JP2014065948A - 半導体デバイスの製造方法および半導体デバイス - Google Patents

半導体デバイスの製造方法および半導体デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】半導体基板と半導体層との間における大きな熱応力の発生を防止できる半導体デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】前記半導体デバイスの製造方法では、単結晶基板3上に半導体層1を形成する半導体層形成工程と、前記半導体層における単結晶基板とは反対側の面に金属層2を形成する金属層形成工程と、前記半導体層1から単結晶基板3を剥離する単結晶基板剥離工程と、を有し、前記金属層形成工程においては、前記金属層2の内部に、熱膨張係数が前記半導体層の熱膨張係数以下である材料4を分散させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイスの製造方法および半導体デバイスに関する。
窒化ガリウムは、青色発光ダイオードおよび白色発光ダイオードに広く利用されているとともに、耐熱性に優れること、およびバンドギャップが大きいことから、次世代の電子デバイスおよび光デバイスの材料として注目されている。
従来、窒化ガリウム半導体素子は、一般に、サファイアなどの基板の表面に適宜バッファ層を設け、このバッファ層の上に窒化ガリウム層を形成した後、ダイシングソーで基板と共に切断したあと、基板の一部を除去し、得られたチップに電極を形成するという方法で製造されてきた。
しかしながら、前記方法においては、窒化ガリウムだけでなくサファイア基板もチップ化されるため、サファイア基板は高価であるにも拘らず、再利用は殆ど不可能であった。このため、サファイア基板が使い捨てとなる分、青色発光ダイオードおよび白色発光ダイオードが高価になるという問題があった。
そこで、近年、サファイア基板の表面に窒化ガリウム層を形成し、この窒化ガリウム層のサファイア基板とは反対側の面に金属層を形成した後、サファイア基板の側からレーザ光を照射してサファイア基板を剥離するレーザーリフトオフ法が検討された(非特許文献1、3)。
また、金属層を形成した窒化ガリウム層からサファイア基板を剥離する別の方法として、基板に形成された一窒化クロム層などのバッファ層を化学薬品によって溶解するケミカルリフトオフ法が検討された(非特許文献2)。
金属層を形成した窒化ガリウム層からサファイア基板を剥離する更に別の方法としては、サファイア基板の表面に窒化ホウ素などの劈開性のバッファ層を形成しておき、このバッファ層に窒化ガリウム層および金属層を形成後、バッファ層の劈開性を利用してサファイア基板を剥離する方法がある(非特許文献3)
このように、窒化ガリウム層の上に金属層を形成した後、窒化ガリウム基板を、後加工およびチップ化する前にサファイア基板を剥離することにより、高価なサファイア基板は再利用可能となるから、青色発光ダイオードなどの素子が従来よりも安価に製造できると考えられる。
高輝度LEDの製造を可能にするエキシマレーザによるリフトオフ、LEDs Magazine Japan 2012年3月号、20〜22頁 八百隆文他1名、「ケミカル・リフト・オフによる高輝度・高出力青色〜紫外LED用GaNテンプレート基板の開発−メタル・バッファ層により背灰で初めて実現−」、[online]、2005年4月6日、東北大学、[平成24年8月17日検索]、インターネット〈URL:http://www.cir.tohoku.ac.jp/j/3activity/seika/seika04/yao.html〉 NTT持株会社ニュースリリース、[online]、平成24年12月4日、NTT持株会社、[平成24年8月17日検索]、インターネット〈URL:http://www.ntt.co.jp/news2012/1204/120411b_4.html〉
しかしながら、金属層を形成する金属の一例である銅は熱膨張係数が16×10−6/Kと大きいのに対し、半導体層の一例である窒化ガリウムは熱膨張率が5.6×10−6/Kと銅と比較して小さい。したがって、半導体デバイスの製造工程において半導体層と金属層との間に大きな熱応力が生じるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、半導体デバイスの製造工程において半導体層と金属層との間に大きな熱応力が生じることが抑止できる半導体デバイスの製造方法、および製造工程および使用時において、半導体層と金属層との間に大きな熱応力が生じることのない半導体デバイスの提供を目的とする。
