JP2014068512A - 需給制御装置、需給制御方法及び需給制御プログラム - Google Patents

需給制御装置、需給制御方法及び需給制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】需要の移動に対応した発電機の運用計画を策定する需給制御装置、需給制御方法及び需給制御プログラムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、需給制御装置は、前記需要予測に基づいて、電気の需要家へ需要調整を依頼する需要調整量を求める手段と、前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯おける前記需要予測の補正値を算出する手段と、前記需要予測に前記補正値が加算された補正後の需要予測に基づいて、発電機の運転計画を策定する手段とを備える。
【選択図】図4

Description

本実施形態は、電力需給を制御するための装置、方法及びプログラムに関する。
太陽光発電(以下、PV(Photovoltaic)という)の導入が進んでいるが、大量に導入されると、電力需要が少ない時期に周波数調整用に確保してある発電機が最低出力以下に出力を減らすことができないという制約のため、電力が余剰になると考えられている。
この対策として、電気の需要家へ需要調整を依頼し、電気が余剰になるのを防ぐことが考えられている。その際に、ヒートポンプ(以下、HP(Heat Pump)という)や電気自動車(以下、EV(Electric Vehicle)という)や蓄電池を運転もしくは充電させることで対応することが考えられている。しかし、このような運用をした場合、通常とは異なったタイミングで機器が動作することで、従来動作するはずであった時間帯の需要が減少してしまうことが考えられる。つまり、その時間帯は、需要が従来よりも少なくなるため、予測誤差が大きくなり、従来の需要であれば問題なかった発電機の運用計画が不適切なものになる可能性がある。
また、PVが大量に導入されると、天候状況等によっては電力不足となることも考えられる。この場合においても、電気の需要家へ需要調整を依頼して電力不足を解消することが考えられている。この場合、需要家は、電気機器を該当時間のみ停止する場合もあれば、運転時間をずらすことで対応する場合もある。後者の場合、従来動作するはずであった時間帯の需要が増加することが考えられる。
NEDO海外レポートNO.1054 日米スマートグリッド共同実証研究」 電気学会論文誌B Vol.131 No.9 「電力需要抑制対策とデマンドレスポンス」
電気の需要家は、電力系統の運用者の依頼によって出された需要調整に対し、機器の動作時刻をずらすことで対応すると仮定する。この場合に、需要予測では、需要家の機器が通常運転する時刻で予測をするため、需要の移動先の時刻における需要予測値の誤差が大きくなり、発電機を最経済的、かつ、適切な予備力を持って運転できない課題がある。
そこで、本発明は、需要の移動に対応した発電機の運用計画を策定する需給制御装置、需給制御方法及び需給制御プログラムを提供することを目的とする。
実施形態によれば、需給制御装置は、前記需要予測に基づいて、電気の需要家へ需要調整を依頼する需要調整量を求める手段と、前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯おける前記需要予測の補正値を算出する手段と、前記需要予測に前記補正値が加算された補正後の需要予測に基づいて、発電機の運転計画を策定する手段とを備える。
第1の実施形態に係る需給制御装置の一例となる構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る需給制御装置の他の一例となる構成を示すブロック図。 電力余剰時の需要調整前後での需要変化を説明する図。 第1の実施形態に係る需要予測補正方法を説明する図。 電力不足時の需要調整前後での需要変化を説明する図。 第1の実施形態に係る発電機の運用計画を策定する過程を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る需要予測補正方法を説明する図。
以下、本実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は、需給制御装置の各要素の機能、動作について説明するが、需給制御装置が実行する機能を実現するための需給制御方法、需給制御プログラム、そのプログラムを記録したコンピュータ可読媒体等にも適用されるものとする。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施形態に係る需給制御装置1の一例となる構成を示すブロック図である。需給制御装置1は、電力系統に連系した発電機(図示せず)の運転計画を策定(立案)する装置である。需給制御装置1は、需要予測部11、発電機運用計画策定部12、経済負荷配分部13、負荷周波数制御部14、需要予測補正部15、データベース16、および、加算器21、加算器22を備える。なお、需給制御装置1は、需要予測部11、発電機運用計画策定部12、経済負荷配分部13、負荷周波数制御部14、需要予測補正部15の各部が実行する機能を実現するためのプログラムを格納するメモリ(図示せず)を備えていてもよい。
需給予測部11は、外部から得られる当日の天気や気温、前日の天気や気温などの気象条件情報のような、電力需要の予測(以下、需要予測という)に必要な情報が入力される。需給予測部11は、これらの情報に基づいて、時刻毎の電力需要の予測値(以下、需要予測値という)を求める。
