JP2014063403A - 構造解析システム、構造解析方法及びプログラム - Google Patents

構造解析システム、構造解析方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】地中構造物の耐震設計において、動的解析の回数を減らしつつ、適切な補強量を決定する。
【解決手段】地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行う構造解析システムであって、地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM動的解析を行う動的解析手段と、簡易解析を行う簡易解析手段と、動的解析手段により補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後のモデルを用いて簡易解析手段に解析させ、簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて補強箇所のFEM動的解析用の補強量を決定し、全ての補強箇所の補強量が決定された場合、全ての補強量を反映させた第1モデルを用いて動的解析手段に解析させる解析制御手段と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、構造解析システム、構造解析方法及びプログラムに関する。
従来、トンネルなどの地中構造物に対して耐震解析を行う場合、地中構造物と周辺地盤を一体化したモデルを用いる動的解析が行われている。また、地中構造物の耐震解析手法としては、縦断方向と横断方向とでそれぞれの解析手法がある。
横断方向の解析手法としては、有限要素法(FEM:Finite Element Method)を利用する動的解析や静的解析がある(非特許文献1参照)。静的解析とは、地中構造物の本来は動的な挙動を、見かけ上、静的に扱って解析する様々な手法の総称である。動的解析とは、動力学モデルを作成し、地震入力基盤を地震動に合わせて動的に変位させることにより動力学モデルを揺すって解析する手法である。
また、地中構造物を設計する際、耐震解析による発生曲率が許容曲率を超えないことが原則となる。発生曲率が許容曲率を超える場合は、主鉄筋や断面寸法を増加させることによって曲げ耐力を確保してもよい。また、地震時の挙動が複雑となる地中構造物については、横断方向に対して動的解析による耐震性能の照査を行う(非特許文献2参照)。
梅原俊夫著「開削トンネルの耐震設計」、社団法人土木学会、1998年10月20日、p.37−49、61−69 首都高速道路株式会社著「トンネル構造物設計要領」、首都高速道路株式会社、2008年7月、p.2−64〜66、2−74〜77
従来技術では、発生曲率(発生力)>許容曲率(許容値)となり曲げ耐力が不足すると、部材の補強をして、再び動的解析を行う。例えば、動的解析を何回も繰り返し補強量を決定する場合や、静的解析を行った結果から利用者が補強量を予測し、動的解析を繰り返す場合や、部材毎にエネルギー一定則から補強量を決定して動的解析を実施する場合が考えられる。
しかし、動的解析は、1解析あたりの計算時間が長い(例えば1〜10時間)ため、動的解析の回数を減らしたいというニーズがある。しかし、静的解析やエネルギー一定則を単純に適用して利用者が補強量を決定しても、利用者の予測が外れる可能性があり、動的解析の回数が増えてしまう。
一方で、補強で許容値を上げることで、断面剛力も高くなり、発生力も大きくなり、耐力が不足している箇所の補強量を単純には設定できない。また、補強により構造系は変化するため、補強箇所が複数存在する場合は適切な補強が難しい。
そこで、本発明は、地中構造物の耐震設計において、動的解析の回数を減らしつつ、適切な補強量を決定することができる構造解析システム、構造解析方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様における構造解析システムは、地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行う構造解析システムであって、前記地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う動的解析手段と、前記第1モデルを用いるFEM静的解析及び/又は前記第1モデルを簡素化した第2モデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う簡易解析手段と、前記動的解析手段により補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後の第1モデル又は第2モデルを用いて前記簡易解析手段に解析させ、前記簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて前記補強箇所のFEM動的解析用の補強量を決定し、全ての補強箇所の補強量が決定された場合、前記全ての補強量を反映させた第1モデルを用いて前記動的解析手段に解析させる解析制御手段と、を備える。
