JP2014072452A - 半導体装置製造用仮接合層、積層体、及び、半導体装置の製造方法。 - Google Patents
半導体装置製造用仮接合層、積層体、及び、半導体装置の製造方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 (A)剥離層と、(B)接着性層とを有する半導体装置製造用仮接合層であって、前記剥離層がバインダーとフィラーとを含む層である半導体装置製造用仮接合層。
【選択図】 図1
Description
電子機器の更なる小型化及び高性能化のニーズに伴い、電子機器に搭載されるICチップについても更なる小型化及び高集積化が求められているが、シリコン基板の面方向における集積回路の高集積化は限界に近づいている。
しかしながら、厚さ200μm以下の半導体シリコンウエハは非常に薄く、ひいては、これを基材とする半導体デバイス製造用部材も非常に薄いため、このような部材に対して更なる処理を施したり、あるいは、このような部材を単に移動したりする場合等において、部材を安定的に、かつ、損傷を与えることなく支持することは困難である。
また、カルボン酸類とアミン類からなる混合物により、仮接着を行い、加熱により仮接着を解除する技術も知られている(特許文献4)
また、セルロースポリマー類等からなる接合層を加温した状態で、デバイスウエハと支持基板を圧着することで接着させて、加温して横方向にスライドすることによりデバイスウエハを支持基板から脱離する技術が知られている(特許文献5)。
更に、ポリカーボネート類からなる接着剤により、支持基板と半導体ウエハとを仮接着し、半導体ウエハに対して処理を行った後、照射線を照射し、次いで、加熱することにより、処理済の半導体ウエハを支持基板から脱離する技術が知られている(特許文献7)
また、仮接着のために赤外線を吸収する化合物からなる層と接着剤層の2層を接着性層として使用する技術が知られている(特許文献9)
また、仮接着のために無機化合物層と接着剤層の2層を接着性層として使用する技術が知られている(特許文献10)
また、仮接着のためにフルオロカーボン層と接着剤層の2層を接着性層として使用する技術が知られている(特許文献11)
そのため、半導体ウエハのデバイス面の全面と支持基板とを粘着剤層を介して仮接着する場合においては、半導体ウエハと支持基板との仮接着を充分なものとし、半導体ウエハを安定的に、かつ、損傷を与えることなく支持しようとする程、反面、半導体ウエハと支持基板との仮接着が強すぎることにより、支持基板から半導体ウエハを脱離する際に、デバイスが破損したり、半導体ウエハからデバイスが脱離してしまうという不具合が生じやすい。
(A)剥離層と、(B)接着性層とを有する半導体装置製造用仮接合層であって、前記剥離層がバインダーとフィラーとを含む層である半導体装置製造用仮接合層。
〔2〕
前記フィラーが、有機フィラー又は無機フィラーである、〔1〕に記載の半導体装置製造用仮接合層。
〔3〕
前記フィラーが、有機架橋ポリマー粒子及びケイ酸塩鉱物粒子から選ばれる少なくとも一つのフィラーである、〔1〕又は〔2〕に記載の半導体装置製造用仮接合層。
〔4〕
前記接着性層がバインダーと、重合性モノマーと、光重合開始剤及び熱重合開始剤の少なくとも一方とを含むことを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の半導体装置製造用仮接合層。
〔5〕
支持体と、被処理部材と、前記支持体と前記被処理部材との間に設けられた〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の半導体装置製造用仮接合層とを有する、積層体。
〔6〕
被処理部材の第1の面と基板とを、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の半導体装置製造用仮接合層を介在するように接着させる工程、前記被処理部材の前記第1の面とは異なる第2の面に対して、機械的又は化学的な処理を施し、処理済部材を得る工程、及び、前記接合層から前記処理済部材を脱離する工程を有する、前記処理済部材を有する半導体装置の製造方法。
〔7〕
前記被処理部材の第1の面と前記基板とを前記仮接合層を介して接着させる工程の前に、前記仮接合層の接着性層に対して、活性光線若しくは放射線又は熱を照射する工程を更に有する、〔6〕に記載の半導体装置の製造方法。
〔8〕
前記被処理部材の第1の面と基板とを前記仮接合層を介して接着させる工程の後、かつ、前記被処理部材の前記第2の面に対して、機械的又は化学的な処理を施し、処理済部材を得る工程の前に、前記仮接合層を50℃〜300℃の温度で加熱する工程を更に有する、〔6〕又は〔7〕に記載の半導体装置の製造方法。
〔9〕
前記仮接合層から前記処理済部材を脱離する工程が、前記仮接合層に剥離溶剤を接触させる工程を含む、〔6〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
〔10〕
前記剥離溶剤が、炭化水素系溶剤及びおよびエーテル溶剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の溶剤であるか、これらの組み合わせである、〔9〕に記載の半導体装置の製造方法。
