JP2014070479A - 中押用集合管と中押装置と中押工法 - Google Patents

中押用集合管と中押装置と中押工法 Download PDF

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Abstract

【課題】地下管路敷設工事(推進工事)をより合理的に実施することのできる中押用集合管・中押装置・推進工法を提供する。
【解決手段】中押用集合管31については、相対的に前方に配置される中押外管41と相対的に後方に配置される中押内管51とその前方と後方との間に介在される中押介在管61とを備えている。中押外管41と中押介在管61と中押内管51とによる各管の形態として真直状の形態にしたり屈曲状の形態にしたりすることができ、かつ、各管41・51・61の形態変更が任意に行えるものである。中押装置71は中押用集合管31を主要な構成要素として具備するものである。推進工法は中押装置71を用いて実施される。
【選択図】図2

Description

本発明は建設技術の分野に属するものであり、より詳しくは、下水道工事・水道工事・通信ケーブル工事(洞道工事)など、各種の推進工事に適用して好適な中押用集合管と中押装置と中押工法に関するものである。
建設の分野で広く実施されている工法の一つに推進工法がある。この工法は周知のとおり、地下に横孔を掘削してそこに所要の管を敷設(埋設)するというものである。この推進工法については、また、元押工法単独というよりも、元押工法と中押工法との併用で実施されることが多い。以下推進工法における元押工法や中押工法の概要について図9・図10を参照して説明する。
図9において、Gは地盤、Pは立坑、Sは発進坑口、Hは横坑を示すものである。さらに同図において、1は推進架台、2は支圧壁、3は元押ジャッキ、4は掘削機能を有する推進機、5は中押ジャッキ、6は管を示すものである。
図9を参照して明らかなように、発進側の立坑Pには推進架台1が底部に設置されたり支圧壁2が後壁部に設けられたりする。元押装置の主体となる元押ジャッキ3は、その後端部が支圧壁2に当接するという態様で推進架台1上に装備される。立坑Pに導入された推進機4は横坑Hを掘削形成しながら到達側立坑に向けて先導的に前進する。一方で、横坑H内に搬入された各管6については、掘削により長尺化する横坑H内へ、元押工法で前進させられながらつぎつぎと押し込まれていく。その場合の各管6の推進は元押ジャッキ3を動力発生源として行われる。この推進工法の元押工法で横坑H内の管列が一定の長さに達したときには、中押ジャッキ5を介した中押工法が適時実施される。その理由は、管列が長くなったことで過大な負荷が推進管に及ぶようになり、それに起因して推進が困難になるからである。
中押工法での動力発生源(中押ジャッキ5)は、図9を参照して明らかなとおり、前後に隣接する二つの管6・6の間に介在されるものである。この中押ジャッキ5による中押工法について、図10を参照してさらに説明する。
図10において、中押ジャッキ5は既述のとおり、前後に隣接する中押外管6Fと中押内管6Rとの間に介在される。より詳しくいうと、中押ジャッキ5は複数のものが周方向に等間隔で配置されて中押外管6Fと中押内管6Rとの間に介在装着されるものである。したがって両管6F・6Rの先端部間にわたる複数の中押ジャッキ5は、その所定部間で伸縮ストローク運動することとなる。中押外管6Fについていえば、その主要部が鋼管からなるものである。中押内管6Rも鋼管を構成要素とするものであり、該鋼管内周面がコンクリートで内張りされている。かかる両管6F・6Rは、中押内管6Rの先端外周部と中押外管6Fの後端内周部とを内外に嵌め合わせることで相互に組み合わされ、かつ、前後方向にスライド伸縮可能となっている。その場合のスライド伸縮は、各中押ジャッキ5と元押ジャッキ3からの動力を交互に受けることで行われる。
図10に略示された中押工法において、中押ジャッキ5を同図(B)のごとく伸長作動させたとき、相対嵌合状態にある中押外管6Fと中押内管6Rとが伸長状態になる。この中押ジャッキ5の伸長作動によって中押外管6Fは中押内管6Rの外周部をスライドしながら前進し、中押外管6Fの前方にある管列も当該中押外管6Fの前進にともなって前進する。この前進がすなわち中押ということになる。中押ジャッキ5を同図(A)のごとく収縮作動させたときは、中押内管6Rが中押外管6F内に没入するので、両管6F・6Rは元の収縮状態になる。中押ジャッキ5が収縮するときの中押内管6Rは、元押ジャッキ3からの押し込み力(推進力)を受けるようにもなっている。
推進工法による地下の管路構築についていうと、都市部などの場合は近年とくに複雑高難度化する傾向にある。それは地上地下の公共構築物が管路敷設領域に輻輳していて、工事ルートの設定に多くの制約を受けるからである。これについて、現況の下水道管路工事を参照して以下に説明する。
推進工事の90%以上は公共事業の下水道管路工事で多用されている。この場合、市街地などでの下水道管路敷設は公道下というのが一般であり、その際の発進側や到達側の立坑は共に交差点に設けられることが多い。しかしながら交差点の場合、インフラストラクチャーであるところの各種ライフラインイン(電気・電話・上水道など)が先行敷設されていて、マンホールのごとき地下施設の占用が多くみられる。ゆえに交差点においてこの種の地下施設を回避しつつ所要の下水道管路工事を実施するときは、管路を曲線状に敷設することも適時実施しなければならない。これは直線管路→曲線管路→直線管路のように管路敷設することで曲線管路を直線管路間に介在させ、各管路相互を連絡するというのである。最近の傾向としては、敷設される下水道管の長距離化と共にの曲線管路が急曲線化へと進展している。
