JP2014070182A - 半導体装置製造用接着シート、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置製造用接着シート、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウェハを台座に強固に固定できるとともに、半導体ウェハから台座を分離し易い半導体装置製造用接着シートを提供する。
【解決手段】半導体ウェハを台座に固定するために用いられる半導体装置製造用接着シートであって、第1接着剤層と、接着力が前記第1接着剤層より低い第2の層とを有し、少なくとも前記半導体装置製造用接着シートの周辺部が前記第1接着剤層により形成されている半導体装置製造用接着シートに関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置製造用接着シート、半導体装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体装置の製造工程において、台座上に半導体ウェハを仮固定した後、半導体ウェハに対してバックグラインドなどの所定の処理を行い、その後、半導体ウェハから台座を分離するといった工程が行なわれることがある。このような工程では、半導体ウェハから台座を容易に分離できることが重要である。
台座上に半導体ウェハを仮固定する方法として、液状の接着剤を使用することが知られている。液状の接着剤はスピンコートにより半導体ウェハ又は台座に塗布される。
特許文献1には、第1基板としてのデバイスウェハと第2基板としてのキャリアー基板とを強い接着結合を形成しない充填層を介して圧着するとともに、充填層の周縁に対して接合素材を充填して硬化することによりエッジボンドを形成して、第1基板と第2基板とを接着する方法が開示されている。
また、特許文献2には、イミド、アミドイミドおよびアミドイミド−シロキサンのポリマーおよびオリゴマーからなる群の中から選択される、オリゴマーおよびポリマーからなる群の中から選択される化合物を含む接合用組成物層を介して第1の基板と第2の基板とを接合する方法が開示されている。
特表2011−510518号公報 特表2010−531385号公報
特許文献1に記載の充填層や特許文献2に記載の接合用組成物層は、スピンコート等により塗布されている。しかしながら、接着に必要な厚さ10μm以上の層を塗布により形成すると、一般的に塗布面が粗くなり、凹凸追従性が悪く、所望の接着力が得られず、半導体ウェハを台座に充分に固定できない場合がある。
また、スピンコートにより塗布する場合、材料の大半が無駄になるといった問題がある。また、材料が接着用の粘度の高いものであるため、スピンコーターの汚れを取り除くには、労力を要する。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、半導体ウェハを台座に強固に固定できるとともに、半導体ウェハから台座を分離し易い半導体装置製造用接着シートを提供することにある。また、該半導体装置製造用接着シートを用いた半導体装置、及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本願発明者は、下記の構成を採用することにより、前記の課題を解決できることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、半導体ウェハを台座に固定するために用いられる半導体装置製造用接着シートであって、第1接着剤層と、接着力が前記第1接着剤層より低い第2の層とを有し、少なくとも前記半導体装置製造用接着シートの周辺部が前記第1接着剤層により形成されている半導体装置製造用接着シートに関する。
前記接着シートはシート状であるため、スピンコートにより接着剤層を形成する場合に比べ、表面を均一に形成できる。さらに、スピンコートのように材料を無駄にすることがない。また、シート状であるため簡便に使用できる。
また、前記接着シートの周辺部は、前記第1接着剤層により形成されている。第2の層と比較して接着力の高い第1接着剤層が周辺部に存在するため、この部分において半導体ウェハを台座に強固に固定できる。
また、第1接着剤層のみではなく、第1接着剤層よりも接着力の低い第2の層を有するため、第1接着剤層の接着力さえ低下させれば、外力により、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。
第1接着剤層の接着力を低下させる方法としては、溶剤により第1接着剤層を溶解させて接着力を低下させる方法、第1接着剤層に、カッターやレーザー等により物理的な切り込みを入れて接着力を低下させる方法、加熱により接着力が低下する材料で第1接着剤層を形成しておき、加熱により接着力を低下させる方法等を挙げることができる。前記接着シートは第1接着剤層が接着シートにおける周辺部に形成されているため、第1接着剤層を溶剤により溶解させたり、カッターやレーザー等により物理的に切り込みを入れたりして、第1接着剤層の接着力を低下させ易く、半導体ウェハから台座を分離し易い。
