JP2014070645A - 複動型油圧シリンダの操作構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部は、ピストンを中立位置側からシリンダチューブの一端側に移動させる際には、第一圧力制御弁のみを圧油供給状態に制御し、かつ、ピストンを中立位置側からシリンダチューブの他端側に移動させる際には、第二圧力制御弁のみを圧油供給状態に制御し、かつ、ピストンを一端側または他端側から中立位置側に移動させる際には、第一圧力制御弁及び第二圧力制御弁を圧油供給状態に制御する。
【選択図】図6
Description
シリンダチューブと、前記シリンダチューブに内装されたピストンと、前記ピストンを中立位置に常時付勢する付勢機構と、二つの油室と、が備えられ、前記二つの油室に対する圧油の給排によって前記ピストンが往復移動して、被操作対象を操作可能な複動型油圧シリンダの操作構造であって、
前記二つの油室のうち第一油室に対して圧油を給排する第一圧力制御弁と、
前記二つの油室のうち第二油室に対して圧油を給排する第二圧力制御弁と、
前記ピストンの目標位置を指令する操作具と、
前記操作具によって指令された前記目標位置を検知する指令位置センサと、
前記ピストンの現位置を検知する現位置センサと、
前記目標位置及び前記現位置に基づいて、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁を制御する制御部と、が備えられ、
前記制御部は、
前記ピストンを前記中立位置側から前記シリンダチューブの一端側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁のみを圧油供給状態に制御し、かつ、
前記ピストンを前記中立位置側から前記シリンダチューブの他端側に移動させる際には、前記第二圧力制御弁のみを圧油供給状態に制御し、かつ、
前記ピストンを前記一端側または前記他端側から前記中立位置側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁を圧油供給状態に制御する点にある。
前記制御部は、
前記目標位置及び前記現位置に基づいて、前記目標位置と前記現位置との偏差、前記現位置が前記中立位置に対して一方側の領域及び他方側の領域のうち何れの領域に属するかを示す領域情報、及び、前記ピストンが現在移動している方向を示す方向情報を生成する操作情報生成部と、
前記偏差、前記領域情報及び前記方向情報に基づいて、前記第一圧力制御弁を圧油供給状態に制御するか、圧油排出状態に制御するか、及び、前記第二圧力制御弁を圧油供給状態に制御するか、圧油排出状態に制御するかの制御パターンを決定する制御パターン決定部と、
前記偏差、前記領域情報、前記方向情報、及び、前記制御パターンに基づいて、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁のうち前記制御パターン決定部によって圧油供給状態に制御することが決定された圧力制御弁を、前記偏差のみに基づいて制御するか、前記偏差及びその他の要素に基づいて制御するかの制御モードを決定する制御モード決定部と、
前記偏差、前記領域情報、前記方向情報、前記制御パターン、及び、前記制御モードに基づいて、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁に対する制御信号を生成する制御信号生成部と、が備えられていると好適である。
前記制御モード決定部は、
前記ピストンを前記中立位置側から前記一端側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御することを決定し、かつ、
前記ピストンを前記中立位置側から前記他端側に移動させる際には、前記第二圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御することを決定し、かつ、
前記ピストンを前記一端側から前記中立位置側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御すること、及び、前記第二圧力制御弁を前記偏差のみに基づいて制御することを決定し、
前記ピストンを前記他端側から前記中立位置側に移動させる際には、前記第二圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御すること、及び、前記第一圧力制御弁を前記偏差のみに基づいて制御することを決定すると好適である。
前記その他の要素は、前記偏差の積分値であると好適である。
前記その他の要素は、前記偏差の積分値及び前記偏差の微分値であると好適である。
前記被操作対象は、静油圧式無段変速装置または油圧機械式無段変速装置の油圧ポンプの斜板であると好適である。
図1及び図2に示すごとく、HST100には、HSTケース105に収容された状態で、アキシャルプランジャ型の油圧ポンプ103及び油圧モータ104が備えられている。油圧ポンプ103は入力軸101に連結され、油圧ポンプ103は出力軸102に連結されている。油圧ポンプ103は、入力軸101から入力されたエンジン等の駆動源からの動力を斜板角度の変更により無段に変速する。油圧モータ104は、さらにその動力を斜板角度の変更により無段に変速する。本実施形態においては、油圧ポンプ103が主変速装置であり、油圧モータ104が副変速装置である。油圧ポンプ103の斜板角度の目標位置を指令する「操作具」としての主変速レバー4(図5参照)、及び、油圧モータ104の斜板角度の目標位置を指令する副変速レバーは、例えば、運転部に設けられている。
図3及び図4に示すごとく、油圧ポンプ103には斜板120が備えられている。斜板120は、入力軸101に対して、入力軸101の軸芯L回りに回転自在な状態、かつ、軸芯Lと直交する傾斜軸芯A回りに揺動自在な状態で支持されている。一方、入力軸101には、ヘッド122が相対回転不能な状態で支持されている。ヘッド122には、循環油路110の一部が、軸芯Lと平行な状態で穿孔されている。この循環油路110の一部は、軸芯L回りに沿って、一定角度毎に間隔を空けて複数形成されている。これらの循環油路110にはピストン123が内挿されている。ピストン123は、軸芯Lに沿って循環油路110に対してスライド移動自在であり、かつ、不図示のスプリング等によって斜板120側に常時付勢されている。
