JP2014062707A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2014062707A
JP2014062707A JP2012209221A JP2012209221A JP2014062707A JP 2014062707 A JP2014062707 A JP 2014062707A JP 2012209221 A JP2012209221 A JP 2012209221A JP 2012209221 A JP2012209221 A JP 2012209221A JP 2014062707 A JP2014062707 A JP 2014062707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass plate
plate
transparent front
inner frame
door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012209221A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5696294B2 (ja
Inventor
Junichi Kurita
潤一 栗田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012209221A priority Critical patent/JP5696294B2/ja
Publication of JP2014062707A publication Critical patent/JP2014062707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5696294B2 publication Critical patent/JP5696294B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Refrigerator Housings (AREA)

Abstract

【課題】扉前面の透明前板のソリ変形を防止した扉付の冷蔵庫の提供。
【解決手段】冷蔵庫本体の扉は、貯蔵室の内側に位置する内フレーム23と、前記内フレームを覆うようにその内フレームの縁枠24に配置した着色層付きの透明前板25と、前記透明前板と内フレームと縁枠との間の空間に充填発泡させた発泡ウレタン29とからなっていて、透明前板は発泡ウレタンによって接着保持しその外周部は透明前板挿入部等で覆うことなくそのまま露出状態とした構成とするとともに、前記内フレームと着色ガラス板との間の発泡ウレタン中に板体30を埋設配置し、かつ、この板体は前記透明前板と内フレームとの間に充填した前記発泡ウレタンより断熱性の高い材料で形成した構成としてある。これにより、発泡ウレタンの熱収縮を少ないものとして透明前板のソリ変形を防止し、長期間良好な意匠を維持することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は冷蔵庫に関し、特に冷蔵庫の扉構成に関するものである。
一般にこの種の冷蔵庫は、断熱性を有する冷蔵庫本体内に冷蔵室、冷凍室、野菜室等を設け、これら各冷蔵室、冷凍室、野菜室等は扉によって開閉可能に構成してある。
上記扉は、冷蔵庫本体の前面となる前板と、冷蔵室、冷凍室、野菜室等の内面となる内フレームと、これら前板と内フレームとを一体に連結する枠体との間にウレタンを充填発泡させて、冷蔵庫本体と同様断熱性を有するように構成してある。
このような冷蔵庫にあって、その扉の前板は冷蔵庫全体の見栄え、すなわち意匠に大きな影響を与え、その仕上がりは冷蔵庫全体の品位を大きく左右する。
そこでこの扉の意匠性を向上させるべく扉の前板をガラス板で構成したものが見られる(例えば、特許文献1参照)。
図8は上記特許文献1で提案された扉を示し、その前板101は模様等の着色層102をシルク印刷によって形成した着色ガラス板103で構成してあり、当該着色ガラス板103と内フレーム104と枠体105との間にウレタン106を充填発泡させて構成してある。
特許第3140110号公報
上記従来の構成によれば、着色層102の手前に着色ガラス板103の透明層が位置するため、着色の色に深みが加わって質感が増し、金属製あるいは樹脂製の塗装前板に比べるとその意匠性が向上する利点がある。
しかしながら、上記従来の扉は枠体105に着色ガラス板挿入部107を設け、この着色ガラス板挿入部107に前記着色ガラス板103をはめ込んで着色ガラス板103を保持していたため、この着色ガラス板挿入部107の縁部が着色ガラス板103の前面周囲に露出し、着色ガラス板103を用いて向上させた意匠性を損なうという課題があった。
また、この着色ガラス板挿入部107の縁部と着色ガラス板103との境界部にはごく微細な誇りや塵埃等が付着堆積していき、この微細なほこりや塵埃等は拭きとろうとしても完全にふき取ることができず、縁部に沿って線状に見え始めるようになる。これは着色ガラス板103の着色が白色系であれば短期間の使用で目立ちはじめ、使用期間が長くなるにつれて大きく目立つようになり、冷蔵庫の美観を大きく損ねる。
そこで出願人はこのような課題を解決すべく、枠体105の着色ガラス挿入部107を廃止して、着色ガラス板103を発泡ウレタン106の接着力で接着保持させ、着色ガラス板103の端部をそのまま露出状態としたものを試作し、寿命加速試験を行ってみた。
その結果、この扉は、長期間使用しているうちに発泡ウレタン106の熱収縮によって着色ガラス板103にソリが生じたり、着色ガラス板103と発泡ウレタン106との間で部分的に剥がれが生じる等の課題が発生することが見出された。これは発泡ウレタン106が、扉内側では冷却され扉外側では外気温とほぼ同じ温度となっていて、扉内側では熱収縮するのに対し外側はそのままであるため、扉中央部分が外向きに突出変形、すなわち太鼓状になって変形すると推測される。そしてこの発泡ウレタン106の熱収縮に着色ガラス板103が追従変形しきれない部分で両者間に剥がれが生じるのではないかと推測される。
この様な課題は、着色ガラス板103の背面側に補強板を設けて扉全体を補強することにより解決することができると考えられるが、その場合は着色ガラス板103を発泡ウレタンに接着保持させることができず、よって従来と同様、枠体105に着色ガラス板挿入部107を設けて当該着色ガラス板挿入部107に着色ガラス板103を保持させる必要があり、着色ガラス板挿入部107の縁部が着色ガラス板103の前面周囲に露出し、意匠性を損なうという課題が残ってしまう。
