JP2014072224A - 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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徳信 赤尾
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Shinji Yashima
伸二 八島
Yuki Taira
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Abstract

【課題】基板温度の上昇を抑えサーマルバジェットを抑制しつつ、基板を加熱処理する。
【解決手段】基板を処理する処理室と、前記処理室内に設けられ前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部と、前記基板支持部で支持された基板を加熱処理するためのマイクロ波を前記処理室内へ供給するマイクロ波供給部と、前記マイクロ波による基板加熱処理時において前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、前記処理室内からガスを排出する排気部と、を備えるように、基板処理装置を構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板上にIC(Integrated Circuit)等の半導体装置を製造する基板処理技術に係り、特に、マイクロ波を用いて、半導体ウェハ(以下、ウェハという。)等の基板を処理し、半導体装置を製造する半導体製造装置や、基板を処理する基板処理装置、あるいは、半導体装置の製造方法に関する。
半導体製造工程の1つに基板(シリコンウェハやガラスなどをベースとする微細な電気回路のパターンが形成された被処理基板)の表面に所定の成膜処理を行うCVD(Chemical Vapor Deposition)工程がある。これは、例えば、気密な反応室に基板を装填し、反応室内に設けた加熱手段により基板を加熱し、成膜ガスを基板上へ導入しながら化学反応を起こし、基板上に設けた微細な電気回路のパターン上へ薄膜を均一に形成するものである。
形成された薄膜に対して、更なる膜処理が成される場合がある。ここでは、膜を活性化させるためや、基板周囲の雰囲気の温度を高めるために、加熱処理が成されている。
一方で、微細な電気回路の材質として、電気特性の良い材質、例えばアルミニウム(Al)などが採用されている。しかしながら、耐熱性の低い材質の場合、電気回路を形成した後に基板を加熱処理すると、回路の変形などが起きることが危惧される。
そこで、加熱処理をする際、基板のサーマルバジェット(熱履歴)が少なく且つ均一となるような基板処理方法が求められている。
下記の特許文献1には、形成された薄膜に対して加熱処理を施す技術が開示されている。
特開2010−147417号公報
本発明の目的は、従来よりも基板温度の上昇を抑えサーマルバジェットを抑制しつつ、基板を加熱処理することができる基板処理技術を提供することにある。
本発明に係る基板処理装置の代表的な構成は、次のとおりである。
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に設けられ、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部と、
前記基板支持部で支持された基板を加熱処理するためのマイクロ波を、前記処理室内へ供給するマイクロ波供給部と、
前記マイクロ波による基板加熱処理時において、前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、
前記処理室内からガスを排出する排気部と、
を備える基板処理装置。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法の他の代表的な構成は、次のとおりである。
処理室に基板を搬入し、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部に基板を支持する工程と、
前記処理室にマイクロ波を供給する工程と、
前記基板の表面と裏面にガスを供給する工程と、
前記処理室内からガスを排出する工程と
を備える半導体装置の製造方法。
上記のように基板処理装置や半導体装置の製造方法を構成すると、マイクロ波照射により基板加熱中にガスにより基板を冷却することで、サーマルバジェットを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の構成を示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の構成を示す概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係る基板処理装置における基板搬送フローの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る処理室の基板加熱処理時における詳細側面図である。 本発明の第1実施形態に係る処理室の基板搬出入時における概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係る処理室の基板加熱処理時における概略平面図である。 本発明の第2実施形態に係る処理室の基板加熱処理時における概略平面図である。 比較例に係る処理室の基板加熱処理時における概略側面図である。 シリコン基板にマイクロ波を照射したときのマイクロ波パワーと基板温度との相関データの一例である。
(第1実施形態)
半導体装置を製造する一工程として、例えば、成膜原料に有機材料を使って、誘電率の高い絶縁膜であるHigh−k膜として、HfO(Hafnium Oxide、ハフニア)膜等を形成する工程が存在する。