本発明において、第1接着剤層の接着力、及び第2の層の接着力とは、温度23±2℃、剥離速度300mm/minの条件下でのシリコンウェハに対する90°ピール剥離力をいう。なお、第1接着剤層が、イミド化や熱硬化等を行なうことにより接着させるものである場合、シリコンウェハに固定した状態(例えば、イミド化後や熱硬化後)における90°ピール剥離力をいう。第2の層が、イミド化や熱硬化等を行なうことにより接着させるものである場合、シリコンウェハに固定した状態(例えば、イミド化後や熱硬化後)における90°ピール剥離力をいう。具体的には実施例に記載の方法で測定できる。
前記接着シートは、前記周辺部よりも内側の中央部が、前記第1接着剤層と前記第2の層との積層により形成されていることが好ましい。前記構成によれば、第1接着剤層のみが表出している面では、半導体ウェハ又は台座を強固に固定できる。また、中央部は、第1接着剤層と第2の層との積層により形成されているため、中央部は、第1接着剤層のみで形成されている周辺部よりも、相対的に接着力が低い。従って、周辺部の接着力を少なくとも低下させれば、外力により、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。また、第2の層が台座と接する場合、接着シートを台座から剥離し易く、糊残りが少なく、台座を再利用しやすい。
前記接着シートは、前記周辺部よりも内側の中央部が、前記第2の層により形成されていることも好ましい。前記構成によれば、中央部が第2の層により形成されているため、第1接着剤層の接着力を低下させれば、外力により、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。また、第2の層が台座と接するため、接着シートを台座から剥離し易く、糊残りが少なく、台座を再利用しやすい。
前記周辺部及び前記中央部にわたって、前記第1接着剤層よりも接着力の低い第3の層が形成されていることが好ましい。第1接着剤層よりも接着力の低い第3の層が表出している面を半導体ウェハに貼り付けた場合、半導体ウェハから接着シートを容易に剥離できる。また、半導体ウェハの糊残りを無くすことができ、半導体ウェハの洗浄工程を省略できる。
本発明はまた、前記半導体装置製造用接着シートを用いて得られる半導体装置に関する。
本発明はまた、前記半導体装置製造用接着シートを用いて半導体ウェハを台座に固定する工程と、前記半導体ウェハから前記台座を分離する工程とを含む半導体装置の製造方法に関する。
本発明によれば、半導体ウェハを台座に強固に固定できるとともに、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。
実施形態1の接着シートの断面模式図である。 実施形態1の接着シートの平面図である。 実施形態2の接着シートの断面模式図である。 実施形態2の接着シートの平面図である。 第3の層を備える接着シートの断面模式図である。 第3の層を備える接着シートの断面模式図である。 実施形態1の接着シートを用いて半導体ウェハを台座に固定した様子を示す模式図である。
[接着シート]
本発明の半導体装置製造用接着シートは、第1接着剤層と、接着力が前記第1接着剤層より低い第2の層とを有し、少なくとも前記半導体装置製造用接着シートの周辺部が前記第1接着剤層により形成されている。
以下、本発明の接着シートについて図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施形態1の接着シート5の断面模式図である。図1に示すように、接着シート5は、周辺部54が第1接着剤層50により形成されるとともに、周辺部54よりも内側の中央部53が、第1接着剤層50と第2の層51との積層により形成されている。すなわち、接着シート5は、第2の層51と、第2の層51上に第2の層51の上面及び側面を覆う態様で積層された第1接着剤層50とを有する。第2の層51の接着力は、第1接着剤層50の接着力よりも低い。
接着シート5の周辺部54は、第1接着剤層50により形成されている。第2の層51と比較して接着力の高い第1接着剤層50が周辺部54に存在するため、この部分において半導体ウェハを台座に強固に固定できる。
また、第1接着剤層50のみではなく、第1接着剤層50よりも接着力の低い第2の層51を有するため、第1接着剤層50の接着力さえ低下させれば、外力により、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。
接着シート5は第1接着剤層50が接着シート5における周辺部54に形成されているため、第1接着剤層50を溶剤により溶解させたり、カッターやレーザー等により物理的に切り込みを入れたりして、第1接着剤層50の接着力を低下させ易く、半導体ウェハから台座を分離し易い。
接着シート5は、周辺部54よりも内側の中央部53が、第1接着剤層50と第2の層51との積層により形成されている。第1接着剤層50のみが表出している面では、半導体ウェハ又は台座を強固に固定できる。また、中央部53は、第1接着剤層50と第2の層51との積層により形成されているため、中央部53は、第1接着剤層50のみで形成されている周辺部54よりも、相対的に接着力が低い。従って、周辺部54の接着力を少なくとも低下させれば、外力により、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。また、第2の層51が台座と接する場合、接着シート5を台座から剥離し易く、糊残りが少なく、台座を再利用しやすい。
