JP2014069112A - 懸濁粒子の分離・脱水装置 - Google Patents

懸濁粒子の分離・脱水装置 Download PDF

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Abstract

【課題】処理対象水Wから分離した固形物Mの脱水における省エネルギー、省スペース化及び低コスト化を実現する。
【解決手段】懸濁した処理対象水W中の懸濁粒子を濾過してフィルタ13に堆積させることにより固形物と液体分に分ける固液分離手段1と、フィルタ13に堆積された固形物Mを脱水しながらフィルタ13から回収する脱水・回収手段2を備え、この脱水・回収手段2が、処理対象水Wの水面より上方で複数のローラ22〜25間に巻き掛けられて循環移動すると共に、一部がフィルタ13と徐々に接近しながら併走することによりこのフィルタ13との間に堆積固形物Mに対するくさび状の圧搾域SQを形成する圧搾シート21からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、懸濁水から固形物を分離回収して脱水する装置に関するものである。
近年、廃棄物の減量や再利用による資源の循環及び有効利用の重要性が高まっており、懸濁水に含まれる微小固形物やその溶媒においても例外ではない。
懸濁水は微小な固形物と水とで構成され、微小固形物が有用物であれば、これを水から分離して効率的に回収することで資源として再利用することができる。
例えば、有機性の懸濁水としては、洗米排水やでんぷん排水などの食品工場排水が挙げられる。これらの排水中には微小な有機固形物が高濃度で含有されており、固形物を効率的に回収することでメタン発酵などのバイオガス化によるエネルギー回収を見込むことができる。また、回収物によっては飼料化やバイオプラスチック化、堆肥化などが可能となる。そして、このように固形物を回収して有効利用する場合であっても、あるいは廃棄する場合であっても、回収固形物の含水率をいかに低下させ減容させるかということが大きな課題となっている。すなわち、回収固形物を資源として利用する場合、含水率が高いと運搬費用などの処理費用がかさむため、脱水によって含水率を低下させ減容させる必要があり、また、堆肥化する場合には発酵の効率を高めるために含水率を60%以下とするなど、可能な限り含水率を低下させる処理が望まれる。また、下水処理場などの水処理工程において発生する汚泥などの回収固形物を廃棄する場合も、運搬、焼却、埋め立てなどの費用を低減するために含水率を低下させて減容させることが望まれる。
ところで、このような懸濁水から微小固形物を分離回収する固液分離装置としては、下記の特許文献に開示されているように、製紙業界において、パルプの濃縮や白水処理に用いられる回転ドラム型の固液分離装置が知られている。
図7は、従来技術としての回転ドラム型固液分離装置100を示すもので、懸濁水である処理対象水Wを貯留する固液分離槽101と、この固液分離槽101内に水平軸心を中心として回転可能に配置され、外周壁がワイヤクロスや濾布などによる円筒状のフィルタ102aからなる固液分離ドラム102と、前記フィルタ102aの外周面に付着・堆積した懸濁粒子からなる固形物マットMを剥離回収する転写ローラ103a及びスクレーパ103bからなる回収装置103とを備える。
すなわち、この回転ドラム型固液分離装置100は、固液分離槽101内へ処理対象水Wを供給する一方、回転する固液分離ドラム102内へ濾過された水(濾水W)を、排水口104を通じて排出することによって、固液分離ドラム102のフィルタ102aの外周面に処理対象水W中の微小固形物(懸濁粒子)が付着・堆積した固形物マットMを形成させ、この固形物マットM自体に発現される濾過機能を利用して、フィルタ102aのメッシュサイズより粒径の小さい懸濁粒子を分離可能としている。そしてこのようにして固液分離ドラム102のフィルタ102aの外周面に固形物マットMとして付着・堆積された固形物は、回収装置103によって剥離・回収される。また、固液分離ドラム102の回転速度によって、排水(濾水W)の処理量、固形物マットMの厚さ、及び濾水Wの水質を調整することができる。
特開2011−41923号公報