〔11〕
前記剥離溶剤が、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、リモネン、p−メンタン及びテトラヒドロフランからなる群より選ばれる少なくとも一種の溶剤である、〔10〕に記載の半導体装置の製造方法。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」は、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を含むものを意味する。また、本発明において「光」とは、活性光線又は放射線を意味している。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、紫外線、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光等による露光のみならず、電子線及びイオンビーム等の粒子線による描画をも意味している。
なお、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタアクリレートを表し、“(メタ)アクリルはアクリルおよびメタアクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”は、アクリロイルおよびメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、質量平均分子量が2,000以下の化合物をいう。本明細書中において、重合性化合物とは、重合性基を有する化合物のことをいい、単量体であっても、ポリマーであってもよい。重合性基とは、重合反応に関与する基を言う。
なお、以下に説明する実施の形態において、既に参照した図面において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略化する。
本発明の半導体装置製造用仮接合層によれば、被処理部材に機械的又は化学的な処理を施す際に、被処理部材を確実かつ容易に仮支持できるとともに、処理済部材に損傷を与えることなく、処理済部材に対する仮支持を解除できる半導体装置製造用仮接合層が得られる。
本発明の半導体装置製造用仮接合層は、シリコン貫通電極形成用であることが好ましい。シリコン貫通電極の形成については後に詳述する。
剥離層は、後述する剥離溶剤による剥離性を向上させる目的で用いる。そのため、剥離層は熱・薬品に対して接着性の変化が小さい一方で、剥離溶剤に対する良好な溶解性を有していることが求められる。上記剥離層はバインダーとフィラーを含有する。
剥離層の厚みは、例えば、1〜500μmの範囲内とされるが、特に限定されるものではない。
本発明においては、上記剥離層組成物が含有するバインダーとして任意のものを使用できる。
例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添テルペンフェノール樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジン、水添ロジンエステル、重合ロジン、重合ロジンエステル、変性ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、水添石油樹脂、変性石油樹脂、脂環族石油樹脂、クマロン石油樹脂、インデン石油樹脂、オレフィンコポリマー(例えば、メチルペンテン共重合体)、シクロオレフィンコポリマー(例えば、ノルボルネン共重合体、ジシクロペンタジエン共重合体、テトラシクロドデセン共重合体)、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、テフロン(登録商標)、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテラフタレート、ポリエチレンテレフタラート、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミドなどの合成樹脂や、天然ゴムなどの天然樹脂が挙げられる。中でも、セルロース樹脂、テルペン樹脂、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリアミドが好ましく、ポリイミド、ポリアミドがより好ましく、ポリイミドが最も好ましい。
本発明において、バインダーは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明においては、フィラーとして任意のものを使用できる。
本発明におけるフィラーは、剥離層中で分子分散せず、固体の状態で分散するものであれば、特に限定はない。
本発明に用いることができるフィラーとしては、有機フィラー及び無機フィラーが挙げられる。
前記有機顔料としては、公知のものが挙げられ、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、カーボンブラック等が使用できる。また、無機顔料を含有していてもよい。
