JP2014065172A - ハードコートフィルム付アクリル樹脂 - Google Patents

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裕明 山田
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Abstract

【課題】透明性、高表面硬度性、密着性、耐候性、耐薬品性、耐久性及び耐熱性に優れたハードコートフィルム付アクリル樹脂を提供する。
【解決手段】アクリル樹脂の表面に接着層を介してハードコートフィルムが貼着されたハードコートフィルム付アクリル樹脂であって、ハードコートフィルムが、少なくとも光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を硬化させて、波長550nmでの光透過率が90%以上であると共にガラス転移温度が250℃以上である樹脂層を最表面に有し、且つ、樹脂層の厚みが10μm以上及び200μm以下であることを特徴とするハードコートフィルム付アクリル樹脂である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハードコートフィルム付アクリル樹脂に関するものである。詳しくは、透明性、高表面硬度性、密着性、耐候性、耐薬品性、耐久性及び耐熱性に優れたものであり、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置をはじめ、保護ガラス、建材用窓ガラス、車両用窓ガラス等の建築、各種工業用途に好適なハードコートフィルム付アクリル樹脂に関するものである。
ガラスは優れた光線透過率、ガスバリア性、寸法特性等から様々な用途に使用されている。特に、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等に代表されるフラットディスプレイの分野では、より高性能で高価なガラスが提供されている。しかしながら、これらの用途では、フラットディスプレイに対する薄肉化、軽量化、低価格化の要求から、ガラスに代わって軽量、安価なアクリル樹脂等のプラスチックで代替することが試みられている。しかしながら、アクリル樹脂等はガラスよりも表面硬度が低く傷が付きやすいことから、それを防ぐために表面に塗料を塗布したり、硬化性フィルムを貼り合わせるなどして表面を保護する必要がある。このようなアクリル樹脂として、代表的なものにポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)がある。
例えば、特開平11−92690号公報(特許文献1)には、アクリル樹脂をはじめとする各種樹脂製品の表面に付与できる紫外線硬化タイプのハードコート材が記載されている。そしてこの特許文献1には、有機溶剤に分散したシリカを用いている。また、特開2008−107406号公報(特許文献2)にはポリカーボネート(PC)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)の表面にハードコート処理されたパネルの製造方法及び処理パネルが記載されている。
特開平11−92690号公報 特開2008−107406号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたハードコート材では鉛筆硬さの評価における荷重が不明であって実際にどの程度の表面硬度を有するか定かではなく、また、比較的鉛筆硬さが高いとされるものでは密着性や吸水後密着性が不十分であるといった問題がある。加えて、吸水後密着性が高いものでは鉛筆硬度4H程度と充分な硬度が得られていない。さらに、有機溶剤との使用により基材を損傷、透明性を損なうという問題がある。また、特許文献2に記載された処理パネルでは鉛筆硬度3H程度と十分な表面硬度が得られていないといった問題がある。これらのことより信頼性、性能で満足できるものではなく、例えばフラットディスプレイの分野や車両用窓ガラスの分野において要求される性能を十分に満たすことができない。
本発明は、表面硬度が高く耐傷付性に優れるとともに、さらに透明性、密着性、耐候性、耐薬品性、耐久性、耐熱性及び生産性に優れたハードコートフィルム付アクリル樹脂を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、透明性を有するアクリル樹脂からなる基材の表面に、少なくとも光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含んだ樹脂層を形成することにより、透明性、高表面硬度性、密着性、耐候性、耐薬品性、耐久性及、耐熱性及び生産性に優れたハードコートフィルム付アクリル樹脂が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、アクリル樹脂よりなる基材に接着層を介してハードコートフィルムが貼着されたハードコートフィルム付アクリル樹脂であって、ハードコートフィルムが、少なくとも光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を硬化させて、波長550nmでの光透過率が90%以上であると共にガラス転移温度が250℃以上である樹脂層を最表面に有し、且つ、該樹脂層の厚みが10μm以上及び200μm以下であることを特徴とするハードコートフィルム付アクリル樹脂である。
本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂において、ハードコートフィルムの最表面に形成される樹脂層は、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を硬化させるようにする。ここで、ハードコートフィルムは、樹脂層とガラス転移温度が70℃以上220℃以下の透明プラスチック層とが積層されてなるものであるのが好ましい態様である。
