JP2014063820A - 基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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正季 室林
Tenwa Yamaguchi
天和 山口
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Shuhei Nishido
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Abstract

【課題】放射温度計による安定した温度制御を可能とし、良好な炭化珪素膜形成を可能とすることである。
【解決手段】基板を保持する基板保持具と、前記基板保持具を囲むように設けられ、反応室を構成する円筒発熱体と、前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管と、前記反応管の下端より下方に配置され前記円筒発熱体の温度を測定する放射温度計とを有し、前記円筒発熱体は長手方向に沿って重ねられた複数のリング状部材からなり、前記リング状部材のうち少なくとも一つには前記放射温度計で温度を測定するための突起部を前記リング状部材の外周部分に設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、シリコンウエハ等の基板に薄膜の生成、不純物の拡散、エッチング等の熱処理を行う基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法に関するものである。
基板を処理する基板処理装置として、例えばSiC(炭化珪素)エピタキシャル膜を処理させる基板処理装置が知られている(特許文献1参照)。このような基板処理装置においては処理温度が1500℃〜1800℃程度と高温領域で基板処理が行われることから、基板処理において、基板上の薄膜の成長や膜厚および膜質均一性は反応室内の温度条件に影響されるため、反応室内の温度を厳格に制御する必要がある。反応室の温度を厳格に制御するためには、反応室を加熱する発熱体の加熱温度を正確に測定し監視及び制御する必要がある。
特開2011−199258号公報
基板処理装置における温度測定は、反応室を加熱する発熱体を直接測定するのではなく、発熱体の周りに設置された例えば断熱部に発熱体の温度を測定するための温度測定用的(突起部)を設け、温度測定用的の温度を放射温度計で測定することで行われてきた。しかしながら、経時変化及び腐食性ガスなどによって温度測定用的を取り付けた例えば断熱部の劣化が発生した場合、温度測定用的の位置ずれが生じ、正確な温度測定が困難となり、加熱温度の監視及び制御が不安定となるという課題があった。
したがって本発明の目的は、発熱体の温度を正確に測定することが可能な基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部を囲むように設けられ、反応室を構成する円筒発熱体と、前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管と、前記反応管の下端より下方に配置され前記円筒発熱体の温度を測定する放射温度計とを有し、前記円筒発熱体は長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には前記放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に形成されている基板処理装置を提供できる。
本発明の他の態様によれば、長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に設けられている円筒発熱体と前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管を備える基板処理装置を用いた基板処理方法であって、基板を反応室に搬送する工程と、前記円筒発熱体を加熱し、前記円筒発熱体に設けられた突起部によって反応管の下方から前記放射温度計で温度を測定し所定の温度まで昇温する工程と、前記基板を処理する工程と、を有し、前記円筒発熱体は長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には前記放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に形成されている基板処理方法を提供できる。