発電機運用計画策定部12は、需要予測部11で求められた需要予測値と、後述する需要予測補正部15で算出した需要予測補正値(需要予測補正量)が加算器22で加算された値(以下、補正後の需要予測値という)が入力される。需要予測補正値の算出については、後述する。なお、発電機運用計画策定部12は、加算器22の代わりとして、需要予測値と需要予測補正値が個別に入力され、これらの値を加算し、補正後の需要予測値を算出する機能を備えていてもよい。発電機運用計画策定部12は、需要予測値に需要予測補正値が加算された補正後の需要予測値に基づいて、発電機の運用計画を策定する。発電機運用計画策定部12は、一例として、この補正後の需要予測値に対し、発電機の出力変化速度や負荷の変動の大きさ、燃料費などを加味して発電機の大まかな、例えば1時間単位の、起動停止や出力を算出することで発電機の運用計画を策定する。さらに、発電機運用計画策定部12は、需要予測値(またはこれに基づいて策定した発電機の運用計画)に基づいて、電力余剰防止または電力不足防止のために電気の需要家へ需要調整(需要増または需要減)を依頼する電力量である需要調整依頼量も求め、外部に需要調整依頼(デマンド)を出す。
経済負荷配分部13は、外部から得られる1台以上の全ての発電機の出力情報(以下、発電機出力情報という)、及び発電機運用計画策定機部12で策定された発電機の運用計画が入力される。経済負荷配分部13は、発電機出力情報及び発電機の運用計画をベースに、短時間間隔での、例えば3分といった間隔で、発電機が最も経済的に運用できるように、発電機が出力すべき電力量を算出する。
負荷周波数制御部14は、外部から得られる電力系統の周波数(以下、系統周波数という)、及び発電機運用計画策定部12で策定された発電機の運用計画が入力される。負荷周波数制御部14は、系統周波数に基づいて、系統周波数が規定値(例えば東日本では50Hz、西日本では60Hz)となるように、発電機が出力すべき電力量を算出する。なお、需給制御装置1は、経済負荷配分部13の出力と負荷周波数制御部14の出力を加算器21で加算することで、1台以上の全ての発電機が各々出力すべき電力量を求め、この電力量を各発電機へ発電機出力指令として出力する。
需要予測補正部15は、発電機出力情報、需要予測部11で求められた需要予測値、発電機運用計画策定部12で求められた今回の需要調整依頼量、後述のデータベース16に記録されている過去の情報(例えば、需要調整依頼が出されたときの各種情報)が入力される。需要予測補正部15は、これらの情報を基にして、需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯における需要予測補正値を算出し、加算器22に出力する。
データベース16は、需給制御装置1が需要調整依頼を外部に出したときにおける需要調整依頼量、需要予測値、発電機出力情報、発電機出力情報などから得られる発電端需要などが記録される。なお、需要調整依頼は、需給制御装置1に実装された需要調整依頼部(図示せず)が各需要家へネットワークを介して需要調整依頼を届けてもよい。または、需要調整依頼は、需給制御装置1が出した需要調整依頼を取得した運用者によって人手で各需要家へ届けてもよい。
図2は、第1の実施形態に係る需給制御装置1の他の一例となる構成を示すブロック図である。なお、図1に示す需給制御装置1の構成と同様の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。図2に示す需給制御装置1は、他の電力事業者と連系しているものである。図2に示す需給制御装置1は、図1に示す需給制御装置1の構成の他に、加算器23を備え、外部から他の電力事業者との間での連系線潮流に関する情報(以下、連系線潮流情報という)が入力される。連系線潮流情報は、経済負荷配分部13、及び加算器23を介した需要予測補正部15に入力される。経済負荷配分部13及び需要予測補正部15は、上述した図1に示す各部での動作において、連系線潮流情報も反映する。
なお、第1の実施形態に係る需給制御装置1の構成は、一例であり、上述した構成に限定するものではなく、同様の結果が得られるよう構成であればよく、限定されない。
次に、需給制御装置1の動作を説明する。説明を簡単にするため、電力余剰となる場合と電力不足となる場合に分けて以下に説明する。ここでは、一例として、需給制御装置1が、時刻T1、T2、T3に、それぞれP1[W]、P2[W]、P3[W]を調整する需要調整依頼を出す場合を想定する。
(電力余剰となる場合)
電力余剰となる場合、需要調整の方法は、PVの出力抑制や、HPの稼動、EVや蓄電池の充電といった方法が挙げられる。なお、本明細書では、HP、EVや蓄電池などの電力を消費する機器をまとめてHP等というものとする。また、HPの稼動、EVや蓄電池の充電などの電力を消費する動作をまとめてHP等の動作というものとする。このうち、PVの出力抑制は、該当時刻であるT1、T2、T3の発電をしなくなるだけであるが、HP等は、T1、T2、T3以外の時間帯に動作するはずであった機器を該当時刻であるT1、T2、T3に動作させるため、T1、T2、T3以外の時間帯の電力需要を減少させる要素となる。
図3は、電力余剰時の需要調整前後での需要変化を示すグラフである。実線は、需要調整しない場合、破線は、需要調整した場合の需要変化のグラフを示す。点線の丸で囲んだ部分は、需要調整依頼によって電力需要が増える時間帯である。この需要増は、需要調整依頼に基づいたものであるので、需給制御装置1で管理できる。これに対して、それ以外の時間帯である例えば点線の四角で囲った部分は、需要調整依頼により、HP等の動作を別の時間帯に動作させることで需要が減る時間帯である。しかしながら、HP等がどの時間帯に動作するはずであったかは、各需要家に依存するため、需給制御装置1で把握できない。そのため、需要予測補正部15は、需要調整依頼が出された時間帯におけるHP等の充電といった対応により、本来動作するはずであった機器が別の時間帯で動作することによる需要変化量を補正するための需要予測補正値を算出する。つまり、需要予測補正部15は、図3に示す点線の四角で囲った部分を推定し、需要調整前後の差を算出し、発電機運用計画策定部12で策定する発電機の運用計画に反映するための需要予測補正値を算出する。なお、第1の実施形態では、需要予測補正部15が需要予測補正値を算出する時間帯を補正対象時間帯、その時間を補正対象時間というものとする。
