JP2014068681A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の吸収性物品の1例であるナプキン1は、表面シート2、裏面シート3及びそれらのシート2,3の間に配された縦長の吸収体4を具備する。吸収体4は、吸水性ポリマー410を含有する吸収性コア41と、吸収性コア41の肌対向面側に配された内側シート42と、内側シート42の肌対向面側に配された外側シート43とを有する。ナプキン1は、前方領域B、排泄部領域A、後方領域Cに区分されている。内側シート42は、活性炭粒子を担持して灰色に着色されている。外側シート43は、灰色に着色されている。外側シート43は、そのL*a*b*表色系におけるL*値が、内側シート42のL*値よりも大きい。
【選択図】図1
Description
本発明の吸収性物品の実施形態である軽失禁用の吸水ナプキン1A(以下、「ナプキン1ともいう)は、図2〜図3に示すように、液透過性の表面シート2、液難透過性の裏面シート3、及びそれらのシート2,3の間に配された縦長の吸収体4を具備している。吸収体4は、吸水性ポリマー410を含有する吸収性コア41と、吸収性コア41の肌対向面側に配された内側シート42と、内側シート42の肌対向面側に配された外側シート43とを有する。具体的には、ナプキン1は、図2〜図3に示すように、肌対向面側に配された表面シート2、非肌対向面側に配された裏面シート3、及び該表面シート2と該裏面シート3との間に配された吸収体4を具備している。そして、ナプキン1の吸収体4は、吸収性コア41の肌対向面側に内側シート42が配された吸収性コア41の全体を、外側シート43で包んで形成されている。
尚、本明細書において、「肌対向面」とは、ナプキン1の構成部材の表裏面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、また、「非肌対向面」とは、着用時に着用者の肌側とは反対側に配される面である。
ここで、外側シート43、内側シート42の目付は、測定可能なシートの面積とその重量から測定することができる。その際の測定では、23±2℃、相対湿度50±5%で行い、測定の前に試料を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
上述のように形成された外側シート43の担持する機能粒子は、その粒子目付が、上述のように形成された内側シート42の担持する機能粒子の粒子目付よりも小さい。具体的には、外側シート43は、該外側シート43を構成する基材シートに、粒子目付が0.1g/m2以上となるように機能粒子を散布して形成されていることが好ましく、粒子目付が0.15g/m2以上となることが更に好ましい。そして、粒子目付が2g/m2以下となることが好ましく、粒子目付が1.5g/m2以下となることが更に好ましい。また、内側シート42は、該内側シート42を構成する2枚のパルプシート421,422の間に、粒子目付が2g/m2以上となるように機能粒子を散布して形成されていることが好ましく、粒子目付が4g/m2以上となることが更に好ましい。そして、粒子目付が8g/m2以下となることが好ましく、粒子目付が6g/m2以下となることが更に好ましい。また、外側シート43の担持する機能粒子の粒子目付は、内側シート42の担持する機能粒子の粒子目付に比べて、1.5g/m2以上小さいことが好ましく、3g/m2以上小さいことが更に好ましい。
ここで、機能粒子の粒子目付は、下記の方法で測定することができる。具体的には、先ず測定する外側シート43或いは内側シート42の面積を予め測定したうえで、下記の方法で定着率を求め、測定した面積で除することで、坪量を算出することにより測定できる。
尚、粉体の定着率の測定方法において、粉体(消臭粒子)に金属が含まれる場合は、下記の<粉体(消臭粒子)の定着率の測定方法>を用い、粉体(消臭粒子)に金属が含まれない場合、具体的には、例えば粉体(消臭粒子)が活性炭である場合は、下記の<活性炭の定着率の評価方法>を用いて定着率を求めることができる。
粉体(消臭粒子)に金属が含まれる場合は、消臭粒子に含まれる金属(Ag、Si、Al、Zn等)の量をICP発光分析装置で測定して消臭粒子の定着率を求める。ICP発光分析装置での測定は、粉体含有シートを湿式分解した後、金属の量を測定して消臭粒子の定着率を求めるが、消臭粒子が燃焼しても残量する粒子を消臭抗菌シート添加している場合は灰分の金属の量を蛍光X線装置で測定して定着率を求めることも可能である。
はじめに、1/10Nのヨウ素溶液(和光純薬工業(株)製)に活性炭SA1000(フタムラ化学(株)製)を添加して、活性炭濃度が0.1質量%、0.25質量%、0.5質量%、0.75質量%、1.0質量%の活性炭添加ヨウ素溶液を調製し、これらの活性炭添加ヨウ素溶液を1/10Nのチオ硫酸ナトリウム溶液(和光純薬工業(株)製)を用いて滴定して検量線を作成する。次に、評価対象物(シート状の抄造成形体)を1/10Nのヨウ素溶液(和光純薬工業(株)製)に浸漬させて1時間攪拌した溶液(評価対象物浸漬液)を、1/10Nのチオ硫酸ナトリウム溶液(和光純薬工業(株)製)を用いて該評価対象物浸漬液が透明になるまで滴定する。その滴定量を前記検量線から換算して、評価対象物浸漬液中の活性炭量を算出し、該活性炭量を評価対象物の活性炭定着率とする。活性炭定着率の値が大きいほど評価対象物中の活性炭含有率が高くなる。