上述した曲線状の管路敷設やその急曲線化のための技術手段は、推進工法において必要不可欠ともいうべき事項である。この曲線状の管路敷設が適切かつ十分に実施できないときには、自明のとおり、コスト・工期などに大きなロスが発生する。ゆえに推進時の管路については、曲線区間をスムーズに通過することがきわめて重要になる。
かかる課題に対処するための技術手段として、下記の特許文献1には推進工事用の中押手段(特殊中押装置)が開示されている。この文献発明の特殊中押装置は、前後に隣接する外管(通常T型管という)と内管(通常S型管という)とが一定の範囲内で屈伸可能に嵌合構成されているものである。したがって当該文献発明に係る特殊中押装置の場合、外管と内管とが相対屈曲して折れ角をつくることにより、管路の急曲推進が円滑に行えるというのである。
特開2000−054786号公報
特許文献1に開示された特殊中押装置の場合、外管と内管との屈曲により曲線推進時の折れ角をつくることができるから曲線管路の問題が緩和される。ゆえに当該文献に記載された特殊中押装置によるとき、推進される管路は、許容折れ角の範囲内において曲線区間をスムーズに通過することとなる。
しかしながら特許文献1に開示された特殊中押装置は、外筒(外管)と内筒(内管)との屈曲自在な連結構成がきわめて特殊で複雑なものであるため、装置コストがアップしたり、その組立分解作業が手間の掛かるものになったりしている。それは下記<01>〜<04>で指摘するような内容のものである。
<01> 特許文献1の特殊中押装置は、前部フランジや後部フランジを有する中押環体を内筒の内周面に組み付けるというものである。この場合の中押環体は、伸縮する中押ジャッキの出入りを可能にするための切り欠き凹所が前部フランジに多数形成されており、しかも、中押環体そのものも複数に分割されていてそれを環状に組み立てるという特殊構成であるため、構造の複雑化・組立時の高難度化・製作時の高難度化・高コストなどが避けがたいものになっている
<02> 特許文献1の特殊中押装置の場合、既述の特殊中押環体を内筒の内周面に堅固に組み付た後、その中押環体の前部フランジにある切り欠き凹所(多数の凹所)に対応させて中押ジャッキを中押環体内に装備しなければならない。これでは中押ジャッキの装備が完了するまでにかなりの手数を要することとなる。ゆえに特許文献1に開示されたものは、坑道内に特殊中押装置を搬入する際の事前準備にも多くの時間を費やすこととなる。
<03> 特許文献1の特殊中押装置は、特殊中押環体のほかに、特殊な継手筒(リング状のフランジを有する筒体)をも不可欠構成要素とする。この継手筒については、ボルトなどを介した緊結手段で内筒の後部フランジと相互に緊結されるものである。したがってこの特殊中押装置の場合、この部品増加と共に組み立て手数がさらに増すこととなる。
<04> 特許文献1の特殊中押装置は上記の特殊中押環体や特殊継手筒を具備するもであるから、外筒や内筒なども、この特殊構成要素との対応で構造が複雑化してしまう。
<05> 特許文献1の特殊中押装置などでは、用済み後の中押ジャッキをつぎなる使用のために中押環体から取り外したりする。その際の分解作業も、組立作業に手数を要したと同様に手数を費やすものである。
急曲推進が円滑に行える既成の中押装置については上記のとおり、その装置構成が特殊なものであるために種々の課題が残されており、それが工費・工期・作業難度などに影響を与えかねないものになっている。
本発明は推進工法に係る既成技術の課題に鑑み、中押用各管相互の折れ角範囲の向上をはかるとともに作業の安全性と安定性とを確保し、かつ、簡潔構成・簡易な組立分解・簡易な操作・コストダウンなどをも満足させることのできる中押用集合管・中押装置・推進工法を提供しようとするものである。
本発明は所期の目的を達成するための手段として、つぎの第1項〜第3項に記載された中押用集合管と中押装置と中押工法とを特徴とするものである。
<第1項>
相対的に前方に配置される中押外管と、相対的に後方に配置される中押内管と、その前方と後方との間に介在される中押介在管とを備えていて、この中押外管と中押内管と中押介在管とがいずれも短管からなるものであること、および、
中押外管がその後端部に後方係合外側部を有するものであり、中押介在管がその前端部に前方係合内側部を有するとともにその後端部に後方係合外側部を有するものであり、かつ、中押内管がその前端部に前方係合内側部を有するものであること、および、
中押外管と中押介在管との相対関係において、中押外管の後方係合外側部内径が中押介在管の前方係合内側部外径よりも大きいものであり、かつ、中押介在管の前方係合内側部と中押外管の後方係合外側部とが内外に相対嵌合されて中押外管と中押介在管とが屈曲可能に組み合わされていること、および、
中押介在管と中押内管との相対関係において、中押介在管の後方係合外側部内径が中押内管の前方係合内側部外径よりも大きいものであり、かつ、中押内管の前方係合内側部と中押介在管の後方係合外側部とが内外に相対嵌合されて中押介在管と中押内管とが屈伸可能かつ摺動自在に組み合わされていること、および、
中押外管と中押介在管と中押内管とによる各管の形態として真直状の形態にしたり屈曲状の形態にしたりすることができるものであり、かつ、この各管の形態変更が、管路敷設のために地下に掘削形成される横坑の形状に応じて行えるものであること
を特徴とする中押用集合管。
<第2項>
地下の横坑内で管を推進させるための中押工法に適用するものであって、相対的に前方に配置される中押外管と相対的に後方に配置される中押内管と中押動力発生機械とを備えていること、および、