次に、需要予測補正値の具体的な算出方法の一例を説明する。需要予測補正部15は、需要調整依頼が出される時間帯の1時間ごとの時刻T1、T2、T3に、それぞれP1[W]、P2[W]、P3[W]の需要を増加させる場合、今回需要増を依頼する電力量(需要調整依頼量の合計電力量)を、
P1[W]×1[h]+P2[W]×1[h]+P3[W]×1[h]
=P1+P2+P3[Wh]
と求める。なお、P1、P2、P3は、正の値である。通常、HP等は、本来運転する時刻と想定される時間帯である主に電気料金の安い夜間、例えば午後11時から翌日の午前7時までの8時間の間に動作する。そのため、この時間帯が補正対象時間帯となる。需要予測補正部15は、この例では、補正対象時間となる8時間で上述の需要増を依頼する電力量を按分して、各時刻の補正値を、
−(P1+P2+P3)/8
と求める。つまり、需要予測補正部15は、需要調整依頼量の合計電力量を需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯のうちの所定時間で按分して、需要調整量の合計電力量を各時刻に割り当てる。
ここで、需要増の需要調整依頼に対するPVの出力抑制による対応は、補正対象時間帯での電力需要を減少させる要素とはなり得ない。そのため、需要予測補正部15は、0以上1以下の補正率Cで各時刻の補正値をさらに補正する。
補正率Cの具体的な算出方法の一例を説明する。需要予測補正部15は、過去に需要増となる需要調整依頼が出されたときの、各時刻の需要調整依頼量PP1、PP2、PP3[Wh]と、需要予測値と、発電機出力情報や連系線潮流情報などから得られる発電端需要などを用いて補正率Cを算出する。なお、PP1、PP2、PP3は、正の値である。なお、需要予測値と発電端需要は、電力需要の移動が想定される時間帯(例えば午後11時から翌日の午前7時までの8時間)について、任意の間隔における各断面の値がデータベース16に記録されていてもよいし、電力需要の移動が想定される時間分の時間積算値がデータベース16に記録されていてもよい。
需要予測補正部15は、データベース16に記録されている上述の過去の情報を用いて、需要予測誤差Eを、
E[Wh]=需要予測値の8時間分の時間積算値[Wh]−発電端需要の8時間分の時間積算値[Wh]
と求める。需要予測補正部15は、この需要予測誤差Eを用いて、補正率Cを、
C=E/(PP1+PP2+PP3)
と求める。つまり、需要予測補正部15は、過去の需要調整の実績を用いて補正率Cを算出する。なお、需要予測補正部15は、過去の電力余剰発生時に電気の需要家へ需要調整依頼が出された時におけるこれまでの全実績の平均値、前回(直前)の実績値、過去数回分の実績値の平均などを過去の需要調整の実績(過去のトレンド)として用いて、補正率Cを算出してもよい。なお、補正率Cの算出は、他の要素を用いてなされてもよく、限定されない。補正率Cは、例えば、データベース16に記録されている各時刻における電気料金のレート比、過去の需要調整依頼に対する応答率(需要調整依頼量に対して実際に調整された電力量の割合、需要調整依頼に応答した需要家数の割合など)、需要調整依頼に対してよく応答する需要家にインセンティブを与えるような値などを要素として算出されてもよい。以上より、需要予測補正部15は、各時刻の最終的な需要予測補正値を、
−(P1+P2+P3)×C/8
と求める。つまり、需要予測補正部15は、各時刻に割り当てられた電力量に補正率Cを乗算して各時刻の最終的な需要予測補正値を算出する、需要予測補正部15は、需要調整依頼量が電気の需要を増加させる量である場合、0または負の値の需要予測補正値を算出する。
図4は、補正前の需要予測値(需要予測部11が求めた需要予測値)及び補正後の需要予測値の変化を示すグラフである。補正後の需要予測値は、補正前の需要予測値に需要予測補正値を加算した値である。つまり、補正後の需要予測値は、補正対象時間帯において、補正前の需要予測値を減少する方向に補正された値である。上述のように、需給制御装置1は、補正後の需要予測値を得ることができる。
なお、上述の需要増を依頼する電力量を按分する時間は、一例として8時間として示したが、夜間電力料金が10時間続く場合は8時間の代わりに10時間を用いてもよく、限定されない。上述の需要増を依頼する電力量を按分する時間は、需要調整依頼が出された時間以外の時間(例えば、需要調整依頼が3時間だけ出力された場合は1日の残り21時間)でもよいが、電気料金の高い時間帯にHP等を動作させることは考えづらいため、安い夜間電力料金の時間帯のみで按分する方法が望ましい。
(電力不足となる場合)
電力不足となる場合、需要調整の方法は、需要家の機器(HP等を含む)を停止する方法と、他の時間帯に機器の運転をずらす方法が挙げられる。このうち、機器を停止する方法は、該当時刻であるT1、T2、T3の電力需要が減るだけであるが、他の時間帯に運転をずらす方法は、T1、T2、T3の時間帯に動かすはずであった機器をT1、T2、T3以外の時間帯に動作させるため、T1、T2、T3以外の時間帯の電力需要を増加させることになる。