測定方法は、物品を測定する場合は、物品の測定部位に色差計のセンサー部を直接あてて測定する。外側シートや内側シートのみを測定する場合は、白色の厚紙の上に外側シートや内側シートを4枚以上重ねて載せた後、色差計のセンサー部を直接あてて測定する。
収前を人工尿吸収後から差し引いた値が小さい。ΔL*値の人工尿吸収後を人工尿吸
収前から差し引いた値も上記と同様の観点から、4以下であることが好ましく、2以下であることが更に好ましい。
<ΔL*の算出方法>
排泄部領域Aと、前方領域B及び後方領域Cとの、L*値の差をΔL*として算出
する。
ΔL*=(前方領域B及び後方領域CのL*値の平均値)−排泄部領域AのL
*値
外側シート43及び内側シート42の内の外側シート43を例に挙げて説明すると、外側シート43を5cm×5cm四方にカットする。この初期のカットサンプルの質量を量り、該カットサンプルを、蒸留水500mLの入ったビーカーの中に入れ、1分間放置する。その後、カットサンプルを取り出し、該カットサンプルを、竿に吊した状態で10分間放置する。その後、カットサンプルを10分間、遠心脱水(800rpm)した後に、その質量を測定し、以下に示す式から液保持量を求める。尚、内側シート42についても同様である。
液保持量(g/m2)={遠心脱水後のカットサンプルの質量(g)−初期のカットサンプルの質量(g)}/初期のカットサンプルの面積(m2)
測定は5回行い(n=5)、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とする。
製品から外側シートや内側シートを取り出して測定する場合は、外側シートや内側シートは表面シートや吸収コアとホットメルトにより固定されているため、有機溶剤を用いてホットメルトを溶解し、製品から外側シートや内側シートを取り出す。取り出した外側シートや内側シートに付着する不織布繊維やパルプを取り除いた後、乾燥させて有機溶剤を除去した後測定を行う。
表面シート2としては、通常、軽失禁用の吸水ナプキン等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができ、例えば、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができる。具体的には、排泄された体液を速やかに吸収して吸収体4に伝達する吸収性の観点及び肌触りの良さの観点から、親水性のサーマルボンド不織布、エアースルー不織布、親水性のスパンレース織布等が好ましい。また、表面シート2側からナプキン1を平面視した際に、表面シート2を通して、吸収性コア41上の外側シート43又は内側シート42が見え易い観点から、その坪量が、20g/m2以上であることが好ましく、40g/m2以上であることが更に好ましい。そして、60g/m2以下であることが好ましく、50g/m2以下であることが更に好ましい。
ナプキン1は、吸収性コア41の肌対向面に配された内側シート42が活性炭粒子を担持して灰色に着色されており、内側シート42が配された吸収性コア41の全体を包む外側シート43が灰色に着色されている。このように、内側シート42が活性炭粒子を含んでいるため、例えば尿の臭いを抑制する効果がある。そして、内側シート42の肌対向面側に灰色の外側シート43が配されているので、尿の色が認識され難い。更に、内側シート42が配された吸収性コア41の全体を包む灰色の外側シート43のL*a*b*表色系におけるL*値が、灰色の内側シート42のL*値よりも大きいので、尿で濡れた後の内側シート42の黒さも目立ち難くなると共に、尿の色が認識され難くなる。従って、ナプキン1によれば、尿の臭いを抑制できるとともに、尿の色を目立ち難くできる。また、ナプキン1は、外側シート43が活性炭粒子を担持して灰色に着色されているので、更に尿の臭いを抑制できる。また、無彩色であることにより、尿の色を隠蔽する効果が一層高くされる。
、濡れた感じや黒さも目立たないため、使用者にとって清潔感を保つことができる。
例えば、上述の実施形態のナプキン1においては、図1に示すように、内側シート42が、吸収性コア41の肌対向面における排泄部領域Aにのみ配されているが、前方領域Bから後方領域Cに亘って、縦方向(Y方向)に長く延在していてもよい。
また、上述の実施形態のナプキン1においては、図2,図3に示すように、吸収性コア41の肌対向面上に直接、内側シート42が配されているが、吸収性コア41の肌対向面側に内側シート42が配されていればよく、例えば、吸収性コア41と内側シート42との間に別のシートが配されていてもよい。
<1>
