JP2014069793A - 蓄冷式冷房システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空調用冷媒通路とは別の冷媒回路を設けて、長時間にわたる内燃機関の停止時にも車内の冷房が保持できると共に、燃料消費も低減できる蓄冷式冷房システムを提供する。
【解決手段】オートエアコン搭載車に搭載される蓄冷式冷房システムにおいて、冷媒である蓄冷剤と、エバポレータ14を通過する気流の下流側に配置された熱交換器4と、内部に蓄冷された蓄冷剤が貯溜されるA室側と、放冷された蓄冷剤が貯溜されるB室側とを区隔して、軸線に沿って移動可能にした隔壁部材を有した蓄冷剤タンク3と、蓄冷剤を循環させる電動ポンプ5と、蓄冷剤を循環させる蓄冷剤配管6と、蓄冷剤の蓄冷又は放冷を制御する制御手段11とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されている内燃機関が停止している状態においても空調用空気を冷却する蓄冷式冷房システムに関する。
近年、二酸化炭素の排出量削減、及び省燃費化のため、車両走行時以外は内燃機関を停止する車両が多くなっている。このようにした車両においては、内燃機関停止中は車両用空調装置が一時的に作動しなくなる。
内燃機関停止中においても空調用空気を冷却するようにした装置が知られている。
特許文献1によると、車両用空調機の空調用ダクト内に配置されたエバポレータで液相冷媒が蒸発することによって、その気化潜熱で空調用空気を冷却する。気化した気相冷媒はコンプレッサによって高温高圧ガスとなって、コンデンサに流入し、コンデンサで車室外に放熱することにより、冷却して液相冷媒にする。液相冷媒は膨張弁にて急激に膨張して低温・低圧となり、再びエバポレータにて空調用空気を冷却する。
一方、蓄冷用媒体循環手段は、蓄冷剤Rを貯溜する蓄冷タンクと、蓄冷剤Rを循環させるポンプと、冷媒通路が二重構造になった空調用エバポレータの流通路の外側に位置する流通路に連結する蓄冷用媒体流路とを有している。
蓄冷用媒体は、空調用エバポレータにて空調用冷媒によって蓄冷され、蓄冷タンクに貯溜される。
内燃機関が停止すると、蓄冷タンクの蓄冷用媒体をエバポレータに流し、空調用空気を冷却する。
特開2009−154805号公報
ところが、特許文献1によると、二重構造になった空調用エバポレータの一方に、空調用冷媒、他方に蓄冷用の蓄冷剤Rを流す構造になっている。
従って、車両用空調機を搭載する車両のレイアウト上からエバポレータの大きさが規制され、あまり大きくすることができない。そのため、蓄冷剤Rの流動抵抗が大きく、空調用空気の冷却能力が低下する。
更に、蓄冷剤Rはエバポレータの空調用冷媒通路の外側を流通する構造になっている。
従って、エバポレータを通過する空調用空気は、蓄冷剤Rで空調用冷媒を冷却してから冷却される。そのため、車室内の冷房の効き具合が緩慢になる不具合を有している。
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みなされた発明であって、空調用冷媒通路とは別の冷媒回路を設けて、長時間にわたる内燃機関の停止時にも車内の冷房が保持できると共に、燃料消費も低減できる蓄冷式冷房システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明によれば、車室内温度を常に設定温度に保つように自動制御するオートエアコン搭載車に搭載される蓄冷式冷房システムにおいて、
前記蓄冷式冷房システムの冷媒である液相の蓄冷剤と、
前記オートエアコンのエバポレータを通過する気流の下流側に配置され、前記気流によって前記蓄冷剤を、前記オートエアコン稼働時に蓄冷又は前記オートエアコン停止時に放冷する熱交換器と、
