於けるいずれか一つの端面の一箇所と、前記端面と対向する他の端面の二箇所とが、可動圧締盤の安定的な支持の確保に適する最少必要限度の箇所数として挙げられるが、必要に応じて、適数を増設して差支えなく、例えば畳一帖分の広さを越える表面を有する半製品を圧締処理する可動圧締盤の場合には、請求項3に開示する如く、対向する二つの端面に、夫々二箇所ずつ付設するのが実用的である。
本発明に係る多段式のコールドプレスの側面説明図である。 図1に例示した多段式のコールドプレスの部分正面説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの制御系統説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。 制御機構による別の制御態様を説明する為の作動説明図である。
以下、本発明を図面に例示した実施の一例に基づいて更に詳述するが、図面を可及的に見易くする便宜上、常法通り、各可動圧締盤に於ける縦機枠との対向位置に付設することによって、縦機枠に対する各可動圧締盤の相対位置を緩く規制し、可動圧締盤の昇降位置を安定化させるガイド部材については、図示を省略した。また、図示例に於ける半製品の積層枚数は、単なる一例であって、半製品の積層枚数に格別な制約はない。
図1は、本発明に係る多段式のコールドプレスの側面説明図であり、図2は、図1に例示した多段式のコールドプレスの部分正面説明図(縦方向に於て半裁)であり、図3は、図1・図2に例示した多段式のコールドプレスの制御系統説明図である。但し、コールドプレスの部分正面説明図に於ては、便宜上、搬入機構(11)の図示を省略した。
尚、必要に応じて、図示する如く、プレス本体の下部の一部を、床に設けたピット内に収容する構成を採れば、圧締処理装置全体の作業高さを比較的低くできるので、総じて、操作性が良くなり至便である。
図中、1は、プレス本体の下部に備えた基台であって、後述する縦機枠3を介して、後述する固定圧締盤2を保持すると共に、後述する可動圧締盤昇降用の作動機構8も併せて保持する。
2は、前記基台1の上方に位置する固定圧締盤であって、L字状の断面を有する左右各二条の縦機枠3を介して、前記基台1に固定的に連結されており、後述する複数枚の可動圧締盤4A・4B・4Cと協働して、半製品10に所要の圧締作用を付与すべく、後述する作動機構8による圧締力に対抗し得る反力の成立を保障する。
4は、係止具であって、前記基台1と固定圧締盤2との対向間隔内に配設された複数枚の可動圧締盤4A・4B・4Cの内の、最下段の可動圧締盤4Cと、後述する左右一対の作動機構8の作動端部とを係止する。
5aは、半円の先端部を有する舌状の固定ストッパであって、最上部の可動圧締盤4Aに於ける左右の各端面の隅部と中央部との中間部付近に夫々1個ずつ(都合4個)突設されており、後述する規制部材6の規制端部6aが当接した際には、最上部の可動圧締盤4Aが暫時停止するべき位置を定める。
5bは、半円の先端部を有する舌状の固定ストッパであって、前記最上部の可動圧締盤4Aに付設された固定ストッパ5aに対して上下方向に重複しないように、真中の可動圧締盤4Bに於ける左右の各端面の隅部付近に夫々1個ずつ(都合4個)突設されており、後述する規制部材7の規制端部7aが当接した際には、真中の可動圧締盤4Bが暫時停止するべき位置を定める。
6は、油圧シリンダ等から成る規制部材であって、前記各固定ストッパ5aの付設箇所の下方に夫々に1個ずつ(都合4個)が、縦機枠3に付設した支持台3aを以って保持されており、後述する制御機構9の制御に基づき、前記各固定ストッパ5aに、規制端部6aを当接させて、最上部の可動圧締盤4Aを、暫時停止させるべき位置を定める。
7は、油圧シリンダ等から成る規制部材であって、前記各固定ストッパ5bの付設箇所の下方に夫々に1個ずつ(都合4個)が、縦機枠3に付設した支持台3bを以って保持されており、後述する制御機構9の制御に基づき、前記各固定ストッパ5bに、規制端部7aを当接させて、真中の可動圧締盤4Bを、暫時停止させるべき位置を定める。
8は、左右一対の油圧シリンダ等から成る作動機構であって、前記係止具4を介して、最下段の可動圧締盤4Cに作動端部が係止されており、後述する制御機構9の制御に基づき、複数枚の可動圧締盤4A・4B・4Cの内の、少なくとも一枚を、上下に昇降させると共に、半製品10の圧締に要する圧締力を、複数枚の可動圧締盤4A・4B・4Cに付与する。
9は、制御機構であって、前記規制部材6、7、及び作動機構8の作動を制御し、前記可動圧締盤4A・4B・4Cを所望通りに昇降させる。
尚、制御機構の詳細な制御態様については、種々の態様が挙げられるので、後で、処理設備全体の作動態様を説明するのに併せて、改めて詳述する。