接着シート5の厚さは特に限定されず、例えば、10μm以上であり、好ましくは50μm以上である。10μm以上であると、半導体ウェハデバイス表面の凹凸を追従でき、隙間なく接着シートを充填できる。また、接着シート5の厚さは、例えば、500μm以下であり、好ましくは300μm以下である。500μm以下であると、厚みのばらつきや加熱時の収縮・膨張を抑制又は防止できる。
中央部53における第1接着剤層50の厚さは適宜設定できるが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上である。また、該厚さは、好ましくは300μm以下であり、より好ましくは200μm以下である。
また、中央部53における第2の層51の厚さは適宜設定できる。
第1接着剤層は、第2の層に比較して一般的に弾性率が低いため、形成時に表面にうねりが生じやすい。このような観点からは、第1接着剤剤層を薄くし、第2の層を厚くすることが好ましい。一方、第1接着剤層は、第2の層に比較して一般的にガラス転移温度が高いため、形成時の収縮が大きい。このような観点からは、第1接着剤剤層を厚くし、第2の層を薄くすることが好ましい。
図2は、実施形態1の接着シート5の平面図である。図2に示すように、接着シート5は、平面視したときの形状が円形である。
接着シート5の直径は特に限定されない。例えば、接着シート5の直径は、台座の直径に対して+1.0〜−1.0mmが好ましい。
また、接着シート5を平面視したとき、第2の層51の形状が円形である。接着シート5を平面視したときの第2の層51の面積は、接着シート5を平面視したときの接着シート5の面積に対して、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、更に好ましくは50%以上である。10%以上であると、周辺部54に形成された第1接着剤層50の接着力を低下させ易く、半導体ウェハから台座を分離し易い。また、第2の層51の面積は、好ましくは99.95%以下、より好ましくは99.9%以下である。99.95%以下であると、半導体ウェハを台座に強固に固定できる。
本発明の接着シートは、実施形態1の接着シート5に限定されない。図3は、実施形態2の接着シートの断面模式図である。図3に示すように、接着シート6は、周辺部64が第1接着剤層60により形成されるとともに、周辺部64よりも内側の中央部63が、第2の層61により形成されている。第2の層61の接着力は、第1接着剤層60の接着力よりも低い。
接着シート6は、周辺部64よりも内側の中央部63が、第2の層61により形成されている。中央部63が第2の層61により形成されているため、周辺部64にある第1接着剤層60の接着力を低下させれば、外力により、半導体ウェハから台座を容易に分離できる。また、第2の層61が台座と接するため、接着シート6を台座から剥離し易く、糊残りが少なく、台座を再利用しやすい。
接着シート6の厚さは特に限定されず、例えば、実施形態1の接着シート5で例示したものと同様である。
図4は、実施形態2の接着シート6の平面図である。図4に示すように、接着シート6は、平面視したときの形状が円形である。接着シート6の直径は特に限定されず、例えば、実施形態1の接着シート5で例示したものと同様である。また、接着シート6を平面視したときの第2の層61の面積は特に限定されず、例えば、実施形態1の接着シート5で例示したものと同様である。
第2の層51、61の接着力は、第1接着剤層50、60の接着力よりも低ければ、特に制限されない。第2の層51、61の接着力は、例えば、温度23±2℃、剥離速度300mm/minの条件下でのシリコンウェハに対する90°ピール剥離力が0.30N/20mm未満であることが好ましく、0.20N/20mm以下であることがより好ましい。0.30N/20mm未満であると、第2の層51、61を容易に剥離できる。該90°ピール剥離力の下限は、特に限定されず、例えば、0N/20mm以上であり、好ましくは0.001N/20mm以上である。該90°ピール剥離力は低いほど第2の層51、61を剥離し易い。
第1接着剤層50、60の接着力は、例えば、温度23±2℃、剥離速度300mm/minの条件下でのシリコンウェハに対する90°ピール剥離力が、0.30N/20mm以上であることが好ましく、0.40N/20mm以上であることがより好ましい。0.30N/20mm以上であると、半導体ウェハを台座に良好に保持でき、バックグラインドなどを良好に行うことができる。また、該90°ピール剥離力の上限は、特に限定されず、大きいほど好ましいが、例えば、30N/20mm以下、好ましくは20N/20mm以下である。
図5、6に示すように、本発明の接着シートは、他の層が形成されたものであってもよい。図5、6は、第3の層を備える接着シートの断面模式図である。図5の接着シート5は、周辺部54及び中央部53にわたって、第3の層55が形成されている。図6の接着シート6は、周辺部64及び中央部63にわたって、第3の層65が形成されている。第1接着剤層50、60よりも接着力の低い第3の層55、65が表出している面を半導体ウェハに貼り付けることで、半導体ウェハから第3の層55、65付きの接着シート5、6を容易に剥離できる。また、半導体ウェハの糊残りを無くすことができ、半導体ウェハの洗浄工程を省略できる。
