以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る太陽電池モジュール10(10A)を示す概略平面図である。図2は、図1に示すA−A線に沿った概略断面図である。図3は、図1に示すB−B線に沿った概略断面図である。
図4は、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)における第1枠体12a及び第2枠体12bと第3枠体12c及び第4枠体12dとの接合部分、並びに、第1枠体12a及び第2枠体12bと横桟40との連結部分を概略的に示す分解斜視図である。なお、第1枠体12aと第3枠体12cとの接合部分、第1枠体12aと第4枠体12dとの接合部分、第2枠体12bと第3枠体12cとの接合部分、及び、第2枠体12bと第4枠体12dとの接合部分は、何れも実質的に同じ構成とされている。このため、図4では、これらの接合部分は一つの図で示している。また、第1枠体12aと横桟40との連結部分及び第2枠体12bと横桟40との連結部分についても同様である。
図5は、図1に示す枠体12(12b,12c)と補強部材20との接合部分を拡大して示す概略断面図である。図5(a)は、枠体12(12b)に対する補強部材20の一端側の接合部分を示しており、図5(b)は、枠体12(12c)に対する補強部材20の他端側の接合部分を示している。
図6は、図1に示す枠体12(12b,12c)と補強部材20との接合部分を概略的に示す底面図である。なお、第2枠体12bと補強部材20との一方の接合部分、及び、第3枠体12cと補強部材20との他方の接合部分は、何れも実質的に同じ構成とされている。このため、図6では、これらの接合部分は一つの図で示している。
また、図7は、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)の補強部材20を概略的に示す図である。図7(a)は、その平面図を示しており、図7(b)は、その側面図を示しており、図7(c)は、その底面図を示しており、図7(d)は、その正面図を示している。
第1実施形態に係る太陽電池モジュール10(10A)は、太陽電池モジュール本体11と、枠体12と、補強部材20とを備えている。
−太陽電池モジュール本体−
(四角形状の太陽電池モジュール本体の一例)
太陽電池モジュール本体11は、平面視で(平面から視て)多角形状(ここでは四角形状、より具体的には正方形状)(図1参照)のものとされている。太陽電池モジュール本体11の形状は、四角形状(正方形状又は矩形状)が一般的であるが、三角形状や五角以上の形状であってよい。また、太陽電池モジュール本体11の形状は、多角形状に限定されるものではなく、円形状や楕円形状であってもよい。
太陽電池モジュール本体11では、表面11a側の透光性基板112(図5参照)と裏面11b側の保護部材113(図5参照)との間に、太陽電池セル114(図5参照)が配置されるとともに、太陽電池セル114を封止する封止部材115(図5参照)が充填されている。なお、太陽電池セル114は、シリコン系太陽電池(例えば、結晶系又はアモルファス系)、化合物系太陽電池(例えば、GaAs系又はCIS系)、又は、有機系太陽電池(例えば、色素増感型)の何れであってもよい。
−枠体−
枠体12は、太陽電池モジュール本体11の外周の側面111(ここでは第1側面111a、第2側面111b、第3側面111c及び第4側面111dの4つの側面)(図1乃至図3参照)部分を囲繞することにより、太陽電池モジュール本体11の外周縁部を全体に亘って支持するようになっている。第1実施形態では、枠体12(12a〜12d)は、太陽電池モジュール本体11の各側面111(111a〜111d)に対応した複数個(図1の例では4個)の枠体とされている。
詳しくは、枠体12(12a〜12d)は、太陽電池モジュール本体11の各辺に沿って延びており、互いに相対する第1枠体12a及び第2枠体12bと、互いに相対する第3枠体12c及び第4枠体12dとで四角形状を構成している。具体的には、第1枠体12a及び第2枠体12bは、互いに平行に、かつ、第3枠体12c及び第4枠体12dに対して直交するように設けられている。第3枠体12c及び第4枠体12dは、互いに平行に、かつ、第1枠体12a及び第2枠体12bに対して直交するように設けられている。
また、第1枠体12aは、太陽電池モジュール本体11の第1側面111a(図1及び図2参照)に配設され、第2枠体12bは、太陽電池モジュール本体11の第2側面111b(図1及び図2参照)に配設されている。また、第3枠体12cは、太陽電池モジュール本体11の第3側面111c(図1及び図3参照)に配設され、第4枠体12dは、太陽電池モジュール本体11の第4側面111d(図1及び図3参照)に配設されている。
また、第1枠体12a、第2枠体12b、第3枠体12c及び第4枠体12dは、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の枠体とされており、押出成形により形成されることにより、長手方向においてそれぞれ同じ断面形状を有している。
詳しくは、枠体12(12a〜12d)は、太陽電池モジュール本体11の外周縁部が嵌合される嵌合部121と、第1面方向X及び第1面方向Xに直交する第2面方向Yの双方に直交する太陽電池モジュール本体11の厚み方向Z(垂直方向)において一端部で嵌合部121を支持する支持部122と、厚み方向Zの支持部122の他端部において内側に突設された底部片123とを含んでいる。この例では、第1面方向Xは、第1枠体12a及び第2枠体12bの長手方向に沿った方向とされており、第2面方向Yは、第3枠体12c及び第4枠体12dの長手方向に沿った方向とされている。
嵌合部121は、太陽電池モジュール本体11の側面111(111a〜111d)に沿って形成された枠板121a(図4及び図5参照)と、厚み方向Zにおいて枠板121aの一端部(太陽電池モジュール本体11の表側端部)から内側に向けて直角に延設された第1保持片121b(図4及び図5参照)と、厚み方向Zにおいて枠板121aの他端部(太陽電池モジュール本体11の裏側端部)から内側に向けて直角に延設された第2保持片121c(図4及び図5参照)とで構成されている。なお、第1実施形態では、第2保持片121cは、支持部122の後述する第1支持板122aを兼ねている。
第1保持片121b及び第2保持片121cは、太陽電池モジュール本体11の厚み程度(太陽電池モジュール本体11を挿通できる程度)の間隔をおいて互いに平行になるように形成されており、太陽電池モジュール本体11の表面11a及び裏面11bを挟持するように構成されている。ここでは、嵌合部121と太陽電池モジュール本体11の縁部との間には緩衝部材121d(図5参照)が配置されている。
かかる構成を備えた枠体12(12a〜12d)では、枠板121a、第1保持片121b及び第2保持片121cにより囲まれる部分に表面11aである透光性基板112の受光面を外側にして太陽電池モジュール本体11の側面111(111a〜111d)側の縁部が緩衝部材121dを介して挿入される。これにより、第1保持片121b及び第2保持片121cで太陽電池モジュール本体11の側面111(111a〜111d)側の縁部を挟持することができる。さらに、太陽電池モジュール本体11の側面111(111a〜111d)が枠板121aに緩衝部材121dを介して保持されることにより、第1枠体12a及び第2枠体12bでは太陽電池モジュール本体11の側面111(111a,111b)の第2面方向Yへの移動を規制し、かつ、第3枠体12c及び第4枠体12dでは太陽電池モジュール本体11の側面111(111c,111d)の第1面方向Xへの移動を規制することができる。
支持部122(図4及び図5参照)は、長手方向の両端部が開放された中空の箱形形状に形成されており、断面形状が厚み方向Zに長い長方形状とされている。詳しくは、支持部122は、第2保持片121cを構成する第1支持板122aと、第1支持板122aと平行に相対する第2支持板122bと、短手方向において第1支持板122a及び第2支持板122bの外側端部に接続されて嵌合部121における枠板121aに連接された外側板122cと、短手方向において第1支持板122a及び第2支持板122bの内側端部に接続された内側板122dとを備えている。
ここでは、第3枠体12c及び第4枠体12dにおける第1保持片121b、第2保持片121c(第1支持板122a)、第2支持板122b及び内側板122dの長手方向(第2面方向Y)の両端面(図4参照)は、枠板121a及び外側板122cの長手方向(第2面方向Y)の端面よりも第1枠体12a及び第2枠体12bにおける嵌合部121及び支持部122が配置される分だけ内側の位置に退避している。
なお、第1実施形態では、支持部122は、単一の空間を有する形状とされているが、支持部122の強度を向上させるという観点から、厚み方向Zの一方側と他方側との間に仕切壁(図示せず)を設けることで厚み方向Zにおいて二つの空間を有する形状とされていてもよい。
また、第1枠体12a及び第2枠体12bにおける内側板122dの内面(空間側の面)には、長手方向(第1面方向X)に延び、かつ、空間側に突出した1箇所又は複数箇所(ここでは厚み方向Zの2箇所)の螺合片124(図4及び図5(a)参照)が設けられている。螺合片124には、固定部材として作用する螺子部材SC1(図1及び図4参照)の雄螺子部SCaと螺合する雌螺子孔124aが厚み方向Zに並設されている。
一方、第3枠体12c及び第4枠体12dの外側板122cの長手方向(第2面方向Y)の第1支持板122a、第2支持板122b及び内側板122dよりも突出した端部(図4参照)には、螺子部材SC1の雄螺子部SCaを貫通する貫通孔122eが形成されている。
かかる構成を備えた枠体12では、第1枠体12a及び第2枠体12b並びに第3枠体12c及び第4枠体12dは、第3枠体12c及び第4枠体12dの外側板122cの貫通孔122eを貫通した螺子部材SC1の雄螺子部SCaと、第1枠体12a及び第2枠体12bの螺合片124の雌螺子孔124aとを螺合(固定)することで互いに接合されるようになっている。
底部片123は、厚み方向Zにおいて内側板122dの他端部から内側に向けて内側板122dに直角に延設されて途中で厚み方向Zの一端部側(図中上側)に屈曲してさらに内側板122dに直角に延設されている。