11、12は、必要に応じて、プレス本体に付設する補助設備の一例として例示した、テーブルリフタ等から成る搬入機構、搬出機構であって、プレスの正面側に搬入機構を、プレスの背面側に搬出機構を夫々備えた態様を示し、例えば作業員の目測に基づく、スイッチ類(図示省略)の操作によって、或は、図示は省略したが、前記制御機構9による、可動圧締盤4A・4B・4Cの昇降に関連づけた制御によって、適時、上下に昇降させ、プレス本体への半製品10の搬入と処理済の半製品10aの搬出とを補助する。
本発明に係る多段式のコールドプレスは、例えば述上の如く構成するものであり、具体的な作動の態様について、以下、前記制御機構9の制御態様の一例と併せて詳述するが、図4〜図14に例示した作動の態様の図示例は、最上段から最下段に向けて、順々に半製品の搬入を実施し、最下段の次には、再び最上段に戻って、同様に半製品の搬入(及び搬出)を繰り返す例である。
即ち、当初、可動圧締盤4Aの上に、半製品10を搬入する際には、図4に例示する如く、固定圧締盤2と可動圧締盤4Aの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御する。
更に、併せて、搬入機構11についても、半製品10の搬入に適するように、高さを調整してから、図示矢印方向に半製品10を移動させることによって、可動圧締盤4Aの上に半製品10を搬入し、次いで、図5に例示する如く、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
次に、可動圧締盤4Bの上に、半製品10を搬入する際には、図6に例示する如く、規制部材6の規制端部6aが、可動圧締盤4Aに付設された固定ストッパ5aに当接する高さに至るまで、規制部材6の作動を、制御機構9によって制御し、可動圧締盤4Aを、図示位置に於て暫時支持すると共に、可動圧締盤4Aと可動圧締盤4Bの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御する。
尚、規制部材6に必要な規制力は、位置を規制する可動圧締盤4Aの重量と、該可動圧締盤4Aの上に載った半製品10の重量とを合算して成る総重量を暫時支えるに足る規制力であれば差支えなく、半製品10に対して、所要の圧締作用を付与するに足る規制力を必要とするものではない。
また、規制部材6の規制端部6aによる可動圧締盤4Aの規制位置については、必ずしも、図示する如く、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10が、固定圧締盤2に当接する位置に限るものではなく、図示は省略したが、たとえ、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10と固定圧締盤2との間に、幾分隙間が生じるような位置であっても、可動圧締盤4Aと可動圧締盤4Bの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至っていれば、実用的には格別支障ない。
更に、併せて、適当な時期に、次に搬入すべき半製品10を、搬入機構11に補充してから、搬入機構11の高さを調整し、図示矢印方向に半製品10を移動させることによって、可動圧締盤4Bの上に半製品10を搬入し、次いで、図7に例示する如く、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材6の制御については、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10を搬出する前までの間の適当な時期に(例えば図7に例示する如く、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材6の規制端部6aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
次に、可動圧締盤4Cの上に、半製品10を搬入する際には、図8に例示する如く、規制部材7の規制端部7aが、可動圧締盤4Bの固定ストッパ5bに当接する高さに至るまで、規制部材7の作動を、制御機構9によって制御することにより、可動圧締盤4Bを、図示位置に於て暫時支持し、更に、可動圧締盤4Bと可動圧締盤4Cの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御する。
尚、規制部材7に必要な規制力は、位置を規制する可動圧締盤4Bの重量と、該可動圧締盤4Bの上に載った可動圧締盤4Aの重量と二段分の半製品10の重量とを合算して成る総重量を暫時支えるに足る規制力であれば差支えなく、各半製品10に対して、所要の圧締作用を付与するに足る規制力を必要とするものではない。