図5は、電力不足時の需要調整前後での需要変化を示すグラフである。実線は、需要調整しない場合、破線は、需要調整した場合の需要変化のグラフを示す。点線の丸で囲んだ部分は、需要調整依頼によって電力需要が減る時間帯である。この需要減は、需要調整依頼に基づいたものであるので、需給制御装置1が管理できる。これに対して、それ以外の時間帯である例えば点線の四角で囲った部分は、需要調整依頼により、需要家の機器を別の時間帯で動作させることで需要が増える時間帯である。しかしながら、需要家の機器がどの時間帯に動作する予定であるかは、各需要家に依存するため、需給制御装置1で把握できない。そのため、需要予測補正部15は、図5に示す点線の四角で囲った部分を推定し、需要調整前後の差を算出し、発電機運用計画策定部12で策定する発電機の運用計画に反映するための需要予測補正値を算出する。
次に、需要予測補正値の具体的な算出方法の一例を以下に説明するが、算出方法は、上述の電力余剰となる場合と基本的に同じであるため、重複する説明は省略する。需要予測補正部15は、需要調整依頼が出される時間帯の1時間ごとの時刻T1、T2、T3に、それぞれP1[W]、P2[W]、P3[W]の需要を減少させる場合、今回需要減を依頼する電力量(需要調整依頼量の合計電力量)を、
P1[W]×1[h]+P2[W]×1[h]+P3[W]×1[h]
=P1+P2+P3[Wh]
と求める。なお、P1、P2、P3は、負の値である。通常、需要家の機器は、需要抑制依頼が出される時間帯以外の時間帯で動作する。そのため、需要予測補正部15は、需要抑制依頼出される時間帯以外の時間で上述の需要減を依頼する電力量を按分する。例えば、需要抑制依頼が3時間出される場合、需要予測補正部15は、1日のうちから需要抑制依頼が出される時間を除いた時間で上述の需要減を依頼する電力量を按分して、各時刻の補正値を、
−(P1+P2+P3)/(24−3)
と求める。つまり、需要予測補正部15は、需要調整依頼量の合計電力量を需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯のうちの所定時間で按分して、需要調整量の合計電力量を各時刻に割り当てる。なお、上述の需要減を依頼する電力量を按分する時間は一例であり、この時間に限定されない。
ここで、需要家の機器は、需要抑制依頼出される時間帯以外の時間帯に動作をずらすことなく、動作をやめるだけの場合も想定される。そのため、需要予測補正部15は、−1以上0以下の補正率Cで各時刻の補正値をさらに補正する。
補正率Cの具体的な算出方法の一例を説明する。需要予測補正部15は、過去に需要減となる需要調整依頼が出されたときの、各時刻の需要調整量PP1、PP2、PP3[Wh]と、需要予測値と、発電機出力情報や連系線潮流情報から求められる発電端需要などを用いて補正率Cを算出する。なお、PP1、PP2、PP3は、正の値である。なお、需要予測値と発電端需要は、需要調整依頼が出された時間帯(例えば正午から午後3時までの3時間)以外の時間(午前0時から正午と、午後3時から午後12時の21時間)について、任意の間隔における各断面の値がデータベース16に記録されていてもよいし、需要調整依頼が出力された時間以外の時間分の時間積算値がデータベース16に記録されていてもよい。
需要予測補正部15は、データベース16に記録されている上述の過去の情報を用いて、需要予測誤差Eを、
E[Wh]=需要予測値の21時間分の時間積算値[Wh]−発電端需要の21時間分の時間積算値[Wh]
と求める。需要予測補正部15は、この需要予測誤差Eを用いて、補正率Cを、
C=E/(PP1+PP2+PP3)
と求める。つまり、需要予測補正部15は、過去の需要調整の実績を用いて補正率Cを算出する。なお、需要予測補正部15は、過去の電力不足発生時に電気の需要家へ需要調整依頼が出された時におけるこれまでの全実績の平均値、前回(直前)の実績値、過去数回分の実績の平均値を過去の需要調整の実績として用いて、補正率Cを算出してもよい。なお、補正率Cの算出は、他の要素を用いてなされてもよく、限定されない。以上より、需要予測補正部15は、各時刻の最終的な需要予測補正量を、
−(P1+P2+P3)×C/(24−3)
と求める。つまり、需要予測補正部15は、各時刻に割り当てられた電力量に補正率Cを乗算して各時刻の最終的な需要予測補正値を算出する、需要予測補正部15は、需要調整依頼量が電気の需要を減少させる量である場合、0または正の値の需要予測補正値を算出する。
補正後の需要予測値は、補正前の需要予測値に需要予測補正値を加算した値である。つまり、補正後の需要予測値は、補正対象時間帯において、補正前の需要予測値を増加する方向に補正された値である。上述のように、需給制御装置1は、補正後の需要予測値を得ることができる。
通常のルーチンは、数時間間隔で需要予測部11が需要予測値を求め、発電機運用計画策定部12は需要予測値に基づいて発電機の運用計画を策定し、経済負荷配分部13と負荷周波数制御部14へ出力する。経済負荷配分部13は数分間隔、負荷周波数制御部14は数秒間隔で発電機の出力指令値を演算し、発電機出力指令値を各発電機に出力する。図6は本発明に該当する、予測から運用計画までの部分のフローチャートである。