また、本発明の他の態様における構造解析方法は、地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行う構造解析方法であって、前記地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う第1動的解析ステップと、前記第1モデルに基づくモデルを用いるFEM静的解析及び/又は前記第1モデルを簡素化したモデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う簡易解析ステップと、前記第1動的解析ステップにより補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後のモデルを用いて前記簡易解析を行わせ、前記簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて前記補強箇所の前記FEM動的解析用の補強量を決定する決定ステップと、全ての補強箇所の補強量が決定された場合、前記全ての補強量を反映させたモデルを用いて前記FEM動的解析を行う第2動的解析ステップと、を有する。
また、本発明の他の態様におけるプログラムは、地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行うコンピュータに、前記地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う第1動的解析ステップと、前記第1モデルに基づくモデルを用いるFEM静的解析及び/又は前記第1モデルを簡素化したモデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う簡易解析ステップと、前記第1動的解析ステップにより補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後のモデルを用いて前記簡易解析を行わせ、前記簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて前記補強箇所の前記FEM動的解析用の補強量を決定する決定ステップと、全ての補強箇所の補強量が決定された場合、前記全ての補強量を反映させたモデルを用いて前記FEM動的解析を行う第2動的解析ステップと、を実行させる。
開示の技術によれば、地中構造物の耐震設計において、動的解析の回数を減らしつつ、適切な補強量を決定することができる。
実施例における構造解析システムの一例を示すブロック図。 実施例における構造解析システムの機能の一例を示すブロック図。 実施例による解析処理の概略フローと従来技術による一般的な解析処理の概略フローとを比較するための図。 実施例における構造解析処理の一例を示すフローチャート。 FEM動的解析モデルの一例を示す図。 FEM応答震度法モデルの一例を示す図。 簡易動的解析モデルの一例を示す図。 実施例で用いるモデルと解析手法とをまとめた図。 横断方向の地中構造物の断面を示す図。 エネルギー増減関係を説明するための図。 FEM動的解析法による解析結果の一例を示す図。 FEM応答震度法による解析結果の一例を示す図。 エネルギー増減関係により補強量を決定した場合の資料(その1)を示す図。 番号158の箇所の曲げモーメント(M)と曲率(φ)との関係を示す図。 補強後による解析結果が許容値を満たすことを説明するための図。 ペンゼンモデル動的解析法による解析結果の一例を示す図。 エネルギー増減関係により補強量を決定した場合の資料(その2)を示す図。 番号158の箇所の曲げモーメント(M)と曲率(φ)との関係を示す図。 補強後による解析結果が許容値を満たすことを説明するための図。
以下、添付図面を参照して各実施例について説明する。
[実施例]
<構成>
図1は、実施例における構造解析システムの一例を示すブロック図である。実施例における構造解析システムは、例えば地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行う。図1に示す例では、プロセッサ10には、バス15を介して入力装置20、記憶装置30、表示装置40、印刷装置50それぞれが接続されている。印刷装置50は、必ずしも設けられなくてもよい。
入力装置20は、例えばキーボードやマウス等である。記憶装置30は、例えばRAM31、ROM32、ハードディスク装置33、USBインタフェース装置34、CD−ROM装置35等である。
なお、実施例における構造解析の構造解析プログラムは、例えばCD−ROMやUSBメモリに記録されている。プロセッサ10は、記憶装置30から各種処理プログラムを読み出して実行し、構造解析を行った結果を記憶装置30に記憶する。また、プロセッサ10は、結果を表示装置40に表示したり、印刷装置50で印刷したりして出力してもよい。また、記憶装置30には、各種処理プログラムの他に各種ライブラリなどが記憶されている。
<機能>
図2は、実施例における構造解析システムの機能の一例を示すブロック図である。実施例における構造解析システムでは、記憶装置30に解析制御プログラム101、FEM動的解析プログラム102、簡易解析プログラム103が記憶されている。簡易解析プログラム103は、例えば、FEM静的解析プログラム131及び/又は簡易動的解析プログラム132である。
解析制御プログラム101は、各種解析プログラムの実行を制御するプログラムである。FEM動的解析プログラム102は、例えば、2次元有限要素モデルの動的解析を行うプログラムである。
簡易解析プログラム103としてのFEM静的解析プログラム131は、FEM応答震度法による静的解析を行うプログラムである。簡易解析プログラム103としての簡易動的解析プログラム132は、モデルとしてペンゼンモデルを用いて動的解析のモデルを簡素化し、このペンゼンモデルによる動的解析を行うプログラムである。