本発明はこの様な点に鑑みてなしたもので、着色ガラス板等の透明前板挿入部を廃止して意匠性を高めつつ、着色ガラス板のソリ変形を防止して、着色ガラス板特有の高い意匠性を長期間に亘って良好に維持し続けることができる扉付の冷蔵庫を提供するものである。
本発明は上記目的を達成するため、その扉は、貯蔵室の内側に位置する内フレームと、前記内フレームを覆うようにその内フレームの縁枠に配置したガラス板等の着色層付きの透明前板と、前記透明前板と内フレームと縁枠との間の空間に充填発泡させた発泡ウレタンとからなっていて、前記透明前板は発泡ウレタンによって接着保持しその外周部は透明前板挿入部等で覆うことなくそのまま露出状態とした構成とするとともに、前記内フレームと前記透明前板との間の発泡ウレタン中に板体を埋設配置し、かつ、この板体は前記透明前板と内フレームとの間に充填した前記発泡ウレタンより断熱性の高い材料で形成した構成としてある。
これにより、透明前板を用いたことによる高い質感を発揮させることができるとともに、透明前板を発泡ウレタンによって接着保持させて透明前板挿入部を廃止し意匠性を高めることができ、かつ、それでいて、すなわち透明前板を発泡ウレタンに接着保持させていても、発泡ウレタンの経年的な熱収縮による透明前板のソリ変形等が発生せず、着色透明前板特有の高い意匠性を長期間良好に維持し続けることができる。すなわち、上記発泡ウレタンは充填したウレタンが板体の周囲を回りこんで透明前板側から内フレーム側へと流れながら発泡するため、内フレーム側と透明前板側との発泡密度に差が生じ、内フレーム側の方の発泡密度が高くなってウレタン量も多くなっている。そのため、この内フレーム側の発泡ウレタンの方が透明前板側の発泡ウレタンに比べ熱収縮を起こしにくいものとなる。そして、この内フレーム側の発泡ウレタンは冷蔵庫内からの冷気によって冷却され熱収縮を起こしやすい方であるため、この熱収縮しやすい内フレーム側の発泡ウレタンを熱収縮しにくくすることができるところから、扉全体としてのソリ変形は少ないか、ほとんど発生しないものとなり、透明前板の経年的なソリ変形の発生が防止できるのである。
また、透明前板をガラス板とした場合、ガラスは比熱が大きく、内フレーム等からの伝熱により一旦冷却されると、高湿の外気や扉開閉時の冷気と接触して結露を生じ発汗し易くなる独自の課題があるが、板体によって伝熱遮断され、発汗を防止できる利点もある。
本発明は、着色ガラス板等の透明前板挿入部を廃止して意匠性を高めつつ、着色透明前板のソリ変形を防止して、透明前板特有の高い意匠性を長期間に亘って良好に維持し続けることができる扉付の冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の外観斜視図 同冷蔵庫の概略断面図 同冷蔵庫の扉の一つを示す斜視図 同冷蔵庫の扉の分解斜視図 同図3のA−A断面図 同図3のB−B断面図 同実施の形態2における冷蔵庫の扉を示す断面図 従来の冷蔵庫における扉の断面図
第1の発明は、断熱性を有する冷蔵庫本体と扉からなり、上記扉は、貯蔵室の内側に位置する内フレームと、前記内フレームを覆うようにその内フレームの縁枠に配置したガラス板等の着色層付きの透明前板と、前記透明前板と内フレームと縁枠との間の空間に充填発泡させた発泡ウレタンとからなっていて、前記透明前板は発泡ウレタンによって接着保持しその外周部は透明前板挿入部等で覆うことなくそのまま露出状態とした構成とするとともに、前記内フレームと透明前板との間の発泡ウレタン中に板体を埋設配置し、かつ、この板体は前記透明前板と内フレームとの間に充填した前記発泡ウレタンより断熱性の高い材料で形成した構成としてある。
これにより、透明前板を用いたことによる高い質感を発揮させることができるとともに、透明前板を発泡ウレタンによって接着保持させて透明前板挿入部を廃止し意匠性を高めることができ、かつ、それでいて、すなわち透明前板を発泡ウレタンに接着保持させていても、発泡ウレタンの経年的な熱収縮による透明前板のソリ変形等が発生せず、着色透明前板特有の高い意匠性を長期間良好に維持し続けることができる。すなわち、上記発泡ウレタンは充填したウレタンが板体の周囲を回りこんで透明前板側から内フレーム側へと流れながら発泡するため、内フレーム側と透明前板側との発泡密度に差が生じ、内フレーム側の方の発泡密度が高くなってウレタン量も多くなっている。そのため、この内フレーム側の発泡ウレタンの方が透明前板側の発泡ウレタンに比べ熱収縮を起こしにくいものとなる。そして、この内フレーム側の発泡ウレタンは冷蔵庫内からの冷気によって冷却され熱収縮を起こしやすい方であるため、この熱収縮しやすい内フレーム側の発泡ウレタンを熱収縮しにくくすることができるところから、扉全体としてのソリ変形は少ないか、ほとんど発生しないものとなり、透明前板の経年的なソリ変形の発生が防止できるのである。
また、透明前板をガラス板とした場合、ガラスは比熱が大きく、内フレーム等からの伝熱により一旦冷却されると、高湿の外気や扉開閉時の冷気と接触して結露を生じ発汗し易くなる独自の課題があるが、板体によって伝熱遮断され、発汗を防止できる利点もある。
第2の発明は、第1の発明において、板体は真空断熱材で形成した構成としてある。
これにより、真空断熱材は剛性が高いので、内フレーム側及び透明前板側の発泡ウレタンが多少熱収縮を起こしてもこれに抗して扉全体の変形を確実に防止するとともに、扉全体の強度をも向上させることになり、より変形の少ない扉とすることができる。しかも、扉の断熱性も大きく向上させて、その分、扉の厚み、すなわち発泡ウレタンの厚みを薄くして、当該発泡ウレタンの熱収縮力を抑え透明前板のソリ変形をより確実に防止することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、板体と内フレームとの間の発泡ウレタンの厚みを板体と透明前板との間の発泡ウレタンの厚みよりも厚くした構成としてある。
これにより、内フレーム側のウレタン量が多くなって、この内フレーム側の発泡ウレタンが熱収縮を起こしにくいものとなる度合いを上げることができ、より確実に透明前板の変形防止を図ることができる。
第4の発明は、第1〜第3の発明において、扉の縁枠の上端面(或いは下端面のいずれか)を下向き(或いは上向き)に凹設して把手部を形成し、板体はその把手部側端部を前記把手部の凹底近接位置から下方(或いは上方)に配置した構成としてある。
これにより、板体は凹設形成された把手部より下方に位置する透明前板と対応する部分に位置して、透明前板のほぼ全域の強度を効率よく向上させることができるとともに、把手部より上方の透明前板が位置しない部分にまで位置させて材料を無駄に使用することもなく、低コストで効果的な変形防止と強度向上を実現することができる。
第5の発明は、第1〜第3の発明において、扉の縁枠の上端面(或いは下端面のいずれか)を下向き(或いは上向き)に凹設して把手部を形成し、前記把手部の凹奥壁は扉端縁に行くほど扉内側へ位置するような傾斜面とした構成としてある。