こうして形成されたHfO膜は、有機材料に起因し、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)を含むCH、OHなどの不純物が数%と多量に含まれているため、そのままでは、電気的絶縁性が不十分である。このような薄膜の電気的絶縁性、およびその安定性を確保するため、HfO膜をOやN雰囲気中でヒータ加熱により650℃〜800℃前後の高速アニール処理が行われる。これにより、CやH等の不純物を離脱させて緻密化し安定した絶縁体薄膜に改質しようとする試みが行われている。この緻密化は、結晶化まではさせないが、アモルファス状態の平均原子間距離を縮めるために行なわれる。このようなヒータ加熱による高速アニール処理では、HfO膜を改質処理するために、基板全体を所定の温度に加熱することになる。
一方、最近の半導体デバイスにおいては、微細化に伴い浅接合化が進んでおり、サーマルバジェット(熱履歴)を小さくすることが求められている。そのため、上述したHigh−k膜の形成工程で用いられるアニール処理においても、サーマルバジェットを小さくするため、低温で不純物を離脱させて緻密化することが求められている。
このような膜質改善処理を低温で行うために、マイクロ波による加熱装置が検討されている。マイクロ波加熱装置は、基板上に形成された膜の改質エネルギーをマイクロ波エネルギーにより与えるものである。マイクロ波エネルギーによる加熱はヒータ加熱と比べ基板温度が低い状態で膜の改質を行うことができる。マイクロ波加熱装置においては、マイクロ波パワーを大きくすると、改質処理時間が短縮でき、改質内容も向上する。
しかしながら、マイクロ波加熱装置においては、マイクロ波パワーを大きくすると、基板温度が上昇する。図9は、処理室内に載置したシリコン基板にマイクロ波を照射したときのマイクロ波パワー(電力)と基板温度との相関データの一例を示す。横軸はマイクロ波パワーであり、縦軸はマイクロ波照射開始10分後の基板温度である。このことから、マイクロ波パワーが小さいと基板温度は低いが、マイクロ波パワーを大きくすると基板温度は高くなることがわかる。そこで、本実施例では、基板温度の上昇を抑えサーマルバジェットを抑制しつつ、基板を加熱処理することができる基板処理技術を説明する。
図1、図2を用いて、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1を説明する。図1は、基板処理装置1を上面から見たときの構成を示す概略平面図である。図2は、基板処理装置を側面から見たときの構成を示す概略側面図である。
第1実施形態に係る基板処理装置1は、半導体を製造するために予め定められた所定の処理を実行する半導体製造装置として構成されており、マイクロ波を利用して基板であるウェハを加熱処理する装置である。
第1実施形態に係る基板処理装置1は、少なくとも、基板としてのウェハに所定の処理を施す処理室を含むプロセスモジュール(PM;Process Module)10と、ウェハが搬送される搬送室を含むフロントエンドモジュール(EFEM;Equipment Front End Module)20と、ウェハが収納されて運搬される基板収容器(例えば、FOUP(Front−Opening Unifiled Pod)。以下「ポッド」と記載)を装置外部の搬送装置と受渡しする容器載置台としてのロードポート(LP;Load Port)30とによって構成される。
プロセスモジュール10及びロードポート30は、少なくとも1つずつ設けられる。図1では、プロセスモジュール10及びロードポート30が3つずつ設けられているが、この構成は一例であって、本発明の構成はこの構成に限定されない。
また、制御手段としての制御部40は、所定のプログラムファイルを実行することにより、後述する基板搬送手段としての搬送ロボット202を制御し、プロセスモジュール10、フロントエンドモジュール20及びロードポート30間においてウェハを搬送する。
また、制御部40は、所定のプログラムファイルを実行することにより、プロセスモジュール10を構成する各種機構を制御し、プロセスモジュール10内においてウェハを処理する。
(プロセスモジュール10)
プロセスモジュール10は、加熱処理(アニール)や、膜質改善のための改質処理などの処理をウェハに実施する。プロセスモジュール10の詳細については後述する。
プロセスモジュール10は、ゲートバルブ(GV;Gate Valve)100を介して、フロントエンドモジュール20と連通可能となっている。
(フロントエンドモジュール20)
フロントエンドモジュール20は、プロセスモジュール10で処理されたウェハが載置される基板載置部200、搬送ロボット202、ファン201等を備える。
基板載置部200は、フロントエンドモジュール20を構成する空間の一角に設けられ、台203上に備えられる。台203は、搬送ロボット200を支えるロボット支持台205と重ならない位置に備えられており、ゲートバルブ100やシャッタ300を塞がないような位置としている。
フロントエンドモジュール20の天井には、ファン201が備えられている。ファン201は、天井から基板載置部200、搬送ロボット202やフロントエンドモジュール20の底に向けて除埃された大気を供給する。これによってエアーフロー204を形成する。
フロントエンドモジュール20の底部には、ファン201によって供給された大気を排気する排気管206が備えられている。排気管206には、ガス流れの上流からガス排出用バルブ207及びポンプ208が備えられ、フロントエンドモジュール20内の雰囲気の排気を制御している。
エアーフロー204を形成することで、フロントエンドモジュール20内を常に清浄な大気状態とすると共に、排気管206から排気することで、フロントエンドモジュール20内の埃等が巻き上がらないようにしている。
なお、フロントエンドモジュール20の排気部は、上述したように、排気管206、排出用バルブ207、ポンプ208を設けて積極的に雰囲気を排気する構成だけでなく、次のように構成してもよい。
即ち、フロントエンドモジュール20の底部に開口面積が調整可能な構造のスリットを設ける。このような構成の場合、外部からのパーティクル侵入を抑制するため、内部が外部より若干加圧状態となるよう調整する。ファン201から供給されるエアーフロー204によって、雰囲気は底部のスリットから外部へ排出される。
このような構成とすることで、より安価に装置を提供することが可能となる。