中押外管と中押内管との間に介在された中押動力発生機械を介して中押外管を推進させること
を前提とする中押装置において、
中押外管と中押内管とを備えたものとして、中押外管と中押介在管と中押内管とが組み合わされた第1項に記載された中押用集合管を備えていること、および、
中押動力発生機械が中押外管と中押介在管との間に介在されており、この中押動力発生機械を介して中押外管が推進されるとともにこの管推進時に中押介在管が中押内管に対して摺動前進するものであること、および、
横坑の直線部を直進するときの中押用集合管については、中押外管・中押介在管・中押内管の各管が横坑の直線部に対応して直線状態を呈するものであり、かつ、横坑の曲線部を曲進するときの中押用集合管については、中押外管・中押介在管・中押内管の各管が横坑の曲線部に対応して曲線状態を呈するものであること
を特徴とする中押装置。
<第3項>
管を推進させるための工程として、縦坑内に配置された元押装置による元押工程と、
横坑内に送り込まれた中押装置による中押工程とを備えており、かつ、中押工程を実施するための中押装置として第2項に記載されたものが用いられること、および、
元押工程においては、中押装置が含まれている前後一列状の管列を推進し、かつ、中押装置の中押集合管を直進させたり曲進させたりして当該中押装置を横坑内の直線部をなす所定中押位置まで到達させること、および、
中押位置に到達した中押装置による中押工程において、中押用集合管のうちの中押外管と前方管とを横坑内で推進させるときには、中押外管と中押介在管との間に介在された中押動力発生機械を介して中押外管を前方へ押し込みつつ中押介在管を中押内管に対して摺動前進させること
を特徴とする推進工法。
本発明に係る中押用集合管と中押装置と推進工法は、上述した技術内容を特徴とするものであるから、下記<11>〜<17>のような効果を有する。
<11> 短管製の中押外管と中押介在管と中押内管とを具備する中押用集合管の場合、これら各管が屈伸自在かつ摺動自在に集合構成されたものであるから、作業上の要請・状況・その他に応じて当該中押用集合管を各種の状態(伸長状態・収縮状態・真直状態・屈曲状態)に操作することができる。とくにこの中押用集合管の場合、中押外管と中押内管との二管集合による屈伸可能な集合構成ではなく、この両管の間に中押介在管が介在された三管集合またはそれ以上の管集合による屈伸可能な集合構成であるから、折り曲げ可能な箇所が既成のものよりも多く、したがって集合管としての折れ角範囲が大きいものである。これに加え、中押外管・中押内管・中押介在管などはいずれも短管からなるので、中押用集合管の曲げ状態においてその曲率半径を小さいものにすることができる。これら折れ角範囲特性や曲率半径特性に基づく相乗効果として、当該中押用集合管は管路急曲推進に満足に対応できるとともにその際の円滑性をも十分に確保することができる。
<12> 中押用集合管における中押外管・中押介在管・中押内管などの集合は、当該各管の所定部を内外に相対嵌合するという「嵌合による管集合」を主体にしたものである。この嵌合による管集合の場合、管内径や管外径により定まる各管相互の嵌合内外周面間の間隙を適宜設定することで、所要の折れ角範囲を簡単に得ることができ、かつ、この嵌合そのものが摺動可能な構成になる。さらにこれは、各管相互の内外周面間に間隙を有する管集合構成でもあるから、その間隙が許容する範囲内で集合管を曲げたり、軸方向にスライドさせたりするだけの簡易操作でよいとともにこれらの操作もその間隙による融通性に依拠して円滑に行え、それによって、中押用集合管の全長にわたる曲げや摺動が安全かつ安定して行えることとなる。
<13> 中押用集合管の構成要素である中押外管・中押介在管・中押内管などは、その一部に間隙形成用の段差(口径差)があるものの、基本的には管状をなすシンプル構造であるから、製作難度の高い特殊構造がみられない。これら各管の集合についても、中押外管・中押介在管・中押内管などの嵌合を主体にした簡易作業で組み立てが完了する。すなわちこれは、中押用集合管についての簡潔構成や簡易組立を満足させるものである。
<14> 上記のように曲げや摺動が安全かつ安定して行える中押用集合管の場合、このような特性を確保するための材質の高度高級化はとくに要せず、安価な金属製管材でよいのである。これが中押用集合管の低コスト要因の一つでになる。しかも各管は、短いサイズの短管というのであるから、これも低コストにつながる。さらに中押用集合管は、上述したように製造簡単・簡潔構成・簡易組立などの諸条件を満足させるのであるから、かかる点からも低コストを実現可能なものにする。したがって当該中押用集合管の場合、これらの相乗効果として、コストダウンを十分にはかることができる。
<15> 中押装置は上記中押用集合管を主要な構成要素とし、その中押用集合管における中押外管と中押介在管との間に中押動力発生機械が介在されているものである。この場合の中押用集合管は既述の簡潔構成であり、中押動力発生機械(例:油圧ジャッキ)にしてもこれを中押用集合管の所定部に単純に組み付けるだけのものである。したがって中押装置の場合も、折れ角範囲が大きいという中押用集合管の特性をそのまま保持した上で、製造簡単・簡潔構成・簡易組立・コストダウンなどの諸効果を有するものである。
<16> 中押装置は上記のとおり、簡潔構成で簡易組立を満足させるものであるから、中押用集合管の各管を横坑内周面の管路壁として残しながら、中押動力発生機械やその他の回収対象物を中押用集合管から取り外して回収するという回収作業も容易に行える。もちろんこの際の回収機器などはリユース・リサイクルなどに活用できるから、これをして装置経済性も容易にはかることができる。
