JP2014072014A - リチウムイオン二次電池、その負極、及びその負極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高容量かつ充放電サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法を提供する。
【解決手段】電池の製造方法は、集電体となる材料に微細な凹部11を設けて、凹部11に高容量が得られる第1の負極材料21を形成し、凹部11に第1の負極材料21が形成された面上にリチウムの充放電に伴う膨張収縮の少ない第2の負極材料22を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】電池の製造方法は、集電体となる材料に微細な凹部11を設けて、凹部11に高容量が得られる第1の負極材料21を形成し、凹部11に第1の負極材料21が形成された面上にリチウムの充放電に伴う膨張収縮の少ない第2の負極材料22を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池、その負極、及びその負極の製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、そのエネルギー密度の高さから軽量かつ占有面積の少なさに優位性を持ち、ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池に比べてメモリー効果の少ない利点を備えることから、携帯電話やノートパソコンなどのポータブルデバイスに幅広く用いられている。また、近年では環境に対する影響から、これまで自動車に用いられてきた石油などの化石燃料に代わる動力源としてもリチウムイオン二次電池を用いることが多くなってきた。さらに、最近では家庭への電力供給の一部を担う定置型蓄電池に対する期待も高い。
一般的に用いられているリチウムイオン二次電池の構成部材は、電極、電解液、セパレーター、集電体、外装体から成り、さらに電極は、正極活物質又は負極活物質、導電助材、結着材で構成されている。以下、これらの構成材料を所定の混合比率で混合したものを総じて正極材料及び負極材料、正極材料と負極材料を総じて電極材料と呼称する。
ここで、活物質は、リチウムイオン二次電池の正極及び負極においてリチウムイオンの挿入脱離が可能な材料であり、挿入脱離の際に電子の授受を伴うことで電流を流す役割を担う。また、導電助材は、活物質・活物質間及び活物質・集電体間の電子移動を円滑に進めるために電極内部に配置される。また、結着材は、活物質、導電助材及び集電体の密着を高めるために電極内部に混合される。
ここで、活物質は、リチウムイオン二次電池の正極及び負極においてリチウムイオンの挿入脱離が可能な材料であり、挿入脱離の際に電子の授受を伴うことで電流を流す役割を担う。また、導電助材は、活物質・活物質間及び活物質・集電体間の電子移動を円滑に進めるために電極内部に配置される。また、結着材は、活物質、導電助材及び集電体の密着を高めるために電極内部に混合される。
上述のように、自動車や家庭への電力供給を目的にリチウムイオン二次電池が使用される場合、リチウムイオン二次電池は、携帯電話等の従来の民生用途に比べ、より大きな電池容量が必要とされる。
一方、これまで民生用として使用されてきた負極活物質は、主に炭素系材料で構成されており、その容量は、既に理論容量に近づきつつある。そのために、活物質に使用される材料そのものの改善が必要とされている。そのような背景の下、最近盛んに研究されているのが、シリコン(Si)系材料やスズ(Sn)系材料を用いた負極についてである。
一方、これまで民生用として使用されてきた負極活物質は、主に炭素系材料で構成されており、その容量は、既に理論容量に近づきつつある。そのために、活物質に使用される材料そのものの改善が必要とされている。そのような背景の下、最近盛んに研究されているのが、シリコン(Si)系材料やスズ(Sn)系材料を用いた負極についてである。
ここで、Siは、その結晶構造からLiの吸蔵能力が高く、最も多くLiを吸蔵した際にLi4.4Siを形成し、その時の活物質1g当たりの容量が4200mAh/gと、従来の炭素負極の十倍以上の容量を得ることができる材料である。また、Snも、Siには劣るものの、活物質1g当たりの容量が994mAh/gと、従来の炭素負極よりも高い容量を得ることが可能な材料である。
ところで、Siは、リチウムを吸蔵したときの膨張が最大で400%以上にもなることが知られている。そのために、Siを負極として充放電を行うと、Siが激しく膨張収縮を繰り返すことで、電極構造が崩壊し、数サイクルの充放電で電池容量が得られなくなってしまうという課題がある。同様に、Snを負極として用いた場合においてもリチウム吸蔵時の膨張が大きく、充放電に伴う電極構造の崩壊が課題となっている。
このような課題に対して、特許文献1、2に開示されている解決策が取り組まれている。
