JP2014062472A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造によってシリンダの冷却及びシリンダヘッドの潤滑を良好に行うことができるエンジンを提供する。
【解決手段】クランクケース410,510と、シリンダヘッドに設けられ吸排気を駆動するカムシャフトと、クランクスプロケットと、カムスプロケットと、スプロケットに巻き掛けられる駆動力伝達部材243と、スプロケット及び駆動力伝達部材を収容するハウジング530,620と、クランクシャフトに固定された冷却風を発生するブロワファン260とを備えるエンジン1を、ハウジングは、シリンダから離間して配置され駆動力伝達部材の内径側に冷却風が通過する開口Oが形成され、クランクケースからハウジングの内部へオイル及びブローバイガスを導入する第1の連通部、及び、ハウジングからシリンダヘッドの内部へオイルを導入する第2の連通部を有する構成とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、エンジンに関し、特に簡素な構造によってシリンダの冷却及びシリンダヘッドの潤滑を良好に行うことができるものに関する。
汎用エンジンは、例えば産業用やガーデニング用等の機器に動力源として搭載されるものである。
このような汎用エンジンに関する従来技術として、例えば特許文献1、2には、クランクシャフトが鉛直方向に配置された4ストロークOHC単気筒エンジンが記載されている。
特許文献1においては、クランクシャフトからカムシャフトへ駆動力を伝達するタイミングベルトを、シリンダブロック内におけるシリンダの上部に形成されたベルト室内を通して配置している。
また、特許文献2においては、タイミングベルトをシリンダの下部に形成されたベルト室内に配置し、このタイミングベルトを潤滑油内で走行する油中ベルトとしている。
特開平 2−275020号公報 特開平 7− 56214号公報
特許文献1、2に記載された構成においては、シリンダにおけるベルト室が設けられる領域は、実質的に断熱構造となるために、当該箇所におけるシリンダ壁面の冷却が困難であり、熱変形の発生が懸念される。
シリンダの熱変形が発生すると、ピストンリングの追従性が悪化してガスシール性能の低下や、フリクションの増加が生じ、出力、燃費、排ガス性能等が悪化してしまう。
また、このとき発生する熱応力に対して、剛性を向上してクラックの発生等を防止するためにリブを追加したり、肉厚をアップした場合には、重量及びコストの増加が問題となる。
さらに、ベルト室をシリンダと一体とした場合、シリンダからの放射音がベルト室によって増幅され、騒音値が悪化する。
また、このようなベルト室を用いてクランクケースからシリンダヘッドへ潤滑用のオイルを搬送する場合、ベルト室内がシリンダの熱によって高温となるため、オイルの炭化や高温酸化による劣化が促進され、エンジン寿命の低下が懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、簡素な構造によってシリンダの冷却及びシリンダヘッドの潤滑を良好に行うことができるエンジンを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、クランクシャフトの周囲に設けられるクランクケースと、シリンダヘッドに設けられ吸排気バルブを駆動するカムシャフトと、前記クランクシャフトに固定されたクランクスプロケットと、前記カムシャフトに固定されたカムスプロケットと、前記クランクスプロケット及び前記カムスプロケットに巻き掛けられる駆動力伝達部材と、前記クランクスプロケット、前記カムスプロケット及び前記駆動力伝達部材を収容するハウジングと、前記クランクシャフトに固定され回転時にシリンダを冷却する冷却風を発生するブロワファンとを備えるエンジンであって、前記ハウジングは、シリンダから離間して配置されかつ前記駆動力伝達部材の内径側に前記冷却風が通過する開口が形成され、前記クランクケースから前記ハウジングの内部へオイル及びブローバイガスを導入する第1の連通部、及び、前記ハウジングから前記シリンダヘッドの内部へオイルを導入する第2の連通部を有することを特徴とするエンジンである。
これによれば、シリンダの外周全周に冷却フィンを形成し、円形形状とすることが可能となり、シリンダの熱変形を抑制して内周面の真円度を向上し、ピストンリングの追従性を向上し、燃焼ガスやオイルの漏れを防止して燃費、出力、排ガス性能などを向上することができる。
また、リブの追加や肉厚アップで過度な剛性を与えることなく、熱応力によるクラックの発生等も防止することができ、軽量な設計とすることが容易となる。
さらに、ハウジングがシリンダから直接熱伝導を受けないので、ハウジング内を比較的低温にすることができ、ハウジング内部を通過してシリンダヘッドを潤滑するオイルの高温酸化、炭化等の劣化を防止し、エンジンの長寿命化を図ることができる。
請求項2に係る発明は、前記カムスプロケットの回転を利用して前記オイル及び前記ブローバイガスを気液分離し、前記ブローバイガスを吸気通路内へ導入する第3の連通部を有することを特徴とする請求項1に記載のエンジンである。
これによれば、簡単な構成によってブローバイガスからオイルを分離して、オイルはシリンダヘッドの潤滑に利用し、ブローバイガスは吸気通路内へ放出してエンジン筒内で燃焼処理することができる。
請求項3に係る発明は、前記クランクケースは樹脂系材料によって形成され、前記ハウジングの一部を前記クランクケースと一体に形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンである。
これによれば、構造の簡素化、部品点数の低減、重量の軽減、コストの低下を図ることができる。
また、ハウジングを樹脂製とすることによって、例えば板金で形成したり、シリンダブロックと一体に形成する場合に対して、放射騒音を低減することが可能となる。
請求項4に係る発明は、前記クランクケースと一体に形成され、前記シリンダの周囲に設けられ前記冷却風を案内する冷却風案内部材を有することを特徴とする請求項1に記載のエンジンである。
これによれば、冷却風を適切に案内して冷却効率をより向上することが可能となり、また、シリンダの周囲を覆うことによってシリンダからの放射騒音を遮断して静粛性を向上できる。