<17> 推進工法の場合は、管の推進工程として、元押装置を介した元押工程や中押装置を介した中押工程を有するものである。そのうちの中押工程では、既述の中押用集合管を備えた中押装置が用いられる。この中押装置についてさらにいうと、これは元押工程のときに中押集合管を直進させたり曲進させたりして横坑内の直線部分にある中押位置まで到達するものである。すなわち中押装置は、横坑内の直線部分や曲線部分を通過しながら所定の中押位置に到達するが、当該中押装置の場合、折れ角範囲が大きいという特性が中押用集合管に備わっているので、その際の横坑曲線部がたとえ急曲化したものであっても、トラブルをきたすことなくそこを円滑かつ安定に通過することとなる。したがってこの推進工法の場合、急曲化した曲線部を含む管路敷設工事が可能となり、その結果、管路敷設時の無駄の排除・管路敷設工費の低減・管路敷設工期の短縮などの諸効果を確保できることとなる。
本発明に係る中押用集合管・中押装置・推進工法の一実施形態を略示した要部切り欠き正面図であり、とくに中押用集合管が収縮している状態を示したものである。 図1における中押用集合管・中押装置について、その収縮状態(A)と伸長状態(B)とを略示した要部拡大断面図である。 図1における中押用集合管・中押装置について各構成要素を部分的に重ねて略示した拡大側面図である。 図1における中押用集合管を分解して示した要部縦断正面図である。 本発明に係る中押用集合管・中押装置・推進工法において、推進管が横坑の直線部を通過するときの一実施形態を例示した要部縦断面図である。 本発明に係る中押用集合管・中押装置・推進工法において、推進管が横坑の曲線部を通過するときの一実施形態を例示した要部縦断面図である。 本発明に係る推進工法において長さの異なる推進管が隣接したものを曲線敷設するときの曲線半径を算定するための説明図である。 本発明に係る推進工法の一実施形態を略示した概念図である。 従来の中押工法を含む推進工法を略示した要部縦断正面図である。 従来の中押管について、その収縮状態(A)と伸長状態(B)とを略示した要部縦断正面図である。
本発明に係る中押用集合管・中押装置・推進工法の一実施形態について、添付の図面を参照して以下詳述する。
図1において、Gは地盤、Pは立坑、Sは発進坑口、Hは横坑をそれぞれ示し、11は推進架台、12は支圧壁、13は油空圧機器からなる元押ジャッキ(例:油圧ジャッキ)を主体した元押動力発生機械をそれぞれ示す。これらについては、図9・図10の従来技術で説明したものと実質的に同じのものである。
図1〜図6において、21・22はいずれも推進管を示す。この推進管21・22で典型的なものは周知のとおり、鉄筋コンクリート管(例:遠心力鉄筋コンクリート管)からなる。両推進管21・22のうちで、一方の推進管21はE型推進管ともいわれており、他方の推進管22は短管といわれているものである。短管であるところの推進管22についてはつぎのとおりである。たとえば、E型推進管(推進管21)などの「標準管」を基準にし、その標準管の軸線方向の長さ(寸法)を[1/1]とすると、上記短管としては[1/2管]、[1/3管]、[1/4管]、[1/6管]などがある。具体的な推進管21の寸法について代表例をあげると、管の内径(直径)≒800〜3000mm、管の厚さ≒80〜250mm、管の長さ≒2430mmである。これについては寸法が規格化された両推進管21・22も存在する。図2やその他図を参照して説述すると、両推進管21・22の後端内周部には、他の推進管の先端部を受け入れるための連結用の雌型嵌合部23が設けられている。この雌型嵌合部23の場合、一例として推進管用コンクリート管の後端部に鋼のような金属製の筒状部材を取り付けることで、両推進管21・22の後端内周部に設けられる。さらに両推進管21・22の先端外周部には、他の推進管の後端部内に差し込むための連結用の雄型嵌合部24が設けられている。この雄型嵌合部24の場合、一例として推進管用コンクリート管の先端外周部を小径に形成することで、すなわち、小径の段差を生じるような形状にすることで、両推進管21・22の先端外周部に設けられるものである。各推進管21・22に設けられた雌雄両嵌合部23・24は嵌め合い対偶をなす。これは一方の推進管後端部にある雌型嵌合部23と他方の推進管先端部にある雄型嵌合部24とを相対嵌合することにより、双方の推進管が前後に連結できるというものである。雌雄両嵌合部23・24については継手部と称されたりすることがある。かかる雌雄両嵌合部23・24について、これらを相対嵌合により連結にしたり他の管と連結したりしたとき、通常、雌雄両嵌合部23・24の嵌合内外周面間とか、他の管との嵌合内外周面間には間隙G3・G4が生じる。この間隙G3・G4には、周方向の全周囲にわたるように環状の止水材25が介在される。この止水材25は、ゴム製または合成樹脂製のような弾性体材料からなり、間隙G3・G4内において止水機能を奏するものである。このほか、両推進管21・22の管壁には、可塑剤・泥水・滑剤・裏込材などの注入孔(図示せず)が必要に応じて開口形成されている。この注入孔は、通常、2個など複数個のものが軸方向に間隔をおいて形成される。
図1〜図6において、31は中押用集合管を示す。この中押用集合管31は、中押外管41と中押内管51と中押介在管61とを主体にして構成されたものである。