また、規制部材7の規制端部7aによる可動圧締盤4Bの規制位置については、必ずしも、図示する如く、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10が、固定圧締盤2に当接し、且つ、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10が、可動圧締盤4Aに当接する位置に限るものではなく、図示は省略したが、たとえ、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10と固定圧締盤2との間に、幾分隙間が生じるような位置であっても(規制部材6の規制端部6aを、速やかに最下部まで下降させた場合)、或は、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10と可動圧締盤Aとの間に、幾分隙間が生じるような位置であっても(規制部材6の規制端部6aを、固定ストッパ5aに当接させたまま、暫時待機させた場合)、可動圧締盤4Bと可動圧締盤4Cの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至っていれば、実用的には格別支障ない。
更に、併せて、適当な時期に、次に搬入すべき半製品10を、搬入機構11に補充してから、搬入機構11の高さを調整し、図示矢印方向に半製品10を移動させることによって、可動圧締盤4Cの上に半製品10を搬入し、次いで、図9に例示する如く、可動圧締盤4Cを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材7の制御については、可動圧締盤4Cの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10を搬出する前までの間の適当な時期に(例えば図9に例示する如く、可動圧締盤4Cの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材7の規制端部7aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
而して、可動圧締盤4Aの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、必要に応じて、規制部材6の規制端部6aと規制部材7の規制端部7aとを、最下部まで下降させるように(規制部材6の規制端部6aと規制部材7の規制端部7aとを、固定ストッパ5a・5bに当接させたまま、暫時待機させていた場合)、規制部材6及び規制部材7の作動を、制御機構9によって制御すると共に、図10に例示する如く、固定圧締盤2と可動圧締盤4Aの間隔hが、半製品10の搬入(及び搬出)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に、搬出機構12の高さを調整しておいて、可動圧締盤4Aを下降させたら、図示矢印方向に圧締済の半製品10a(常温接着の場合は、接着済半製品となる)を移動させることによって、可動圧締盤4Aの上から、圧締済の半製品10aを搬出する。
更に、併せて、適当な時期に、次に搬入すべき半製品10を、搬入機構11に補充してから、搬入機構11の高さを調整し、図示矢印方向に半製品10を移動させることによって、再び可動圧締盤4Aの上に半製品10を搬入し、次いで、図11に例示する如く、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
次いで、可動圧締盤4Bの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図12に例示する如く、規制部材6の規制端部6aが、可動圧締盤4Aに付設された固定ストッパ5aに当接する高さに至るまで、規制部材6の作動を、制御機構9によって制御し、可動圧締盤4Aを、図示位置に於て暫時支持すると共に、可動圧締盤4Aと可動圧締盤4Bの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に、搬出機構12の高さを調整し、図示矢印方向に圧締済の半製品10aを移動させることによって、可動圧締盤4Bの上から、圧締済の半製品10aを搬出し、併せて、適当な時期に、次に搬入すべき半製品10を、搬入機構11に補充してから、搬入機構11の高さを調整し、図示矢印方向に半製品10を移動させることによって、可動圧締盤4Bの上に半製品10を搬入する。
次いで、図13に例示する如く、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材6の制御については、先述と同様に、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Aの上に載せた半製品10を搬出する前までの間の適当な時期に(例えば図13に例示する如く、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材6の規制端部6aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