これにより、内フレーム側の発泡ウレタンが熱収縮によって若干のソリ変形を起こして把手部が変形しても、その変形は扉端縁に行くほど扉内側に変形する、すなわち、把手部の凹奥壁の傾斜面の傾斜と同方向に変形することになるから、ほとんど目立たないものとなり、意匠性を損なうほどのことはなくなり、長期間に亘って良好な意匠性を維持できる。
第6の発明は、第4または第5の発明において、把手部の凹前壁は扉端縁より下方(或いは上方)ほどその壁圧を厚く形成した構成としてある。
これにより、把手部の手掛け部分となる凹前壁の根元強度を向上させることができ、この手掛け部分の前面に位置する透明前板に大きな扉開き力が加わって透明前板がひび割れを起こす等のことを確実に防止でき、意匠性とともに信頼性も高いものとすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態ではガラス板等の透明前板外周部を保持する透明前板挿入部を廃止したことにより懸念される透明前板の接着保持力を強化する構成、特に透明前板に付与する着色層が原因となる透明前板の剥がれにも対応したものを例にして説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の外観斜視図、図2は同冷蔵庫の概略断面図、図3は同冷蔵庫の扉の一つを示す斜視図、図4は同冷蔵庫の扉の分解斜視図、図5は同図3のA−A断面図、図6は同図3のB−B断面図である。
図1、図2において、冷蔵庫本体1は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱2と、硬質樹脂製(例えばABS)の内箱3と、これら外箱2と内箱3との間に発泡充填した硬質の発泡ウレタン4からなる。上記冷蔵庫本体1はその内部に、冷蔵室5と、冷蔵室5の下に位置する切替室6及び切替室6に並設した製氷室7と、切替室6及び製氷室7の
下部に位置する冷凍室8と、冷凍室8の下部に位置する野菜室9とを有する。また、前記冷蔵室5の前面は、例えば観音開き式の扉10,10により開閉自由に閉塞し、切替室6及び製氷室7と冷凍室8と野菜室9の前面部は引き出し式の扉11,12,13,14によって開閉自由に閉塞してある。
冷蔵庫本体1の背面には冷却室16があり、冷気を生成する冷却器17と、冷気を各室に供給する送風ファン18とが設けてある。また、上記冷蔵庫本体1の本体天面奥部には圧縮機19が設けてあり、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプ20と、キャピラリーチューブ21と、前記した冷却器17とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行うように構成してある。
ここで、上記各扉10〜14は冷蔵庫本体1と同様硬質のウレタンを発泡充填して断熱性を持たせてあり、更に意匠性を向上させるべくその前面をガラス板等の透明前板で構成してある。
以下、扉13の場合を例にしてその構成について図3〜図6を用いて説明する。なお、扉13以外の扉10〜14も同様の構成である。
図3〜図6において、23は冷蔵庫本体1の内側に位置することになる内箱フレームで、例えばABS樹脂で形成してある。24はこの内フレーム23の周端面に結合固定した縁枠で、ABS樹脂で形成してある。25は前記内フレーム23を覆うようにその縁枠24に積層配置したガラス板等の透明前板(以下、ガラス板と称す)で、この実施の形態では光沢のある強化ガラス板で形成してある。
このガラス板25は図5、図6に示すようにその内面に接着剤26を介して樹脂フィルム27が貼り付けてあり、この樹脂フィルム27に絵模様、例えばヘアーラインのような金属調模様からなる着色層28が形成してある。これによって、前記ガラス板25は、あたかも着色層付きのガラス板となる。前記樹脂フィルム27はこの実施の形態では透明性が高く機械的強度の高いポリエチレンテレフタレートを用い、着色層28はホワイト系ではガラス板25とは反対側面に形成し、グレー系ではガラス板25側に形成してある。図面ではガラス板25とは反対側面に形成した場合を示している。
29は前記ガラス板25の樹脂フィルム27側の面と内フレーム23と縁枠24との間の空間に充填発泡させた硬質のウレタンで、発泡によって内フレーム23及び縁枠24とともに前記ガラス板25内面の樹脂フィルム27に接着し、当該樹脂フィルム27を介してガラス板25を接着保持している。
ここで、前記内フレーム23の縁枠24は従来例で説明したような着色ガラス板挿入部を有しておらず、前記ガラス板25はその外周部をそのまま露出させた構成としてある。更に上記ガラス板25はその外周縁を図6に示すように縁枠24の端面24aより若干内側に位置させた構成としてある。
また、30は前記内フレーム23とガラス板25との間のほぼ全域わたって埋設配置した板体で、前記ガラス板25と内フレーム23との間に充填した前記発泡ウレタン29より断熱性の高い材料で形成してある。この実施の形態では真空断熱材で構成してあり、以下板体を真空断熱材と称す。この真空断熱材30は内フレーム23とガラス板25との間のガラス板寄り部分に位置させてあり、図5に示すように真空断熱材30と内フレーム23との間の発泡ウレタン29aの厚みTが同真空断熱材30とガラス板25との間の発泡ウレタン29bの厚みtよりも厚くなるようにしてある。なお、図中30aは板体30の位置決め用スペーサ部材である。
更に、31は扉の縁枠24の上端面に下向きの凹部を凹設して形成した把手部で、前記真空断熱材30は上記把手部31の凹底31a近接位置から下方に配置してある。この把手部31は扉の縁枠24の下端面に上向きの凹部を凹設して形成しても良く、その場合真空断熱材30は把手部31の凹底31a近接位置から上方に配置することになる。
また、上記把手部31はその凹奥壁31bを扉端縁Xに行くほど扉内側へ位置するような傾斜面としてあり、更に、その凹前壁31cは扉端縁Xから下方に行くにしたがってその壁圧を厚く形成して強度を向上してある。
一方、この実施の形態ではガラス板25の外周部を保持するガラス板挿入部を廃止したことにより懸念されるガラス板25の接着保持を確実化する構成を備えており、以下その構成を説明する。
まず、前記ガラス板25は既述した通り着色層28を形成した樹脂フィルム27を接着剤26によって貼り付けることにより着色ガラス板としてある。そして、前記樹脂フィルム27の発泡ウレタン側の面には易接着層32を形成し、この易接着層32を介して発泡ウレタン29と接着した構成としてある。上記易接着層32は樹脂フィルム27の表面をコロナ処理やプラズマ処理を施したり、ポリエステル系やウレタン系の接着剤を塗布して、形成することができる。この実施の形態ではポリエステル系接着剤を塗布して構成してある。
