JP2014069997A - プラズモン膜を有する加飾品及びその製造方法 - Google Patents

プラズモン膜を有する加飾品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属ナノ粒子の粒形を保ち易くして、プラズモン共鳴現象を発現させ易くする。
【解決手段】透光性を有する基板10の裏面に、SiO重合体からなる透光性及び撥水性を有する撥水層20をプラズマ重合で設ける。その撥水層20の裏面に、銀ナノ粒子31をスパッタリングで蒸着させてプラズモン膜としての金属ナノ粒子層30を積層させる。その裏面に、SiOからなる透光性を有する透光層40をスパッタリングで設けて、その裏面に光を反射させる反射層50をスパッタリングで設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、プラズモン共鳴現象を発現して発色するプラズモン膜を有する加飾品に関する。
近年、透明基材を利用した透明フロントグリルが増加しており、本出願人もこのニーズに対応すべく、透明基材の裏面に光輝加飾する技術を開発検討中である。透明基材の裏面に光輝加飾(金属調)をする場合、乾式成膜にて加飾するのが一般的であるが、特に光輝加飾のカラー化を考えたときは、乾式で干渉膜などのカラーフィルタを付け加えるのが最も有効である。しかし、干渉膜のカラーフィルタでは、視野角によって色が変わるといった問題がある。そこで、本発明者は、干渉膜のカラーフィルタではなく、プラズモン共鳴現象を発現して発色するプラズモン膜のカラーフィルタを利用することにした。
プラズモン共鳴現象は、誘電体と金属の界面で起こる現象で、一般には特定の金属をナノ粒子化することで発現することが知られている。すなわち、このナノ粒子化した金属が特定波長の可視光と共鳴しその特定波長の可視光のみを吸収する結果、白色光からその特定波長の可視光のみが除かれて発色する。そして、その共鳴する特定波長は、金属ナノ粒子の材料(元素)、形状、サイズ、密度によって決まり、それによって発色する色が様々に変化する。例えば、材料(元素)、形状、密度が同じであるならば、金属ナノ粒子のサイズが小さいほど振動数の高い光と共鳴してこれのみを吸収する結果、黄色等に発色し、金属ナノ粒子のサイズが大きいほど振動数の低い光と共鳴してこれのみを吸収する結果、青色等に発色する。
そして、このようなプラズモン共鳴現象を発現するプラズモン膜の製造においては、従来は通常、特許文献1、2のように、金属ナノ粒子と誘電体(透明マトリクス)とを含む塗布液(溶媒)を透明基材に塗布する湿式の方法で、金属ナノ粒子を誘電体膜でコーティングしてプラズモン膜を形成していた。
特開2000−103644号公報 特開2008−203377号公報
しかし、このような湿式の方法でプラズモン膜を製造すると、無駄な塗布液が生じ、環境負荷が高いなどの問題がある。そこで、本発明者は、誘電体層の面に金属ナノ粒子をスパッタリングで蒸着させることを検討したが、スパッタリングで蒸着させた場合、金属ナノ粒子が粒形を保てずに平たくなったり、隣の粒子と繋がったりする結果、プラズモン共鳴現象の発現が小さくなり、発色が悪くなってしまう。そのため、顧客の望むカラー光輝膜が作れない。そして、このような発色の悪化は、比較的小さいサイズの金属ナノ粒子が必要となる黄色等のプラズモン膜よりも、比較的大きいサイズの金属ナノ粒子が必要となる青色等のプラズモン膜においてより顕著に表れる。
そこで、金属ナノ粒子の粒形を保ち易くして、プラズモン共鳴現象を発現させ易くすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のプラズモン膜を有する加飾品は、撥水層と、撥水層に積層されたプラズモン膜としての金属ナノ粒子層とを含み構成されている。
プラズモン膜を有する加飾品の具体的な態様は、特に限定されないが、透光性を有する基材を備え、撥水層は基材の裏面に設けられた透光性を有する層であり、金属ナノ粒子層は撥水層の裏面に積層されていることが好ましい。また、金属ナノ粒子層の裏面に透光性を有する透光層が設けられ、透光層の裏面に光を反射させる反射層が設けられていることが好ましい。
基材は、透光性を有していれば、それ以上は特に限定されないが、透明であることが好ましい。また、透明である場合、鏡面加工されていることが好ましい。基材の材質は、特に限定されないが、ガラス、ポリカーボネイト(PC)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)等を例示する。