本発明のさらに他の態様によれば、長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に設けられている円筒発熱体と前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管を備える基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法であって、基板を反応室に搬送する工程と、前記円筒発熱体を加熱し、前記円筒発熱体に設けられた突起部によって反応管の下方から前記放射温度計で温度を測定し所定の温度まで昇温する工程と、前記基板を処理する工程と、を有し、前記円筒発熱体は長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材のうち少なくとも一つは前記放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に形成されている半導体装置の製造方法を提供できる。
本発明によれば、発熱体の温度を正確に測定することが可能な基板処理装置、基板処理方法及び半導体装置の製造方法を提供できる。
本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の斜視図である。 本発明の実施の形態で好適に用いられる処理炉を示す立断面図である。 本発明の実施の形態で好適に用いられる処理炉の要部拡大立断面図である。 本発明の実施の形態で好適に用いられる(a)円筒発熱体の分解斜視図、(b)円筒発熱体の要部断面図である。 本発明の実施の形態で好適に用いられる温度測定用的一体型発熱体を示す平面図である。 本発明の実施の形態で好適に用いられる円筒発熱体を分割する時の例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、実施の形態を説明するための全図において、同一の部分には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
先ず、図1において、本実施形態で好適に用いられる基板処理装置の一例を説明する。この基板処理装置1では、SiC(シリコンカーバイド)基板であるウエハ6は基板収納容器としてのカセット2に収容され、搬入出される。
基板処理装置1は、筐体3を備え、筐体3の正面壁にはカセット搬入搬出口4がフロントシャッタ(図示せず)によって開閉されるように設けられている。筐体3の内部に、カセット搬入搬出口4に隣接してカセットステージ5が設けられている。
カセット2はカセットステージ5上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、また、カセットステージ5上から搬出されるようになっている。カセットステージ5は、工程内搬送装置によって、カセット2内のウエハ6が垂直姿勢となり、カセット2のウエハ出入り口が上方向を向くように配置され、カセットステージ5は、カセット2のウエハ出入り口が筐体3後方を向くように回転する。
筐体3内の前後方向の略中央部には、カセット棚(基板収納容器載置棚)7が設置されており、カセット棚7は、複数段複数列にて各複数個のカセット2を保管するように構成されている。カセット棚7にはウエハ移載装置8の搬送対象となるカセット2が収納される移載棚9が設けられている。また、カセットステージ5の上方には予備カセット棚11が設けられ、予備的にカセット2を保管するように構成されている。
カセットステージ5とカセット棚7との間には、カセット搬送装置12が設置されている。カセット搬送装置12は、カセット2をカセットステージ5、カセット棚7、予備カセット棚11との間で搬送するように構成されている。
筐体3の後部上方には、処理炉14が設けられ、処理炉14の下端開口部(炉口部)は、炉口シャッタ15により開閉されるように構成されている。処理炉14の下方にはボート13を昇降し、処理炉14にロード(搬入)、アンロード(搬出)する昇降機構としてのボートエレベータ16が設けられている。ボートエレベータ16は、昇降アーム17を具備し、昇降アーム17には蓋体としてのシールキャップ18が水平に設けられており、シールキャップ18はボート13を垂直に支持し、炉口部を開閉するように構成されている。
カセット棚7の上方には、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを供給するクリーンユニット19が設けられ、クリーンユニット19はクリーンエアを筐体3の内部に流通させるようになっている。カセット搬入搬出口4が開放され、カセット2がカセットステージ5に供給される。その後、カセット2はカセット搬入搬出口4から搬入され、カセット搬送装置12によってカセット棚7又は予備カセット棚11に搬送される。カセット棚7又は予備カセット棚11に、一時的に保管された後、カセット棚7又は予備カセット棚11からカセット搬送装置12によって移載棚9に移載されるか、若しくは移載棚9に直接搬送される。カセット2が移載棚9に移載されると、ウエハ6はウエハ移載装置8によってカセット2から降下した状態のボート13に装填される。
