JP2014063042A - スーパーコンティニュアム光源及び光断層計測装置 - Google Patents

スーパーコンティニュアム光源及び光断層計測装置 Download PDF

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【課題】スーパーコンティニュアム光を安定に生成し光断層計測の分解能及び感度を向上させる。
【解決手段】励起光源14と、励起光源からの連続光を入力するループ状に構成された希土類元素の添加された光ファイバー11とを有し、光ファイバーには、カーボンナノ構造体を分散させたフィルム12が光路に挿入され、連続光を一方向に巡回させて、カーボンナノ構造体による可飽和特性によりソリトンパルスを、100MHz以上の周波数で発生させて、出力するファイバーレーザ10を有する。ファイバーレーザの出力するソリトンパルスを入力し、そのソリトンパルスを増幅するファイバー増幅器20と、ファイバー増幅器の出力するソリトンパルスの中心波長を長波長側にシフトさせる波長シフトファイバー30と、波長シフトファイバーの出力するソリトンパルスを入力して、非線形光学効果により、スーパーコンティニュアム光に変換する高非線形光ファイバー50とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、中心波長が1700nm帯に位置し、数百nmの範囲に渡って連続したスペクトルを有したパルス光であるスーパーコンティニュアム光源に関する。
超短パルス光を高非線形光ファイバーに導入することによりスーパーコンティニュアム光(Supercontinuum)が発生することは良く知られている。この波長帯域は数百nmに及ぶ。このような広帯域光は、光断層計測や分光計測などの先端光計測の分野において、非常に有用である。特に、1700nm波長帯域におけるスーパーコンティニュアム光は、生体の内部を非破壊で高い分解能でより深く断層撮影することに適している。特に、歯や骨、甲状腺組織などの人体の皮膚、皮下組織における断層撮影に適している。
特開2005−331818号公報 特開2003−149695号公報 特開平10−90737号公報
しかしながら、従来のスーパーコンティニュアム光源を用いた光断層計測では、必ずしも十分な分解能且つ高感度の画像が得られていない。そこで、本発明は、光断層計測装置の光源に用いた場合に、十分な分解能と感度とが得られるスーパーコンティニュアム光源を実現することを目的とする。
本発明は、スーパーコンティニュアム光を生成する光源であって、励起光源と、励起光源からの連続光を入力するループ状に構成された希土類元素の添加された光ファイバーとを有し、光ファイバーには、カーボンナノ構造体を分散させたフィルムが光路に挿入され、連続光を一方向に巡回させて、カーボンナノ構造体による可飽和特性によりソリトンパルスを、100MHz以上の周波数で発生させて、出力するファイバーレーザと、ファイバーレーザの出力するソリトンパルスを入力し、そのソリトンパルスを増幅するファイバー増幅器と、ファイバー増幅器の出力するソリトンパルスの中心波長を長波長側にシフトさせる波長シフトファイバーと、波長シフトファイバーの出力するソリトンパルスを入力して、非線形光学効果により、スーパーコンティニュアム光に変換する高非線形光ファイバーとから成るスーパーコンティニュアム光源である。
ここで、ファイバーレーザの出力するソリトンパルスの繰返周波数を、100MHz以上、300MHz以下とするように、ファイバーレーザの光ファイバーの長さが調整されることが望ましい。この場合に、光ファイバーの長さは、屈折率にもよるが、4.5m以下、1.5m以上の範囲となる。光ファイバーには、希土類元素、特に、エルビウム(Er)が高濃度で添加されている光ファイバーを用い、偏波保持光ファイバーとすることが望ましい。また、ファイバーレーザとファイバー増幅器との間には、ファイバーレーザの出力するソリトンパルスのパルス幅を広くするパルス拡幅ファイバー(シングルモードファイバー)を設けることが望ましい。これにより、ファイバー増幅器での増幅過程においてパルス波形が劣化することが防止できる。また、高非線形光ファイバーは、高非線形光ファイバーに入力するソリトンパルスの中心波長を基準に±200nmの範囲内の波長において、2次の分散値が0以上、12ps2 /km 以下であることが望ましい。