撥水層の材料は、特に限定されないが、誘電体材料であることが好ましい。具体的には、SiO、TiO、Al、SiO重合体(SiO)等を例示する。その中でも、SiO重合体であること(すなわち、撥水層はSiO重合体からなる層であること)が好ましい。また、そのSiO重合体はメチル基を有することが好ましい。メチル基が金属ナノ粒子層側を向くことによって、撥水性が向上して金属ナノ粒子がより粒形を保ち易くなるからである。また、撥水層の対水接触角は、特に限定されないが、80°以上であることが好ましく、90°以上であることがより好ましい。また、撥水層を設ける方法は、特に限定されないが、乾式成膜であることが好ましい。具体的には、真空蒸着、プラズマ重合、スパッタリング等を例示する。その中でも、プラズマ重合であること(すなわち、撥水層はプラズマ重合で設けること)が好ましい。
金属ナノ粒子層を構成する金属ナノ粒子は、特に限定されないが、高導電性の金属であることが好ましい。具体的には、Au,Ag,Cu,Al,Ni等を例示する。その中でもAg(すなわち、金属ナノ粒子層は銀ナノ粒子からなる層であること)が好ましい。また、金属ナノ粒子の大きさは、特に限定されないが、粒径が1〜100nmであることが好ましい。より具体的には、金属ナノ粒子が銀ナノ粒子である場合において、粒径が3〜20nmであることが好ましい。また、金属ナノ粒子層を設ける方法は、特に限定されないが、乾式成膜であることが好ましい。具体的には、真空蒸着、スパッタリング等を例示する。その中でも、スパッタリングであること(すなわち、金属ナノ粒子は、スパッタリングで撥水層に蒸着させること)が好ましい。
透光層の材料は、特に限定されないが、誘電体材料であることが好ましい。具体的には、SiO、TiO、Al、SiO重合体(SiO)等を例示する。また、透光層を設ける方法は、特に限定されないが、乾式成膜であることが好ましい。具体的には、真空蒸着、プラズマ重合、スパッタリング等を例示する。
反射層の材料は、特に限定されないが、高反射性の金属材料であることが好ましい。具体的には、Al、Ag、Ni、Cr等を例示する。また、反射層を設ける方法は、特に限定されないが、乾式成膜であることが好ましい。具体的には、真空蒸着、スパッタリング等を例示する。
同目的を達成するため、本発明のプラズモン膜を有する加飾品の製造方法は、透光性を有する基材の裏面に透光性を有する撥水層をプラズマ重合で設け、撥水層の裏面にプラズモン膜としての金属ナノ粒子層をスパッタリングで積層させる。
本発明では、表面エネルギーの小さい撥水層の上に金属ナノ粒子層を積層させることによって、金属ナノ粒子を粒状に成長させ易くすることができる。そのため、プラズモン共鳴現象を発現させ易くすることができる。
(a)は実施例1のプラズモン加飾品を示す斜視図、(b)はその下部を示す分解斜視図、(c)は比較例1のプラズモン加飾品を示す斜視図、(d)はその下部を示す分解斜視図である。 (a)は実施例2のプラズモン加飾品を示す斜視図、(b)はその下部を示す分解斜視図、(c)は比較例2のプラズモン加飾品を示す斜視図、(d)はその下部を示す分解斜視図である。 (a)は実施例3のプラズモン加飾品を示す斜視図、(b)はその下部を示す分解斜視図、(c)は比較例3のプラズモン加飾品を示す斜視図、(d)はその下部を示す分解斜視図である。 実施例1〜5及び比較例1〜5のプラズモン加飾品の色彩値を示す図である。 実施例4の金属ナノ粒子層及び比較例5の金属ナノ粒子層を示す写真である。
図1(a)(b)に示すプラズモン加飾品E1は、次に示す透明基材10と、第一誘電層20と、金属ナノ粒子層30と、第二誘電層40と、反射層50とを含み構成されている。
透明基材10は、ガラス、ポリカーボネイト(PC)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)等からなる透明で鏡面加工された基材である。
第一誘電層20は、透明基材10の裏面に設けられている。この第一誘電層20は、メチル基を有するSiO重合体(SiO)からなる層であって、誘電性、透光性及び撥水性を有している。この第一誘電層20の対水接触角は、100°である。