前記蓄冷剤を貯溜すると共に、内部に前記熱交換器にて蓄冷された前記蓄冷剤が貯溜されるA室側と、放冷された前記蓄冷剤が貯溜されるB室側とを区隔して、前記蓄冷剤タンクの軸線に沿って移動可能にした隔壁部材を有した蓄冷剤タンクと、
前記蓄冷剤を循環させる正逆回転可能な電動ポンプと、
前記蓄冷剤を前記蓄冷タンク、前記熱交換器、及び前記電動ポンプ夫々を連結する蓄冷剤配管と、
前記蓄冷剤の蓄冷又は放冷を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする蓄冷式冷房システムを提供できる。
本発明によれば、既存のオートエアコンとは別回路にしたので、蓄冷剤タンクの貯溜量を必要に応じて決めることができ、その車両の用途に合った蓄冷式冷房システムにすることができる。
また、蓄冷された蓄冷剤と、放冷された蓄冷剤とを隔壁部材にて区隔することで、蓄冷剤の保冷効果が大きく、エネルギー損失が少なく、蓄冷式冷房システムとしての性能向上が図れる。
蓄冷式冷房回路を液相の蓄冷剤にて充填されていると共に、蓄冷剤を冷却するための膨張器がないので気体の混入がない。従って、熱交換器での蓄冷又は放冷の熱伝導率が高いので、短時間での蓄冷又は放冷の効果が得られる。
また、本発明において好ましくは、前記電動ポンプは前記蓄冷剤に蓄冷される場合は、前記蓄冷剤を前記B室から前記熱交換器、前記電動ポンプ、前記A室の順に循環させ、前記蓄冷剤を放冷する場合は、前記蓄冷剤を前記A室から前記電動ポンプ、前記熱交換器、前記B室の順に循環するように前記制御手段によって前記電動ポンプの駆動方向を変換制御するとよい。
このような構成にすることにより、蓄冷剤タンク内の蓄冷剤を蓄冷する場合と放冷する場合とで、蓄冷剤の流通する方向を正逆変換する構造なので、蓄冷剤タンクの容量によって、蓄冷式冷房システムの冷房能力を容易に変更することが可能となる。
また、本発明において好ましくは、前記蓄冷剤タンクは、前記A室側の蓄冷剤の温度を検知する温度センサを有すると共に、前記蓄冷剤タンク内の前記A室側の蓄冷剤が第1規定量に達したことを前記隔壁部材の移動によって検知する第1センサと、前記第1センサが前記第1規定量を検知した時の前記隔壁部材のA室側に開口され、前記B室側と前記熱交換器とを連結する前記蓄冷剤配管に連結する加冷配管と、前記蓄冷剤配管と前記加冷配管との結合部に介装された三方弁とを備え、
前記温度センサの検知温度が閾値以上の場合は、前記加冷配管と前記熱交換器側とを連通させ、前記検知温度が閾値未満の場合は、前記B室側と前記熱交換器側とを連通するように前記制御手段によって前記三方弁を制御するとよい。
このような構成にすることにより、蓄冷剤の温度が閾値以上の場合には、蓄冷剤を加冷配管を介して、熱交換器、ポンプ、A室の順に循環させて、蓄冷剤を加冷させて冷房能力の増大を図ることができる。
更に、蓄冷剤タンク内における蓄冷された蓄冷剤の量を検知することで、常に蓄冷式冷房システムが最適な作動を実施できるように準備態勢を整えておくことができる。
また、本発明において好ましくは、前記蓄冷剤タンクは、その外周部の少なくとも一部が断熱材で覆われているとよい。
このような構成にすることにより、蓄冷剤タンクを断熱構造にすることにより、蓄冷剤の保冷効果が大きく、エネルギー損失が少なく、蓄冷式冷房システムとしての性能向上が図れる。
また、本発明において好ましくは、前記蓄冷剤の蓄冷は、前記車室内温度が前記設定温度に到達したら実施されるようにするとよい。
このような構成にすることにより、オートエアコンによる車室内温度が設定値に対し大きい差がある場合、蓄冷式冷房システムの熱交換器による冷気の吸収を防止して、車室内温度調整の早期達成を図ることができる。
従って、冷房能力に余裕が生じた時に蓄冷剤への蓄冷を実施することにより、車室内の快適性を確保する。