予め指定された枚数の未処理ウエハ6がボート13に装填されると、炉口シャッタ15によって閉じられていた処理炉14の下端部が炉口シャッタ15によって開放され、ボート13が処理炉14内にロードされ、ウエハ6に所定の処理が行なわれる。続いて、ボート13がアンロードされ、ウエハ移載装置8により処理済ウエハ6がカセット2に移載され、処理済ウエハ6が装填されたカセット2は筐体3の外部へ払い出される。
次に図2、図3において、本実施形態で好適に用いられる処理炉14の詳細について説明する。処理炉14にはSiC基板であるウエハ6を処理する反応管21が設けられ、反応管21の下端には、例えばステンレス製であり、上端と下端にそれぞれ上部フランジ22aと下部フランジ22bが形成された円筒形状のインレットフランジ22が気密に設けられている。インレットフランジ22の下端開口は炉口部を形成し、炉口部は炉口シャッタ15、シールキャップ18の何れかによって択一的に密閉される。
反応管21内には、ボート13のロード時に該ボート13を覆うように、有天筒状の円筒発熱体23がインレットフランジ22に立設されている。円筒発熱体23は、図4の(a)に示すように長手方向に沿って重ねられた複数のリング状部材からなり、円筒発熱体のうち少なくとも一つ(図示例では四つ)は、放射温度計42で温度を測定するための温度測定的である突起部24(24a〜24d)が円筒発熱体の外周部分に円筒発熱体23と同材質で一体に形成されている。
図示例では、円筒発熱体23は、上蓋23aと、長手方向に複数例えば五つに分割されたメインリング状部材23b〜23fと、隣り合うメインリング状部材23b〜23f間に配置され、温度を測定するための突起部24a〜24dが設けられた複数例えば四つのサブリング状部材23g〜23jとを備えている。これらメインリング状部材23b〜23fとサブリング状部材23g〜23jの径方向の肉厚は同じである。これらメインリング状部材23b〜23fとサブリング状部材23g〜23jは長手方向に沿って重ねられる。温度を測定するための突起部24a〜24dは、サブリング状部材23g〜23jの外周面に所定の幅および突出量で形成されている(図5参照)。突起部24a〜24dの高さtaは各サブリング状部材23g〜23jの高さtbと同じである。このように突起部24a〜24dを有するサブリング状部材23g〜23jは、突起部24a〜24dの高さtaと各サブリング状部材23g〜23jの高さtbとが同じであるため、例えば機械加工によって容易に作製することができる。
円筒発熱体23と反応管21との間には、円筒発熱体23を覆うように有天筒状の断熱部25がインレットフランジ22に立設されている。断熱部25は内層側に設けられたカーボンフェルト等からなる断熱材26と、外層側に設けられた断熱材ケーシング27とが一体化された2重構造となっている。
反応管21上部の外側には、図2に示すように反応管21の周囲を囲むように加熱用コイル28が設けられ、該加熱用コイル28は図示しない温度制御部と電気的に接続され、該温度制御部により加熱用コイル28による加熱が制御される。また、加熱用コイル28は、例えば絶縁体であるアルミナ等のセラミック材からなる支持柱29によって支持され、該支持柱29は反応管21を冷却する水冷壁や電磁波及び熱の外部への漏洩を防止する筐体カバー等の外壁31によって覆われており、支持柱29及び外壁31はヒータベース20によって支持されている。
また、少なくとも円筒発熱体23、インレットフランジ22及びシールキャップ18により反応室32が区画形成される。ボート13が反応室32にロードされた状態では、加熱用コイル28と対向する位置にウエハ6が装填され、ボート13に装填された該ウエハ6よりも下方部分には断熱板33が装填されており、ボート13下部に位置する反応管21とインレットフランジ22、該インレットフランジ22とシールキャップ18の接続部等に設けられたシール部材(図示せず)の温度上昇が抑制されるようになっている。また、シールキャップ18はボート回転機構34によって支持されており、該ボート回転機構34が回転することでボート13が回転される。