無機フィラーとしては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、カオリン、焼成カオリン、タルク、ロウ石、ケイソウ土、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、リトポン、ケイ酸塩鉱物粒子(好ましくは非晶質シリカ、コロイダルシリカ、焼成石コウ、シリカ)、炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、炭酸バリウム、硫酸バリウム、マイカ等が挙げられる。
本発明に用いることができるフィラーの平均粒径(平均一次粒径)は、10nm以上20μm以下であることが好ましく、100nm以上15μm以下であることがより好ましく、500nm以上10μm以下であることが特に好ましい。上記範囲であると、剥離層中における分散安定性が良好である。
A(B,C)2〜5D4O10(OH,F,O)2(式中、AはK、Na、Caのいずれかを表し、B及びCはFe(II)、Fe(III)、Mn、Al、Mg、Vのいずれかを表し、DはSi又はAlを表す。)
例えば、無機質の層状化合物のうち、代表的化合物である膨潤性合成雲母のサイズは厚さが1〜50nm、面サイズが1〜20μm程度である。
日本アエロジル(株)製として、AEROSIL RM50(40nm)、R711(12nm)、R7200(12nm)、AEROSIL OX50(40nm)、50(30nm)、90G(20nm)、130(16nm)、150(14nm)、200(12nm)、200CF(12nm)、300(7nm)、380(7nm)が例示できる。
AGCエスアイテク(株)製として、サンスフェア H−31(3μm)、H−51(5μm)、H−121(12μm)、H−201(20μm)、サンスフェア L−31(3μm)、L−51(5μm)、サンスフェア NP−30(4μm)、NP−100(10μm)、NP−200(20μm)が例示できる。
日産化学工業(株)製として、メタノールシリカゾル(10〜20nm)、MA−ST−M(10〜20nm)、IPA−ST(10〜20nm)、EG−ST(10〜20nm)、EG−ST−ZL(70〜100nm)、NPC−ST(10〜20nm)、DMAC−ST(10〜20nm)、MEK−ST(10〜20nm)、XBA−ST(10〜20nm)、MIBK−ST(10〜20nm)が挙げられる。
溶剤は、剥離層組成物の固形分濃度が10〜40質量%になるように使用されることが好ましい。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する剥離層組成物を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
界面活性剤の添加量は、剥離層組成物の全固形分に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
接着性層は、剥離層と基板とを接続する目的で用いる。そのため、接着性層は熱・薬品に対して接着性の変化が小さいことが求められる。
接着性層は、後述する各成分を含有する接着性組成物を、従来公知のスピンコート法、スプレー法、ローラーコート法、フローコート法、ドクターコート法、浸漬法などを用いて、キャリア基板上に塗布し、次いで、乾燥することにより形成することができる。
接着性層の厚みは、例えば、1〜500μmの範囲内とされるが、特に限定されるものではない。
例えば、炭化水素樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、テフロン(登録商標)、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテラフタレート、ポリエチレンテレフタラート、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミドなどの合成樹脂や、天然ゴムなどの天然樹脂が挙げられる。中でも、ポリウレタン、ノボラック樹脂、ポリイミド、ポリスチレンが好ましく、ポリウレタン、ノボラック樹脂、ポリイミドがより好ましく、ポリウレタンが最も好ましい。
本発明において、バインダーは必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明における炭化水素樹脂は基本的には炭素原子と水素原子のみからなる樹脂を意味するが、基本となる骨格が炭化水素樹脂であれば、側鎖としてその他の原子を含んでいても良い。また、本発明における炭化水素樹脂にアクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂のように、主鎖に炭化水素基以外の官能基が直接結合する樹脂は含まれない。
)よりTOPAS8007、同5013、同6013、同6015などのペレットが発売されている。
更に、Ferrania社よりAppear3000が発売されている。
前記式中、R5〜R6が水素原子又は−CH3が好ましく、X3及びY3が水素原子が好ましく、その他の基は適宜選択される。このノルボルネン系樹脂は、JSR(株)からアートン(Arton)GあるいはアートンFという商品名で発売されており、また日本ゼオン(株)からゼオノア(Zeonor)ZF14、ZF16、ゼオネックス(Zeonex)250、同280、同480Rという商品名で市販されており、これらを使用することができる。