本発明の第1の態様は、半導体デバイスの製造方法に関し、半導体層上に金属層を形成する金属層形成工程を有し、前記金属層形成工程において、前記金属層の内部に、熱膨張係数が前記半導体層の熱膨張係数以下である材料を分散させることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様もまた、半導体デバイスの製造方法に関し、単結晶基板上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、前記半導体層における前記単結晶基板とは反対側の面に金属層を形成する金属層形成工程と、前記半導体層から前記単結晶基板を剥離する単結晶基板剥離工程と、を有し、前記金属層形成工程においては、前記金属層の内部に、熱膨張係数が前記半導体層の熱膨張係数以下である材料を分散させることを特徴とする。
半導体層と金属層とからなる半導体デバイスにおいて、半導体層と金属層との間の熱応力は、主に面方向の熱膨張係数の差に起因して生じると思料される。
しかしながら、前記半導体デバイスの製造方法においては、金属層形成工程において、金属層の内部に前記材料をある一定以上分散させることにより、金属膜の面方向の熱膨張係数は小さくなる。
これにより、前記半導体デバイスの製造方法によれば、半導体層の表面に金属層を形成した後の製造工程において半導体層と金属層との間に大きな熱応力が発生することが抑止され、且つ熱伝導度が向上し放熱に寄与する。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記金属層形成工程で、金属層を電鋳法で形成すると共に、前記電鋳法で使用される電鋳浴に、表面を磁性層で被覆して形成した非金属製の前記材料を分散させ、前記半導体層の面と平行または垂直な方向の磁場を前記電鋳浴に印加することによって、前記材料を前記半導体層の面に沿って分散させることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法においては、金属層を電鋳法で形成しているから、厚い金属層を形成する場合においても短期間で金属層を形成できる。また、表面を磁性金属で被覆して形成した非金属製の材料を電鋳浴中に分散させるとともに、この電鋳浴に、窒化ガリウム層の面と平行または垂直な方向の磁場を印加した状態で、金属と非金属製の材料とを共析させるから、得られる金属層においては、非金属製の材料が半導体層の面に沿い、且つこの面に接着した状態で分散され、金属層を薄く形成できる。
本発明の第4の態様は、第1または第2の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記金属層形成工程においては、金属層を電鋳法で形成すると共に、前記電鋳法で使用される電鋳浴に、金属製の前記材料を分散させ、前記半導体層の面と平行または垂直な方向の磁場を前記電鋳浴に印加することによって、前記材料を前記半導体層の面に沿って分散させることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法においては、金属層を電鋳法で形成しているから、厚い金属層を形成する場合においても短期間で金属層を形成できる。また、金属製の材料を電鋳浴中に分散させるとともに、この電鋳浴に、窒化ガリウム層の面に沿った方向の磁場を印加した状態で、金属と金属製の材料とを共析させるから、得られる金属層においては、金属製の材料が半導体層の面方向に沿って分散される。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記半導体層が窒化ガリウム層であることを特徴とする。
本発明の第6の態様は、第2の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記半導体層が窒化ガリウム層であり、前記単結晶基板がサファイア基板であることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法において半導体層として使用される窒化ガリウムは、耐熱性に優れ、バンドギャップが大きいから、耐電圧が高く、且つ動作速度の速い半導体デバイスが製造できる。