搬送ロボット202は、前述したように、ロボット支持台205に支持されている。
また、搬送ロボット202は、プロセスモジュール10と、ロードポート30に搭載されたポッド301と、基板載置部200との間でウェハを移載するため、アーム及びその支持軸が水平回転するよう構成される。
更には、各ゲートバルブ100(1)〜100(3)の近傍、シャッタ300(1)〜300(3)の近傍、基板支持部200の近傍に移動するため、プロセスモジュール10の配列方向と平行に、ロボット支持台205上で水平方向のスライド移動が可能となるよう構成される。
以上の構成により、搬送ロボット202は、プロセスモジュール10と、ロードポート30に搭載されたポッド301と、基板載置部200との3者の間でウェハを搬送することができる。
また、搬送ロボット202は、ウェハを保持する基板保持部としてのアームを上下に1つずつ備える。搬送ロボット202は、例えば、上アームの先に未処理ウェハを載せ、各プロセスモジュール10に対して搬入するとともに、下アームの先にプロセスモジュール10内の処理済みウェハを載せ、各プロセスモジュール10から搬出すること(ウェハを入れ替えて搬送すること)ができるよう構成されている。
基板載置部200は、プロセスモジュール10で加熱処理された処理済みのウェハを支持するものである。載置されたウェハにはエアーフロー204が供給され、加熱処理されたウェハを冷却する。
なお、図1と図2では、プロセスモジュール10の数と基板載置部200のウェハ収容数は同じ数(3つ)だけ設けられているが、本発明はこのような構成に限らず、プロセスモジュール10の個数は、ウェハが搬送される時間に応じて適宜変更され得る。また、フロントエンドモジュール20は、シャッタ300を介して、ロードポート30と連通可能となっている。
(ロードポート30)
ロードポート30は、基板収容器としてのポッド301が載置される載置台であり、複数設けられている。図1に示すように、ロードポート30は、プロセスモジュール10と同じ数だけ設けられているが、ロードポート30をいくつ設けるかは、後述するウェハ搬送方式によって異なる。具体的には、1つのポッド301から複数のプロセスモジュール10へウェハを搬送する振分方式によってウェハを搬送する場合には、ロードポート30は少なくとも1つ設けられればよく、複数のポッド301からウェハを搬送する並列方式によってウェハを搬送する場合には、搬送先を記述した搬送レシピなどに応じて所定の数のロードポート30が設けられる。
(ウェハ搬送方法)
以下、図3を用いて、第1実施形態に係る基板処理装置1がウェハを搬送する方法を説明する。図3は、1つのポッド301に収納されているウェハ111を各プロセスモジュール10に1枚ずつ搬送する振分方式を説明するための図である。ここでは、ロードポート30(1)とプロセスモジュール10(1)〜10(3)との間でウェハを搬送するものとする。
まず、矢印Aに示すように、ロードポート30(1)に載置されたポッド301から(1枚目の)ウェハを取り出し、矢印Bに示すように、プロセスモジュール10(1)に搬入する。
次に、矢印Aに示すように、ロードポート30(1)に載置されたポッド301から次の(2枚目の)ウェハを取り出し、矢印Cに示すように、プロセスモジュール10(2)に搬入する。
さらに、矢印Aに示すように、ロードポート30(1)に載置されたポッド301から次の(3枚目の)ウェハを取り出し、矢印Dに示すように、プロセスモジュール10(3)に搬入する。
プロセスモジュール10(1)〜10(3)において処理されたウェハは、矢印Eのように、基板載置部200へ載置され、エアーフロー204により冷却される。冷却されたウェハは順次取り出され、ロードポート30(1)のポッドに搬送される。
(処理室)
続いて、図4を用いて、図1のプロセスモジュール10について詳しく説明する。
図4は、第1実施形態に係るプロセスモジュール10の基板加熱処理時における垂直断面図である。プロセスモジュール10は、処理室110に、マイクロ波発生部23等のマイクロ波供給部、ガス供給管52等のガス供給部、排気管62等の排気部等が備えられた構成となっている。
処理室110は、誘電体である半導体基板としてのウェハ111、例えばシリコンウェハを加熱処理する。処理室110内には、導電性の基板支持台12が設けられ、ウェハ111は基板支持台12上の基板支持ピン13上に、基板面が水平方向となるように載置される。
処理室110を形成する処理容器18は、処理容器を形成する壁(外殻)が、例えばアルミニウム(Al)やステンレス(SUS)など金属材料により構成されており、処理室110の内部と外部とをマイクロ波的に遮蔽する構造となっている。
(マイクロ波供給部)
マイクロ波発生部23は、例えば、固定周波数のマイクロ波を発生する。マイクロ波発生部23としては、例えばマイクロトロン、クライストロン、ジャイロトロン等が用いられる。マイクロ波発生部23で発生したマイクロ波は、導波路21を介して、導波口22から処理室110内に照射される。導波路21には、導波路21内部の反射電力を少なくするマッチング機構(整合部)26が設けられる。
処理室110内に供給されたマイクロ波は、ウェハ111の表面に向かって照射される。処理室110内のウェハ111に当たったマイクロ波は、ウェハ111に吸収され、ウェハ111はマイクロ波により誘電加熱される。
主に、導波路21、導波口22、マッチング機構26からマイクロ波供給部が構成される。尚、マイクロ波発生部23をマイクロ波供給部として含めてもよい。
(基板支持ピンと基板支持台)
処理室110内には、ウェハ111を支持する基板支持ピン13が設けられている。基板支持ピン13は、支持したウェハ111の中心と処理室110の中心とが垂直方向で略一致するように設けられている。基板支持ピン13は、例えば石英又はテフロン(登録商標)等を材質とし、複数(本実施形態においては3本)で構成される。その基板支持ピンの上端でウェハ111を支持する。