FEM動的解析プログラム102やFEM静的解析プログラム131は、公知のプログラムを用いてもよい。
また、プロセッサ10は、記憶装置30に記憶された各種プログラムをロードして実行することで、解析制御手段105、動的解析手段106、簡易解析手段107としての機能を有する。簡易解析手段107は、静的解析手段171、簡易動的解析手段172を有する。
解析制御手段105は、実施例における構造解析を行うためのプログラムの実行を制御する。
動的解析手段106は、地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う。初期条件とは、常時設計断面での部材である。常時設計断面とは、地震ではない常時、例えば自重や土水圧などの常時の荷重に耐えられる部材を有する地中構造物の横断面である。
簡易解析手段107は、動的解析の第1モデルを用いるFEM静的解析及び/又はこの第1モデルを簡素化した第2モデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う。FEM応答解析は、FEM応答震度法であり、簡易動的解析は、ペンゼンモデルによる動的解析である。
静的解析手段171は、例えばFEM応答震度法による静的解析を行う。簡易動的解析手段172は、第1モデルよりも簡易的なペンゼンモデルを用いて、動的解析を行う。
また、解析制御手段105は、動的解析手段106により補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後の第1モデル又は第2モデルを用いて簡易解析手段107に解析させる。補強とは、例えば主鉄筋の数を増やしたり、横拘束力を高めたりすることである。
また、解析制御手段105は、簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて補強箇所のFEM動的解析用の補強量を決定し、全ての補強箇所の補強量が決定された場合、全ての補強量を反映させた第1モデルを用いて動的解析手段106に解析させる。
また、解析制御手段105は、補強箇所のエネルギーの増減、補強箇所の許容値を用いて発生エネルギーの予測によりFEM動的解析用の補強量を決定する。例えば、簡易解析での補強箇所のエネルギーの増減が、FEM動的解析でも凡そ比例するので、比例関係に基づいてFEM動的解析用の補強量を算出する。許容値は、所定の基準に従って、例えば地中構造物の重要度や部材などにより一般的に求められる値である。
また、解析制御手段105は、始めの動的解析により壊れた部材を含む1又は複数の補強箇所に対し、壊れた順に1箇所ずつ簡易解析及び補強量の決定を行ってもよい。また、解析制御手段105は、1箇所ずつではなく、複数個所ずつ、又は一括して全ての補強箇所の補強量を決定するようにしてもよい。
<実施例と従来技術との比較>
ここで、実施例の構造解析方法と、従来技術の一般的な構造解析方法との違いを説明する。図3は、実施例による解析処理の概略フローと従来技術による一般的な解析処理の概略フローとを比較するための図である。図3(A)は、従来技術による一般的な解析処理の概略フローである。
図3(A)に示す例では、ステップS101で、常時設計断面による地中構造物の設計が行われる。これにより、地中構造物の部材が決定し、常時設計断面時の条件を初期条件とする。
ステップS102で、初期条件と同じモデルを用いて、FEM動的解析処理が行われる。ステップS103で、動的解析処理により壊れた箇所があるか否かが判定される。
ステップS104で、壊れた箇所を一括して補強設計を行う。ここでの補強設計として、例えば、利用者の経験に基づいて補強量を決定したり、静的解析を行った結果に基づいて利用者が補強量を予測したりして補強設計が行われる。
ステップS105で、補強後のモデルに対してFEM動的解析が行われる。ステップS104、ステップS105の処理が壊れる箇所がなくなるまで行われる。この解析処理フローによれば、ステップS105の動的解析処理の回数が多くなるケースが発生し、解析時間に時間がかかってしまう。
図3(B)は、実施例による解析処理の概略フローである。図3(B)に示す例では、ステップS201〜S203の処理は、ステップS101〜S103の処理と同様である。
ステップS204で、解析制御手段105は、壊れた順番に所定数の補強箇所に対して、所定量の補強をして補強設計を行う。
ステップS205で、簡易解析手段107は、所定の簡易解析を行う。所定の簡易解析は、例えば、FEM静的解析、簡易動的解析、又はFEM静的解析と簡易動的解析の両方のいずれか1つである。
ステップS206で、解析制御手段105は、全ての補強箇所で処理(補強設計)が終了したか否かを判定する。全ての補強箇所の処理が終了すれば(ステップS206−YES)ステップS207に進み、全ての補強箇所の処理が終了していなければ(ステップS206−NO)ステップS204に戻る。
ステップS207で、動的解析手段106は、FEM動的解析を行う。動的解析により壊れる箇所がなければ解析処理を終了する。
図3(B)に示す解析処理の場合、簡易解析によりある適度適切な補強を行うことができるので、ステップS207の動的解析処理の回数は1回で済む可能性が従来技術と比べて高くなる。
<詳細な解析処理>