金属ナノ粒子層30は、銀ナノ粒子31,31・・が撥水層20の裏面に付着してなる層であって、導電性(高導電性)を有している。そして、この金属ナノ粒子層30が、プラズモン共鳴現象を発現して発色するプラズモン膜を構成している。
第二誘電層40は、金属ナノ粒子層30の裏面に設けられている。この第二誘電層40は、SiOからなる層であって、誘電性及び透光性を有している。
反射膜50は、第二誘電層40の裏面に設けられている。この反射膜50は、アルミニウム(Al)からなる層(金属膜)であって、光を反射させる(高反射性)。なお、透過色を出して透過光による加飾をする場合は、この反射膜50を設けなくてもよい。
以上に示したプラズモン加飾品E1を製造する際の手順を以下に説明する。
[第一誘電層20の成膜]
まず、透明基材10を用意し、その透明基材10の裏面に第一誘電層20を設ける。このとき、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を原料にプラズマ重合で乾式成膜する。具体的には、流量30sccm(standard cc/min)、RF電力:500W、製膜時間100秒にて膜厚:10nm成膜した。
[金属ナノ粒子層30の成膜]
次に、第一誘電層20の裏面に金属ナノ粒子層30を積層させる。このとき、銀ナノ粒子31,31・・をDCマグネトロンスパッタリング法で第一誘電層20の裏面に蒸着させて金属ナノ粒子層30を乾式成膜する。具体的には、プラズマガス用Ar流量:500sccm、DC電力:500W、成膜時間:5秒にて成膜した。
[第二誘電層40の成膜]
次に、金属ナノ粒子層30の裏面に第二誘電層40を設ける。このとき、SiOを原料にRFマグネトロンスパッタリング法で乾式成膜する。具体的には、プラズマガス用Ar流量:30sccm、RF電力:300W、成膜時間:120秒にて、膜厚:20nm成膜した。
[反射層50の成膜]
次に、第二誘電層40の裏面に反射層50を設ける。このとき、Alを原料にDCマグネトロンスパッタリング法で乾式成膜する。具体的には、プラズマガス用Ar流量:30sccm、DC電力:500W、成膜時間:90秒にて、膜厚:50nm成膜した。
また、以上のとおり製造した実施例1のプラズモン加飾品E1の特徴を客観的に判断するため、図1(c)(d)に示す比較例1のプラズモン加飾品C1も製造した。その比較例1のプラズモン加飾品C1は、実施例1のプラズモン加飾品E1と比較して、第一誘電層20がSiO重合体(SiO)ではなくSiOからなる点、その第一誘電層20の対水接触角は100°でなく14°である点、及びその第一誘電層20をプラズマ重合ではなくRFマグネトロンスパッタリング法でSiOを原料に乾式成膜する(プラズマガス用Ar流量:30sccm、RF電力:300W、成膜時間:60秒、膜厚:10nm)点で相違し、その他の点で同様である。
本実施例1のプラズモン加飾品E1と比較例1のプラズモン加飾品C1とを比較した結果は次のとおりであった。まず、目視で比較した結果は、比較例1のプラズモン加飾品C1よりも実施例1のプラズモン加飾品E1の方が鮮やかな黄色であった。また、実際に測定した色彩値についても、色の濃さをしめす√(a+b)の値は、比較例1のプラズモン加飾品C1は13.59であるのに対して、実施例1のプラズモン加飾品E1は20.70であり、実施例1の方が高かった。詳しくは、比較例1のプラズモン加飾品C1は、赤色又は緑色の濃さ示すa値(プラスの値が大きいほど濃い赤色でマイナスの値が大きいほど濃い緑色)が8.62(赤)で、黄色又は青色の濃さ示すb値(プラスの値が大きいほど濃い黄色でマイナスの値が大きいほど濃い青色)が10.50(黄)であったのに対して、実施例1のプラズモン加飾品E1は、a値が0.07(赤)で、b値が20.70(黄)であった。
図2(a)(b)に示す本実施例2のプラズモン加飾品E2は、実施例1のプラズモン加飾品E1と比較して、金属ナノ粒子層30の膜厚、及びその成膜時間が5秒ではなく7秒である点で相違し、その他の点で同様である。
また、実施例2のプラズモン加飾品E2の特徴を客観的に判断するため、図2(c)(d)に示す比較例2のプラズモン加飾品C2を製造した。その比較例2のプラズモン加飾品C2は、実施例2のプラズモン加飾品E2と比較して、第一誘電層20がSiO重合体ではなくSiOからなる点、その第一誘電層20の対水接触角は100°でなく14°である点、及びその成膜方法(比較例1と同様)で相違し、その他の点で同様である。