基板支持ピン13の下部であってウェハ111の下方には、導電性の基板支持台12が設けられている。基板支持台12は、例えばアルミニウム(Al)などの導体である金属材料により構成されている。基板支持台12は、ウェハ111が載置される側の面である基板載置面を有し、上面から見た形がウェハ111の外径よりも大きい円形で、円盤状又は円柱状に形成されている。このように、基板支持台12は、基板支持ピン13で支持されたウェハ111の裏面側に設けられ、該ウェハ111の裏面と平行で、ウェハ111の裏面と対向する対向面である基板載置面を有するものである。
主に、基板支持ピン13と基板支持台12から基板支持部が構成される。
基板支持台12は導電体であるため、基板支持台12の表面、つまり基板載置面においてはマイクロ波の電位がゼロとなる。したがって、仮にウェハ111を基板支持台12に直接置いた場合、マイクロ波の電界強度が弱い状態となる。そこで、本実施形態では、基板支持ピン13を用いることで、マイクロ波の腹(ピーク)の位置にウェハ111が位置されるよう設定する。マイクロ波のピーク位置、つまり基板支持台12の表面からλ/4の奇数倍の位置(λはマイクロ波の波長)では電界が強いため、ウェハ111を効率よくマイクロ波で加熱することができる。なお、ウェハ111の位置は、厳密に基板載置面からλ/4の奇数倍の位置である必要はなく、実用的にウェハ111をマイクロ波で加熱することができる位置であればよい。
更には、基板支持台12が導電体であるため、基板支持台12の表面にてマイクロ波エネルギーを消費することがないので、基板支持台12からの反射波によってもウェハ111を効率よく加熱することができる。
さらに、本実施形態においては、導波口22と基板支持ピン13で支持されたウェハ11の表面との間の距離を、供給されるマイクロ波の1/4波長(λ/4)の奇数倍の距離としている。具体的には、使用するマイクロ波の周波数を5.8GHzとし、そのマイクロ波の波長51.7mmの1/4の距離である12.9mmとしている。このような構成とすることで、導波口22から照射されるマイクロ波のピーク位置(波形の腹の位置)にウェハ11を位置させることができるので、ウェハ11の加熱効率が良い。
基板支持台12は、ステンレス(SUS)等の金属製の回転軸14で支えられ、回転軸14は、駆動部15により水平方向に回転する。したがって、駆動部15により、回転軸14、基板支持台12、基板支持ピン13、ウェハ111を、水平方向に回転することができる。また、駆動部15は、回転軸14を垂直方向に昇降する。したがって、駆動部15により、回転軸14、基板支持台12、基板支持ピン13、ウェハ111を、垂直方向に昇降することができる。駆動部15は、制御部40と電気的に接続されており、制御部40により制御される。
(ガス供給部と排気部)
例えば直方体である処理容器18の側壁、つまり処理室110の側壁には、例えば窒素(N)等のガスを供給するガス供給管52が設けられている。ガス供給管52には、上流から順に、ガス供給源55、ガス流量を調整する流量制御装置54、ガス流路を開閉するバルブ53が設けられている。このバルブ53を開閉することで、処理室110内にガス供給管52からガスが供給、又は供給停止される。ガス供給管52から供給されるガスは、ウェハ111を冷却したり、パージガスとして処理室110内のガスを押し出したりするのに用いられる。
主に、ガス供給管52と流量制御装置54とバルブ53から、ガス供給部が構成される。尚、ガス供給源55をガス供給部に含めても良い。
流量制御装置54とバルブ53は、制御部40と電気的に接続されており、制御部40により制御される。
また、処理室110の側壁には、処理室110内のガスを排気する排気管62が設けられている。排気管62には、上流から順に、圧力調整バルブ63と、排気装置としての真空ポンプ64が設けられており、この圧力調整バルブ63の開度を調整することで、処理室110内の圧力が所定の値に調整される。
主に、排気管62と圧力調整バルブ63から、排気部が構成される。尚、排気部に真空ポンプ64を含めても良い。
圧力調整バルブ63と真空ポンプ64は、制御部40と電気的に接続されており、制御部40により圧力制御される。
図4に示すように、ガス供給管52は、処理室110の側壁に設けられたガス供給口52aにより、処理室110内へ開口している。また、排気管62は、処理室110の側壁に設けられた排気口62aにより、処理室110内へ開口している。ガス供給口52aと排気口62aは、その垂直方向の位置がほぼ同じである。排気口62aは、ガス供給口52aと対向する位置に設けられている。ガス供給口52a及び排気口62aの上端は、基板加熱処理時におけるウェハ111の表面よりも上方に位置し、ガス供給口52a及び排気口62aの下端は、基板加熱処理時におけるウェハ111の裏面よりも下方に位置している。
図6は、図4の処理室を上面から見た図であり、第1実施形態に係る処理室の基板加熱処理時における概略平面図である。図4と図6において破線矢印はガスの流れを示す。図4と図6に示すように、排気口62aは、垂直方向及び水平方向において、ガス供給口52aと対向する位置に設けられている。
図4に示すように、ガス供給口52aと排気口62aは、いずれも、その垂直方向(高さ方向、つまり図4における上下方向)の径は、ウェハ111の厚さよりも大きく、加熱処理時におけるウェハ111の垂直方向の位置(基板加熱処理位置)は、ウェハ111の側端部111aがガス供給口52a及び排気口62aと対向するように構成されている。図4の例では、ウェハ111の垂直方向の位置が、ガス供給口52a及び排気口62aの垂直方向における中間位置となるように構成されている。
したがって、ガス供給口52aから水平方向に流出されたガスは、図4の破線矢印に示すように、ウェハ111の表面(図4における上面)と裏面(図4における下面)に沿って水平方向に流れ、排気口62aに水平方向に流入する。これにより、ウェハ111の表面と裏面の両面から、ガスで効率よくウェハ111を冷却することができる。
また、ウェハ111の面に平行にガスを流すので、ウェハ111の面に対して垂直方向にガスを流す場合に比べ、ウェハ111がガスに押される力は弱い。したがって、後述の比較例のようにウェハ111の面に垂直方向にガスを流す場合に比べ、多量のガスを流すことができ、ウェハ111の除熱を効率よく行うことができる。