第3の層55、65の接着力は、第1接着剤層50、60の接着力よりも低ければ、特に制限されない。例えば、温度23±2℃、剥離速度300mm/minの条件下でのシリコンウェハに対する90°ピール剥離力が、0.30N/20mm未満であることが好ましく、0.20N/20mm以下であることがより好ましい。0.30N/20mm未満であると、糊残りなく剥離でき、半導体ウェハ等の洗浄工程を省略できる。また、該90°ピール剥離力の下限は、特に限定されず、例えば、0N/20mm以上であり、好ましくは0.001N/20mm以上である。0N/20mm以上であると、半導体ウェハを台座に良好に保持できる。
第1接着剤層50、60を構成する接着剤組成物としては、第1接着剤層50、60の接着力が、第2の層51、61の接着力よりも高くなるように選択する限り、特に限定されない。
第1接着剤層50、60を構成する接着剤組成物としては、イミド基を有し、且つ、少なくとも一部にエーテル構造を有するジアミンに由来する構成単位を有するポリイミド樹脂を好適に使用できる。また、シリコーン樹脂も好適に使用できる。なかでも、耐熱性、耐薬性、糊残り性という点から、前記ポリイミド樹脂が好ましい。
前記ポリイミド樹脂は、一般的に、その前駆体であるポリアミド酸をイミド化(脱水縮合)することにより得ることができる。ポリアミド酸をイミド化する方法としては、例えば、従来公知の加熱イミド化法、共沸脱水法、化学的イミド化法等を採用することができる。なかでも、加熱イミド化法が好ましい。加熱イミド化法を採用する場合、ポリイミド樹脂の酸化による劣化を防止するため、窒素雰囲気下や、真空中等の不活性雰囲気下にて加熱処理を行なうことが好ましい。
前記ポリアミド酸は、適宜選択した溶媒中で、酸無水物とジアミン(エーテル構造を有するジアミンと、エーテル構造を有さないジアミンの両方を含む)とを実質的に等モル比となるように仕込み、反応させて得ることができる。
前記エーテル構造を有するジアミンは、エーテル構造を有し、且つ、アミン構造を有する端末を少なくとも2つ有する化合物である限り、特に限定されない。例えば、グリコール骨格を有するジアミンなどが挙げられる。
前記グリコール骨格を有するジアミンとしては、例えば、ポリプロピレングリコール構造を有し、且つ、アミノ基を両末端に1つずつ有するジアミン、ポリエチレングリコール構造を有し、且つ、アミノ基を両末端に1つずつ有するジアミン、ポリテトラメチレングリコール構造を有し、且つ、アミノ基を両末端に1つずつ有するジアミン等のアルキレングリコールを有するジアミンを挙げることができる。また、これらのグリコール構造の複数を有し、且つ、アミノ基を両末端に1つずつ有するジアミンを挙げることができる。
前記エーテル構造を有するジアミンの分子量は、100〜5000の範囲内であることが好ましく、150〜4800であることがより好ましい。前記エーテル構造を有するジアミンの分子量が100〜5000の範囲内であると、低温での接着力が高く、且つ、高温において剥離性を奏する第1接着剤層50、60をえやすい。
前記ポリイミド樹脂の形成には、エーテル構造を有するジアミン以外に、エーテル構造を有さないジアミンを併用することもできる。エーテル構造を有さないジアミンとしては、脂肪族ジアミンや芳香族ジアミンを挙げることができる。エーテル構造を有さないジアミンを併用することにより、被着体との密着力をコントロールすることができる。エーテル構造を有するジアミンと、エーテル構造を有さないジアミンとの配合割合は、モル比で、100:0〜10:90の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは、100:0〜20:80であり、さらに好ましくは、99:1〜30:70である。前記エーテル構造を有するジアミンと前記エーテル構造を有さないジアミンとの配合割合が、モル比で、100:0〜10:90の範囲内にあると、高温での熱剥離性により優れる。
前記脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、4,9−ジオキサ−1,12−ジアミノドデカン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(α、ω−ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン)などが挙げられる。前記脂肪族ジアミンの分子量は、通常、50〜1,000,000であり、好ましくは100〜30,000である。
芳香族ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン等が挙げられる。前記芳香族ジアミンの分子量は、通常、50〜1000であり、好ましくは100〜500である。前記脂肪族ジアミンの分子量、及び、前記芳香族ジアミンの分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値(重量平均分子量)をいう。
前記酸無水物としては、例えば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ピロメリット酸二無水物、エチレングリコールビストリメリット酸二無水物等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸無水物と前記ジアミンを反応させる際の溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロペンタノン等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、複数を混合して用いてもよい。また、原材料や樹脂の溶解性を調整するために、トルエンや、キシレン等の非極性の溶媒を適宜、混合して用いてもよい。