また、前記ガラス板25の樹脂フィルム27側の面と内フレーム23と縁枠24との間の空間に充填発泡させた発泡ウレタン29は、その発泡密度をガラス板25の中央部分より外周部分の方を高く設定してある。
更に、この実施の形態では、図5に示すように前記内フレーム23の縁枠24のうち、ガラス板25の下端面に位置する部分には、当該ガラス板25の前面から前方に略飛び出すことのない程度の寸法、例えばガラス板25の前面から2mm以内後方の位置までは飛び出してガラス板下端面に重合する透明前板支持片(以下、ガラス板支持片と称す)24bを設け、ガラス板25の重量を支えるように構成してある。
以上のように構成した上記冷蔵庫の扉10は、ヘアーラインのような金属調模様からなる着色層28がガラス板25及び樹脂フィルム27からなる透明層の内側に位置するため、着色の色に深みが加わり、その意匠性は金属製あるいは樹脂製の塗装前板に比べると大きく向上する。特にこの実施の形態では前記着色層28は樹脂フィルム27に形成しているので、ローラ等によって形成することができ、ガラス板に直接着色層をシルク印刷するものでは不良率が高くて実質的には得られなかったようなヘアーライン等の精細な模様も形成できて、その意匠性を格段に向上させることができる。
しかも、この扉は、ガラス板25を発泡ウレタン29の接着力によって接着保持することにより、従来のガラス板周縁部を覆うガラス板挿入部等を廃止しているので、ガラス板挿入部があるもののように意匠性を損なうことがなく、全面フラット感のあるすっきりとした外観にすることができる。また、ガラス板挿入部とガラス板との間の境界部にほこりや塵埃等が付着堆積してこれが線状に目立ってくることもなく、長期間に亘って初期の高い意匠性をそのまま維持することができる。
また、上記ヘアーラインを立体的に強調する場合には、ガラス板25側に形成した着色層28とは反対側の樹脂フィルム27の表面に凹凸状の溝を設けて立体形状のヘアーラインを形成し、その表面にクロム蒸着層(図示せず)を形成すればよい。これにより、ヘア
ーラインが立体的になって意匠性を向上できる。その際、前記蒸着層の材料をクロムとすることで、樹脂フィルム27と蒸着層の端面を起点とする蒸着層の錆発生を防止でき、模様の耐久性を向上させることができる。
一方、前記扉は、内フレーム23とガラス板25との間の発泡ウレタン29中に真空断熱材30を埋設配置してあるから、ガラス板25を発泡ウレタン29に接着保持させていても、発泡ウレタン29の熱収縮によるガラス板25のソリ変形を防止することができる。よって長期間に亘ってソリ変形等が発生せず、着色ガラス板特有の高い意匠性を維持し続けることができる。
すなわち、上記発泡ウレタン29は充填したウレタンが真空断熱板30の周囲を回りこんでガラス板25側から内フレーム23側へと流れながら発泡するため、内フレーム23側の発泡ウレタン29aとガラス板25側の発泡ウレタン29bとの発泡密度に差が生じ、内フレーム23側の方の発泡密度が高くなってウレタン量も多くなっている。そのため、この内フレーム23側の発泡ウレタン29aの方がガラス板25側の発泡ウレタン29bに比べ熱収縮を起こしにくいものとなる。そして、この内フレーム23側の発泡ウレタン29bは冷蔵庫内からの冷気によって冷却され熱収縮を起こしやすい方であるため、この熱収縮しやすい内フレーム23側の発泡ウレタン29bを熱収縮しにくくすることができるところから、扉全体としてのソリ変形は少ないか、ほとんど発生しないものとなり、ガラス板25の経年的なソリ変形の発生が防止できるのである。
加えて、前記ガラス板25は比熱が大きく、発泡ウレタン29や内フレーム23からの伝熱により一旦冷却されると、高湿の外気や扉開閉時の冷気と接触して結露を生じ発汗し易くなる独自の課題があるが、真空断熱材30によって伝熱遮断され、発汗を防止できる。
また、上記真空断熱材30は剛性が高いので、内フレーム23側及びガラス板25側の発泡ウレタン29a、29bが多少熱収縮を起こしてもこれに抗して扉全体のソリ変形を確実に防止するとともに、扉全体の強度をも向上させることになり、よりソリ変形の少ない扉とすることができる。しかもこの真空断熱材30は、扉の断熱性も大きく向上させて、その分、扉の厚み、すなわち発泡ウレタン29の厚みを薄くして、当該発泡ウレタンの熱収縮力を抑え、ガラス板25のソリ変形をなくすることに貢献する。
更にこの実施の形態では、上記内フレーム23との間の発泡ウレタン29aの厚みTは、真空断熱材30とガラス板25との間の発泡ウレタン29bの厚みtよりも厚くした構成としてあるから、内フレーム23側のウレタン量が多くなって、この内フレーム23側の発泡ウレタン29bが更に熱収縮を起こしにくいものとなり、より確実にガラス板25の変形防止を図ることができる。
なお、このガラス板25側の発泡ウレタン29bの厚みtは薄くして内フレーム23側の発泡ウレタン29aの厚みTを厚くするほうが良いが、ウレタン発泡時のウレタンの流動性やガラス板25を接着保持させる必要もあるところから、その厚みtは5〜40mmにするのが好ましく、これによって、ガラス板25のソリ変形を防止しつつガラス板25の接着保持を保障することができる。
また、上記扉はその縁枠24の上端面(或いは下端面のいずれか)を下向き(或いは上向き)に凹設して把手部31を形成し、かつ、真空断熱材30はその把手部31側端部を前記把手部31の凹底31a近接位置から下方(或いは上方)に配置した構成としてある。これによって、真空断熱材30は凹設形成された把手部31より下方に位置するガラス板25と対応する部分に位置して、当該ガラス板25のほぼ全域の強度を効率よく向上さ
せることができる。しかも、ガラス板25が位置せずガラス板25のソリ変形を防止する必要のない把手部31部分にまで真空断熱材30を延設して材料を無駄に使用することもなく、低コストで効果的な変形防止と強度向上を実現することができる。
更に、前記把手部31の凹奥壁31bは扉端縁Xに行くほど扉内側へ位置するような傾斜面としてあるから、内フレーム23側の発泡ウレタン29aが熱収縮によって若干のソリ変形を起こして把手部31が変形しても、その変形は扉端縁Xに行くほど扉内側に変形する、すなわち、把手部31の凹奥壁31bの傾斜面の傾斜と同方向に変形するものとなるから、ほとんど目立たないものとなり、意匠性を損なうほどのことはなくなり、長期間に亘って良好な意匠性を維持できる。
また、前記把手部31の凹前壁31cは扉端縁Xより下方(或いは上方)ほどその壁圧を厚く、この実施の形態では扉端縁Xから下方(或いは上方)に行くにしたがってその壁圧を厚く形成してあるから、把手部31の手掛け部分となる凹前壁31cの強度が向上し、この手掛け部分の前面に位置するガラス板25の端部に大きな扉開き力が加わってもガラス板25の端部がひび割れを起こす等のことを防止でき、意匠性とともに信頼性も高いものとすることができる。