請求項5に係る発明は、前記ハウジングの前記クランクケースと一体に形成された部分以外の部分を、樹脂系材料によって形成され前記ブロワファンを収容するブロワハウジングと一体に形成したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエンジンである。
これによれば、よりいっそう構造の簡素化、部品点数の低減、重量の軽減、コストの低下を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、簡素な構造によってシリンダの冷却及びシリンダヘッドの潤滑を良好に行うことができるエンジンを提供することができる。
本発明を適用したエンジンの実施例を、クランク中心軸及びシリンダ中心軸を含む平面で切って見た断面図である。 図1のエンジンのシリンダブロックを上方から見た図である。 図2のIII−III部矢視図である。 図2のIV−IV部矢視図である。 図3のV−V部矢視図である。 図3のVI−VI部矢視断面図である。 図2のVII−VII部矢視断面図である。 図1のVIII−VIII部矢視断面図である。 図1のIX−IX部矢視断面図である。 実施例のエンジンからブロワハウジングアッパ、リコイルカバー、及び、リコイルスタータを取り外して上方(クランクシャフト軸線方向)から見た状態を示す図である。 図10のXI−XI部矢視断面図である。 シリンダブロックにクランクシャフトを組付けた直後の実施例のエンジンを上方から見た図である。 図12の状態のエンジンをシリンダの中心軸方向と直交しかつクランクシャフトの中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。 クランクケースロワ等取付後の実施例のエンジンを上方から見た図である。 図14の状態のエンジンをシリンダの中心軸方向と直交しかつクランクシャフトの中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。 クランクケースアッパ等取付後の実施例のエンジンを上方から見た図である。 図16の状態のエンジンをシリンダの中心軸方向と直交しかつクランクシャフトの中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。 ブロワハウジングロワ等取付後の実施例のエンジンを上方から見た図である。 図18の状態のエンジンをシリンダの中心軸方向と直交しかつクランクシャフトの中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。 完成品の実施例のエンジンを上方から見た図である。 図20の状態のエンジンをシリンダの中心軸方向と直交しかつクランクシャフトの中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。
本発明は、構造の簡素化、軽量化及びコスト低減を図ったエンジンを提供する課題を、シリンダブロックにメインベアリングの一部を一体に形成するとともに、クランクケースを二分割の樹脂成型品によって形成するとともに、その接合部を嵌合、接着等により全周にわたって接合することによって解決した。
以下、本発明を適用したエンジンの実施例について説明する。
実施例のエンジンは、例えばクランクシャフトの回転中心軸が鉛直方向にほぼ沿って配置された汎用の単気筒4ストロークOHCガソリンエンジンである。
実施例のエンジンは、例えば、芝刈機等のガーデニング用機器、発電機やその他の各種機器に動力源として搭載されるものである。
図1は、実施例のエンジンを、クランク中心軸及びシリンダ中心軸を含む平面で切って見た断面図である。
エンジン1は、シリンダブロック100、クランクシャフト210、ピストン220、コンロッド230、バルブ駆動機構240、ガバナ機構250、ブロワファン260、リコイルスタータ270、ベースプレート300、クランクケースロワ400、クランクケースアッパ500、ブロワハウジングロワ600、ブロワハウジングアッパ700、リコイルカバー800、エアクリーナ910、キャブレタ920、マフラ930、燃料タンク940、点火装置950、運転制御機構960等を備えて構成されている。
以下、各部について順次詳細に説明する。
先ず、シリンダブロック100について説明する。
図2は、シリンダブロックを上方から見た平面図である。
図3は、図2のIII−III部矢視図(吸気ポート側から見た図)である。
図4は、図2のIV−IV部矢視図(排気ポート側から見た図)である。
図5は、図3のV−V部矢視図(下方から見た図)である。
図6は、図3のVI−VI部矢視断面図である。
図7は、図2のVII−VII部矢視断面図である。
シリンダブロック100は、シリンダ110、シリンダヘッド120、メインベアリングアッパ130、メインベアリングロワ140の主要部分を一体に形成したものである。
シリンダブロック100の主要部分は、例えば、アルミニウム系合金を鋳造後、所定の機械加工を施して形成されている。
シリンダ110は、内部にピストンが挿入され往復運動する円筒状の部分である。
シリンダ110は、部品点数を低減するため、ライナーレスのメッキシリンダとなっている。
シリンダ110には、フィン111、点火装置取付部112、ベースプレート取付部113等が形成されている。
フィン111は、シリンダ110の外周面からつば状に張り出して形成された平板状の部分である。
フィン111は、シリンダ110の軸方向に沿って複数枚が相互に間隔を隔てて配列されている。
点火装置取付部112は、シリンダ110に点火装置950を固定する基部となる部分である。
点火装置取付部112は、シリンダ110から上方に突き出して形成されている。
ベースプレート取付部113は、シリンダ110にベースプレート300を取り付ける基部となる部分である。
ベースプレート取付部113は、シリンダ110から下方に突き出して形成されている。
シリンダヘッド120は、シリンダ110のクランクシャフト210とは反対側の端部に設けられている。
シリンダヘッド120は、燃焼室121、吸気ポート122、排気ポート123、吸気バルブ124、排気バルブ125、カムシャフト126、プラグ穴127、カムベアリング128、ヘッドカバー129等を備えて構成されている。