また、本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂において、樹脂層を形成する光硬化性樹脂組成物が、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を3重量%以上含有するのが好ましい態様である。
また、本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂において、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(2)
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサン樹脂であるのが好ましい態様である。
更に、本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂において、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(1)
RSiX3 (1)
〔但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基若しくはビニル基のいずれか一つを有する有機官能基、又は下記一般式(3)、(4)若しくは(5)
Figure 2014065172
(但し、mは1〜3の整数であり、R1は水素原子又はメチル基を示す)であり、Xは加水分解性基を示す〕で表されるケイ素化合物を有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂であるのが好ましい態様である。
更にまた、本発明においては、接着層が光硬化性樹脂から形成されるか、又は両面粘着シールから形成されるのが好ましい態様である。
本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂は、透明性、高表面硬度性、密着性、耐候性、耐薬品性、耐久性、耐熱性及び生産性に優れる。そのため、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置をはじめ、保護ガラス、建材用窓ガラス、車両用窓ガラス等の建築、各種工業用途に好適なハードコートフィルム付アクリル樹脂である。
本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂の断面模式図の一例を示す。
以下、本発明のハードコートフィルム付アクリル樹脂について、詳細に説明する。
図1には、アクリル樹脂よりなる基材3に接着層2を介してハードコートフィルム(透明プラスチックフィルム1+樹脂層4)が貼着されたハードコートフィルム付アクリル樹脂が示されている。本発明において、ハードコートフィルム付アクリル樹脂のハードコートフィルムを形成する樹脂層は、波長550nmでの光透過率が90%以上であると共に、ガラス転移温度(耐熱温度)が250℃以上である必要がある。このような樹脂層を形成するに際して、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を用いるようにする。光硬化性樹脂組成物におけるかご型のシルセスキオキサン樹脂の含有量については、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5〜30重量%含有するようにするのがよい。光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂が3重量%未満であると、得られるフィルム積層体としてフラットディスプレイの分野での使用耐熱不足となる。
また、この樹脂層は、波長550nmでの光透過率が90%以上である。光透過率が90%未満であると光透過性が不足となり、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を表示装置等に使用した際の視認性に問題が生じたり、その意匠性を損なうおそれがある。また、樹脂層のガラス転移温度は250℃以上である。ガラス転移温度が250℃未満であると、例えばフラットディスプレイの分野や車両用窓ガラスの分野での使用時に耐熱不足となる。積層される樹脂層の耐熱温度は高いほど好ましいものであり、積層される樹脂層の他の品質である透明性、高表面硬度性、密着性、耐候性、耐薬品性、及び耐久性を阻害しない範囲でガラス転移温度が高い方が望ましいが、もともと基材であるアクリル樹脂のTgが低いため高耐熱が求められる用途には不向きであることなどから、その上限は実質的には300℃程度で十分である。
光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂としては、例えば、次のようなものが適用できる。
先ず、好ましいかご型シルセスキオキサンとしては、下記一般式(1)
RSiX3 (1)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、Xは加水分解性基を示す)で表されるケイ素化合物を有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂である。
このようにして得られるかご型シルセスキオキサンは、下記一般式(2)
[RSiO3/2]n (2)
(但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサンを主成分として含有する樹脂である。なお、再縮合反応後にはかご型シルセスキオキサン以外のランダム構造を有するシルセスキオキサンが含まれる場合があるが、そのまま使用しても差し支えない。この場合一般式(2)で表されるかご型シルセスキオキサンが40%以上含有していることが好ましい。