ガスを供給する際、基板支持台12は、ステンレス(SUS)等の金属製の回転軸14で支えられ、回転軸14は、駆動部15により水平方向に回転する。したがって、駆動部15により、回転軸14、基板支持台12、基板支持ピン13、ウェハ111を、水平方向に回転する。回転することで、基板の周方向に対して均一にガスを供給することができる。即ち、基板を均一に冷却することができる。
なお、図6の例では、ガス供給口52aと排気口62aの垂直断面は例えば円形であるが、ガス供給口52aと排気口62aのいずれか一方又は両方を、基板支持ピン13で支持されるウェハ面と同じ方向、つまり水平方向に長い横長のスリット状に形成してもよい。例えば、図6において、ガス供給口52aと排気口62aの両方の水平方向(図6における上下方向)の径を、ウェハ111の直径よりも長くなるように構成することもできる。このようにすると、ガスがウェハ111の面上に広がって流れ易くなり、冷却効率が上がる。
(ウェハ搬送口)
図5は、第1実施形態に係る処理室の基板搬出入時における概略側面図である。図5に示すように、処理容器18の下部であって処理室110の側壁には、処理室110の内外にウェハ111を搬送するためのウェハ搬送口102が設けられている。処理室110は、下部のウェハ搬出入エリア(領域)と上部のウェハ加熱処理エリアとに分かれている。
ウェハ搬送口102は、基板加熱処理時における処理室110内の基板支持台12の位置の下方である処理容器18の側壁、つまり、ウェハ搬出入エリアの処理容器18の側壁に設けられている。ウェハ搬送口102には、ゲートバルブ100が設けられており、ゲートバルブ駆動部101によりゲートバルブ100を開けることにより、処理室110内とフロントエンドモジュール20の搬送室内とが連通するように構成されている。
上述したように、フロントエンドモジュール20の搬送室内には、ウェハ111を搬送する搬送ロボット202が設けられている。基板支持ピン13と基板支持台12をウェハ搬出入エリアの基板搬送位置まで降下させ、ゲートバルブ100を開くことによって、搬送ロボット202により処理室110内と搬送室内との間で、ウェハ111を搬送することができる。
処理室110内と搬送室内との間におけるウェハ111の搬送が終了すると、ゲートバルブ100が閉じられる。処理室110内は、気密にシール(密閉)され、また、電磁的にもシールされて、処理室110内からガスもマイクロ波も漏洩しない状態となる。
(制御部)
基板処理装置1は、この基板処理装置1の各構成部分の動作を制御する制御部40を備え、制御部40は、マイクロ波発生部23、ゲートバルブ駆動部101、搬送ロボット202、流量制御装置54、バルブ53、圧力調整バルブ63、駆動部15等の各構成部の動作を制御する。
(基板処理動作)
次に、基板処理装置1における本実施形態の基板処理動作について説明する。本実施形態の基板処理は、半導体装置を製造する複数工程の中の一工程を構成するものである。この基板処理動作は、制御部40により制御される。この基板処理は、次に述べるように、基板搬入工程、窒素ガス置換工程、加熱処理工程、基板搬出工程の順に行われる。
(基板搬入工程)
ウェハ111を処理室110に搬入する基板搬入工程において、まず、ゲートバルブ100を開き、処理室110とフロントエンドモジュール20とを連通させる。次に、基板支持台12を基板加熱処理位置よりも下方の基板搬送位置まで降下させ、処理対象のウェハ111を、搬送ロボット202により、フロントエンドモジュール20内からウェハ搬送口102を経て処理室110内へ搬入する。処理室110内に搬入されたウェハ111は、搬送ロボット202により基板支持ピン13の上端に載置され、基板支持ピン13に支持される。搬送ロボット202を処理室110内からフロントエンドモジュール20内へ戻した後、ゲートバルブ100を閉じ、基板支持台12を基板加熱処理位置へ上昇させる。
(窒素ガス置換工程)
ウェハ111が搬入された後、処理室110内を不活性ガス雰囲気に置換する。ウェハ111を搬入すると処理室110の外の大気雰囲気が処理室110内に巻き込まれるので、この大気雰囲気中の水分や酸素が、後述の加熱処理工程でのプロセスに影響しないように処理室110内の不活性ガス置換を行う。本例では、不活性ガスとして窒素(N)ガスを用いる。排気管62から、真空ポンプ64により処理室110内のガス(雰囲気)を排出するとともに、ガス供給管52から、例えば室温程度(約25℃)の温度のNガスを処理室110内に導入する。このとき、圧力調整バルブ63により処理室110内の圧力を所定の値、本実施形態では大気圧に調整する。
なお、このガス置換工程は、ウェハ処理を開始する前の準備工程の一部として行われてもよい。また、同時に複数の処理室110内を窒素雰囲気に置換してもよい。
(加熱処理工程)
次に、駆動部15によりウェハ111を所定の回転数で回転させ、ガス供給口52aから例えば室温程度(約25℃)の温度のNガスを処理室110内に供給しながら、マイクロ波発生部23で発生させたマイクロ波を、導波口22から処理室110内に導入し、ウェハ111の表面に所定時間照射する。このマイクロ波照射により、ウェハの表面上のHigh−k膜を100〜600℃に加熱してHigh−k膜を改質する。つまり、High−k膜からCやH等の不純物を離脱させて、緻密化し安定した絶縁体薄膜に改質する (膜質改善)。
High−k膜等の誘電体は、誘電率に応じてマイクロ波の吸収率が異なる。誘電率が高いほどマイクロ波を吸収しやすい。マイクロ波をウェハに照射し処理することにより、ウェハ上の誘電体膜が加熱され改質される。また、ハイパワーのマイクロ波を照射することにより、誘電体に対し所望の加熱をするためのマイクロ波の照射時間を短くすることができる。
また、マイクロ波による加熱の特徴は、誘電率εと誘電正接tanδによる誘電加熱で、この物性値が異なる物質を同時に加熱することにより、加熱されやすい物質、すなわち、誘電率が高い方の物質だけ選択的に加熱できることである。