このような構成にすることにより、空調用冷媒通路とは別の冷媒回路を設けて、長時間にわたる内燃機関の停止時にも車内の冷房が保持できると共に、燃料消費も低減できる蓄冷式冷房システムを提供できる。
本発明の実施形態が車両の空調装置に適用された、蓄冷式冷房システムの概略構成図を示す。 本発明の実施形態における蓄冷式冷房システムの概略構成図を示す。 (A)は本実施形態における蓄冷式冷房システムの蓄冷前,(B)は蓄冷中、(C)は蓄冷完了又は、冷媒加冷中、及び(D)は冷気放出の作動概略説明図を示す。 本実施形態における蓄冷式冷房システムの作動フロー図を示す。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は実施形態が車両の空調装置に適用された、蓄冷式冷房システムの概略構成図を示す。
空調装置は、車室内温度を所望の温度に設定すると、設定温度になるよう自動制御する所謂オートエアコン装置(以後エアコンと略称する)である。
1は車両の運転席前部を示す。運転席前部1にはエアコンのエアダクト13が配設されている。
エアダクト13には、該エアダクト13内を流れる空気の上流側から、エアダクト13内の空気の流れを発生させるエアコンファン12と、該エアコンファン12の下流側に配設され、通過する空気を冷却するエバポレータ14と、該エバポレータ14の下流側に隣接して蓄冷式冷房システムの熱交換器4と、熱交換器4の下流側で内燃機関の冷却液によって、冷気を設定温度に調節するヒータ用熱交換器15とを備えている。
更に、エアダクト13には、気流の流れを切換える切換ダンパーが装着されている。
16は内外気切換ダンパーで、空気をエアダクト13内に導入する外気B又は内気C(室内空気)を第1切換モータ16aにて切換えられる内外気切換ダンパー16と、ヒータ用熱交換器15を通過する冷気の量を第2切換モータ15aにて駆動して、設定温度に調整する温度調整ダンパー15bと、エアダクト13内の温度調整された空気を、デフロスタ風Eとして流すデフロスタ切換ダンパー19と、室内風Fとして室内に流す室内切換ダンパー18、及び足元風Gとして足元に流す足元切換ダンパー17とを備えている。
ヒータ用熱交換器15の温度調整ダンパー15bは、エバポレータ14によって冷却された冷気の一部をヒータ用熱交換器15によって温めて、設定温度になるように調整するものである。
ヒータ用熱交換器15には、該ヒータ用熱交換器15に内燃機関からの冷却液を導入するヒータ配管15cと、ヒータ用熱交換器15にて熱交換した冷却液が内燃機関側へ戻るヒータ配管15dとが連結されている。
2は本発明の実施形態である、蓄冷式冷房システムである。
蓄冷式冷房システム2は、該蓄冷式冷房システム2の熱媒体となる液相の蓄冷剤Rと、エアダクト13内のエバポレータ14の冷気流通下流側に隣接して配設され、蓄冷剤Rの蓄冷又は放冷する熱交換器4と、蓄冷剤Rを後述する蓄冷剤配管6を介して循環させる正転又は逆転可能な電動ポンプ5と、蓄冷剤Rを貯溜する蓄冷剤タンク3と、蓄冷剤Rの蓄冷時と放冷時とで蓄冷剤Rの流路を切換える三方弁7と、蓄冷剤Rの蓄冷又は放冷の作動制御を行う制御手段である制御装置11を備えている。
尚、制御装置11はエアコンを制御する制御装置の中に組込まれており、エアコン制御と連動して制御を行うようになっている。
蓄冷剤配管6は、熱交換器4と電動ポンプ5とを連結する第1蓄冷剤配管61と、電動ポンプ5と蓄冷剤タンク3とを連結する第2蓄冷剤配管62と、蓄冷剤タンク3と三方弁7とを連結する第3蓄冷剤配管63と、三方弁7と熱交換器4とを連結する第4蓄冷剤配管64と、第3蓄冷剤配管63をバイパスして、後述する蓄冷剤タンク3の加冷用孔31aと三方弁7とを連結する第5蓄冷剤配管65とで構成されている。
そして、蓄冷剤配管6と、蓄冷剤配管6で連結される蓄冷剤タンク3、熱交換器4、電動ポンプ5と、三方弁7とで蓄冷式冷房回路を形成している。蓄冷式冷房回路内には液相の蓄冷剤Rが充填されている。