次いで、可動圧締盤4Cの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図14に例示する如く、規制部材7の規制端部7aが、可動圧締盤4Bに付設された固定ストッパ5bに当接する高さに至るまで、規制部材7の作動を、制御機構9によって制御し、可動圧締盤4Bを、図示位置に於て暫時支持すると共に、可動圧締盤4Bと可動圧締盤4Cの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に、搬出機構12の高さを調整し、図示矢印方向に圧締済の半製品10aを移動させることによって、可動圧締盤4Cの上から、圧締済の半製品10aを搬出し、併せて、適当な時期に、次に搬入すべき半製品10を、搬入機構11に補充してから、搬入機構11の高さを調整し、図示矢印方向に半製品10を移動させることによって、可動圧締盤4Cの上に半製品10を搬入する。
以下、同様の動作の繰り返しによって、最上段の可動圧締盤から最下段の可動圧締盤に向けて、順々に半製品の搬入(搬出)を実施することができるが、最下段の可動圧締盤に作動端部を係止した作動機構のみを介して、適時、適数枚の可動圧締盤に圧締力を付与するものであるから、プレス本体の高さや、搬入・搬出機構等を含めた、圧締処理装置全体の高さが、先記特許文献2に開示された多段式のプレスの如く、過度に高くはならず、設備費の低減化や、装置全体の操作性・保守管理性の容易化が図り得るのは勿論のこと、図示した実施例からも明らかな如く、処理する段を切り替えるに際しは、制御機構の制御に基づき、適時、所要の規制部材を稼働させ、所望の可動圧締盤を、所望の位置に於て暫時支持することにより、所望の可動圧締盤の下方に圧締処理場所を確保して、半製品の圧締処理を実施するので、いずれの段を切り替える場合であっても、前記作動機構の作動に必要な作動工程長さは、多くても一段分のみで足り(当初の起動時を除いては、半製品の搬出・搬入に適する隙間を確保する程度の極く短い工程長さで足りる)、たとえ、処理する段を端から端へ切り替える場合でも、プレスの総段数に拘わりなく、大容量の油圧シリンダ等の作動工程長さを長くする必要はないから、先記特許文献3に開示された異業種の多段式のプレスを、斯界の使途に転用する場合に比べて、能率的な処理が行い得るので実用性に優れる。
而して、前記固定ストッパの付設箇所数としては、各可動圧締盤に於けるいずれか一つの端面の一箇所と、前記端面と対向する他の端面の二箇所とが、可動圧締盤の安定的な支持の確保に適する最少必要限度の箇所数として挙げられるが、必要に応じて、適数を増設して差支えなく、例えば畳一帖分の広さを越える表面を有する半製品を圧締処理する可動圧締盤の場合には、図示した実施例の如く、対向する二つの端面に、夫々二箇所ずつ付設するのが実用的であり、而も、支持の安定性からすると、可動圧締盤の四隅寄りの位置に付設するのが好ましい。
また、固定ストッパの具体的な形態としては、図1・図2に開示する如き、半円の先端部を有する舌状に限るものではなく、図示は省略したが、例えば矩形の平面形状を有する平板状、或は、例えば半裁円盤状、角柱状等々、要は、所望の可動圧締盤を暫時支えるに足る形状であれば足りる。
また、制御機構の制御態様としては、前記図示例の如く、最上段から最下段に向けて、順々に半製品の搬入・搬出を実施し、最下段の次には、再び最上段に戻って、同様に半製品の搬入・搬出を繰り返す制御態様に限るものではなく、適宜に設計変更して差支えないので、以下、別の制御態様について言及する。
図15〜図25に例示した作動説明図は、前記図示例とは逆に、最下段から最上段に向けて、順々に半製品の搬入を実施し、最上段の次には、再び最下段に戻って、同様に半製品の搬入(及び搬出)を繰り返す制御態様であり、具体的な作動の態様は、以下の通りである。
即ち、当初、可動圧締盤4Cの上に、半製品10を搬入する際には、図15に例示する如く、可動圧締盤4Bの固定ストッパ5bに、規制部材7の規制端部7aを当接させ、可動圧締盤4Bと一緒に、可動圧締盤4Aを、固定圧締盤2に当接する高さまで上昇させるように、規制部材7の作動を、制御機構9によって制御し、更に、可動圧締盤4Bと可動圧締盤4Cの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cを上昇させ、暫時待機させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、併せて、半製品10を載置した図示しない搬入機構11の高さを調整してから、可動圧締盤4Cの上に半製品10を搬入し、次いで、図16に例示する如く、可動圧締盤4Cを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材7の制御については、可動圧締盤4Cの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Bの上に半製品10を載せる前までの間の適当な時期に(例えば図16に例示する如く、可動圧締盤4Cの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材7の規制端部7aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