前記シリコーン樹脂としては、例えば、過酸化物架橋型シリコーン系粘着剤、付加反応型シリコーン系粘着剤、脱水素反応型シリコーン系粘着剤、湿気硬化型シリコーン系粘着剤等が挙げられる。前記シリコーン樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記シリコーン樹脂を用いると、耐熱性が高くなり、高温下における貯蔵弾性率や粘着力が適切な値となり得る。前記シリコーン樹脂の中でも、不純物が少ない点で、付加反応型シリコーン系粘着剤が好ましい。
第1接着剤層50、60を構成する接着剤組成物は、他の添加剤を含有していてもよい。このような他の添加剤としては、例えば、難燃剤、シランカップリング剤、イオントラップ剤などが挙げられる。難燃剤としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂などが挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。イオントラップ剤としては、例えば、ハイドロタルサイト類、水酸化ビスマスなどが挙げられる。このような他の添加剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
第2の層51、61を構成する材料としては、第2の層51、61の接着力が、第1接着剤層50、60の接着力よりも低くなるように選択する限り、特に限定されない。第2の層51、61を構成する材料としては、Cu、Cr、Ni、Ti等の無機材料を挙げることができる。また、前述のポリイミド樹脂、前述のシリコーン樹脂も使用できる。
第3の層55、65を構成する材料としては、第3の層55、65の接着力が、第1接着剤層50、60の接着力よりも低くなるように選択する限り、特に限定されず、例えば、第2の層51、61と同様のものを採用できる。
(接着シートの製造)
接着シート5は、例えば、次の通りにして作製される。まず、第2の層51を形成するための材料を含む溶液を作製する。次に、前記溶液を基材上に所定厚みとなる様に塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を所定条件下で乾燥させる等して、第2の層51とする。前記基材としては、SUS304、6−4アロイ、アルミ箔、銅箔、Ni箔などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレンや、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤により表面コートされたプラスチックフィルムや紙等が使用可能である。また、塗布方法としては特に限定されず、例えば、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工、スピンコート塗工等が挙げられる。
次に、第2の層51側から打ち抜き加工等により、所定の形状(例えば、円形、矩形等)に打ち抜き、打ち抜いた部分(円形状、矩形状等の第2の層51)を残して、外側を剥離して取り除く。
一方、第1接着剤層50を形成するための組成物を含む溶液を作製する。
次に、所定の形状に打ち抜かれた第2の層51が積層されている前記基材の上に、前記の第1接着剤層50を形成するための組成物を含む溶液を第2の層51の側から所定厚みとなる様に塗布して塗布膜を形成する。その後、該塗布膜を所定条件下で乾燥させる等して、第1接着剤層50とする。以上より、図1、2に示す接着シート5が得られる。なお、図3、4に示す接着シート6は、接着シート5とほぼ同様の方法により作成できる。
また、図5、6に示す第3の層55、65は第2の層51と同様の方法で形成できる。
以上の説明では、平面視したときの形状が円形である接着シート5、6を説明した。しかし、該形状は特に限定されず、多角形、楕円形等、他の形状でもよい。
また、平面視したとき、第2の層51、61の形状が円形である接着シート5、6を説明した。しかし、該形状は特に限定されず、多角形、楕円形等、他の形状でもよい。
本発明の半導体装置製造用接着シートは、半導体ウェハを台座に固定するために用いられる。具体的には、後述の半導体装置の製造方法に好適に使用できる。
[半導体装置の製造方法]
本発明の半導体装置の製造方法は、接着シートを用いて半導体ウェハを台座に固定する工程と、半導体ウェハから台座を分離する工程とを含む。例えば、接着シートを用いて半導体ウェハを台座に固定する工程と、半導体ウェハをバックグラインドする工程と、バックグラインドされた半導体ウェハから台座を分離する工程とを含む方法が挙げられる。
以下の説明では、実施形態1の接着シート5を用いた場合について説明する。図7は、実施形態1の接着シートを用いて半導体ウェハを台座に固定した様子を示す模式図である。
まず、接着シート5を用いて半導体ウェハ3を台座1に固定する工程を行う。具体的には、接着シート5の第1接着剤層50及び第2の層51が表出している面を台座1に貼り付け、接着シート5の第1接着剤層50のみが表出している面を半導体ウェハ3の回路形成面に貼り付ける。