液透過性の表面シート、液難透過性の裏面シート、及びそれらのシートの間に配された、縦長の吸収体を具備し、
前記吸収体は、吸水性ポリマーを含有する吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面側に配された内側シートと、該内側シートの肌対向面側に配された外側シートとを有し、
前方領域、排泄部領域、後方領域に区分された吸収性物品であって、
前記内側シートは、活性炭粒子を担持して灰色に着色されており、
前記外側シートは、灰色に着色されており、
前記外側シートは、そのL*a*b*表色系におけるL*値が、前記内側シートのL*値よりも大きい吸収性物品。
前記外側シートは、その液保持量が、前記内側シートの液保持量よりも小さい前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記内側シートは、前記吸収性コアの肌対向面における排泄部領域に配され、
前記外側シートは、前記内側シートが配された前記吸収性コアの全体を包んでおり、
排泄前の状態において前記吸収性物品を前記表面シート側から平面視すると、前記吸収性物品の前方領域及び後方領域それぞれのL*a*b*表色系におけるL*値が、前記吸収性物品の排泄部領域のL*値よりも大きい前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記外側シートは、無彩色である前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記外側シートは、活性炭粒子を担持して灰色に着色されている前記<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記外側シートは、その液保持量が0.04g/m2以上1.00g/m2以下であり、そのL*a*b*表色系におけるL*値が70以上80以下である前記<1>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記外側シート及び前記内側シートそれぞれを構成する基材シートは、パルプを含有している前記<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
<8>
前記外側シートは、単層で形成されている前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記内側シートは、2層のパルプ層間に、活性炭粒子を含有する活性炭層を介在させた3層構造の積層シートである前記<1>〜<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記吸収性コアは、パルプ繊維の集合体又は不織布に吸水性ポリマーの粒子を保持させて形成されている前記<1>〜<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
前記外側シートのL*値は、70以上、好ましくは72以上である前記<6>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記外側シートのL*値は、80以下、好ましくは78以下である前記<6>〜<11>の何れか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記内側シートのL*値は、60以上、好ましくは65以上である前記<1>〜<12>の何れか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記内側シートのL*値は、75以下、好ましくは70以下である前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記外側シートのL*値は、内側シートのL*値に比べて、5以上大きく、好ましくは7以上大きい前記<1>〜<14>の何れか1に記載の吸収性物品。
<16>
前方領域及び後方領域それぞれのL*値は、85以上、好ましくは88以上である前記<3>〜<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>
前方領域及び後方領域それぞれのL*値は、95以下、好ましくは92以下である前記<3>〜<16>の何れか1に記載の吸収性物品。
<18>
排泄部領域のL*値は、83以上、好ましくは86以上である前記<3>〜<17>の何れか1に記載の吸収性物品。
<19>
排泄部領域のL*値は、93以下、好ましくは90以下である前記<3>〜<18>の何れか1に記載の吸収性物品。
前方領域及び後方領域それぞれのL*値は、排泄部領域のL*値に比べて、1以上大きく、好ましくは1.5以上大きい前記<3>〜<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>
前方領域及び後方領域それぞれのL*値は、排泄部領域のL*値に比べて、4以下であり、好ましくは3.5以下である前記<3>〜<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<22>