次に、可動圧締盤4Bの上に、半製品10を搬入する際には、図17に例示する如く、可動圧締盤4Aの固定ストッパ5aに、規制部材6の規制端部6aを当接させ、可動圧締盤4Aを、図示位置に於て暫時支持するように、規制部材6の作動を、制御機構9によって制御すると共に、可動圧締盤4Aと可動圧締盤4Bの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に半製品10を補充した図示しない搬入機構11の高さを調整してから、可動圧締盤4Bの上に半製品10を搬入し、次いで、図18に例示する如く、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材6については、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Aの上に半製品10を載せる前までの間の適当な時期に(例えば図18に例示する如く、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材6の規制端部6aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
次に、可動圧締盤4Aの上に、半製品10を搬入する際には、図19に例示する如く、固定圧締盤2と可動圧締盤4Aの間隔hが、半製品10の搬入に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に半製品10を補充した図示しない搬入機構11の高さを調整してから、可動圧締盤4Aの上に半製品10を搬入し、次いで、図20に例示する如く、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
而して、可動圧締盤4Cの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図21に例示する如く、可動圧締盤4Bの固定ストッパ5に、規制部材7の規制端部7aを当接させ、可動圧締盤4B(及び可動圧締盤4A)を、図示位置に於て暫時支持するように、規制部材7の作動を、制御機構9によって制御すると共に、可動圧締盤4Bと可動圧締盤4Cの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に搬出機構12の高さを調整して、可動圧締盤4Aの上から、搬出機構12の上へ、圧締済の半製品10aを搬出する。
更に、併せて、適当な時期に半製品10を補充した図示しない搬入機構11の高さを調整すると共に、搬入機構11の上から、可動圧締盤4Cの上へ、半製品10を移動させ、次いで、図22に例示する如く、可動圧締盤4Cを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材7については、可動圧締盤4Cの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Bの上に半製品10を載せる前までの間の適当な時期に(例えば図22に例示する如く、可動圧締盤4Cの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材7の規制端部7aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
次いで、可動圧締盤4Bの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図23に例示する如く、可動圧締盤4Aの固定ストッパ5aに、規制部材6の規制端部6aを当接させ、可動圧締盤4Aを、図示位置に於て暫時支持するように、規制部材6の作動を、制御機構9によって制御すると共に、可動圧締盤4Aと可動圧締盤4Bの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、併せて、適当な時期に搬出機構12の高さを調整して、可動圧締盤4Bの上から、搬出機構12の上へ、圧締済の半製品10aを搬出する。