本発明の第7の態様は、第3の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記非金属製の材料が、炭素繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ガラス繊維、およびシリコン化合物繊維からなる群から選択された非金属性繊維であることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法で使用されるこれらの非金属性の繊維は、何れも通常の金属と比較して熱膨張率が小さいので、金属層中に面に沿って配置させることにより、金属層の面方向に沿った熱膨張、熱収縮を効果的に抑制できる。
本発明の第8の態様は、第3の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記磁性層が、前記非金属製の材料の表面にニッケル、コバルト、鉄、およびこれらの合金から選択された1種または2種以上の磁性金属を無電解鍍金して形成されたものであることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法においては、非金属製の材料の表面に磁性金属を無電解鍍金することにより、非金属製の材料の表面に磁性層を形成しているから、金属層においては、非金属製の材料と、マトリクスを形成する金属との密着性が良好である。
本発明の第9の態様は、第4の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記金属製の材料が熱膨張係数の低い鉄ニッケル合金繊維であることを特徴とする。
本発明の第10の態様は、第7または第9の半導体デバイスの製造方法において、前記非金属性繊維または鉄ニッケル合金繊維の割合が、前記金属層の40〜90体積%であることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法においては、非金属製繊維または鉄ニッケル合金繊維の割合が金属層の40体積%以上でなければ、金属層と窒化ガリウム層との間に大きな熱応力が発生するのを抑止できず、また、金属層の90体積%を超えると、電着が不均一に進行するので好ましくはない。
本発明の第11の態様は、第1〜第4の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記材料が非金属製または金属製の粒子であることを特徴とする。
本発明の第12の態様は、第11の態様の半導体デバイスの製造方法において、非金属製または金属製の粒子の割合が、前記金属層の65〜95体積%であることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法においては、非金属製または金属製の粒子の割合が金属層に対して65体積%以上でなければ金属層と窒化ガリウム層との間に大きな熱応力が発生するのを抑止できず、また、金属層に対して95体積%を超えると、電着が不均一に進行するので好ましくはない。
本発明の第13の態様は、第1〜第4の態様の半導体デバイスの製造方法において、前記金属層においてマトリクスを構成する金属が銅、銅合金、ニッケル、およびニッケル合金のいずれかであることを特徴とする。
前記半導体デバイスの製造方法において金属層として使用される銅、銅合金、ニッケル、およびニッケル合金は、熱伝導性および導電性が高いから、得られる窒化ガリウム基板はLED用として好ましく使用される。
本発明の第14の態様は、半導体デバイスに関し、半導体層と、前記半導体層の上に形成され、内部に、熱膨張係数が前記半導体層の熱膨張係数以下である材料が分散された金属層と、を有することを特徴とする。
前記半導体デバイスにおいては、金属層の内部において、半導体層の面に沿ってこの半導体層の熱膨張係数以下の熱膨張係数を有する材料が分散されているから、金属層の半導体層の面に沿った方向の熱膨張および熱収縮が抑制される。したがって、製造工程において半導体層と金属層との間に大きな熱応力が生じることが抑制される。