しかし、回転ドラム型固液分離装置100によれば、たとえば水処理により発生する汚泥を対象とした場合、固液分離ドラム102からの回収固形分含有率が8〜12%程度であり、廃棄する場合の規定である固形分含有率15%以上を満たしておらず、このため回収装置103による回収物の固形分含有率を15%以上にまで高めるには、不図示の脱水装置を用いて脱水する必要があり、このため装置全体の設置スペースが大きくなるばかりか、消費電力が増大し、コストが高くなるといった問題があった。
また、この種の固液分離装置100において、処理対象水Wに粗大化した汚泥などを含むような場合は、固液分離ドラム102のフィルタ102aに含水率の高い固形物が厚く堆積することがある。このような場合は、フィルタ102aに固形物が堆積して形成された固形物マットMが、この固液分離ドラム102のフィルタ102aと回収装置103の転写ローラ103aの間に介入される過程で圧搾されることによって、その一部が、図7に破線矢印で示すようにフィルタ浮上側の槽内に滑り落ちて浮遊固形物Fとなることがある。このため、固液分離槽101内のフィルタ浮上側における懸濁固形物濃度(SS濃度)が高くなり、場合によってはフィルタ浮上側では固液分離槽101内の水位とは関係なく浮遊固形物Fが盛り上がり、最終的に槽外に浮遊固形物Fが流出するおそれもある。
また、図7における反時計方向へ固液分離ドラム102が回転して行くのに伴う固形物マットMの形成過程では、フィルタ102aが処理対象水Wの水面下に没入して行くことによって、まずフィルタ102aのメッシュサイズよりも粒径の大きな粗大粒子が捕捉され、この捕捉された粗大粒子自体が濾過作用を奏することによって、メッシュサイズよりも粒径の小さな懸濁粒子も捕捉され、さらに微小な粒径の懸濁粒子も捕捉されるようになり、このため、フィルタ102aに堆積した固形物Mは、図8(A)に示すように、最下層(フィルタ102a側)で最も粒子のサイズが大きく(M)、上層部ほど粒子のサイズが小さく(M)なるように分布している。
そして、この固形物Mは、図7に示す回収装置103の転写ローラ103aで固液分離ドラム102のフィルタ102aから転写される際に、図8(A)に示すように、サイズが大きい粒子Mとサイズが小さい粒子Mの関係が逆転した状態となるので、この状態で、例えばベルトプレス式圧搾装置による脱水を行った場合、ベルトプレス式圧搾装置の濾布ベルト105のメッシュが、サイズの小さい粒子Mによって目詰まりを起こしやすくなり、またサイズの小さい粒子Mがメッシュを通り抜けてしまい、固形物の回収率を下げるおそれがある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、処理対象水からの分離固形物の脱水における省エネルギー、省スペース化及び低コスト化を実現することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置は、懸濁した処理対象水中の懸濁粒子を濾過してフィルタに堆積させることにより固形物と液体分に分ける固液分離手段と、前記フィルタに堆積された固形物を脱水しながら前記フィルタから回収する脱水・回収手段を備え、この脱水・回収手段が、前記処理対象水の水面より上方で複数のローラ間に巻き掛けられて循環移動すると共に、一部が前記フィルタと徐々に接近しながら併走することによりこのフィルタとの間に前記堆積固形物に対するくさび状の圧搾域を形成する圧搾シートからなるものである。
請求項2の発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置は、請求項1に記載された構成において、圧搾シートに張力を与えるローラの移動によって、圧搾シートの張力、くさび状の圧搾域の長さ及びくさび角度を可変としたものである。
請求項3の発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置は、請求項1又は2に記載された構成において、固液分離手段により分離された濾水により圧搾シートの洗浄を行う洗浄手段を備えるものである。
請求項4の発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置は、請求項3に記載された構成において、洗浄手段からの洗浄排水を固液分離手段の処理対象水中へ返送するものである。