更に、上記一般式(1)及び一般式(2)において、Rが下記一般式(3)、(4)又は(5)
Figure 2014065172
(但し、mは1〜3の整数であり、R1は水素原子又はメチル基を示す)で表される有機官能基であることがより好ましい。
本発明においては、分子量分布及び分子構造が制御され、かつ、ケイ素原子全てに(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基を有する有機官能基からなる反応性官能基を有するかご型シルセスキオキサン樹脂であるのが好ましい。本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれるかご型シルセスキオキサン樹脂は、分子量分布及び分子構造が制御されたかご型シルセスキオキサン樹脂のほか、このようなかご型シルセスキオキサン樹脂と、上記(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基を有する有機官能基と共重合可能な不飽和基を有する他の樹脂との樹脂混合物であってもよく、また、上記式(2)で表されるn数の異なる成分を含んだ樹脂混合物であってもよい。更には、かご型シルセスキオキサン樹脂がオリゴマーであってもよい。ここで、かご型シルセスキオキサン樹脂を主成分として含有する樹脂混合物において、混合に適した樹脂としては、かご型シルセスキオキサン樹脂と相溶性及び反応性を有する樹脂であれば特に制限されないが、(メタ)アクリレート及びエポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が好ましいものである。このような樹脂混合物として用いる場合は一般式(2)で表される構造を有するかご型シルセスキオキサンを3%以上、好ましくは10〜99%配合するようにして用いることができる。さらに光硬化性を阻害しなければ、光硬化性樹脂組成物にフィラー系添加物を加えてもよい。
また、光硬化性樹脂組成物には、通常、光重合開始剤が配合される。また、本発明では、適当な溶媒を希釈剤として用い光硬化性樹脂組成物の粘度調整等して用いることもできるが、溶媒の揮発除去工程を考慮すると時間を要し生産効率が低下すること、硬化後に得られる樹脂層内部に残留溶媒等が存在して成形フィルムの特性低下につながることなどから、塗布される光硬化性樹脂組成物中、溶媒の含有量は5%以下にとどめておくことがよく、実質的には溶媒が含有されていないものを使用することが好ましい。
また、ハードコートフィルムは、上記光硬化性樹脂組成物より形成された樹脂層よりなる単独のハードコートフィルムとして用いてもよいし、透明なプラスチックフィルムの上に樹脂層を形成して、「樹脂層−透明プラスチック層」を有した積層体としてもよい。この単独のハードコートフィルムあるいは「樹脂層−透明プラスチック層」からなるフィルム積層体において、光硬化性樹脂組成物を硬化して得る樹脂層の厚みは10〜200μm、好ましくは20〜150μmの範囲内であるのがよい。樹脂層の厚みが10μmより薄いと耐熱性や表面硬度性が十分に性能発揮されず、反対に200μmより厚くなると樹脂層部分の硬化収縮により、変形等の発生が懸念される。
また「樹脂層−透明プラスチック層」からなるフィルム積層体においては、樹脂層と透明プラスチック層との厚みの比率(樹脂層の厚み÷透明プラスチック層の厚み)が0.1以上及び5.0以下となることが好ましい。この厚みの比率が0.1に満たないと樹脂層が薄くなり過ぎて、光硬化性樹脂組成物の特徴である高耐熱性の効果が十分に発揮されず、ベースに用いる透明プラスチックフィルムの耐熱特性の向上が見込めなくなる。一方、厚みの比率が5.0を超えると樹脂層が厚くなり過ぎて、得られるフィルム積層体が破損しやすくなるおそれがある。更に、ベースの透明プラスチックフィルムの両面に光硬化性樹脂組成物を塗工し硬化させて、「樹脂層−透明プラスチック層−樹脂層」の三層構造からなるフィルム積層体としてもよい。樹脂層を片面のみに設けた「樹脂層−透明プラスチック層」に比べてフィルム積層体の反りや変形等を更に低減させることができる。尚、透明プラスチックフィルムの両面に樹脂層を形成する場合には、それぞれの樹脂層が本発明で規定する各条件を満たすようにするのが好ましい。すなわち、例えば樹脂層と透明プラスチック層との厚みの比率は各樹脂層単独で透明プラスチック層との厚み比率が上述した範囲となるようにするのがよい。また、両樹脂層を同一成分のから形成してもよく、各面に塗布する光硬化性樹脂組成物を異なるようにしてもよい。
また、フィルム積層体を形成する透明プラスチックフィルムについては、波長550nmでの光透過率は80%以上であることが好ましい。光透過率が80%未満であると得られるフィルム積層体として光透過性が不足となり、ハードコートフィルム付PMMAの視認性に問題が生じたり、意匠性を損なうおそれがある。また、この透明プラスチックフィルムについてはガラス転移温度(耐熱温度)が70℃以上であるものを用いるのがよい。ガラス転移温度が70℃未満であると車載用等の高温となる使用環境下において熱によるうねり、そりが発生するおそれがある。また、ガラス転移温度は220℃以下であるのがよい。透明プラスチックフィルムの耐熱温度が220℃を越える場合、これらのフィルムは十分に耐熱性を有しており、樹脂層と共に積層体構造を形成する意図が小さくなる。