次に、実施例における構造解析の詳細な処理について説明する。図4は、実施例における構造解析処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す構造解析例は、地中構造物の横断面に対して行われ、補強箇所1つずつに対して簡易解析が行われる。
ステップS301で、解析制御手段105は、まず初期条件として、常時設計断面による地中構造物の部材を動的解析用のモデル(モデル1)に用いる。初期条件は、既に求められているとする。
ステップS302で、動的解析手段106は、モデル1を用いてFEM動的解析を実行する。
ステップS303で、解析制御手段105は、動的解析により、補強が必要な部材数(n)、破壊された順番、発生エネルギー(A)、許容値(P)を算出する。補強が必要な部材は、補強箇所とも称す。
ステップS304で、静的解析手段171は、モデル1を用いてFEM応答震度法(静的解析)を実行する。
ステップS305で、解析制御手段105は、FEM動的解析で補強が必要な部材数の発生エネルギー(B)と許容値(P)を算出する。
ステップS306で、簡易動的解析手段172は、モデル1に基づくペンゼンモデルを用いて動的解析を実行する。
ステップS307で、解析制御手段105は、FEM動的解析で補強が必要な部材数の発生エネルギー(C)と許容値(P)を算出する。
ステップS308で、解析制御手段105は、破壊順番がi番目の部材を補強する。iは初期値として1が設定されている。例えば、所定の補強量xiは、予め設定された量とする。
ステップS309で、静的解析手段171は、補強後の地中構造物と地盤をモデル化したモデルを用いて、FEM応答震度法を実行する。
ステップS310で、解析制御手段105は、FEM動的解析で補強が必要な部材数の発生エネルギー(Bi)と許容値(P1)を算出する。
ステップS311で、解析制御手段105は、補強によるエネルギーの増減をΔBi=Bi−Bの式を用いて算出する。解析制御手段105は、ΔBiの算出後、BにBiを設定してもよい。これにより、直前のモデルとのエネルギーの増減を求めることができる。
ステップS312で、簡易動的解析手段172は、補強後の地中構造物と地盤をモデル化したモデルに基づくペンゼンモデルを用いて、動的解析を実行する。
ステップS313で、解析制御手段105は、FEM動的解析で補強が必要な部材数の発生エネルギー(Ci)と許容値(P1)を算出する。
ステップS314で、解析制御手段105は、補強によるエネルギーの増減をΔCi=Ci−Cの式を用いて算出する。解析制御手段105は、ΔCiの算出後、CにCiを設定してもよい。これにより、直前のモデルとのエネルギーの増減を求めることができる。
ステップS315で、解析制御手段105は、破壊過程がFEM動的解析と類似している結果を増減値(ΔEi)とする。例えば、ΔEiはn×ΔBi又はn×ΔCiである。ΔBi又はΔCiは、任意の荷重を与えた場合の増減値であるため、このΔBi又はΔCiに比例関係を用いることで、ΔEiを求めることができる。
また、地震による部材に発生するエネルギーの合計は一定である。破壊部材に着目した場合も破壊過程が類似していれば、破壊部材に発生するエネルギーの増減は等価になると仮定することができる。
なお、実際には主鉄筋の径が補強により異なる場合があるので、正確には比例関係にはならないが、許容値を満たすような補強量を求めればよいため、この比例関係を用いてFEM動的解析用の補強量を求めてもよい。
ステップS316で、解析制御手段105は、着目した部材の補強(xi)とエネルギー増減値(ΔEi)からFEM動的解析用の補強量(Xi=n×xi)を求め、増減エネルギー(ΔA)、発生するエネルギーAi、許容値(P2)を算出する。
ステップS317で、解析制御手段105は、着目した部材に決定した補強を施し、FEM動的解析(モデルi+1)とする。
ステップS318で、解析制御手段105は、着目した部材に決定した補強を施し、FEM応答震度法解析(モデルi+1)を設定する。
ステップS319で、解析制御手段105は、着目した部材に決定した補強を施し、ペンゼンモデル動的解析(モデルi+1)とする。
ステップS320で、解析制御手段105は、i回の補強で必要な部材数(n)個を満足するか否かを判定する。つまり、解析制御手段105は、補強が必要な部材数nを全て処理したか否かを判定する。i=nを満足すれば(ステップS320−YES)ステップS322に進み、i=nを満足しなければ(ステップS320−NO)ステップS321に進む。
ステップS321で、解析制御手段105は、iをインクリメントする。ステップS322で、動的解析手段106は、モデルn+1を用いてFEM動的解析を実行する。
ステップS322で、解析制御手段105は、全ての部材が許容値を満足しているか否かを判定する。全ての部材が許容値を満足していれば(ステップS322−YES)解析処理を終了し、全ての部材が許容値を満足していなければ(ステップS322−NO)ステップS303に戻る。
以上の処理を行うことで、FEM動的解析の回数を減らしつつ、適切な補強量を決定することができる。
<モデル例>
次に、各モデルについて説明する。図5は、FEM動的解析モデルの一例を示す図である。図5に示すように、地中構造物201と地盤202とを一体化してFEM動的解析用にモデル化が行われる。地中構造物201は、例えばトンネルである。
図6は、FEM応答震度法モデルの一例を示す図である。図6に示す例では、加速度分布を静的に作用させ、地中構造物及び周辺地盤を地震時の状態と同様にせん断変形させる。