なお、この実施の形態では、すでに述べたように、ガラス板25の内面に接着剤26を介して樹脂フィルム27を貼り付け、この樹脂フィルム27に着色層28を形成してあって、当該着色層28はローラ等によって形成することができるので、樹脂フィルム27に対する接着強度を管理保障することができ、発泡ウレタン29の熱収縮や経年変化等による接着状態の劣化が生じても樹脂フィルム27に対し剥がれることを確実に防止できるようになる。
これにより、樹脂フィルム27をガラス板25と発泡ウレタン29との間に位置させてこれら両者を発泡ウレタン29及び接着剤26の接着力によって接着させたとき、着色層28が樹脂フィルム27から剥がれてこの剥がれに起因してガラス板25が発泡ウレタン29から剥離等するのを防止することができる。よって、長期間に亘ってフィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができ、信頼性の高いものとすることができる。
加えてこの実施の形態では、発泡ウレタン29の発泡密度をガラス板25の中央部分より外周部分の方が高くなるようにしてあるから、発泡ウレタン29の接着力はガラス板25の外周部分のほうが強くなる。これにより、ガラス板25の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着力を長期間に亘ってより確実に維持保障することができる。
すなわち、冷蔵庫は内部と外部で温度差が激しく、扉の開閉時に内部からの冷気によって扉のガラス板25端部は結露や激しい温度変化の影響を受ける。また、使用者の使い方によっては、開閉時に激しい衝撃を扉に与えたり、収納物の出し入れ時にガラス板25を含む扉に水や汁を溢す使用実態となる。そして、このような冷蔵庫特有の使用環境・実態によってガラス板25の端部は当該ガラス板端部を覆うガラス板挿入部が無いと発泡ウレタン29から剥がれやすい環境となっている。
このような環境下において、この実施の形態では、ガラス板25の端部、すなわち、周囲部は発泡ウレタン29の発泡密度が高い、すなわちごく微細に発泡しているウレタンスキン層との接着となっていて、発泡ウレタン29とガラス板25の樹脂フィルム27との接着密度は高く強固なものとなっている。したがって、長期間の使用に際してもガラス板25の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着は確保され、長期間フィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができ、信頼性を確保できるのである。
加えてこの実施の形態では、樹脂フィルム27の発泡ウレタン29との密着面に易接着層32を形成してあるから、樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度がより高いものとなり、発泡ウレタン29からの樹脂フィルム27、ひいてはガラス板25の剥離をより確実に防止することができ、長期間フィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができる。
特にこの実施の形態で例示したように、樹脂フィルム27としてポリエチレンテレフタレートを用い、かつ、易接着層32をウレタン系ポリエステル系の接着剤とすると、その接着強度は強力なものとなる。すなわち、前記ウレタン系接着剤またはポリエステル系の接着剤を構成するウレタン系またはポリエステルは、その溶解性パラメータ(以下、SP値と称す)がウレタンのSP値10〜11及びフィルムの材料であるポリエチレンテレフタレートのSP値11.3と近いので、これら相互間の接着力は強固なものとなるのである。換言するとポリエステル系(ウレタン系も同様)接着剤は末端に−OH基をイソシアネートで反応させていて、ウレタン変成樹脂膜となっており、一方、ウレタン発泡材はポリエーテルポリオールのイソシアネート硬化であることから、基本の樹脂骨格は異なるものの反応内容は同じであるため、接着強度が向上するのである。よって、長期間の使用に際してもガラス板25の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着を確保し、長期間フィルム付きガラス板25の接着強度を維持保障することができるのである。
また、前記樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着面はミクロ的に見ると発泡ウレタンのスキン層と樹脂フィルム27とが接着しており、このようなスキン層と樹脂フィルム27とはその双方の表面が滑面となっているため、剥がれかけると一気に剥がれてしまう危険性がある。特に、ガラス板外周部分の発泡密度を高めてその接着面をスキン層とした場合にあってはガラス板外周部分で剥がれが広がってしまう恐れがある。
しかしながら、この実施の形態では前記したように樹脂フィルム27の発泡ウレタン29との密着面に易接着層32を形成してあるから、樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度が強化され、前記したような発泡ウレタンスキン層と樹脂フィルム27との剥がれの広がりを防止できる。よって、ガラス板内面の樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度を長期間に亘って維持保障することができ、更に信頼性の高いものとすることができる。
またウレタンの発泡密度が低くて発泡ウレタン29と樹脂フィルム27との実質接着面積が減少するガラス板中央部分でもその接着強度を向上させることができる。すなわち、ウレタンの発泡密度が低くて発泡ウレタン29と樹脂フィルム27との実質接着面積が減少する分をこの易接着層32による接着力アップでカバーして、発泡ウレタン29と樹脂フィルム27との接着強度をより確実なものとすることができ、ひいてはガラス板25の接着強度を長期間に亘って維持保障することができ、信頼性の高いものとすることができる。
上記、ガラス板25と発泡ウレタン29との接着力は寿命加速試験を行った結果、その接着力は1.0g/cm2以上、好ましくは2.6g/cm2以上とすることにより、発泡ウレタン29の熱収縮等の経年変化による接着力劣化があっても確実に樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度を保障することができ、ひいてはガラス板25の接着強度を長期間に亘って維持保障することができて、信頼性の高いものとすることができた。なお、上記接着力の測定方法は、接着剤の重ね合わせせん断接着強さの標準的な測定方法である「JIS K 6850(接着剤−剛性被着材の引張せん断 接着強さ試験方法)」に基づく。