本発明においては、接着性組成物(ひいては接着性層)の重合性モノマーとして任意のものを使用できる。ここで重合性モノマーは重合性基を有する。重合性基とは、典型的には、活性光線若しくは放射線の照射、又は、ラジカル若しくは酸の作用により、重合することが可能な基である。
なお、重合性モノマーは、上記したバインダーとは異なる化合物である。重合性モノマーは、典型的には、低分子化合物であり、分子量2000以下の低分子化合物であることが好ましく、1500以下の低分子化合物であることがより好ましく、分子量900以下の低分子化合物であることが更に好ましい。なお、分子量は、通常、100以上である。
ラジカル重合性基は、エチレン性不飽和基が好ましい。エチレン性不飽和基としては、スチリル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基が好ましい。
CH2=C(R4)COOCH2CH(R5)OH (A)
(ただし、R4およびR5は、HまたはCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号公報、特公昭56−17654号公報、特公昭62−39417号公報、特公昭62−39418号公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の好ましいラジカル重合性化合物として、特開2010−160418、特開2010−129825、特許4364216等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性重合性基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
更に、ラジカル重合性化合物のその他の例としては、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合物等もあげることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。さらに日本接着協会誌 vol. 20、No. 7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
上記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表されるラジカル重合性化合物の各々において、複数のRの内の少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH2、又は、−OC(=O)C(CH3)=CH2で表される基を表す。
上記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される、ラジカル重合性化合物の具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが必須である。
また、ラジカル重合性化合物として、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することが好ましい。
カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸およびε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記式(1)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
このようなカプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記式(1)〜(3)においてm=1、式(2)で表される基の数=2、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、式(2)で表される基の数=3、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−120(同式においてm=2、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)等を挙げることができる。
本発明において、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記一般式(i)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。但し、各mの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
前記一般式(ii)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。但し、各nの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
前記一般式(ii)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(i)又は一般式(ii)中の−((CH2)yCH2O)−又は−((CH2)yCH(CH3)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