以上説明したように本発明によれば、半導体層と金属層との間に大きな熱応力が生じることが抑止できる半導体デバイスの製造方法、および半導体層と金属層との間の熱応力が小さく、特に、電着により金属が成長する電鋳の採用により半導体層と金属層との間が完全に密着され熱伝導度の向上によって放熱効果が優れた半導体デバイスを提供することができる。
図1は、本発明の半導体デバイスの製造方法の一例に付き、主要な工程を示す工程図である。 図2は、図1に示す半導体デバイスの製造方法で使用される電鋳装置の一例について構成を示す概略断面図である。 図3は、図2に示す電鋳装置において、電鋳浴中に分散された非金属無機繊維が、電磁石が形成する磁場によって窒化ガリウム層の面に沿って配列されることを示す説明図である。 図4は、図1に示す半導体デバイスの製造方法で使用される電鋳装置の別の例について構成を示す概略断面図である。
以下、本発明の半導体デバイスの製造方法の一例について図面を用いて説明する。なお、以下の例は、半導体層として窒化ガリウム層1を用いた例である。
図1(A)に示すように、単結晶基板であるサファイア基板3の表面にバッファ層3Aを形成する。バッファ層3Aに使用されるものとしては、窒化ガリウム(GaN)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)、一窒化クロム(CrN)などが挙げられる。
次に、図1(B)に示すように、ガリウム層形成工程においてサファイア基板3のバッファ層3Aの表面にエピタキシャル法などにより、pーGaN層、pーAlGaN層、InGaN層、およびn−GaN層からなる窒化ガリウム(GaN)の層を形成する。窒化ガリウム層1の厚さは、例えば0.1〜10μm、好ましくは0.8〜8μmの範囲とすることができるが、窒化ガリウム層1の厚さは、図1(D)に示すように得られる窒化ガリウム基板10の用途に応じて適宜設定できる。また、得られた窒化ガリウム基板10から垂直構造型LEDを製造する場合には、バッファ層3Aの上にn型窒化ガリウム層を形成し、その上にアクティブ多重量子井戸(MQW)層を形成し、更にその上にp型窒化ガリウム層を形成してもよい。
次に、図1(C)に示すように、金属層形成工程で、窒化ガリウム層1におけるサファイア基板3とは反対側の面に、金属層2を形成する。金属層2においてマトリクスを構成する金属としては、熱伝導性および導電性の点で銅が好ましいが、銅合金、ニッケル、ニッケル合金でも良い。金属層2の厚みは、窒化ガリウム基板10の用途に応じて適宜設定できるが、通常は20〜1000μm程度であり、好ましくは50〜500μm程度であり、更に好ましくは60〜400μm程度である。
金属層2の内部には半導体層である窒化ガリウム層1と同等もしくはそれよりも小さい熱膨張係数を有する材料4が分散されている。この材料4として、非金属製または金属製の繊維を用いているが、後述するように表面を磁性層5で被覆される非金属製の材料4のが窒化ガリウム層1の面方向に沿って分散させるため、金属層2を薄く形成できる。
金属層2が形成されたら、図1(D)に示すように、サファイア基板剥離工程において窒化ガリウム層1からサファイア基板3を剥離すると窒化ガリウム基板10が得られる。
サファイア基板3の剥離には、サファイア基板3の側からレーザ光を照射してサファイア基板3を剥離するレーザーリフトオフ法、およびバッファ層3Aを化学薬品によって溶解するケミカルリフトオフ法が使用できる。また、バッファ層3Aが窒化ホウ素のように劈開製のあるものであれば、バッファ層3Aの劈開性を利用してサファイア基板3を剥離してもよい。
以下、金属層形成工程について詳説する。
ここで、金属層2における非金属製の材料(繊維)4の分散割合は、金属層2と窒化ガリウム層1との面方向の熱膨張率の差を小さくして金属層2と窒化ガリウム層1との間に大きな熱応力が発生するのを抑止する観点からは、金属層の40体積%以上が好ましい。但し、金属層に対する非金属製の材料(繊維)4の割合が90体積%を超えると、電着が不均一に進行するという問題点が生じるから好ましくない。
ここで、金属層2は、電鋳法または無電解鍍金法によって形成できる。したがって、金属層2を電鋳法で形成する場合は電鋳浴に、無電解鍍金法で形成する場合は無電解鍍金浴に非金属製の材料(繊維)4を分散させる。したがって、金属層2における非金属製の材料(繊維)4の分散割合が上記の範囲になるようにするため、電鋳浴または無電解鍍金浴中の非金属製の材料(繊維)4の分散割合は、体積が電鋳浴または無電解鍍金浴100に対して1〜30の範囲が好ましい。