このような透明プラスチックフィルムの材質として、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBT(ポリブチレンフタレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、COC(シクロオレフィンコポリマー)、PC(ポリカーボネート)、アセテート、アクリル、フッ化ビニル、ポリアミド、ポリアリレート、セロファン、ポリエーテルスルホン、ノルボルネン樹脂系等のフィルムを例示することができ、これらのフィルムを単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。特に耐熱性と透明性に優れ、諸特性のバランスのとれたPMMA(ポリメチルメタクリレート)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、及びCOC(シクロオレフィンコポリマー)が好ましい。また、樹脂層との密着性に優れた透明プラスチックフィルムを使用するのが望ましいが、樹脂層との密着性をより向上させるために、例えば透明プラスチックフィルムの表面にコロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理等の表面活性処理を行ってもよい。
また、透明プラスチックフィルムの厚みについては、上述した樹脂層との厚みの比率を満たすことが必要であるが、単独の厚みとしては好ましくは0.05mm以上であるのがよい。透明プラスチックフィルムの厚さが0.05mmに満たない場合、樹脂層の硬化時の収縮による変形の発生のおそれや塗工時の張力に耐えられないおそれがある。尚、透明プラスチックフィルムの表面形状については、平坦性を有するものであっても、表面に凹凸加工が施されているものであってもよい。ただし、透明性を阻害しない表面形状が好ましい。
光硬化性樹脂組成物は、液状であることから公知の塗布装置で塗布できるが、塗布ヘッドを用いて硬化反応を起こすとゲル状の付着物が筋や異物の原因となるため、望ましくは塗布ヘッドには紫外線が当たらないようにするのがよい。塗布方式としては、グラビアコート、ロールコート、リバースコート、ナイフコート、ダイコート、リップコート、ドクターコート、エクストルージョンコート、スライドコート、ワイヤーバーコート、カーテンコート、押出コート、スピナーコート等の公知の方法を用いることができる。
光硬化性樹脂組成物は、透明プラスチックフィルムに塗工し流延させた後、光硬化を実施するが、この光硬化としては、紫外線照射法が一般的である。通常、紫外線ランプを使用して紫外線を発生させて照射することができる。紫外線ランプには、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、パルス型キセノンランプ、キセノン/水銀混合ランプ、低圧殺菌ランプ、無電極ランプ等があり、いずれも使用することができる。これらの紫外線ランプの中でも、メタルハライドランプもしくは高圧水銀ランプが好ましい。照射条件はそれぞれのランプ条件によって異なるが、照射露光量が20〜10000mJ/cm2程度であればよく、好ましくは100〜10000mJ/cm2である。また、光エネルギーの有効利用の観点から、紫外線ランプには楕円型、放物線型、拡散型等の反射板を取り付けるのが好ましく、さらには、冷却対策として熱カットフィルター等を装着するようにしてもよい。
また、紫外線ランプの照射箇所には、冷却装置を有していることが好ましい。この冷却装置により、紫外線ランプからの発生する熱に誘発される透明プラスチックフィルム等の熱変形を抑制することができる。冷却方式としては、空冷方式、水冷方式等の公知の方法がある。
紫外線硬化反応はラジカル反応であるため酸素による反応阻害を受ける。そのため、光硬化性樹脂組成物は、透明プラスチックフィルムへ塗工、流延後、光硬化を実施するが、塗工、流延後、酸素阻害を防止するため、光硬化性樹脂組成物上へ透明カバーフィルムを施し、流延された原料の液状光硬化性樹脂の表面では酸素濃度を1%以下にすることが好ましく、0.1%以下にすることがより好ましい。酸素濃度を小さくするには、表面に空孔がなく、酸素透過率の小さい透明カバーフィルムを採用する必要がある。透明カバーフィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、ポリプロピレン、ポリエチレン、アセテート、アクリル、フッ化ビニル、ポリアミド、ポリアリレート、セロファン、ポリエーテルスルホン、ノルボルネン樹脂系等のフィルムを単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。ただし、光硬化性樹脂組成物との剥離が可能でなければならない。この為、これらの透明カバーフィルムの表面にシリコン塗布、フッ素塗布等の易剥離処理が施されているものが好ましい。ハードコートフィルムが樹脂層単独で形成される場合にも透明プラスチックフィルムに対し同様の易剥離処理を施されているものを用いる。
本発明において、ハードコートフィルムとアクリル樹脂よりなる基材とを接着する接着層を形成する材料については、光硬化樹脂タイプ、熱硬化樹脂タイプ、2液混合反応液タイプ、両面粘着シールタイプ等が挙げられる。このうち、光硬化樹脂タイプには、ラジカル系硬化系とカチオン系硬化系がある。ラジカル系硬化系では、アクリル系、エン/チオール系、ビニルエーテル系などがあり、カチオン系硬化系では、エポキシ系、オキセタン系、ビニルエーテル系などがある。また、熱硬化樹脂タイプでは、エポキシ系、フェノール系、ポリエステル系などがある。以上の様々な接着層材料があり、特に限定するものではないが、熱硬化樹脂タイプ及び2液混合反応液タイプでは、硬化接着時間がかかる。このことより光硬化性樹脂、両面粘着シールを使用した接着層は、ハードコートフィルムとの密着性及び生産性が良好で好ましいものである。接着層の厚さについては特に制限はないが、例えば光硬化性樹脂、両面粘着シールからなる接着層の場合、通常2〜100μmであればガラス表面に対して十分にハードコートフィルムを接着させることができる。