排泄部領域において、人工尿吸収後のL*値を人工尿吸収前のL*値から差し引いた値は、7以下であり、好ましくは5以下である前記<3>〜<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>
前方領域及び後方領域において、人工尿吸収後のL*値を人工尿吸収前のL*値から差し引いた値は、10以下であり、好ましくは8以下である前記<3>〜<22>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>
下記の式からで算出されるΔL*の、人工尿吸収後のΔL*値を人工尿吸収前のΔ
L*値から差し引いた値は、4以下、好ましくは2以下である前記<1>〜<23>の何れか1に記載の吸収性物品。
ΔL*=排泄部領域AのL*値−(前方領域B及び後方領域CのL*値の平均
値)
<25>
前記外側シートの液保持量は、0.04g/m2以上、好ましくは0.10g/m2以上である前記<2>〜<24>の何れか1に記載の吸収性物品。
<26>
前記外側シートの液保持量は、1.00g/m2以下、好ましくは0.80g/m2以下である前記<6>〜<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>
前記内側シートの液保持量は、10g/m2以上、好ましくは20g/m2以上である前記<1>〜<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>
前記内側シートの液保持量は、100g/m2以下、好ましくは80g/m2以下である前記<1>〜<27>の何れか1に記載の吸収性物品。
<29>
前記外側シートの液保持量は、内側シートの液保持量に比べて、20g/m2以上小さく、好ましくは40g/m2以上小さい前記<2>〜<28>の何れか1に記載の吸収性物品。
前記表面シートの坪量が、20g/m2以上、好ましくは40g/m2以上である前記<1>〜<29>の何れか1に記載の吸収性物品。
<31>
前記表面シートの坪量が、60g/m2以下、好ましくは50g/m2以下である前記<1>〜<30>の何れか1に記載の吸収性物品。
<32>
前記外側シートの担持する前記活性炭粒子は、その粒径が、前記内側シートの担持する前記活性炭粒子の粒径よりも小さい前記<5>〜<31>の何れか1に記載の吸収性物品。
<33>
前記外側シートの担持する前記活性炭粒子は、その粒径が20μm以下、好ましくは15μm以下である前記<5>〜<32>の何れか1に記載の吸収性物品。
<34>
前記内側シートの担持する前記活性炭粒子は、その粒径が、30μm以上、好ましくは40μm以上である前記<1>〜<33>の何れか1に記載の吸収性物品。
<35>
前記内側シートの担持する前記活性炭粒子は、その粒径が、200μm以下、好ましくは100μm以下である前記<1>〜<34>の何れか1に記載の吸収性物品。
<36>
前記外側シートの担持する前記活性炭粒子の粒径は、前記内側シートの担持する前記活性炭粒子の粒径に比べて、20μm以上小さく、好ましくは25μm以上小さい前記<5>〜<35>の何れか1に記載の吸収性物品。
<37>
前記吸収性物品が軽失禁用の吸水ナプキンである前記<1>〜<36>の何れか1に記載の吸収性物品。
<38>
前記吸収性物品がウイング部を有している前記<37>に記載の吸収性物品。
<39>
前記ウイング部の非肌対向面側にはショーツの固定する為のズレ止め材が塗布されている前記<38>に記載の吸収性物品。
<40>
前記吸収性物品は裏面シートを具備し、該裏面シートの非肌対向面に、ズレ止め材が塗布されている前記<37>〜<39>の何れか1に記載の吸収性物品。
図1〜図3に示す軽失禁用の吸水ナプキンを作製した。先ず、吸収体について詳述すると、吸収体を構成する吸収性コアは、長さ190mm、幅75mmの矩形状であり、吸水性ポリマー(日本触媒製:品番CAW151)を坪量150g/m2、パルプ坪量150g/m2となるようにポリマー及びパルプを分散させて作製した。また、内側シートとしては、2枚のパルプシートの間に活性炭粒子層を介在させた3層構造のシートを用意した。外側シートとしては、パルプシートに活性炭粒子を担持させた単層シートを用意した。このように、内側シート及び外側シートは、活性炭粒子により灰色に着色されている。外側シート43のL*a*b*表色系におけるL*値は76であり、内側シート42のL*値は67であった。L*a*b*表色系におけるL*値は、上述した方法によって測定した。そして、図1〜図3に示すように、吸収性コアの上面(肌対向面)の排泄対向領域Aにのみ内側シートを配し、内側シートを配した吸収性コアの全体を外側シートで包んで吸収体を作製した。
比較例1では、外側シートとして、該外側シートを構成するパルプを含有する基材シートの構成繊維を黄緑色に染色したシート用意する以外は、実施例1と同様にして、比較例1の吸水ナプキンを作製した。尚、外側シート43のL*a*b*表色系におけるL*値は91であり、内側シート42のL*値は、実施例1で用意したものと同様に、67であった。