はじめに、需要予測部11は、需要予測値を求める(Block1001)。発電機運用計画策定部12は、需要予測値に基づいて、発電機の運用計画を策定する(Block1002)。経済負荷配分部13と負荷周波数制御部14へ策定した運用計画を出力する(Block1003)。発電機運用計画策定部12は、策定した発電機の運用計画に基づいて、需要調整依頼の要否を判断する(Block1004)。発電機運用計画策定部12が需要調整依頼は必要でないと判断した場合(Block1004、No)、運用計画の通常のルーチンとして終了する。発電機運用計画策定部12が需要調整依頼は必要であると判断した場合(Block1004、Yes)、需要補正終了時刻まで後述の補正ルーチンへ移行する。まず需給制御装置1は、需要調整依頼を各需要家へ出力する(Block1005)。需給制御装置1は、需要調整を依頼した期間の各需要家から需要調整依頼に対する応答(デマンドレスポンス)を受信する(Block1006)。需給制御装置1は、需要調整を依頼した期間の発電端需要を実測する(Block1007)。需給制御装置1は、需要調整依頼を各需要家に出したときにおける需要調整依頼量、需要予測値、発電機出力情報、発電機出力情報などから得られる発電端需要などの各種情報をデータベース16に格納する(Block1008)。運用計画更新時刻でない場合(Block1009、No)、後述の処理を飛ばし(Block1010〜Block1012)、需要調整依頼終了時刻の判断をする(Block1008)。運用計画更新時刻となった場合(Block1009、Yes)、需要予測部11で需要予測値を求め(Block1010)、加算器22で需要予測補正部15で算出した補正値を加算し(Block1011)、その値を用いて発電機運用計画策定部12にて発電機の運用計画を策定し(Block1012)、経済負荷配分部13と負荷周波数制御部14へ策定した運用計画を出力する(Block1012)。需要調整依頼終了時刻に到達しない場合(Block1013、No)は実測処理(Block1007)処理に戻り、データの格納(Block1007)から運用計画の出力まで(Block1012)を繰り返す。需要調整依頼終了時刻に到達した場合(Block1013、Yes)に、需要予測補正部15は、需要調整依頼量の合計電力量を補正対象時間帯の各時刻に割り当てる(Block1014)。需要予測補正部15は、データベース16に記録されている情報を参照して、補正率Cを算出する(Block1015)。 需要予測補正部15は、各時刻に割り当てられた電力量に補正率Cを乗算して各時刻の需要予測補正値を算出する(Block1016)。加算器22にて補正値を予測値に加算する(Block1017)。発電機運用計画策定部12は、需要予測値に需要予測補正値が加算された補正後の需要予測値に基づいて、発電機の運用計画を策定し直す(Block1018)。経済負荷配分部13と負荷周波数制御部14へ策定した運用計画を出力する(Block1019)。運用計画更新時刻でない場合(Block1020、No)、後述の処理を飛ばし(Block1021〜Block1024)、需給制御装置1は、需要調整を依頼した期間の発電端需要を実測する(Block1025)。運用計画更新時刻となった場合(Block1020、Yes)、需要予測部11で需要予測値を求め(Block1021)、加算器22で需要予測補正部15で算出した補正値を加算し(Block1022)、その値を用いて発電機運用計画策定部12にて発電機の運用計画を策定する(Block1023)。経済負荷配分部13と負荷周波数制御部14へ策定した運用計画を出力する(Block1024)。需給制御装置1は、需要調整を依頼した期間の発電端需要を実測する(Block1025)。需給制御装置1は、需要調整依頼を各需要家に出したときにおける需要調整依頼量、需要予測値、発電機出力情報、発電機出力情報などから得られる発電端需要などの各種情報をデータベース16に格納する(Block1026)。補正対象終了時間となった場合(Block1027、Yes)は、補正処理ルーチンを終了して通常ルーチンへ戻る。補正対象終了時間でない場合(Block1027、No)は、運用計画更新の判断(Block1020)へ戻り、補正対象終了時間まで処理(Block1020〜Block1026)を継続する。
つまり、第1の実施形態では、需給制御装置1は、需要調整依頼によって電気の需要家の機器が本来運転する時刻から逸脱した時刻に運転することに起因して生じる需要予測値の誤差に対して、需要調整依頼量に応じて、誤差が生じると想定される時刻の需要予測値を補正する。
一例として、需給制御装置1は、電気の需要家への需要調整依頼量の合計電力量を、電力余剰となる場合は電気の需要家の機器が本来運転すると想定される時間のうちの所定時間(補正対象時間)で按分し、電力不足となる場合は需要抑制依頼が出される時間帯以外の時間帯のうちの所定時間(補正対象時間)で按分する。さらに、需給制御装置1は、按分された電力量に所定の補正値を乗算して得られた正または負の需要予測補正値を需要予測値に加算することで、補正後の需要予測値を得る。
第1の実施形態によれば、電力余剰となる場合であっても、電力不足となる場合であっても、補正対象時間帯における各時刻の補正前の需要予測値を需要予測補正値で補正することによって、補正前と補正後との需要予測の誤差を小さくできる。そのため、需要予測値に補正を施す前よりも、より経済的な発電機の運用が可能になるとともに、より適切な量の発電機の予備力を確保できることで、電力品質を高めることが可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る需給制御装置1の構成は上述の第1の実施形態に係る需給制御装置1の構成と同一であるため、その説明を省略する。第1の実施形態では、需要予測補正部15は、補正対象時間帯における各時刻の需要予測補正値を算出する際に、補正対象時間で補正電力量を按分した。これに対して、第2の実施形態では、需給制御装置1は、電力余剰となる場合は電気の需要家の機器が本来運転する時刻と想定される時間帯のうちの所定時間帯(補正対象時間帯)において、電力不足となる場合は需要抑制依頼が出される時間帯以外の時間帯のうちの所定時間帯(補正対象時間帯)において、電気の需要家への需要調整依頼量の合計電力量を任意の時間間隔で重み付け値を変えて割り当てる。さらに、需給制御装置1は、割り当てられた電力量に所定の補正値を乗算して得られた正または負の需要予測補正値を需要予測値に加算することで、補正後の需要予測値を得る。なお、割り当てる電力量の合計は、同じという制約が課されている。つまり、需要予測補正値は、需要予測補正値が多い時刻、需要予測補正値が小さい時刻といったように、時刻によって変わる場合がある。