本発明のハードコートフィルムと基材との接着貼り合せ方法については特に制限はないが、例えば基材表面に、上記のような接着層を形成する光硬化樹脂、熱硬化樹脂、2液混合反応液又は両面粘着シールを塗布または貼り付け、その上からハードコートフィルムを圧着ロールにより重ね合わせ、その後、各々の好適な方法により接着させる方法等が採用できる。なお、ハードコートフィルムが樹脂層と透明プラスチックフィルムとの2層からなる場合、耐熱性、耐薬品性、表面硬度性を発現させるため、透明プラスチックフィルム側を接着層に対向させ、樹脂層が最表面にくるようにするのが好ましい。
本発明において用いられるアクリル樹脂については特に制限はなく、得られるハードコートフィルム付アクリル樹脂の用途等に応じて適宜選択するのがよく、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を通じた視認性が要求される場合には透明であることが必要であるが、機能に応じて色や模様等が付されたものであってもよい。また、平板状の板材のみならず、所定の曲面を有したようなものであってもよい。
本発明におけるアクリル樹脂としては、フィルム状に成型された市販のアクリル樹脂を用いることができ、その主成分としてはポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるものを用いることができる。フィルム状に成型されたアクリル樹脂の厚さは剛性を確保する観点から30μm以上であることが好ましく、また、プラスチック素材の特徴である軽量化の効果の観点から200μm以下であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、実施例もしくは比較例中の「部」は重量部を表す。
[実施例1]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS−TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式1)20部、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得たのち、本液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、透明プラスチックフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)の表裏両面に塗布した。そして、透明カバーフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)を塗工した光硬化性樹脂へ圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で照射した。硬化して得られた樹脂層の厚みは0.1mmとなるようにした。その後、透明カバーフィルムを剥離除去し、フィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)を得た。得られたフィルム積層体について、樹脂層の反応率を顕微赤外分光装置を用いて測定した二重結合の変化率から算出した結果は85%以上であった。また、樹脂層の波長550nmでの光透過率を測定したところ91%であった。更には、樹脂層のガラス転移温度について示差走査熱量測定方法にて求めたところ、300℃以上であった。これらの結果を表1にまとめて示す。
Figure 2014065172
Figure 2014065172
そして、アクリル樹脂(三菱レーヨン製MR200、200mm×200mm×厚さ0.5mm)にカチオン系光硬化性接着剤(協立化学産業社製)を5μmの厚みになるように塗布流延した後、上記で得られたフィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)をアクリル樹脂の片面側全面に貼り合せ、圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で両面から照射し、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を得た。得られたハードコートフィルム付アクリル樹脂について、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
[表面硬度測定試験]
鉛筆硬度法(JIS−K5400)に準じて、各種硬度の鉛筆を90度の角度でハードコートフィルム付アクリル樹脂のハードコートフィルム側に当て、荷重750gで引っ掻き、傷が発生したときの鉛筆のかたさを表示した。
[恒温恒湿試験]
ハードコートフィルム付アクリル樹脂を45℃、95%RHの環境下に72時間入れた際のハードコートフィルムと基材との密着性、及び、ハードコートフィルム付アクリル樹脂全体の反り量を評価した。
○:ハードコートフィルムとアクリル樹脂の間で剥離等の発生、外観異常無し
×:ハードコートフィルムとアクリル樹脂の間で剥離等の発生、外観異常有り
[防汚性(耐指紋性)評価試験]
ハードコートフィルム付アクリル樹脂のハードコートフィルム側に指紋を付着させたのち、荷重500gで綿生地にて表面を3往復拭くことにより、指紋の除去性を以下の基準で評価した。
○:フィルムの表面に指紋痕無し
×:フィルムの表面に指紋痕有り
[評価方法:耐薬品試験]
ハードコートフィルムの樹脂層表面にトルエンを滴下し、表面の耐薬品性を以下の基準で評価した。
○:ハードコートフィルムの表面に溶解、荒れ等の外観異常無し
×:ハードコートフィルムの表面に溶解、荒れ等の外観異常有り
Figure 2014065172
[実施例2]