一例として、中硬強度の金属材料で主要部がつくられている中押外管41は、図1〜図6とくに図4を参照して明らかなように、前方に位置するチャンネル型部(溝型部)と後方に位置するアングル型部(L型部)とが前後に一体化されたような筒管状の構造を有しているものである。すなわち当該中押外管41は、その前端部から後端部にわたるものであって前後一体に形成された前方係合内側部42と後方係合外側部43とを備えているものである。この場合における前方係合内側部42の外径は、後方係合外側部43の外径に比して度少し小さいものである。したがって前方係合内側部42の外周面と後方係合外側部43の外周面には、双方の境界領域に相対的な段差が生じている。さらに説明すると、前方係合内側部42は他の管の連結端部を受け入れることのできる連結用受け入れ部になるものであり、後方係合外側部43は他の管の連結端部内に差し込むことのできる連結用差し込み部になるものである。中押外管41の内部における特定の部位、すなわち、前方係合内側部42と後方係合外側部43との交差箇所(内部コーナ)にあるコーナ立面部は、機器当接用の受座44になっている。中押外管41についてこれを長さからみた場合、当該中押外管41は、社団法人日本下水道協会規格(JSWAS)などでいわれるST型管よりも短い短管からなる。短管である中押外管41は、また、既述の中押外管(S型管)や中押内管(T型管)よりも短いものである。中押外管41において、前方係合内側部42の内部は、セメント系またはコンクリート系の中込材45が充填されてライニングされている。この中込材45が充填される中押外管41の内周部は、通常、周方向に等間隔で並んだ多数の放射状リブで仕切られていたりする。一方で前方係合内側部42の外周面には、既述のシール機能を有するシール材46が取り付けられている。このシール材46も前記止水材25と同様の弾性材料からなる。
図1〜図6に示された中押内管51も中硬強度の金属材料でつくられるものである。中押内管51も図4から明らかなように、相対的に径の小さい前方管部と相対的に径の大きい後方管部とが前後に一体化された筒管状の形状構造を有している。したがって中押内管51も、その前端部から後端部にわたるものであって前後一体に形成された前方係合内側部52と後方係合外側部53とを有するものである。この場合の前方係合内側部52と後方係合外側部53にも、双方の外周面に相対的な段差を生じている。さらに、前方係合内側部52は他の管の連結端部を受け入れるための連結用受け入れ部になるものであり、後方係合外側部53は他の管の連結端部に差し込むための連結用差し込み部になるものである。一方、中押内管51における前方係合内側部52の外周部寄りの前面部は、機器当接用の受座54になるものである。かかる中押内管51において、前方係合内側部52の内部がセメント系またはコンクリート系の中込材55でライニングされていること、また、前方係合内側部52の外周面に前記シール材46と同材質かつ同機能のシール材56が取り付けられていることは、上記中押外管41の場合と同様である。また、中押内管51の場合も、長さに関していえば上記中押外管41と同様の短管である。
図1〜図6に示された中押介在管61も中硬強度の金属材料でつくられるものである。さらに図4で明らかなように、中押介在管61の場合も、相対的に径の小さい前方管部と相対的に径の大きい後方管部とが前後に一体化された筒管状の形状構造を有しているものである。したがって中押介在管61も、その前端部から後端部にわたるものであって前後一体に形成された前方係合内側部62と後方係合外側部63とを有している。この場合の前方係合内側部62と後方係合外側部63にも、双方の外周面には相対的な段差がある。そしてこの両部62・63も、また、前方係合内側部62が他の管の連結端部を受け入れるための連結用受け入れ部になり、後方係合外側部63は他の管の連結端部に差し込むための連結用差し込み部になるものである。前方係合内側部62の外周面には前記シール材46と同材質かつ同機能のシール材64が取り付けられている。前方係合内側部62にはこれ以外に、雌連結部材または雄連結部材のいずれか一方が、中押外管41との連結用として設けられる。具体的一例として図4の場合は、複数の連結片からなる雌連結部材65が前方係合内側部62に取り付けられて中押介在管61の先端部外に突出している。各雌連結部材65はそれぞれ係合孔66を有するものであり、それら雌連結部材65が周方向に等間隔を保持して前方係合内側部62の内周面に取り付けられている。前方係合内側部62の内周面に対する各雌連結部材65の取付手段は、溶接とかネジ止めなど周知の手段でよく、その代表的一例として各雌連結部材65が溶接で前方係合内側部62の内周面に取り付けられている。また、中押介在管61の場合も、長さに関していえば上記中押外管41や中押内管51と同様の短管である。
雌連結部材65に対応する雄連結部材47として図4に例示したものはU字形をした係合ピンからなり、それが雌連結部材65の係合孔66と係合自在に対応するものである。この雄連結部材47については、雌連結部材65と同数のものが中押外管41における後方係合外側部43の内周面に取り付けられる。より具体的には、後方係合外側部43の内周面において所定数の雄連結部材47が周方向に等間隔で取り付けられる。後方係合外側部43に対する各雄連結部材47の取付手段も溶接とかネジ止めなどでよい。雄連結部材47もボルトのようなものが採用されることがあり、それが係合孔66に対応した係合ピンになる。雄連結部材47や雌連結部材65については、また、雄連結部材47が前方係合内側部62の内周面に設けられ、かつ、雌連結部材65が後方係合外側部43の内周面に設けられてもよいものである。