特許文献1に開示されている技術は、集電体の表面に柱状のSi薄膜を形成し、柱状間に隙間を作ることで充放電に伴う膨張収縮で生じる電極の崩壊を抑制することを特徴としている。しかしながら、この方法では、集電体と密着しているSiの面積が小さく、充放電に伴うSiの膨張収縮が生じた際に柱状Siが基板から剥離して電気的に断絶されてしまう恐れがある。
特許文献1に開示されている技術は、集電体の表面に柱状のSi薄膜を形成し、柱状間に隙間を作ることで充放電に伴う膨張収縮で生じる電極の崩壊を抑制することを特徴としている。しかしながら、この方法では、集電体と密着しているSiの面積が小さく、充放電に伴うSiの膨張収縮が生じた際に柱状Siが基板から剥離して電気的に断絶されてしまう恐れがある。
また、特許文献2に開示されている技術は、基材を粗化させた上で、蒸着法によってSiを含む負極活物質層を設ける事で集電体との密着性を向上することを特徴としている。しかしながら、集電体となる基板に表面粗さを設けたとしても2次元的な面上に膨張収縮の大きな負極層が形成されており、充放電に伴う膨張収縮による基板との電気的な断絶の懸念は払拭されていない。
そこで、本発明は、上述の問題を解決する為になされたものであり、高容量かつ充放電サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池、その負極、及びその負極の製造方法を提供する事を目的とする。
請求項1に記載の本発明の一態様は、リチウムイオンの挿入及び脱離が可能な材料からなる電池の負極(以下、単に負極と呼称する場合もある。)の製造方法であって、基板上の少なくとも一つの面に少なくとも一つの凹部を設ける第1工程と、前記第1工程によって設けた凹部に第1の負極材料を形成する第2工程と、前記第2工程によって前記第1の負極材料が形成された面上に少なくとも第2の負極材料を含む電極層を形成する第3工程と、前記第2及び前記第3工程によって前記第2の負極材料及び第1の負極材料が形成された前記基板をプレス加工する第4工程と、を含むことを特徴とする負極の製造方法である。
請求項2に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記第2の負極材料が、前記第1の負極材料に比べて、材料にリチウムイオンが挿入、脱離されたときの材料の膨張、収縮量が小さいことを特徴とする負極の製造方法である。
請求項3に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記第1の負極材料が、Si及びSnのうちの少なくともいずれかを含む材料であることを特徴とする負極の製造方法である。
請求項3に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記第1の負極材料が、Si及びSnのうちの少なくともいずれかを含む材料であることを特徴とする負極の製造方法である。
請求項4に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記第2の負極材料が、少なくとも炭素を含む材料であることを特徴とする負極の製造方法である。
請求項5に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記凹部を、機械加工、化学的加工、熱加工、及びレーザー加工のいずれかの方法又はその組合せによって形成することを特徴とする負極の製造方法である。
請求項5に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記凹部を、機械加工、化学的加工、熱加工、及びレーザー加工のいずれかの方法又はその組合せによって形成することを特徴とする負極の製造方法である。
請求項6に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記第2の負極材料を含む層が、インクジェット法、ダイコート法を含む印刷法によって前記凹部に前記第1の負極材料が形成された面上に形成されることを特徴とする負極の製造方法である。
請求項7に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記基板が、Ni、Cu、及びステンレス鋼のいずれかであることを特徴とする負極の製造方法である。
請求項7に記載の本発明の一態様は、請求項1に記載の負極の製造方法であって、前記基板が、Ni、Cu、及びステンレス鋼のいずれかであることを特徴とする負極の製造方法である。
請求項8に記載の本発明の一態様は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の負極の製造方法で作製されたリチウムイオン二次電池用負極である。
請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載のリチウムイオン二次電池用負極を用いて製造されたリチウムイオン二次電池である。