更にこの実施の形態では、前記内フレーム23の縁枠24のうち、ガラス板25の下端面に位置する部分には当該ガラス板25の前面から前方に飛び出すことなくガラス板下端面に重合するガラス板支持片24bが位置しているから、ガラス板25はその重量を内フレーム23の縁枠24のガラス板支持片24bによって支持されることになる。よって、万が一、発泡ウレタン29によるガラス板25の接着力の劣化によってガラス板25の剥がれが部分的に生じるようなことがあったとしても、ガラス板25が落下する等の異常事態は確実に防止でき安心感が大きく向上する。また、前記縁枠24のガラス板支持片24bはガラス板前面より飛び出すことがないので、ガラス板挿入部のように扉前面から見えることもなく、意匠性及び全面フラット感は良好なまま維持できる。
また、上記ガラス板25はその外周縁が縁枠24の端面24aより若干内側に位置する構成としてあるから、このガラス板25の外周縁を縁枠24の端面24aが保護することになる。よって、例えば生産ラインでの扉搬送時やユーザ宅における扉交換サービス時にガラス板25の外周縁が何らかの物に当たって割れたりするようなことを防止することもできる。
また、仮にガラス板25に何らかの外力が加わって万が一割れることがあっても、このガラス板片は樹脂フィルム27に接着していて飛散を防止されることになり、万が一のときの安全性も向上する。
(実施の形態2)
図7は実施の形態2における扉の断面図である。この実施の形態2ではガラス板25の樹脂フィルム27と内フレーム23の縁枠24とを更に両面テープ33によって接着したものである。
これにより、ガラス板25は発泡ウレタン29との接着に加え、両面テープ33を介して縁枠24にも接着されることになる。よって、ガラス板25は樹脂フィルム27を介して発泡ウレタン29と縁枠24の両方に強力に接着保持されることになり、長期間に亘ってガラス板25の接着強度を維持保障することができ、更に信頼性の高いものとすることができる。
以上、本発明の主な実施形態を説明したが、上記実施の形態は本発明を実施するうえでの一例として示したものであり、本発明の目的を達成する範囲内で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、ガラス板を透明樹脂板に置き換えても良く、これによって軽量化による接着強度の更なる保障が可能となり、しかも低コスト化を図ることができる。
また、樹脂フィルムも着色層の接着強度を管理保障できるものであればポリエチレンテレフタレート以外のものであっても良いものである。
更に、樹脂フィルム27の着色層28はすでに述べている通りガラス板側であっても良く、また、樹脂フィルム27と発泡ウレタン29との接着強度を向上させるために用いる接着剤26としてウレタンバインダー或いは蒸着層を用いても良く、或いは当該接着剤26と発泡ウレタン29との間に更に蒸着層或いはウレタンバインダー或いはその双方を介在させても良く、必要に応じて用いることによって接着強度や着色層の意匠性を向上させることができる。
以上のように本発明は、着色ガラス板等の透明前板挿入部を廃止して意匠性を高めつつ
、透明前板のソリ変形を防止して、透明前板特有の高い意匠性を長期間に亘って良好に維持し続けることができる扉付の冷蔵庫を提供することができ、一般用はもちろん業務用の冷蔵庫やワインクーラーにも幅広く適用できる。
1 冷蔵庫本体
2 外箱
3 内箱
4 発泡ウレタン
5 冷蔵室
6 切替室
7 製氷室
8 冷凍室
9 野菜室
10,11,12,13,14 扉
16 冷却室
17 冷却器
18 送風ファン
19 圧縮機
20 放熱パイプ
21 キャピラリーチューブ
23 内フレーム
24 縁枠
24a 端面
24b 透明前板支持片(ガラス板支持片)
25 透明前板(ガラス板)
26 接着剤
27 樹脂フィルム
28 着色層
29、29a、29b 発泡ウレタン
30 板体(真空断熱材)
31 把手部
31a 凹底
31b 凹奥壁
31c 凹前壁
32 易接着層
33 両面テープ
第1の発明は、断熱性を有する冷蔵庫本体と扉からなり、上記扉は、貯蔵室の内側に位置する内フレームと、前記内フレームを覆うようにその内フレームの縁枠に配置したガラス板の着色層付きの透明前板と、前記透明前板と内フレームと縁枠との間の空間に充填発泡させた発泡ウレタンとからなっていて、前記透明前板は発泡ウレタンによって接着保持しその外周部は透明前板挿入部等で覆うことなくそのまま露出状態とした構成とするとともに、前記内フレームと前記透明前板との間の発泡ウレタン中に板体を埋設配置し、かつ、この板体は前記透明前板と内フレームとの間に充填した前記発泡ウレタンより断熱性の高い材料で形成した真空断熱材で構成し、板体と透明前板との間の発泡ウレタンの厚みは、板体と内フレームとの間の発泡ウレタンの厚みよりも薄くするとともに、位置決め用スペーサ部材を設けてウレタン発泡時の流動性確保と透明前板を接着保持させる厚み寸法とした構成としてある。
また、真空断熱材は剛性が高いので、内フレーム側及び透明前板側の発泡ウレタンが多少熱収縮を起こしてもこれに抗して扉全体の変形を確実に防止するとともに、扉全体の強度をも向上させることになり、より変形の少ない扉とすることができる。しかも、扉の断熱性も大きく向上させて、その分、扉の厚み、すなわち発泡ウレタンの厚みを薄くして、当該発泡ウレタンの熱収縮力を抑え透明前板のソリ変形をより確実に防止することができる。
また、内フレーム側のウレタン量が多くなって、この内フレーム側の発泡ウレタンが熱収縮を起こしにくいものとなる度合いを上げることができ、より確実に透明前板の変形防止を図ることができる。
の発明は、第1の発明において、扉の縁枠の上端面(或いは下端面のいずれか)を下向き(或いは上向き)に凹設して把手部を形成し、板体はその把手部側端部を前記把手部の凹底近接位置から下方(或いは上方)に配置した構成としてある。
の発明は、第1の発明において、扉の縁枠の上端面(或いは下端面のいずれか)を下向き(或いは上向き)に凹設して把手部を形成し、前記把手部の凹奥壁は扉端縁に行くほど扉内側へ位置するような傾斜面とした構成としてある。
の発明は、第または第の発明において、把手部の凹前壁は扉端縁より下方(或いは上方)ほどその壁圧を厚く形成した構成としてある。
これにより、把手部の手掛け部分となる凹前壁の根元強度を向上させることができ、この手掛け部分の前面に位置する透明前板に大きな扉開き力が加わって透明前板がひび割れを起こす等のことを確実に防止でき、意匠性とともに信頼性も高いものとすることができる。第5の発明は、第1〜4の発明の前記ガラス板を樹脂板に置き換えたもので、低コスト化を図ることができる。