次に、第2の実施形態に係る需給制御装置1の動作を説明する。説明を簡単にするため、電力余剰となる場合と電力不足となる場合に分けて説明する。ここでは、一例として、需給制御装置1が、時刻T1、T2、T3に、それぞれP1[W]、P2[W]、P3[W]を調整する需要調整依頼を出力する場合を想定する。
(電力余剰となる場合)
需要予測補正部15は、需要調整依頼が出される時間帯の1時間ごとの時刻T1、T2、T3に、それぞれP1[W]、P2[W]、P3[W]の需要を増加させる場合、今回需要増を依頼する電力量(需要調整依頼量の合計電力量)を、
P1[W]×1[h]+P2[W]×1[h]+P3[W]×1[h]
=P1+P2+P3[Wh]
と求める。なお、P1、P2、P3は、正の値である。通常、HP等は、本来運転する時刻と想定される時間帯である主に電気料金の安い夜間、例えば午後11時から翌日の午前7時までの8時間の間に動作する。需要予測補正部15は、この例では、補正対象時間となる8時間において、任意の時間間隔で重み付け値を設定する。ここでは説明を簡単にするため、需要予測補正部15は、1時間間隔で重み付け値を設定することとするが、重み付け値を設定する時間間隔は、限定されない。1時間間隔の8時間分の重み付け値は、W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8とし、下記の制約が持たされている。
W1+W2+W3+W4+W5+W6+W7+W8=1
つまり、各重み付け値は可変であっても、補正対象時間帯に割り当てる電力量の合計は、同じという制約が課されている。
需要予測補正部15は、重み付け値の設定方法として、データベース16に記録されている過去の需要調整の実績などを用いて統計的に求めるようにしてもよい。例えば、需要予測補正部15は、データベース16に記録されている需要予測値と発電端需要の差を1時間ごとに求め、その比率で重み付け値を設定してもよい。なお、需要予測補正部15は、過去の電力余剰発生時に電気の需要家へ需要調整依頼が出された時におけるこれまでの全実績値の平均、前回(直前)の実績値、過去数回分の実績値の平均などを過去の需要調整の実績として用いて、重み付け値を設定してもよい。各重み付け値は、1時間ごとの需要予測値と発電端需要の差をE1,E2,E3,E4,E5,E6,E7,E8として式で表すと下記となる。
W1=E1/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W2=E2/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W3=E3/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W4=E4/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W5=E5/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W6=E6/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W7=E7/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
W8=E8/(E1+E2+E3+E4+E5+E6+E7+E8)
つまり、需要予測補正部15は、一例として、過去の需要調整の実績に基づいて各時刻の重み付け値を算出する。なお、上述の重み付け値の算出方法は一例として示したものであり、上述の方法に限定されるものではない。
そして、需要予測補正部15は、需要調整依頼値、重み付け値、補正率Cを用いて各時間帯の需要予測補正値を、
1時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W1×C
2時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W2×C
3時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W3×C
4時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W4×C
5時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W5×C
6時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W6×C
7時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W7×C
8時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W8×C
と求める。つまり、需要予測補正部15は、需要調整依頼量を需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯における任意の各時刻に重み付け値を用いて割り当てる。そして、需要予測補正部15は、各時刻に割り当てられた電力量に補正率Cを乗算して補正値を算出する。需要予測補正部15は、需要調整依頼量が電気の需要を増加させる量である場合、0または負の値の需要予測補正値を算出する。なお、補正率Cの考え方は、第1の実施形態と同じであるため説明は省略する。なお、各時間帯の補正値である上記式は、1時間間隔で補正しているためWhとWが等しくなるため記載していない。
ここで、需要調整依頼の時間単位をT[h]、需要予測補正の時間単位をt[h]とすると、各時間帯の需要予測補正値は、一般化すると下記のように表せる。