ここでは、第3枠体12c及び第4枠体12dにおける底部片123の長手方向(第2面方向Y)の両端面(図4参照)は、支持部122の長手方向(第2面方向Y)の端面よりも第1枠体12a及び第2枠体12bにおける底部片123が配置される分だけ内側の位置に退避している。また、第1枠体12a及び第2枠体12bにおける底部片123の長手方向(第1面方向X)の両端面(図4参照)は、支持部122の長手方向(第1面方向X)の端面よりも第3枠体12c及び第4枠体12dにおける支持部122が配置される分だけ内側の位置に退避している。
そして、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12bの底部片123)は、固定部材(ここでは座金WSを介した締結ボルトBT1及びナットNT1による固定部材)(図4参照)によって太陽電池モジュール10を太陽電池モジュール10の設置箇所(ここでは一対の横桟40,40)(図1及び図4参照)に固定するための少なくとも2箇所(ここでは4箇所)の点状の固定部ST(ここでは締結ボルトBT1の雄螺子部BTaを貫通する貫通孔)(図1、図2及び図4参照)を有している。具体的には、第1枠体12a及び第2枠体12bの底部片123に固定部ST(ここでは貫通孔)が設けられている。
横桟40(図1及び図4参照)は、屋根等の設置面に固定されるものであり、第1面方向Xに沿って(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12bに平行に)延びた長尺状の部材とされている。横桟40は、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)が取り付けられるようになっている。横桟40には、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)の固定部STに対応する設置固定部40a(ここでは締結ボルトBT1の雄螺子部BTaを貫通する貫通孔)(図4参照)が設けられている。具体的には、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)は、1本の横桟40に対して2箇所の固定部ST,STをそれぞれ有している。すなわち、太陽電池モジュール10は、屋根等の設置面に固定された一対の横桟40,40のそれぞれ2箇所の設置固定部40a,40aに対して4箇所の固定部ST〜STで第1枠体12a及び第2枠体12bの底部片123と横桟40との間にスペーサSPを存した状態で座金WSを介した締結ボルトBT1及びナットNT1による固定部材によって固定されている。なお、スペーサSPに代えて或いはスペーサSPの厚みを小さくして底部片123の固定部ST〜ST部分の厚みを大きくするようにしてもよい。このことは、後述する図29に示す第4実施形態についても同様である。
また、第2枠体12b及び第3枠体12cにおける底部片123には、後述する補強部材20の垂直板21(図1及び図5乃至図7参照)を嵌入する嵌入溝123a(図1及び図5参照)が設けられている。
−補強部材−
補強部材20は、太陽電池モジュール本体11の裏面11b(図2、図3及び図5参照)側を補強するものであり、枠体12(12a〜12d)のうち何れか2つの枠体(ここでは第2枠体12b及び第3枠体12c)の間に設けられている。
詳しくは、補強部材20は、2つの枠体(ここでは第2枠体12b及び第3枠体12c)の間に太陽電池モジュール本体11の裏面11bを通過するように裏面11bに固定された状態で斜めに架設されている。補強部材20は、厚み方向Zにおける一端側において太陽電池モジュール本体11の裏面11bを支持する支持面20a(図5及び図7参照)を有しており、厚み方向Zにおける他端側において枠体12(ここでは第2枠体12b及び第3枠体12c)に固定される固定部20b(図5乃至図7)を有している。
具体的には、補強部材20(図5乃至図7参照)は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の部材であり、押出成形により形成されることにより、長手方向において同じ断面形状を有する断面視I字形状の長尺部材とされている。すなわち、補強部材20は、厚み方向Zに沿った垂直板21と、厚み方向Zにおいて垂直板21の一端部(太陽電池モジュール本体11側端部)に設けられて厚み方向Zに直交する方向に沿った第1水平板22と、厚み方向Zにおいて垂直板21の他端部(太陽電池モジュール本体11側とは反対側端部)に設けられて厚み方向Zに直交する方向に沿った第2水平板23とを備えている。補強部材20は、第1水平板22に支持面20aが設けられており、第2水平板23に固定部20bが設けられている。
そして、補強部材20は、太陽電池モジュール本体11の裏面11bを補強するようになっている。詳しくは、補強部材20は、支持面20aが太陽電池モジュール本体11の裏面11bと接着剤や両面粘着シート等の接着部材N(図5参照)を介して接着される接着面とされており、固定部20bが固定部材として作用する螺子部材SC2(図1乃至図3及び図5及び図6参照)を貫通するように厚み方向Zに沿って形成された貫通孔とされている。
また、補強部材20は、長手方向の両端部において平面視で斜め方向に沿った端面20c(図5乃至図7参照)を有しており、第2枠体12b及び第3枠体12cに対して予め定めた所定の傾斜角度θ1(図6参照)で傾斜するようになっている。
また、第2枠体12b及び第3枠体12cの底部片123には、螺子部材SC2の雄螺子部SCa(図5及び図6参照)と螺合する1個又は複数個(ここでは2個)の雌螺子孔123b(図5及び図6参照)が第2枠体12b及び第3枠体12cの長手方向に沿って並設されている。
かかる構成を備えた太陽電池モジュール10(10A)では、補強部材20は、垂直板21が底部片123における嵌入溝123aに嵌入された状態で第2水平板23の長手方向の両端部における内面23a(図5及び図6参照)が枠体12の底部片123の裏面123c(図5参照)に重ねられて、補強部材20の第2水平板23の固定部20b(ここでは貫通孔)を通過した螺子部材SC2の雄螺子部SCaと、底部片123の雌螺子孔123bとを螺合(固定)することで第2枠体12b及び第3枠体12cと接合されるようになっている。
なお、太陽電池モジュール10(10A)は、補強部材20の傾斜を逆方向にして図1に示す構成を反転させたような構成であってもよい。このことは、後述する五角形状の太陽電池モジュール10(10A)並びに第2実施形態乃至第3実施形態及び第5実施形態に係る太陽電池モジュール10(10B〜10C,10E)についても同様である。
[五角形状の太陽電池モジュール本体の一例]
また、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)は、太陽電池モジュール本体11の形状が平面視で四角形状のものとされているが、五角形状のものとされる場合には、次のように構成することができる。
図8は、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)において太陽電池モジュール本体11の形状を五角形状のものとした一例を示す概略平面図である。
図9乃至図11は、五角形状のために追加した枠体12(12e)と長さを短くした枠体12(12a,12c)とが第1継手部材13又は第2継手部材14によって接続される接続部分を示す概略図である。図9は、図8に示すC−C線に沿った断面図を示している。図10は、図8に示すD−D線に沿った断面図を示している。また、図11は、図8に示すE−E線、F−F線に沿った断面図を示している。なお、E−E線、F−F線に沿った断面の構成は、何れも実質的に同じ構成とされている。このため、図11では、これらの断面の構成は一つの図で示している。
図8に示す太陽電池モジュール10(10A)について、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)と同じ構成の部材には同一符号を付し、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)とは異なる点について以下に説明する。
図8に示す太陽電池モジュール10(10A)における太陽電池モジュール本体11は、連続する3つの角部が直角とされ、かつ、残りの2つの角部が鈍角とされた平面視で五角形状のものとされている。
枠体12は、太陽電池モジュール本体11の外周の側面111(ここでは第1側面111a、第2側面111b、第3側面111c、第4側面111d及び第5側面111eの5つの側面)部分を囲繞することにより、太陽電池モジュール本体11の外周縁部を全体に亘って支持するようになっている。枠体12(12a〜12e)は、太陽電池モジュール本体11の各側面111(111a〜111e)に対応した5個の枠体とされている。
図8に示す太陽電池モジュール10(10A)は、第1枠体12a及び第5枠体12eを連結するための第1継手部材13と、第3枠体12c及び第5枠体12eを連結するための第2継手部材14とをさらに備えている。
第1枠体12aは、相対する第2枠体12bよりも短くされている。また、第3枠体12cは、相対する第4枠体12dよりも短くされている。そして、第5枠体12eは第1枠体12a及び第3枠体12cに対して傾斜するように配設されている。
なお、第5枠体12eは、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の枠体とされており、押出成形により形成されることにより、長手方向においてそれぞれ同じ断面形状を有している。第5枠体12eは、第3枠体12c及び第4枠体12dと同様の構成とされており、ここでは、詳しい説明を省略する。
−第1継手部材−
第1枠体12a及び第5枠体12eの接合部では、図8に示すように、第1枠体12aと第5枠体12eとのなす内角θ2が90度よりも大きくなっている。第1枠体12aの他端部と第5枠体12eの一端部とが第1継手部材13を介して連結されている。ここでは、第1枠体12aの他端部の端面及び第5枠体12eの一端部の端面は、長手方向に対して平面視で傾斜した接合面とされており、それらの端面が互いに突き合わされて第5枠体12eが第1枠体12aに対して傾斜するようになっている。
図12は、図8に示す太陽電池モジュール10(10A)における第1枠体12a及び第5枠体12eの接合部部分を示す概略斜視図である。図13は、図8に示す第1枠体12a及び第5枠体12eを接合する第1継手部材13を示す概略斜視図である。図14は、図13に示す第1継手部材13を示す概略正面図である。図15は、図13に示す第1継手部材13を示す概略平面図である。