本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置によれば、固液分離手段によって、処理対象水中の懸濁粒子を濾過してフィルタに堆積させることにより固形物と液体分に分け、前記フィルタ上の固形物をフィルタから脱水・回収手段の圧搾シートによってくさび状の圧搾域で圧搾・脱水しながら前記圧搾シートへ転写回収するものであるため、脱水と回収が同時に行われることによって設置面積を縮減することができる。
また、圧搾シートに張力を与えるローラをフィルタ上の固形物の堆積厚さや目標含水率などに応じて移動させることによって、圧搾シートの張力やくさび状の圧搾域の長さ及びくさび角度を適切に調整することができる。
また、固液分離による濾水を圧搾シートの洗浄水に使用することにより、上水使用量を抑えることができ、その結果、ランニングコストを節減することができ、洗浄手段からの洗浄排水を固液分離手段の処理対象水中へ返送することによって、固形物の回収率を一層向上すると共に洗浄排水による環境負荷を低減することができる。
本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第一の実施の形態を概略的に示す説明図である。 本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第一の実施の形態における回収手段の構造の一例を示す説明図である。 本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第一の実施の形態における回収手段の構造の一例を示す部分展開図である。 本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置による作用を示すもので、(A)は固液分離による粒子サイズの分布、(B)は圧搾時における粒子サイズの分布を示すものである。 本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第二の実施の形態を概略的に示す説明図である。 本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第三の実施の形態を概略的に示す説明図である。 従来の技術に係る固液分離装置の概略構成を示す断面図である。 従来の技術による作用を示すもので、(A)は固液分離による粒子サイズの分布、(B)は圧搾時における粒子サイズの分布を示すものである。
以下、本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず図1は、本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第一の実施の形態を概略的に示すものであって、すなわちこの分離・脱水装置は、処理対象水W中の懸濁粒子SSを濾過してフィルタ13に堆積させることにより固形物と液体分に分ける固液分離手段としての回転ドラム型固液分離装置1と、前記フィルタ13に堆積された固形物を脱水しながら前記フィルタ13から回収する脱水・回収手段2を備える。
詳しくは、回転ドラム型固液分離装置1は、懸濁粒子SSで懸濁した処理対象水Wを貯留する固液分離槽11と、この固液分離槽11内に水平軸心を中心として回転可能に配置され、外周壁がワイヤクロスや濾布などによる円筒状のフィルタ13からなる固液分離ドラム12とを備える。
すなわちこの回転ドラム型固液分離装置1は、固液分離槽11内へ処理対象水Wを供給する一方、回転する固液分離ドラム12のフィルタ13を通過した水(濾水W)を、固液分離ドラム12の内周空間下部に連通させて固液分離槽11の側壁に開設した排水口14を通じて排出することによって、フィルタ13の内外に水頭差を発生させ、処理対象水Wの水分がフィルタ13を通過する過程で、このフィルタ13の外周面に処理対象水W中の懸濁粒子SSが固形分含有率3〜6%に濃縮された状態で付着・堆積した固形物マットMを形成させ、この固形物マットMに発現される濾過機能を利用して、フィルタ13のメッシュサイズより粒径の小さい粒子を分離可能としたものである。
なお、回転ドラム型固液分離装置1の固液分離槽11に供給する処理対象水Wとしては固形分含有率0.5〜1%であることが望ましいが、0.1〜2%程度であれば処理は可能である。