非金属製の材料(繊維)4としては、具体的には、グラファイト繊維、グラファイト繊維以外の炭素繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ガラス繊維、およびシリコン化合物繊維が挙げられる。
また、金属製の材料(繊維)4としては、具体的には、鉄ニッケル合金繊維(商品名「インバー」、「コバール」など)が挙げられる。
非金属製の材料(繊維)4の直径は、通常は1〜30μm程度であり、好ましくは4〜16μm程度であるが、この範囲には限定されず、直径1μm未満の繊維、および直径が10μmを超える繊維も使用される。また、後述するように、窒化ガリウム層1の面に沿った方向の磁場を印加して非金属製の材料(繊維)4を配置させる場合は、図2(B)に示すように、非金属製の材料(繊維)4の表面を磁性層5で被覆することが好ましい。磁性層5は、たとえば非金属製の材料(繊維)4の表面を磁性金属で電気鍍金または無電解鍍金して形成される。
磁性金属としては、ニッケル、コバルト、鉄、およびこれらの合金が挙げられる。また、非金属製の材料(繊維)4の表面を磁性金属で被覆する方法としては、鍍金および無電解鍍金が挙げられる。被覆厚みは特に限定はないが、0.1μm〜2μm、好ましくは0.4〜1.2μmとすることができる。
以下、電鋳法で金属層2を形成するのに使用される電鋳装置20について図面を用いて説明する。
図2(A)に示すように、電鋳装置20は、電鋳浴23を収容するとともに、サファイア基板3とその上に形成された窒化ガリウム層1とからなる窒化ガリウム基板半成品11が、面が垂直になるように配設される電鋳槽22と、電鋳槽22の内部に、窒化ガリウム基板半成品11に相対するように配置された陽極21と、直流電源25と、電鋳槽22の外側における窒化ガリウム基板半成品11の近傍にて、窒化ガリウム基板半成品11に対して平行に配置された電磁石24と、を備える。
陽極21は、金属層2を形成する金属と同種の金属の板が使用される。したがって、金属層2として銅の層を形成する場合は陽極21としては銅板が使用される。
窒化ガリウム基板半成品11は直流電源25の陰極に、陽極21は直流電源25の陽極に接続される。なお、電解電圧をかける前に窒化ガリウム基板半成品11の面を蒸着によりニッケルでコートし、その後、銅をコートしておく必要がある。この組合せは、チタンと銅、チタンとニッケルと銅等、任意の組合せが可能である。
図3(A)に示すように、電鋳槽22の外部における窒化ガリウム基板半成品11の近傍には、N極が上方を、S極が下方を向くように電磁石24が配設されている。
したがって、図3(A)に示すように、電磁石24に通電していないときは、非金属製の材料(繊維)4は電鋳浴23中にアトランダムに分散している。これに対して、図3(B)に示すように、電磁石24に通電すると、矢印aで示すように、窒化ガリウム基板半成品11における窒化ガリウム層1の面と平行な磁場が生じる。ここで、電鋳浴23中に分散された非金属製の材料(繊維)4の表面には磁性層5が形成されているから、非金属製の材料(繊維)4は磁力線aに沿って並ぶ。これにより、非金属製の材料(繊維)4は窒化ガリウム層1の面に沿って密着して配置される。
図3(B)と異なり、図3(C)に示すように、磁界が窒化ガリウム基板半成品11の面と垂直になるように電磁石24を窒化ガリウム基板半成品11の面と平行に配設しても良い。この場合も、電磁石24に通電すると、矢印bで示すように、窒化ガリウム基板半成品11における窒化ガリウム層1の面と平行な磁場が生じ、非金属製の材料(繊維)4は磁力線bに沿って並ぶ。これにより、図3(B)と同様に非金属製の材料(繊維)4は窒化ガリウム層1の面に沿って密着して配置される。このように磁石を使うことにより、堤防長材料の密度が高い金属層が容易に得られる。
なお、電鋳槽22の内部に磁石24を配置する代わりに、図4に示すように、電鋳槽22の底面における窒化ガリウム基板半成品11の近傍に撹拌装置26を設け、この撹拌装置26によって矢印cに示すように窒化ガリウム基板半成品11における窒化ガリウム層1の面に沿った流れを形成し、この流れcによって非金属製の材料(繊維)4を窒化ガリウム層1の面に沿って配置させてもよい。