すなわち、誘電率とtanδの積が大きい物質は急速に加熱され、それ以外の物質は加熱されるのに比較的時間がかかることを利用し、それ以外の物質が加熱される前にマイクロ波の照射を終えることにより、誘電率とtanδの積が大きい物質を選択的に加熱することができる。
High−k膜のアニールについて説明すると、ウェハの基板材料であるシリコンに比べ、High−k膜は誘電率εが高い。例えば、シリコンの誘電率εは9.6であるが、High−k膜であるHfO膜の誘電率εは25、ZrO膜の誘電率εは35である。よって、High−k膜を成膜したウェハにマイクロ波を照射すると、High−k膜だけ選択的に加熱することができる。また、ハイパワーのマイクロ波を照射する方が膜の改質効果が大きい。よって、ハイパワーのマイクロ波を照射すると、急速にHigh−k膜の温度を上昇させることができる。
マイクロ波によりHigh−k膜を加熱し続けると、High−k膜からシリコン基板への熱伝導により、High−k膜とは異なる膜も加熱されてしまうことがある。この場合、前の工程で処理された温度より高い温度となると、既に構築されているデバイスが崩れたり、膜の特性が変化することがある。そのため前の工程で処理された温度を超える温度で処理することは難しい。
そこで、本実施形態では、マイクロ波を照射中に、ウェハ111の側方から冷却用ガスをウェハ111の表裏両面に供給しつつ基板支持台12を回転し、ウェハ111を冷却している。ガスでウェハ111を冷却することにより、High−k膜以外のシリコン基板が高温に加熱されることを防止している。即ち、ウェハ111のサーマルバジェットを低減している。
また、ウェハ111を水平回転させることにより、マイクロ波をウェハ111の全面に照射できるとともに、冷却用ガスがウェハ111の全面に広がり易くなるので、ウェハ111の冷却効果が増す。
加熱処理工程において、開閉バルブ53を開いて、処理室110内にガス供給管52からNガスを導入する。それと併行して、圧力調整バルブ63により処理室110内の圧力を所定の値(例えば大気圧)に調整しつつ、排気管62から処理室110内のNガスを排気する。このようにして、加熱処理工程において、処理室110内を予め定められた圧力値に維持する。本実施形態では、周波数5.8GHzのマイクロ波をパワー1600W、処理室110内の圧力を大気圧として5分間、加熱処理を行った。このようにして、所定時間、マイクロ波を導入して基板加熱処理を行った後、マイクロ波の導入を停止する。
なお、ここでは、ウェハ111を回転させながら基板処理を行っているが、ウェハを回転させずに基板処理を行うことも可能である。しかし、マイクロ波照射やガスによる冷却をウェハ111の全面に均一に行う上で、ウェハを回転させながら加熱処理を行うことが好ましい。
以上のようにして、所定時間、冷却用ガスをウェハ111の表裏両面に供給しつつマイクロ波を導入して基板加熱処理を行った後、マイクロ波の導入を停止する。マイクロ波の導入を停止した後、ウェハ111の回転を停止する。
(基板搬出工程)
加熱処理工程が終了すると、基板支持台12を基板加熱処理位置から基板搬送位置まで降下させ、上述した基板搬入工程に示した手順とは逆の手順により、加熱処理したウェハ111を処理室110から搬出し、フロントエンドモジュール20内へ搬出する。
(比較例)
次に、図8を用いて、比較例を説明する。図8は、比較例に係る処理室の基板加熱処理時における概略側面図である。図8において、図4と同じ構成には同じ符号を付している。
この比較例においては、処理容器18の底部にガス供給口52aが設けられ、処理容器18の天井部に排気口62aが設けられている。ガス供給口52aから流出した冷却用ガスは、ウェハ111の裏面に衝突し、ウェハ111と基板支持台12との間の空間を通過して処理室110内を上昇し、天井部の排気口62aから排出されるように構成されている。
ウェハ111の冷却(除熱)には、ウェハ111の表面を流れるガスの流速を速くし、大流量の冷却用ガスをウェハ111に当てることが有効であるが、図8の構造の場合は、冷却用ガス流量を多くすると、ガスの圧力によりウェハ111が基板支持ピン13から浮いて、ウェハ111の位置ずれを起こすおそれが生じるので、大流量の冷却用ガスをウェハ面に当てることはできない。
また、図8の構造の場合は、ウェハ111の下方から冷却用ガスを当てるので、ウェハ111の裏面は、ガスの熱伝達による除熱効果を期待できるが、ウェハ111の表面は、ウェハ111自身がガスの流れを遮断する壁の役割を果たすため、ガスの流れを作ることができない。このため、ウェハ111の表面は、その近傍雰囲気への自然放熱程度の熱伝達しか期待できず、除熱効果は小さい。
また、図8の構造の場合は、ウェハ111の下方から冷却用ガスを当てるので、ウェハ111の裏面と表面の温度差が大きくなる。このため、温度差に起因するウェハの反りが発生するおそれがある。
上述した第1実施形態では、ウェハ111の側方からウェハ111の表裏両面に沿って冷却用ガスを流すので、ウェハ111の表裏両面から冷却することができ、図8の比較例よりも除熱効果は大きくなる。また、ウェハ111の表裏両面に沿って冷却用ガスを流すので、ウェハ111に当たる冷却用ガスの圧力が図8の比較例よりも小さい。したがって、図8の比較例よりも多量の冷却用ガスを流すことができ、除熱効果は大きくなる。
また、上述した第1実施形態では、ウェハ111の裏面と表面の温度差を抑制できるので、温度差に起因するウェハの反りを抑制することができる。
第1実施形態によれば、少なくとも次の(1)〜(6)の効果を奏することができる。
(1)マイクロ波によりウェハを加熱処理中にウェハの表裏両面に冷却用ガスを流すので、ウェハの表裏両面から効果的に冷却することができ、比較例に比べ冷却効率を向上させることができる。
(2)ウェハの表裏両面に冷却用ガスを流すので、ウェハの表裏両面から冷却することができ、また、ウェハの反りを抑制することができる。
(3)ウェハの表裏両面に沿って冷却用ガスを流すので、冷却用ガスを高速で流すことができ、ウェハの冷却効果を向上させることができる。
(4)ウェハの側方から冷却用ガスを流すので、ウェハの位置ずれを防止することができる。
(5)ウェハの表裏両面に冷却用ガスを流す際に、ウェハを回転させるので、ウェハ全体をムラなく冷却することができる。