図7は、簡易動的解析モデルの一例を示す図である。図7に示す例では、応答変位法のモデル化(ペンゼンモデル)を動的解析に流用する。これにより、FEM動的解析と同様の荷重を簡易動的解析モデルに適用することができる。
図8は、実施例で用いるモデルと解析手法とをまとめた図である。図8に示すように、モデル化について、FEMの方が、ペンゼンモデルよりも処理時間が遅い。また、解析手法について、動的解析法の方が、応答震度法(静的解析法)よりも処理時間が遅い。
以上より、FEM動的解析法の特徴として次の点が挙げられる。
・詳細な解析が可能であるが計算時間が掛かる
・全時間を通じて最大応答で評価が可能である
・動的解析を求められるケースが増えているので、そのニーズに応えることが可能である
また、FEM応答震度法(FEM静的解析法)の特徴として次の点が挙げられる。
・耐震設計法の基本で計算時間が早い
・最大変形モードに着目し、評価を行う
・構造系が煩雑な場合に不適切な結果となる
また、ペンゼンモデル動的解析法(簡易動的解析法)の特徴として次の点が挙げられる。
・応答変位法のモデル化を動的解析に流用し、再現する
・動的解析であるが計算時間が早い
・耐震設計法での適用実績はまだない
また、FEM応答震度法では、周辺地盤の影響が再現できるため、FEM動的解析と等価な結果が得られる。ペンゼンモデル動的解析法では、時間的な挙動を再現できるため、最大応答が発生する時刻が異なる場合に、FEM動的解析に類似する結果が得られる。
<補強>
次に、補強について説明する。図9は、横断方向の地中構造物の断面を示す図である。図9の奥行き方向が縦断方向である。図9に示す例では、例えばトンネル上部の横断方向の断面を示すとする。例えば、トンネル上部には、図9に示すように、縦断方向に主鉄筋301が含まれる。
補強とは、例えば、この主鉄筋301の量を増やすことであり、また、この主鉄筋301を帯鉄筋302で巻くことで横拘束力を高めることである。帯鉄筋302の巻き方は図9に示す例に限られない。地中構造物に対して補強を行うことで、耐震性を上げることができる。
次に、補強量を決定する際に用いるエネルギー増減関係について説明する。図10は、エネルギー増減関係を説明するための図である。図10に示す例は、RC部材の曲げモーメントMと曲率φとの関係を示す。
図10(A)は、補強前の部材の解析結果を示し、この部材の発生曲率(φ)が許容値を超えているので、破壊を示す。図10(B)は、補強後の部材の解析結果を示し、この部材の発生曲率(φ)は許容値を超えないので基準を満たすことになる。
エネルギー増減関係は、図10に示す斜線部分の面積の差分を表す。実施例では、動的解析で補強によるエネルギーの増減が、簡易解析による補強箇所のエネルギーの増減と類似すると仮定し、補強によるエネルギー増減から適切な補強量を決定する。
なお、図10に示すグラフにおいて、曲げひび割れが発生する点をc、引張鉄筋降伏が発生する点をy、最大断面力(最大応答値)の点をmax、許容値の点をa、終局点をuとする。
<解析例>
次に、構造解析の実験結果について説明する。実験では、地中構造物としてトンネルを用いる。
図11は、FEM動的解析法による解析結果の一例を示す図である。図11に示す例では、常時設計断面で設計されたトンネルの横断面に対してFEM動的解析を行った結果を示す。図11に示す符号401は、問題がない箇所を示し、符号402は、降伏された箇所を示し、符号403は、破壊された箇所を示す。a158、a164、a209の箇所は、破壊された箇所であり、数字が小さい順に早く破壊されている。
《FEM応答震度法》
図12は、FEM応答震度法による解析結果の一例を示す図である。図12に示す例では、常時設計断面で設計されたトンネルの横断面に対してFEM応答震度法による静的解析を行った結果を示す。図11に示すFEM動的解析とほぼ同様の位置で、FEM応答震度法による解析でも破壊が生じている。
図13は、エネルギー増減関係により補強量を決定した場合の資料(その1)を示す図である。図13に示す例では、FEM応答震度法を用いて発生エネルギーの予測を行い、FEM動的解析用の補強量を決定している。また、図13に示す例において、FEM応答震度法では、既にn倍された適切な補強量Xiに対して解析を行っている。しかし、実際は、解析制御手段105が、補強量xiからn倍することで、許容値(許容エネルギー)を満たすnを見つけ、補強量Xiを決定する。ここで、nは実数を表している。
番号158は、図11に示すa158を示す箇所である。図4に示すステップS302に相当するFEM動的解析を行った結果、番号158の箇所が一番早く破壊された。これは、図13に示す「モデル:FEM動的解析」、「断面:現況」、「判定位置:max」について、発生エネルギー(88.09)が、許容エネルギー(79.61)を超えていることから把握できる。
この番号158の箇所に対して、FEM応答震度法を用いて補強を行う。例えば主鉄筋を「52.941」に増加させた場合の発生エネルギー(104.52)は、許容エネルギー(82.19)を超えているため、この判定結果はNGである。
そこで、横拘束鉄筋の体積比ρsを高めて1.800にする。このときの発生エネルギー(100.08)は、許容エネルギー(172.58)を下回る。その結果判定がOKになる。