トリメチロールプロパントアクリレート(日本化薬社製KS−TMPA)80部、シルセスキオキサンオリゴマー(下記構造式2)20部、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製IRGACURE 184)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得たのち、本液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、透明プラスチックフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上へ両面に塗布した。そして、透明カバーフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)を塗工した光硬化性樹脂へ圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で照射した。硬化して得られた樹脂層の厚みは0.1mmとなるようにした。その後、透明カバーフィルムを剥離除去し、フィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)を得た。得られたフィルムについて、反応率を測定した結果は85%以上であった。また、実施例1と同様にして、樹脂層の光透過率及びガラス転移温度を求めたところ、表1に示したとおりであった。
Figure 2014065172
そして、実施例1と同様に、アクリル樹脂(三菱レーヨン製MR200、200mm×200mm×厚さ0.5mm)にカチオン系光硬化性接着剤(協立化学産業社製)を5μmの厚みになるように塗布流延した後、上記で得られたフィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)をアクリル樹脂の片面側全面に貼り合せ、圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で両面から照射し、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を得た。得られたハードコートフィルム付アクリル樹脂について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例3]
シルセスキオキサンオリゴマー(上記構造式2)25部、ジペンタエリスリトール(日本化薬社製、商品名「KAYARAD DPHA」)65部、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートDCP−A」10部、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「IRGACURE184」)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得たのち、本液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、透明プラスチックフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上へ両面に塗布した。そして、透明カバーフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)を塗工した光硬化性樹脂へ圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で照射した。硬化して得られた樹脂層の厚みは0.1mmとなるようにした。その後、透明カバーフィルム及び透明プラスチックフィルムを剥離除去し、フィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)を得た。得られたフィルムについて、反応率を測定した結果は85%以上であった。また、実施例1と同様にして、樹脂層の光透過率及びガラス転移温度を求めたところ、表1に示したとおりであった。
そして、実施例1と同様に、アクリル樹脂(三菱レーヨン製MR200、200mm×200mm×厚さ0.5mm)にカチオン系光硬化性接着剤(協立化学産業社製)を5μmの厚みになるように塗布流延した後、上記で得られたフィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)をアクリル樹脂の片面側全面に貼り合せ、圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で両面から照射し、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を得た。得られたハードコートフィルム付アクリル樹脂について、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例4]
シルセスキオキサンオリゴマー(上記構造式2)23部、ジペンタエリスリトール(日本化薬社製、商品名「KAYARAD DPHA」)39部、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートDCP−A」32部、ウレタンアクリレート6部、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「IRGACURE184」)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得たのち、本液状の光硬化性樹脂組成物を塗工装置へ投入し、透明プラスチックフィルム(PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、波長550nmでの光透過率90%以上)上へ両面に塗布した。そして、透明カバーフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、幅300mm、厚さ0.1mm、光透過率90%以上)を塗工した光硬化性樹脂へ圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で両面から照射した。硬化して得られた樹脂層の厚みは0.1mmとなるようにした。その後、透明カバーフィルムを剥離除去し、フィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)を得た。得られたフィルム積層体について、各樹脂層の反応率を測定した結果は85%以上であった。また、樹脂層単独にて光硬化させ、得られた樹脂層の波長550nmでの光透過率を測定したところ91%であった。更には、樹脂層のガラス転移温度について示差走査熱量測定方法にて求めたところ、いずれも300℃以上であった。更にまた、透明プラスチックフィルムのガラス転移温度を示差走査熱量測定方法にて求めたところ72℃であった。これらの結果を表1にまとめて示す。