第1継手部材13は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の部材とされており、図13乃至図15に示すように、屈曲部13aを有する板状の屈曲部材とされている。第1継手部材13は、第1枠体12aと第5枠体12eとの接合部に屈曲部13aが位置するように配設されている。なお、屈曲部13aの角度は、第1枠体12aと第5枠体12eとのなす内角θ2(図8参照)と同じ角度とされている。
また、第1継手部材13は、第1枠体12aにおける支持部122の空間内に配設される第1板部131と、第5枠体12eにおける支持部122の空間内に配設される第2板部132とを含んでいる。第1板部131及び第2板部132は、互いに異なる厚みとされており、屈曲部13aを境にして連接されている。
第1板部131は、厚みが第2板部132の厚みよりも小さくされている。第1板部131は、図9に示すように、第1枠体12aにおける支持部122の螺合片124を避けるように支持部122の長手方向の他方側の空間内に挿入されるようになっている。具体的には、第1板部131は、第1枠体12aの長手方向の他方側において外側板122cと螺合片124との間に配設されるようになっている。なお、第1板部131は、高さが第1枠体12aにおける支持部122の空間に第1板部131が収まる程度の高さになるように形成されている。
また、第1板部131は、厚み方向Zに予め定めた所定の間隔を隔てて形成された2つのボルト挿入孔131a,131a(図13乃至図15参照)を有している。また、第1枠体12aの支持部122には、長手方向の他方側においてボルト挿入孔131a,131aと対応する位置に、ボルト挿入孔20d,20d(図12参照)が形成されている。なお、ボルト挿入孔20d,20dは、第1枠体12aにおける支持部122に螺合片124が形成されていることから、例えば、切削加工により形成することができる。
第2板部132は、厚みが第1板部131の厚みよりも大きくされている。第2板部132は、図10に示すように、厚みが第5枠体12eにおける外側板122c及び内側板122dの間の距離よりも若干小さくなるように形成され、高さが第5枠体12eにおける支持部122の空間に第2板部132が収まる程度の高さになるように形成されている。詳しくは、第2板部132は、第5枠体12eにおける支持部122の長手方向の一方側の空間内に挿入されるようになっている。
また、第2板部132は、厚み方向Zに予め定めた所定の間隔を隔てて形成された2つのボルト挿入孔132a,132a(図13乃至図15参照)を有している。また、第5枠体12eの支持部122には、長手方向の一方側においてボルト挿入孔132a,132aと対応する位置に、ボルト挿入孔20e,20e(図12参照)が形成されている。なお、ボルト挿入孔20e,20eは、例えば、打ち抜き加工(プレス加工)により形成することができる。
かかる構成を備えた太陽電池モジュール10(10A)では、締結ボルトBT2,BT2がボルト挿入孔131a,131a及びボルト挿入孔20d,20dに挿入された状態で、締結ボルトBT2,BT2にナットNT2,NT2が取り付けられることにより、第1枠体12aの長手方向の他方側と第1継手部材13の第1板部131とを締結することができる。また、締結ボルトBT2,BT2がボルト挿入孔132a,132a及びボルト挿入孔20e,20eに挿入された状態で、締結ボルトBT2,BT2にナットNT2,NT2が取り付けられることにより、第5枠体12eの長手方向の一方側と第1継手部材13の第2板部132とを締結することができる。
このようにして、第1枠体12a及び第5枠体12eの接合部では、第1継手部材13を用いて第1枠体12a及び第5枠体12eを連結するようになっている。ここで、締結ボルトBT2及びナットNT2は、「締結部材」として作用する部材である。
−第2継手部材−
第3枠体12c及び第5枠体12eの接合部では、図1に示すように、第3枠体12cと第5枠体12eとのなす内角θ3が90度よりも大きくなっている。第3枠体12cの一端部と第5枠体12eの他端部とが第2継手部材14を介して連結されている。ここでは、第3枠体12cの一端部の端面及び第5枠体12eの他端部の端面は、長手方向に対して平面視で傾斜した接合面とされており、それらの端面が互いに突き合わされて第5枠体12eが第3枠体12cに対して傾斜するようになっている。
図16は、図8に示す太陽電池モジュール10(10A)における第3枠体12c及び第5枠体12eの接合部部分を示す概略斜視図である。図17は、図8に示す第3枠体12c及び第5枠体12eを接合する第2継手部材14を示す概略斜視図である。図18は、図17に示す第2継手部材14を示す概略正面図である。また、図19は、図17に示す第2継手部材14を示す概略平面図である。
第2継手部材14は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の部材とされており、図16乃至図19に示すように、屈曲部14aを有する板状の屈曲部材とされている。第2継手部材14は、第3枠体12cと第5枠体12eとの接合部に屈曲部14aが位置するように配設されている。なお、屈曲部14aの角度は、第3枠体12cと第5枠体12eとのなす内角θ3(図8参照)と同じ角度とされている。
また、第2継手部材14は、第5枠体12eにおける支持部122の空間内に配設される第1板部141と、第3枠体12cにおける支持部122の空間内に配設される第2板部142とを含んでいる。第1板部141及び第2板部142は、同じ厚みとされており、屈曲部14aを境にして連接されている。
第1板部141は、図11に示すように、厚みが第5枠体12eにおける外側板122c及び内側板122dの間の距離よりも若干小さくなるように形成され、高さが第5枠体12eにおける支持部122の空間に第1板部141が収まる程度の高さになるように形成されている。詳しくは、第1板部141は、第5枠体12eにおける支持部122の長手方向の他方側の空間内に挿入されるようになっている。
また、第1板部141は、厚み方向Zに予め定めた所定の間隔を隔てて形成された2つのボルト挿入孔141a,141a(図17乃至図19参照)を有している。また、第5枠体12eの支持部122には、長手方向の一方側においてボルト挿入孔141a,141aと対応する位置に、ボルト挿入孔20f,20f(図16参照)が形成されている。なお、ボルト挿入孔20f,20fは、例えば、打ち抜き加工(プレス加工)により形成することができる。
第2板部142は、図11に示すように、厚みが第3枠体12cにおける外側板122c及び内側板122dの間の距離よりも若干小さくなるように形成され、高さが第3枠体12cにおける支持部122の空間に第2板部142が収まる程度の高さになるように形成されている。詳しくは、第2板部142は、第3枠体12cにおける支持部122の長手方向の一方側の空間内に挿入されるようになっている。
また、第2板部142は、厚み方向Zに予め定めた所定の間隔を隔てて形成された2つのボルト挿入孔142a,142a(図17乃至図19参照)を有している。また、第3枠体12cの支持部122には、長手方向の他方側においてボルト挿入孔142a,142aと対応する位置に、ボルト挿入孔20g,20g(図16参照)が形成されている。なお、ボルト挿入孔20g,20gは、例えば、打ち抜き加工(プレス加工)により形成することができる。
かかる構成を備えた太陽電池モジュール10(10A)では、締結ボルトBT3,BT3がボルト挿入孔141a,141a及びボルト挿入孔20f,20fに挿入された状態で、締結ボルトBT3,BT3にナットNT3,NT3が取り付けられることにより、第5枠体12eの長手方向の他方側と第2継手部材14の第1板部141とを締結することができる。また、締結ボルトBT3,BT3がボルト挿入孔142a,142a及びボルト挿入孔20g,20gに挿入された状態で、締結ボルトBT3,BT3にナットNT2,NT2が取り付けられることにより、第3枠体12cの長手方向の一方側と第2継手部材14の第2板部142とを締結することができる。
このようにして、第3枠体12c及び第5枠体12eの接合部では、第2継手部材14を用いて第3枠体12c及び第5枠体12eを連結するようになっている。ここで、締結ボルトBT3及びナットNT3は、「締結部材」として作用する部材である。
なお、枠体12(12a〜12e)は、ここでは、支持部122に空間を設けるようにしたが、内側板122dを除去して支持部122の内側を開放するようにしてもよい。この場合、螺合片124は外側板122cに設けることができる。
−補強部材の取り付け例−
そして、図1及び図8に示す太陽電池モジュール10(10A)において、補強部材20は、枠体12(12a〜12d)の外縁(具体的には外側板122cの外面)に囲まれた外縁領域α(図1及び図8の鎖線参照)のうち、固定部ST〜STを直線で最小面積になるように囲む多角形の固定部内領域β(図1及び図8の鎖線参照)の内側に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(図1の例では第3枠体12c、図8の例では第5枠体12e)における外縁領域αのうちの固定部内領域β以外の固定部外領域γの部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡されている。ここで、固定部外領域γは、固定部内領域βの外側で固定部ST〜STによって片持ち支持されている領域である。
詳しくは、太陽電池モジュール本体11の枠体12(12a〜12d)における固定部ST〜STは、少なくとも2箇所(ここでは4箇所)の締結ボルトBT1〜BT1により固定される点状の固定部を含み、固定部内領域βは、少なくとも2箇所の点状の固定部を含む3箇所以上(ここでは4箇所)の固定部ST〜STを囲んでいる
具体的には、図1に示す四角形状の太陽電池モジュール本体11を備えた太陽電池モジュール10(10A)では、外縁領域α(図1の鎖線参照)は、第1枠体12aの外縁(具体的には外側板122cの外面)と、第2枠体12bの外縁(具体的には外側板122cの外面)と、第3枠体12cの外縁と、第4枠体12dの外縁とに囲まれた領域とされている。固定部内領域β(図1の鎖線参照)は、一の設置箇所(ここでは一方の横桟40)に固定された第1枠体12aにおける点状の固定部ST,STと、他の設置箇所(ここでは他方の横桟40)に固定された第2枠体12bにおける点状の固定部ST,STを直線で最小面積になるように囲んだ領域とされている。そして、補強部材20は、第2枠体12bにおける固定部内領域βの部分に設けられた第1支持点Q1として作用する雌螺子孔123b(図5(a)参照)と、第3枠体12cにおける固定部外領域γの部分に設けられた第2支持点Q2として作用する雌螺子孔123b(図5(a)参照)との間に渡されて螺子部材SC2によって固定されている。