中押用集合管31の構成要素である中押外管41・中押内管51・中押介在管61は、つぎのように集合されて当該中押用集合管31を構成している。すなわち、この三つの管41・51・61からなる中押用集合管31は、図2などから明らかなように、相対的前方位置に配置された中押外管41と、相対的後方位置に配置された中押内管51と、その前後中間位置に配置された中押介在管61とが、同一軸線上において軸方向に差し込み集合されたものである。かかる差し込み集合は、いわゆる前後に隣接する管相互の嵌め合いによるものである。これについて、より具体的にいうと、前方にある中押外管41の後方係合外側部43内には、中間位置にある中押介在管61の前方係合内側部62が挿入係合され、その中間位置にある中押介在管61の後方係合外側部63内には、後方にある中押内管51の前方係合内側部52が挿入係合されている。しかもこの場合、後方係合外側部43と前方係合内側部62との内外周面間には、中押外管41と中押介在管61との相対屈曲を可能にしたり屈曲状態になったもの真直状態にしたりするための間隙G1すなわち相対屈伸を可能にするための間隙G1が介在しており、前方係合内側部62と前方係合内側部52との内外周面間には、中押介在管61と中押内管51との相対屈伸(相対屈曲)を可能にするための間隙G2が介在している。中押外管41や中押介在管61は、また、中押外管41の後方係合外側部43と中押介在管61の雌連結部材65とが、その雌連結部材65の係合孔66に差し込まれた雄連結部材47を介して連結されるものである。雄連結部材47は、たとえば、既述の溶接とかネジ止めとかで後方係合外側部43側に固定される。この両管41・61の連結は、中押外管41と中押介在管61との相互離脱を阻止しつつ当該両管41・61の相対屈伸を可能にするという緩やかなものである。中押外管41と中押介在管61との相対屈伸可能な範囲は、他に制限がないかぎり、間隙G1の大きさで定まる。中押介在管61と中押内管51との相対屈伸可能な範囲も、他に制限がないかぎり、間隙G2の大きさで定まるものであるが、この両管51・61の場合は、前方係合内側部52と後方係合外側部63とが内外に相対嵌合されていることによって、軸方向に伸縮自在にもなっている。かくて構成された中押用集合管31の場合、各管41・51・61が間隙G1・G2の範囲内において屈伸自在であるほか、両管41・51(連結状態)に対して嵌合状態にある管61側と当該両管41・51側とが軸方向に伸縮自在なものである。この伸縮自在な関係については、中押内管51の前方係合内側部52と中押介在管61の後方係合外側部63とが、軸方向に相対摺動自在であるということもできる。
図1〜図6に例示された中押装置71は、先述の中押用集合管31と後述の中押動力発生機械72とを主体にして構成されるもの、すなわち、中押用集合管31の所定部内に複数の中押動力発生機械72が装備されて構成されるものである。より具体的にいうと中押装置71は、中押用集合管31において、中押外管41内にある受座44と中押内管51内にある受座44・54とにわたって複数の中押動力発生機械72が装着されたものである。この場合における中押動力発生機械72は、元押動力発生機械13と同様、油空圧機器たとえば中押用の油圧ジャッキを主体したものからなる。この中押動力発生機械72を上記の所定部に装着するときは、その中押動力発生機械72の後面側に緩衝材からなる周知の当輪73が取り付けられるとともに当該中押動力発生機械72の前後両端部がそれぞれ対応する受座44・54に宛がわれてその部位に脱着自在に取り付け装備される。ちなみに、この装備に用いられる固定具ないし取付具は、ボルト・ナット・保持バンド(例:クランプ用の締付バンドまたは取付バンド)74など周知のものである。かくて中押用集合管31内に装備された複数の各中押動力発生機械72は、図2や図3のように、中押用集合管31内の両受座44・54にわたるものとなり、かつ、周方向に等間隔で分布するものとなる。この場合の各元押動力発生機械13について、さらにいうと、これは中押用集合管31に溶接などで取り外し困難に固定されるのでなく、上記のような態様で脱着自在に取り付けられるものである。したがって各元押動力発生機械13は、用済み後、関連部品と共に中押用集合管31から取り外すことができ、それによって再使用に備えることができる。
推進管列の直進のみならずこれの曲進をも実施するという推進工法の場合は、推進管列の曲進をトラブルなく円滑に行わせる上で、管列の要所に推力伝達材を介在装備することが重要である。その理由は、管列の曲げに関わる要所に推力伝達材が装備されて管端部相互の点接触がその推力伝達材により回避され、推進管の破損が防止されるからである。そしてこれが管路(管渠)の曲線形成を容易にする。上記中押装置71の場合、このような観点から中押外管41の先端部側・中押介在管61の先端部側・中押内管51の後端部側などに推力伝達材が装備される。これについて図6を参照して具体的に説明する。
図6に例示された各推力伝達材75A・75B・75Cは環状(リング状)をなすものである。各推力伝達材75A・75B・75Cを図6の縦断面でみたときの切り口は四角形をしている。各推力伝達材75A・75B・75Cはたとえば合成樹脂製などの発泡体からなる。したがって各推力伝達材75A・75B・75Cは、管推進時の推進力を受けたときに、受圧面または加圧面と密着状態を保ちながら緩やかに変形する。すなわち各推力伝達材75A・75B・75Cは、管の推進力を受けて塑性変形のような変形状態を呈しながら、その管の推進力を推進方向に伝達する。
各推力伝達材のうちの推力伝達材75Aは、中押外管41の先端部側すなわち前方係合内側部42の前面側に備えられる。この推力伝達材75Aは、また、推進管22の雌型嵌合部23と中押外管41の前方係合内側部42とが図6のごとく相対嵌合されたときに、推進管22の後端面と中押外管41の先端面(前方係合内側部42の前面)との間に挟まれてそこに介在されるものである。