インレットフランジ22の周面には、図示しないガス供給管と接続された処理ガス供給ノズル35が貫通し、ガス排気口36が形成されている。また、インレットフランジ22の上部フランジ22aには、図示しないパージガス供給管及びパージガス供給源と接続されたパージガス供給ノズル37が貫通すると共に、温度測定用的である突起部24と対向する位置に孔が穿設され、該孔を埋めるように石英製のビューポート38が設けられている。また、上部フランジ22aの後述する第1パージガス供給ノズル37aと対向する位置には第1パージガス排気口40aが穿設されると共に、後述する第2パージガス供給ノズル37bと対向する位置には第2パージガス排気口40bが穿設されている。
図示しない処理ガス供給管及び処理ガス供給源と接続された処理ガス供給ノズル35は、周面からインレットフランジ22を貫通し、円筒発熱体23の壁面に沿って鉛直方向に延出しており、鉛直部に所定間隔で複数穿設された図示しない処理ガス供給孔よりプロセスガス及びクリーンガスを反応室32内に供給するようになっている。
また、ガス排気口36はガスクーラ39と接続され、該ガスクーラ39は図示しない真空ポンプ等の排気装置に接続されており、反応室内で1500℃〜1800℃程度まで加熱されたガスが、ガスクーラ39によって冷却され、排気装置より排出されるようになっている。
パージガス供給ノズル37は、上部フランジ22aの下方で2股に分岐しており、一方が該上部フランジ22aを貫通し、反応管21と断熱材ケーシング27の間から鉛直方向に延出する第1パージガス供給ノズル37aであり、該第1パージガス供給ノズル37aから供給されるアルゴン等の不活性ガスであるパージガスによって、反応管21と断熱材ケーシング27との間の雰囲気がパージされるようになっている。また、他方が上部フランジ22aを貫通し、円筒発熱体23と断熱材26の間から鉛直方向に延出する第2パージガス供給ノズル37bであり、該第2パージガス供給ノズル37bから供給されるパージガスによって、円筒発熱体23と断熱材26との間の雰囲気がパージされるようになっている。なお、第2パージガス供給ノズル37bは温度測定用的である突起部24a〜24dと干渉しないように設けられている。
また、放射光反射ミラー41と温度検出手段である放射温度計42が上部フランジ22aと下部フランジ22bとの間に設けられている。放射光反射ミラー41はビューポート38を介して温度測定用的である突起部24と対向する位置にあり、放射温度計42は突起部24(24a〜24d)から放出され、放射光反射ミラー41によって反射された赤外光等の放射光30を受光することで、該放射光30により温度測定用的である突起部24の温度を測定し、図示しない温度制御部に測定結果をフィードバックできるようになっている。
また、温度測定用的である突起部24と円筒発熱体23は同材質であり、温度測定用的である突起部24a〜24dは各サブリング状部材23g〜23jにこれと同一高さで一体的に形成されていることから、突起部24a〜24dはサブリング状部材23g〜23jと同様に加熱され、突起部24a〜24dの温度はサブリング状部材23g〜23jの温度と等しくなり、突起部24a〜24dの温度を測定することでサブリング状部材23g〜23jの温度の正確な測定が可能となる。
円筒発熱体23の一部分だけに突起を設ける構造の場合、製作過程で突起部分の強度が低下してしまい、割れる恐れがあり、製作が困難であるが、長手方向に複数に分割されたサブリング状部材23g〜23jの外周にその円筒発熱体と同じ厚さで突起部24a〜24dを作ることは可能であるため、サブリング状部材23g〜23jを温度測定用的である突起部24a〜24dの厚さと同じ厚さで作製を行うことにより、容易に作製することが可能となる。この場合のサブリング状部材23g〜23jの厚さは例えば20〜30mmであることが好ましい。放射温度計を用いてより精度よく発熱体の温度を測定するためには、サブリング状部材23g〜23jと突起部24a〜24dを一体化する構造が好ましい。
円筒発熱体23の上部、中部、下部では、中部よりも上部と下部で熱が逃げやすいため、上部と下部の厚さを中部の厚さに比べて薄くすることが好ましい。発熱体の厚さが薄いと、抵抗値が低くなり、渦電流が増加して発熱量が増加する。円筒発熱体23は中部よりも上部と下部で熱が逃げやすいため、上部と下部において中部よりも厚さを薄くすることで、上部と下部の発熱量が増し、円筒発熱体23の長手方向全体において温度を均一にすることが出来る。
ここで、円筒発熱体の分割条件を円筒発熱体の長手方向に上部・中部・下部と3ゾーンに分割する時を例にして計算する(図8参照)。円筒発熱体はサブリング状部材23g,23h,23iとメインリング状部材23b,23c,23d,23eと上蓋23aとから8つに分割される。この分割数は(サブリング状部材の数×2)+2という計算により導き出される。サブリング状部材1〜3の高さを例えば25mmとすると、各部材の高さ及び厚さは例えば下記のようになる。