図8に示す五角形状の太陽電池モジュール本体11を備えた太陽電池モジュール10(10A)では、外縁領域α(図8の鎖線参照)は、第1枠体12aの外縁(具体的には外側板122cの外面)と、第2枠体12bの外縁(具体的には外側板122cの外面)と、第3枠体12cの外縁と、第4枠体12dの外縁と、第5枠体12eの外縁とに囲まれた領域とされている。固定部内領域β(図8の鎖線参照)は、一の設置箇所(ここでは一方の横桟40)に固定された第1枠体12aにおける点状の固定部ST,STと、他の設置箇所(ここでは他方の横桟40)に固定された第2枠体12bにおける点状の固定部ST,STを直線で最小面積になるように囲んだ領域とされている。そして、補強部材20は、固定部内領域βにおける第2枠体12bに設けられた第1支持点Q1として作用する雌螺子孔123b(図5(a)参照)と、固定部外領域γにおける第5枠体12eに設けられた第2支持点Q2として作用する雌螺子孔123b(図10参照)との間に渡されて螺子部材SC2によって固定されている。
なお、第1実施形態では、補強部材20は、固定部内領域βにおける第1支持点Q1及び固定部外領域γにおける第2支持点Q2に支持された状態で第1支持点Q1及び第2支持点Q2で螺子部材SC2によって固定されるが、固定部内領域βにおける第1支持点Q1及び固定部外領域γにおける第2支持点Q2で少なくとも支持されていれば、第1支持点Q1及び/又は第2支持点Q2で固定されていなくてもよい。例えば、補強部材20は、固定部内領域βにおける第1支持点Q1において支持された状態で固定部内領域βから外れた第1支持点Q1とは別の位置(例えば、第2枠体12bの外側板122c)で螺子部材SC2によって固定されていてもよいし、固定部外領域γにおける第2支持点Q2において支持された状態で固定部外領域γから外れた第2支持点Q2とは別の位置(例えば、図1の例では第3枠体12cの外側板122c、図8の例では第5枠体12eの外側板122c)で螺子部材SC2によって固定されていてもよい。これらのことは、後述する第2実施形態乃至第5実施形態の補強部材20及び第2実施形態乃至第4実施形態の別の補強部材30についても同様である。
[第2実施形態]
図20は、第2実施形態に係る太陽電池モジュール10(10B)を示す概略平面図である。図21は、図20に示す太陽電池モジュール10(10B)における補強部材20及び別の補強部材30の交差部分の一構成例を概略的に示す斜視図である。
図22は、図20に示すG−G線に沿った概略断面図である。図23は、図20に示すH−H線に沿った概略断面図である。なお、図22に示す第3枠体12cと第4枠体12dとの接合部分、及び、図23に示す第1枠体12aと第2枠体12bとの接合部分は、それぞれ、実質的に同じ構成とされている。このため、図22及び図23では、この接合部分はそれぞれ一つの図で示している。
また、図24は、図20に示す太陽電池モジュール10(10B)の補強部材20及び別の補強部材30を概略的に示す側面図である。図24(a)は、補強部材20の一例を示しており、図24(b)は、別の補強部材30の一例を示している。
図20に示す太陽電池モジュール10(10B)において、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)と同じ構成の部材には同一符号を付し、図1に示す太陽電池モジュール10(10A)とは異なる点を中心に以下に説明する。このことは、後述する第3実施形態乃至第5実施形態についても同様である。
図20に示す第2実施形態に係る太陽電池モジュール10(10B)は、別の補強部材30を備えている以外は、第1実施形態に係る太陽電池モジュール10(10A)と実質的に同じ構成とされている。
−補強部材−
補強部材20は、枠体12(12a〜12d)のうち何れか2つの枠体(ここでは第3枠体12c及び第4枠体12d)の間に設けられている。
詳しくは、補強部材20は、2つの枠体(ここでは第3枠体12c及び第4枠体12d)の間に太陽電池モジュール本体11の裏面11bを通過するように裏面11bに固定された状態で斜めに架設されている。補強部材20は、厚み方向Zの他端側における固定部20b(図22参照)が枠体12(ここでは第3枠体12c及び第4枠体12d)に固定されている。
−枠体−
第1枠体12a及び第2枠体12bにおける底部片123には、後述する別の補強部材30の垂直板31(図20、図21、図23及び図24(b)参照)を嵌入する嵌入溝123d(図20及び図24(b)参照)が設けられている。
−別の補強部材−
別の補強部材30は、太陽電池モジュール本体11の裏面11b(図23参照)側を補強するものであり、枠体12のうち何れか2つの枠体(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)の固定部内領域β内の部分の間に設けられている。
詳しくは、別の補強部材30は、2つの枠体(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)の固定部内領域β内の部分の間に太陽電池モジュール本体11の裏面11bを通過するように裏面11bに固定された状態で直交又は略直交するように架設されている。別の補強部材30は、厚み方向Zにおける一端側において太陽電池モジュール本体11の裏面11bを支持する支持面30a(図21、図23及び図24(b)参照)を有しており、厚み方向Zにおける他端側において枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)に固定される固定部30b(図21、図23及び図24(b)参照)を有している。
具体的には、別の補強部材30(図24(b)参照)は、補強部材20と同様の構成とされており、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の部材であり、押出成形により形成されることにより、長手方向において同じ断面形状を有する断面視I字形状の長尺部材とされている。すなわち、別の補強部材30は、厚み方向Zに沿った垂直板31と、厚み方向Zにおいて垂直板31の一端部(太陽電池モジュール本体11側端部)に設けられて厚み方向Zに直交する方向に沿った第1水平板32と、厚み方向Zにおいて垂直板31の他端部(太陽電池モジュール本体11側とは反対側端部)に設けられて厚み方向Zに直交する方向に沿った第2水平板33とを備えている。別の補強部材30は、第1水平板32に支持面30aが設けられており、第2水平板33に固定部30bが設けられている。
そして、別の補強部材30は、太陽電池モジュール本体11の裏面11bを補強するようになっている。詳しくは、別の補強部材30は、支持面30aが太陽電池モジュール本体11の裏面11bと接着剤や両面粘着シート等の接着部材N(図23参照)を介して接着される接着面とされており、固定部30bが螺子部材SC3(図23参照)を貫通するように厚み方向Zに沿って形成された貫通孔とされている。
また、第1枠体12a及び第2枠体12bの底部片123には、螺子部材SC3の雄螺子部SCa(図23参照)と螺合する1個又は複数個(ここでは2個)の雌螺子孔123e(図5及び図6参照)が第1枠体12a及び第2枠体12bの長手方向に沿って並設されている。
かかる構成を備えた太陽電池モジュール10(10B)では、別の補強部材30は、垂直板31が底部片123における嵌入溝123dに嵌入された状態で第2水平板33の長手方向の両端部における内面33a(図23参照)が枠体12の底部片123の裏面123c(図23参照)に重ねられて、別の補強部材30の第2水平板33の固定部30b(ここでは貫通孔)を通過した螺子部材SC3の雄螺子部SCaと、底部片123の雌螺子孔123eとを螺合(固定)することで第1枠体12a及び第2枠体12bと接合されるようになっている。
−補強部材と別の補強部材との交差部分の一構成例−
ここで、補強部材20と別の補強部材30との交差部分は、次のような構成となっている。
すなわち、補強部材20及び別の補強部材30のうち、一方(ここでは補強部材20)の長手方向における中程の部分には、開口部24(図24(a)参照)が設けられている。補強部材20及び別の補強部材30のうち、他方(ここでは別の補強部材30)の長手方向における中程の部分には、開口部24に差し込んで開口部24と嵌合する溝部34(図24(b)参照)が設けられている。
詳しくは、補強部材20に設けられた開口部24(図24(a)参照)は、垂直板21において別の補強部材30のI字の断面形状よりも若干大きいI字形状を横にしたような形状に形成されている。また、別の補強部材30に設けられた溝部34(図24(b)参照)は、一対の溝部341,342とされており、一方の溝部341は、厚み方向Zの一方側端部部分が補強部材20のI字の断面形状の厚み方向Zの一方側端部部分と略同一形状とされており、他方の溝部342は、厚み方向Zの他方側端部部分が補強部材20のI字の断面形状の厚み方向Zの他方側端部部分と略同一形状とされている。
具体的には、補強部材20の垂直板21における開口部24(図24(a)参照)は、別の補強部材30の垂直板31が差し込まれる第1開口部24aと、別の補強部材30の第1水平板32又は第2水平板33が差し込まれる第2開口部24bと、別の補強部材30の第2水平板33又は第1水平板32が差し込まれる第3開口部24cとを有している。また、別の補強部材30における一方の溝部341(図24(b)参照)は、補強部材20の垂直板21における第1開口部24aよりも第1水平板22側部分を嵌め入れる第1溝部341aと、補強部材20の第1水平板22を嵌め入れる第2溝部341bとを有している。別の補強部材30における他方の溝部342は、補強部材20の垂直板21における第1開口部24aよりも第2水平板23側部分を嵌め入れる第1溝部342aと、補強部材20の第2水平板23を嵌め入れる第2溝部342bとを有している。なお、補強部材20及び別の補強部材30の位置ずれを抑制するという観点から、この例では、一対の溝部341,342は、平面視或いは底面視で補強部材20に対して予め定めた所定の傾斜角度θ4(図20及び図21参照)だけ傾斜するように形成されている。