請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載のリチウムイオン二次電池用負極を用いて製造されたリチウムイオン二次電池である。
本発明の電池の製造方法は、集電体となる材料に微細な凹部を設け、凹部に高容量が得られる負極材料を形成し、凹部に負極材料が形成された面上にリチウムの充放電に伴う膨張収縮の少ない別の負極材料を形成することによって、高容量且つサイクル特性の高いリチウムイオン二次電池用負極材料を提供することができる。
以下、本実施形態の一例を、図1及び図2を用いながら説明する。
本製造方法では、先ず、基板10を用意し当該基板10に凹部加工を施す(図1(a)、(b))。ここで、本製造方法では、基板10をリチウムイオン二次電池の負極用の集電体として用いるため、基板10として用いる材料は、導電性を備えリチウムと合金化しない材料であれば特に制限されない。しかし、基板10として用いる材料として、一般的なリチウムイオン二次電池の負極集電体に用いられる、銅、ニッケル、SUSといった材料が好適である。
本製造方法では、先ず、基板10を用意し当該基板10に凹部加工を施す(図1(a)、(b))。ここで、本製造方法では、基板10をリチウムイオン二次電池の負極用の集電体として用いるため、基板10として用いる材料は、導電性を備えリチウムと合金化しない材料であれば特に制限されない。しかし、基板10として用いる材料として、一般的なリチウムイオン二次電池の負極集電体に用いられる、銅、ニッケル、SUSといった材料が好適である。
また、加工によって形成された凹部11の形状は、特に制限されないが、例えば、図2(a)、(b)、(c)に示すような形状でも良い。また、凹部11の加工方法としては、所望する形状、寸法に併せて適宜選択することができる。例えば、切削加工や研削加工といった機械加工技術を用いる方法、リソグラフィ技術やエッチング技術といった化学反応を利用した加工技術を用いる方法、熱加工技術を用いる方法、さらにはレーザーによる加工技術などが挙げられる。中でも、点加工や線加工のような形状に拘らず微細な形状を手間なく簡便に加工することが可能なレーザー加工技術が好適である。
次に、加工した凹部11上に第1の負極材料21を形成する(図1(c))。ここで、第1の負極材料21は、リチウムイオンを吸蔵、放出する材料が含まれていれば特に制限されないが。しかし、第1の負極材料21として、従来のリチウムイオン二次電池に使用されてきた炭素系材料に比べ、より大きな電池容量を得ることができるSiやSn、またはそれらの材料を含む化合物が好適である。さらに、第1の負極材料21の凹部11への形成方法としては、所望する形状、寸法に併せて適宜選択することができる。例えば、インクジェット法やダイコート法、スクリーン印刷法などの印刷法や、蒸着、スパッタリング等の薄膜形成法が挙げられる。また、電池の性能つまりは活物質の能力を十分に引き出すために、第1の負極材料21は、凹部11内に隙間なく密に充填することが好適である。
次に、第1の負極材料21を形成した凹部11を含む面101上に、第2の負極材料22を含む層102を形成する(図1(d))。ここで、第2の負極材料22は、リチウムイオンを吸蔵、放出する材料で、且つ第1の負極材料21に対して充放電時の膨張収縮の少ない材料であれば特に制限されない。しかし、第2の負極材料22として、これまで民生用途のリチウムイオン二次電池の負極材料として実績のある黒鉛やハードカーボン等の炭素系負極材料が好適である。
また、第2の負極材料22を含む層を構成する材料として導電助材や結着材を含んでもよい。導電助材を含むことによって電子移動の経路が増え大電流を流すときの抵抗を低減することができる。また、結着材を含むことによって活物質同士、活物質と導電助材、活物質と集電体の密着力が向上し、充放電に伴う体積変化による電極崩壊を抑制することができる。ここで、導電助材には、例えば、非晶質炭素、リチウムを吸蔵、放出しない金属粉末などを用いることができる。また、結着材には、例えば、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドなどを適宜使用することができる。
また、第2の負極材料22を含む層102の形成方法は、前記材料を溶媒で分散、混練したインクをスピンコーティング、スプレーコーティング、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷などの手法で塗布する印刷法を適宜用いることができる。また、上述のように溶媒を用いて層102を形成する場合、層102を形成後に溶媒を揮発する乾燥工程を入れるのが好適である。乾燥温度や乾燥時間は、層102の厚みや形成する材料の組成によって適宜選択することができる。
次に、上述の工程によって形成された負極をプレスする。ここで、負極のプレス方法は、ロールプレスや平板プレスなど、所望の電極密度を得られるものであれば特に制限されない。また、負極のプレス密度は、集電体上に形成された負極材料22により様々だが、例えば、黒鉛のような炭素材料を用いる場合には、負極材料層102の密度を1.3g/cm3から1.7g/cm3程度とするのが好適である。