また、ファイバー増幅器は、希土類元素、特に、エルビウム(Er)のドープされた光ファイバーと、希土類元素の励起光を生成する発光装置とで構成されることが望ましい。この場合、この光ファイバーは、偏波保持光ファイバーとしても良い。また、ファイバーレーザの出力するソリトンパルスの中心波長は1540nm以上、1580nm以下の範囲に存在し、波長シフトファイバーの出力するソリトンパルスの中心波長は、1600nm以上、1750nm以下の範囲に存在することが望ましい。出力されるスーパーコンティニュアム光をこの波長範囲とすることで、本スーパーコンティニュアム光源は、生体の光断層計測の光源に最適となる。
ファイバーレーザにより出力されたソリトンパルスは、ファイバー増幅器により増幅されて、波形整形される。このソリトンパルスの中心波長は、1700nm帯域に、波長シフトされ、高非線形光ファイバーに導入される。これにより、中心波長を1700nmとする広波長帯域に平坦に広がるスペクトルを有するスーパーコンティニュアム光を得ることができる。また、本発明の光源によるスーパーコンティニュアム光はコヒーレンス度が高い。更に本発明の光源は、スーパーコンティニュアム光を安定に生成することができ、各種の計測用の光源、特に、光断層計測装置の光源として非常に有用である。
発明の具体的な実施例1に係るスーパーコンティニュアム光源の構成図。 同実施例1のスーパーコンティニュアム光源のファイバーレーザの出力するソリトンパルスの波形及びスペクトルを示した特性図。 同実施例1のスーパーコンティニュアム光源のファイバーレーザの出力するソリトンパルスのパルス列を示した波形図。 同実施例1のスーパーコンティニュアム光源のファイバーレーザの出力するソリトンパルスのパルス列のスペクトルを示した特性図。 同実施例1のスーパーコンティニュアム光源の出力するスーパーコンティニュアム光のスペクトルを示した特性図。 本発明の実施例2に係る光断層計測装置の検出器の出力を直接見た干渉波形図。 本発明の実施例2に係る光断層計測装置の検出器の出力をコンピュータにより処理した後に、対数軸(dB)で表示した干渉波形図。 実施例2の光断層計測装置で得られた測定物の深さ方向の光断層画像を示した測定図。 従来の光断層計測装置で得られた測定物の深さ方向の光断層画像を示した測定図。 実施例2の光断層計測装置で得られた測定物のある深さにおける断面の光断層画像を示した測定図。 従来の光断層計測装置で得られた測定物のある深さにおける断面の光断層画像を示した測定図。 実施例2の光断層計測装置の構成図。
コヒーレントなパルス光を発生させるファイバーレーザは、例えば、リング型のエルビウムドープ光ファイバーレーザを用いることが可能である。その他、数ピコ秒乃至それ以下のパルス幅のパルス光を発生させ得る任意のファイバーレーザ等を用いることが可能である。発生させるレーザ波長は、1.55μmが、一般的に用いられるが、この波長に限定するものではない。生成されるパルス光のパルス幅は1ps以下が好ましく、500fs以下が更に好ましい。本実施例では、ファイバーレーザから出力されるソリトンパルスのパルス幅は934fsである。
ファイバー増幅器は、希土類元素をドープした光ファイバーを用いる。この際、少なくとも当該希土類元素をドープした光ファイバーは、偏波保持ファイバーでなくとも良いが、偏波保持ファイバーとすることで、安定した出力が得られる。また、その前段又は後段に光ファイバーを接続する場合も偏波保持ファイバーとすることが望ましい。ファイバー増幅器の前段には、パルス幅をやや広げるために、パルス拡幅ファイバー(シングルモードファイバー)を用いることが望ましい。希土類元素をドープした光ファイバーに偏波保持ファイバーを用いた場合には、当該希土類元素の励起光を導入するためのカプラとしては、例えば偏波保持型の波長分割多重カプラ(WDM)を用いると良い。これらは既に多数のメーカーから提供されており、適切な製品が入手可能である。