かかる構成を備えた補強部材20及び別の補強部材30では、補強部材20の開口部24に、別の補強部材30を横にした状態で差し込んで、別の補強部材30の溝部34が補強部材20の開口部24に到達したところで、別の補強部材30を長手方向に沿った軸線回りに略90°回転させる。そして、別の補強部材30の第1溝部341aを補強部材20の垂直板21における第1開口部24aよりも第1水平板22側部分に嵌め入れ、かつ、別の補強部材30の第2溝部341bを補強部材20の第1水平板22に嵌め入れるとともに、別の補強部材30の第1溝部342aを補強部材20の垂直板21における第1開口部24aよりも第2水平板23側部分に嵌め入れ、かつ、別の補強部材30の第2溝部342bを補強部材20の第2水平板23に嵌め入れる。
このようにして、補強部材20と別の補強部材30との交差部分の一構成例では、補強部材20と別の補強部材30とを交差させるようになっている。
−補強部材と別の補強部材との交差部分の他の構成例−
補強部材20と別の補強部材30との交差部分の一構成例では、補強部材20及び別の補強部材30のうち、一方(図21の例では補強部材20)に開口部24を設け、他方(図21の例では別の補強部材30)に溝部34を設けたが、補強部材20及び別の補強部材30の双方に切り欠き部25,35を設け、補強部材20及び別の補強部材30を切り欠き部25,35で互いに嵌め込むようにしてもよい。
図25は、図20に示す太陽電池モジュール10(10B)における補強部材20及び別の補強部材30の交差部分の他の構成例を概略的に示す斜視図である。
図26は、図20に示す太陽電池モジュール10(10B)の補強部材20及び別の補強部材30を概略的に示す側面図である。図26(a)は、補強部材20の他の例を示しており、図26(b)は、別の補強部材30の他の例を示している。
補強部材20及び別の補強部材30のうち、一方(図25の例では補強部材20)の長手方向における中程の太陽電池モジュール本体11とは反対側の部分には、切り欠き部25(図26(a)参照)が設けられている。補強部材20及び別の補強部材30のうち、他方(図25の例では別の補強部材30)の長手方向における中程の太陽電池モジュール本体11側の部分には、切り欠き部35(図26(b)参照)が設けられている。そして、補強部材20に設けられた切り欠き部25及び別の補強部材30に設けられた切り欠き部35は、互いに差し込まれるようになっている。
詳しくは、補強部材20における切り欠き部25(図26(a)参照)は、厚み方向Zの他方側端部部分が別の補強部材30のI字の断面形状の厚み方向Zの他方側端部部分と略同一形状とされている。別の補強部材30における切り欠き部35(図26(b)参照)は、厚み方向Zの一方側端部部分が補強部材20のI字の断面形状の厚み方向Zの一方側端部部分と略同一形状とされている。
具体的には、補強部材20における切り欠き部25(図26(a)参照)は、別の補強部材30の垂直板31における第1切り欠き部35aよりも第2水平板33側部分を嵌め入れる第1切り欠き部25aと、別の補強部材30の第2水平板33を嵌め入れる第2切り欠き部25bとを有している。別の補強部材30における切り欠き部35(図26(b)参照)は、補強部材20の垂直板21における第1切り欠き部25aよりも第1水平板22側部分を嵌め入れる第1切り欠き部35aと、補強部材20の第1水平板22を嵌め入れる第2切り欠き部35bとを有している。なお、補強部材20及び別の補強部材30の位置ずれを抑制するという観点から、この例では、切り欠き部25及び切り欠き部35は、底面視或いは平面視で補強部材20に対して予め定めた所定の傾斜角度θ4(図20及び図25参照)だけ傾斜するように形成されている。
かかる構成を備えた補強部材20及び別の補強部材30では、別の補強部材30の第1切り欠き部35aを補強部材20の垂直板21における第1切り欠き部25aよりも第1水平板22側部分に嵌め入れるとともに、補強部材20の第1切り欠き部25aを別の補強部材30の垂直板31における第1切り欠き部35aよりも第2水平板33側部分に嵌め入れ、かつ、別の補強部材30の第2切り欠き部35bを補強部材20の第1水平板22に嵌め入れるとともに、補強部材20の第2切り欠き部25bを別の補強部材30の第2水平板33に嵌め入れる。
このようにして、補強部材20と別の補強部材30との交差部分の他の構成例では、補強部材20と別の補強部材30とを交差させるようになっている。
なお、補強部材20と別の補強部材30との交差部分の一構成例及び他の構成例において、開口部24や切り欠き部25,35を設けることによる強度低下を抑えるために、開口部24や切り欠き部25,35はできるだけ小さくすることが好ましい。また、別の補強部材30の厚さは、補強部材20の厚さと同程度とすることが好ましい。
また、補強部材20と別の補強部材30との交差部分(第1支持点Q1)は、前記した一構成例のように、差し込む、或いは、前記した他の構成例のように、嵌め込むだけでなく、ビスなどの固定部材による固定や、締結ボルト及びナットにより固定するようにしてもよい。
ここで、ビスなどの固定部材による固定や、締結ボルト及びナットによる固定において、補強部材20と別の補強部材30との間に隙間がある場合は、スペーサを設けることが好ましい。こうすることで、ビスなどの固定部材による固定や、締結ボルト及びナットによる固定時の締め付けトルクによって補強部材20及び/又は別の補強部材30が変形することを防止することが可能となる。
また、開口部24、溝部34や切り欠き部25,35を設けることなく、補強部材20と別の補強部材30との厚さを小さくして、補強部材20と別の補強部材30とを単に重ねるだけとすることもできる。この場合も、別の補強部材30の厚さは、補強部材20の厚さと同程度とすることが好ましい。
補強部材20と別の補強部材30との厚さを小さくして補強部材20と別の補強部材30とを重ねる場合、例えば、別の補強部材30を太陽電池モジュール本体11側に位置するように、かつ、補強部材20を太陽電池モジュール本体11とは反対側(設置箇所側)に位置するように、補強部材20と別の補強部材30とを重ねることで、補強部材20は、枠体12の太陽電池モジュール本体11とは反対側(具体的には底部片123)にて固定部材(具体的には螺子部材SC2)によって接合することができる。一方、別の補強部材30は、枠体12の太陽電池モジュール本体11とは反対側(具体的には底部片123)から離れるものの、第1支持点Q1を形成することを考慮すれば、別の補強部材30と枠体12とが交差している箇所をビスなどの固定部材によって接合することができる。
また、別の補強部材30を枠体12の太陽電池モジュール本体11側に設ける場合、枠体12の太陽電池モジュール本体11とは反対側(具体的には底部片123)との間の隙間を埋めるようにして別の補強部材30を枠体12に接合することが可能となる。例えば、別の補強部材30と枠体12の太陽電池モジュール本体11とは反対側(具体的には底部片123)との間の隙間を埋める態様としては、該隙間に該隙間を埋めるためのスペーサを設ける態様や、別の補強部材30と枠体12との少なくとも一方の別の補強部材30と枠体12との接合部分での厚みを増やす態様を例示できる。
そして、このような場合も、補強部材20と別の補強部材30との交差部分(第1支持点Q1)は、ビスなどの固定部材による固定や、締結ボルト及びナットによる固定とすることができる。
ここでは、補強部材20及び別の補強部材30は、断面視I字形状のものとされているが、断面視C字形状、断面視一辺が開放した四角形状、断面視L字形状、断面視四角形状のものであってもよいことは言うまでもない。
−補強部材及び別の補強部材の取り付け例−
そして、図20に示す太陽電池モジュール10(10B)において、補強部材20は、枠体12(12a〜12d)の外縁に囲まれた外縁領域α(図20の鎖線参照)のうち、固定部ST〜STを直線で最小面積になるように囲む多角形の固定部内領域β(図20の鎖線参照)の内側に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(ここでは第3枠体12c)における外縁領域αのうちの固定部内領域β以外の固定部外領域γの部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡されている。詳しくは、第1支持点Q1は、別の補強部材30の内分点に設けられている。
また、固定部外領域γは、第2支持点Q2を含む第1固定部外領域γ1(図20参照)と、第1固定部外領域γ1とは異なる(第1固定部外領域γ1に対して固定部内領域βを隔てた位置にある)第2固定部外領域γ2(図20参照)とを有している。
補強部材20は、単一のものとされており、補強部材30における固定部内領域β内の内分点に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(ここでは第3枠体12c)における第1固定部外領域γ1の部分に設けられた第2支持点Q2と、別の補強部材30の内分点に設けられた第1支持点Q1から延伸して、枠体12(ここでは第4枠体12d)における第2固定部外領域γ2の部分に設けられた第3支持点Q3との間に渡されている。
具体的には、図20に示す太陽電池モジュール10(10B)では、外縁領域α(図20の鎖線参照)は、第1枠体12aの外縁と、第2枠体12bの外縁と、第3枠体12cの外縁と、第4枠体12dの外縁とに囲まれた領域とされている。固定部内領域β(図20の鎖線参照)は、一の設置箇所(ここでは一方の横桟40)に固定された第1枠体12aにおける点状の固定部ST,STと、他の設置箇所(ここでは他方の横桟40)に固定された第2枠体12bにおける点状の固定部ST,STを直線で最小面積になるように囲んだ領域とされている。そして、補強部材20は、別の補強部材30における固定部内領域βの部分に設けられた第1支持点Q1として作用する別の補強部材30の内分点と、第3枠体12cの固定部外領域γ(第1固定部外領域γ1)の部分に設けられた第2支持点Q2として作用する雌螺子孔123b(図22参照)と、さらには、第4枠体12dの固定部外領域γ(第2固定部外領域γ2)の部分に設けられた第3支持点Q3として作用する雌螺子孔123b(図22参照)との間に渡されて螺子部材SC2によって固定されている。
[第3実施形態]
図27は、第3実施形態に係る太陽電池モジュール10(10C)を示す概略平面図である。なお、図1、図8及び図20において破線で示していた垂直板21,31は、図27並びに後述する図28及び図30において図示を省略している。