蓄冷剤タンク3を図2に基づいて説明する。
蓄冷剤タンク3は、タンク本体31と、タンク本体31内を該タンク本体31の軸線に沿って移動して、蓄冷された蓄冷剤Rが貯溜されるA室側と、放冷された蓄冷剤Rが貯溜されるB室側とを区隔する隔壁部材32と、蓄冷された蓄冷剤Rがタンク本体31内全体に充満した時に、隔壁部材32によって押圧されてスイッチONする第1センサ9と、放冷された蓄冷剤Rがタンク本体31内全体に充満した時に、隔壁部材32によって押圧されてスイッチONする第2センサ10と、蓄冷された蓄冷剤Rの温度を検知する温度センサ8と、第1センサ9が隔壁部材32によってスイッチONした時の隔壁部材32のA室側位置に設けられた加冷用孔31aとで構成されている。
また、制御装置11は第1センサ9、及び第2センサ10のスイッチON信号を受けて、三方弁7における蓄冷剤流路の切換を行う。
図3に基づいて、蓄冷式冷房システムの作動概略を説明する。
図3(A)は、蓄冷剤Rに蓄冷する前の放冷冷媒がタンク本体31内に充満しており、隔壁部材32は図3(A)において、右側によっており、第2センサ10をスイッチONした状態になっている。
図3(B)は、電動ポンプ5が制御装置11によって、蓄冷剤を蓄冷する方向に循環させる。ポンプ5を駆動して蓄冷剤Rで隔壁部材32を押圧する。B室側の放冷された蓄冷剤Rは隔壁部材32によって第1センサ9側に押圧され、蓄冷剤RはB室側から三方弁7を通過して、熱交換器4にて蓄冷され、ポンプ5によってタンク本体31のA室側に貯溜される。
この時、三方弁7は制御装置11によって、第3蓄冷剤配管63と第4蓄冷剤配管64とを連通状態にしている。
蓄冷剤Rは、B室→第3蓄冷剤配管63→三方弁7→第4蓄冷剤配管64→熱交換器4→第2蓄冷剤配管62→電動ポンプ5→第1蓄冷剤配管61→A室の循環を継続する。
熱交換器4における蓄冷剤Rへの蓄冷は、エバポレータ14を通過した冷気によって蓄冷される。
従って、蓄冷剤は液相なので、熱交換器4での熱伝導効率が高く、短時間で効率よく蓄冷される。
図3(C)は、蓄冷された蓄冷剤RのA室側貯溜が進み、隔壁部材32は加冷用孔31aを通過して、第1センサ9をスイッチONさせる。
三方弁7は、制御装置11によって、第3蓄冷剤配管63と第4蓄冷剤配管64との連通状態を遮断し、第5蓄冷剤配管65と第4蓄冷剤配管64とを連通させる。
A室側の蓄冷された蓄冷剤温度が閾値以上になっていると、電動ポンプ5は蓄冷剤Rを蓄冷する方向に駆動を継続する。
蓄冷剤Rは、A室→第5蓄冷剤配管65→三方弁7→第4蓄冷剤配管64→熱交換器4→第2蓄冷剤配管62→電動ポンプ5→第1蓄冷剤配管61→A室の循環を繰返して加冷される。
A室側の蓄冷された蓄冷剤温度が閾値未満になっていると、制御装置11は電動ポンプ5を停止し、三方弁7を第3蓄冷剤配管63と第4蓄冷剤配管64とが連通状態に戻される。
図3(D)は、蓄冷剤Rを放冷する場合である。
制御装置11は電動ポンプ5を逆転即ち、蓄冷剤Rを放冷する方向に回転させる。電動ポンプ5は、A室側の蓄冷された蓄冷剤Rを第1蓄冷剤配管61→電動ポンプ5→第2蓄冷剤配管62→熱交換器4→第4蓄冷剤配管64→三方弁7→第3蓄冷剤配管63→B室の順に循環する。
熱交換器4にて蓄冷剤Rから放冷して、車室内の冷房を行う。
図4に基づいて蓄冷式冷房システムの作動制御について説明する。
ステップS1において、内燃機関が始動する。ステップS2において、内燃機関の始動と共にエアコンのコンプレッサが作動(ON)する。
ステップS3において、室温―設定温度<1℃かを判断する。これは、室温(車室内温度)が設定温度に到達したか否かを判断するものである。
Noを選択した場合は、室温と設定温度との差が大きいことを示し、エアコンによる室内空調を継続する。