燃焼室121は、ピストン220の冠面、シリンダ110の内周面などと協働して、混合器の燃焼空間を形成する部分である。
燃焼室121は、シリンダヘッド120におけるシリンダ110の内径側に面した部分に設けられた凹部である。
吸気ポート122は、キャブレタ920が形成した混合器を、燃焼室121に導入する流路である。
吸気ポート122の入口は、シリンダヘッド120の側方に開口している。
排気ポート123は、燃焼室121内から既燃ガスをマフラ930に排出する流路である。
排気ポート123の出口は、シリンダヘッド120の吸気ポート122の入口側とは反対側の側方に開口している。
吸気バルブ124、排気バルブ125は、吸気ポート122及び排気ポート123を所定のバルブタイミングで開閉する可動弁である。
吸気バルブ124、排気バルブ125は、シリンダヘッド120に形成された開口に挿入され摺動する軸部であるバルブステム、及び、バルブステムの先端部に形成された傘型の弁体を有して構成されている。
吸気バルブ124、排気バルブ125は、そのバルブステムを水平に配置されるとともに、吸気バルブ124が上となるように平行に配列されている。
吸気バルブ124、排気バルブ125は、これらを閉弁状態側へ付勢するバルブスプリング124a,125aを備え、カムシャフト126によって、ロッカアームを介して押された際に開弁する。
カムシャフト126は、クランクシャフト210の1/2の速度で回転し、所定のバルブタイミングで吸気バルブ124、排気バルブ125を開閉するカム部(スリッパ面部)を備えている。
カムシャフト126は、シリンダヘッド120に揺動可能に支持されたロッカアームを介して、吸気バルブ124、排気バルブ125のバルブステム軸端部を押圧し、バルブを駆動する。
カムシャフト126の上端部には、タイミングベルト243が巻き掛けられるカムスプロケット242が取り付けられている。
プラグ穴127は、燃焼室121内の混合気に着火させる点火プラグPが挿入されるネジ穴であって、吸気ポート122、排気ポート123に隣接して配置されている。
カムベアリング128は、カムシャフト126を回転可能に支持する軸受である。
カムベアリング128は、金属面の表面に潤滑油膜を形成して軸部を支持するメタルベアリングである。
カムベアリング128の半部は、シリンダヘッド120に機械加工によって形成され、残り半部は別体のロッカーサポート部材に形成されている。
ヘッドカバー129は、シリンダヘッド120のクランクシャフト210とは反対側の端部に被せられる蓋状の部材であって、カムシャフト126、ロッカアーム等をカバーしている。
ヘッドカバー129は、樹脂系材料を用いたインジェクション成形によって一体に形成されている。
メインベアリングアッパ130、メインベアリングロワ140は、クランクシャフト210の上部、下部に形成されたジャーナル部(軸部)を、それぞれ回転可能に支持する軸受である。
メインベアリングアッパ130、メインベアリングロワ140は、シリンダ110のクランクシャフト210側の端部から、それぞれアーム状に突き出した部分の先端に設けられている。
メインベアリングアッパ130、メインベアリングロワ140は、機械加工が施された金属表面に潤滑油膜を形成して軸部を支持する、いわゆる直メタルと通称されるメタルベアリングである。
メインベアリングアッパ130、メインベアリングロワ140の半部は、シリンダブロック100と一体に形成された部分に機械加工を施して形成され、残り半部は別体のベアリングキャップ131,141に機械加工を施して形成されている。
メインベアリングアッパ130のベアリングキャップ131には、クランクケース内を流動するオイルミストを含むブローバイガス等の気体を導入してクランクシャフト210との摺動部に案内し、さらにこのオイル及びブローバイガスを後述するベルトハウジング内に導入する通路131aが形成されている。
通路131aの入口は、クランクケース内に開放され、出口は、クランクシャフト210と摺動する軸受部に開口している。
通路131aから摺動部に導入されたオイルミストは、摺動部を潤滑しつつ、軸受と軸との少なくとも一方に形成された溝部を通過してベルトハウジングへ導入される。
メインベアリングロワ140のベアリングキャップ141には、後述するガバナ機構250が取り付けられている。
メインベアリングロワ140の下方には、クランクケースの下方へのオイル漏出を防止するオイルシール142が設けられている。
クランクシャフト210は、エンジン1の出力軸であって、その中心軸が実質的に鉛直方向に沿って配置されている。
クランクシャフト210の中間部には、回転中心軸から偏心して設けられたクランクピン及びこれを支持するクランクアームが形成されている。
クランクアームには、バランスウェイトが一体に形成されている。
クランクシャフト210の上部には、上方側から順に、リコイルスタータ270、ブロワファン260、オイルシール622、クランクスプロケット241が設けられている。
クランクスプロケット241は、メインベアリングアッパ130の直上に取り付けられている。
クランクシャフト210の下部は、エンジン1の出力軸部としてベースプレート300の下方へ突出しており、駆動対象となる機器が取り付けられる。
ピストン220は、シリンダブロック100のシリンダ110内に挿入されて内部を往復運動し、燃焼ガスの圧力を、コンロッド230を介して、クランクシャフト210に伝達する部材である。
ピストン220の外周面には、軸方向に分散して複数のリング溝が形成され、オイルリング、ピストンリングがはめ込まれている。
コンロッド(コネクティングロッド)230は、クランクシャフト210のクランクピンと、ピストン220に挿入されるピストンピンに対して、それぞれ揺動可能とされた部材であって、これらの間で力の伝達を行うものである。
バルブ駆動機構240は、クランクシャフト210からシリンダヘッド120のカムシャフト126に動力を伝達し、吸排気バルブを駆動させるものである。
バルブ駆動機構240は、クランクスプロケット241、カムスプロケット242、タイミングベルト243等を備えて構成されている。
クランクスプロケット241は、クランクシャフト210の上部に取り付けられている。