t×1時間目の補正値[W]:
−(P1+P2+・・・+Pn)×W1×C×(T/t)
t×2時間目の補正値[W]:
−(P1+P2+・・・+Pn)×W2×C×(T/t)

t×m時間目の補正値[W]:
−(P1+P2+・・・+Pn)×Wm×C×(T/t)
図7は、補正前の需要予測値(需要予測部11が求めた需要予測値)及び補正後の需要予測値の変化を示すグラフである。補正後の需要予測値は、補正前の需要予測値に負の需要予測補正値を加算した値である。つまり、補正後の需要予測値は、補正対象時間帯において、補正前の需要予測値を減少する方向に補正された値である。上述のように、需給制御装置1は、補正後の需要予測値を得ることができる。
(電力不足となる場合)
需要予測補正値の具体的な算出方法の一例を以下に説明するが、算出方法は、上述の電力余剰となる場合と基本的に同じであるため、重複する説明は省略する。需要予測補正部15は、需要調整依頼が出される時間帯の1時間ごとの時刻T1、T2、T3に、それぞれP1[W]、P2[W]、P3[W]の需要を減少させる場合、今回需要減を依頼する電力量(需要調整依頼量の合計電力量)を、
P1[W]×1[h]+P2[W]×1[h]+P3[W]×1[h]
=P1+P2+P3[Wh]
と求める。なお、P1、P2、P3は、正の値である。通常、需要家の機器は、需要抑制依頼が出される時間帯以外の時間帯で動作する。例えば、需要抑制依頼が3時間出される場合、需要予測補正部15は、1日のうちから需要抑制依頼が出される時間を除いた21時間において、任意の時間間隔で重み付け値を設定する。ここでは説明を簡単にするため、需要予測補正部15は、1時間間隔で重み付け値を設定することとするが、重み付け値を設定する時間間隔は、限定されない。1時間間隔の21時間分の重み付け値は、W1、W2、W3、・・・、W19、W20、W21とし、下記の制約が持たされている。
W1+W2+W3+・・・+W19+W20+W21=1
需要予測補正部15は、上述の電力余剰となる場合と同様に、重み付け値の設定方法として、データベース16に記録されている過去の需要調整の実績などを用いて統計的に求めるようにしてもよい。各重み付け値は、1時間ごとの需要予測値と発電端需要の差をE1,E2,E3,・・・,E19,E20,E21として式で表すと下記となる。
W1=E1/(E1+E2+E3+・・・+E19+E20+E21)
W2=E2/(E1+E2+E3+・・・+E19+E20+E21)
W3=E3/(E1+E2+E3+・・・+E19+E20+E21)

W19=E19/(E1+E2+E3+・・・+E19+E20+E21)
W20=E20/(E1+E2+E3+・・・+E19+E20+E21)
W21=E21/(E1+E2+E3+・・・+E19+E20+E21)
つまり、需要予測補正部15は、一例として、過去の需要調整の実績に基づいて各時刻の重み付け値を算出する。なお、上述の重み付け値の算出方法は一例として示したものであり、上述の方法に限定されるものではない。
そして、需要予測補正部15は、需要調整依頼値、重み付け値、補正率Cを用いて各時間帯の需要予測補正値を、
1時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W1×C
2時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W2×C
3時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W3×C

19時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W19×C
20時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W20×C
21時間目の補正値[W]:−(P1+P2+P3)×W21×C
と求める。つまり、需要予測補正部15は、需要調整依頼量を需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯における任意の各時刻に重み付け値を用いて割り当てる。そして、需要予測補正部15は、各時刻に割り当てられた電力量に補正率Cを乗算して補正値を算出する。需要予測補正部15は、需要調整依頼量が電気の需要を減少させる量である場合、0または正の値の需要予測補正値を算出する。なお、補正率Cの考え方は、第1の実施形態と同じであるため説明は省略する。なお、各時間帯の補正値である上記式は、1時間間隔で補正しているためWhとWが等しくなるため記載していない。
ここで、需要調整依頼の時間単位をT[h]、需要予測補正の時間単位をt[h]とすると、各時間帯の需要予測補正値は、一般化すると下記のように表せる。
t×1時間目の補正値[W]:
−(P1+P2+・・・+Pn)×W1×C×(T/t)
t×2時間目の補正値[W]:
−(P1+P2+・・・+Pn)×W2×C×(T/t)

t×m時間目の補正値[W]:
−(P1+P2+・・・+Pn)×Wm×C×(T/t)
補正後の需要予測値は、補正前の需要予測値に正の需要予測補正値を加算した値である。つまり、補正後の需要予測値は、補正対象時間帯において、補正前の需要予測値を増加する方向に補正された値である。上述のように、需給制御装置1は、補正後の需要予測値を得ることができる。