図27に示す第3実施形態に係る太陽電池モジュール10(10C)では、図20に示す第2実施形態に係る太陽電池モジュール10(10B)において、太陽電池モジュール本体11の第1固定部外領域γ1での第1重量W1と、太陽電池モジュール本体11の第2固定部外領域γ2での第2重量W2との重量比(例えばW1/W2)が、補強部材20の第1支持点Q1及び第3支持点Q3の間の第1距離L1と、補強部材20の第1支持点Q1及び第2支持点Q2の間の第2距離L2との比(例えばL1/L2)とほぼ等しくなる位置に、第1支持点Q1が設けられている。W1/W2とL1/L2との比は、必ずしも完全に等しい必要はなく、ほぼ等しければよい。
−設置箇所を支柱とする場合−
以上説明した第1実施形態乃至第3実施形態では、設置箇所として第1面方向Xに沿った横桟40を用いたが、後述する第4実施形態及び第5実施形態のように、第2面方向Yに沿った支柱50(図28乃至図30参照)を用いてもよい。
[第4実施形態]
図28は、第4実施形態に係る太陽電池モジュール10(10D)を示す概略平面図である。図29は、図28に示す太陽電池モジュール10(10D)における第1枠体12a及び第2枠体12bと支柱50との連結部分を概略的に示す分解斜視図である。
図28に示す第4実施形態に係る太陽電池モジュール10(10D)では、図20に示す第2実施形態に係る太陽電池モジュール10(10B)において、太陽電池モジュール10の設置箇所として、横桟40(具体的には一対の横桟40,40)に代えて支柱50(具体的には一対の支柱50,50)が設けられ、補強部材20が支柱50に沿った枠体12(ここでは第3枠体12c及び第4枠体12d)に架設され、補強部材30が支柱50と交差する枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)に架設されている。
支柱50は、屋根等の設置面に固定されるものであり、第2面方向Yに沿って(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12bに直交する方向に)延びた長尺状の部材とされている。支柱50は、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)が取り付けられるようになっている。支柱50には、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)の固定部STに対応する設置固定部50a(ここでは締結ボルトBT1の雄螺子部BTaを貫通する貫通孔)(図29参照)が設けられている。具体的には、枠体12(ここでは第1枠体12a及び第2枠体12b)は、2本の支柱50に対して2箇所の固定部ST,STをそれぞれ有している。すなわち、太陽電池モジュール10は、屋根等の設置面に固定された一対の支柱50,50のそれぞれ2箇所の設置固定部50a,50aに対して合計4箇所の固定部ST〜STで第1枠体12a及び第2枠体12bの底部片123と支柱50との間にスペーサSPを存した状態で座金WSを介した締結ボルトBT1及びナットNT1による固定部材によって固定されている。
図28に示す第4実施形態に係る太陽電池モジュール10(10D)においても、補強部材20は、枠体12(12a〜12d)の外縁(具体的には外側板122cの外面)に囲まれた外縁領域α(図28の鎖線参照)のうち、固定部ST〜STを直線で最小面積になるように囲む多角形の固定部内領域β(図28の鎖線参照)の内側に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(図28の例では第3枠体12c)における外縁領域αのうちの固定部内領域β以外の固定部外領域γの部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡されている。詳しくは、第1支持点Q1は、別の補強部材30の内分点に設けられている。
また、固定部外領域γは、第2支持点Q2を含む第1固定部外領域γ1(図28参照)と、第1固定部外領域γ1とは異なる(第1固定部外領域γ1に対して固定部内領域βを隔てた位置にある)第2固定部外領域γ2(図28参照)とを有している。
補強部材20は、単一のものとされており、補強部材30における固定部内領域β内の内分点に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(ここでは第3枠体12c)における第1固定部外領域γ1の部分に設けられた第2支持点Q2と、別の補強部材30の内分点に設けられた第1支持点Q1から延伸して、枠体12(ここでは第4枠体12d)における第2固定部外領域γ2の部分に設けられた第3支持点Q3との間に渡されている。
具体的には、図28に示す太陽電池モジュール10(10D)では、外縁領域α(図28の鎖線参照)は、第1枠体12aの外縁と、第2枠体12bの外縁と、第3枠体12cの外縁と、第4枠体12dの外縁とに囲まれた領域とされている。固定部内領域β(図28の鎖線参照)は、一の設置箇所(ここでは一方の支柱50)に固定された第1枠体12aにおける点状の固定部ST,STと、他の設置箇所(ここでは他方の支柱50)に固定された第2枠体12bにおける点状の固定部ST,STを直線で最小面積になるように囲んだ領域とされている。そして、補強部材20は、別の補強部材30における固定部内領域βの部分に設けられた第1支持点Q1として作用する別の補強部材30の内分点と、第3枠体12cの固定部外領域γ(第1固定部外領域γ1)の部分に設けられた第2支持点Q2として作用する雌螺子孔123b(図22参照)と、さらには、第4枠体12dの固定部外領域γ(第2固定部外領域γ2)の部分に設けられた第3支持点Q3として作用する雌螺子孔123b(図22参照)との間に渡されて螺子部材SC2によって固定されている。
また、補強部材20は、第3枠体12c及び第4枠体12dの長手方向の中央部の間で直角又は略直角に架設されている。別の補強部材30は、第1枠体12a及び第2枠体12bの長手方向の中央部の間で直角又は略直角に架設されている。
なお、第4実施形態に係る太陽電池モジュール10(10D)は、太陽電池モジュール本体11が図8に示すような五角形状のものとされていてもよい。
[第5実施形態]
図30は、第5実施形態に係る太陽電池モジュール10(10E)を示す概略平面図である。
図30に示す第5実施形態に係る太陽電池モジュール10(10E)では、図1に示す第1実施形態に係る太陽電池モジュール10(10A)において、太陽電池モジュール10の設置箇所として、横桟40(具体的には一対の横桟40,40)に代えて支柱50(具体的には一対の支柱50,50)が設けられ、単一の補強部材20に代えて複数(ここでは2つ)の補強部材20,20が設けられ、2つの補強部材20,20が平行又は略平行に、かつ、枠体12に対して斜めに架設されている。
詳しくは、一方の補強部材20は、第3枠体12c及び第2枠体12bの長手方向の中央部の間で略45°斜めに架設されており、他方の補強部材20は、第1枠体12a及び第4枠体12dの長手方向の中央部の間で略45°斜めに架設されている。
ここで、支柱50の構成は、第4実施形態の場合と同様であり、ここでは説明を省略する。
図30に示す第5実施形態に係る太陽電池モジュール10(10E)においても、複数(ここでは2つ)の補強部材20,20は、枠体12(12a〜12d)の外縁(具体的には外側板122cの外面)に囲まれた外縁領域α(図30の鎖線参照)のうち、固定部ST〜STを直線で最小面積になるように囲む多角形の固定部内領域β(図30の鎖線参照)の内側に設けられた複数箇所(ここでは2箇所)の第1支持点Q1,Q1と、枠体12(図30の例では第3枠体12c及び第4枠体12d)における外縁領域αのうちの固定部内領域β以外の固定部外領域γ(第1固定部外領域γ1及び第2固定部外領域γ2)の部分に設けられた複数箇所(ここでは2箇所)の第2支持点Q2,Q2との間に渡されている。
具体的には、図30に示す太陽電池モジュール10(10E)では、外縁領域α(図30の鎖線参照)は、第1枠体12aの外縁(具体的には外側板122cの外面)と、第2枠体12bの外縁(具体的には外側板122cの外面)と、第3枠体12cの外縁と、第4枠体12dの外縁とに囲まれた領域とされている。固定部内領域β(図30の鎖線参照)は、一の設置箇所(ここでは一方の支柱50)に固定された第1枠体12aにおける点状の固定部ST,STと、他の設置箇所(ここでは他方の支柱50)に固定された第2枠体12bにおける点状の固定部ST,STを直線で最小面積になるように囲んだ領域とされている。そして、補強部材20は、第2枠体12bにおける固定部内領域βの部分に設けられた2箇所の第1支持点Q1,Q1として作用する雌螺子孔123b,123b(図5(a)参照)と、第3枠体12cにおける固定部外領域γ(第1固定部外領域γ1及び第2固定部外領域γ2)の部分に設けられた2箇所の第2支持点Q2,Q2として作用する雌螺子孔123b(図5(a)参照)との間に渡されて螺子部材SC2によって固定されている。
なお、第5実施形態に係る太陽電池モジュール10(10E)は、太陽電池モジュール本体11が図8に示すような五角形状のものとされていてもよい。
[第1実施形態乃至第5実施形態について]
以上説明したように、第1実施形態乃至第5実施形態によれば、補強部材20は、枠体12(12a〜12d)の外縁に囲まれた外縁領域αのうち、固定部ST〜STを囲む多角形の固定部内領域βの内側に設けられた第1支持点Q1と、外縁領域αのうち、固定部内領域β以外の固定部外領域γにおける枠体12(ここでは一方の第1枠体12a)に設けられた第2支持点Q2との間に渡されているので、固定部内領域βにおいて第1支持点Q1に支持された補強部材20によって固定部外領域γを第2支持点Q2の枠体12(図1、図20、図27、図28及び図30の例では第3枠体12c、図8の例では第5枠体12e)の部分において補強することができる。これにより、太陽電池モジュール本体11への荷重による太陽電池モジュール10(10A〜10E)の固定部外領域γの部分での撓みを抑制でき、これにより、長期に亘って信頼性を維持することが可能となる。
詳しくは、固定部ST〜STによって囲まれた固定部内領域βの内側に設けられた第1支持点Q1に支持された補強部材20によって第2支持点Q2を補強することで、補強部材20を通じて第2支持点Q2を第1支持点Q1によって支えることができるため、例えば、第2支持点Q2を含む固定部外領域γに正荷重や負荷重がかかった場合でも、補強部材20を通して第1支持点Q1に支持された第2支持点Q2によって固定部外領域γを撓み難くすることができる。
また、第1実施形態乃至第5実施形態では、補強部材20は直線状の部材とされている。第2実施形態では、別の補強部材30も直線状の部材とされている。こうすることで、補強部材20及び別の補強部材30の加工がし易く、かつ、太陽電池モジュール10(10A〜10E)の組立作業性を向上させることが可能となる。