ここで、撹拌装置26で形成される流れは実際には渦流であるから、窒化ガリウム層1の表面に生じる流れは、矢印cで示す窒化ガリウム層1の面に沿った方向の成分だけでなく、前記方向に直交する方向の成分も有する。
したがって、金属層2の内部において、非金属製の材料(繊維)4は互いに平行な方向ではなく、アトランダムな方向に配置される。したがって、得られる金属層2においては、窒化ガリウム層1の面に平行な方向であれば、どの方向においても熱膨張率が小さくなるから、金属層2と窒化ガリウム層1との間の熱応力の発生をより効果的に抑止できる。
また、窒化ガリウム層1の表面に生じる流れからの力によって非金属製の材料(繊維)4を配置させるから、非金属製の材料(繊維)4の表面に磁性層5を形成する必要がなく、非金属製の材料(繊維)4をそのまま使用できる。
金属層2として銅の層を形成する場合は、電鋳浴23としては、硫酸銅浴、ホウフッ化銅浴、ケイフッ化銅浴、チタンフッ化銅浴、アルカノールスルフォン酸、およびピロリン酸銅浴などが使用される。電流密度および溶液温度などの電鋳条件は、電鋳浴23の種類に応じて適宜設定できる。なお、金属層2として銅の代わりに、ニッケル、コバルト、鉄を電鋳浴23として利用できるが、これら3つの金属の合金を含む化合物の塩として塩化物塩、硫酸塩、スルファミン酸塩などが使える。
以上、半導体層が窒化ガリウム層1であり、単結晶基板としてサファイア基板3を使用した例について説明したが、本発明の半導体デバイスの製造方法は、半導体層として窒化ガリウム以外の半導体、例えば炭化珪素を使用し、単結晶基板としてサファイア基板以外のものを使用する半導体デバイスの製造方法にも適用できる。
また、非金属製の材料(繊維)4として非金属繊維を用いたが、この代わりにグラファイト粒子、グラファイト粒子以外の炭素粒子、アルミナ粒子、シリカ粒子、ガラス粒子、およびダイヤモンド粒子等の非金属製粒子を用いても良い。この場合、金属層2における非金属製粒子の分散割合は金属層2の65〜95体積%が好ましい。
(1)実施例1
先ず、トリメチルガリウムとアンモニアとを用いるMOCVD法、および塩化ガリウムとアンモニアとを用いるハイドライドVPE法により、サファイア基板3の表面に窒化ガリウムからなるバッファ層3Aを形成し、次いで、バッファ層3Aの上に厚さ0.5〜10μmの窒化ガリウム膜1を形成して窒化ガリウム基板半成品11を得た。
次に、得られた窒化ガリウム基板半成品11を、図2に示す電鋳装置20の電鋳槽22の内部に装着し、電鋳槽22を、電鋳浴23で満たした。電鋳浴23としては、表1の組成を有する硫酸銅浴とピロリン酸銅浴とを用いた。
Figure 2014065948
なお、非金属製の材料(繊維)4として直径5μm、長さ10mmのグラファイト繊維4の表面に、磁性層5として、ニッケル鍍金によって厚さ0.5μmのニッケル層を形成したものを用いた。
電鋳浴23中のグラファイト繊維4の分散量は、体積が電鋳浴100当り1とした。
そして、直流電源25の陰極を窒化ガリウム基板半成品11に、陽極を銅板からなる陽極21に接続し、電鋳浴の液温を15〜65℃に保持して電流密度1〜10A/dmで電鋳を行い、窒化ガリウム層1におけるサファイア基板3とは反対側の面に厚さ100μmの銅からなる金属層2を形成した。
金属層2が形成されたら、サファイア基板3の側から強度0.25J/cmのレーザ光を照射し、サファイア基板3と窒化ガリウム層1との境界において窒化ガリウムを溶解させてサファイア基板3を剥離し、窒化ガリウム基板10を得た。
次いで、得られた窒化ガリウム基板10の金属層2中のグラファイト繊維4の割合を測定した。先ず、窒化ガリウム基板10の重量を測定し、その後、金属層2中のグラファイト繊維4を得た後、重量を測定し、質量の測定値に基づいてグラファイト繊維4の体積を求めた。その結果、金属層2におけるグラファイト繊維4の割合は金属層2の75体積%であった。
次いで、金属層2の面方向の熱膨張率を測定した。3次元測定機上にホットプレートを設置し、金属層2を加熱しながら各温度でのピッチを測定し、熱膨張率を求めた。
その結果、金属層2の熱膨張率は、5.8×10−6/Kと、グラファイト繊維4を含まない銅の面方向の熱膨張率16×10−6/Kよりも遥かに小さく、窒化ガリウムの熱膨張率である5.6×10−6/Kに近い値を示した。
(2)実施例2