尚、本実施形態では、設定温度に到達したか否かの判断を室温―設定温度<1℃としたが、差を1〜4℃くらいにしても問題ない。
即ち、室内温度が設定温度近くに到達すると、冷房能力に余裕が出てくるので、室温が設定温度を達成するにするのは容易な状態にあることを示している。
ステップS3においてYesを選択した場合、ステップS4に進む。室温が設定温度に近づいたので、冷房能力に余裕が生じるため、蓄冷式冷房システムの蓄冷剤Rを蓄冷する。ステップS4にて蓄冷式冷房システム(以後「蓄冷システム」と略称する)の電動ポンプ5を起動させる。
ステップS5において、蓄冷剤Rの蓄冷は、エアコンのエバポレータ14の下流側に配設した熱交換器4にて実施する。蓄冷剤Rの流動順序は図3(B)にて説明したので省略する。
蓄冷が進み、蓄冷された蓄冷剤Rがタンク本体31の隔壁部材32を押圧して、第1センサをスイッチONしたか否かを判断する。
即ち、蓄冷された蓄冷剤Rがタンク本体31内全体に貯溜されたか否かを判断する。
第1センサがスイッチOFFの場合、Noを選択して、ステップS5に戻る。
蓄冷された蓄冷剤Rがタンク本体31内全体に貯溜された場合は、Yesを選択してステップS7に進む。
ステップS7では蓄冷された蓄冷剤温度<10℃未満かを判断する。蓄冷された蓄冷剤温度が蓄冷システムとしての冷房要求能力に耐えられる蓄冷剤温度になっているか否かを判断するものである。
蓄冷剤温度>10℃の場合には、ステップS5に戻り、蓄冷剤Rの加冷を継続する。蓄冷剤Rの流動順序は図3(C)にて説明したので省略する。
尚、本実施形態では、蓄冷剤温度の閾値を10℃としたが、蓄冷剤タンク3の容積、設定温度等により上下させることは必要に応じて設定する。
蓄冷剤温度が10℃未満の場合には、ステップS8に進む。ステップS8において内燃機関が停止しているか否かを判断する。
内燃機関が運転している場合は、Noを選択してステップS5に戻る。この場合、蓄冷剤Rの自然放冷(タンク及び配管等からの放冷)を補うための蓄冷である。
内燃機関が停止している場合は、ステップS9に進む。
ステップS9では電動ポンプ5を逆回転(ステップS4の回転方向に対し)させる。これは、内燃機関停止に伴い、エアコンが停止したので、蓄冷システムを作動させるためである。
ステップS10において蓄冷剤Rによる放冷を開始する。蓄冷剤Rの流動順序は図3(D)にて説明したので省略する。
ステップS11に進む。ステップS11にて内燃機関が始動したか否かを判断する。即ち、内燃機関が始動した場合はエアコンが作動するので蓄冷システムを作動させる必要がなくなるための判断である。
従って、内燃機関が始動した場合はYesを選択してステップS13に進み、電動ポンプ5を停止させて、蓄冷システムを停止させる。ステップS14で終了する。
ステップS11にて内燃機関が停止を継続中の場合は、Noを選択してステップS12に進む。
ステップS12は第2センサがスイッチONしたか否かを判断する。第2センサがスイッチONすることは、蓄冷剤タンク3内に蓄冷された蓄冷剤Rがなくなったことを示す。
即ち、第2センサがスイッチOFFの場合は蓄冷された蓄冷剤Rが蓄冷剤タンク3内に残っていることを示す。従ってNoを選択してステップS10に戻り、蓄冷された蓄冷剤Rによる放冷を継続する。
ステップS12でYesを選択した場合、ステップS13に進み電動ポンプ5を停止させて、蓄冷システムを停止させる。ステップS14で終了する。
このようにすることにより、エアコンの冷房能力に余裕ができた時に、蓄冷剤Rを蓄冷するので、エアコンの冷房能力に何ら影響を与えないので、乗員の空調に対する快適性が確保できる。
また、蓄冷システムをエアコンと別回路にしたので、蓄冷剤タンクの貯溜容量を大きくすることが容易となり、乗員空間の大きい大型トラック等には大容量の蓄冷剤タンクが採用でき、途中休憩時等に内燃機関を停止した状態において、快適空調(蓄冷システム)がえられ、省燃費も得られる効果を有している。