ところで、第1実施形態乃至第3実施形態では、例えば、横桟40或いは支柱50が配設できない箇所ができ(図1、図8、図20及び図27の例では上側の横桟40の左側は、下り棟があるので配置できない箇所ができ)、横桟40或いは支柱50に固定する固定部ST〜STが太陽電池モジュール本体11の角部δに配置できないことが多い。このような場合、補強部材20や別の補強部材30がないと、固定部外領域γの角部δが撓みやすい。このことは、図8に示すような五角形状の太陽電池モジュール本体11(寄棟屋根用コーナーモジュール等)の場合に特に顕著となる、
この点、第1実施形態乃至第3実施形態では、太陽電池モジュール本体11は多角形状(図1、図20及び図27の例では四角形状、図8の例では五角形状)であり、太陽電池モジュール本体11の少なくとも1つの角部δ(図1、図20及び図27の例では第1枠体12aと第3枠体12cとの角部、図8の例では第3枠体12cと第5枠体12eとの角部)は、固定部外領域γに位置しており、第2支持点Q2は、固定部外領域γにおける角部δの近傍に設けられている。ここで、「角部δの近傍」とは、角部δにできるだけ近いことを意味するが、実質的には角部δを構成する枠体12(図1、図20及び図27の例では第1枠体12a及び第3枠体12c、図8の例では第3枠体12c及び第5枠体12e)の辺の長さを3等分し、そのうち最も角部δに近い枠(図1、図20及び図27の例では第3枠体12c、図8の例では第5枠体12e)の部分の領域を「近傍」とすることができる。なお、この領域であれば、角部δの撓みに対しての抑制効果が構造シミュレーションで確認することができた。
このように、第2支持点Q2を固定部外領域γにおける角部δの近傍に設けることで、固定部内領域βにおいて第1支持点Q1に支持された補強部材20によって固定部外領域γに位置している角部δの近傍に設けられた第2支持点Q2の枠体12(図1、図20及び図27の例では第3枠体12c、図8の例では第5枠体12e)の部分において補強することができる。これにより、角部δが固定部外領域γに位置している場合でも、太陽電池モジュール本体11への荷重による太陽電池モジュール10(10A〜10C)の固定部外領域γの部分での撓みを確実に抑制することが可能となる。
また、第1実施形態及び第5実施形態では、第1支持点Q1は、枠体12(図1及び図8の例では第2枠体12b、図30の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分に設けられている。
このように、第1支持点Q1を枠体12(図1及び図8の例では第2枠体12b、図30の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分に設けることで、補強部材20を枠体12(図1及び図8の例では第2枠体12b、図30の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分と枠体12(図1の例では第3枠体12c、図8の例では第5枠体12e、図30の例では第3枠体12c及び第4枠体12d)における固定部外領域γの部分との間に渡すことができ、枠体12(図1及び図8の例では第2枠体12b、図30の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)の固定部内領域βの部分において第1支持点Q1に支持された補強部材20によって固定部外領域γに位置している第2支持点Q2の枠体12(図1の例では第3枠体12c、図8の例では第5枠体12e、図30の例では第3枠体12c及び第4枠体12d)の部分において安定した状態で補強することができる。これにより、太陽電池モジュール本体11への荷重による太陽電池モジュール10(10A,10E)の固定部外領域γの部分での撓みをさらに抑制することが可能となる。
また、第2実施形態乃至第4実施形態では、別の補強部材30は、枠体12(図20、図27及び図28の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分の間に渡されており、第1支持点Q1は、別の補強部材30の内分点に設けられている。
このように、第1支持点Q1を、固定部ST〜STで設置箇所(図20及び図27の例では横桟40、図28の例では支柱50)に固定された枠体12(図20、図27及び図28の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分の間に渡された別の補強部材30の内分点に設けることで、別の補強部材30全体を安定して枠体12(図20、図27及び図28の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分に固定させることができる。しかも、第1支持点Q1を枠体12(図20、図27及び図28の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)における固定部内領域βの部分に設ける場合に比べて第1支持点Q1と第2支持点Q2との間の距離を短くすることができ、それだけ補強部材20の強度を向上させることができ、ひいては補強部材20自体の撓みを少なくすることができる。これにより、太陽電池モジュール本体11への荷重による太陽電池モジュール10(10B〜10D)の固定部外領域γの部分での撓みをさらに抑制することが可能となる。
なお、補強部材20と別の補強部材30との交差部分(第1支持点Q1)は、図21及び図24に示す一構成例のように、差し込む、或いは、図25及び図26に示す他の構成例のように、嵌め込むだけでなく、ビスなどの固定部材による固定や、締結ボルト及びナットによる固定とすることで、より確実に補強部材20と別の補強部材30との位置ずれを抑えることができるとともに、太陽電池モジュール本体11への正負荷による太陽電池モジュールの固定部外領域γの部分での撓みと太陽電池モジュール本体11への負負荷による太陽電池モジュールの固定部外領域γの部分での撓みとの双方に、より確実に対応させることができる構造とすることができる。
また、第2実施形態乃至第5実施形態では、固定部外領域γは、第2支持点Q2を含む第1固定部外領域γ1(図20、図27、図28及び図30参照)と、第1固定部外領域γ1とは異なる(第1固定部外領域γ1に対して固定部内領域βを隔てた位置にある)第2固定部外領域γ2(図20、図27、図28及び図30参照)とを有している。
ところで、第5実施形態では、補強部材20(図30参照)は、複数(ここでは2つ)の補強部材20,20とされており、一方の補強部材20は、枠体12(図30の例では第2枠体12b)における固定部内領域βの部分に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(図30の例では第3枠体12c)における第1固定部外領域γ1の部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡されており、他方の補強部材20は、枠体12(図30の例では第1枠体12a)における固定部内領域βの部分に設けられた第1支持点Q1と、枠体12(図30の例では第4枠体12d)における第2固定部外領域γ2の部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡されている。かかる構成によれば、補強部材20は、固定部外領域γの個数に対応した数だけ必要となる。
この点、第2実施形態乃至第4実施形態では、補強部材20は、単一のものとされており、別の補強部材30の内分点に設けられた第1支持点Q1から延伸して、枠体12(図20、図27及び図28の例では第4枠体12d)における第2固定部外領域γ2の部分に設けられた第3支持点Q3と、枠体12(図20、図27及び図28の例では第3枠体12c)における第1固定部外領域γ1の部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡されている。
このように、単一の補強部材20を、枠体12(図20、図27及び図28の例では第4枠体12d)における第2固定部外領域γ2の部分に設けられた第3支持点Q3と枠体12(図20、図27及び図28の例では第3枠体12c)における第1固定部外領域γ1の部分に設けられた第2支持点Q2との間に渡すことで、第2実施形態乃至第4実施形態のように、第2支持点Q2を含む第1固定部外領域γ1と第3支持点Q3を含む第2固定部外領域γ2とが個別に分散して設けられている場合であっても、固定部内領域βにおいて別の補強部材30の内分点に設けられた第1支持点Q1に支持された単一の補強部材20によって第1固定部外領域γ1と第2固定部外領域γ2との双方を第2支持点Q2と第3支持点Q3との双方の枠体12(図20、図27及び図28の例では第4枠体12d及び第3枠体12c)の部分においてそれぞれ補強することができる。従って、第2実施形態乃至第4実施形態のように、補強部材20がたとえ単一のものであっても太陽電池モジュール10(10B〜10D)の第1固定部外領域γ1と第2固定部外領域γ2との双方の部分での撓みを確実に抑制することが可能となる。
また、第3実施形態では、第1支持点Q1は、太陽電池モジュール本体11の第1固定部外領域γ1での第1重量W1(図27参照)と、太陽電池モジュール本体11の第2固定部外領域γ2での第2重量W2(図27参照)との重量比(例えばW1/W2)が、補強部材20の第1支持点Q1及び第3支持点Q3の間の第1距離L1(図27参照)と、補強部材20の第1支持点Q1及び第2支持点Q2の間の第2距離L2(図27参照)との比(例えばL1/L2)とほぼ等しくなる位置に設けられている。
このように、第2支持点Q2を含む第1固定部外領域γ1での太陽電池モジュール本体11の第1重量W1と第3支持点Q3を含む第2固定部外領域γ2での太陽電池モジュール本体11の第2重量W2との重量比(例えばW1/W2)が補強部材20の第1支持点Q1及び第3支持点Q3の間の第1距離L1と第1支持点Q1及び第2支持点Q2の間の第2距離L2(例えばL1/L2)との比とほぼ等しくなるように第1支持点Q1を定めることで、第1支持点Q1を支点として、太陽電池モジュール本体11の第1固定部外領域γ1と第2固定部外領域γ2との重量バランスを考慮した補強部材20における第1支持点Q1の位置を決めることができ、これにより、太陽電池モジュール10(10C)の第1固定部外領域γ1と第2固定部外領域γ2との双方の部分での太陽電池モジュール本体11の重量に起因する撓みを効果的に抑制することが可能となる。また、第1支持点Q1は補強部材20の支点として機能することができるので、第1支持点Q1において補強部材20と別の補強部材30とを強固に接続しなくともよく、位置ずれさえ抑えるこができればよいことから、補強部材20及び別の補強部材30の交差部分の構造を、例えば、嵌合など簡単な構造とすることができる。