ラジカル重合性化合物の市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200」(新中村化学社製、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
単官能エポキシ化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert―ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド及び3−ビニルシクロヘキセンオキサイドが挙げられる。
溶剤は、接着性組成物の固形分濃度が5〜40質量%になるように使用されることが好ましい。
接着性組成物(ひいては接着性層)は、光重合開始剤、すなわち活性光線又は放射線の照射によりラジカル又は酸を発生する化合物を含有することが好ましい。
光重合開始剤を有することにより、接着性層へ光を照射することで接着性組成物のラジカルまたは酸による硬化が起こり、光照射部における接着性を低下させられる。この照射を例えば接着性層中央部に行い、周縁部にのみ接着性を残せば、剥離時に溶剤浸漬により溶解すべき剥離層の面積が小さくなるため、剥離までに要する時間が短縮される、という利点がある。
活性光線又は放射線の照射によりラジカル又は酸を発生する化合物としては、例えば、以下に述べる重合開始剤として知られているものを用いることができる。
前記重合開始剤としては、前記バインダーとしての重合性基を有する高分子化合物、又は、前記重合性モノマーとしての重合性基を有する反応性化合物における重合反応(架橋反応)を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じて酸を発生させてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記重合開始剤は、約300nm〜800nm(好ましくは330nm〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959、IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
市販品ではIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)も好適に用いられる。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
酸を発生する化合物の例として、トリクロロメチル−s−トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、及び、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、高感度である観点から、オキシムスルホネート化合物を用いることが好ましい。これら酸発生剤は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の接着性組成物(ひいては接着性層)は、熱重合開始剤、すなわち熱によりラジカル又は酸を発生する化合物を含有することも好ましい。
熱重合開始剤が存在することにより、接着性層と剥離層とが接合された後、熱重合開始剤の分解温度以上に加熱することで、接着性層を硬化させて、より耐熱性・耐薬品性の高い接着を行えるという利点がある。
熱によりラジカル発生する化合物(以下、単に、熱ラジカル発生剤とも言う)としては、公知の熱ラジカル発生剤を用いることができる。
熱ラジカル発生剤は、熱のエネルギーによってラジカルを発生し、重合性基を有する高分子化合物、及び、重合性モノマーの重合反応を開始又は促進させる化合物である。熱ラジカル発生剤を添加することによって、接着性組成物を用いて形成された接着性層に対して熱を照射した後に、被処理部材と接着性支持体との仮接着を行う場合においては、熱により架橋性基を有する反応性化合物における架橋反応が進行することにより、後に詳述するように、接着性層の接着性(すなわち、粘着性及びタック性)を前もって低下させることができる。
一方、被処理部材と接着性支持体との仮接着を行った後に、接着性支持体における接着性層に対して熱を照射した後に場合には、熱により架橋性基を有する反応性化合物における架橋反応が進行することにより、接着性層がより強靭になり、被処理部材の機械的又は化学的な処理を施している時などに生じやすい接着性層の凝集破壊を抑制できる。すなわち、接着性層における接着性を向上できる。
好ましい熱ラジカル発生剤としては、上述した活性光線又は放射線の照射により酸又はラジカルを発生する化合物が挙げられるが、熱分解点が130℃〜250℃、好ましくは150℃〜220℃の範囲の化合物を好ましく使用することができる。
熱ラジカル発生剤としては、芳香族ケトン類、オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。中でも、有機過酸化物又はアゾ系化合物がより好ましく、有機過酸化物が特に好ましい。
具体的には、特開2008−63554号公報の段落0074〜0118に記載されている化合物が挙げられる。
熱により酸を発生する化合物(以下、単に、熱酸発生剤とも言う)としては、公知の熱酸発生剤を用いることができる。