そして、実施例1と同様に、アクリル樹脂(三菱レーヨン製MR200、200mm×200mm×厚さ0.5mm)にカチオン系光硬化性接着剤(協立化学産業社製)を5μmの厚みになるように塗布流延した後、上記で得られたフィルム積層体(合計厚さ:0.2mm)をアクリル樹脂の片面側全面に貼り合せ、圧着したのち、メタルハライドランプにて紫外線を500mJ/cm2の割合で両面から照射し、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を得た。得られたハードコートフィルム付アクリル樹脂について、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例5]
実施例1と同様のフィルム積層体を作成した後、アクリル樹脂(日東樹脂製 RH20、厚さ:0.5mm)の片面側にカチオン系光硬化性接着剤(協立化学産業社製)を5μmの厚みになるように塗布流延した後、上記と同様に貼り合せし、ハードコートフィルム付アクリル樹脂を得た。その後、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例1]
アクリル樹脂(三菱レーヨン製MR200、厚さ:1.0mm)自体を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
アクリル樹脂(日東樹脂製 RH20、厚さ:1.0mm)自体を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
本発明は、透明性、高表面硬度性、密着性、耐候性、耐薬品性、防汚性、耐久性、耐熱性及び生産性に優れたハードコート層付アクリル樹脂を提供するものである。得られたハードコート層付アクリル樹脂は、例えばCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置に用いられるガラスをはじめ、保護ガラス、建材用窓ガラス、車両用窓ガラス等に代表されるように各種材料に用いられ、特に薄型化が要求されるような材料に好適であり、このようなハードコート層付アクリル樹脂を得ることが可能となる本発明は、その産業上の利用価値が極めて高いものである。
1:透明プラスチックフィルム
2:接着層
3:アクリル樹脂(基材)
4:樹脂層

Claims (6)

  1. アクリル樹脂よりなる基材に接着層を介してハードコートフィルムが貼着されたハードコートフィルム付アクリル樹脂であって、ハードコートフィルムが、少なくとも光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を硬化させて、波長550nmでの光透過率が90%以上であると共にガラス転移温度が250℃以上である樹脂層を最表面に有し、且つ、該樹脂層の厚みが10μm以上及び200μm以下であることを特徴とするハードコートフィルム付アクリル樹脂。
  2. ハードコートフィルムが、樹脂層とガラス転移温度が70℃以上220℃以下である透明プラスチック層とが積層されてなる請求項1に記載のハードコートフィルム付アクリル樹脂。
  3. 樹脂層を形成する光硬化性樹脂組成物が、光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂を3重量%以上含有する請求項1又は2に記載のハードコートフィルム付アクリル樹脂。
  4. 光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(2)
    [RSiO3/2]n (2)
    (但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基のいずれか一つを有する有機官能基であり、nは8、10、12又は14である)で表されるかご型シルセスキオキサン樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルム付アクリル樹脂。
  5. 光硬化性を有するかご型のシルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(1)
    RSiX3 (1)
    〔但し、Rは(メタ)アクリロイル基、グリシジル基若しくはビニル基のいずれか一つを有する有機官能基、又は下記一般式(3)、(4)若しくは(5)
    Figure 2014065172
    (但し、mは1〜3の整数であり、R1 は水素原子又はメチル基を示す)であり、Xは加水分解性基を示す〕で表されるケイ素化合物を有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるかご型シルセスキオキサン樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルム付アクリル樹脂。
  6. 接着層が光硬化性樹脂、又は両面粘着シールから形成される請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルム付アクリル樹脂。
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