以上より、電池の負極の製造方法を実施することができる。なお、電池の製造方法は、上述の実施の形態に限定されず、各工程において類推する事のできる他の公知の方法をも含むものとする。
以上より、電池の負極の製造方法を実施することができる。なお、電池の製造方法は、上述の実施の形態に限定されず、各工程において類推する事のできる他の公知の方法をも含むものとする。
(負極の作製)
先ず、基板として、20cm角で厚み100μmのNi板を用いた。
次に、レーザー加工を用いNi板の表面に凹部を形成した。凹部の直径を20μmとし、凹部の深さを50μmとして、凹部と凹部との間隔が100μmとなるような格子状に形成した。
次に、形成した凹部にスパッタリング法を用いてSi層を形成した。この際、Ni板の凹部が形成されていない面にSiが形成されないように、予め凹部の形成箇所と同じ場所に開口部を持ったガラスプレートでNi板を被覆した。Si層の形成は凹部に隈なく充填されるまで実施した。
先ず、基板として、20cm角で厚み100μmのNi板を用いた。
次に、レーザー加工を用いNi板の表面に凹部を形成した。凹部の直径を20μmとし、凹部の深さを50μmとして、凹部と凹部との間隔が100μmとなるような格子状に形成した。
次に、形成した凹部にスパッタリング法を用いてSi層を形成した。この際、Ni板の凹部が形成されていない面にSiが形成されないように、予め凹部の形成箇所と同じ場所に開口部を持ったガラスプレートでNi板を被覆した。Si層の形成は凹部に隈なく充填されるまで実施した。
次に、Si層を充填した基板の上に活物質に黒鉛を用い、導電助材に球状炭素を用い、結着材にポリフッ化ビニリデンを用いた負極材料層を形成した。ここで、負極材料層の組成は、活物質と導電助材と結着材との比が90対5対5となるようにして混合しn−メチル−2−ピロリドンを負極材料の分散媒とした。また、負極材料層の形成は、ダイコート法を用いて負極材料層の塗工厚さが160μmとなるようにした。さらに、溶媒を揮発させるために80℃で2時間の乾燥処理を実施した。
次に、負極材料層が塗工された電極を、ロールプレスにより負極材料層の密度が1.3g/cm3となるようにプレス加工した。
以上の工程により、第1負極シート(又は負極シート1)を作製することができた。
次に、負極材料層が塗工された電極を、ロールプレスにより負極材料層の密度が1.3g/cm3となるようにプレス加工した。
以上の工程により、第1負極シート(又は負極シート1)を作製することができた。
(Si層を有しない負極の作製)
先ず、基板として、20cm角で厚み100μmのNi板を用いた。
次に、基板の上に活物質に黒鉛を用い、導電助剤に球状炭素を用い、結着剤にポリフッ化ビニリデンを用いた負極合剤層を形成した。ここで、負極材料層の組成は、活物質と導電助材と結着材との比が90対5対5となるようにして混合しn−メチル−2−ピロリドンを負極材料の分散媒とした。また、負極材料層の形成は、ダイコート法を用いて負極材料層の塗工厚さが160μmとなるようにした。さらに、溶媒を揮発させるために80℃で2時間の乾燥処理を実施した。
次に、負極材料層が塗工された電極を、ロールプレスにより負極材料層の密度が1.3g/cm3となるようにプレス加工した。
以上の工程により、第2負極シート(又は負極シート2)を作製することができた。
先ず、基板として、20cm角で厚み100μmのNi板を用いた。
次に、基板の上に活物質に黒鉛を用い、導電助剤に球状炭素を用い、結着剤にポリフッ化ビニリデンを用いた負極合剤層を形成した。ここで、負極材料層の組成は、活物質と導電助材と結着材との比が90対5対5となるようにして混合しn−メチル−2−ピロリドンを負極材料の分散媒とした。また、負極材料層の形成は、ダイコート法を用いて負極材料層の塗工厚さが160μmとなるようにした。さらに、溶媒を揮発させるために80℃で2時間の乾燥処理を実施した。
次に、負極材料層が塗工された電極を、ロールプレスにより負極材料層の密度が1.3g/cm3となるようにプレス加工した。
以上の工程により、第2負極シート(又は負極シート2)を作製することができた。
〔比較例1〕
(Si層の有無による充放電特性の比較)
実施例1及び2で作製した第1負極シート及び第2負極シートをそれぞれ1cm角に切り出し、負極内に含まれる水分を除去するために120℃で10時間の加熱を減圧下で実施した。
次に、乾燥した負極を用いて対極をリチウム金属箔としたコイン電池を作製した。
ここで、電解液にはエチレンカーボネイトとジエチルカーボネイトの溶媒を1対1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させたものを使用した。なお、加熱乾燥処理以降のコイン電池作製作業は電池内への水分の混入を避けるため、露点温度−60℃のドライルーム内で実施した。
(Si層の有無による充放電特性の比較)