実施例1において、電鋳浴23に分散させるグラファイト繊維4の分散量は、体積が電鋳浴100当り0.5とした以外は、サファイア基板3の剥離、得られた窒化ガリウム基板10の金属層2中におけるグラファイト繊維4の割合の測定、および金属層2の熱膨張率の測定については実施形態1と同様に実施した。この結果、グラファイト繊維4の割合は45体積%、金属層2の熱膨張率は、7.5×10−6/Kであった。
1 窒化ガリウム層(半導体層)
2 金属層
3 サファイア基板(単結晶基板)
3A バッファ層
4 材料(非金属製の繊維:グラファイト繊維)
5 磁性層
11 窒化ガリウム基板半成品
20 電鋳装置
21 陽極
22 電鋳槽
23 電鋳浴
24 電磁石
25 直流電源
26 撹拌装置

Claims (14)

  1. 半導体層上に金属層を形成する金属層形成工程を有し、
    前記金属層形成工程においては、前記金属層の内部に、前記半導体層の熱膨張整数以下の熱膨張係数を有する材料を分散させる
    半導体デバイスの製造方法。
  2. 単結晶基板上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    前記半導体層における前記単結晶基板とは反対側の面に金属層を形成する金属層形成工程と、
    前記半導体層から前記単結晶基板を剥離する単結晶基板剥離工程と、
    を有し、
    前記金属層形成工程においては、前記金属層の内部に、熱膨張係数が前記半導体層の熱膨張係数以下である材料を分散させる
    半導体デバイスの製造方法。
  3. 前記金属層形成工程においては、金属層を電鋳法で形成すると共に、前記電鋳法で使用される電鋳浴に、表面を磁性層で被覆して形成した非金属製の前記材料を分散させ、前記半導体層の面と平行または垂直な方向の磁場を前記電鋳浴に印加することによって、前記材料を前記半導体層の面に沿って分散させる請求項1または2に記載の半導体デバイスの製造方法。
  4. 前記金属層形成工程においては、金属層を電鋳法で形成すると共に、前記電鋳法で使用される電鋳浴に、金属製の前記材料を分散させ、前記半導体層の面と平行または垂直な方向の磁場を前記電鋳浴に印加することによって、前記材料を前記半導体層の面に沿って分散させる請求項1または2に記載の半導体デバイスの製造方法。
  5. 前記半導体層は窒化ガリウム層である請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体デバイスの製造方法。
  6. 前記半導体層は窒化ガリウム層であり、前記単結晶基板はサファイア基板である請求項2に記載の半導体デバイスの製造方法。
  7. 前記非金属製の材料は、炭素繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ガラス繊維、およびシリコン化合物繊維からなる群から選択された非金属製繊維である請求項3に記載の半導体デバイスの製造方法。
  8. 前記磁性層は、前記非金属製の材料の表面にニッケル、コバルト、鉄、およびこれらの合金から選択された1種または2種以上の磁性金属を無電解鍍金して形成されたものである請求項3に記載の半導体デバイスの製造方法。
  9. 前記金属製の材料は、鉄ニッケル合金製繊維である請求項4に記載の半導体デバイスの製造方法。
  10. 前記非金属製繊維または鉄ニッケル合金繊維の割合は、前記金属層の40〜90体積%である請求項7または請求項9に記載の半導体デバイスの製造方法。
  11. 前記材料は、非金属製または金属製の粒子である請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体デバイスの製造方法。
  12. 前記非金属製または金属製の粒子の割合は、前記金属層の65〜95体積%である請求項11に記載の半導体デバイスの製造方法。
  13. 前記金属層においてマトリクスを構成する金属は、銅、銅合金、ニッケルおよびニッケル合金のいずれかである請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体デバイスの製造方法。
  14. 半導体層と、
    前記半導体層の上に形成され、内部に、熱膨張係数が前記半導体層の熱膨張係数以下である材料が分散された金属層と、
    を有する半導体デバイス。
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