熱酸発生剤は、好ましくは熱分解点が130℃〜250℃、より好ましくは150℃〜220℃の範囲の化合物が挙げられる。
熱酸発生剤としては、例えば、加熱によりスルホン酸、カルボン酸、ジスルホニルイミドなどの低求核性の酸を発生する化合物である。
熱酸発生剤から発生する酸としてはpKaが2以下と強い、スルホン酸や電子求引基の置換したアルキル〜はアリールカルボン酸、同じく電子求引基の置換したジスルホニルイミドなどが好ましい。電子求引基としてはフッ素原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を挙げることができる。
熱酸発生剤としては、上記(D)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤の適用が可能である。例えばスルホニウム塩やヨードニウム塩等のオニウム塩、N−ヒドロキシイミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート、o−ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができる。
また、本発明においては活性光線又は放射線の照射によって実質的に酸を発生せず、熱によって酸を発生するスルホン酸エステルを使用することも好ましい。
活性光線又は放射線の照射によって実質的に酸を発生していないことは、化合物の露光前後での赤外線吸収(IR)スペクトル、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定により、スペクトルに変化がないことで判定することができる。
スルホン酸エステルの分子量は、230〜1,000が好ましく、230〜800がより好ましい。
本発明で使用可能なスルホン酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いてもよい。スルホン酸エステルは、例えば、塩基性条件下、スルホニルクロリド又はスルホン酸無水物を対応する多価アルコールと反応させることにより合成することができる。
熱酸発生剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
接着性組成物(ひいては接着性層)は、上記の成分に加えて、さらに本発明の効果を損なわない範囲において、目的に応じて種々の化合物を含有することができる。
例えば、増感色素、連鎖移動剤、重合禁止剤、界面活性剤を好ましく使用することができる。
接着性組成物(ひいては接着性層)が有してもよい界面活性剤の具体例及び好ましい例としては、前述の剥離層組成物が有してもよい界面活性剤のものと同様である。
キャリア基板12の素材は特に限定されないが、例えば、シリコン基板、ガラス基板、金属基板などが挙げられるが、半導体装置の基板として代表的に用いられるシリコン基板を汚染しにくい点や、半導体装置の製造工程において汎用されている静電チャックを使用できる点などを鑑みると、シリコン基板であることが好ましい。
キャリア基板12の厚みは、例えば、300μm〜5mmの範囲内とされるが、特に限定されるものではない。
接着性層11の厚みは、例えば、1〜500μmの範囲内とされるが、特に限定されるものではない。
ここで、シリコン基板61の厚さは、例えば、200〜1200μmの範囲内となっている。
そして、接着性支持体100の接着性層11に対して、剥離層71の表面を押し当てる。これにより、図1Bに示すように、剥離層71と、接着性層11とが接着し、剥離層71と、接着性層11とを有する仮接合層80が形成される。
またこの後、必要に応じて、接着性支持体100とデバイスウエハ60との接着体を加熱し(熱を照射し)、接着性層をより強靭なものとしても良い。これにより、デバイスウエハ60の後述する機械的又は化学的な処理を施している時などに生じやすい接着性層の凝集破壊を抑制できるため、接着性支持体100の接着性を高めることになる。特に、熱により架橋性基を有する反応性化合物における架橋反応を促進できる観点から、接着性層は、熱重合開始剤を含有していることが好ましい。
加熱温度は50℃〜300℃であることが好ましい。
また、機械的又は化学的な処理として、薄膜化処理の後に、薄型デバイスウエハ60’の裏面61b’からシリコン基板を貫通する貫通孔(図示せず)を形成し、この貫通孔内にシリコン貫通電極(図示せず)を形成する処理を、必要に応じて行ってもよい。
脱離の方法は特に限定されるものではないが、仮接合層80に剥離液に接触させ、その後、必要に応じて、接着性支持体100に対して薄型デバイスウエハ60’を摺動させるか、あるいは、接着性支持体100から薄型デバイスウエハ60’を剥離することにより行うことが好ましい。仮接合層における剥離層は、剥離液に対する親和性が高いため、上記方法により、接着性層110と薄型デバイスウエハ60’の表面61aとの仮接着を容易に解除することができる。
これら飽和炭化水素系溶剤の炭素数は6〜10が好ましく、さらに好ましくは7〜9である。溶剤の揮発の抑制の点で炭素数6以上が好ましく、炭素数7以上がより好ましい。
これらエーテル溶剤の炭素数は4〜10が好ましく、さらに好ましくは4〜9である。溶剤の揮発の抑制の点で炭素数4以上が好ましい。
図2は、従来の接着性支持体とデバイスウエハとの仮接着状態の解除を説明する概略断面図である。