各推力伝達材のうちの推力伝達材75Bは、中押集合管31の中間部位に介在されてそこに備えられる。図6を参照してより詳しく説明すると、推力伝達材75Bは、中押内管51における前方係合内側部52の前面と当輪73における後面との間に挟まれてそこに介在されるものである。この推力伝達材75Bは、中押介在管61内にも位置することになるが、その中押介在管61から直接圧縮荷重を受けることがなく、したがって中押介在管61による推力伝達材75Bの変形はない。
各推力伝達材のうちの推力伝達材75Cは、中押内管51の後方係合外側部53内であって当該中押内管51の後面側に備えられる。この推力伝達材75Cは、また、推進管22の雄型嵌合部24と中押内管51の後方係合外側部53とが図6のごとく相対嵌合されたときに、推進管22の先端面と中押外管41の後面との間に挟まれてそこに介在されるものである。
本発明に係る推進工法の一部として実施される元押工法は、縦坑P内の発進坑口Sに配置された推進管22を、元押動力発生機械(元押装置の主要部)13によってつぎつぎと横坑H内に導入かつ推進していくものである。元押工法の場合は、また、中押装置71の中押用集合管31なども横坑H内に導入かつ推進する。このような元押工法は、従来例として説明した図10の工法と基本的に共通するものである。
本発明に係る推進工法の一部として実施される元押工法の場合、中押装置71を含む推進管列は、元押動力発生機械13を介して図8の矢印方向に推進されるものである。かかる推進時の横坑Hが直線部SLのみであって曲線部RLがないときは、その横坑Hの適当な直線部SLで中押装置71が活用されることにより中押し工法が実施される。また、横坑Hに曲線部RLが生じた後であれば、曲線部RLの前方にある直線部SLまで中押装置71が推進され、かつ、その直線部SLにおいて中押装置71が活用されることにより中押し工法が実施される。もちろん中押装置71は中押用各管相互の折れ角範囲が大きくて図6のような屈曲状態になるので、図8における横坑Hの曲線部RLを円滑に通過することとなる。この場合において、各管相互の屈曲化に貢献するのは、各管の連結部に存在する既述の間隙G1〜G4である。そのうちで当該屈曲化にとくに貢献するのは間隙G1・G3・G4である。
本発明に係る推進工法の一部として実施される中押工法は、上記のとおり横坑Hの直線部SLで実施されるものである。以下その中押工法について説明する。
本発明の中押工法で、中押用集合管31の前端側にある推進管21すなわち前方管を推進方向へ直進させるときは、中押用集合管31内にあって周方向に等間隔に配置された各中押動力発生機械(一例:油圧ジャッキ)72の同期同調をとりつつ該各機械72を伸長作動させる。図2(A)の収縮状態にある各中押動力発生機械72は、これによって、それぞれ同時同等のストローク運動をしながら図2(B)のような伸長状態になる。このようにした場合の中押用集合管31では、各中押動力発生機械72の支圧壁として機能する不動体勢の中押内管51に対し、各中押動力発生機械72で前方へ押しやられる中押外管41やこれに連結された中押介在管61がその中押動力発生機械72のストローク分だけ推進方向へ前進する。したがって推進管(前方管)21も推進方向へ前進する。
中押用集合管31の前端側にある推進管21や中押用集合管31の前管部分(中押外管41・中押介在管61)を上記のようにして前進させたならば、今度はその前進距離に対応した分だけ、中押用集合管31の後端側にある推進管21すなわち後方管を元押工法で推進方向へ直進させる。これは既知のとおり、元押工法において各元押動力発生機械(一例:油圧ジャッキ)13を伸長作動させ、それによって中押用集合管31の後端側にある推進管(後方管)21を前方へ押しやるとういものである。この際には、また、各中押動力発生機械(一例:油圧ジャッキ)72について圧力をリリースするなどの操作も行い、それによって各中押動力発生機械72は図2(A)のような収縮状態に戻す。以下、元押工法と中押工法とを併用する推進工法において上記各作業を所定の順序で繰り返すことにより、一連の長い推進管が所定の敷設ルートに沿って敷設(埋設)されることとなる。
上記の元押工法と中押工法とを併用する推進工法において、中押用集合管31の前端側や後端側に、たとえば[1/4管]からなる推進管(短管)22が連なるものであるときは、図5や図6に例示するような態様になる。このうちで図5に例示したものは、推進管22や中押用集合管31による一連の管が中押工法の際に直進(直線通過)するというもの、また、図6に例示したものは、推進管22や中押用集合管31による一連の管が曲進(曲線通過)するというものである。とくに一連の管が曲進するケースについてみると、これは各管を曲げ可能にするところの屈伸箇所が多く存在するため、この種の推進工事における曲進性が格段に向上する。これは元押手段を介して中押装置71を横坑H内の所定中押位置まで到達させるというとき、たとえ急カーブ箇所があってもそこを難なく通過することができ、その中押位置に到達した中押装置71で事後の中押工法が実施できるのである。ちなみに本発明によるときは、従来通過が困難ないし不可能とされていた領域がほぼ消滅し、推進管敷設の際の急曲線施工が実現することとなった。
本発明に係る推進工法において各推進管を曲線状に敷設するとき、長さの異なる各管が隣接することで形成される管列曲線の半径Rは図7を参照して下記のような式から算定することができる。
△abc∽△ABC
S1/Bc=(L1/2)/(R−Bc/2)
S2/Bc=(L2/2)/(R−Bc/2)
S1=L1×Bc/2×[R−(Bc/2)]
S2=L2×Bc/2×[R−(Bc/2)]
S=S1+S2
S=(L1+L2)×Bc/2×(R−Bc/2)