実施例1及び2で作製した第1負極シート及び第2負極シートをそれぞれ1cm角に切り出し、負極内に含まれる水分を除去するために120℃で10時間の加熱を減圧下で実施した。
次に、乾燥した負極を用いて対極をリチウム金属箔としたコイン電池を作製した。
ここで、電解液にはエチレンカーボネイトとジエチルカーボネイトの溶媒を1対1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させたものを使用した。なお、加熱乾燥処理以降のコイン電池作製作業は電池内への水分の混入を避けるため、露点温度−60℃のドライルーム内で実施した。
次に、作製したコイン電池を用いて充放電測定を実施した。
測定結果については、Si層を形成した第1負極シートを用いた電池の容量は、3.4mAh/cm2であり、Si層を形成しない第2負極シートの電池容量は、2.6mAh/cm2であった。また、1Cの電流値(1Cは理論上、1時間で電極の容量を全て使い尽くす電流量)で200サイクルの充放電を実施したところ、第1負極シートを用いた電池の容量維持率は86%であり、第2負極シートを用いた電池の容量維持率が88%であったところから、Si層を形成しても高い容量維持率を示す結果となった。
測定結果については、Si層を形成した第1負極シートを用いた電池の容量は、3.4mAh/cm2であり、Si層を形成しない第2負極シートの電池容量は、2.6mAh/cm2であった。また、1Cの電流値(1Cは理論上、1時間で電極の容量を全て使い尽くす電流量)で200サイクルの充放電を実施したところ、第1負極シートを用いた電池の容量維持率は86%であり、第2負極シートを用いた電池の容量維持率が88%であったところから、Si層を形成しても高い容量維持率を示す結果となった。
本発明の電池の製造方法は、リチウムイオン二次電池分野のみならず、大容量を必要とするデバイスに関わる全ての分野に適用することができる。
10 基板、11 凹部、21 リチウムの挿入脱離に伴う膨張収縮の大きい負極材料(第1の負極材料)、22 リチウムの挿入脱離に伴う膨張収縮の小さい負極材料(第2の負極材料)、101 凹部11を形成し負極材料21を充填した面、102 負極材料22を含む層
Claims (9)
- リチウムイオンの挿入及び脱離が可能な材料からなる電池の負極の製造方法であって、
基板上の少なくとも一つの面に少なくとも一つの凹部を設ける第1工程と、
前記第1工程によって設けた凹部に第1の負極材料を形成する第2工程と、
前記第2工程によって前記第1の負極材料が形成された面上に少なくとも第2の負極材料を含む電極層を形成する第3工程と、
前記第2及び前記第3工程によって前記第2の負極材料及び第1の負極材料が形成された前記基板をプレス加工する第4工程と、
を含むことを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1に記載の負極の製造方法であって、
前記第2の負極材料が、前記第1の負極材料に比べて、材料にリチウムイオンが挿入又は脱離されたときの材料の膨張量又は収縮量が小さいことを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1に記載の負極の製造方法であって、
前記第1の負極材料が、Si及びSnのうちの少なくともいずれかを含む材料であることを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1に記載の負極の製造方法であって、
前記第2の負極材料が、少なくとも炭素を含む材料であることを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1に記載の負極の製造方法であって、
前記凹部を、機械加工、化学的加工、熱加工、及びレーザー加工のいずれかの方法又はその組合せによって形成することを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1に記載の負極の製造方法であって、
前記第2の負極材料を含む層が、インクジェット法、ダイコート法を含む印刷法によって前記凹部に前記第1の負極材料が形成された面上に形成されることを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1に記載の負極の製造方法であって、
前記基板が、Ni、Cu、及びステンレス鋼のいずれかであることを特徴とする負極の製造方法。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の負極の製造方法で作製されたことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
- 請求項8に記載のリチウムイオン二次電池用負極を用いて製造されたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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