また、処理対象水W中の懸濁粒子SSは、粒径が大きいほど堆積に対する比表面積が小さいため沈澱しやすく、このため固液分離槽11の底部には、沈澱した粒径の大きい粒子(以下、粗大粒子という)SSを貯留する粗大粒子溜まり11aが形成されている。そして、この粗大粒子溜まり11aに沈殿した粗大粒子SSにより濃縮された濃縮水Wは、配管15及びポンプ16によって、固液分離槽11におけるフィルタ没入側11Bの水面近傍へ返送可能であり、これによって、フィルタ没入側11Bの処理対象水W中における粗大粒子SSの密度が高く保持されるようになっている。
そして、水面上で脱水・回収手段2によって固形物マットMが剥離回収された(固形物マットMが未形成の)フィルタ13が、図1における反時計方向への固液分離ドラム12の回転に伴って、フィルタ没入側11Bにおいて処理対象水Wの水面下に没入して行くと、この没入位置では粗大粒子SSの密度が高く保持されているので、固形物マット未形成のフィルタ13の外周面へ粗大粒子SSが速やかに捕捉される。このため、フィルタ13に付着した粗大粒子SSによる濾過作用が発現されるので、メッシュサイズよりも粒径の小さな粒子が濾水W中へ流出してしまうのを有効に抑制することができると共に、粒径の小さな粒子(以下、小径粒子という)SSも効率良く捕捉され、すなわち固形物マットMの形成が促進されるようになっている。
脱水・回収手段2は、回転ドラム型固液分離装置1の上側に配置された複数のローラ22〜25と、これらのローラ22〜25を経由して横長の環状に巻き掛けられ、回転ドラム型固液分離装置1における固液分離ドラム12の外周のフィルタ13から固形物マットMを剥離・転写する無端の圧搾シート21と、この圧搾シート21に付着した固形物マットMを掻き取るスクレーパ26からなる。
詳しくは、この脱水・回収手段2は、固液分離ドラム12と逆方向へ回転するローラ22〜25が固液分離ドラム12におけるフィルタ13の周速と同一の速度で圧搾シート21を循環移動させることで、水面からのフィルタ13の浮上側に位置して配置されたテンションローラ25と、それよりも固液分離ドラム12(フィルタ13)の回転方向に位置してこの固液分離ドラム12の上側に近接配置された大径の圧搾ローラ22との間に張られた圧搾シート21が、フィルタ13へ徐々に接近しながらテンションローラ25から圧搾ローラ22へ向けてフィルタ13と併走することにより、このフィルタ13上の固形物マットMに対するくさび状の圧搾域SQを形成している。
圧搾シート21は、透水性の素材、たとえば濾布などのメッシュ構造の材質であって、固液分離ドラム12のフィルタ13よりも目開きが小さく、すなわち表面積が大きく吸着性の良い素材からなる。
ローラ22〜25のうち、圧搾シート21をフィルタ13側に押し付ける圧搾ローラ22は、図2に示すように、外周部が圧搾シート21より目開きの大きいメッシュ材からなる円筒体22aからなると共に、この円筒体22aの内周に、多数の集水溝22bを円周方向所定間隔(例えば10〜30mm間隔)で設けたものである。集水溝22bは、図3に示すように、圧搾ローラ22(円筒体22a)の軸心と平行な方向に対してわずかに傾斜しているものとする。
このように構成すれば、固液分離ドラム12のフィルタ13と圧搾ローラ22の円筒体22aの外周に巻き込まれる圧搾シート21との間で固形物マットMが圧搾される過程で染み出した水は、円筒体22aの内周へ流入して集水溝22bに捕捉され、圧搾ローラ22の回転によって集水溝22bが上昇して行くのに伴い、傾斜した集水溝22bに沿って図3に矢印Fで示すように流れ、圧搾ローラ22の軸方向一側から、図1に示す回転ドラム型固液分離装置1の固液分離槽11へ排出される。
また、圧搾ローラ22はメッシュ材とせずに、例えばゴム材からなるものとし、その外周面に集水溝を形成したものとしてもよい。
すなわちこの脱水・回収手段2は、圧搾シート21が、固液分離槽11における処理対象水Wの水位より上方の圧搾域SQにおいてフィルタ13と併走するのに伴い、固液分離ドラム12のフィルタ13の外周面に形成された固形物マットMの表面に接触しながらその接触圧力を徐々に増大して行き、これによって固形物マットMを圧搾して脱水するものである。
そしてこのような圧搾過程でフィルタ13と圧搾シート21の間で押しつぶされて行く固形物マットMは、図1及び図2に示す圧搾域SQの最も狭い部分を通過した後で、圧搾シート21が圧搾ローラ22に巻き込まれることによってこの圧搾シート21とフィルタ13が離れる際に、フィルタ13から剥離すると共に圧搾シート21へ転写される。すなわち圧搾シート21は、上述のとおりフィルタ13よりも目開きが小さく表面積が大きいため、固形物マットMは、フィルタ13との付着力よりも圧搾シート21との付着力のほうが大きいからである。