従来の実施形態においては、図2に示すように、接着性支持体として、キャリア基板12の上に、従来の仮接着剤により形成された接着性層11’が設けられてなる接着性支持体100’を使用し、それ以外は、図1A及び図1Bを参照して説明した手順と同様に、接着性支持体100’とデバイスウエハとを仮接着し、デバイスウエハにおけるシリコン基板の薄膜化処理を行い、次いで、図1Cを参照して説明した手順と同様に、接着性支持体100’から薄型デバイスウエハ60’を剥離する。
一方、従来の仮接着剤の内、接着性が低いものを採用すると、デバイスウエハとキャリア基板との仮接着が弱すぎ、デバイスウエハをキャリア基板で確実に支持できないという不具合が生じやすい。
例えば、活性光線若しくは放射線又は熱の照射により、接着性層を、低接着性領域及び高接着性領域が形成された接着性層に変換した上で、被処理部材の接着性支持体による仮接着を行っても良い。以下、この実施形態について説明する。
よって、上記露光は、接着性層11の中央域には露光されるが、中央域を取り囲む周辺域には露光されない、パターン露光である。
ここで、本明細書中における「低接着性領域」とは、「高接着性領域」と比較して低い接着性を有する領域を意味し、接着性を有さない領域(すなわち、「非接着性領域」)を包含する。同様に、「高接着性領域」とは、「低接着性領域」と比較して高い接着性を有する領域を意味する。
すなわち、接着性層31は、外表面31a側には低接着性領域31Aを、内表面31b側には高接着性領域31Bをそれぞれ有することになる。
このような接着性層31は、活性光線若しくは放射線又は熱50の照射量を、外表面31aには、活性光線若しくは放射線又は熱50が充分に照射されるものの、内表面31bまでには、活性光線若しくは放射線又は熱50’が到達しないような照射量とすることにより、容易に形成できる。
ここで、このような照射量の変更は、露光機や加熱装置の設定を変更することにより容易に行うことができるため、設備コストを抑制できるとともに、接着性層21、31の形成に多くの時間を費やすものでもない。
以上のように、上記の接着性層31は、その形成が容易である。
その結果、基板12及びシリコン基板61のそれぞれに対する接着性層31の接着性を、デバイスウエハ60のシリコン基板61を確実かつ容易に仮支持できるとともに、薄型デバイスウエハ60’に損傷を与えることなく、薄型デバイスウエハ60’のシリコン基板に対する仮支持を容易に解除できる程度の接着性に、高精度で、かつ、容易に制御できる。
例えば、被処理部材としては、化合物半導体基板を挙げることもでき、化合物半導体基板の具体例としては、SiC基板、SiGe基板、ZnS基板、ZnSe基板、GaAs基板、InP基板、及び、GaN基板などが挙げられる。
4インチSiウエハに下記表1記載に示す組成の各液状接着性組成物をスピンコーター(Mikasa製 Opticoat MS−A100,1200rpm,30秒)により塗布したのち、100℃で30秒ベークし、厚さ10μmの接着性層が設けられたウエハ1(すなわち接着性支持体)を形成した。
S2 : PGMEA 150質量部
S3 : N−メチル−2−ピロリドン 150質量部
NKオリゴEA7440(新中村化学製、カルボン酸基及びラジカル重合性基を有するノボラック樹脂)
Durimide 10(富士フイルム製,ポリイミド樹脂)
重合性モノマー(1):UA−1100H(新中村化学製、4官能ウレタンアクリレート)
重合性モノマー(2):A−TMPT(新中村化学製、トリメチロールプロパントリアクリレート)
重合性モノマー(3):2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン(東京化成(株)製)
光重合開始剤(1):IRGACURE OXE 02(BASF社製)
熱重合開始剤(1):パーブチルZ(日油(株)製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)
4インチSiウエハに下記表2記載に示す組成の各液状剥離層組成物をスピンコーター(Mikasa製 Opticoat MS−A100,1200rpm,30秒)により塗布したのち、100℃で300秒ベークし、厚さ20μmの剥離層が設けられたウエハ2(すなわち被処理部材)を形成した。
樹脂(2): MACROMELT 6901(ヘンケル社製,ナイロン)
樹脂(3): ポリメタクリル酸メチル(アルドリッチ製,分子量5万)
樹脂(4): セルロースアセテート(アルドリッチ製,分子量7万)
樹脂(5): クリアロンP−135(ヤスハラケミカル(株)製)
フィラー(1) : AEROSIL RM50(40nm)(日本アエロジル(株)製)
フィラー(2) : サンスフェア H−201(20μm)(AGCエスアイテク(株)製)
フィラー(3) : メタノールシリカゾル EG−ST−ZL(70〜100nm)(日産化学工業(株)製)
フィラー(4) : タフチックC(12μm)(東洋紡(株)製)
フィラー(5) : ケミスノーMX−500(平均粒径5μm)(綜研化学(株)製)
フィラー(6) : 中空粒子 SX866(A)(40nm)(JSR(株)製)