半導体ウェハ3としては特に限定されず、例えば、ゲルマニウムウエハ、ガリウム−ヒ素ウエハ、ガリウム−リンウエハ、ガリウム−ヒ素−アルミニウムウエハ、サファイアウェハ等の化合物半導体ウェハなどが挙げられる。なかでも、シリコンウェハが好ましい。
半導体ウェハ3として、回路形成面及び非回路形成面を有するものを使用する。また、シリコン貫通電極(through−silicon via)を有するものを好適に使用できる。通常、シリコン貫通電極を有するシリコンウェハは、後述のバックグラインドにより薄型化されるため、台座1に固定し、強度を補強することが望ましいからである。
半導体ウェハ3の厚さは特に限定されないが、例えば、400〜1200μmであり、好ましくは450〜1000μmである。
半導体ウェハ3の直径は特に限定されないが、例えば、75〜450mmである。このような半導体ウェハ3としては、市販の200mmウェハ、300mmウェハなどを使用できる。
台座1としては、特に限定されないが、シリコンウェハ、SiCウェハ、GaAsウェハ等の化合物ウェハ、ガラスウェハ、SUS、6−4Alloy,Ni箔、Al箔等の金属箔等が挙げられる。平面視で、丸い形状を採用する場合は、シリコンウェハ又はガラスウェハが好ましい。また、平面視で矩形の場合は、SUS板、又は、ガラス板が好ましい。
また、台座1として、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフイド、アラミド(紙)、ガラス、ガラスクロス、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂、紙等を用いることもできる。
台座1は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用しても良い。台座1の厚みは、特に限定されないが、例えば、通常10μm〜20mm程度である。
台座1の直径は特に限定されないが、例えば、100〜450mmである。このような台座1としては、市販の200mmウェハ、300mmウェハなどを使用できる。
貼り付け(固定)方法は特に限定されないが、圧着が好ましい。圧着は、通常、圧着ロール等の押圧手段により押圧しながら行われる。圧着の条件としては、例えば、20〜300℃、0.001〜10MPa、0.001〜10mm/secが好ましい。圧着時間は、通常0.1〜10分である。
圧着後、必要に応じて、第1接着剤層50及び第2の層51をイミド化する。これにより、半導体ウェハ3を台座1に良好に固定できる。イミド化は従来公知の方法で行うことができ、例えば、150〜500℃、0.5〜5時間の条件でイミド化できる。なお、第1接着剤層50及び第2の層51の一方のみをイミド化してもよい。
次いで、前記半導体ウェハ3をバックグラインドする。バックグラインドは、従来公知の方法で行うことができる。
バックグラインドした半導体ウェハの厚さは、例えば、1〜300μmであり、好ましくは5〜100μmである。
バックグラインドした後、半導体ウェハ3の非回路形成面(バックグラインドされた面)は加工することができる。加工方法としては、電極形成、金属配線形成、保護膜形成等が挙げられる。なお、当該加工により、シリコン貫通電極が形成されてもよい。
バックグラインドや加工などを行った後、半導体ウェハ3から台座1を分離する。
半導体ウェハ3から台座1を分離する方法としては特に限定されないが、周辺部54にある第1接着剤層50の接着力を低下させた後に、分離することが好ましい。これにより、容易に分離できる。第1接着剤層50の接着力を低下させる方法としては、溶剤により第1接着剤層50を溶解させて接着力を低下させる方法、第1接着剤層50に、カッターやレーザー等により物理的な切り込みを入れて接着力を低下させる方法、第1接着剤層50を加熱により接着力が低下する材料で形成しておき、加熱により接着力を低下させる方法等を挙げることができる。
以上の説明では、接着シート5を用いて半導体ウェハ3を台座1に固定する方法として、接着シート5の第1接着剤層50及び第2の層51が表出している面を台座1に貼り付け、接着シート5の第1接着剤層50のみが表出している面を半導体ウェハ3の回路形成面に貼り付ける方法を説明した。しかし、接着シート5を用いて半導体ウェハ3を台座1に固定する方法は特に限定されず、接着シート5の第1接着剤層50のみが表出している面を台座1に貼り付け、接着シート5の第1接着剤層50及び第2の層51が表出している面を半導体ウェハ3の回路形成面に貼り付ける方法などであってもよい。
また、半導体ウェハ3として、回路形成面及び非回路形成面を有するもの使用する場合について説明した。しかし、回路形成面及び非回路形成面を有するものに限定されず、両面が非回路形成面のものなどでもよい。
また、台座1に固定された半導体ウェハ3をバックグラインドする場合について説明した。しかし、バックグラインドは必須ではなく、バックグラインドせずに半導体ウェハ3を加工してもよい。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で使用した成分について説明する。
PMDA:ピロメリット酸二無水物(分子量:218.1)