カムスプロケット242は、カムシャフト126の上部に取り付けられ、クランクスプロケット241の2倍の歯数を有する。
タイミングベルト243は、クランクスプロケット241、カムスプロケット242に巻き掛けられた耐油性を有するコックドベルトである。
上述した構成によって、カムシャフト126は、クランクシャフト210の1/2の速度で同期して回転するようになっている。
ガバナ機構250は、遠心ガバナを用いてエンジン1の回転数を制御する機構である。
ブロワファン260は、クランクシャフト210の上端部に固定され、回転時にエンジン1を冷却する気流を形成するものである。
また、ブロワファン260は、樹脂製であり、フライホイールFWに組み付けられている。なお、実施例ではブロワファン260をフライホイールFWとは別部品としているが、ブロワファンとフライホイールとを一体化させてもよい。
リコイルスタータ270は、操作者がリコイルノブ271(図20参照)を牽引することによって、クランクシャフト210を強制的に回転させ、エンジンを始動するものである。
ベースプレート300は、エンジン1の下部に設けられ、水平方向にほぼ沿って配置されたプレート状の部材である。
ベースプレート300は、エンジン1を駆動対象となる機器に取付ける基部となる部分である。
ベースプレート300は、例えば鋼板をプレス加工したパネルとして形成され、剛性確保のため適宜凹凸等が設けられる。
クランクケースロワ400、クランクケースアッパ500は、協働して二分割のクランクケースを構成する部材である。
クランクケースロワ400、クランクケースアッパ500は、それぞれ樹脂系材料をインジェクション成形することによって、一体に形成されている。
クランクケースロワ400は、クランクケースの下半部を構成する部材である。
クランクケースロワ400は、本体部410、シリンダカバー部420を備えている。
本体部410は、シリンダ110の中心軸よりも下側の領域において、クランクシャフト210、ガバナ機構250等を取り囲んで設けられている。
本体部410は、上方が開いた容器状に形成され、エンジン1の潤滑用オイルが貯留されるオイルパンとしても機能する。
本体部410の上縁部411には、クランクケースアッパ500の本体部510の下縁部511に形成された突条が嵌め込まれる溝部が、実質的に全長にわたって形成されている。
本体部410の下端部には、メインベアリングロワ140の下端部が嵌め込まれる開口412(図15参照)が形成されている。
この開口412の周囲には、上方に突き出して形成された円環状の突条が形成されている。
この突条は、メインベアリングロワ140に形成された溝部に嵌め込まれ、嵌合する。
また、本体部410には、オイルレベルゲージG(図21参照)が着脱可能に取り付けられるゲージ取付部413が設けられている。
シリンダカバー部420は、シリンダ110の下半部を実質的にカバーするとともに、ブロワファン260が形成する冷却風を案内するものである。
図8は、図1のVIII−VIII部矢視断面図である。
シリンダカバー部420は、クランクケースアッパ500のシリンダカバー部520と協働して、シリンダ110の周囲を覆ってブロワファン260が発生する冷却風を案内するとともに、シリンダ110から放射される騒音を遮蔽するものである。
図8に示すように、シリンダカバー部420は、シリンダ軸線方向から見た断面形状が、実質的に上方が開いた半円状に形成されている。
シリンダカバー部420の下端部には、冷却風が排出される開口421が形成されている。
クランクケースアッパ500は、クランクケースの上半部を構成する部材である。
クランクケースアッパ500は、本体部510、シリンダカバー部520、ベルトハウジング部530を備えている。
本体部510は、シリンダ110の中心軸よりも上側の領域において、クランクシャフト210等を取り囲んで設けられている。
本体部510は、下方が開いた容器状に形成されている。
本体部510の下縁部511には、クランクケースロワ400の本体部410の上縁部411に形成された溝部に嵌め込まれる突条が、実質的に全長にわたって形成されている。
クランクケースロワ400とクランクケースアッパ500は、クランクケースロワ400側の溝部にシール性を有する接着剤を充填し、ここにクランクケースアッパ500側の突条を嵌合させることによって接合される。
このとき、溝部からはみ出した接着剤は、クランクケースロワ400の上縁部411とクランクケースアッパ500の下縁部511との接合面の実質的に全面に広がり、これらを接着する。
また、一部の接着剤は、溝部内に残留するよう、溝部の容積は突条の容積よりも大きく形成されている。
本体部510の上端部には、メインベアリングアッパ130の上端部が嵌め込まれる開口512が形成されている。
この開口512の周囲には、下方に突き出した円環状の突条が形成されている。
この突条は、メインベアリングアッパ130に形成された溝部に嵌め込まれ、嵌合する。
また、クランクケースロワ400の本体部410とクランクケースアッパ500の本体部510には、シリンダ110の外周面に周方向に延びて形成された突条が挿入される溝部が形成され、これらの溝部に接着剤を充填してシリンダ110側の突条を挿入することによって、シリンダ110の外周面とクランクケースとの間の接合及びシールを行なっている。
シリンダカバー部520は、シリンダ110の上半部を実質的にカバーするとともに、ブロワファン260が形成する冷却風を案内するものである。
図8に示すように、シリンダカバー部520は、シリンダ110の中心軸方向及び上方方向にほぼ沿って形成された平板状の壁面を有して形成されている。
シリンダカバー部520の下端部は、クランクケースロワ400のシリンダカバー部420の上端部と接合されている。
シリンダカバー部520の上端部は、ブロワハウジングロワ600の下端部に接合されている。
ベルトハウジング部530は、ブロワハウジングロワ600のベルトハウジング部620と協働して、タイミングベルト243が収容されるベルトハウジングを構成するものである。
図9は、図1のIX−IX部矢視断面図である。
図9に示すように、ベルトハウジングは、タイミングベルト243が全周にわたって収容されるとともに、その中央部には冷却風が通過可能な開口Oが形成されている。