更に、併せて、適当な時期に半製品10を補充した図示しない搬入機構11の高さを調整すると共に、搬入機構11の上から、可動圧締盤4Bの上へ、半製品10を移動させ、次いで、図24に例示する如く、可動圧締盤4Cと一緒に、可動圧締盤4Bを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
尚、規制部材6については、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した後から、可動圧締盤4Aの上に半製品10を載せる前までの間の適当な時期に(例えば図24に例示する如く、可動圧締盤4Bの上に載せた半製品10に圧締作用を付与した直後に)、規制部材6の規制端部6aを、最下部まで下降させるように、制御機構9によって制御すれば差支えない。
次いで、可動圧締盤4Aの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図25に例示する如く、固定圧締盤2と可動圧締盤4Aの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、併せて、適当な時期に搬出機構12の高さを調整して、可動圧締盤4Aの上から、搬出機構12の上へ、圧締済の半製品10aを搬出し、更に、適当な時期に半製品10を補充した図示しない搬入機構11の高さを調整すると共に、搬入機構11の上から、可動圧締盤4Bの上へ、半製品10を移動させ、次いで、図示は省略したが、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。
以下、同様の動作の繰り返しによって、最下段の可動圧締盤から最上段の可動圧締盤に向けて、順々に半製品の搬入・搬出を実施することができるが、斯様な制御態様の場合に於ても、図21〜図25から明らかな如く、当初の起動時を除いては(一旦、全ての可動圧締盤の上に、半製品を搬入し終えてからは)、先記制御態様の場合と同様に(図10〜図14参照)、いずれの段の可動圧締盤に対する半製品の搬出と搬入を実施する場合であっても、作動機構に必要な作動工程の長さは、プレスの総段数に拘わりなく、一段分の半製品の搬出・搬入に適する隙間を確保する程度の極く短い工程長さで足りるので、甚だ能率良く圧締処理を繰り返すことができ有益である。また更に、必ずしも、積極的に推奨はしないが、必要に応じては、制御機構に手動操作機能を兼備し、都度、作業員が手動操作することによって、一定の順序を定めることなく、任意の段の可動圧締盤に対する半製品の搬出と搬入を実施する制御態様を採ることも不可能ではなく、制御機構の制御態様に特段の制約はない。
尚、前記作動機構、及び規制部材としては、作動速度の高速性や、作動工程中に於ける所望の位置に於て、作動を暫時停止させることが容易であることなどから、油圧シリンダを用いるのが好適であり、図示は省略したが、必要に応じて、半製品の厚さを変更する場合であっても、半製品の搬入・圧締・搬出に極めて容易に適応できるので至便である。
但し、必ずしも、油圧シリンダに限定するものではなく、前述の如く、当初の起動時を除いては、いずれの段の可動圧締盤に対する半製品の搬出・搬入を実施する場合であっても、作動機構に必要な作動工程の長さは、極めて短くて済むので、例えば雄螺子と雌螺子の組み合わせから成る公知の螺子機構でも、実用的には格別支障なく、また、規制部材についても、必要に応じては、半製品の圧締中などの適当な時期に、予め、作動端部の位置を、次工程に於ける所要位置の近傍に変更してから待機させておくことにより、半製品の搬出・搬入の真際に必要な作動工程の長さが短縮できるので、公知の螺子機構でも、実用的には格別支障なく、規制端部の形状、或は、規制端部の所在部位等についても、格別の制約はないから、図示実施例の形状、所在部位(上端)にこだわらず、例えば雌螺子部材による螺子の作用を得て、案内部材に沿って昇降する雌螺子部材の側部に、規制端部を凸設するなど、適宜に設計変更して差支えない。
また、各可動圧締盤の形態としても、図示実施例の如き単純な平盤状に限るものではなく、図示は省略したが、必要に応じては、各可動圧締盤に、特許文献1に開示される如きコロコンベヤ、或は、他の公知のロールコンベヤ、ベルトコンベヤ等を付設(必要に応じては、各可動圧締盤の圧締面に対して出没自在に付設)して、コンベヤ付の可動圧締盤と成し、半製品の搬入・搬出を容易化・自動化(或は、半自動化)する構成を採っても差支えなく、更には、搬入機構、及び搬出機構に、類似するコンベヤ類を併設する構成を採って、処理工程全体を自動化(或は、半自動化)することも可能である。
また、前記実施例は、各圧締盤の長手方向に対する基台及び固定圧締盤の幅を広く設定し、該長手方向側を正面(及び背面)とすると共に、側面側に縦機枠等を配設して、各圧締盤の長手方向と直交方向に、半製品の搬入・搬出を行う形式を例示したが、必要に応じては、図示例とは逆に、各圧締盤の長手方向と直交方向に対する基台及び固定圧締盤の幅を広く設定すると共に、該長手方向側に縦機枠等を配設し、各圧締盤の長手方向と同方向に、半製品の搬入・搬出を行う形式に設計変更しても差支えなく、更に、必要に応じて、可動圧締盤の段数を増減する設計変更も、何等差支えない。