図3に示すごとく、油圧シリンダ1には、シリンダチューブ10と、シリンダチューブ10に内装されて、シリンダチューブ10の内周面に沿ってスライド移動可能なピストン11と、ピストン11を中立位置Nに常時付勢する「付勢機構」としてのスプリング13と、が備えられている。シリンダチューブ10は、HSTケース105のうち油圧ポンプ103の横隣に位置する箇所に孔を穿孔して構成されている。ピストン11は、シリンダチューブ10の内部の一端(図3における紙面上方側)から他端(図3における紙面下方側)の間で移動可能である。また、油圧シリンダ1には、ピストン11を挟んで他端側に、上述した第一油室14が備えられ、一端側には第二油室15が備えられている。
図5に示すごとく、制御部7には、操作情報生成部70と、制御パターン決定部71と、制御モード決定部72と、制御信号生成部73と、が備えられている。
図6及び図7に基づいて、制御部7に入力された入力値と制御信号生成部73によって生成される制御信号との関係、及び、その際の油圧シリンダ1の制御状態を説明する。制御部7への入力値としては、偏差と領域情報と方向情報とである。偏差は、電流値の大小を決定する際等に使用されたりする。また、ピストン11の操作指令量が大きく、ピストン11を後進領域Rから前進領域Fに移動させるような場合は、下記のように、中立位置Nを挟んで、制御が変わるが、偏差を予め勘案していることにより、少し先の状態を見込んだ好適な制御を行うことができる。
(1)上述の実施形態では、スプリング13の付勢力に抗する圧油力を生み出すバルブを、PI制御する構成としたが、このバルブをP制御やPID制御する構成であっても良い。
に適用できる。
2 第一バルブ(第一圧力制御弁)
3 第二バルブ(第二圧力制御弁)
4 主変速レバー(操作具)
5 ポテンショメータ(指令位置センサ)
6 ポテンショメータ(現位置センサ)
7 制御部
10 シリンダチューブ
11 ピストン
13 スプリング(付勢機構)
14 第一油室
15 第二油室
70 操作情報生成部
71 制御パターン決定部
72 制御モード決定部
73 制御信号生成部
100 HST(静油圧式無段変速装置)
120 斜板(被操作対象)
Claims (6)
- シリンダチューブと、前記シリンダチューブに内装されたピストンと、前記ピストンを中立位置に常時付勢する付勢機構と、二つの油室と、が備えられ、前記二つの油室に対する圧油の給排によって前記ピストンが往復移動して、被操作対象を操作可能な複動型油圧シリンダの操作構造であって、
前記二つの油室のうち第一油室に対して圧油を給排する第一圧力制御弁と、
前記二つの油室のうち第二油室に対して圧油を給排する第二圧力制御弁と、
前記ピストンの目標位置を指令する操作具と、
前記操作具によって指令された前記目標位置を検知する指令位置センサと、
前記ピストンの現位置を検知する現位置センサと、
前記目標位置及び前記現位置に基づいて、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁を制御する制御部と、が備えられ、
前記制御部は、
前記ピストンを前記中立位置側から前記シリンダチューブの一端側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁のみを圧油供給状態に制御し、かつ、
前記ピストンを前記中立位置側から前記シリンダチューブの他端側に移動させる際には、前記第二圧力制御弁のみを圧油供給状態に制御し、かつ、
前記ピストンを前記一端側または前記他端側から前記中立位置側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁を圧油供給状態に制御する複動型油圧シリンダの操作構造。 - 前記制御部は、
前記目標位置及び前記現位置に基づいて、前記目標位置と前記現位置との偏差、前記現位置が前記中立位置に対して一方側の領域及び他方側の領域のうち何れの領域に属するかを示す領域情報、及び、前記ピストンが現在移動している方向を示す方向情報を生成する操作情報生成部と、
前記偏差、前記領域情報及び前記方向情報に基づいて、前記第一圧力制御弁を圧油供給状態に制御するか、圧油排出状態に制御するか、及び、前記第二圧力制御弁を圧油供給状態に制御するか、圧油排出状態に制御するかの制御パターンを決定する制御パターン決定部と、
前記偏差、前記領域情報、前記方向情報、及び、前記制御パターンに基づいて、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁のうち前記制御パターン決定部によって圧油供給状態に制御することが決定された圧力制御弁を、前記偏差のみに基づいて制御するか、前記偏差及びその他の要素に基づいて制御するかの制御モードを決定する制御モード決定部と、
前記偏差、前記領域情報、前記方向情報、前記制御パターン、及び、前記制御モードに基づいて、前記第一圧力制御弁及び前記第二圧力制御弁に対する制御信号を生成する制御信号生成部と、が備えられている請求項1に記載の複動型油圧シリンダの操作構造。 - 前記制御モード決定部は、
前記ピストンを前記中立位置側から前記一端側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御することを決定し、かつ、
前記ピストンを前記中立位置側から前記他端側に移動させる際には、前記第二圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御することを決定し、かつ、
前記ピストンを前記一端側から前記中立位置側に移動させる際には、前記第一圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御すること、及び、前記第二圧力制御弁を前記偏差のみに基づいて制御することを決定し、
前記ピストンを前記他端側から前記中立位置側に移動させる際には、前記第二圧力制御弁を前記偏差及びその他の要素に基づいて制御すること、及び、前記第一圧力制御弁を前記偏差のみに基づいて制御することを決定する請求項2に記載の複動型油圧シリンダの操作構造。 - 前記その他の要素は、前記偏差の積分値である請求項2または3に記載の複動型油圧シリンダの操作構造。
- 前記その他の要素は、前記偏差の積分値及び前記偏差の微分値である請求項2または3に記載の複動型油圧シリンダの操作構造。
- 前記被操作対象は、静油圧式無段変速装置または油圧機械式無段変速装置の油圧ポンプの斜板である請求項1から5の何れか一項に記載の複動型油圧シリンダの操作構造。
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