したがって、脱水・回収手段2は、圧搾による固形物マットMの脱水を行いながら圧搾シート21へ転写・回収する作業を行うものであり、すなわち固形物マットMの回収手段と脱水手段を兼ねるものであるため、回収後に、別途設置したベルトプレス式圧搾装置などで脱水を行う場合に比較して、設置スペースを大幅に縮減することができ、消費電力も節減することができる。
また、固液分離ドラム12のフィルタ13と圧搾ローラ22の間の隙間で固形物マットMが局部的に加圧されるのではなく、圧搾ローラ22とテンションローラ25の間で適当なテンションで張られた圧搾シート21によって、徐々に加圧されながらフィルタ13と圧搾ローラ22の間へ送られ、すなわち圧搾による固形物マットMからの水の染み出しが徐々に発生すると共に、固形物マットMに対する圧搾シート21の接触面積が大きいため、染み出した水によって固形物マットMがフィルタ浮上側の槽内11Aへずり落ちてしまうのを防止することができる。しかも、染み出した水の一部は、図2及び図3に示すように圧搾ローラ22のメッシュ状円筒体22aの内周に取り込まれて集水溝22bによって固液分離槽11へ返送されるのに加え、くさび状の圧搾域SQにおいて脱水が徐々に行われ、それによる浸出水の多くが固液分離ドラム12のフィルタ13の内周空間あるいは圧搾シート21上を通って固液分離槽11へ返送されるため、浸出水は分散して排出されるため、固形物マットMのずり落ちを一層確実に防止することができる。
また、図1における反時計方向へ固液分離ドラム12が回転して行くのに伴う固形物マットMの形成過程では、フィルタ13が処理対象水Wの水面下に没入して行くことによって、まずフィルタ13のメッシュサイズよりも粒径の大きい粗大粒子SSが捕捉され、この捕捉された粗大粒子SS自体が濾過作用を奏することによって、メッシュサイズよりも粒径の小さな小径粒子SSも捕捉され、さらに微小な粒径の懸濁粒子も捕捉されるようになる。このため、フィルタ13に堆積した固形物Mは、図4(A)に示すように、最下層(フィルタ13側)で最も粒子のサイズが大きく(M)、上層部ほど粒子のサイズが小さく(M)なるように分布している。
そして固形物マットMの脱水はフィルタ13上で行われるため、図4(B)に示すように、圧搾によってフィルタ13に直接押し付けられるのは最もサイズが大きい粒子Mで構成される層であるため、固液分離ドラム11のフィルタ13が目詰まりしにくく、このため効率良く脱水することができる。またこのことも、フィルタ浮上側の槽内11Aへの固形物マットMのずり落ち防止に貢献する。
また、本装置を用いて濃縮脱水すれば、転写回収された含水率の高い固形分からなる固形物マットMに対して脱水を行うため、脱水工程前段の重力脱水は不要であり、圧力によるサイドリークを抑制することができるため、高分子凝集剤を使用する必要もない。
次に図5は、本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第二の実施の形態を概略的に示すもので、上述した第一の実施の形態と異なるところは、脱水・回収手段2におけるテンションローラ24,25を移動可能とすることによって、くさび状の圧搾域SQの長さ及びくさび角度を可変としたことにある。
この構成によれば、テンションローラ24,25を、固液分離ドラム11のフィルタ13上の固形物マットMの堆積厚さや目標含水率などに応じて、例えば上下に移動させることによって、圧搾シート21の張力やくさび状の圧搾域SQの長さ及びくさび角度を適切に調整することができる。たとえば、テンションローラ24,25を下方へ移動させるほど圧搾シート21の張力が高くなると共にくさび状の圧搾域SQが長くなり、くさび角度が小さくなるので、圧搾後の固形物マットMの含水率を低くすることができる。
次に図6は、本発明に係る懸濁粒子の分離・脱水装置の第三の実施の形態を概略的に示すもので、上述した第一の実施の形態と異なるところは、圧搾シート21の洗浄手段3を付加したことを特徴とする。
すなわち、くさび状の圧搾域SQにおいて脱水した固形物マットMをスクレーパ26で剥離した後の圧搾シート21には剥離残渣の固形物が付着しているため、第三の実施の形態は、洗浄手段3として、固液分離装置1のフィルタ13によって処理対象水Wから分離された濾水Wを有効に利用して洗浄を行うものである。