メインリング部材23b:高さ200mm、厚さ3mm
メインリング部材23c:高さ100mm、厚さ4mm
メインリング部材23d:高さ100mm、厚さ4mm
メインリング部材23e:高さ300mm、厚さ3mm
サブリング部材23g: 高さ25mm、厚さ3mm
サブリング部材23h: 高さ25mm、厚さ4mm
サブリング部材23i: 高さ25mm、厚さ3mm
上述は一例であり、円筒発熱体の分割条件は、誘導加熱コイルによる発生磁場解析から求めた円筒発熱体へ流れる電流分布より発熱分布を求め、その発熱分布より円筒発熱体内部の温度分布を解析することで求める。この時、所望の温度分布となるように、円筒発熱体の高さや厚さ等の条件を変えて、最適値を求める手法をとる。分割された各メインリング部材の高さはそれぞれ同じ高さでも良いし、異なる高さにしても良い。分割された各サブリング部材の高さはそれぞれ同じ高さでも良いし、異なる高さにしても良い。
サブリング状部材23g〜23jと突起部24a〜24dを別々に作製して後に組み立てる構造とすると、サブリング状部材23g〜23jに突起部24a〜24dを設置するための溝や差し込み口等を各部材に設ける必要があり、構成が複雑になるため製作が難しくなる。また、円筒発熱体23をコートするコーティング膜である炭化珪素膜は膜厚均一性が悪く、炭化珪素膜を円筒発熱体23にコートしたときに、円筒発熱体上で炭化珪素膜の膜厚が厚い部分や薄い部分が出来てしまい円筒発熱体23の表面の厚さが不均一になる。そのため、円筒発熱体23の製作段階で厳密に寸法を合わせてサブリング状部材及び突起部を製作したとしても、その後の炭化珪素膜のコーティングによって寸法にずれが生じてしまう。また、各部材を別々に製作し組み上げると、各部材が擦れてしまい炭化珪素膜が剥がれやすくなり、ゴミ(パーティクル)が発生する問題も考えられる。そのため、サブリング状部材23g〜23jと突起部24a〜24dを別々に作製した後に組み付けるよりは一体構造とすることが好ましい。なお、隣り合うメインリング状部材23b〜23fとサブリング状部材23g〜23jとが円周方向に相対的に回転しないように対向面に互いに係合する凹部と凸部を形成し、互いに凹部と凸部を係合させて一体にすることが好ましい。
成膜処理を行なう際には、先ず所定枚数のウエハ6及び断熱板33が装填されたボート13が反応室32にロードされる。次に、図示しない処理ガス供給源より、処理ガス供給ノズル35を介して反応室32にモノシランやプロパン等の処理ガスが導入されると共に、加熱用コイル28に例えば30kHzの高周波電流を印加する。加熱用コイル28に高周波電流を印加することで交番磁場を発生させ、該交番磁場により円筒発熱体23に誘導電流が生じ、該誘導電流によって円筒発熱体23に渦電流が流れ、該円筒発熱体23がジュール熱によって加熱され、温度測定用的である突起部24も円筒発熱体23と同様に加熱される。
また、処理ガスの導入処理と並行して、図示しないパージガス供給源より、第1パージガス供給ノズル37aを介して反応管21と断熱材ケーシング27との間の空間にパージガスが供給されると共に、第2パージガス供給ノズル37bを介して円筒発熱体23と断熱材26との間の空間にパージガスが導入される。
円筒発熱体23が加熱されることにより、該円筒発熱体23に覆われたボート13及びウエハ6が円筒発熱体23からの輻射熱によって所定の温度まで加熱され、活性化した処理ガスによりウエハ6上にSiC結晶膜が成膜される。成膜処理が終了すると、第1パージガス供給ノズル37aより導入されたパージガスが第1パージガス排気口40aから排気され、第2パージガス供給ノズル37bより導入されるパージガスが第2パージガス排気口40bから排気されると共に、反応室32内の処理ガスがガス排気口36からそれぞれ図示しない排気装置によって排気され、ボート13が反応室32からアンロードされる。
処理中、温度測定用的である突起部24より放出された放射光30がビューポート38を透過し、放射光反射ミラー41で反射されて放射温度計42に入光する。放射温度計42が放射光30を検出することで円筒発熱体23の温度が常時測定されており、測定結果は図示しない温度制御部にフィードバックされ、該温度制御部はフィードバックされた測定結果に基づいて加熱用コイル28に高周波電流を印加し、円筒発熱体23の温度を制御している。また、断熱部25が加熱された円筒発熱体23からの輻射熱を遮り、反応管21及び外壁31等への熱伝達を抑制すると共に、断熱材26がウエハ6やボート13等からの輻射熱を遮り、インレットフランジ22やビューポート38等への熱伝達を抑制している。