本実施例2のプラズモン加飾品E2と比較例2のプラズモン加飾品C2とを比較した結果は次のとおりであった。まず、目視で比較した結果は、比較例2のプラズモン加飾品C2よりも実施例2のプラズモン加飾品E2の方が鮮やかな赤色であった。また、実際に測定した色彩値についても、色の濃さをしめす√(a+b)の値は、比較例2のプラズモン加飾品C2は18.50であるのに対して、実施例2のプラズモン加飾品E1は23.22であり、実施例2の方が高かった。詳しくは、比較例2のプラズモン加飾品C2は、a値が18.36(赤)で、b値が−2.27(青)であったのに対して、実施例2のプラズモン加飾品E2は、a値が20.18(赤)で、b値が11.49(黄)であった。
図3(a)(b)に示す本実施例3のプラズモン加飾品E3は、実施例1のプラズモン加飾品E1と比較して、金属ナノ粒子層30の膜厚、及びその成膜時間が5秒ではなく15秒である点で相違し、その他の点で同様である。
また、実施例3のプラズモン加飾品E3の特徴を客観的に判断するため、図3(c)(d)に示す比較例3のプラズモン加飾品C3を製造した。その比較例3のプラズモン加飾品C3は、実施例3のプラズモン加飾品E3と比較して、第一誘電層20がSiO重合体ではなくSiOからなる点、その第一誘電層20の対水接触角は100°でなく14°である点、及びその成膜方法(比較例1と同様)で相違し、その他の点で同様である。
本実施例3のプラズモン加飾品E3と比較例3のプラズモン加飾品C3とを比較した結果は次のとおりであった。まず、目視で比べた結果は、比較例3のプラズモン加飾品C3よりも実施例3のプラズモン加飾品E3の方が鮮やかな青色であった。また、実際に測定した色彩値についても、色の濃さをしめす√(a+b)の値は、比較例3のプラズモン加飾品C3は9.38であるのに対して、実施例3のプラズモン加飾品E3は20.31であり、実施例3の方が高かった。詳しくは、比較例3のプラズモン加飾品C3は、a値が0.72(赤)で、b値が−9.35(青)であったのに対して、実施例3のプラズモン加飾品E3は、a値が−0.41(緑)で、b値が−20.31(青)であった。
本実施例4のプラズモン加飾品E4は、実施例3のプラズモン加飾品E3と比較して、第二誘電膜40の膜厚が20nmではなく40nmである点、及びその第二誘電膜40の成膜時間が120秒ではなく240秒である点で相違し、その他の点で同様である。
また、実施例4のプラズモン加飾品E4の特徴を客観的に判断するため、比較例4のプラズモン加飾品C4を製造した。その比較例4のプラズモン加飾品C4は、実施例4のプラズモン加飾品E4と比較して、第一誘電層20がSiO重合体ではなくSiOからなる点、その第一誘電層20の対水接触角は100°でなく14°である点、及びその成膜方法(比較例1と同様)で相違し、その他の点で同様である。
本実施例4のプラズモン加飾品E4と比較例4のプラズモン加飾品C4とを比較した結果は次のとおりであった。まず、目視で比較した結果は、比較例4のプラズモン加飾品C4よりも実施例4のプラズモン加飾品E4の方が鮮やかな青色であった。また、実際に測定した色彩値についても、色の濃さをしめす√(a+b)の値は、比較例4のプラズモン加飾品C4は13.42であるのに対して、実施例4のプラズモン加飾品E4は33.83であり、実施例4の方が高かった。詳しくは、比較例4のプラズモン加飾品C4は、a値が0.18(赤)で、b値が−13.42(青)であるのに対して、実施例4のプラズモン加飾品E4は、a値が5.22(赤)で、b値が−33.42(青)であった。
本実施例5のプラズモン加飾品E5は、実施例4のプラズモン加飾品E4と比較して、金属ナノ粒子層30の膜厚、及びその成膜時間が15秒ではなく20秒である点で相違し、その他の点で同様である。
また、実施例5のプラズモン加飾品E5の特徴を客観的に判断するため、比較例5のプラズモン加飾品C5を製造した。その比較例5のプラズモン加飾品C5は、実施例5のプラズモン加飾品E5と比較して、第一誘電層20がSiO重合体ではなくSiOからなる点、その第一誘電層20の対水接触角は100°でなく14°である点、及びその成膜方法(比較例1と同様)で相違し、その他の点で同様である。