希土類元素をドープした光ファイバーにより、ソリトンパルスの光強度が増幅される。このファイバー増幅器の中心部である希土類元素をドープした光ファイバーの入力部と出力部には、波長分割多重カプラ(WDM)の他、任意の光学素子を取り付けて良い。例えば、コヒーレントなソリトンパルスの入力部には、シングルモードファイバーや、半波長板、偏光ビームスプリッタなどを配置すると良い。また、ファイバー増幅器の出力部には、増幅用の希土類元素の励起光が後段に出射されないように、波長選択阻止性の光学フィルタを配置すると良い。ファイバー増幅器において、増幅のために光ファイバーに添加する希土類元素は、ファイバーレーザの生成するソリトンパルスの波長により選択される。ファイバーレーザが例えばエルビウムドープファイバーを用いたレーザであれば、ファイバー増幅器の増幅にも、エルビウムを用いると良い。この際、励起光は例えば波長1480nmとし、当該波長を生成するレーザを用いる。その他、必要箇所に光アイソレータその他の光学素子を配置させると良い。
このファイバー増幅器による増幅において、パルス幅は多少広くなるために、ファイバー増幅器の後段に、補償ファイバーを用いても良い。補償ファイバーには、LMA−PCF(large mode area photonic crystal fiber 、大口径フォトニック結晶ファイバー) を用いると良い。このファイバーは、負分散のファイバーで、パルス幅を小さくするようにして、ファイバー増幅器でのパルス幅の拡大を補償するものである。
スーパーコンティニュアム光に変換する高非線形光ファイバーに入力されるソリトンパルスは、パルス幅(時間波形をsech2(t/T0)とした場合のT0)は1000fs、500fs以下が好ましく、200fs以下が更に好ましい。
高非線形光ファイバーは、スーパーコンティニュアム光を生成する光ファイバーである。この高非線形光ファイバーには、入力するパルス光の中心波長を基準に±200nmの範囲内の波長において、2次の分散値が0以上、12ps2 /km 以下である正常分散高非線形ファイバー(normal dispersion highly non-linear fiber) を用いると良い。このような高非線形ファイバーは特許文献1、3に記載されている。特許文献1に定義が記載されている非線形係数は、10W-1km-1以上が好ましく、20W-1km-1以上がより好ましい。また、このファイバーへの光の入射は、レンズで絞って行うと良い。さらに、使用性を向上させるために、このスーパーコンティニュアム光を生成するファイバーに、シングルモードファイバーを接続すると良い。
以下、本発明を具体的な一実施例に基づいて説明する。本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
〔本発明に係る光源の構成〕
図1は本発明の具体的な一実施例に係るスーパーコンティニュアム光源100の構成を示すブロック図である。図1に示すスーパーコンティニュアム光源100は、主として、ファイバーレーザ10、ファイバー増幅器20、波長シフトファイバー30、スーパーコンティニュアム光を生成する高非線形光ファイバー50、シングルモードファイバー51とから成る。
スーパーコンティニュアム光源100のファイバーレーザ10は、エルビウムドープ光ファイバー(EDF)11を用いたリング型レーザ発振器である。エルビウムドープ光ファイバー(EDF)11の発振するレーザ光の中心波長は、1560nmである。光ファイバー11の長さは、3.5mである。光ファイバー11の光路には、カーボンナノ構造体が塗布された樹脂フィルム12が挿入されている。カーボンナノ構造体は、グラフェンが筒状になったカーボンナノチューブ、グラフェンが壁状に単層、多層に形成されたカーボンナノウォール、フラーレン、グラフェンなどである。本実施例では、カーボンナノチューブ粉末をポリイミドフィルムに塗布したものを用いた。励起光源14には、波長980nmのレーザダイオードを用いた。励起光源14の出力する連続光は、波長分割多重カプラ(WDM)15を介して、光ファイバー11に入力される。連続光は、アイソレータ13により、光ファイバー11の中を一方向にのみ循環する。
カーボンナノチューブは、1560nm帯の光を吸収し、光強度が大きくなると透明となる可飽和吸収特性を有している。発振するレーザ光の振幅は雑音成分により時間的に高周波数で変動しているために、瞬時的に透明となる閾値を越える瞬間の光だけがカーボンナノチューブで吸収されずに、通過することになる。このパルス光が光ファイバー11を巡回する連続光に重畳されて、誘導放出が促進されてそのパルス光の強度が大きくなり、さらに、カーボンナノチューブを透過し易くなる。このようにしてパルス光が正帰還により成長し、光ファイバー11を巡回する間に、安定したソリトンパルスとなる。