従って、ビューポート38、放射光反射ミラー41、放射温度計42が設けられたインレットフランジ22及びインレットフランジ近傍は、加熱用コイル28によるウエハ6の加熱位置から離れていると共に、断熱板33により輻射熱が遮断されているので、インレットフランジ22及びインレットフランジ近傍は200℃〜300℃程度と石英耐熱温度(1200℃)よりも充分低くなり、ビューポート38、放射光反射ミラー41、放射温度計42が熱により破損することがない。
また、ビューポート38をインレットフランジ22に設け、温度測定用的である突起部24から放出された放射光30はビューポート38を透過し、放射光反射ミラー41で反射され、放射温度計42に入光されるようにしたので、円筒発熱体23の温度を測定するために断熱材26に孔を穿設する必要がなく、反応室32内の温度分布を良好に保つことができると共に、孔からの放射熱により反応管21や断熱材ケーシング27が石英耐熱温度(1200℃)以上となり、破損するのを防止することができる。
また、放射温度計42により、反応管21の下端よりも下方から放射光30を測定するので、放射光30はビューポート38を透過するのみであり、断熱材ケーシング27、反応管21と2重に石英を透過させる必要がなく、放射光30の屈折等を抑制して安定した温度測定及び温度制御が可能となる。
また、放射光30を反射する放射光反射ミラー41を設けたことで、放射温度計42で放射光30を直接検出する必要がなくなり、放射温度計42の設置場所を自在に選択することができるので、温度測定用的である突起部24と対向する位置に放射温度計42を設置するのが困難である場合でも容易に適用することができる。
更に、ビューポート38は円筒発熱体23の外側、すなわち反応室32の外に設けられていると共に、ビューポート38が設けられた円筒発熱体23と断熱材26との間の空間をパージガスによりパージするようにしたので、ビューポート38に処理ガスが接触し、該ビューポート38に副生成物が付着することにより発生する該ビューポート38の透明度の悪化を防止し、放射温度計42による測定値の信頼性及び再現性を大きく向上させることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。また、前記実施の形態では、本発明を基板処理装置に適用した場合について説明されているが、本発明は基板処理方法や半導体装置の製造方法にも同様に適用されるものである。例えば、上述した実施形態では、本発明をSiCエピタキシャル膜の成膜処理装置について記載したが、SiCエピタキシャル膜をアニールする熱処理装置(以下、SiCアニール装置という)に適用しても良い。SiCアニール装置に適用した場合、処理温度が1500〜2000℃とさらに高温域となるため、正確な温度測定による温度制御がさらに厳格になる。また、上述した縦型基板処理装置に限らず、枚葉型の基板処理装置であっても、正確な温度制御が必要な装置であれば一定の条件の下で適用可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
基板を保持する基板保持具と、
前記基板保持具を囲むように設けられ、反応室を構成する円筒発熱体と、
前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管と、
前記反応管の下端より下方に配置された前記円筒発熱体の温度を測定する放射温度計と、
を有し、
前記円筒発熱体は長手方向に複数に分割され、分割された前記円筒発熱体のうち少なくとも一つは前記放射温度計で温度を測定するための突起部が前記円筒発熱体の外周部分に設けられている基板処理装置が提供される。
(付記2)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、
前記放射温度計で温度を測定するための突起部が設けられている前記円筒発熱体の高さは、前記突起部の高さと同じである基板処理装置が提供される。
(付記3)
付記1または2の基板処理装置であって、好ましくは、
温度を測定するための突起部が設けられている前記円筒発熱体は、上部領域、中部領域、下部領域を測定するために上部、中部、下部にそれぞれ一つずつ設けられており、前記中部に設置された円筒発熱体は上部に設置された円筒発熱体よりも厚さが厚くなっている基板処理装置が提供される。
(付記4)
付記1乃至3の基板処理装置であって、好ましくは、
前記反応管の下端には上部フランジと下部フランジから構成されるインレットフランジが設置され、前記上部フランジの前記突起部と対向する位置に孔が穿設され、該孔を埋めるように石英製のビューポートが設けられている基板処理装置が提供される。