第2の実施形態によれば、電力余剰となる場合であっても、電力不足となる場合であっても、補正対象時間帯における各時刻での需要予測補正値を可変とすることで、より実態に近く、精度の高い各時刻の需要予測値を得られる。したがって、第2の実施形態によれば、補正前と補正後との需要予測の誤差を小さくできる。そのため、需要予測値に補正を施す前よりも、より経済的な発電機の運用が可能になるとともに、より適切な量の発電機の予備力を確保できることで、電品質を高めることが可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る需給制御装置1の構成は上述の第1の実施形態に係る需給制御装置1の構成と同一であるため、その説明を省略する。上述の第1、第2の実施形態では、需要予測補正部15は、需要予測補正値を算出する際に用いる過去の需要調整の実績として、無条件に過去の実績を用いていた。第3の実施形態では、データベース16は、季節や天候などの気象条件、カレンダー情報などで過去の需要調整の実績をグルーピングして記録する。需要予測補正部15は、電気の需要家へ需要調整を依頼する際の条件に最も近いグループの実績値の平均値、または2以上のグループの実績値の組み合わせの平均を過去の需要調整の実績として用いて、需要予測補正値を算出する。第3の実施形態における需要予測補正値の算出方法は上述の第1、第2の実施形態で説明した方法と同様であるので、その説明を省略する。
第3の実施形態によれば、電力余剰となる場合であっても、電力不足となる場合であっても、電気の需要家へ需要調整依頼を出すときの条件に近い実績値を反映しての需要予測補正値を算出することで、より実態に近く、精度の高い各時刻の需要予測値を得られる。したがって、第3の実施形態によれば、補正前と補正後との需要予測の誤差を小さくできる。そのため、需要予測値に補正を施す前よりも、より経済的な発電機の運用が可能になるとともに、より適切な量の発電機の予備力を確保できることで、電品質を高めることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…需給制御装置、11…需要予測部、12…発電機運用計画策定部、13…経済負荷配分部、14…負荷周波数制御部、15…需要予測補正部、16…データベース、21…加算器、22…加算器、23…加算器。

Claims (9)

  1. 需要予測を求める手段と、
    前記需要予測に基づいて、電気の需要家へ需要調整を依頼する需要調整量を求める手段と、
    前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯おける前記需要予測の補正値を算出する手段と、
    前記需要予測に前記補正値が加算された補正後の需要予測に基づいて、発電機の運転計画を策定する手段と、
    を備える、需給制御装置。
  2. 前記需要予測を補正する手段は、
    前記需要調整量を前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯のうちの所定時間で按分して各時刻に割り当て、
    各時刻に割り当てられた電力量に補正率を乗算して補正値を算出する、
    請求項1記載の需給制御装置。
  3. 前記需要予測を補正する手段は、
    前記需要調整量を前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯における各時刻に割り当て、
    各時刻に割り当てられた電力量に補正率を乗算して補正値を算出する、
    請求項1記載の需給制御装置。
  4. 前記需要予測を補正する手段は、過去の需要調整の実績に基づいて算出する各時刻の重み付け値を用いて前記需要調整量を各時刻に割り当てる、
    請求項3記載の需給制御装置。
  5. 前記需要調整量が電気の需要を増加させる量である場合、前記需要予測を補正する手段は、0または負の値の前記補正値を算出し、
    前記需要調整の量が電気の需要を減少させる量である場合、前記需要予測を補正する手段は、0または正の値の前記補正値を算出する、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の需給制御装置。
  6. 前記需要予測を補正する手段は、過去の需要調整の実績を用いて前記補正率を算出する、
    請求項2から5のいずれか1項に記載の需給制御装置。
  7. 前記需要予測を補正する手段は、前記需要調整を依頼する際の条件に最も近いグループの実績値の平均を前記過去の需要調整の実績として用いる、
    請求項6記載の需給制御装置。
  8. 需要予測を求め、
    前記需要予測に基づいて、電気の需要家へ需要調整を依頼する需要調整量を求め、
    前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯おける前記需要予測の補正値を算出し、
    前記需要予測に前記補正値が加算された補正後の需要予測に基づいて、発電機の運転計画を策定する、
    需給制御方法。
  9. コンピュータに、
    需要予測を求める機能と、
    前記需要予測に基づいて、電気の需要家へ需要調整を依頼する需要調整量を求める機能と、
    前記需要調整が依頼される時間帯以外の時間帯おける前記需要予測の補正値を算出する機能と、
    前記需要予測に前記補正値が加算された補正後の需要予測に基づいて、発電機の運転計画を策定する機能と、
    を実現させるための需給制御プログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018136837A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 一般財団法人電力中央研究所 電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラム
JP2020195169A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 九州電力株式会社 電力制御システム及び電力制御方法

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