このソリトンパルスは、波長分割多重カプラ(WDM)16により分離されて、パルス拡幅ファイバー22に入力される。パルス拡幅ファイバー22は、ソリトンパルスのパルス幅をやや拡大して、波形を生成するためのシングルモードファイバーである。パルス拡幅ファイバー22から出力されるソリトンパルスは、偏波制御素子27を通過して、S波、又は、P波の直線偏光となる。
パルス拡幅ファイバー22の出力端はアイソレータ28と波長分割多重カプラ(WDM)23とを介して、長さ2mのエルビウムドープ光ファイバ(EDF)21に接続されている。ファイバー増幅器20は、波長分割多重カプラ(WDM)23、24、光ファイバ(EDF)21、発振波長1560nmのエルビウムを励起させるための波長1480nmのレーザ光を発振するレーザダイオード(LD)25、26とから成る。レーザダイオード25、26からの励起光は、それぞれ、波長分割多重カプラ(WDM)23、24を介して、光ファイバ(EDF)21に、相互に対向する方向から入射する。したがって、レーザダイオード(LD)25からの励起光は、光ファイバ(EDF)21で生成されるソリトンパルスの進行方向と同一方向に伝搬し、レーザダイオード(LD)26からの励起光は、そのパルス光の進行方向とは反対方向に伝搬する。
光ファイバ(EDF)21の出力端は、波長分割多重カプラ(WDM)24とアイソレータ32とを介して、波長シフトファイバー30に接続されている。波長シフトファイバー30はシングルモードファイバーであり、ソリトンパルスの波長帯で異常分散の特性を持つ。ファイバー中で誘起される非線形効果によって、強度が高いほどより長波長側にソリトンパルスの中心波長がシフトする。また、ファイバー長が長い方が波長がより長波長側にシフトするが、パルス幅が広がるため、適切な長さに調節されている。アイソレータ32の両端は光ファイバーを直結し、波長シフトファイバー30とアイソレータ32は光ファイバーで直結する構造となっている。また、励起光源14から波長シフトファイバー30の出力端までは、全光伝送路が光ファイバーで直結されており、レンズなどの空間伝搬部を排除した。これにより、出力されるスーパーコンティニュアム光を安定させることができた。
波長シフトファイバー30の出力端は、レンズ33、半波長板(λ/2)34、λ/4板35、ローパスフィルタ(LPF)36、レンズ37を介して、ソリトンパルスをスーパーコンティニュアム光に変換するための高非線形光ファバー50に接続されている。
高非線形光ファイバー50には、入力するソリトンパルスの中心波長を基準に±200nmの範囲内の波長において、分散が零である正常分散高非線形ファイバー(ND-HNLF)を用いた。正常分散高非線形ファイバー(ND-HNLF)としては、非線形性γが23W-1km-1、長さ5mのファイバを用いた。この高非線形光ファイバー50の樹脂で封止された出力端は、光源の使用性を向上させるために、通常のシングルモードファイバー51に直結されている。シングルモードファイバー51の出力端からスーパーコンティニュアム光が出力される。
尚、光ファイバー11、パルス拡幅ファイバー22、エルビウムドープ光ファイバ(EDF)21、波長シフトファイバー30、高非線形光ファイバー50、シングルモードファイバー51、波長分割多重カプラ(WDM)15、16、23、24などの全光伝送路に、偏波保持型のファイバーや素子を用いても良い。偏波保持型を用いることで、スーパーコンティニュアム光の出力を安定させることができる。
〔各ブロックにおける出力の特徴〕
図1のスーパーコンティニュアム光源100によりスーパーコンティニュアム光を生成した。ファイバーレーザ10からは、中心波長1560nm、スペクトル半値幅4.35nm、パルス幅934fs、平均強度8mW、パルス周波数109MHzのパルス光が生成された。一つのソリトンパルスの自己相関波形と、スペクトルを図2に示す。また、繰返出力されるソリトンパルス列の時間波形を図3.Aに、そのスペクトルを図3.Bに示す。
パルス拡幅ファイバー22では、安定したスーパーコンティニュアム光を得るために、ソリトンパルスのパルス幅がやや拡大される。ファイバー増幅器20では、ファイバーレーザ10により生成されたパルス光が増幅され、波長シフトファイバー30では、ファイバー増幅器20の出力するソリトンパルスの中心波長は、1560nmから1700nmに140nmだけ長波長側にシフトされる。