内燃機関停止中に、空調用空気を冷却することにより、省燃費と快適空調空間を得る蓄冷式冷房用システムとして利用できる。
1 車両
2 蓄冷式冷房システム
3 蓄冷剤タンク
4 熱交換器
5 電動ポンプ
6 冷却剤配管
7 三方弁
8 温度センサ
9 第1センサ
10 第2センサ
11 制御装置
14 エバポレータ
15 ヒータ用熱交換器
31 タンク本体
31a 加冷用孔
31 隔壁部材
R 蓄冷剤

Claims (5)

  1. 車室内温度を常に設定温度に保つように自動制御するオートエアコン搭載車に搭載される蓄冷式冷房システムにおいて、
    前記蓄冷式冷房システムの冷媒である液相の蓄冷剤と、
    前記オートエアコンのエバポレータを通過する気流の下流側に配置され、前記気流によって前記蓄冷剤を、前記オートエアコン稼働時に蓄冷又は前記オートエアコン停止時に放冷する熱交換器と、
    前記蓄冷剤を貯溜すると共に、内部に前記熱交換器にて蓄冷された前記蓄冷剤が貯溜されるA室側と、放冷された前記蓄冷剤が貯溜されるB室側とを区隔して、前記蓄冷剤タンクの軸線に沿って移動可能にした隔壁部材を有した蓄冷剤タンクと、
    前記蓄冷剤を循環させる正逆回転可能な電動ポンプと、
    前記蓄冷剤を前記蓄冷タンク、前記熱交換器、及び前記電動ポンプ夫々を連結する蓄冷剤配管と、
    前記蓄冷剤の蓄冷又は放冷を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする蓄冷式冷房システム。
  2. 前記電動ポンプは前記蓄冷剤に蓄冷される場合は、前記蓄冷剤を前記B室から前記熱交換器、前記電動ポンプ、前記A室の順に循環させ、前記蓄冷剤を放冷する場合は、前記蓄冷剤を前記A室から前記電動ポンプ、前記熱交換器、前記B室の順に循環するように前記制御手段によって前記電動ポンプの駆動方向を変換制御することを特徴とする請求項1記載の蓄冷式冷房システム。
  3. 前記蓄冷剤タンクは、前記A室側の蓄冷剤の温度を検知する温度センサを有すると共に、前記蓄冷剤タンク内の前記A室側の蓄冷剤が第1規定量に達したことを前記隔壁部材の移動によって検知する第1センサと、前記第1センサが前記第1規定量を検知した時の前記隔壁部材のA室側に開口され、前記B室側と前記熱交換器とを連結する前記蓄冷剤配管に連結する加冷配管と、前記蓄冷剤配管と前記加冷配管との結合部に介装された三方弁とを備え、
    前記温度センサの検知温度が閾値以上の場合は、前記加冷配管と前記熱交換器側とを連通させ、前記検知温度が閾値未満の場合は、前記B室側と前記熱交換器側とを連通するように前記制御手段によって前記三方弁を制御することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の蓄冷式冷房システム。
  4. 前記蓄冷剤タンクは、その外周部の少なくとも一部が断熱材で覆われていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の蓄冷式冷房システム。
  5. 前記蓄冷剤の蓄冷は、前記車室内温度が前記設定温度に到達したら実施されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の蓄冷式冷房システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113686038A (zh) * 2021-08-27 2021-11-23 符立物联网(上海)有限公司 智能蓄冷制冷系统及其应用

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