ベルトハウジング部530は、本体部510及びシリンダカバー部520の上部に設けられ、実質的に平板状に形成された底面部の外周縁部から上方へ側壁部を突出させることによって、上方が開いたトレイ状に形成されている。
ベルトハウジング部530のメインベアリングアッパ130側の部分には、ベアリングキャップ131の通路131aからベルトハウジング内へブローバイガス及びオイルを導入する開口531が形成されている。
ベルトハウジング部530のカムシャフト126側の端部には、ベルトハウジング内においてブローバイガスから分離されたオイルが、シリンダヘッド120内へ流下可能な開口532(図16参照)が形成されている。
開口532は、例えば、カムシャフト126のスリッパ面部が通過する領域の直上に設けられ、スリッパ面部とロッカアームとの摺動箇所にオイルを滴下可能となっている。
図16に示すように、開口532の周囲には、カムスプロケット242の回転を利用してオイルを開口532に集めるため、案内面部533が形成されている。
案内面部533は、ベルトハウジング部530の外周面部(側壁部)からカムシャフト126の周囲に至るまで、カムスプロケット242の回転方向(図16における時計回り)に沿って、徐々に内径側へ張り出すようにうず状に形成されている。
本実施例においては、案内面部533は、カムシャフト126の回転中心軸回りに、例えば3つが実質的に等間隔に離間して配置されている。
ブロワハウジングロワ600、ブロワハウジングアッパ700は、協働してブロワファン260を収容する空間部であるブロワハウジングを形成するものである。
ブロワハウジングロワ600、ブロワハウジングアッパ700は、それぞれ樹脂系材料をインジェクション成形することによって、一体に形成されている。
図10は、エンジン1からブロワハウジングアッパ700、リコイルカバー800、及び、リコイルスタータ270を取り外して上方(クランクシャフト軸線方向)から見た状態を示す図である。
ブロワハウジングロワ600は、本体部610、ベルトハウジング部620(図8参照)、吸気チャンバ部630等を備えている。
本体部610は、ブロワファン収容空間部の下半部を構成するものであって、実質的に平板状に形成された底面部の外周縁部から上方へ側壁部を突出させることによって、上方が開いた容器状に形成されている。
図10に示すように、本体部610は、クランクシャフトの回転軸方向から見たときに、実質的にクランクシャフト210及びブロワファン260と同心となる円形に形成されている。
ベルトハウジング部620は、クランクケースアッパ500のベルトハウジング部530と協働して、実質的に密閉されたベルトハウジングを形成するものである。
ベルトハウジング部620は、ベルトハウジングの上半部を構成している。
ベルトハウジング部620は、実質的に平板状に形成された天面部の外周縁部から、下方へ側壁部を突出させることによって、下方が開いた容器状に形成されている。
ベルトハウジング部530の上端部には、実質的に全周にわたって溝部が形成され、ベルトハウジング部620の下端部には、この溝部に挿入される突条が形成されている。
ベルトハウジング部530,620は、クランクケースと同様に、溝部内にシール性を有する接着剤を充填した状態で、この溝部内に突条を挿入して嵌合させて結合される。
ベルトハウジング部620におけるカムシャフト126の直上部には、ベルトハウジング内のブローバイガス及びオイルミストを、カムスプロケット242の回転による遠心力を利用して気液分離し、気体のみをブロワハウジングの吸気チャンバ内に導入する連通部621(図1等参照)が設けられている。
連通部621には、逆流を防止するリード弁が設けられている。
また、ベルトハウジング部620におけるクランクシャフト210が挿入される開口部の周囲には、ベルトハウジング内からブロワハウジング内へのオイルの漏出を防止するオイルシール622が設けられている。
このような構成により、エンジン1の運転時には、クランクケース内に存在するオイルミストを同伴したブローバイガスは、メインベアリングアッパ130の通路131a、クランクケースアッパ500の開口531を介して、ベルトハウジング内に導入される。
ブローバイガスは、ベルトハウジング内を流れてカムスプロケット242側へ到達し、ここでカムスプロケット242の回転による遠心力によって気液分離され、ブローバイガスは、連通部621を介して後述する吸気チャンバに導入され、エンジン1において燃焼処理される。
すなわち、本実施例においては、ベルトハウジングを、クランクケース内のブローバイガスを排出するブリーザー流路として利用している。
一方、ブローバイガスから分離されたオイルは、開口532を介してシリンダヘッド120内へ流下し、カムシャフト126のスリッパ面等を潤滑する。
シリンダヘッド120の下部まで流下したオイルは、例えば図1に示すようなゴムホースHや、図5に示すようにシリンダブロック100の内部に穿設されたオイル通路114を用いて、クランクケース内に戻される。
クランクケース側の戻り開口部は、クランクケース内に溜まっているオイル中に戻されるため、ブローバイガスの逆流が防止される。
ブロワハウジング内と、シリンダカバー部520内とは、ベルトハウジング部620の外周縁部とシリンダカバー部520の壁面との間、及び、ベルトハウジング中央に形成された開口Oを介して連通している。
エンジン1の運転時に、ブロワファン260が形成する冷却風は、図8に破線矢印で図示するように、これらの連通箇所からシリンダカバー部520の内部に入り、シリンダ110の周囲を、各フィン111の間隔内を通過するようにして下方に流れる。
このとき、ベルトハウジングはシリンダ110から離間して配置されることから、冷却風はシリンダ110を全周にわたって良好に冷却することが可能となっている。
シリンダ110を冷却した後の冷却風は、シリンダカバー部420下部の開口421からエンジン1の外部に放出される。
吸気チャンバ部630は、ブロワハウジングアッパ700の吸気チャンバ部720と協働して、ブロワファン収容空間部から隔壁631、721によって区画され、吸気通路の一部として機能する吸気チャンバを形成するものである。
吸気チャンバは、吸気チャンバ部630、720によって、上下2つ割りの容器状に形成されている。