DDE:4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル(分子量:200.2)
D−4000:ハインツマン製のポリエーテルジアミン(分子量:4023.5)
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
D−2000:ハインツマン製のポリエーテルジアミン(分子量:1990.8)
BPDA:3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物
PPD:p−フェニレンジアミン
セパレータ(片面がシリコーン系剥離剤にて処理された長尺ポリエステルフィルム:厚さ38μm)
長尺ポリエステルフィルム(厚さ25μm)
以下の方法により接着シートを作製した。
実施例1、5
<第1接着剤層用溶液、第2の層用溶液の作製>
窒素気流下の雰囲気において、929.05gのDMAc中に、D−4000 258.25g、DDE 78.95g、及び、PMDA 100gを70℃で混合して反応させ、第1接着剤層用溶液(ポリアミド酸溶液A)を得た。得られた第1接着剤層用溶液が室温(23℃)になるまで冷却した。
表1の配合に従った点以外は第1接着剤層用溶液と同様の方法で第2の層用溶液(ポリアミド酸溶液B)を得た。得られた第2の層用溶液が室温(23℃)になるまで冷却した。
<円形シートの作製>
第2の層用溶液を、セパレータに塗布し、90℃で3分間乾燥させ、第2の層を有するシートを得た。
得られたシートの第2の層上に長尺ポリエステルフィルムを積層し、トムソン金型にて、直径198mmにハーフカットし、打ち抜いた部分(トムソン金型で打ち抜いた内側)を残して、外側を除去し、円形シートを得た。なお、上記のハーフカットとは、ポリエステルフィルム及び第2の層を完全にカットし、且つ、セパレータを完全にはカットしない(セパレータの途中までカットする)態様でのカットをいう。
<接着シートの作製>
円形シートのポリエステルフィルムを剥離し、第1接着剤層用溶液を、直径200mm以上となるように円形シートの第2の層上に塗布し、90℃で3分間乾燥させた。乾燥させた第1接着剤層上に長尺ポリエステルフィルムを積層し、図1、2に示す実施形態1の形状の接着シートを得た。
接着シート全体の直径は200mm、厚さは100μmであった。第2の層の直径は198mm、第2の層の厚さは2μmであった。接着シートの中央部における第1接着剤層の厚さは98μmであった。
実施例2
<第1接着剤層用溶液の作製>
表1の配合に従った点以外は実施例1と同様の方法で、第1接着剤層用溶液を得た。
<接着シートの作製>
SUS箔(東洋製箔(株)製、SUS 304H−TA)上に、Cu膜厚が0.5μmとなるよう、硫酸銅めっき浴によるCuめっきを行い、Cuめっき付きSUS箔を得た。得られたCuめっき付きSUS箔が室温(23℃)になるまで冷却した、
表1の配合の第1接着剤層用溶液をCuめっき付きSUS箔に塗布し、90℃で2分間乾燥させた。次いで、SUS箔を剥離してCuめっき付きポリアミド酸層を得た。得られたCuめっき付きポリアミド酸層に対して、Cuエッチングを行った。これにより、円形(直径195mm)のCuめっき部分(第2の層)を残し、他を取り除いた。以上より、図1、2に示す実施形態1の形状の接着シートを得た。
接着シート全体の直径200mm、厚さ120μmであった。第2の層の直径は195mm、第2の層の厚さは0.5μmであった。接着シートの中央部における第1接着剤層の厚さは119.5μmであった。
なお、実施例2では、接着シートの形成時には、第1接着剤層上に、第2の層が形成された形状(第2の層の側面側には第1接着剤層が存在しない形状)となるが、第2の層が0.5μmと薄い一方、第1接着剤層が120μmと厚く、また、第1接着剤層が比較的柔らかい(低弾性率である)ため、使用時には、圧力により、第2の層が第1接着剤層に埋め込まれることになる。従って、実施例2の接着シートは、図1に示す断面形状を有することとなる。
実施例3
表1の配合に従った点以外は実施例1と同様の方法で、接着シートを得た。
実施例4
<円形シートの作製>
実施例1にて作成した第2の層用溶液をセパレータに塗布し、90℃で3分間乾燥させ、第2の層を有するシートを得た。
得られたシートの第2の層上に長尺ポリエステルフィルムを積層し、トムソン金型にて、直径198mmにハーフカットし、打ち抜いた部分(トムソン金型で打ち抜いた内側)を残して、外側を除去し、円形シートを得た(厚さ:200μm)。
<接着シートの作製>
実施例1にて作成した第1接着剤層用溶液をセパレータに塗布し、90℃で3分間乾燥させ、第1接着剤層を有するシートを得た。
得られたシートの第1接着剤層上に長尺ポリエステルフィルムを積層し、トムソン金型にて、直径198mmにハーフカットし、外側を残して、打ち抜いた部分(トムソン金型で打ち抜いた内側)を除去し、中抜けのシートを得た(厚さ:200μm)。
円形シート、及び中抜けのシートのセパレータを剥離し、中抜けのシートの第1接着剤層が存在しない部分に、円形シートの第2の層が嵌まり込むように貼り合わせ、図3、4に示す実施形態2の形状の接着シートを得た。
接着シート全体の直径は200mm、厚さは200μmであった。第2の層の直径は198mm、第2の層の厚さは200μmであった。
比較例1