詳しくは、洗浄手段3は、回転ドラム型固液分離装置1において処理対象水Wの濾過により分離された濾水Wをいったん貯留する濾水貯留槽31と、スクレーパ26によって固形物マットMが剥離された後でローラ23からテンションローラ24へ向けて移動する圧搾シート21へ向けて配置されたスプレーノズル32と、前記濾水貯留槽31に貯留された濾水Wの一部を、この濾水貯留槽31の底部からスプレーノズル32へ圧送するポンプ33と、圧搾シート21から落下する洗浄排水Wを集水して回転ドラム型固液分離装置1における固液分離槽11へ返送する集水トレイ34を備える。また、濾水貯留槽31に貯留された濾水Wの上澄み水はオーバーフロー管35により排出されるようになっており、排水基準を満たしていればそのまま系外へ排出可能である。
上記構成によれば、回転ドラム型固液分離装置1の固液分離ドラム11のフィルタ13によって処理対象水Wから分離された濾水Wは、いったん濾水貯留槽31に貯留される。洗浄水として使用する濾水Wは懸濁固形物濃度(SS濃度)50〜200ppm程度のものである。そしてこの濾水貯留槽31からポンプ33によって吐出した洗浄水(濾水W)が、スプレーノズル32を通り、高圧のシャワーとなって、固形物マットMの剥離後の圧搾シート21を洗浄するようになっている。なお、スプレーノズル32の目詰まりを防止するため、このスプレーノズル32のオリフィス呼び径は4mm以上とするのが好ましい。また、洗浄水量は処理固形分乾燥重量1kgあたり60〜240Lを目安とする。
そして、スプレーノズル32からの洗浄水の高圧のシャワーは、圧搾シート21の裏側から行われるので、表側に付着した固形物残渣が容易に剥離され、洗い流される。このため、圧搾シート21の目詰まりによる脱水機能の低下が有効に防止される。
圧搾シート21から落下する洗浄排水Wには、圧搾シート21から除去された固形物が多く含まれているので、この洗浄排水Wは、集水トレイ34により集水して回転ドラム型固液分離装置1における固液分離槽11のフィルタ浮上側の槽内11Aへ返送されるので、ここで再度固形物マットMとして分離堆積されることになる。
また、固液分離槽11におけるフィルタ浮上側の槽内11Aでは、いったんフィルタ13に堆積した固形物の一部が圧搾シート21に転写されずにずり落ちることによって、SS濃度が高くなる傾向があるが、図6に示す実施の形態によれば、集水トレイ34からSS濃度が著しく低い洗浄排水Wがフィルタ浮上側の槽内11Aへ返送されることによって希釈されるので、濃度が均一化され、図7に示すような浮遊固形物Fの盛り上がりと槽外への流出を抑制することができる。
1 回転ドラム型固液分離装置(固液分離手段)
11 固液分離槽
12 固液分離ドラム
13 フィルタ
2 脱水・回収手段
21 圧搾シート
26 スクレーパ
3 洗浄手段
M 固形物マット(固形物)
SQ くさび状の圧搾域
処理対象水
濾水
洗浄排水

Claims (4)

  1. 懸濁した処理対象水中の懸濁粒子を濾過してフィルタに堆積させることにより固形物と液体分に分ける固液分離手段と、前記フィルタに堆積された固形物を脱水しながら前記フィルタから回収する脱水・回収手段を備え、この脱水・回収手段が、前記処理対象水の水面より上方で複数のローラ間に巻き掛けられて循環移動すると共に、一部が前記フィルタと徐々に接近しながら併走することによりこのフィルタとの間に前記堆積固形物に対するくさび状の圧搾域を形成する圧搾シートからなることを特徴とする懸濁粒子の分離・脱水装置。
  2. 圧搾シートに張力を与えるローラの移動によって、圧搾シートの張力、くさび状の圧搾域の長さ及びくさび角度を可変としたことを特徴とする請求項1に記載の懸濁粒子の分離・脱水装置。
  3. 固液分離手段により分離された濾水により圧搾シートの洗浄を行う洗浄手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の懸濁粒子の分離・脱水装置。
  4. 洗浄手段からの洗浄排水を固液分離手段の処理対象水中へ返送することを特徴とする請求項3に記載の懸濁粒子の分離・脱水装置。
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