これに対し、番号158の箇所におけるFEM動的解析の予測では、FEM応答震度法で主鉄筋を増やした場合の発生エネルギーの増減は−32.99(=104.52−137.51)となる。この増減は、ΔE(=nΔB)を表し、ΔEがFEM動的解析の予測に適用される。
このときの主鉄筋(52.941)に対応する許容エネルギー(82.19)は、予測の発生エネルギー(55.10=88.09−32.99)より大きいので、判定はOKとなる。実際の動的解析では、主鉄筋を増加させ、横拘束を高めた場合で行っている。このときの発生エネルギーは53.80であり、許容エネルギー(172.58)よりも小さいので、判定はOKである。
予測との相対誤差は、−2.4%(=(53.80−55.10)/53.80)である。これにより、簡易解析の増減エネルギーを用いて補強量を予測した場合、予測精度が高いということが言える。
また、番号164の箇所では予測精度は余り高くないが、許容範囲に余裕があるため、結局は設計基準を満たしている。
図14は、番号158の箇所の曲げモーメント(M)と曲率(φ)との関係を示す図である。以下では、曲げモーメントと曲率との関係図をM−φ図とも称す。図14(A)は、FEM動的解析法の現況におけるM−φ図である。図14(B)は、FEM応答震度法の現況におけるM−φ図である。図14(C)は、FEM動的解析法の補強後におけるM−φ図である。図14(D)は、FEM応答震度法の補強後におけるM−φ図である。
図15は、補強後による解析結果が許容値を満たすことを説明するための図である。図15(A)は、FEM動的解析法の現況における応答値と許容値との関係を示す図である。図15(B)は、FEM応答震度法の現況における応答値と許容値との関係を示す図である。図15(C)は、FEM動的解析法の補強後における応答値と許容値との関係を示す図である。図15(D)は、FEM応答震度法の補強後における応答値と許容値との関係を示す図である。
図15(A)では、最大応答時、最小応答時ともに許容値を超えている。しかし、図15(C)に示すように、補強後では、最大応答時、最小応答時共に応答値(断面力)が許容値以内になっており、基準を満たすことになる。
ここで、図15(D)に示すように、補強後のFEM応答震度法では、最大応答時で応答値が許容値を超えているが、これは特に問題としない。なぜなら、より詳細な動的解析で基準を満たしているからである。なお、FEM応答震度法でも応答値が許容値以下となるようにFEM動的解析の補強量を決定してもよい。
また、図15に示すように、解析制御手段105は、簡易解析の現況及び補強結果から動的解析が満足できる補強量を予測する。図15(A)と(C)を用いると、最大応答時において、解析制御手段105は次の計算を行う。
ΔE(簡易解析の増分)=104.5−137.5=33.0
A(予測)=88.1−33.0=55.1
解析制御手段105は、FEM動的解析の発生エネルギーの予測値(55.1)が許容値(82.2)以下となるため、簡易解析時の補強量に基づいてFEM動的解析用の補強量を決定する。動的解析手段106は、決定された補強量を用いてモデル化し、動的解析を行う。動的解析手段106による補強後の解析結果の発生エネルギーは53.8であるため、予測精度が高く、さらに、許容値を満たすことも可能となる。
また、最小応答時において、解析制御手段105は次の計算を行う。
ΔE(簡易解析の増分)=110.3−132.8=−22.5
A(予測)=135.5−22.5=113
解析制御手段105は、FEM動的解析の発生エネルギーの予測値(113)が許容値(112.2)を超えるため、簡易解析時の補強量からさらに補強してFEM動的解析用の補強量を決定する。例えば、解析制御手段105は、横拘束力を高めることで補強を行う。
動的解析手段106は、決定された補強量を用いてモデル化し、動的解析を行う。動的解析手段106による補強後の解析結果の発生エネルギーは114.4であるため、予測精度が高く、さらに、許容値を満たすことも可能となる。
よって、FEM応答震度法は、構造系が複雑ではない場合は精度良く補強量を予測し、FEM動的解析に適用する補強量を適切に決定することができる。
《ペンゼンモデル動的解析法》
図16は、ペンゼンモデル動的解析法による解析結果の一例を示す図である。図16(A)は、実験に用いたペンゼンモデルを示す。図16(B)は、常時設計断面で設計されたトンネルに対してペンゼンモデル動的解析を行った結果を示す。図16(B)に示す「×」の位置が、破壊が生じた箇所である。図11に示すFEM動的解析とほぼ同様の位置で、ペンゼンモデル動的解析法による解析でも破壊が生じている。
図17は、エネルギー増減関係により補強量を決定した場合の資料(その2)を示す図である。図17に示す例では、ペンゼンモデル動的解析法を用いて発生エネルギーの予測を行い、FEM動的解析用の補強量を決定している。また、図17に示す例において、ペンゼンモデル動的解析法では、既にn倍された適切な補強量Xiに対して解析を行っている。しかし、実際は、解析制御手段105が、補強量xiからn倍することで、許容値(許容エネルギー)を満たすnを見つけ、補強量Xiを決定する。
番号158は、図11に示すa158を示す箇所である。図4に示すステップS302に相当するFEM動的解析を行った結果、番号158の箇所が一番早く破壊された。これは、図17に示す「モデル:FEM動的解析」、「断面:現況」、「判定位置:max」について、発生エネルギー(88.09)が、許容エネルギー(79.61)を超えている。