(付記5)
本発明の他の一態様によれば、
長手方向に複数に分割された円筒発熱体を加熱する工程と、
分割された前記円筒発熱体のうち少なくとも一つに一体型に設置された温度を測定するための突起部からの放射光を、円筒発熱体の下方に配置された前記円筒発熱体の温度を測定する放射温度計で検出する工程と、
を有する基板処理方法が提供される。
(付記6)
付記5の基板処理方法であって、好ましくは、
温度を制御する温度制御部に前記放射温度計で検出した検出結果をフィードバックする工程と、
前記検出結果に基づいて前記円筒発熱体を加熱する加熱用コイルに高周波電流を印加する工程と、
をさらに有する基板処理方法が提供される。
(付記7)
本発明のさらに他の一態様によれば、
基板を円筒発熱体と前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管によって構成される反応室に搬送する工程と、
前記円筒発熱体を加熱し、前記円筒発熱体に設けられた突起部によって反応管の下方から放射温度計で温度を測定し所定の温度まで昇温する工程と、
前記基板を処理する工程と、
を有する基板処理方法が提供される。
(付記8)
長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に設けられている円筒発熱体と前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管を備える基板処理装置を用いた基板の製造方法であって、
前記基板を反応室に搬送する工程と、
前記円筒発熱体を加熱し、前記円筒発熱体に設けられた突起部によって反応管の下方から前記放射温度計で温度を測定し所定の温度まで昇温する工程と、
前記基板を処理する工程と、
を有する基板の製造方法。
1 基板処理装置(熱処理装置)
6 ウエハ(基板)
21 反応管
23 円筒発熱体
23b〜23i リング状部材
24、24a〜24d 突起部(温度測定用的)
32 反応室
42 放射温度計

Claims (3)

  1. 基板を保持する基板保持具と、
    前記基板保持具を囲むように設けられ、反応室を構成する円筒発熱体と、
    前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管と、
    前記反応管の下端より下方に配置され前記円筒発熱体の温度を測定する放射温度計とを有し、
    前記円筒発熱体は長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には前記放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に設けられている基板処理装置。
  2. 長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に設けられている円筒発熱体と前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管を備える基板処理装置を用いた基板処理方法であって、
    基板を反応室に搬送する工程と、
    前記円筒発熱体を加熱し、前記円筒発熱体に設けられた突起部によって反応管の下方から前記放射温度計で温度を測定し所定の温度まで昇温する工程と、
    前記基板を処理する工程と、を有する基板処理方法。
  3. 長手方向に沿ったリング状部材で構成され、前記リング状部材には放射温度計で温度を測定するための突起部が前記リング状部材の外周部分に設けられている円筒発熱体と前記円筒発熱体を囲むように設けられた反応管を備える基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法であって、
    基板を反応室に搬送する工程と、
    前記円筒発熱体を加熱し、前記円筒発熱体に設けられた突起部によって反応管の下方から前記放射温度計で温度を測定し所定の温度まで昇温する工程と、
    前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法。
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JP2020017757A (ja) * 2015-08-04 2020-01-30 株式会社Kokusai Electric 基板処理装置、反応容器および半導体装置の製造方法

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