吸気チャンバは、エアクリーナ910とキャブレタ920との間に配置される大容量のレゾネータとして機能し、吸気騒音を低減するとともに、共鳴過給によってエンジン1の充填効率を向上する効果を有する。
図10に示すように、吸気チャンバ部630は、隔壁631、エアクリーナ連通部632、キャブレタ連通部633、隔壁634等を有して構成されている。
吸気チャンバ部630は、シリンダヘッド120の上部周辺に配置されている。
隔壁631は、ブロワハウジングロワ600内を、本体部610(ブロワファン収容空間部)と区画するものである。
エアクリーナ連通部632は、エアクリーナ910が接続され、エアクリーナ910によって濾過された空気が導入される部分である。
エアクリーナ連通部632は、ブロワファン収容空間に隣接する吸気チャンバ部630の底面(下面)から、下方に突き出した管路を有する。
エアクリーナ910は、その出口部をこの管路に接続されている。
キャブレタ連通部633は、キャブレタ920が接続され、吸気チャンバ内を通過した空気がキャブレタ920に導入される部分である。
キャブレタ連通部633は、エアクリーナ連通部632に隣接する吸気チャンバ部630の底面(下面)から、下方に突き出した管路を有する。
管路の下端部(出口部)は、キャブレタ920のバレル部の入口に接続されている。
隔壁634は、吸気チャンバ部630の底面部から上方へ立設されており、図10に示すようにエンジン1を上方から見た状態において、エアクリーナ連通部632とキャブレタ連通部633との間における側壁から、吸気チャンバ部630の中央側へ延びて配置されている。
ブロワハウジングアッパ700は、本体部710、吸気チャンバ部720等を備えている。
本体部710は、ブロワファン収容空間部の上半部を構成するものであって、下方が開いた容器状に形成されている。
本体部710は、その側壁の下端部を、ブロワハウジングロワ600の側壁の上端部と接続される。
本体部710の上面部には、リコイルスタータ270の取付等に用いられる開口711が形成されている。
吸気チャンバ部720は、ブロワハウジングロワ600の吸気チャンバ部630と協働して吸気チャンバを構成する部分である。
吸気チャンバ部720は、本体部710に対して、隔壁721によって区画されている。
隔壁721は、ブロワハウジングアッパ700の上面部から下方へ突き出して形成され、その下端部はブロワハウジングロワ600の隔壁631の上端部と接続されている。
また、吸気チャンバ部720は、上面部から下方に突き出して形成され、下端部が隔壁634と接続された隔壁722(図11参照)を備えている。
このような隔壁634、722を設けることによって、吸気チャンバ内において、エアクリーナ連通部632の出口とキャブレタ連通部633の入口とは相互に遮蔽され、キャブレタ920の入口から放射される騒音が直接エアクリーナ910側に伝達されて外部に放出されることを防止できる。
さらに、図10に破線矢印で示すように、気流が隔壁634を迂回してUターン状に流れるようにし、吸気チャンバ部720内の実質的な流路長さを確保することによって、脈動派を利用してエンジン1の充填効率を向上することが可能となり、出力向上を図ることができる。
なお、吸気チャンバ部630,720の側壁は、隔壁634を迂回してUターン状に流れる気流の乱れや圧損を少なくするため、気流の旋回方向にほぼ沿って湾曲した凹曲面状に形成されている。
リコイルカバー800は、ブロワハウジングアッパ700の開口711に上方から被せられ、リコイルスタータ270等をカバーする部材である。
また、図20に示すように、リコイルカバー800、及び、ブロワハウジングアッパ700の本体部710の上面部には、冷却用空気を導入する多数の開口が形成されている。
エアクリーナ910は、外気を導入して濾過し、ダスト等の異物を除去してブロワハウジング内の吸気チャンバに導入するものである。
エアクリーナ910は、例えば、同心に配置された二重筒状に構成され、外筒の外周面部に形成されたスリット部から導入される外気を、内筒との間に配置されるフィルタエレメントによって濾過し、内筒の内径側に導入している。
エアクリーナ910は、その筒軸をクランクシャフト210の回転中心軸と実質的に平行に配置されるとともに、ブロワハウジングロワ600の吸気チャンバ部630の底面の下方に配置されている。
エアクリーナ910の内筒は、エアクリーナ連通部632と接続されている。
キャブレタ920は、シリンダヘッド120の吸気ポート122に接続され燃焼用空気(新気)を導入するバレル部の中間部に絞りを設けて、ベンチュリ作用によって燃料噴霧を発生させ、混合器を形成するものである。
また、キャブレタ920は、エンジンの出力調整を行うスロットルバルブ、及び、冷間始動時にチョーキングを行うチョークバルブを備えている。
キャブレタ920は、シリンダヘッド120の吸気ポート122の入口部に、例えば樹脂製のヒートインシュレータを介して取付られている。
マフラ930は、エンジン1の排気エネルギを低減して騒音を抑制するものである。
マフラ930は、シリンダヘッド120の排気ポート123の出口部に接続されている。
燃料タンク940は、エンジン1の燃料である例えばガソリンを貯留する容器である。
燃料タンク940は、クランクケースの側面部に隣接して配置されている。
点火装置950は、所定の点火時期において、プラグコードを介し点火プラグにパルス状の電力を供給し、点火プラグに発火させるものである。
点火装置950は、ブロワハウジングの内部に収容されるとともに、シリンダ110から上方へ立設された点火装置取付部112にボルト等を用いて締結されている。
運転制御機構960は、ユーザによって操作されるスロットル操作部、チョーク操作部からの入力に応じて、ガバナ機構250と連動しつつ、キャブレタ920のスロットルバルブ、チョークバルブを駆動して、エンジン1の出力や回転数を制御するものである。
次に、上述した実施例のエンジンの組立方法について説明する。
先ず、所定の機械加工等を終了したシリンダブロック100を準備する。
また、ピストン220内にコンロッド230の小端部を挿入してピストンピンを通し、コンロッド230をピストンに対して揺動可能に接続し、ピストン220をシリンダ110内に挿入する。