この番号158の箇所に対して、ペンゼンモデル動的解析を用いて補強を行う。例えば主鉄筋を「52.941」に増加させた場合の発生エネルギー(33.07)は、許容エネルギー(82.19)を下回るため、その判定結果はOKである。
また、横拘束力ρsを高めて1.800にしても、このときの発生エネルギー(33.51)は、許容エネルギー(172.58)を下回る。その結果判定はOKである。
これに対し、番号158の箇所におけるFEM動的解析の予測では、ペンゼンモデル動的解析法で主鉄筋を増やした場合の発生エネルギーの増減は−28.91(=33.07−61.98)となる。この増減は、ΔE(=nΔB)を表し、ΔEがFEM動的解析の予測に適用される。
このときの主鉄筋(52.941)に対応する許容エネルギー(82.19)は、予測の発生エネルギー(59.18=88.09−28.91)より大きいので、判定はOKとなる。実際の動的解析では、主鉄筋を増加させ、横拘束を高めた場合で行っている。このときの発生エネルギーは53.80であり、許容エネルギー(172.58)よりも小さいので、判定はOKである。
予測との相対誤差は、−10.0%(=(53.80−59.18)/53.80)である。これにより、簡易解析の増減エネルギーを用いて補強量を予測した場合、予測精度が高いということが言える。
また、番号164の箇所や、番号209の最大応答時などでは予測精度は余り高くないが、許容範囲に余裕があるため、結局は設計基準を満たしている。
図18は、番号158の箇所の曲げモーメント(M)と曲率(φ)との関係を示す図である図18(A)は、FEM動的解析法の現況におけるM−φ図である。図18(B)は、ペンゼンモデル動的解析法の現況におけるM−φ図である。図18(C)は、FEM動的解析法の補強後におけるM−φ図である。図18(D)は、ペンゼンモデル動的解析法の補強後におけるM−φ図である。
図19は、補強後による解析結果が許容値を満たすことを説明するための図である。図19(A)は、FEM動的解析法の現況における応答値と許容値との関係を示す図である。図19(B)は、ペンゼンモデル動的解析法の現況における応答値と許容値との関係を示す図である。図19(C)は、FEM動的解析法の補強後における応答値と許容値との関係を示す図である。図19(D)は、ペンゼンモデル動的解析法の補強後における応答値と許容値との関係を示す図である。
図19(A)では、最大応答時、最小応答時ともに応答値(断面力)が許容値を超えている。しかし、図19(C)に示すように、補強後では、最大応答時、最小応答時共に応答値が許容値以内になっており、基準を満たすことになる。
ここで、図19(D)に示すように、補強後のペンゼンモデル解析法では、最小応答時で応答値が許容値を超えているが、これは特に問題としない。なぜなら、より詳細な動的解析で基準を満たしているからである。
また、図19に示すように、解析制御手段105は、簡易解析の現況及び補強結果から動的解析が満足できる補強量を予測する。図19(A)と(C)を用いると、最大応答時において、解析制御手段105は次の計算を行う。
ΔE(簡易解析の増分)=33.1−62.0=28.9
A(予測)=88.1−28.9=59.2
解析制御手段105は、FEM動的解析の発生エネルギーの予測値(59.2)が許容値(82.2)以下となるため、簡易解析時の補強量に基づいてFEM動的解析用の補強量を決定する。動的解析手段106は、決定された補強量を用いてモデル化し、動的解析を行う。動的解析手段106による補強後の解析結果の発生エネルギーは53.8であるため、予測精度が高く、さらに、許容値を満たすことも可能となる。
また、最小応答時において、解析制御手段105は次の計算を行う。
ΔE(簡易解析の増分)=120.7−122.0=−1.3
A(予測)=135.5−1.3=134.2
解析制御手段105は、FEM動的解析の発生エネルギーの予測値(134.2)が許容値(112.2)を超えるため、簡易解析時の補強量からさらに補強してFEM動的解析用の補強量を決定する。例えば、解析制御手段105は、横拘束力を高めることで補強を行う。
動的解析手段106による補強後の解析結果の発生エネルギーは114.4であるため、予測精度が高く、さらに、許容値を満たすことも可能となる。
よって、ペンゼンモデル動的解析法は、時間的な挙動を再現することができるため、構造系が複雑である場合にも適切に補強量を予測し、FEM動的解析に適用する補強量を適切に決定することができる。
以上、実施例によれば、地中構造物の耐震設計において、動的解析の回数を減らしつつ、適切な補強量を決定することができる。
なお、前述した実施例で説明した構造解析処理を実現するためのプログラムを記録媒体に記録することで、実施例での構造解析処理をコンピュータに実施させることができる。
また、このプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータなどに読み取らせて、前述した構造解析処理を実現させることも可能である。なお、記録媒体は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。記録媒体は、搬送波を含まない。
なお、図2に示すFEM動的解析プログラム、簡易解析プログラムをそれぞれ他の装置に分散処理させることも可能である。これにより、複数の装置が、動的解析処理や簡易解析処理を同時に実行することができるので、解析にかかる処理時間を早くすることが可能になる。