次に、スーパーコンティニュアム光を生成する高非線形光ファイバー50の出力のスペクトルを図4に示す。中心波長1700nm、半値幅242nm、帯域1400nm〜1950nmのスーパーコンティニュアム光が得られているのが分かる。パルス半値幅は、5psである。
次に、本実施例1のスーパーコンティニュアム光源100を用いた光断層計測装置について説明する。
図9は、光断層計測装置200の構成を示した図である。光断層計測装置200は、上記実施例1のスーパーコンティニュアム光源100と、光カプラ61と、ミラー62と、駆動装置63と、受光装置64と、干渉波形解析手段65と、によって構成されている。
スーパーコンティニュアム光源100から出力されるスーパーコンティニュアム光(以下、「SC光」という)のコヒーレンス長は、0.5〜10μmが望ましい。この範囲であると、干渉ピークの幅が広がってしまったり、干渉ピーク同士が重なってしまうなどの問題を防止することができ、また干渉ピークも良好に測定することができるため、測定精度を向上させることができる。より望ましいSC光のコヒーレンス長は、0.5〜2μmである。
光ファイバーカプラ61は、2×2ポートの構造であり、入力ポートの一方にはスーパーコンティニュアム光源100からのSC光が入力され、測定光と参照光に分波されて2つの出力ポートから放射される。2つの出力ポートには、それぞれコリメータ67、68が接続されている。また、他方の入力ポートには受光装置64が接続されている。測定物70には、歯や、甲状腺などの生体組織を用いた。測定光は測定物70に入射して、測定物70の深さ方向の各位置から反射される。参照光はミラー62によって反射される。反射された測定光、参照光は元の出力ポートにそれぞれ入射され、測定光と参照光とが合波されて受光装置64に入力される。なお、光ファイバーカプラ61の2つの入力ポートに、それぞれ、同一特性の2分配の第2の光ファイバーカプラを設けて、受光装置61を2つ設けても良い。この場合には、各第2の光ファイバーカプラのそれぞれの一方の入力ポート( 干渉波形の出力されるポート) にそれぞれの受光装置61が接続され、一方の第2の光ファイバーカプラの他方の入力ポートからスーパーコンティニュアム光源100からのSC光が入力される。この場合には、2つの受光装置61に入力される2の干渉光(測定光と参照光との合波光)を処理することで、受光感度を向上させることができる。
ミラー62は、参照光を反射させる面が参照光の光軸に対して垂直となるように駆動装置63に取り付けられており、参照光の光軸方向へミラー62を所定幅で直進移動させることが可能となっている。これにより参照光の光路長を変更することができる。ミラー62として測定物70の厚さよりも十分に薄いものか、反射面が全波長帯域で高反射率のものを用いることで、測定物70による波長分散を補償し、干渉ピークが広がってピーク位置の取得精度が劣化するのを防止している。駆動装置63は、たとえば、ボイスコイルモータ型ディレイライン、ピエゾチューブ型ディレイライン、直動ステージ型ディレイライン、積層ピエゾ型ディレイライン、などである。参照光は、ミラー62により反射されて光ファイバカプラ61に入力され、受光装置64に入力される。
受光装置64は、フォトダイオードであり、測定光と参照光との干渉波形を測定する。干渉波形は、駆動装置63によってミラー62を所定幅で光軸方向に直進移動させて走査したときの光強度の変化であり、多数のパルス光の光強度の足し合わせである。つまり、干渉波形は、参照光の光強度の時間関数と、測定光の光強度の時間関数との相互相関関数となる。受光装置64として、フォトダイオード以外にもフォトトランジスタ、光電子増倍管などを用いることができる。
干渉波形解析手段65により得られた干渉波形を図5、図6に示す。この波形の振幅は、測定光と参照光との光路長が等しくなる測定物70の深さ方向の位置での反射光強度を示している。したがって、ミラー62を走査すれば、測定物70の深さzと、反射光強度Iとの関係を示したグレー画像I(z)を得ることができる。また、測定物70の入射面におけるx、y方向に、測定光を走査すれば、測定物70のxyz系での3次元の画像I(x,y,z)を得ることができる。