このとき、ピストンリング、オイルリングは、ピストン220の外周面に形成されたリング溝に予め組み込んでおく。
また、吸気バルブ124、排気バルブ125は、シリンダ内より各バルブステムガイドに挿入し、バルブスプリング124a,125aとリテーナを取り付ける。
次に、コンロッド230の大端部をクランクシャフト210のクランクピンに揺動可能に接続し、クランクシャフト210をメインベアリングアッパ130、メインベアリングロワ140に組み付ける。
図12は、クランクシャフト組付け直後のエンジン1(シリンダブロック100)を上方から見た状態を示す図である。
図13は、クランクシャフト組付け直後のエンジン1(シリンダブロック100)を、シリンダ中心軸と直交しかつクランクシャフト中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。
なお、図13においては、ピストン220、コンロッド230、吸気バルブ124及び排気バルブ125は図示を省略している。
次に、シリンダブロック100のメインベアリングロワ140に、オイルシール142及びガバナ機構250を取付け、さらに、ベースプレート300及びクランクケースロワ400を取付ける。
クランクケースロワ400の本体部410における開口412周辺の領域は、メインベアリングロワ140とベースプレート300との間で挟持される。
このとき、シール性を向上するため、メインベアリングロワ140の溝部内には、シール性を有する接着剤を充填しておく。
クランクケースロワ400の突条が挿入されて溝部から溢れた接着剤は、メインベアリングロワ140と開口412の周縁部との間の接合面部をシールし、オイルの漏出を防止する。
また、シリンダヘッド120に、カムシャフト126、及び、タペット、ロッカアーム等の動弁駆動機構を取付ける。
図14は、クランクケースロワ400等取付後のエンジン1を上方から見た状態を示す図である。
図15は、クランクケースロワ400等取付後のエンジン1を、シリンダ中心軸と直交しかつクランクシャフト中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。
次に、クランクケースロワ400の上方に、クランクケースアッパ500を取付ける。
このとき、上述したように、クランクケースロワ400の本体部410の上縁部411の溝部に接着剤を充填し、クランクケースアッパ500の本体部510の下縁部511の突条を嵌め込み嵌合させることによって、全周にわたって強固に接合する。
同様に、メインベアリングアッパ130と本体部510の上部も、溝と突条との嵌合及び接着によって接合される。
図16は、クランクケースアッパ500等取付後のエンジン1を上方から見た状態を示す図である。
図17は、クランクケースアッパ500等取付後のエンジン1を、シリンダ中心軸と直交しかつクランクシャフト中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。
次に、クランクスプロケット241、カムスプロケット242、タイミングベルト243、運転制御機構960等を取付けた後に、ブロワハウジングロワ600を取付ける。
その後、点火装置950、点火プラグP、プラグコードC、燃料タンク940等を取付ける。
図18は、ブロワハウジングロワ600等取付後のエンジン1を上方から見た状態を示す図である。
図19は、ブロワハウジングロワ600等取付後のエンジン1を、シリンダ中心軸と直交しかつクランクシャフト中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。
次に、クランクシャフト210にブロワファン260を固定して、ブロワハウジングロワ600の上部にブロワハウジングアッパ700を取付ける。
その後、リコイルスタータ270及びリコイルカバー800を取付け、オイルレベルゲージGを挿入してエンジン1は完成する。
図20は、完成品のエンジン1を上方から見た状態を示す図である。
図21は、完成品のエンジン1を、シリンダ中心軸と直交しかつクランクシャフト中心軸を含む平面で切って見た模式的断面図である。
以上説明したように、本実施例によれば、主要機構を組み込んだシリンダブロック100に対して、下方から各部材を順次積み重ねるようにして組み立てることが可能であり、組立工程が簡素化される。
また、クランクケースロワ400、クランクケースアッパ500、ブロワハウジングロワ600、ブロワハウジングアッパ700、リコイルカバー800等の各大物部品を樹脂製の一体成型品とし、これらの間を溝と突条との嵌合及び接着等で接合したことによって、簡単な作業によって高い接合強度、製品剛性を得ることが可能である。
さらに、これら樹脂性部品の結合にボルト等の締結手段を用いないことから、締結スペース、工具の作業スペース等を考慮する必要がなく設計自由度が向上し、また、製品の軽量化を図ることができる。
以上説明した実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ベルトハウジングを樹脂成型品としてシリンダ110から離間して配置することによって、シリンダ110の外周全周に冷却フィン111を形成した円形形状とすることが可能となり、シリンダ110の熱変形を抑制して真円度を向上し、燃焼ガスやオイルの漏れを防止して燃費、出力、排ガス性能などを向上することができる。
また、リブの追加や肉厚アップで過度な剛性を与えることなく熱応力によるクラックの発生等も防止することができ、軽量な設計とすることが容易となる。
さらに、ベルトハウジングがシリンダ110から直接熱伝導を受けないので、ベルトハウジング内を比較的低温にすることができ、ハウジング内部を通過してシリンダヘッド120を潤滑するオイルの劣化を防止し、エンジン1のロングライフ化を図ることができる。
(2)カムスプロケット242の回転を利用してブローバイガスとオイルとを気液分離し、ブローバイガスを吸気チャンバ内に導入する連通部621を設けたことによって、簡単な構成によってブローバイガスからオイルを分離して、オイルはシリンダヘッド120の潤滑に利用し、ブローバイガスは吸気通路内へ放出して燃焼処理することができる。