R−Bc/2=(L1+L2)×Bc/2×S
∴R=〔(L1+L2)×Bc/S+Bc〕/2
上記各式において、L1は推進管21の長さ、L2は推進管22の長さ、Bcは両推進管21・22の直径(外径)、Sは両推進管21・22の対向管端面の上部遊離隙、S1は推進管21側の上部遊離隙、S2は推進管22側の上部遊離隙をそれぞれ示す。
上記各式のL1、L2に外管の長さと内管の長さとを代入することで、中押集合管31が形成するところの曲線半径を算出することができる。また、中押集合管31と隣り合う各推進管21・22とで形成される曲線半径をも算出することにより、これら各管21・22・31が通過可能な曲線半径を確認することができる。
中押用集合管31の他の実施形態としては、前後に屈伸自在に結合された複数の管で中押介在管61が構成されるものもある。このような中押介在管61を備えた中押用集合管31の場合、中押介在管61が屈伸することとなる。
本発明に係る中押用集合管・中押装置・中押工法は、上水道管・下水道管・電線管・ガス管などの地下敷設に適用することができ、しかも、その際の工事がより合理的に実施できるので、産業上の利用可能性が高い。
G 地盤
P 立坑
S 発進坑口
H 横坑
G1 間隙
G2 間隙
G3 間隙
G4 間隙
RL 横坑の曲線部
SL 横坑の直線部
11 推進架台
12 支圧壁
13 元押動力発生機械
21 推進管
22 推進管
23 雌型嵌合部
24 雄型嵌合部
25 止水材
31 中押集合管
41 中押外管
42 前方係合内側部
43 後方係合外側部
44 受座
45 中込材
46 シール材
47 雄連結部材
51 中押内管
52 前方係合内側部
53 後方係合外側部
54 受座
55 中込材
56 シール材
61 中押介在管
62 前方係合内側部
63 後方係合外側部
64 シール材
65 雌連結部材
66 係合孔
71 中押装置
72 中押動力発生機械
73 当輪
74 保持バンド
75A 推力伝達材
75B 推力伝達材
75C 推力伝達材

Claims (3)

  1. 相対的に前方に配置される中押外管と、相対的に後方に配置される中押内管と、その前方と後方との間に介在される中押介在管とを備えていて、この中押外管と中押内管と中押介在管とがいずれも短管からなるものであること、および、
    中押外管がその後端部に後方係合外側部を有するものであり、中押介在管がその前端部に前方係合内側部を有するとともにその後端部に後方係合外側部を有するものであり、かつ、中押内管がその前端部に前方係合内側部を有するものであること、および、
    中押外管と中押介在管との相対関係において、中押外管の後方係合外側部内径が中押介在管の前方係合内側部外径よりも大きいものであり、かつ、中押介在管の前方係合内側部と中押外管の後方係合外側部とが内外に相対嵌合されて中押外管と中押介在管とが屈曲可能に組み合わされていること、および、
    中押介在管と中押内管との相対関係において、中押介在管の後方係合外側部内径が中押内管の前方係合内側部外径よりも大きいものであり、かつ、中押内管の前方係合内側部と中押介在管の後方係合外側部とが内外に相対嵌合されて中押介在管と中押内管とが屈伸可能かつ摺動自在に組み合わされていること、および、
    中押外管と中押介在管と中押内管とによる各管の形態として真直状の形態にしたり屈曲状の形態にしたりすることができるものであり、かつ、この各管の形態変更が、管路敷設のために地下に掘削形成される横坑の形状に応じて行えるものであること
    を特徴とする中押用集合管。
  2. 地下の横坑内で管を推進させるための中押工法に適用するものであって、相対的に前方に配置される中押外管と相対的に後方に配置される中押内管と中押動力発生機械とを備えていること、および、
    中押外管と中押内管との間に介在された中押動力発生機械を介して中押外管を推進させること
    を前提とする中押装置において、
    中押外管と中押内管とを備えたものとして、中押外管と中押介在管と中押内管とが組み合わされた請求項1に記載の中押用集合管を備えていること、および、
    中押動力発生機械が中押外管と中押介在管との間に介在されており、この中押動力発生機械を介して中押外管が推進されるとともにこの管推進時に中押介在管が中押内管に対して摺動前進するものであること、および、
    横坑の直線部を直進するときの中押用集合管については、中押外管・中押介在管・中押内管の各管が横坑の直線部に対応して直線状態を呈するものであり、かつ、横坑の曲線部を曲進するときの中押用集合管については、中押外管・中押介在管・中押内管の各管が横坑の曲線部に対応して曲線状態を呈するものであること
    を特徴とする中押装置。
  3. 管を推進させるための工程として、縦坑内に配置された元押装置による元押工程と、
    横坑内に送り込まれた中押装置による中押工程とを備えており、かつ、中押工程を実施するための中押装置として請求項2に記載されたものが用いられること、および、
    元押工程においては、中押装置が含まれている前後一列状の管列を推進し、かつ、中押装置の中押集合管を直進させたり曲進させたりして当該中押装置を横坑内の直線部をなす所定中押位置まで到達させること、および、
    中押位置に到達した中押装置による中押工程において、中押用集合管のうちの中押外管と前方管とを横坑内で推進させるときには、中押外管と中押介在管との間に介在された中押動力発生機械を介して中押外管を前方へ押し込みつつ中押介在管を中押内管に対して摺動前進させること
    を特徴とする推進工法。
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