(6)ガス供給口又は排気口を横長のスリット状に設けるように構成した場合は、ガスがウェハの面上に広がって流れ易くなり、冷却効率を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、図7を用いて、本発明の第2実施形態を説明する。図7は、第2実施形態に係る処理室の基板加熱処理時における概略平面図である。第2実施形態において、第1実施形態と異なるのは、排気口62aの位置と数であり、他は第1実施形態と同じであるので、異なる部分のみ説明する。
第2実施形態においては、複数の排気口62aを設けるように構成する。図7の例では、2つの排気口62aを、ガス供給口52aからのガス流れ方向と垂直なウェハ111の中心線Aを境にして、ガス供給口52aと反対側に設けている。中心線Aは、ガス供給口52aからのガス流れ方向(図7の横方向)と垂直な方向(図7の縦方向)の直線であり、ウェハ111の中心を通る。
複数の排気口62aは、前記ガス供給口と対向する位置Cから見て、即ちガス供給口52aからのガス流れ方向に対して等距離だけ離間するように設けている。
更には、複数の排気口62aは、排気路62bに接続されている。排気路62bは、ガス供給口52bから供給されるガスの方向に対して、斜め方向に形成されている。
このような構成とすることで、ガス供給口52aから供給されたガスがウェハ111面上で扇状に広がり易くなる。そのため、ウェハ111の面内に対して均一にガスを供給し易くなる。即ち、基板面内を均一に冷却しやすくなり、そのためウェハ111面上に温度ムラが生じ難くなる。
また、図7の例では、ガス供給口52aを1つ設け、排気口62aを2つ設けたが、ウェハ111の面と同じ平面上に、ウェハ111の外周に沿って、ガス供給口52aと排気口62aをそれぞれ複数設けるように構成してもよい。このようにすると、ガスがウェハ111の面上により広がって流れ易くなり、さらにウェハ111の冷却効率が上がる。
また、複数の排気口62aの両端の間の間隔を、ウェハ111の直径よりも広くするように構成してもよい。例えば、図7の例では、図7の上側の排気口62aの上端と下側の排気口62aの下端との間隔Bは、ウェハ111の直径よりも狭いが、これをウェハ111の直径よりも広くする。このようにすると、さらにガスがウェハ111の面上に広がって流れ易くなり、さらにウェハ111の冷却効率が上がる。
第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(6)の効果に加え、次の(7)の効果を奏することができる。
(7)ガス供給口と排気口のいずれか一方又は両方を複数設けるようにしたので、ガス供給口から流出したガスがウェハ面上で広がり易くなる。そのため、ウェハ111を冷却し易くなり、また、ウェハ111面上に温度ムラが生じ難くなる。
なお、本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
上述の各実施形態では、基板冷却用ガスとしてNガスを使用しているが、プロセス的、安全性に問題がなければ、より熱伝達率の高い他のガス(例えば希釈Heガス)をNガスに追加し、基板の冷却効果を向上させてもよい。
また、処理室110内における圧力調整用のガスと、基板冷却用ガスとが異なる種類であってもよい。例えば、処理室110内における圧力調整にNガスを使用し、基板冷却に希釈Heガスを使用してもよい。
また、上述の各実施形態では、基板を直接支持する部材として基板支持ピンを用いたが、ピン以外の部材により基板を支持してもよい。
また、上述の各実施形態では、基板を冷却する例を説明したが、基板を均一に処理することを目的とした場合、例えばCVD法やALD法など成膜プロセスに用いても良い。
また、上述の各実施形態では、ウェハに処理が施される場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
以下に、付記として本発明の態様を記す。
<付記1>
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に設けられ、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部と、
前記基板支持部で支持された基板を加熱処理するためのマイクロ波を、前記処理室内へ供給するマイクロ波供給部と、
前記マイクロ波による基板加熱処理時において、前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、
前記処理室内からガスを排出する排気部と、
を備える基板処理装置。
<付記2>
付記1の基板処理装置であって、
前記基板載置面と前記基板との間の前記所定の距離が、前記マイクロ波の1/4波長の奇数倍の距離である基板処理装置。
<付記3>
付記1又は付記2の基板処理装置であって、
前記基板加熱処理時において前記ガス供給部から供給されるガスが、前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面に沿って流れるように構成された基板処理装置。
<付記4>
付記1ないし付記3の構成の基板処理装置であって、
前記ガス供給部は前記処理室に開口するガス供給口を有し、前記排気部は前記処理室に開口する排気口を有し、
前記ガス供給口及び前記排気口が、前記基板加熱処理時において前記基板支持部で支持される基板面を含む平面上に配置されている基板処理装置。
<付記5>
付記4記載の基板処理装置であって、
前記ガス供給口及び前記排気口の上端は、前記基板加熱処理時において前記基板支持部で支持される基板の表面よりも上方に位置し、前記ガス供給口及び前記排気口の下端は、前記基板加熱処理時において前記基板支持部で支持される基板の裏面よりも下方に位置するように構成された基板処理装置。
<付記6>
付記4又は付記5の構成の基板処理装置であって、
前記ガス供給口又は前記排気口の少なくとも一方は、複数設けられているか、又は前記基板支持部で支持される基板面と同じ方向に長い横長である基板処理装置。
<付記7>
付記4ないし付記6の構成の基板処理装置であって、