以上、開示の構造解析システム、構造解析方法及びプログラムについて詳述したが、上記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
10 プロセッサ
30 記憶装置
101 解析制御プログラム
102 FEM動的解析プログラム
103 簡易解析プログラム
105 解析制御手段
106 動的解析手段
107 簡易解析手段
131 FEM動的解析プログラム
132 簡易解析プログラム
171 静的解析手段
172 簡易動的解析手段

Claims (10)

  1. 地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行う構造解析システムであって、
    前記地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う動的解析手段と、
    前記第1モデルを用いるFEM静的解析及び/又は前記第1モデルを簡素化した第2モデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う簡易解析手段と、
    前記動的解析手段により補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後の第1モデル又は第2モデルを用いて前記簡易解析手段に解析させ、前記簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて前記補強箇所のFEM動的解析用の補強量を決定し、全ての補強箇所の補強量が決定された場合、前記全ての補強量を反映させた第1モデルを用いて前記動的解析手段に解析させる解析制御手段と、
    を備える構造解析システム。
  2. 前記簡易解析手段は、
    前記FEM静的解析として、FEM応答震度法を用いる請求項1記載の構造解析システム。
  3. 前記簡易解析手段は、
    前記第2モデルとしてペンゼンモデルを用いる請求項1又は2記載の構造解析システム。
  4. 前記解析制御手段は、
    前記補強箇所のエネルギーの増減、前記補強箇所の許容値を用いて発生エネルギーの予測により前記FEM動的解析用の補強量を決定する請求項1乃至3いずれか一項に記載の構造解析システム。
  5. 前記解析制御手段は、
    前記1又は複数の補強箇所に対し、壊れた順に1箇所ずつ前記簡易解析及び前記補強量の決定を行う請求項1乃至4いずれか一項に記載の構造解析システム。
  6. 地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行う構造解析方法であって、
    前記地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う第1動的解析ステップと、
    前記第1モデルに基づくモデルを用いるFEM静的解析及び/又は前記第1モデルを簡素化したモデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う簡易解析ステップと、
    前記第1動的解析ステップにより補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後のモデルを用いて前記簡易解析を行わせ、前記簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて前記補強箇所の前記FEM動的解析用の補強量を決定する決定ステップと、
    全ての補強箇所の補強量が決定された場合、前記全ての補強量を反映させたモデルを用いて前記FEM動的解析を行う第2動的解析ステップと、
    を有する構造解析方法。
  7. 前記簡易解析ステップは、
    前記FEM静的解析として、FEM応答震度法を用いる請求項6記載の構造解析方法。
  8. 前記簡易解析ステップは、
    前記第2モデルとしてペンゼンモデルを用いる請求項6又は7記載の構造解析方法。
  9. 前記決定ステップは、
    前記補強箇所のエネルギーの増減、前記補強箇所の許容値を用いて発生エネルギーの予測により前記FEM動的解析用の補強量を決定する請求項6乃至8いずれか一項に記載の構造解析方法。
  10. 地中構造物の耐震設計を行う際の構造解析を行うコンピュータに、
    前記地中構造物と地盤を一体化してモデル化した第1モデルを用いて初期条件でFEM(有限要素法)動的解析を行う第1動的解析ステップと、
    前記第1モデルに基づくモデルを用いるFEM静的解析及び/又は前記第1モデルを簡素化したモデルを用いる動的解析を示す簡易解析を行う簡易解析ステップと、
    前記第1動的解析ステップにより補強が必要と判定された1又は複数の補強箇所に対し、所定単位の補強箇所毎に、所定量の部材の補強を行った後のモデルを用いて前記簡易解析を行わせ、前記簡易解析前後の補強箇所のエネルギーの増減に基づいて前記補強箇所の前記FEM動的解析用の補強量を決定する決定ステップと、
    全ての補強箇所の補強量が決定された場合、前記全ての補強量を反映させたモデルを用いて前記FEM動的解析を行う第2動的解析ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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