(3)ベルトハウジングの下半部(ベルトハウジング部530)を樹脂成型品のクランクケースアッパ500と一体に形成することによって、構造の簡素化、部品点数の低減、重量の軽減、コストの低下を図ることができる。
また、ベルトハウジングを樹脂製とすることによって、例えば板金で形成する場合に対して放射騒音を低減することが可能となる。
(4)クランクケースロワ400、クランクケースアッパ500と一体に形成されたシリンダカバー部420、520を設けたことによって、冷却風を適切に案内して冷却効率をより向上することが可能となり、また、シリンダ110の周囲を覆うことによってシリンダ110からの放射騒音を遮断して静粛性を向上できる。
(5)ベルトハウジングの上半部(ベルトハウジング部620)を樹脂成型品のブロワハウジングロワ600と一体に形成することによって、よりいっそう構造の簡素化、部品点数の低減、重量の軽減、コストの低下を図ることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
エンジンを構成する各部材の形状、構造、材質、製法等は、上述した実施例に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、実施例においては、クランクケース、ベルトハウジング、ブロワハウジングをそれぞれクランク軸方向に2分割しているが、分割の方法や、分割される個数は特に限定されない。
また、実施例のエンジンは、一例としてクランクシャフトが鉛直に配置されるいわゆるV軸型のものであったが、本発明はこれに限らず、クランクシャフトが水平に配置されるエンジンにも適用することができる。
また、実施例のエンジンは、各部材の接合箇所を、溝−突条の嵌合及び接着によって接合しているが、これに限らず、例えば溶着によって接合してもよい。
また、嵌合のみによって十分なシール性を得られる場合には、接着・溶着等を省略してもよい。
また、実施例のエンジンは、クランクスプロケットからカムスプロケットに動力を伝達する部材としてタイミングベルトを用いていたが、これに代えてタイミングチェーンを用いてもよい。
1 エンジン
100 シリンダブロック 110 シリンダ
111 フィン 112 点火装置取付部
113 ベースプレート取付部 114 オイル通路
120 シリンダヘッド 121 燃焼室
122 吸気ポート 123 排気ポート
124 吸気バルブ 124a バルブスプリング
125 排気バルブ 125a バルブスプリング
126 カムシャフト 127 プラグ穴
P 点火プラグ 128 カムベアリング
129 ヘッドカバー H ゴムホース
130 メインベアリングアッパ 131 ベアリングキャップ
131a 通路 140 メインベアリングロワ
141 ベアリングキャップ 142 オイルシール
210 クランクシャフト 220 ピストン
230 コンロッド 240 バルブ駆動機構
241 クランクスプロケット 242 カムスプロケット
243 タイミングベルト 250 ガバナ機構
260 ブロワファン 270 リコイルスタータ
271 リコイルノブ FW フライホイール
300 ベースプレート
400 クランクケースロワ 410 本体部
411 上縁部 412 開口
413 ゲージ取付部 G オイルレベルゲージ
420 シリンダカバー部 421 開口
500 クランクケースアッパ 510 本体部
511 下縁部 512 開口
520 シリンダカバー部 530 ベルトハウジング部
531 開口 532 開口
533 案内面部
600 ブロワハウジングロワ 610 本体部
620 ベルトハウジング部 621 連通部
622 オイルシール 630 吸気チャンバ部
631 隔壁 632 エアクリーナ連通部
633 キャブレタ連通部 634 隔壁
700 ブロワハウジングアッパ 710 本体部
720 吸気チャンバ部 800 リコイルカバー
910 エアクリーナ 920 キャブレタ
930 マフラ 940 燃料タンク
950 点火装置 960 運転制御機構

Claims (5)

  1. クランクシャフトの周囲に設けられるクランクケースと、
    シリンダヘッドに設けられ吸排気バルブを駆動するカムシャフトと、
    前記クランクシャフトに固定されたクランクスプロケットと、
    前記カムシャフトに固定されたカムスプロケットと、
    前記クランクスプロケット及び前記カムスプロケットに巻き掛けられる駆動力伝達部材と、
    前記クランクスプロケット、前記カムスプロケット及び前記駆動力伝達部材を収容するハウジングと、
    前記クランクシャフトに固定され回転時にシリンダを冷却する冷却風を発生するブロワファンとを備えるエンジンであって、
    前記ハウジングは、シリンダから離間して配置されかつ前記駆動力伝達部材の内径側に前記冷却風が通過する開口が形成され、
    前記クランクケースから前記ハウジングの内部へオイル及びブローバイガスを導入する第1の連通部、及び、前記ハウジングから前記シリンダヘッドの内部へオイルを導入する第2の連通部を有すること
    を特徴とするエンジン。
  2. 前記カムスプロケットの回転を利用して前記オイル及び前記ブローバイガスを気液分離し、前記ブローバイガスを吸気通路内へ導入する第3の連通部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記クランクケースは樹脂系材料によって形成され、
    前記ハウジングの一部を前記クランクケースと一体に形成したこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記クランクケースと一体に形成され、前記シリンダの周囲に設けられ前記冷却風を案内する冷却風案内部材を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  5. 前記ハウジングの前記クランクケースと一体に形成された部分以外の部分を、樹脂系材料によって形成され前記ブロワファンを収容するブロワハウジングと一体に形成したこと
    を特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエンジン。
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