前記ガス供給口と前記排気口は、前記ガス供給口からのガス流れ方向と垂直な方向に直線状に延びる基板の中心線を境界にして、互いに反対側に配置されている基板処理装置。
<付記8>
付記1ないし付記7の構成の基板処理装置であって、さらに、
前記基板支持部を回転させる駆動部を備える基板処理装置。
<付記9>
基板を処理する処理室と、
前記処理室内へマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、
前記処理室内に設けられ、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部と、
前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、
前記処理室内からガスを排出する排気部と、
を備える基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法であって、
前記基板載置面から前記所定の距離を空けて前記基板支持部で前記基板を支持する基板支持工程と、
前記基板支持部で支持された前記基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給工程と、
前記マイクロ波供給部から前記処理室内へマイクロ波を供給するマイクロ波供給工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
<付記10>
基板を処理する処理室と、
前記処理室内へマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、
前記処理室内に設けられ、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部と、
前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、
前記処理室内からガスを排出する排気部と、
を備える基板処理装置を用いた基板処理方法であって、
前記基板載置面から前記所定の距離を空けて前記基板支持部で前記基板を支持する基板支持工程と、
前記基板支持部で支持された前記基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給工程と、
前記マイクロ波供給部から前記処理室内へマイクロ波を供給するマイクロ波供給工程と、
を備える基板処理方法。
<付記11>
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に設けられ、基板を支持する基板支持部と、
前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、
前記処理室内からガスを排出する排気部と、
を備える基板処理装置。
<付記12>
付記11の基板処理装置において、
前記排気部は複数の排気口を有し、
前記ガス供給部はガス供給口を有し、
前記複数の排気口は、前記ガス供給口から流れるガスのガス流れ方向に対して等距離だけ離間するよう構成されている基板処理装置。
<付記13>
処理室に基板を搬入し、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部に基板を支持する工程と、
前記処理室にマイクロ波を供給する工程と、
前記基板の表面と裏面にガスを供給する工程と、
前記処理室内からガスを排出する工程と
を備える半導体装置の製造方法。
1…基板処理装置、10…プロセスモジュール(PM)、12…基板支持台、13…基板支持ピン、14…回転軸、15…駆動部、18…処理容器、20…フロントエンドモジュール(EFEM)、21…導波路、22…導波口、23…マイクロ波発生部、26…マッチング機構、30…ロードポート(LP)、40…制御部、52…ガス供給管、52a…ガス供給口、53…開閉バルブ、54…流量制御装置、55…ガス供給源、62…排気管、62a…排気口、63…圧力調整バルブ、64…真空ポンプ、100…ゲートバルブ(GV)、101…ゲートバルブ駆動部、102…ウェハ搬送口、110…処理室、111…ウェハ、111a…側端部、200…基板載置部、201…ファン、202…搬送ロボット、203…台、204…エアーフロー、205…ロボット支持台、206…排気管、207…ガス排出用バルブ、208…ポンプ、300…シャッタ、301…ポッド。

Claims (3)

  1. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室内に設けられ、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部と、
    前記基板支持部で支持された基板を加熱処理するためのマイクロ波を、前記処理室内へ供給するマイクロ波供給部と、
    前記マイクロ波による基板加熱処理時において、前記基板支持部で支持された基板の表面と裏面にガスを供給するガス供給部と、
    前記処理室内からガスを排出する排気部と、
    を備える基板処理装置。
  2. 請求項1に記載された基板処理装置であって、
    前記ガス供給部は前記処理室に開口するガス供給口を有し、前記排気部は前記処理室に開口する排気口を有し
    前記ガス供給口及び前記排気口の上端は、前記基板加熱処理時において前記基板支持部で支持される基板の表面よりも上方に位置し、前記ガス供給口及び前記排気口の下端は、前記基板加熱処理時において前記基板支持部で支持される基板の裏面よりも下方に位置するように構成された基板処理装置。
  3. 処理室に基板を搬入し、前記基板が載置される側に前記基板と平行な導電性の基板載置面を有し、該基板載置面から所定の距離を空けて前記基板を支持する基板支持部に基板を支持する工程と、
    前記処理室にマイクロ波を供給する工程と、
    前記基板の表面と裏面にガスを供給する工程と、
    前記処理室内からガスを排出する工程と
    を備える半導体装置の製造方法。
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