Claims (6)

  1. 断熱性を有する冷蔵庫本体と扉からなり、上記扉は、貯蔵室の内側に位置する内フレームと、前記内フレームを覆うようにその内フレームの縁枠に配置したガラス板等の着色層付きの透明前板と、前記透明前板と内フレームと縁枠との間の空間に充填発泡させた発泡ウレタンとからなっていて、前記透明前板は発泡ウレタンによって接着保持しその外周部は透明前板挿入部等で覆うことなくそのまま露出状態とした構成とするとともに、前記内フレームと前記透明前板との間の発泡ウレタン中に板体を埋設配置し、かつ、この板体は前記透明前板と内フレームとの間に充填した前記発泡ウレタンより断熱性の高い材料で形成した冷蔵庫。
  2. 板体は真空断熱材で構成した請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 板体と透明前板との間の発泡ウレタンの厚みは板体と内フレームとの間の発泡ウレタンの厚みよりも薄くした請求項1または2記載の冷蔵庫。
  4. 扉の縁枠の上端面或いは下端面のいずれかを下向き或いは上向きに凹設して把手部を形成し、板体はその把手部側端部を前記把手部の凹底近接位置から下方或いは上方に配置した請求項1〜3のいずれか1項記載の冷蔵庫。
  5. 扉の縁枠の上端面或いは下端面のいずれかを下向き或いは上向きに凹設して把手部を形成し、前記把手部の凹奥壁は扉端縁に行くほど扉内側へ位置するような傾斜面とした請求項1〜3のいずれか1項記載の冷蔵庫。
  6. 把手部の凹前壁は扉端縁より下方或いは上方ほどその壁圧を厚く形成した請求項4又は5記載の冷蔵庫。
JP2012209221A 2012-09-24 2012-09-24 冷蔵庫 Active JP5696294B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012209221A JP5696294B2 (ja) 2012-09-24 2012-09-24 冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012209221A JP5696294B2 (ja) 2012-09-24 2012-09-24 冷蔵庫