測定物70を豚の甲状腺とした場合の測定物70のxz断面(縦断面)における断層画像を図7.Aに示す。スーパーコンティニュアム光源100から出力されるSC光(パルス光)の繰返周波数は109MHzである。図7.AはSC光(パルス光)の干渉波形の累積によるものである。分解能は4.3μm、感度は105dBであった。比較例として、SC光の繰返周波数を50MHzとした場合の断層画像を図7.Bに示す。明らかに、本実施例の場合は、測定物70の深くまで画像が鮮明であり、分解能及び画像感度が向上していることが分かる。10dBの向上が観測された。
また、測定物70の深さzをある位置(514μm)に固定した場合のxy断面の断層画像を図8.Aに示す。比較例として、SC光(パルス光)の繰返周波数を50MHzとした場合のxy断層画像を図8.Bに示す。本実施例では、明らかに、分解能及び画像感度が向上していることが分かる。
以上は、光断層計測装置として、時間領域での光断層測定(TD−OCT)を行う装置を用いた例である。これに対して、次のように、光断層計測装置として、波長領域での光断層測定(OFDR−OCT)を行う装置を用いても良い。ミラー62は、最も強度の大きい干渉波形が得られるような位置に位置決めする。受光装置64を、回折格子とCCD装置を用いて、干渉波形の波長特性を測定する装置とする。干渉波形の波長特性を逆フーリエ変換すれば、測定物70の深さzに関する干渉画像を得ることができる。
本発明は、スーパーコンティニュアム光源を、繰返周波数100MHz以上、300MHz以下のSC光(パルス光)とすることで、光断層計測装置に用いた場合に分解能及び感度を向上させている。図1の構成により、SC光(パルス光)の繰返周波数は、300MHzまで拡大することが可能である。
本発明は、広帯域のスペクトルを用いた分光分析などの光分析、光断層計測の光源として用いることができる。
100:スーパーコンティニュアム光源
10:ファイバーレーザ
11:エルビウムドープ光ファイバー
12:フィルム
20:ファイバー増幅器
21:エルビウムドープ光ファイバー
22:パルス拡幅ファイバー
30:波長シフトファイバー
15,16,23,24:波長分割多重カプラ(WDM)
13,28,32:アイソレータ
50:高非線形光ファイバー

Claims (5)

  1. スーパーコンティニュアム光を生成する光源であって、
    励起光源と、前記励起光源からの連続光を入力するループ状に構成された希土類元素の添加された光ファイバーとを有し、前記光ファイバーには、カーボンナノ構造体を分散させたフィルムが光路に挿入され、前記連続光を一方向に巡回させて、前記カーボンナノ構造体による可飽和特性によりソリトンパルスを、100MHz以上の周波数で発生させて、出力するファイバーレーザと、
    前記ファイバーレーザの出力する前記ソリトンパルスを入力し、そのソリトンパルスを増幅するファイバー増幅器と、
    前記ファイバー増幅器の出力するソリトンパルスの中心波長を長波長側にシフトさせる波長シフトファイバーと、
    前記波長シフトファイバーの出力するソリトンパルスを入力して、非線形光学効果により、スーパーコンティニュアム光に変換する高非線形光ファイバーと
    から成るスーパーコンティニュアム光源。
  2. 前記ファイバーレーザの出力する前記ソリトンパルスの繰返周波数を、100MHz以上、300MHz以下とするように、前記ファイバーレーザの前記光ファイバーの長さが調整されていることを特徴とする請求項1に記載のスーパーコンティニュアム光源。
  3. 前記ファイバーレーザの出力端と、前記ファイバー増幅器の入力端との間には、前記ファイバーレーザの出力するソリトンパルスのパルス幅を幅を広げるパルス拡幅ファイバーを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスーパーコンティニュアム光源。
  4. 前記ファイバーレーザの出力する前記ソリトンパルスの中心波長は1540nm以上、1580nm以下の範囲に存在し、前記波長シフトファイバーの出力するソリトンパルスの中心波長は、1600nm以上、1750nm以下の範囲に存在することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のスーパーコンティニュアム光源。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスーパーコンティニュアム光源を、光断層計測のための光源として用いたことを特徴とする光断層計測装置。
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