フィラー(7) : ルーセンタイトSTN (コープケミカル製,アスペクト比:50〜100)
フィラー(8) : 炭酸ナトリウム(和光化学製)
下記表3に記載の組み合わせでウエハ1とウエハ2を圧着、ベークすることで試験片を作成した。
表面に何も塗布していない4インチSiウエハ又は剥離層付き4インチSiウエハ(以降ウエハ2とする)を分割し、5mm×20mmのサンプル片とした。同様に分割した5mm×20mmのウエハ1のサンプル片を、その接着性層が、表面に何も塗布していない4インチSiウエハ又はウエハ2の剥離層に対して5mm×5mmの正方形で接触するように重ね、25℃で20N/cm2で30秒間加圧接着した。
加圧接着後、180℃で60秒間加熱した。
作成された試験片のせん断接着力を、引っ張り試験機(イマダ製デジタルフォースゲージ、型式:ZP−50N)を用いて、250mm/minの条件で接着性層の面に沿った方向に引っ張り測定した。結果を下記表3に示す。
作成された試験片を、表3に記載の剥離液に25℃で浸漬させた。2枚のサンプル片が自然に剥離するまで浸漬し、その時間を計測した。結果を下記表3に示す。
また、実施例15を除く全ての実施例において、以下に示す露光プロセスを経た場合、接着性層と剥離層との接着性は全く発現しなかった。
ウエハ1の接着性層に、UV露光装置(浜松ホトニクス製 LC8)を用いて、254nmの波長の光を、500mJ/cm2の露光量で露光した。
12 キャリア基板
31a 接着性層の外表面
31b 接着性層の内表面
21A,31A 低接着性領域
21B,31B 高接着性領域
40 マスク
41 光透過領域
42 遮光領域
50 活性光線又は放射線
50’ 活性光線若しくは放射線又は熱
60 デバイスウエハ
60’ 薄型デバイスウエハ
61, シリコン基板
61a シリコン基板の表面
61b シリコン基板の裏面
61b’ 薄型デバイスウエハの裏面
62 デバイスチップ
63 バンプ
70 テープ
71 剥離層
80 仮接合層
100,100’,110,120 接着性支持体
Claims (11)
- (A)剥離層と、(B)接着性層とを有する半導体装置製造用仮接合層であって、前記剥離層がバインダーとフィラーとを含む層である半導体装置製造用仮接合層。
- 前記フィラーが、有機フィラー又は無機フィラーである、請求項1に記載の半導体装置製造用仮接合層。
- 前記フィラーが、有機架橋ポリマー粒子及びケイ酸塩鉱物粒子から選ばれる少なくとも一つのフィラーである、請求項1又は2に記載の半導体装置製造用仮接合層。
- 前記接着性層がバインダーと、重合性モノマーと、光重合開始剤及び熱重合開始剤の少なくとも一方とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置製造用仮接合層。
- 支持体と、被処理部材と、前記支持体と前記被処理部材との間に設けられた請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置製造用仮接合層とを有する、積層体。
- 被処理部材の第1の面と基板とを、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置製造用仮接合層を介在するように接着させる工程、前記被処理部材の前記第1の面とは異なる第2の面に対して、機械的又は化学的な処理を施し、処理済部材を得る工程、及び、前記接合層から前記処理済部材を脱離する工程を有する、前記処理済部材を有する半導体装置の製造方法。
- 前記被処理部材の第1の面と前記基板とを前記仮接合層を介して接着させる工程の前に、前記仮接合層の接着性層に対して、活性光線若しくは放射線又は熱を照射する工程を更に有する、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記被処理部材の第1の面と基板とを前記仮接合層を介して接着させる工程の後、かつ、前記被処理部材の前記第2の面に対して、機械的又は化学的な処理を施し、処理済部材を得る工程の前に、前記仮接合層を50℃〜300℃の温度で加熱する工程を更に有する、請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記仮接合層から前記処理済部材を脱離する工程が、前記仮接合層に剥離溶剤を接触させる工程を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記剥離溶剤が、炭化水素系溶剤及びおよびエーテル溶剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の溶剤であるか、これらの組み合わせである、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記剥離溶剤が、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、リモネン、N−メチル−2−ピロリドン、p−メンタン及びテトラヒドロフランからなる群より選ばれる少なくとも一種の溶剤である、請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
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