本実施例5のプラズモン加飾品E5と比較例5のプラズモン加飾品C5とを比較した結果は次のとおりであった。まず、目視で比較した結果は、比較例5のプラズモン加飾品C5よりも実施例5のプラズモン加飾品E5の方が鮮やかな青色であった。また、実際に測定した色彩値についても、色の濃さをしめす√(a+b)の値については、比較例5のプラズモン加飾品C5は2.09であるのに対して、実施例5のプラズモン加飾品E5は11.04であり、実施例5の方が高かった。詳しくは、比較例5のプラズモン加飾品C5は、a値が2.08(赤)で、b値が0.25(黄)であるに対して、実施例5のプラズモン加飾品E5は、a値が−3.31(緑)で、b値が−10.53(青)であった。
これら実施例1〜5及び比較例1〜5の結果を以下の表1にまとめる。
なお、色彩値のLの欄に示す値は、L値(明るさ)を示している。
また、図4は、実施例1〜5及び比較例1〜5の色彩値をまとめて示すグラフであり、横軸にa値(赤色又は緑色の濃さ)、縦軸にb値(黄色又は青色の濃さ)を示している。すなわち、このグラフでは、原点(0,0)に近づくほど、色が薄く、原点から外側に離れるほど色が濃いことを示している。各比較例から対応する実施例に向かう矢印は、全て原点側から外側に離れる方向を向いており、このことから、全ての実施例において、色が比較例よりも濃くなったことが分かる。
また、図5は、実施例4の金属ナノ粒子層30と比較例5の金属ナノ粒子層30とを示す写真である。この写真からは、色の濃さを示す√(a+b)の値が2.09である右側の比較例5のプラズモン加飾品C5に比べ、同値が33.83である左側の実施例4のプラズモン加飾品E4の方が、金属ナノ粒子層の粒子が縦方向に大きく、疎な状態である(粒状に成膜されている)ことがわかる。そして、この観測結果から、粒子が大きく疎になることで、プラズモン共鳴現象による発色が、鮮やかになっていることが分かる。
以上、実施例1〜5では、第一誘電層20を対水接触角が100°の撥水層にすることによって、プラズモン共鳴現象を発現させ易くすることができた。その理由は、表面エネルギーの小さい撥水層(第一誘電層20)の上に銀ナノ粒子31,31・・を蒸着させて成長させることによって、銀ナノ粒子31,31・・を粒状に成長させ易くすることができたためと考えられる。そして、このような改善は、従来特に発色のよくなかった青色側(実施例3〜5)において顕著であった。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
10 透明基材(基材)
20 第一誘電層(撥水層)
30 金属ナノ粒子層
40 第二誘電層(透光層)
50 反射層
E1 プラズモン加飾品(実施例1)
E2 プラズモン加飾品(実施例2)
E3 プラズモン加飾品(実施例3)
E4 プラズモン加飾品(実施例4)
E5 プラズモン加飾品(実施例5)
C1 プラズモン加飾品(比較例1)
C2 プラズモン加飾品(比較例2)
C3 プラズモン加飾品(比較例3)
C4 プラズモン加飾品(比較例4)
C5 プラズモン加飾品(比較例5)

Claims (7)

  1. 撥水層(20)と、撥水層(20)に積層されたプラズモン膜としての金属ナノ粒子層(30)とを含み構成されたプラズモン膜を有する加飾品。
  2. 撥水層(20)はSiO重合体からなる層である請求項1記載のプラズモン膜を有する加飾品。
  3. SiO重合体はメチル基を有する請求項2記載のプラズモン膜を有する加飾品。
  4. 金属ナノ粒子層(30)は銀ナノ粒子(31)からなる層である請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラズモン膜を有する加飾品。
  5. 透光性を有する基材(10)を備え、撥水層(20)は基材(10)の裏面に設けられた透光性を有する層であり、金属ナノ粒子層(30)は撥水層(20)の裏面に積層された請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズモン膜を有する加飾品。
  6. 金属ナノ粒子層(30)の裏面に透光性を有する透光層(40)が設けられ、透光層(40)の裏面に光を反射させる反射層(50)が設けられた請求項1〜5のいずれか一項に記載のプラズモン膜を有する加飾品。
  7. 透光性を有する基材(10)の裏面に透光性を有する撥水層(20)をプラズマ重合で設け、撥水層(20)の裏面にプラズモン膜としての金属ナノ粒子層(30)をスパッタリングで積層させるプラズモン膜を有する加飾品の製造方法。
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