また、前記実施例は、半製品のみを、プレスの各段に搬入して圧締する処理態様であるが、必要に応じては、適当な広さを有する敷板の上に半製品を載置し、半製品を敷板と一緒に、プレスの各段に搬入する処理態様を採ることも可能であり、更に、例えば積層枚数が比較的少ない半製品を処理対象とする場合等に於ては、半製品の少数個を一組とし、各組毎に、プレスの各段に搬入する処理態様を採っても差支えない。
以上明らかな如く、本発明に係る多段式のコールドプレスは、既知の多段式のコールドプレスに比べて、設備費の低減化や、装置全体の操作性・保守管理性の容易化が図り得ると共に、特許文献3に開示された異業種の多段式のコールドプレスを、斯界用の多段式のコールドプレスに転用する場合に比べて、格段と能率的に半製品の圧締処理を行うことができる利点を有し、斯界に於ける本発明の実施効果は著大である。
1 :基台
2 :固定圧締盤
3 :縦機枠
3a、3b :支持台
4 :係止具
4A、4B、4C :可動圧締盤
5a、5b :固定ストッパ
6、7 :規制部材
8 :作動機構
9 :制御機構
10 :半製品
10a :圧締済の半製品(常温接着の場合は、製品)
11 :搬入機構
12 :搬出機構
而して、可動圧締盤4Cの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図21に例示する如く、可動圧締盤4Bの固定ストッパ5に、規制部材7の規制端部7aを当接させ、可動圧締盤4B(及び可動圧締盤4A)を、図示位置に於て暫時支持するように、規制部材7の作動を、制御機構9によって制御すると共に、可動圧締盤4Bと可動圧締盤4Cの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4Cを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、更に、適当な時期に搬出機構12の高さを調整して、可動圧締盤4の上から、搬出機構12の上へ、圧締済の半製品10aを搬出する。
次いで、可動圧締盤4Aの上に搬入した半製品10に対する所要の圧締時間が経過したら、図25に例示する如く、固定圧締盤2と可動圧締盤4Aの間隔hが、半製品10の搬出(搬入)に適する寸法に至るまで、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを下降させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、併せて、適当な時期に搬出機構12の高さを調整して、可動圧締盤4Aの上から、搬出機構12の上へ、圧締済の半製品10aを搬出し、更に、適当な時期に半製品10を補充した図示しない搬入機構11の高さを調整すると共に、搬入機構11の上から、可動圧締盤4の上へ、半製品10を移動させ、次いで、図示は省略したが、可動圧締盤4B・4Cと一緒に、可動圧締盤4Aを、半製品10の圧締に適する高さに至るまで上昇させるように、作動機構8の作動を、制御機構9によって制御し、半製品10に圧締作用を付与する。

Claims (3)

  1. プレス本体の下部に、可動圧締盤昇降用の作動機構を保持する基台を備えると共に、該基台と該基台の上方に固定的に備えた固定圧締盤との対向間隔内に配設した、適数枚の可動圧締盤の内の、最下段の可動圧締盤に、前記作動機構の作動端部を係止して成る多段式のコールドプレスであって、最下段の可動圧締盤を除いた、上部の可動圧締盤に於ける対向する二つの端面の適数箇所に、而も、上部の可動圧締盤を複数段配設する場合については、他の可動圧締盤に対して上下方向に重複しない箇所に、各端面の外方に突出する固定ストッパを付設すると共に、昇降自在であり、且つ、所望高さにて暫時停止可能でもある規制端部を有する、油圧シリンダ等から成る適数個の規制部材を、前記各固定ストッパの下方に配設し、更に、前記作動機構の稼働に関連づけて、所望の規制部材の作動を制御する制御機構を備えたことを特徴とする多段式のコールドプレス。
  2. 上部の可動圧締盤に於けるいずれか一つの端面の少なくとも一箇所と、前記端面と対向する他の端面の少なくとも二箇所に、夫々固定ストッパを付設して成る請求項1記載の多段式のコールドプレス。
  3. 上部の可動圧締盤に於けるいずれか一つの端面の二箇所と、対向する他の端面の二箇所とに、夫々固定ストッパを付設して成る請求項1又は請求項2記載の多段式のコールドプレス。
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