比較例2では、外側シートとして、活性炭粒子を担持せず、該外側シートを構成するパルプを含有する基材シートの構成繊維を染色していない白色のシート用意する以外は、実施例1と同様にして、比較例2の吸水ナプキンを作製した。尚、外側シート43のL*a*b*表色系におけるL*値は95であり、内側シート42のL*値は、実施例1で用意したものと同様に、67であった。
作製した各吸水ナプキンについて、以下の方法により、尿の色の目立ち難さをそれぞれ評価した。これらの結果を下記表1に示す。
人工尿吸収前の各吸水ナプキンについて、表面シート側から平面視した際の、吸水ナプキンの排泄部領域AのL*a*b*表色系におけるL*値、及び前方領域B又は後方領域CのL*a*b*表色系における、関連する値であるL*値及びb*値を、上述した方法によって測定した。これらの結果を下記表1に示す。ここで、前方領域B又は後方領域Cにおいて、L*値以外にb*値(b*は略黄色方向)を求めるのは、活性炭粒子により灰色に着色された内側シートが配されていない領域(前方領域B又は後方領域C)に、黄色の人工尿が拡散してきた場合を想定しているためである。
次に、各吸水ナプキンに、人工尿30gを注入して吸収させ、10分間静置した。そして、人工尿吸収後の各吸水ナプキンについて、表面シート側から平面視した際の、吸水ナプキンの排泄部領域AのL*a*b*表色系におけるL*値、及び前方領域B又は後方領域CのL*a*b*表色系におけるL*値及びb*値を、上述した方法によって測定した。これらの結果を下記表1に示す。
そして、人工尿吸収前と人工尿吸収後との差、具体的には、排泄部領域Aにおいては、人工尿吸収前のL*値から人工尿吸収後のL*値を差し引き、前方領域B又は後方領域Cにおいては、人工尿吸収前のL*値及びb*値それぞれから人工尿吸収後のL*値及びb*値をそれぞれ差し引いて、尿の色の目立ち難さを測定した。即ち、差し引いて得られた値が小さいほど、尿の色が目立ち難いことを示す。これらの結果を下記表1に示す。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
41 吸収性コア41
410 吸水性ポリマー
42 内側シート
43 外側シート
5 シール部
A 排泄部領域
B 前方領域
C 後方領域
CL 縦方向に延びる中心線
Claims (8)
- 液透過性の表面シート、液難透過性の裏面シート、及びそれらのシートの間に配された、縦長の吸収体を具備し、
前記吸収体は、吸水性ポリマーを含有する吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面側に配された内側シートと、該内側シートの肌対向面側に配された外側シートとを有し、
前方領域、排泄部領域、後方領域に区分された吸収性物品であって、
前記内側シートは、活性炭粒子を担持して灰色に着色されており、
前記外側シートは、灰色に着色されており、
前記外側シートは、そのL*a*b*表色系におけるL*値が、前記内側シートのL*値よりも大きい吸収性物品。 - 前記外側シートは、その液保持量が、前記内側シートの液保持量よりも小さい請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記内側シートは、前記吸収性コアの肌対向面における排泄部領域に配され、
前記外側シートは、前記内側シートが配された前記吸収性コアの全体を包んでおり、
排泄前の状態において前記吸収性物品を前記表面シート側から平面視すると、前記吸収性物品の前方領域及び後方領域それぞれのL*a*b*表色系におけるL*値が、前記吸収性物品の排泄部領域のL*値よりも大きい請求項1又は2に記載の吸収性物品。 - 前記外側シートは、活性炭粒子を担持して灰色に着色されている請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記外側シートは、その液保持量が0.04g/m2以上1.00g/m2以下であり、そのL*a*b*表色系におけるL*値が70以上80以下である請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記外側シート及び前記内側シートそれぞれを構成する基材シートは、パルプを含有している請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記外側シートは、単層で形成されている請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記内側シートは、2層のパルプ層間に、活性炭粒子を含有する活性炭層を介在させた3層構造の積層シートである請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
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