また、第4実施形態のように、支柱50の幅などのサイズや形状の制約によって固定部内領域βが太陽電池モジュール本体11に対して狭くなり、これにより固定部ST〜STの配設位置に制約を受ける場合であっても、枠体12(図28の例では第1枠体12a及び第2枠体12b)の固定部内領域βの部分の間に別の補強部材30を渡して、補強部材30の内分点を第1支持点Q1として、枠体12(図28の例では第1固定部外領域γ1の第3枠体12c及び第2固定部外領域γ2の第4枠体12d)の固定部外領域γの部分を第2支持点Q2及び第3支持点Q3にて補強部材20で支持することができる。従って、固定部ST〜STの配設位置の制約を殆ど受けることなく、正荷重や負荷重に対して撓み難い太陽電池モジュール10(10D)とすることができる。
また、第5実施形態のように、2つの補強部材20,20を設けることで、枠体12(図30の例では第3枠体12c)の第1固定部外領域γ1の部分及び枠体12(図30の例では第4枠体12d)の第2固定部外領域γ2の部分を2つの第2支持点Q2,Q2でそれぞれ支持することができる。
また、第1実施形態乃至第5実施形態では、固定部ST〜STは、少なくとも2箇(図1、図8、図20、図27、図28及び図30の例では4箇所)の点状の固定部を含んでいる。固定部内領域βは、少なくとも2箇所の点状の固定部を含む3箇所以上(図1、図8、図20、図27、図28及び図30の例では4箇所)の固定部ST〜STを囲んでいる。
ここで、点状の固定部ST〜STは、予め定めた所定の長さ以下の直径(例えば設置箇所に固定する固定部材として作用する締結ボルトBT1程度の径)を有するものとされている。
このように、固定部内領域βが囲む固定部ST〜STが点状の固定部を含んでいても、固定部内領域βは3箇所以上の固定部ST〜STを囲むことで、固定部内領域βの面積を確保することができ、それだけ確実に枠体12(12a〜12d,12a〜12e)を固定部ST〜STで設置箇所(図1、図8、図20及び図27の例では横桟40、図28及び図30の例では支柱50)に固定部材(具体的には締結ボルトBT1及びナットNT1による固定部材)によって固定させることが可能となる。
[その他の実施形態]
第1実施形態乃至第5実施形態では、太陽電池モジュール本体11の枠体12(12a〜12d,12a〜12e)における固定部ST〜STは、少なくとも2箇所(ここでは4箇所)の締結ボルトBT1〜BT1により固定される点状の固定部を含み、固定部内領域βは、少なくとも2箇所の点状の固定部を含む3箇所以上(ここでは4箇所)の固定部ST〜STを囲んでいるが、それに限定されるものではなく、線状の固定部であってもよいし、面状の固定部であってもよい。
図31は、太陽電池モジュール本体11の枠体12(12a〜12d)における固定部STの他の例を概略的に示す平面図である。図31(a)は、線状の固定部ST〜STを示しており、図31(b)は、面状の固定部STを示している。なお、図31では、第1実施形態乃至第3実施形態の四角形状の太陽電池モジュール本体11に適用した例を示しており、補強部材20等は図示を省略している。
図31に示すように、固定部STは、カシメや嵌合、接着などによる線状(図31(a)の例では帯状)又は面状(図31(b)の例では円形状)の固定部とされている。
詳しくは、固定部ST〜STは、少なくとも1箇所(図31(a)の例では3箇所)の線状の固定部又は少なくとも1箇所(図31(b)の例では4箇所)の面状の固定部を含んでいる。このような場合においても、少なくとも1箇所の線状の固定部(図31(a)参照)又は少なくとも1箇所の面状の固定部(図31(b)参照)を含む2箇所以上(図31(a)の例では3箇所、図31(b)の例では4箇所)の固定部ST〜STを直線で最小面積になるように囲む領域を固定部内領域βとすることができる。
例えば、図31(a)に示すように、固定部内領域βは、少なくとも一辺(図31(a)の例では上側の辺)が単一の固定部STにより固定された枠体12(図31(a)の例では第1枠体12a)の外縁により構成することができる。
ここで、線状の固定部ST〜STとしては、予め定めた所定の長さ以下の幅を有するものを例示でき、面状の固定部ST〜STとしては、点状の固定部の幅よりも大きいサイズを有するものを例示できる。
このように、固定部内領域βが囲む固定部ST〜STが2箇所以上の固定部とされていても、固定部ST〜STは少なくとも1箇所の線状又は少なくとも1箇所の面状の固定部ST〜STを含むことで、固定部内領域βの面積を確保することができ、それだけ確実に枠体12(12a〜12d,12a〜12e)を固定部ST〜STで設置箇所(図1、図8、図20及び図27の例では横桟40、図28及び図30の例では支柱50)に固定部材によって固定させることが可能となる。
固定部材として締結ボルトBT1及びナットNT1を用いて、横桟に固定する場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、一端に鉤部を有する固定金具を用いて、固定金具を締結ボルトとナットとで横桟に固定させる場合も含まれる。この場合、鉤部を有する固定金具と締結ボルトとナットとが固定部材となる。
なお、ここでは、第1実施形態乃至第3実施形態について説明したが、第4実施形態及び第5実施形態についても同様に適用することができる。また、線状の固定部は、ここでは、直線状のものとしたが、それに限定されるものではなく、曲線状や波線状のものであってもよい。また、面状の固定部は、ここでは、円状のものとしたが、それに限定されるものではなく、多角形状や楕円形状のものであてもよい。また、点状の固定部、線状の固定部及び面状の固定部のうち少なくとも二つを組み合わせるようにしてもよい。
[太陽光発電システムの一例]
図32は、第1実施形態乃至第3実施形態に係る太陽電池モジュール10(10A〜10C)が固定部ST〜STで設置箇所として作用する横桟40〜40に固定される太陽光発電システム100の一例を示す概略平面図である。なお、最上段以外の固定部ST〜STは、図示を省略している。
以下の説明において、太陽電池モジュール10(10A〜10C)は、単に太陽電池モジュール10と称する。
太陽光発電システム100(100A)は、図32に示すように、複数の太陽電池モジュール10をアレイ状に並設して横桟40〜40に取り付けた太陽電池アレイ200(200A)を備えている。
太陽電池アレイ200(200A)は、平面的に見てほぼ三角形状に形成されており、例えば、寄棟造の屋根などの三角形又は台形の設置場所に設置される。なお、横桟40〜40は、行方向(横方向)Mxに延びるように形成されるとともに、列方向(棟軒方向)Myにおいて所定の間隔を隔てて複数設けられている。また、列方向Myにおいて隣り合う太陽電池モジュール10,10を固定する横桟40は隣り合う太陽電池モジュール10,10の間で共通(単一)のものとされている。
太陽電池アレイ200(200A)は、行方向Mxの中央を境にして左右対称の形状に形成されている。
詳しくは、太陽電池アレイ200(200A)は、太陽電池モジュール10〜10が列方向Myにおいて上の段に行くに従って行方向Mxにおいて2個ずつ少なく設けられた行列状(マトリクス状)の形状に配設されるようになっており、それに応じて横桟40〜40が列方向Myにおいて上の段に行くに従って短くなっている。
太陽電池アレイ200(200A)の行方向Mxの両端部における太陽電池モジュール10,10は、平面視で五角形状(図8の五角形状又は図8の形状を反転させた五角形状)に形成されている。
太陽電池アレイ200(200A)の行方向Mxの両端部以外の太陽電池モジュール10,10は、太平面視で矩形状(図1、図20及び図27の正方形状又は図1、図20及び図27の形状を反転させた正方形状)に形成されている。
また、太陽電池アレイ200(200A)では、各隣り合う太陽電池モジュール10,10は、行方向Mxにおいて第1枠体12a同士、第2枠体12b同士、列方向Myにおいて第3枠体12c同士、第4枠体12d同士が互いに揃うように並設されている。
なお、図32の例では、太陽電池アレイ200(200A)は、太陽電池モジュール10〜10が下段から1段目(最下段)に10個設けられ、2段目に8個設けられ、3段目に6個設けられ、4段目に4個設けられ、5段目(最上段)に2個設けられているが、勿論それに限定されるものではない。
そして、太陽電池モジュール10〜10は、上側の第1枠体12a及び下側の第2枠体12bが固定部ST〜STでそれぞれ横桟40,40に固定部材(具体的には締結ボルトBT1及びナットNT1による固定部材)によって固定されている。
[太陽光発電システムの他の例]
図33は、第4実施形態乃至第5実施形態に係る太陽電池モジュール10(10D〜10E)が固定部ST〜STで設置箇所として作用する支柱50〜50に固定される太陽光発電システム100の一例を示す概略平面図である。なお、最上段以外の固定部ST〜STは、図示を省略している。
以下の説明において、太陽電池モジュール10(10D〜10E)は、単に太陽電池モジュール10と称する。
太陽光発電システム100(100B)は、図33に示すように、複数の太陽電池モジュール10をアレイ状に並設して横桟40〜40に取り付けた太陽電池アレイ200(200B)を備えている。
太陽電池アレイ200(200B)は、平面的に見てほぼ三角形状に形成されており、例えば、寄棟造の屋根などの三角形又は台形の設置場所に設置される。支柱50〜50は、列方向Myに延びるように形成されるとともに、行方向Mxにおいて所定の間隔を隔てて複数設けられている。
太陽電池アレイ200(200B)は、図32に示す太陽光発電システム100(100A)と同様の構成とされており、ここでは説明を省略する。
そして、太陽電池モジュール10〜10は、上側の第1枠体12a及び下側の第2枠体12bが固定部ST〜STでそれぞれ支柱50,50に固定部材(具体的には締結ボルトBT1及びナットNT1による固定部材)によって固定されている。
なお、同一の太陽光発電システムにおいて第1実施形態乃至第5実施形態に係る態様のうち少なくとも二つ態様の太陽電池モジュール10(10A〜10E)を組み合わせて使用するようにしてもよく、また、異なる太陽光発電システム毎に第1実施形態乃至第5実施形態に係る態様の太陽電池モジュール10(10A〜10E)を使い分けて使用するようにしてもよい。