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013266798A Division JP5633628B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 冷蔵庫

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014062707A true JP2014062707A (ja) 2014-04-10
JP5696294B2 JP5696294B2 (ja) 2015-04-08

Family

ID=50618095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012209221A Active JP5696294B2 (ja) 2012-09-24 2012-09-24 冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5696294B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016001063A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
CN107525338A (zh) * 2017-08-18 2017-12-29 青岛海尔股份有限公司 饰条组件
CN107588591A (zh) * 2017-08-18 2018-01-16 青岛海尔股份有限公司 饰条组件

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58119187U (ja) * 1982-02-05 1983-08-13 松下冷機株式会社 断熱箱体
JPS5980685U (ja) * 1982-11-24 1984-05-31 株式会社日立製作所 冷蔵庫の扉構造
JPS6484079A (en) * 1987-09-22 1989-03-29 Matsushita Refrigeration Door structure for refrigerator, etc.
JPH0814485A (ja) * 1994-06-29 1996-01-16 Sanyo Electric Co Ltd 断熱構造体
JP2005331221A (ja) * 2004-04-19 2005-12-02 Sharp Corp 冷蔵庫及び冷蔵庫組立方法
JP2008267664A (ja) * 2007-04-18 2008-11-06 Sharp Corp 冷蔵庫
US20110089790A1 (en) * 2009-10-20 2011-04-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Refrigerator and method of manufacturing the same

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58119187U (ja) * 1982-02-05 1983-08-13 松下冷機株式会社 断熱箱体
JPS5980685U (ja) * 1982-11-24 1984-05-31 株式会社日立製作所 冷蔵庫の扉構造
JPS6484079A (en) * 1987-09-22 1989-03-29 Matsushita Refrigeration Door structure for refrigerator, etc.
JPH0814485A (ja) * 1994-06-29 1996-01-16 Sanyo Electric Co Ltd 断熱構造体
JP2005331221A (ja) * 2004-04-19 2005-12-02 Sharp Corp 冷蔵庫及び冷蔵庫組立方法
JP2008267664A (ja) * 2007-04-18 2008-11-06 Sharp Corp 冷蔵庫
US20110089790A1 (en) * 2009-10-20 2011-04-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Refrigerator and method of manufacturing the same

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016001063A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
CN107525338A (zh) * 2017-08-18 2017-12-29 青岛海尔股份有限公司 饰条组件
CN107588591A (zh) * 2017-08-18 2018-01-16 青岛海尔股份有限公司 饰条组件
CN107588591B (zh) * 2017-08-18 2021-06-22 重庆海尔制冷电器有限公司 饰条组件

Also Published As

Publication number Publication date
JP5696294B2 (ja) 2015-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6167277B2 (ja) 冷蔵庫
JP5532098B2 (ja) 冷蔵庫用扉及びその製造方法
JP5633628B2 (ja) 冷蔵庫
JP6191004B2 (ja) 冷蔵庫
JP2016038142A (ja) 冷蔵庫用扉
JP5696294B2 (ja) 冷蔵庫
JP6078794B2 (ja) 冷蔵庫
JP6236619B2 (ja) 冷蔵庫
JP6043961B2 (ja) 冷蔵庫
JP6232578B2 (ja) 断熱扉
JP5633629B2 (ja) 冷蔵庫
JP5532097B2 (ja) 冷蔵庫用扉及びその製造方法
JP5605410B2 (ja) 冷蔵庫
JP5532092B2 (ja) 冷蔵庫
JP6244545B2 (ja) 冷蔵庫
JP6435522B2 (ja) 冷蔵庫
JP5633626B2 (ja) 冷蔵庫
JP6255569B2 (ja) 冷蔵庫
JP5633627B2 (ja) 冷蔵庫
WO2014038189A1 (ja) 冷蔵庫
JP6268368B2 (ja) 冷蔵庫
JP2018112399A (ja) 冷蔵庫
JP6507361B2 (ja) 冷蔵庫用扉
JP2015203510A (ja) 冷蔵庫
JP6089213B2 (ja) 冷蔵庫

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140325

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140930

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5696294

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151