実施例1と同様の第1接着剤層からなる単層の接着シートを得た。接着シートは円形であり、直径200mm、厚さ150μmであった。
[第1接着剤層の接着力の測定]
第1接着剤層用溶液を、セパレータに塗布し、90℃で3分間乾燥させ、厚さ20μmの第1接着剤層を有するシートを得た。
得られたシートの第1接着剤層を8インチシリコンウェハに貼り合せ、300℃で1.5時間の条件で窒素雰囲気中でイミド化させ、シリコンウェハ付き第1接着剤層を得た。
シリコンウェハ付き第1接着剤層を20mm幅、100mm長さに加工し、引張試験機(島津製作所製、オートグラフAGS−H)を用い、温度23℃、300mm/分にて90°ピール評価を行った。結果を表1に示す。
[第2の層の接着力の測定]
第2の層用溶液を、セパレータに塗布し、90℃で3分間乾燥させ、厚さ20μmの第2の層を有するシートを得た。
得られたシートの第2の層を8インチシリコンウェハに貼り合せ、300℃で1.5時間の条件で窒素雰囲気中でイミド化させ、シリコンウェハ付き第2の層を得た。
シリコンウェハ付き第2の層を20mm幅、100mm長さに加工し、引張試験機(島津製作所製、オートグラフAGS−H)を用い、温度23℃、300mm/分にて90°ピール評価を行った。結果を表1に示す。
なお、実施例2の第2の層の接着力については、8インチシリコンウェハに第2の層を貼り合せたものを用いて、90°ピール評価を行った。
[プロセス耐性評価]
実施例1〜4
実施例1〜4の接着シートの第1接着剤層及び第2の層が表出している面を台座(直径200mm、厚さ726μmのシリコンウエハ)に貼り付けた。貼り付けは、温度90℃、圧力0.1MPaのロールラミネートにより行った。
次に、台座付き接着シートの接着シート面を、直径200mm、厚さ725μmのシリコンウエハの回路形成面に貼り付けた。貼り付けは、温度90℃、圧力0.1MPaでロールラミネートにより行った。貼り付け後、300℃で1.5時間、窒素雰囲気下で接着シートをイミド化した。これにより、台座、接着シート及びシリコンウェハが順次積層された積層体を得た。
得られた積層体を用いてバックグラインドを行い、バックグラインド中にシリコンウェハを充分に固定でき良好にバックグラインドできた場合を○、シリコンウェハを充分に固定できずバックグラインドできなかった場合を×として評価した。
実施例5
第1接着剤層のみが表出している面を台座に貼り付けた以外は、実施例1〜4と同様の方法でプロセス耐性を評価した。
比較例1
実施例1〜4と同様の方法により積層体を得て、プロセス耐性を評価した。
結果を表1に示す。
[剥離性評価]
前記プロセス耐性評価と同様の方法により、台座、接着シート及びシリコンウェハが順次積層された積層体を得た。
トムソン刃を用いて、接着シート層の側面から内側向かって切り込みを入れた。切り込みは、第2の層に達するまで行った。切り込みの後、積層体の上側(シリコンウェハ側)に配置した真空ピンセットを用いて、シリコンウェハを上方向に吸着した。吸着できた場合を○、吸着できなかった場合を×として評価した。結果を表1に示す。
Figure 2014070182
実施例1〜5では、シリコンウェハを充分に固定でき良好にバックグラインドできた。また、切り込みを入れることで、シリコンウェハと台座を容易に分離できた。一方、比較例1は、接着シート層に切り込みを入れても、剥離できなかった。
1 台座
3 半導体ウェハ
5 接着シート
50 第1接着剤層
51 第2の層
53 中央部
54 周辺部
55 第3の層
6 接着シート
60 第1接着剤層
61 第2の層
63 中央部
64 周辺部
65 第3の層

Claims (6)

  1. 半導体ウェハを台座に固定するために用いられる半導体装置製造用接着シートであって、
    第1接着剤層と、接着力が前記第1接着剤層より低い第2の層とを有し、
    少なくとも前記半導体装置製造用接着シートの周辺部が前記第1接着剤層により形成されていることを特徴とする半導体装置製造用接着シート。
  2. 前記周辺部よりも内側の中央部が、前記第1接着剤層と前記第2の層との積層により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置製造用接着シート。
  3. 前記周辺部よりも内側の中央部が、前記第2の層により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置製造用接着シート。
  4. 前記周辺部及び前記中央部にわたって、前記第1接着剤層よりも接着力の低い第3の層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の半導体装置製造用接着シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の半導体装置製造用接着シートを用いて得られる半導体装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1に記載の半導体装置製造用接着シートを用いて半導体ウェハを台座に固定する工程と、
    前記半導体ウェハから前記台座を分離する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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